JPH03295042A - 記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体の製造方法

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JPH03295042A
JPH03295042A JP9617690A JP9617690A JPH03295042A JP H03295042 A JPH03295042 A JP H03295042A JP 9617690 A JP9617690 A JP 9617690A JP 9617690 A JP9617690 A JP 9617690A JP H03295042 A JPH03295042 A JP H03295042A
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recording medium
recording
layer
organic compound
manufacturing
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JP9617690A
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Isaaki Kawade
一佐哲 河出
Yuuko Morikawa
森川 有子
Suomi Kurihara
栗原 須生美
Osamu Takamatsu
修 高松
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プローブ電極によって記録再生を行なう記録
再生装置に用いる記録媒体の製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]近年、
メモリー素子の用途はコンピュータ及びその関連機器、
ビデオディスク、ディジタルオーディオディスク等のエ
レクトロニクス産業の中核をなすものであり、その開発
も活発に進んでいる。メモリー素子に要求される性能は
一般的には(1)高密度で、記録容量が大きい (2)記録・再生の応答速度が速い (3)エラーレートが小さい (4)消費電力が少ない (5)生産性が高(、価格が安い 等が挙げられる。
従来までは、磁性体や半導体を素材とした磁気メモリー
、半導体メモリーが主流であったが、近年レーザー技術
の進展に伴い、有機色素、フォトポリマーなとの有機薄
膜を用いた安価で高密度な記録媒体を用いた光メモリー
素子などが登場してきた。
一方、最近導体の表面原子の電子構造を直接観測できる
走査型トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され
(ヘルペチカ フィジカ アクタ、55,726(19
82)、 (G、B1nn1g et al、、He1
veticaPhysica Acta、55,726
(1982)、))、単結晶、非晶質を問わず実空間像
の高い分解能の測定ができるようになり、しかも媒体に
電流による損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも
有し、さらに大気中でも動作させることが可能であるた
め広範囲な応用が期待されている。
STMは、金属の探針(プローブ電極)と導電性物質の
間に電圧を加えて1 nm程度の距離まで近づけるとト
ンネル電流が流れることを利用している。この電流は両
者の距離変化に非常に敏感であり、トンネル電流を一定
に保つように探針を走査することにより実空間の表面構
造を描くことができると同時に表面原子の全電子雲に関
する種々の情報をも読みとることができる。この際、面
内方向の分解能は1人程度である。従って、STMの原
理を応用すれば十分に原子オーダー(数人)での高密度
記録再生を行なうことが可能である。この際の記録再生
方法としては、粒子線(電子線、イオン線)あるいはX
線等の高エネルギー電磁波及び可視・紫外光等のエネル
ギー線を用いて適当な記録層の表面状態を変化させて記
録を行ない、STMで再生する方法や、記録層として電
圧電流のスイッチング特性に対してメモリ効果をもつ材
料、例えばπ電子系有機化合物やカルコゲン化物類の薄
膜層を用いて、記録・再生をSTMにより行なう方法等
が提案されている。
上記の様な記録・再生方法において、実際に多量の情報
