JPH03272037A - 記録媒体及びその製造方法、記録再生装置 - Google Patents

記録媒体及びその製造方法、記録再生装置

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JPH03272037A
JPH03272037A JP6985590A JP6985590A JPH03272037A JP H03272037 A JPH03272037 A JP H03272037A JP 6985590 A JP6985590 A JP 6985590A JP 6985590 A JP6985590 A JP 6985590A JP H03272037 A JPH03272037 A JP H03272037A
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JP
Japan
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recording
recording medium
organic compound
track
insulating layer
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JP6985590A
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English (en)
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Isaaki Kawade
一佐哲 河出
▲たき▼本 清
Kiyoshi Takimoto
Hiroshi Matsuda
宏 松田
Hideyuki Kawagishi
秀行 河岸
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、プローブ電極によって記録再生を行う記録再
生装置における記録媒体及びその製造方法、更には記録
再生装置に関するものである。
【従来の技術] 近年、メモリー素子の用途はコンピュータ及びその関連
機器、ビデオディスク、ディジタルオーディオディスク
等のエレクトロニクス産業の中核をなすちのであり、そ
の開発ら活発に進んでいる。メモリー素子に要求される
性能は一般的には(1)高密度で、記録容量が大きい (2)記録・再生の応答速度が速い (3)エラーレートが小さい (4)消費電力が少ない (5)生産性が高く、価格が安い 等が挙げられる。 従来までは、磁性体や半導体を素材とした磁気メモリー
、半導体メモリーが主流であったが、近年レーザー技術
の進展に伴い、有機色素、フォトポリマーなとの有機薄
膜を用いた安価で高密度な記録媒体を用いた光メモリー
素子などが登場してきた。 方、最近導体の表面原子の電子構造を直接観測できる走
査型トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され(
G、B1nn1g et al、、tlelvetic
aPl+ysica Acta、55,726(198
2)、)、単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解
能の測定ができるようになり、しかも媒体に電流による
損傷を与えずに低電力で観測できる利点を6有し、更に
大気中で0動作させることが可能であるため広範囲な応
用が期待されている。 かかるSTMは、金属の探針(プローブ電極)と導電性
物質の間に電圧を加えてlnm程度の距離まで近づける
とトンネル電流が流れることを利用している。この電流
は両者の距離変化に非常に敏感であり、トンネル電流を
一定に保つように探針な走査することにより実空間の表
面構造を描くことができると同時に、表面原子の全電子
雲に関する種々の情報をち読みとることができる。この
際、面内方向の分解能は1入程度である。従って、ST
Mの原理を応用すれば十分に原子オーダー(数人)での
高密度記録再生を行うことが可能である。この際の記録
再生方法としては、粒子線(電子線、イオン線)或はX
線等の高エネルギー電磁波及び可視・紫外光等のエネル
