JPH0331112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は電磁気的な計測を行うため外部から
の電気的影響を防ぐ研究施設、微弱な全体情報を
取り出す脳波計や磁気を利用した診断機器を使用
する病院、或いは放電加工機のように内部で発生
した電波を吸収して外部へ出ないようにする工場
などに設置される電磁波シールドルームの中の安
全確認や観察用に使用する電磁波シールド窓に関
する。

（従来の技術とその問題点） 従来の電磁波シールド窓は、二枚のガラス板に
シールドメツシユを挟み込んでシールドルームの
壁パネルに開けた貫通窓孔に取り付けるために、
ガラス板の保持とシールドメツシユの電気的接続
とを同時に行う作業が困難で且つ構造が複雑であ
り、又比較的作業が容易で構造も簡単にできるよ
うに開発されたものは高価な特殊シールドメツシ
ユを使用せねばならない。

（問題点を解決するための手段とその作用） 本考案は取付作業が容易で、しかも従来からあ
る普通のシールドメツシユを使用して十分なシー
ルド効果を挙げる窓を得ることを目的とする。

本考案によれば、電磁波シールドルームの壁パ
ネルの導電性表面部材に電気的に接続した導電性
の枠形の取付下地に隣接するシールドメツシユ
を、取付下地の反対側から全周にわたつて合成ゴ
ムなどの弾性部材で押圧してシールドメツシユと
取付下地の電気的接触を完全にする。前記シール
ドメツシユは、窓孔にはまり全体として角形断面
をした枠部材の一側面に網押さえビードによつて
取り付けられ、枠部材の溝にはまつている合成ゴ
ムなどの弾性部材によりシールドメツシユを外方
へ押すようになつている。又枠部材のシールドメ
ツシユが取り付いている側面に直角な内方側面に
はグレイジングチヤンネルによつて透明な板が取
り付けられる。このようにシールドメツシユと透
明な板が取り付けられた枠部材はユニツトとして
窓枠の形状を構成する取付下地にはめられ、シー
ルドメツシユは取付下地に弾性部材の弾性により
全周にわたり電気的に緊密に接触し、電磁波シー
ルドルームの壁パネルに開けた窓孔のシールドが
保持される。

電磁波シールドルームの壁パネルの表面部材を
内外両側面に使用し、壁パネルの窓孔の内外両側
から枠部材を取り付けるように対称形に配置した
取付下地の中間に電気的に絶縁性のスペーサを挟
み込めば、二重のシールド構造となりほゞ完全に
シールドされた窓が得られる。

（実施例） 以下本考案よる電磁波シールド窓の実施例につ
いて図面を参考して説明する。

電磁波シールドルーム１の壁パネル２の木など
の電気的絶縁性の心部材３の表面は導電性の金属
薄板で作られた内側及び外側表面部材４及び５で
覆われ、内側及び外側表面部材４及び５は壁パネ
ル２を貫通した窓孔６の周囲にはめられた導電性
の枠形になつた取付下地７に好ましくはハンダ付
で全周にわたり電気的に接続されている。

一方全体として角形断面を有する枠形の枠部材
８の一側面には少なくとも２個の溝８ｂ，８ｃが
あり、内側の溝８ｃには角形断面を有する紐状の
合成ゴムなどの弾性部材９が嵌まるとともに外側
の溝８ｂには網押さえスピード１０が嵌まり、導
電性のシールドメツシユ１１はその周縁が網押さ
えビード１０によつて外側の溝８ｂ内に押し込ま
れて取り付けられている。枠部材８の弾性部材９
がはまる溝８ｃのある側面に直角で内方の側面に
は溝８ａがあつてグレイジングチヤンネル１２が
嵌まり、このグレイジングチヤンパネル１２にガ
ラス又はアクリルなどで作られた透明な板１３が
壁パネル２の表面に平行に取り付けられる。弾性
部材９はシールドメツシユ１１を取付下地７の帯
状部７ａへ弾性的に押すような寸法になつている
ので、枠部材８を取付下地７に嵌め込むとシール
ドメツシユ１１は取付下地７の壁パネル２の表面
に平行な部分に押しつけられて緊密に接触し電気
的に安定して接続する。

壁パネル２の内、外両表面に取付下地７が対称
的に取り付けられ、その間には矩形断面を有する
棒状の電気的に絶縁性の木又はプラスチツクなど
で作られたスペーサ１４が挟まれているので、
内、外側表面部材４，５は電気的に絶縁され、二
重のシールドを形成している。

上述の実施例としては二重のシールド構造の電
磁波シールド窓を例示したが、壁パネルの内側又
は外側のみの一重のシールド構造のものにするこ
ともできる。

（考案の効果） 本考案による電磁波シールド窓は、上述のよう
に構成されているので、シールドメツシユが取り
付けられた枠部材を容易に窓枠に嵌め込むことが
可能となり、シールドを安価にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による電磁波シールド窓の断面平
面図である。 符号の説明、１……電磁波シールドルーム、２
……壁パネル、３……心部材、４……内側表面部
材、５……外側表面部材、６……窓孔、７……取
付下地、７ａ……帯状部、８……枠部材、８ａ，
ｂ，ｃ……溝、９……合成ゴム、１０……網押さ
えビード、１１……シールドメツシユ、１２……
グレイジングチヤンネル、１３……透明な板、１
４……スペーサ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 電磁波シールドルームに使用するためシール
   ドメツシユ１１が取り付けられた電磁波シール
   ド窓であつて、壁パネル２の窓孔６の周囲に沿
   つて心部材３の表面部材４又は５と前記心部材
   ３との間に設けられた取付下地７と、前記取付
   下地７の壁パネル２の表面に帯状部７ａに沿う
   枠形構造の枠部材８と、前記枠部材８の側面溝
   ８ａに嵌まるグレイジングチヤンネル１２に保
   持されて壁パネル２の表面に平行に位置する透
   明な板１３と、前記枠部材８の内側溝８ｂに嵌
   まる網押さえビード１０に保持されるとともに
   前記枠部材８の内側溝８ｃに嵌まる弾性部材９
   により取付下地７の方へ押圧されるシールドメ
   ツシユ１１とを有し、前記シールドメツシユは
   網押さえビード１０により枠部材８に取り付け
   られるとともに、前記電磁波シールドルーム１
   の壁パネル２の表面部材４又は５と電気的に接
   続された取付下地７に弾性部材９の押圧により
   電気的に接続されていることを特徴とする電磁
   波シールド窓。 ２ 前記壁パネル２の外側と内側の表面部材４，
   ５を電気的に絶縁しそれぞれの表面部材４，５
   と対応するようにそれぞれ前記シールドメツシ
   ユ１１を取り付けてシールドを二重にした実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の電磁波シール
   ド窓。