を記録・再生するためには、ブし−ブ電極のXY力方向
記録媒体面内方向)の位置検圧及び補正制御(トラッキ
ング)が必要となる。このトラッキングの方法としては
、既に記録媒体基板の原子配列を利用して、高密度かつ
高精度に行なう方法が提案されているか、位置検出その
ものも極めて高精度に行なう必要があるため、取扱上簡
便とはいい難かった。
そこで、トラッキングを簡便に行なうために、記録媒体
の基板にあらかしめ凹凸を設けることにより案内溝(ト
ラック)を形成し、そのトラックの凹状部分あるいは凸
状部分にプローブ電極を追従させることにより、トラッ
キングを行なう方法が提案されている。
しかし、この場合、基板にあらかじめ凹凸を形成しなけ
ればならない。基板に凹凸を形成する方法としてリソグ
ラフィー技術を用いる方法や、超微粒子の選択的蒸着を
用いる方法等が考えられている。前者の方法においては
、トラックをレジスト材料で形成する方法、基板を選択
的にエツチングしてトラックを作る方法、対向電極を選
択的エツチングあるいはリフトオフにより凹凸状に形成
し、これをトラックとする方法、等が考えられるが、何
れの方法を用いるにしても、トラック形成に複雑な行程
が必要になり、また、現状のリソグラフィー技術では0
.1μm以下の幅を持つトラックを形成することは極め
て困難である。また、後者の方法は、基板上にある種の
物質を極めて微量蒸着すると、この蒸着物質は基板表面
の微細構造を反映した選択的成長をするという性質を利
用してトラックを形成するものであり、O,lpm以下
のトラック幅を得ることが可能であるが、やはりこの場
合も、基板表面の前処理や蒸着など行程が複雑になると
いう問題点があった。また、上述した方法の様な場合、
トラックの高さを極めて低くしたり、あるいは高さを均
一にすることが困難であるという問題点もあった。
すなわち、本発明の目釣とするところは、上述した従来
技術の問題点に鑑み、プローブ電極を用いた電気的な高
密度記録・再生方法において、多量の情報の記録・再生
を容易に再現性良く簡便に実行できるようにする記録媒
体を、容易に作成することを可能にした記録媒体製造方
法を提案することである。
[課題を解決するための手段及び作用]本発明の特徴と
するところは、プローブ電極により素子に流れる電流を
検出する記録再生装置に用いる記録媒体の製造方法にお
いて、基板上に導電性を有する有機化合物層を厚みを部
分的に変化させて形成することにより凹凸を作ってトラ
ックを設け、該トラック上に電気メモリー効果を有する
記録層を積層して記録媒体を作るという記録媒体製造方
法である。
すなわち、本発明によれば、基板上に導電性を有する有
機化合物を形成した後部分的に有機化合物の厚みを変化
させてトラックを形成できるため、フォトリソプロセス
や選択的成長による蒸着等、複雑な行程を用いてトラッ
クを形成する必要がなくなるため、トラック形成が容易
に行なえ、記録媒体の製造が簡単になる。それと同時に
、有機化合物層に単分子膜あるいは単分子累積膜を用い
れば、トラックの高さを非常に低(かつ制御良く形成す
ることも可能となる。
本発明の記録媒体製造方法として、第1図に一例を示す
。まず、第1図aの様に基板3上に導電性を有する有機
化合物層2を形成する。次に第1図すに示すように有機
化合物層′2の厚みを部分的に変化させることにより、
所望の形状にトラックを形成する。その後に、記録層3
を積層することにより記録媒体を製造している(第1図
C)。
この時、有機化合物層の厚みを変化させる方法としては
、■リソグラフィー技術を用いる方法、■電子ビームや
イオンビーム等を照射する方法等を挙げることができる
。しかし、現状のリソグラフィー技術では1000Å以
下の幅を持つトラックを形成することは極めて困難であ
り、記録密度としては10”〜1010ビット/c11
2程度が限度である。これに対して、後者の方法による
と、電子ビームあるいはイオンビームのビーム径を小さ
く絞って希望の位置に照射し、900Å以下の幅及び1
000Å以下のピッチで記録層を除去するくとによって
微細なトラックを形成することが可能となり、1011
ビツト/CG12以上の記録密度を容易に達成できる。
この時、記録密度を高めるためには、そのトラックの幅
は50人〜900人、ピッチとしては80人〜1000
人が好ましく、より好ましくはそれぞれ50人〜150