ギー線を用いて適当な記録層の表面状態を変化させて記
録を行い、STMで再生する方法や、記録層として電圧
電流のスイッチング特性に対してメモリ効果をもつ材料
、例えば冗電子系有機化合物やカルコゲン化物類の薄膜
層を用いて、記録・再生をSTMを用いて行う方法等が
提案されている。 上記の様な記録・再生方法に於いて、実際に多量の情報
を記録・再生する為には、プローブ電極のXY方向(記
録媒体面内方向)の位置検出及び補正制御(トラッキン
グ)が必要となる。このトラッキングの方法としては、
既に記録媒体基板の原子配列を利用して、高密度かつ高
精度に行う方法が提案されているが、位置検出そのもの
ち極めて高精度に行う必要があるため、取扱上簡便とは
いい難い。 そこで、かかるトラッキングを簡便に行うために、記録
媒体の基板にあらかじめ凹凸を設けることによりトラッ
クを形成し、そのトラックの凹状部分あるいは凸状部分
にプローブ電極を追従させることにより、トラッキング
を行う方法も提案されている。この場合、トラックの凹
凸に追従させる方法として、プローブ電極の高さを一定
にしてトラッキングする方法(コンスタントハイドモー
ド)と、プローブ電極と基板電極間の距離を一定に保ち
ながらトラッキングする方法(コンスタントカレントモ
ード)が提案されている。 前者のコンスタントハイドモードの場合、凸状の部分で
トンネル電流が流れるようにプローブ電極の高さを調整
しておき、凸状部分からプローブ電極が凹状部分に外れ
た時にトンネル電流が流れなくなるのを検知して、プロ
ーブ電極を凸状部分に戻すよう位置制御することにより
トラッキングを行っている。しかし、この方法をとった
時、プローブ電極が凹状部分に位置したときほとんどト
ンネル電流が流れなくなるため、トラッキングを行うこ
とが非常に困難である。 一方、後者のコンスタントカレントモードの場合、プロ
ーブ電極を基板上の凹凸に追従させながらトラッキング
を行う方法を取るため、プローブ電極をZ方向(記録媒
体と垂直方向)に追従させてやらなければならない。即
ち、トラッキング用のZ方向の追従系、つまりフィード
バック系が必要となり、記録・再生装置自身にトラッキ
ングのためのZ方向フィードバック用メカ及び回路等を
設けなければならず、記録・再生装置自身が複雑になっ
てしまう。また、プローブ電極をZ方向に追従させるた
め、トラッキングに時間がかかり、記録・再生時のスピ
ードが遅くなる。 また、かかるトラッキングを行う場合、基板にあらかじ
め凹凸を形成しなければならないが、基板に凹凸を形成
する方法としてリソグラフィー技術を用いる方法や、超
微粒子の選択的蒸着を用いる方法等が考えられている。 前者の方法においては、トラックをレジスト材料で形成
する場合、基板を穂選択的にエツチングしてトラックを
作る場合、対向電極を選択的エツチングあるいはりフト
オフにより凹凸状に形成しこれをトラックとする場合、
等が考えられるが、何れの方法を用いるにしても、トラ
ック形成に複雑な行程が必要になり、また、現状のリソ
グラフィー技術では0.1#Lm以下の幅を持つトラッ
クを形成することは極めて困難である。また、後者の方
法は、基板上にある種の物質を極めて微量蒸着すると、
この蒸着物質は基板表面の微細構造を反映した選択的成
長をするという性質を利用してトラックを形成するもの
であり、0.1μm以下のトラック幅を得ることが可能
であるが、やはりこの場合も、基板表面の前処理や選択
的蒸着などの特殊な行程が必要となり、記録媒体の作成
が簡単であるとは言い難い。また、上述した方法の様な
場合、トラックの高さを極めて低くしたり、あるいは高
さを均一にすることが困難である。 【発明が解決しようとする課題] 以上述べたような従来技術の問題点として、■、情報の
記録・再生に際し、プローブ電極の位置検出そのものを
極めて高精度に行う必要があり、取扱い上簡便でない。 ■、補正制御(トラッキング)方法として、コンスタン
トハイモード(プローブ電極の高さ一定)を用いた場合
、プローブ電極が凹部分に外れたときトンネル電流は流
れなくなり、その後の位置制御が困難となる。 ■、補正制御方法として、コンスタントカレントモード
