JPH0330942Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はリジエクトボツクスの設けられた自動
支払機や自動施錠式の引出しなどにおいて、その
操作や計数の場合この紙幣を支払口へ送ることな
く排除して機体内に装填されるリジエクトボツク
ス内に導くものであつて、このリジエクトボツク
スを機体の装填部に正しい位置に装填するための
装置に関するものである。

（従来の技術） リジエクトボツクスは、その上蓋が機体に装填
されて初めて開放できるようになつており、この
開放の状態では機体より取り出すことが不可能で
あることが条件となつている。つまりリジエクト
ボツクスと機体とはその着脱において関連があ
る。即ち例えば特開昭48−95898号公報では貨幣
の収納位置として、自動販売機、自動両替機等の
機械側に設けた第１シヤツタに対向して第２シヤ
ツタを有する収納箱が載置され、第１シヤツタを
開閉する錠を操作するキーが鎖によつて収納箱に
接続され、第２シヤツタを開閉する錠を操作する
キーが鎖によつて機械に接続されてなる装置が提
案されている。しかして、この従来例では本願考
案の要点中の錠とキーとの関連位置に関しては一
般の引出し等の錠と同じで、キーはチエンを介し
て分離されて錠穴に対し自由のものである。更に
この従来例では断面コ字状の車輪ガイド内に車輪
が回転してカートリツジの引き出し、差し込みが
行なわれるものである。又一般の机等の引出しで
はその引出し量を規制するために突起とこれに係
合する部分とを机と引出し間に形成したものも例
えば実開昭54−102195号の現金箱として衆知であ
つた。また引き出しの収納において引き出しの端
と外枠との間に錠と鍵が設けられたものも特開昭
52−16298号公報に公知である。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来技術では、チエンで連結された鍵を用
いて手動で錠の開閉を行なう面倒さと、チエンで
連結されるとはいえ紛失の恐れもなきにしもあら
ず。又断面コ字形の車輪ガイド内を車輪がころが
つてカートリツジの引出し、押し込みを行なうの
で、その作動は軽快ではあるが、車輪の回転は、
その上方においては引き出し方向に対して逆方向
に車輪とガイド面との間で作用する。従つてこの
ガイドの上下幅は車輪の直径に対し充分な余猶あ
る寸法にしておかないとスムーズな操作が不可能
となり、この上記余猶はカートリツジと、ボツク
スとの位置関係を不規則なものとする。又引き出
した状態ではカートリツジボツクスの引出し量の
規制がなくカートリツジの安定性が悪く扱い難い
即ち、そのボツクスの中には紙幣等が満杯に近い
状態で収納されていて、ボツクス自体がかなり重
くなつていることが考えられるから、ボツクスを
引き出すときにレールからボツクスが外れ、急に
ボツクスを支えていたものがなくなると、そのボ
ツクスを落としてしまいボツクス自体を破損して
しまうなどの問題点が多かつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は機体とリジエクトボツクスとは互いに
レールを用いたスライドとしてボツクスの支持を
行ない、位置規制片とストツパーとでボツクスの
引き出し量を規制する手段をもつて前記問題点を
解決するものである。

（作 用） 機体の装填部にリジエクトボツクスの先端の案
内片を規制片上に乗せると、ストツパーの係止突
部を押し下げ且つ案内片とスライドレールとの間
に受けレールが挿通する位置にリジエクトボツク
スがその遊動を僅少にして正確に位置する。そこ
でリジエクトボツクスをスライドさせて、押し込
むと終端位置に固定した鍵がリジエクトボツクス
の上蓋を係止している錠の鍵穴とが正確に係合し
て開錠し、上蓋の開放が自由となり貨幣の排除位
置に固定される。

リジエクトボツクスの引き出しにおいては先づ
上蓋を閉じると閉鎖位置で施錠され且つリジエク
トボツクスを引き出すと、ストツパーが作用して
案内片と係合し所定の位置で位置規制片と、案内
片と受けレールとで確保されて停止し、ボツクス
が不意に脱落することもないとともに開錠の上内
部貨幣の取出し乃至はリジエクトボツクスを、ス
トツパーを手動等で外してボツクスごと取り出し
得るものである。

（実施例） 次に本考案の実施例として紙幣の自動支払機に
ついての装置を説明するとＡは機体で、払い出し
用の紙幣を収容した収納箱Ｂが金種別に複数個取
りつけられ、この各紙幣は信号によりそれぞれ所
要の枚数が計算されて取出され、搬送部Ｃを介し
て支払口（第１図矢印方向）より支払われる。し
かしもし収納箱Ｂより取出された紙幣の計算が合
わなかつたり誤操作による取消し等があつたとき
は、これを検知して機体Ａの一部に形成されるリ
ジエクトボツクスＤの中に排出されるようになつ
ていて、このリジエクトボツクスＤは機体Ａの一
部に形成される装填部Ｅに着脱自在となつてい
る。

本考案はこのリジエクトボツクスＤの両側板
１，１′の外面にほぼ全長にわたりスライドレー
ル２，２′と、ボツクスＤの先端部分には案内片
３，３′とが適宜の間隔を有し且つ装填方向に互
いに平行して夫々設けられている。なお４は上蓋
で引き抜きができるようになつており開蓋したと
きヒンジ部５，６にて折り畳まれて第１図の如く
装着されるものであり、この上蓋４の内面には抜
け止めストツパーを有し、リジエクトボツクスＤ
内にはこのストツパーと係脱する抜け止めロツク
片並びにこれを操作する錠が設けられる。（何れ
も図示せず）しかして機体Ａ側には、上記錠の鍵
穴と対応した位置に鍵７が設けられている。