人、80人〜200人である。
以上述べた方法では、有機化合物層除去方法において電
子ビームあるいはイオンビーム照射方法を挙げたが、前
記条件を満たすトラックを形成できればこれに限定する
必要はなく、また、最初から基板上に所望の位置に部分
的に厚みを変化させて有機化合物層を形成することによ
りトラックを設けても良い。
また、有機化合物層の有無により凹凸を設けてトラック
を形成してもよいが、この場合、第1図dに示したよう
に、有機化合物層2と基板3の間に導電性材料からなる
基板電極3′を形成することが望ましい。また、前述の
有機化合物層の厚みを変化させてトラックを形成すると
きも、所望であれば基板電極3′を設けても良い。
本発明で用いる有機化合物層の材料としては、導電性を
有する材料、例えば、少なくとも4つ以上の二重結合部
が共役したπ電子共役構造を骨格に含む重合体が挙げら
れ、具体的にはポリアセチレン及びその誘導体、ポリジ
アセチレン及びその誘導体、ポリパラフェニレン、ポリ
パラフェニレンビニレン、ポリパラフェニレンキシリデ
ン、ポリベンジル、ポリパラフェニレンサルファルト、
ポリジメチルパラフェニレンサルファルト、ポリチェニ
レン、ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリ−2−ビニ
ルピリジン、ポリ−1−ビニルナフタレン、ポリ−2−
ビニルナフタレン、ポリ−ビニルフェロセン、ポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリ−パラフェニレンオキシド
及びその誘導体、ポリパラフェニレンセレニド、ポリ−
1,6−へブタジイン、ポリベンゾチオフェン、ポリチ
オフェン、ポリピロール及びその誘導体、ポリアニリン
及びその誘導体、ポリナフチレンの少な(とも一種の骨
格を含む重合体等を挙げることができる。これらの導電
性を有する高分子材料は、蒸着法、スパッタ法あるいは
プラズマ重合法、電解重合法等を用いて形成することが
できる。
また、有機化合物層の材料として、LB法により単分子
膜または単分子累積膜を形成することのできる電荷移動
錯体等も好適である。
このLB法によれば、1分子中に疎水性部位と親水性部
位とを有する有機化合物の単分子膜またはその累積膜を
基板上に容易に形成することができ、分子オーダーの厚
みを有し、かつ大面積にわたって均一、均質な有機超薄
膜を安定に供給することができる。
LB法は分子内に親水性部位と疎水性部位とを有する構
造の分子において、両者のバランス(両親媒性のバラン
ス)が適度に保たれているとき、分子は水面上で親水性
基を下に向けて単分子の層になることを利用して単分子
膜またはその累積膜を作成する方法である。
上述したLB法により形成できる電荷移動錯体を具体的
に示せば、導電性部位として、例えば、テトラシアノキ
ノジメタン(TCNQ)またはその誘導体E例えば11
,11,12.12−テトラシアノ−2,6−ナツタキ
ノジメタン(TMAR)]もしくはその類縁体、さらに
はテトラチアフルバレン(TTF)またはその置換誘導
体、さらにはテトラチアテトラセン(TTT)またはそ
の類縁体などを有するものが挙げられる。
中でも絶縁性かつ疎水性部位としてアルキル基、アリー
ル基、アルキルアリール基等の疎水性炭化水素基を有し
、導電性かつ親水性部位として第四級アンモニウム基と
テトラシアノキノジメタンとの錯体構造を有する電荷移
動錯体が好適なものとして挙げられる。
上記電荷移動錯体として好ましい化合物は下記一般式(
I)で表わされる。
(以下余白) [A] [TCNQ]、Xm       −(I )
例えば、下記の化合物が挙げうれる。
上記(1)〜(11)におけるRは、絶縁性且つ疎水性
部位であり、アルキル基、アリール基またはアルキルア
リール基であり、好ましいものは炭素数5〜30のアル
キル基であり、且つアルキル基はその鎖中に1個以上の
二重結合や三重結合等の重合性部位を含有してもよい。
R1は低級アルキル基であり、nは1,2.3または4
、qは0.1または2、mはOまたは1であり、Xはハ
ロゲン等のアニオン基であり、Yは酸素原子または硫黄
原子である。
またTCNQは下記式で表わされる化合物である。
(11)R−N’(R1)3”  (TCNQ)。
上記式中のa〜dの位置にはアルキル基、アルケニル基
、ハロゲン原子、水素等の任意の置換基を有し得るもの