(電極間距離一定)を用いた場合、Z方向のフィードバ
ック系が必要となり、装置の複雑化を招いてしまう。 ■、補正制御のために用いる凹凸形状の形成に際し、従
来のリソグラフィー技術や蒸着技術を用いたのでは、そ
の精度に限界があり、また、特殊な工程を必要とすると
いった難点がある。 すなわち、本発明の目的とするところは、上述した従来
技術の問題点に鑑み、プローブ電極を用いた電気的な高
密度記録・再生手段に於いて、多量の情報の記録・再生
を容易に再現性良く簡便に実行でき、なおかつ、記録・
再生装置におけるトラッキング系を簡素化できる記録媒
体及びその製造方法、更には記録再生装置を提供するこ
とにある。 [課題を解決するための手段及び作用]本発明の特徴と
するところは、 第1に、プローブ電極により素子に流れる電流を検出す
る記録再生装置に用いる記録媒体であって、基板上に電
極を設けその上に有機化合物絶縁層を厚みを部分的に変
化させることにより凹凸を作ってトラックを設け、該ト
ラック上に電気メモリー効果を有する記録層を積層した
記録媒体、第2に、前記有機化合物絶縁層と前記記録層
を加えた膜厚が、数Å以上100Å以下である前記第1
に記載の記録媒体、 第3に、前記有機化合物絶縁層と前記記録層を加えた膜
厚が、数Å以上30Å以下である前記第1に記載の記録
媒体、 第4に、前記有機化合物絶縁層が、有機化合物の単分子
膜または該単分子膜を累積した累積膜を有している前記
第1に記載の記録媒体、第5に、前記単分子膜または累
積膜が、L12法によって成膜した膜である前記第1に
記載の記録媒体、 第6に、前記トラックの高さが、数Å以上100Å以下
である前記第1に記載の記録媒体、第7に、前記トラッ
クの幅が、50Å以上900Å以下である前記第1に記
載の記録媒体、第8に、前記トラックのピッチが、80
Å以上1000Å以下である前記第1に記載の記録媒体
、第9に、前記記録層の膜厚が、数Å以上100Å以下
である前記第1に記載の記録媒体、第1Oに、前記記録
層の膜厚が、数Å以上30Å以下である前記第1に記載
の記録媒体、 第】lに、前記記録層が、有機化合物の単分子膜または
該単分子膜を累積した累積膜を有している前記第1に記
載の記録媒体。 第12に、前記単分子膜または累積膜が、LB法によっ
て成膜した膜である前記第11に記載の記録媒体、 第13に、前記有機化合物が、分子中にπ電子準位を持
つ群とa電子準位を持つ群とを有する前記第11に記載
の記録媒体、 第14に、プローブ電極により素子に流れる電流を検出
する記録再生装置に用いる記録媒体の製造に際し、基板
上に電極を設けその上に有機化合物絶縁層を厚みを部分
的に変化させて形成することにより凹凸を作ってトラッ
クを形成し、該トラック上に電気メモリー効果を有する
記録層を積層して記録媒体を作る記録媒体の製造方法、
第15に、プローブ電極により素子に流れる電流を検出
する記録再生装置に用いる記録媒体の製造に際し、基板
上に有機化合物絶縁層を厚みを部分的に変化させて形成
することにより凹凸を作り、その上に導電性材料からな
る対向電極を積層してトラックを設け、該トラック上に
電気メモリー効果を有する記録層を積層して記録媒体を
作る記録媒体の製造方法、 第16に、前記トラックを、有機化合物絶縁層を基板上
に積層した後電子ビームあるいはイオンビーム照射によ
り、部分的に該有機化合物絶縁層の厚みを変化させるこ
とにより形成する前記第14または第15に記載の記録
媒体の製造方法、第17に、前記有機化合物絶縁層が、
有機化合物を用いて、LB法により単分子膜または該単
分子膜を累積した累積層を形成して得られる前記第14
または第15に記載の記録媒体の製造方法、第18に、
前記記録層が、有機化合物を用いて、LB法により単分
子膜または該単分子膜を累積した累積膜を形成して得ら
れる前記第14または第15に記載の記録媒体の製造方
法、 第19に、前記有機化合物が分子中にπ電子準位を持つ
群とa電子準位を持つ群とを有している前記18に記載
の記録媒体の製造方法、 第20に、少なくと41つのプローブ電極と、該プロー
ブ電極に対向配置させて前記第1〜第13に示した記録