装填部Ｅは、前記リジエクトボツクスＤの全幅
とほぼ同じで嵌り合う幅を有して左右にガイド側
板８，８′が設けられ、この両ガイド側板８，
８′の内面に固定されて、受けレール９，９′と、
必要あればこれと前記リジエクトボツクスＤのス
ライドレール２，２′の幅とほぼ同じで僅かな遊
動状態で嵌合するように間隔を有して装填方向に
形成した固定レール１０，１０′並びに少なくと
も一方の前記内面には縦方向のガイドレール１１
が固定レール１０，１０′の前端位置まで設けら
れている。

なお更に前記ガイド側板８，８′の内面の、リ
ジエクトボツクスの挿入口近くに位置規制片１
２，１２′が固定され、且つこの規制片１２，１
２′の上面より更に上方に係合先端を出没させる
ようにスプリング１３，１３′で付勢されたスト
ツパー１４，１４′が軸１５，１５′で枢着されて
いる。

リジエクトボツクスＤの装填に当つては、該ボ
ツクスＤの両側のスライドレール２，２′をガイ
ド側板８，８′に沿う如くボツクスＤの先端部分
を装填部Ｅに嵌合して下降する。なおこの装填に
当りガイドレール１１にスライドレール２′の先
端を当接せしめて下降を行なうとなお好適であ
る。すると、案内片３，３′は位置規制片１２，
１２′に達してその下降が停止し、ストツパー１
４の突出は押し込まれて没入する。しかしてボツ
クスＤの先端部分は位置規制片１２，１２′によ
り支えられ、このときスライドレール２，２′は
受けレール９，９′の上に案内片３，３′は下に対
応する位置にある、そしてボツクスＤを押し込む
と、スライドレール２，２′は受けレール９，
９′の上に、案内片３，３′は下を通つて挿入され
て装填が終末にはスライドレール２，２′の挿入
方向先端と、位置規制片１２，１２′とにより上
下の位置が正確に規制される。又ボツクスＤを引
き出すときは、この引出しにより、案内片３，
３′の端部がストツパー１４と係合してボツクス
Ｄの引き出しを制限するこのストツパーとの係合
時には未だスライドレール２，２′と案内片３，
３′とは受けレール９，９′を挟んだ状態にあるこ
とによりボツクスＤが引き出され過ぎてスライド
レール２，２′の支えがなくなり取落したりする
危険をなくすことができる。なお固定レール１
０，１０′は、受けレール９，９′とスライドレー
ル２，２′を挟み一層ボツクスＤの支持を良好に
し得る。

（考案の効果） 本考案はこのように、リジエクトボツクスの左
右方向の規制を左右のガイド側板で行なうことは
勿論であるが、上下位置の規制を位置規制片とス
ライドレールの先端とのほぼ２箇所により行なう
ので挿入時はとも角、挿入終点では鍵と錠の鍵穴
との関係位置が正確に位置し且つ受けレールとス
ライドレールの挿通が円滑に且つ歪曲することな
く正確に行なわれる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の実施例を示したもので、第
１図は自動支払機の全体斜視図、第２図は装填部
の斜視図、第３図はリジエクトボツクスの装填状
態を示す要部斜視図である。 符号は、Ｄはリジエクトボツクス、Ｅは装填
部、１，１′は側板、２，２′はスライドレール、
３，３′は案内片、８，８′はガイド側板、９，
９′は受けレール、１１はガイドレール、１２，
１２′は位置規制片、１４，１４′はストツパー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 リジエクトボツクスを有する自動支払機、貨幣
   自動収納機その他の機体内に装填されるリジエク
   トボツクスを、位置決めした状態で機体内装填部
   へ導き、該装填部内に設けられた鍵とリジエクト
   ボツクス側の上蓋の錠の鍵穴とを合致せしめるリ
   ジエクトボツクスの装填装置において、 前記リジエクトボツクスの両側板外面に、該リ
   ジエクトボツクスの装填方向のほぼ全長にわたり
   設けられるスライドレールと、 前記リジエクトボツクスの両側板外面の装填方
   向先端部分に前記スライドレールと所定の間隔を
   有して平行に設けられる案内片と、 前記機体に形成されるリジエクトボツクスの装
   填部の両ガイド側板内面に設けられ、前記スライ
   ドレールと案内片との所定の間隔とほぼ同じ幅に
   形成されるとともに、前記スライドレールと案内
   片との所定の間隔に入り込んでリジエクトボツク
   スを位置決めした状態で前記機体の装填部内へ導
   く受けレールと、 前記機体の装填部開口近傍の両ガイド側板内面
   に設けられ、前記リジエクトボツクスの案内片を
   支持した際に、機体側の受けレールと前記リジエ
   クトボツクスのスライドレールと案内片との所定
   の間隔とを一致させる位置規制片と、 該位置規制片より下方の前記機体装填部両ガイ
   ド側板内面に設けられ、一部がその位置規制片上
   面より出没自在に軸支されるとともに、通常はス
   プリングによりその一部が前記位置規制片上面よ
   り突出した状態に付勢されるストツパーとにより
   構成され、前記位置規制片の上面より突出する前
   記ストツパーの一部は、リジエクトボツクスを機
   体の装填部に装填する際にはリジエクトボツクス
   側の案内片に押圧されて前記位置規制片の上面よ
   り没入し、リジエクトボツクスを機体装填部より
   引き出す際には前記位置規制片の上面より突出し
   て前記リジエクトボツクス側の案内片と係合して
   前記リジエクトボツクスの引出し量を制限するこ
   とを特徴とするリジエクトボツクスの装填装置。