であり、a = dに位置する置換基は同一のものでも
よいし、異なっていてもよい。
更には前記式(1)に挙げた化合物の他、式(1)のT
CNQを下記式(!■)にて示される11,11゜12
.12−テトラシアノ−2,6−ナツタキノジメタンと
した化合物や、下記式(Ill )にて示される化合物
等も好適なものとして挙げられる。
上記式(Ill )におけるDは、下記に例示するよう
なテトラチアフルバレンまたはその話導体もしくは類縁
体を表わし、nは12〜30である。
Dの例としては、以下のようなものを挙げることができ
る。
尚、前記以外でも、高い導電性を有する有機材料てあれ
ば、本発明に好適なのは言うまでもない。例えは、フタ
ロシアニン金属錯体及びその銹導体を用いて作られる導
電性薄膜媒体等も通用が可能である。有機材料の導電率
は10−”/Ω・Cl11以上であることが好ましい。
本発明で用いる記録層としては、電流−電圧特性におい
てメモリースイッチング現象(電気メモリー効果)を有
する材料、例えば、π電子準位をもつ群と0電子率位の
みを有する群を併有する分子を電極上に積層した有機単
分子膜あるいはその累積膜を用いることが可能となる。
一般に有機材料のほとんどは絶縁性もしくは半絶縁性を
示すことから係る本発明において、適用可能なπ電子準
位を持つ群を有する有機材料は著しく多岐にわたる。
本発明に好適なπ電子系を有する色素の構造として例え
ば、フタロシアニン、テトラフェニルポルフィリン等の
ポルフィリン骨格を有する色素、スクアリリウム基及び
クロコニックメチン基を結合鎖として持つアズレン系色
素及びキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾー
ル等の2個の含窒素複素環をスクアリリウム基及びクロ
コニックメチン基により結合したシアニン系類似の色素
、またはシアニン色素、アントラセン及びピレン等の縮
合多環芳香族、及び芳香環及び複素環化合物が重合した
鎖状化合物及びジアセチレン基の重合体、さらにはテト
ラシアノキノジメタンまたはテトラチアフルバレンの誘
導体及びその類縁体及びその電荷移動錯体、またさらに
はフェロセン、トリスビピリジンルテニウム錯体等の金
属錯体化合物が挙げられる。
本発明に好適な高分子材料としては、例えばポリアクリ
ル酸誘導体等の付加重合体、ポリイミド等の縮合重合体
、ナイロン等の開環重合体、バクテリオロドプシン等の
生体高分子が挙げられる。
有機記録層の形成に関しては、具体的には蒸着法やクラ
スターイオンビーム法等の適用も可能であるが、制御性
、容易性そして再現性から公知の従来技術の中では前述
したLB法が極めて好適である。
疎水性部位を構成する基としては、一般に広く知られて
いる飽和及び不飽和炭化水素基や縮合多環芳香族基及び
鎖状多環フェニル基等の各種疎水基が挙げられる。これ
らは各々単独またはその複数が組み合わされて疎水性部
位を構成する。
一方、親水性部位の構成要素として最も代表的なものは
、例えばカルボキシル基、エステル基、酸アミド基、イ
ミド基、ヒドロキシル基、さらにはアミノ基(1,2,
3級及び4級)等の親水性基等が挙げられる。これらも
各々単独またはその複数が組み合わされて上記分子の親
水性部分を構成する。
これらの疎水性基と親水性基をバランス良く併有し、か
つ適度な大きさを持っπ電子系を有する有機分子であれ
ば、水面上で単分子膜を形成することが可能であり、本
発明に対して極めて好適な材料となる。
具体例としては、例えば下記の如き分子等が挙げられる
く有機材料〉 [I]クロコニックメチン色素 (以下余白) ここでR1は前述の0電子率位をもつ群に相当したもの
て、しかも水面上で単分子膜を形成しやすくするために
導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n≦
30が好適である。
[IIコスクアリリウム色素 [I]で挙げた化合物のクロコニックメチン基を下記の
構造を持つスクアリリウム基て置き換えた化合物。
[II! ] ポルフィ リ ン系色素化合物 2) \ CH。
CH2N tl C3H7 M = R2,Cu、  Ni、  ^?C6希土類金
属イオン 及び R= OCH(COOH) Cn1I21− +   
5≦n≦25M = R2,C1l、  Ni、  Z