媒体を設けた構成を特徴とする記録再生装置、 としている点にある。 以下、本発明の構成及び作用について詳述する。 先ず、本発明の記録媒体を用いた記録・再生及びその為
のトラッキング方法は、プローブ電極(導電性探針〉と
導電性物質との間に電圧を印加しつつ、両者の距離をl
Onm以下にするとトンネル電流が流れることを利用し
ている。以下、トラッキングの方法について述べる。 第1図は、本発明に用いられる記録媒体の断面図及び平
面図の一例である。ただし、この図では有機化合物絶縁
層の有・無によりトラックを形成しているが、基本的に
有機化合物絶縁層の厚みを変化させることによりトラッ
クを形成すれば良い。第1図に於いて、有機化合物絶縁
層2が基板電極4上に部分的に存在することによりトラ
ックを形成しており、記録ビットの列はトラックを形成
している有機化合物絶縁層2上の記録層lに書き込まれ
る。従って、情報の記録・再生時に於いては、プローブ
電極を第1図中Y方向に走査させる必要がある。この時
、本発明に於いてはプローブ電極の高さを一定(コンス
タントハイドモード)にして走査させる方法を用いるが
、トラックとなる有機化合物絶縁層と記録層を加えた膜
厚が100Å以下と薄いため有機化合物絶縁層の厚みの
変化によらずプローブ電極と基板電極間にトンネル電流
が流れる。しかし、この際、基板電極上に有機化合物絶
縁層が厚い部分と有機化合物絶縁層が薄い部分、第1図
では有機化合物絶縁層の有る部分と無い部分であるが、
両者ではトンネル電流が異なるため、プローブ電極が記
録層上から非記録面である基板電極上に外れると、プロ
ーブ電極に流れるトンネル電流が変化することになる。 ここで、このトンネル電流を一定に保つように、プロー
ブ電極をX方向若しくは−X方向に移動させる補正回路
を設けることにより、プローブ電極を記録層の記録面(
トラック)上から外れることなく走査させることが可能
となる。このトラック上の記録層に記録する方法は後で
述べるが、記録によりトラック上の記録ビットに於ける
電荷状態が変化する。従って、記録後に於いてはトラッ
ク外れによる電流変化と記録ビットによる電流変化が生
ずるが、記録ビットによる電流変化の方がはるかに大き
いため、トラッキングに支障をきたすことは無い。また
、以上のトラッキングは有機化合物絶縁層の有・無の時
だけでなく、有機化合物絶縁層の膜厚を変化させた峙ち
全く同様に実行可能である。 すなわち、本発明によれば、プローブ電極により素子に
流れる電流を検出する記録再生装置に於いて、基板上に
有機化合物絶縁層を厚みを部分的に変化させて凹凸を作
ってトラックを設け、該トラック上に電気メモリー効果
を有する記録層を積層した記録媒体を提供することによ
り、コンスタントハイドモードでトラッキングした場合
でも、トラック外れがおきた時にトンネル電流が流れる
ため、かかるコンスタントハイドモード使用時もトラッ
キングが容易にできるようになり、コンスタントカレン
トモード時の様なトラッキング用のZ方向の追従系つま
りフィードバック系が不用となるため、記録・再生装置
におけるトラッキング系を簡素化することも可能となっ
た。 また、本発明の記録媒体の製造方法として、第2図に一
例を示す。先ず、第2図(a)の様に基板3上に有機化
合物絶縁層2を形成する。次に、第2図(b)に示すよ
うに有機化合物絶縁層2の厚みを部分的に変化させるこ
とにより、所望の形状に凹凸を形成する。その後に、金
属等の導電性材料からなる対向電極4を積層しく第1図
(C))、最後に記録層lを積層することにより記録媒
体を製造している(第1図(d))。 この時、有機化合物絶縁層の厚みを変化させる方法とし
ては、■リソグラフィー技術を用いる方法、■電子ビー
ムやイオンビーム等を照射する方法等を挙げることがで
きる。しかし、前者の方法に於いては、□現状のリソグ
ラフィー技術では1000Å以下の幅を持つトラックを
形成することは極めて困難であり、記録密度としては1
O11〜1010ビット/cm”程度が限度である。こ
れに対して、後者の方法によると、電子ビームあるいは
イオンビームのビーム径を小さく絞って希望の位置に照
射し、900六以下の幅及び100OA以下のピッチで
記録層を除去することによって微細なトラックを形成す
