JPH0329762Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は発振を防止したテープレコーダ用集積
回路に関する。

(ロ) 従来技術 テープレコーダにおいて再生時には磁気ヘツド
で再生された再生信号をヘツドアンプに加え増幅
し、逆に録音時には録音アンプで増幅された録音
信号を磁気ヘツドに加え磁気テープに録音するこ
とから、切換スイツチにて切換え選択的に磁気ヘ
ツドにヘツドアンプ又は録音アンプを接続しなけ
ればならない。その切換え回路を示したのが第１
図で、磁気ヘツド１の端子を集積回路２のヘツド
アンプ３及び録音アンプ４に連らなる端子５，６
に接続するとともに、集積回路２外にある切換ス
イツチ７に接続し、再生時には磁気テープ８に録
音されている再生信号を磁気ヘツド１にて再生
し、そのとき図示と異なる状態にある切換スイツ
チ７にて端子６に加えられ、ヘツドアンプ３で増
幅される一方、録音時には逆に集積回路２内の録
音アンプ４で増幅された録音信号が磁気ヘツド１
に供給され磁気テープ８に録音される。ところで
前記切換スイツチ７は集積回路２の外部に設けた
ので、切換スイツチ７を介してアースされる磁気
ヘツド１のアースとなる点とヘツドアンプ３のア
ース間に距離が生じ、再生時にその間のアースラ
インのインピーダンスによる電位差が生じ、発振
を起す等しヘツドアンプ３の動作を不安定に招く
原因となつた。

(ハ) 考案の目的 本考案はそこで磁気ヘツドのアース端子とヘツ
ドアンプのアース端子間に電位差が生じることを
防止しヘツドアンプが安定して動作されるように
するとともに、録音時に磁気ヘツドに流れる録音
電流の測定を容易にすることである。

(ニ) 考案の構成 本考案はスイツチ回路をヘツドアンプ及び録音
アンプ等とともに同一集積回路内に設け、前記ヘ
ツドアンプとスイツチ回路のアース端子とを集積
回路内のそれ以外の回路とは分けて共通接続しア
ース端子に接続し、該アース端子と外部アース間
に抵抗を接続し、該抵抗端より録音時に磁気ヘツ
ドに流れる録音信号を抽出することを特徴とする
テープレコーダ用集積回路に関する。

(ホ) 実施例 本考案のテープレコーダ用集積回路を第２図に
従つて説明すると、１０は磁気テープ１１に信号
を録音し又は再生する磁気ヘツド、１２は集積回
路で、前記磁気ヘツド１０にて再生された再生信
号を増幅するヘツドアンプ１３、該ヘツドアンプ
１３で増幅された信号をさらに増幅するメインア
ンプ１４、マイクロホン（図示せず）よりの音声
信号を増幅するマイクアンプ１５、該マイクアン
プ１５よりの音声信号を増幅し磁気ヘツド１０に
録音信号を供給する録音アンプ１６及び切換スイ
ツチ１７とを有し、前記ヘツドアンプ１３の入力
側は集積回路１２のケース内より外方に突出する
端子１８を介し磁気ヘツド１０の一端に接続さ
れ、又録音アンプ１６の出力側は端子１９を経て
磁気ヘツド１０の前記とは異なる一端に接続さ
れ、さらに切換スイツチ１７の一接点１７ａはヘ
ツドアンプ１３の入力側に、他接点１７ｂは端子
２０を介して磁気ヘツド１０の端子が接続されて
いる側に結合され、そして切換スイツチ１７の共
通接点１７ｃはヘツドアンプ１３のアースライン
とともに、録音アンプ１６、メインアンプ１４あ
るいはマイクアンプ１５のアースラインが接続さ
れているアース端子２１とは別のアース端子２２
に接続し、他回路からの影響を受けないようにし
ている。２５はアース端子と外部アース間に接続
された抵抗で検出端子２６，２７を有する。

次に本考案のテープレコーダ用集積回路の動作
について説明すると、再生時には切換スイツチ１
７は図示と異なる状態に切換えられているので、
磁気テープ１１に録音されている信号は磁気ヘツ
ド１０で再生され、その再生された再生信号は端
子１８を経てヘツドアンプ１３に加えられ増幅さ
れ、その後メインアンプ１４に加えられさらに増
幅され端子２４より取出される。このとき磁気ヘ
ツド１０の一端は切換スイツチ１７を介してヘツ
ドアンプ１３のアースラインに結合されアース端
子２２に至るので、磁気ヘツド１０のアースライ
ンとヘツドアンプ１３のアースラインとは同一と
なりインピーダンスによる電位差がなくなる。尚
前記端子２４より取出された音声信号はヘツドホ
ン等によつて聴取出来る。

次に録音時には切換スイツチ１７は図示の状態
に切換えられているので、マイクロホン等で得ら
れた音声信号は端子２３よりマイクアンプ１５に
加えられ増幅され、さらに録音アンプ１６で増幅
され、端子１９を経て磁気ヘツド１０に供給され
磁気テープ１１に録音される。前記磁気ヘツド１
０に供給された録音信号は端子１８、切換スイツ
チ１７端子２２を経て抵抗２５に流れるので、検
出端子２６，２７間にそのときの録音信号が取出
される。

尚実施例において、切換スイツチ１７に機械的
スイツチを用いたが実際にはトランジスタにてな
る電子スイツチが使用され、外部より信号を加え
ることにより切換えられる。

(ヘ) 考案の効果 本考案のテープレコーダ用集積回路は上述した
如く、ヘツドアンプとともにスイツチ回路を同一
集積回路内に設け、再生時にはヘツドアンプのア
ースラインと磁気ヘツドのアースラインとをスイ
ツチ回路にて結合し集積回路のアース端子に接続
したため、ヘツドアンプと磁気ヘツドとのアース
ラインに電位差を生じることがないから、ヘツド
アンプの動作が安定にされる。又前記アース端子
は集積回路中のマイクアンプ、メインアンプ及び
録音アンプ等のアース端子とは別にしたので、前
記アース端子と外部アースとの間に抵抗を接続す
れば録音時に磁気ヘツドに流れる録音電流を測定
できるので、前記録音電流が最適値となるように
波形を測定しながら録音アンプの出力レベルを調
整できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープレコーダ用集積回路図、
第２図は本考案のテープレコーダ用集積回路図で
ある。 １０……磁気ヘツド、１２……集積回路、１３
……ヘツドアンプ、１６……録音アンプ、１７…
…切換スイツチ、２２……アース端子、２５……
抵抗、２６，２７……検出端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気ヘツドの一端に接続された入力端子と、該
   磁気ヘツドの他端に接続された出力端子と、該磁
   気ヘツドの他端に接続された再生用の端子と、記
   録モードに応じて前記入力端子の信号を、再生モ
   ードに応じて前記端子の信号を選択的に発生する
   切換スイツチと、前記入力端子及び出力端子に
   各々接続されたヘツドアンプ及び録音アンプとを
   備えたテープレコーダ用集積回路において、前記
   切換スイツチの出力端と前記ヘツドアンプの接地
   ラインとを直接に共通接続した後、集積回路の外
   部に録音信号検出用の抵抗を介して接地するよう
   にしたことを特徴とするテープレコーダ用集積回
   路。