n、  AI−CR及び希土類金属イオン [rV] 縮合多環芳香族化合物 OOH r R=CnH2n+1    5≦n≦25M = H2
,Cu、  Ni、  Zn、  ^j−Cj及び希土
類金属イオン Rは単分子膜を形成しやす(するために導入されたもの
で、ここで挙げた置換基に限るものではない、又、R3
−R4,Rは前述した0電子率位をもつ群に相当してい
る。
[V]ジアセチレン化合物 CH3→CH2)−C= C−CNc−+ c)I、←
XO≦n、1≦20 但しn−1−4!>10 Xは親木基で一般的には−Coo)lが用いられるが−
OH,−CON)12等も使用できる。
[Vl ]その他 キンキチェニル 2) く有機高分子材料〉 [I]付加重合体 1)ポリアクリル酸 2) ポリアクリル酸エステル 3) アクリル酸コポリマー R。
[II ]縮合重合体 ボッカーボネート n。
[!!■コ開環重合体 l)ポリエチレンオキシド 4) アクリル酸エステルコポリマー R。
5) ポリビニルアセテート 6) 酢酸ビニルコポリマー ■。
二こで、R1は水面上で単分子膜を形成し易くするため
に導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n
≦30が好適である。
また、R6は短鎖アルキル基であり、炭素数nは1≦n
≦4が好適である。重合度mは100≦m≦5000が
好適である。
以上、具体例として挙げた化合物は基本構造のみであり
、これら化合物の種々の雪換体も本発明において好適で
あることは言うにおよばない。
尚、上記以外でもLB法に適している有機材料、有機高
分子材料であれば、本発明に好適なのは言うまでもない
。例えば近年研究が盛んになりつつある生体材料(例え
ばバクテリオロドプシンやチトクロームC)や合成ポリ
ペプチド(PBLG)等も適用が可能である。
これらのπ電子準位を有する化合物の電気メモノー効果
は、数10μm以下の膜厚のもので観測されているが、
記録・再生時にプローブ電極と有機化合物層間に流れる
トンネル電流を用いるため、プローブ電極と有機化合物
層間にトンネル電流が流れるよう両者間の距離を近づけ
なければならないので、本発明の記録層の膜厚は、数Å
以上100Å以下、好ましくは、数Å以上30Å以下で
ある。
本発明において、上記の如き有機材料が積層された薄膜
を支持するための基板としては、表面が平滑であれば、
どの様な材料を用いても良いが、前述したトラック形成
法によっである程度利用できる基板材料は限定される。
本発明で用いられる基板電極の材料も高い導電性を有す
るものであればよく、例えばAu、 Pt。
Ag、 Pd、 Aj)、 In、 Sn、 Pb、 
Wなどの金属やこれらの合金、さらにはグラファイトや
シリサイド、またさらにはITOなどの導電性酸化物を
始めとして数多くの材料が挙げられ、これらの本発明へ
の適用が考えられる。係る材料を用いた電極形成法とし
ても従来公知の薄膜技術で十分である。ただし、基板上
に直接形成される電極材料は表面がLB膜形成の際、絶
縁性の酸化物をっ(らない導電材料、例えば貴金属やI
TOなとの酸化物導電体を用いることが望ましく、なお
かつ何れの材料を用いるにしてもその表面が平滑である
ことが好ましい。
また、プローブ電極の材料は、導電性を示すものであれ
ば何を用いてもよく、例えばPt、 Pt−Ir、W、
 Au、 Ag等が挙げられる。プローブ電極の先端は
、記録・再生・消去の分解能を上げるためできるだけ尖
らせる必要がある。本発明では、針状の導電性材料を電
界研磨法を用い先端形状を制御して、プローブ電極を作
製しているが、プローブ電極の作製方法及び形状は何ら
これに限定するものではない。
さらにはプローブ電極の本数も一本に限る必要もなく、
位置検出用と記録・再生用とを分ける等、複数のプロー
ブ電極を用いても良い。
次に、本発明の記録媒体を用いる記録・再生装置を第2
図のブロック図を用いて説明する。第2図中、5は記録
媒体に電圧を印加するためのプローブ電極であり、この
プローブ電極から記録層1に電圧を印加することによっ
て記録・再生を行なう。対象となる記録媒体は、XYス
テージ12上に載置される。10はプローブ電流増幅器
で、9はプローブ電流を読み取りプローブ電極の高さが
一定になるように圧電素子を用いた微動機構6.7を制
御するサーボ回路である。11はプローブ電極5と有機
化合物層2との間に記録・消去用のパルス電圧を印加す