ることが可能となり、1011ビット/cm”以上の記
録密度を容易に達成できる。この時、ビームの走査部位
がそのまま有機化合物絶縁層除去部となり、凹凸ができ
てトラックを形成できるが、記録密度を高めるためには
、そのトラックの幅は50Å以上900Å以下、ピッチ
としては80Å以上1000Å以下が好ましく、より好
ましくはそれぞれ50Å以上150Å以下、80Å以上
200Å以下である。 以上述べた方法では、有機化合物絶縁層除去方法に於い
て電子ビームあるいはイオンビーム照射方法を挙げたが
、前記条件を満たすトラックを形成できればこれに限定
する必要はなく、また、最初から基板上に所望の位置に
部分的に厚みを変化させて有機化合物絶縁層を形成する
ことによりトラックを設けても良い。また、有機化合物
絶縁層の有無により凹凸を設けてトラックを形成しても
よい。 また、第3図に記録媒体の製造方法として、別の例を示
す。これは、前述−例に対して基板に設ける電極の位置
を異ならしめたものである。 すなわち、第3図(a)の様に基板3上に導電性材料か
らなる基板電極4を形成し、その基板電極4上に有機化
合物絶縁層2を積層する(第3図(b))。次に、第3
図(C)に示したように有機化合物絶縁層2の厚みを部
分的に変化させることにより、所望の形状に凹凸を形成
する。その後に、記録層lを積層することにより記録媒
体を製造している(第3図(d))。 尚、基板3上に基板電極4を設けたが、基板自身が導電
性を有するものであれば、基板電極を省略しても構わな
い。 かかる構成において、有機化合物絶縁層の厚みを変化さ
せる方法は、上述同様である。 すなわち、本発明の製造方法によれば、基板上に有機化
合物絶縁層(あるいは基板電極を介して)を形成してか
ら上記の方法を用いて部分的に有機化合物絶縁層の厚み
を変化させてトラックを形成できるため、フォトリソプ
ロセスや選択的成長による蒸着等、複雑な行程を用いて
トラックを形成する必要がなくなるため、トラック形成
が容易に行え、記録媒体の製造が簡単になる。それと同
時に、有機化合物絶縁層に単分子膜あるいは単分子累積
膜を用いれば、トラックの高さを非常に低くかつ制御良
く形成することも可能となる。 本発明で用いる有機化合物絶縁層の材料としては、絶縁
性を示す有機材料であれば何を用いてち良い。 有機化合物絶縁層の形成に関しては、具体的には、蒸着
法やクラスターイオンビーム法等の適用も可能であるが
、制御性、容易性そして再現性から公知の従来技術の中
ではラングミュア−プロジット法(LB法)が極めて好
適である。 このLB法によれば、1分子中に疎水性部位と親水性部
位とを有する有機化合物の単分子膜またはその累積膜を
基板上に容易に形成することができ、分子オーダーの厚
みを有し、かつ大面積にわたって均一、均質な有機超薄
膜を安定に供給することができる。 かかるLB法は、分子内に親水性部位と疎水性部位とを
有する構造の分子において、両者のバランス(両親媒性
のバランス)が適度に保たれているとき、分子は水面上
で親水性基を下に向けて単分子の層になることを利用し
て単分子膜またはその累積膜を作成する・方法である。 疎水性部位を構成する基としては、一般に広く知られて
いる飽和及び不飽和炭化水素基や縮合多環芳香族基及び
鎖状多環フェニル基等の各種疎水基が挙げられる。これ
らは、各々単独又はその複数が組み合わされて疎水性部
位を構成する。 方、親水性部位の構成要素として最も代表的なものは、
例えばカルボキシル基、エステル基、酸アミド基、イミ
ド基、ヒドロキシル基、更にはアミノ基(1,2,3級
及び4級)等の親水性基等が挙げられる。これらも各々
単独又はその複数が組み合わされて上記分子の親水性部
分を構成する。 これらの疎水性基と親水性基をバランス良く併有し、絶
縁性を有する有機分子であれば、水面上で単分子膜を形
成することが可能であり、本発明に対して極めて好適な
材料となる。 本発明で用いられる基板電極の材料も、高い導電性を有
するものであればよく、例えばAu、 Pt。 Ag、 Pd、 Ai)、In、 Sn、 Pb、 W
などの金属やこれらの合金、更にはグラファイトやシリ
サイド、また更にはITOなどの導電性酸化物を始めと
して数多くの材料が挙げられ、これらの本発明への適用
が考えられる。かかる材料を用いた電極形成法として6
従来公知の薄膜技術で十分である。但し、基板電極の材
料は表面が記録層形成の際、絶縁性の酸化物をつくらな
い導電材料、例えば貴金属やITOなどの酸化物導電体
を用いることが望ましく、なおかつ何れの材料を用いる
にしてもその表面が平滑であることが好ましい。 本発明で用いる記録層としては、電流−電圧特性に於い
てメモリースイッチング現象(電気メモリー効果)を有
する材料、例えば、π電子準位をもつ群とσ電子準位の
みを有する群を併有する分子を電極上に積層した有機単
分子膜あるいはその累積膜を用いることが可能となる。 般に有機材料のほとんどは絶縁性もしくは半絶縁性を示
すことから、かかる本発明に於いて、適用可能なπ電子
準位を持つ群を有する有機材料は著しく多岐にわたる。 本発明に好適なπ電子系を有する色素の構造として例え
ば、フタロシアニン、テトラフェニルポルフィリン等の
ポルフィリン骨格を有する色素、スクアリリウム基及び
クロコニックメチン基を結合鎖として持つアズレン系色
素及びキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾー
ル等の2個の含窒素複素環をスクアリリウム基及びクロ
コニックメチン基により結合したシアニン系類似の色素
、またはシアニン色素、アントラセン及びピレン等の縮
合多環芳香族、及び芳香環及び複素環化合物が重合した
鎖状化合物及びジアセチレン基の重合体、更にはテトラ
シアノキノジメタンまたはテトラチアフルバレンの誘導
体及びその電荷移動錯体、また更にはフェロセン、トリ
スビピリジンルテニウム錯体等の金属錯体化合物が挙げ
られる。 本発明に好適な高分子材料としては、例えばボッアクリ
ル酸誘導体等の付加重合体、ポリイミド等の縮合重合体
、ナイロン等の開環重合体、バクテリオロドプシン等の
生体高分子が挙げられる。 有機記録層の形成に関しても、具体的には蒸着法やクラ
スターイオンビーム法等の適用も可能であるが、制御性
、容易性そして再現性から公知の従来技術の中では、前
述したLB法が極めて好適である。 疎水性部位を構成する基としては、一般に広く知られて
いる飽和及び不飽和炭化水素基や縮合多環芳香族基及び
鎖状多環フェニル基等の各種疎水基が挙げられる。これ
らは、各々単独又はその複数が組み合わされて疎水性部
位を構成する。 一方、親水性部位の構成要素として最も代表的なものは
、例えばカルボキシル基、エステル基、酸アミド基、イ
ミド基、ヒドロキシル基、更にはアミノ基(1,2,3
級及び4級)等の親水性基等が挙げられる。これらも各
々単独又はその複数が組み合わされて上記分子の親水性
部分を構成する。 これらの疎水性基と親水性基をバランス良く併有し、か
つ適度な大きさを持つπ電子系を有する有機分子であれ
ば、水面上で単分子膜を形成することが可能であり、本
発明に対して極めて好適な材料となる。 具体例としては、例えば下記の如き分子等が挙げられる
。 (以下余白) 〈有機材料〉 [I]クロコニックメチン色素 ここでR,は前述のo′IIL子準位をもつ群に相当し
たもので、しかも水面上で単分子膜を形成しやすくする
ために導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5
≦n≦30が好適である。 [II ]ススクアリリウム 基1]で挙げた化合物のクロコニックメチン基を下記の
構造を持つスクアリリウム基で置き換えた化合物。 \ NN 3−CH2NHCsH t = R2,Cu、Ni、  ^1−CI希土類金属
イオン 及び [III ] ポルフィ リ ン系色素化合物 R=−OCH(COOII)CnH2n++    5
≦n≦25M = II2.Cu、  Ni、  Zn
、  八1−CI及び希土類金属イオン [1v] 縮合多環芳香族化合物 ■ C00II r R= Cn112o、l      5 ≦n≦25M
 =H2,Cu、  Ni、  Zn、  A?CF及
び希土類金属イオン Rは単分子膜を形成しやすくするために導入されたもの
で、ここで挙げた置換基に限るものではない。又、R3