るための電源である。
パルス電圧を印加するときプローブ電流が急激に変化す
るためサーボ回路9は、その間出力電流が一定になるよ
うに、HOLD回路をONにするように制御している。
8はXY力方向プローブ電極5を移動制御するためのX
Y走査駆動回路である。13と14は、あらかじめ10
−”A程度のプローブ電流が得られるようにプローブ電
極5と記録媒体との距離を粗動制御したり、プローブ電
極と基板とのXY方向相対変位を太き(とる(微動制御
機構の範囲外)のに用いられる。
これらの各機器は、全てマイクロコンピュータ15によ
り中央制御されている。また16は表示装置を表してい
る。
また、圧電素子を用いた移動制御における機械的性能を
下記に示す。
2方向微動制御範囲 :0.Inm〜1μm2方向粗動
制御範囲 + 10nm〜l Ommxy方向走査範囲
  : 0. lnm 〜1 gmXY方向粗動制御範
囲+ 10nm〜10mm計測、制御許容誤差 :<O
,lnm(微動制御時)計測、制御許容誤差 :<ln
m(粗動制御時)[実施例] 以下、本発明を実施例に従って説明する。
[実施例1コ 光学研磨したガラス基板(基板3)を中性洗剤及びトリ
クレンを用いて洗浄した後、ヘキサメチルジシラザン(
HMDS)の餡和蒸気中に一昼夜放置して疎水処理を行
なった。
次に、オクタデシル・TCNQ−テトラメチルテトラチ
アフルバレン(以下ODTCNQTMTTFと略す)を
濃度1 mg/m!!で溶かしたベンゼン−アセrニト
リル(1: 1)溶液を20℃の水相上に展開し、水面
上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係る単分子
膜の表面圧を20mN/mまで高め、さらにこれを一定
に保ちながら前記基板を水面に横切るように速度5 m
m/分で静かに浸漬し、さらに引き上げて2層のY形単
分子膜を形成し、これを繰り返すことにより、30層の
累積膜を形成し、有機化合物層2とした。
次に、有機化合物層2上にビーム径40人、加速電圧1
00KV 、ビーム電流5pAで電子ビームを150人
ピッチ、長さ100μmに渡って順次照射することによ
り、0DTCNQ −TMTTFを部分的に除去して有
機化合物層の厚みを変化させて、凸状部分の幅が約10
0人のトラックを形成した。また、この時電子ビームの
ドーズ量が約I C/cm2になる様に走査速度を調節
した。
次に、スクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン(
以下5OAZと略す)を濃度0.2mg/mj)で溶か
したクロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水面
上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係る単分子
膜の表面圧を20+nN/mまで高め、さらにこれを一
定に保ちながら前記のトラックを形成した基板を水面に
横切るように速度5mm/分で静かに浸漬し、さらに引
き上げて、2層のY形単分子膜の累積を行ない、前記有
機化合物層2上に2層の累積膜を形成して、記録層1と
した。
以上の様な方法により作成した記録媒体に、第2図に示
した記録・再生装置を用いて記録・再生、消去の実験を
行なった。ただし、プローブ電極5として電界研磨法に
よって作成した白金/ロジウム製のプローブ電極を用い
ており、このプローブ電極5は記録層1に電圧な印加で
きるように、圧電素子により、その距離(Z)が制御さ
れている。さらに上記機能を持ったままプローブ電極5
が面内(X、Y)方向にも移動制御できるように微動制
御機構系が設計されている。
また、プローブ電極5は直接記録・再生・消去を行なう
ことができる。また、記録媒体は高精度のXYステージ
12の上に置かれ、任意の位置に移動させることができ
る。よって、この移動制御機構によりプローブ電極5で
任意の位置のトラック上に記録・再生及び消去を行なう
ことができる。
前述した5OA22層を累積した記録層1を持つ記録媒
体を記録・再生装置にセットした。この時、トラックの
長さ方向と記録・再生装置のY方向がほぼ平行となる様
に設置した。次に、プローブ電極5と記録媒体の有機化
合物層2との間に+1,5■の電圧を印加し、記録層1
に流れる電流をモニターしながらプローブ電極5と有機