−R4,Rは前述したOt子準位をもつ群に相当してい
る。 [Vl ジアセチレン化合物 CH3→CHz)−Cwa C−C= c−+CHz)
−X0≦n。 A ≦20 但しn圭角>10 Xは親木基で一般的には−COOH が用いられるが −OH。 CONH2 等も使用できる。 [Vl ] その他 Quinquethienyl 〈有機高分子材料〉 4) アクリル酸エステルコポリマー
【 ] 付加重合体 l) ポリアクリル酸 5) ポリビニルアセテート 2) ポリアクリル酸エステル 1 3) アクリル酸コポリマー 6) 酢酸ビニルコポリマー 1 υ [11]IIA合重合体 3) ポリカーボネート [III ]開環重合体 l)ポリエチレンオキシド ここで、R,は水面上で単分子膜を形成し易くするため
に導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n
≦30が好適である。また、R6は短鎖アルキル基であ
り、炭素数nは1≦n≦4が好適である。重合度mは1
00≦m≦5000が好適である。以上、具体例として
挙げた化合物は基本構造のみであり、これら化合物の種
々の置換体も本発明に於いて好適であることは言うにお
よばない。 尚、上記以外でもLB法に適している有機材料、有機高
分子材料であれば、本発明に好適なのは言うまでもない
0例えば近年研究が盛んになりつつある生体材料(例え
ばバタテリオロドプシンやチトクロームC)や合成ポリ
ペプチド(PBLG)等も通用が可能である。 これらのπ電子準位を有する化合物の電気メモリー効果
は、数lOu園以下の膜厚のもので観測されているが、
記録・再生時にプローブ電極と基板電極間に漬れるトン
ネル電流を用いるため、プローブ電極と基板電極間にト
ンネル電流が流れるよう両者間の距離を近づけなければ
ならないので、本発明の記録層の膜厚は、数Å以上10
0λ以下、好ましくは、数Å以上30Å以下である。 本発明において、上記の如き有機材料が積層された薄膜
を支持するための基板としては、表面が平滑であれば、
どの様な材料を用いても良いが、前述したトラック形成
法によっである程度利用できる基板材料は限定される。 また、プローブ電極の材料は、導電性を示すものであれ
ば何を用いてもよく、例えばPt、 Pt−1r、11
f、 Au、 Ag等が挙げられる。プローブ電極の先
端は、記録・再生・消去の分解能を上げるためできるだ
け尖らせる必要がある。本発明では、針状の導電性材料
を電界研磨法を用い先端形状を制御して、プローブ電極
を作製しているが、プローブ電極の作製方法及び形状は
何らこれに限定するものではない、更にはプローブ電極
の本数も一木に限る必要もなく、位置検出用と記録・再
生用とを分ける等、複数のプローブ電極を用いても良い
。 次に、本発明の記録媒体を用いる記録・再生装置を第4
図のブロック図を用いて説明する。第4図中、5は記録
媒体に電圧を印加するためのプローブTL極であり、こ
のプローブ電極から記録層1に電圧を印加することによ
って記録・再生を行う。対象となる記録媒体は、XYス
テージ12上に@置される。lOはプローブ電流切幅器
で、9はプローブ電流を読み取りプローブ電極の高さが
一定になるように圧電素子を用いた微動機構6.7を制
御するサーボ回路である。11はプローブ電極、5と載
板電極4との間に記録・消去用のパルス電圧を印加する
ための電源である。尚、パルス電圧を印加するときプロ
ーブ電流が急激に変化するため、サーボ回路9はその間
出力TL流が一定になるように、II OL D回路を
ONにするように制御している。8はXY力方向プロー
ブTL極5を移動制御するためのXY走査駆動回路であ
る。13と14は、あらかじめ10−”A程度のプロー
ブ電流が得られるようにプローブTL極5と記録媒体と
の距離を粗動制御したり、プローブ電極と基板とのXY
方向相対変位を大きくとる(@動制御機構の範囲外)の
に用いられる。 これらの各機器は、全てマイクロコンピュータ15によ
り中央制御されている。また16は表示装置を表してい
る。また、圧電素子を用いた移動制御における機械的性
能を下記に示す。 Z方向微動制御範囲 : 0.In−〜1μ■2方向粗
勤制御範囲 : 10nm〜lO■−XY方向走査範囲