化合物層2の凸状部分との距離(Z)を調整した。この
時、距離Zを制御するためのプローブ電流Ipを1O−
8A≧Ip≧10−” Aになるように設定した。次に
、距離2を一定に保ちながら、プローブ電極5をX方向
、すなわちトラックを横切る方向に走査させ、記録媒体
にトラックが形成されていることを確認した後、プロー
ブ電極5を任意のトラック(記録層)上で保持した。次
に、距離2を一定に保ちながら、プローブ電極なY方向
に走査させた。この時、前述した方法によりトラッキン
グを行なうことにより、任意のトラック上をこれから外
れることなくプローブ電極5を走査させることが可能で
あることがわかった。
次に、プローブ電極をトラック上で走査させながら、5
0人ピッチで情報の記録を行なった。かかる情報の記録
は、プローブ電極5を+側、有機化合物層2を一側にし
て、電気メモリー材料(5OAZ−LB膜膜層層が低抵
抗状態(ON状態)に変化する様に、第3図に示すしき
い値電圧Vth−as以上の三角波パルス電圧を印加し
た。その後、プローブ電極を記録開始点に戻し、再びト
ラック上を走査させた。その結果、記録ビットにおいて
は0.7mA程度のプローブ電流が流れ、ON状態とな
っていることが示された。以上の再生実験において、ピ
ットエラーレートは3 X 10−’であった。
なお、プローブ電極を電気メモリー材料がON状態から
OFF状態に変化するしきい値電圧Vthorr以上の
IOVに設定し、再び記録位置をトレースした結果、全
ての記録状態が消去されOFF状態に遷移したことも確
認した。
なお、0DTCNQ TMTTF及び5OAZ 1層あ
たりの厚さは、小角X線回折法により求めたところ、約
15人であった。
[実施例2] 実施例1で用いた基板上に、下引き層としてCrを真空
蒸着(抵抗加熱)法により厚さ50人堆積させ、さらに
Auを同法により400人蒸着口、基板電極3′を形成
したことと、有機化合物層2として2層のODTCNQ
−TMTTF単分子累積膜を用いたこと以外は、実施例
1と全く同様に記録媒体を形成した。
かかる記録媒体を用い実施例1と同様にして記録・再生
実験を行なったところ、実施例1と同様の結果が得られ
、トラックの高さを極めて低くする事が可能であり、ま
た、基板電極を設けても良いことが示された。
〔実施例3〕 実施例1において、電子ビーム照射のピッチを80人と
した他は全く同様にして、記録媒体を作成した。この時
、トラックの幅は約50人であった。
かかる記録媒体を用い実施例1と同様にして記録・再生
実験を行なったところ、ピットエラーレートはlXl0
−’であり、消去も可能であった。
[実施例4] 実施例1の記録層として用いた2層5OAZ単分子累積
膜の代わりにルテチウムシフタロジアニンCLu’H(
Pc) 2]のt−ブチル誘導体の12層単分子累積膜
を用いた以外は実施例1と同様にして実験を行なった。
その結果、ピットエラーレートは5 X 10−’であ
り、消去も可能であった。
なお、LuH(Pc) 2のt−ブチル誘導体の累積条
件は下記の通りである。
溶媒:クロロホルム/トリメチルベンゼン/アセトン(
1/1/2) 濃度: 0.5mg/mii’ 水相:純水、水温20”C 表面圧: 20mN/m、基板上下速度3mm/分C実
施例5コ 実施例2と全く同様に、ガラス基板上に基板電極3′を
形成した後、ODTCNQ−TMTTFヲ積層L 積層
機化合物層2とした。次に、有機化合物層にビーム径5
00人、加速電圧40KV、ビーム電流14pAでAu
イオンを1000人ピッチ、長さ1100pに渡って順
次照射することにより、有機化合物層である0DTCN
Q・TMTTFを部分的に除去して、幅約500人のト
ラックを形成した。この時、Auイオンのドーズ量が1
×1Q111個/cm”になる様に走査速度を調節した
前記トラック形成基板上に、5OAZ−LB膜を2層累
積して記録層1とし、記録媒体を形成した。
係る記録媒体について、実施例1と同様の記録・再生・
消去の実験を行なったところ、ピットエラーレートはl
Xl0−’であり、消去も可能であった。
以上述べてきた実施例中では、トラック形成時に、有機
化合物層を全面に形成してから除去して部分的に厚みを
変化させるという方法を用いたが、これに限定すること
はな(、最初から有機化合物層の厚みの変化を設けなが
ら形成しても構わない、また、有機化合物層除去の方法
も、電子ビーム照射やイオンビーム照射に限る必要はな
い。また、トラックの形状についても直線状のものにつ
いて述べてきたが、これに限ることはなく、螺旋状、円
状等地の形態であっても全く構わない。また、有機化合
物層及び記録層の形成にLB法を使用してきたが、極め
て薄く均一な膜が作成できる成膜法であればLB法に限
らず使用可能であり、具体的にはMBEやCVD法等の
成膜法が挙げられる。さらに基板材料やその形状も本発
明は何ら限定するものではない。さらには、本実施例に
おいてはプローブ電極を1本としたが、記録・再生用の
ものとトラッキング用のものを各々分けて2本以上とし
ても良い。
[発明の効果コ 以上述べたように、本発明に依れば、 ■光記録に比べて、はるかに高密度な記録が可能な全く
新しい記録媒体において、その製造行程を簡易化するこ
とが可能となる。
■単分子膜の累積によってトラックを設ける有機化合物
層を形成するため、分子オーダー(数人〜数lO人)に
よる膜厚制御が容易に実現でき、トラックの高さを分子
オーダーにできた。
といったような効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図a −cは本発明に用いた記録媒体製造方法の一
例を示す図、dは記録媒体の一例を示す構成図である。 第2図は本発明で用いた記録・再生装置の構成のブロッ
ク図である。 第3図は本発明の記録媒体に記録を行なう際に加えるパ
ルス信号波形である。 1・・・記録層     2・・・有機化合物層3・・
・基板      3′・・・基板電極4・・・トラッ
ク    5・・・プローブ電極6・・・XY方向微動
制御機構 7・・・2方向微動制御機構 8・・・XY方向走査駆動回路 9・・・サーボ回路   lO・・・プローブ電流増幅
器11・・・パルス電源   12・・・XYステージ
13・・・粗動機構    14・・・粗動駆動回路I
5・・・マイクロコンピュータ 16・・・表示装置 第2図 第1図 (a) (b) (C)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、プローブ電極により素子に流れる電流を検出する記
    録再生装置に用いる記録媒体の製造方法において、基板
    上に導電性を有する有機化合物の層を、その厚みを部分
    的に変化させて形成することにより凹凸を作ってトラッ
    クを設け、該トラック上に電気メモリー効果を有する記
    録層を積層して記録媒体を作ることを特徴とする記録媒
    体の製造方法。 2、導電性を有する有機化合物層を基板上に積層した後
    、電子ビームあるいはイオンビーム照射により部分的に
    該有機化合物層の厚みを変化させることによりトラック
    を形成する請求項(1)に記載の記録媒体の製造方法。 3、有機化合物の導電率が、10^−^3/Ω・cm以
    上である請求項(1)に記載の記録媒体の製造方法。 4、有機化合物層が、有機化合物の単分子膜または該単
    分子膜を累積した累積膜を有している請求項(1)に記
    載の記録媒体の製造方法。 5、単分子膜または累積膜をLB法によって成膜する請
    求項(4)に記載の記録媒体の製造方法。 6、トラックの高さを、10Å以上1000Å以下とす
    る請求項(1)に記載の記録媒体の製造方法。 7、トラックの幅を、50Å以上900Å以下とする請
    求項(1)に記載の記録媒体の製造方法。 8、トラックのピッチを、80Å以上1000Å以下と
    する請求項(1)に記載の記録媒体の製造方法。 9、記録層の膜厚を数Å以上100Å以下とする請求項
    (1)に記載の記録媒体の製造方法。 10、記録層の膜厚を数Å以上30Å以下とする請求項
    (1)に記載の記録媒体の製造方法。 11、記録層が、有機化合物の単分子膜または該単分子
    膜を累積した累積膜を有している請求項(1)に記載の
    記録媒体の製造方法。 12、単分子膜または、累積膜をLB法によって成膜す
    る請求項(11)に記載の記録媒体の製造方法。 13、有機化合物が分子中にπ電子準位を持つ群とσ電
    子準位を持つ群とを有する請求項(11)に記載の記録
    媒体の製造方法。
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