  : 0.lnm 〜1 μm1XY方向粗動制御範
囲: 1ens〜lO量鵬計測、制御許容誤差 : <
0.Inm(微動制御時)計測、制御許容誤差 :<l
nm(粗動制御時)以下、本発明を実施例に従って説明
する。 【実施例] 衷10生± 本実施例では、第2図に示すように、光学研磨したガラ
ス基板(基板3)を中性洗剤及びトリクレンを用いて洗
浄した後、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)の飽和
蒸気中に一昼夜放置して疎水処理を行った。 次に、ポリイソブチルメタクリレート(以下PIBMと
略す)を濃度0.4mg/mlで溶かしたクロロホルム
溶液を、20℃の純水上に展開した。水面から溶媒を蒸
発除去させた後、その表面圧を12.5mN/■に高め
て水面上単分子膜を形成させた0次に、この表面圧を一
定に保持したまま、前記基板を水面に横切るように速度
5sm/分で静かに浸漬し、更に引き上げて2層のY形
単分子膜を形成し、これを繰り返すことにより、6層(
膜厚63人)の累積膜を形成し、有機化合物絶縁層2と
した。 次に、有機化合物絶縁層2上にビーム径40入、加速電
圧100)!V 、ビーム電流5p^で電子ビームを1
50人ピッチ、長さ100μmに渡って順次照射するこ
とにより、PIBMを部分的に除去して有機化合物絶縁
層の厚みを変化させて、凸状部分の幅が約100人のト
ラックを形成した。また、この時電子ビームのドーズ量
が約I C/c+++’になる様に走査速度を調節した
。 更に、対向iit極4として真空蒸着法により、膜厚4
00人の^Uを前記有機化合物絶縁層上に積層した。 次にスクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン(以
下SO^2と略す)を濃度0.2ffig/srで溶か
したクロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水面
上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち、かかる単
分子膜の表面圧を2hN/mまで高め、更にこれを一定
に保ちながら前記のトラックを形成した基板を水面に横
切るように速度5m111/・分で静かに浸漬し、更に
引き上げて、2層のY形単分子膜の累積を行って、前述
したトラック上に2層の累積膜を形成して、記録層1と
した。 以上の様な方法により作成した記録媒体に、第4図に示
した記録・再生装置を用いて記録・再生、消去の実験を
行った。ただし、プローブ電極5として電界研磨法によ
って作成した白金/ロジウム製のプローブ電極を用いて
おり、このプローブ電極5は記録層1に電圧な印加でき
るように、圧電素子により、その距11ff(Z)が制
御されている。更に、上記機能を持ったままプローブT
igl!5が面内(x、y)方向にも移動制御できるよ
うに、微動制御機構系が設計されている。 また、プローブ電極5は、直接記録・再生・消去を行う
ことができる。また、記録媒体は高精度のXYステージ
12の上に置かれ、任意の位置に移動させることができ
る。よって、この移動制御機構によりプローブ電極5で
任意の位置のトラック上に記録・再生及び消去を行うこ
とができる。 前述したSO^22層を累積した記録層1を持つ記録媒
体を記録・再生装置にセットした。この時、トラックの
長さ方向と記録・再生装置のY方向がほぼ平行となる様
に設置した。次に、プローブ電極5と記録媒体の対向型
i4との間に+1.s Vの電圧を印加し、記録層1に
流れる電流をモニターしながらプローブ電極5と対向i
極4の凸状部分との距[(Z)を調整した。この時、距
11fZを制御するためのプローブ電流1pを10−’
A≧lp≧10−” Aになるように設定した。次に、
距mZを定に保ちながら、プローブ電極5をX方向、即
ちトラックを横切る方向に走査させ、記録媒体にトラッ
クが形成されていることを確証した後、プローブ電極5
を任意のトラック(記録層)上で保持した。次に、距N
Zを一定に保ちながら、プローブ電極をY方向に走査さ
せた。この時、前述した方法によりトラッキングを行う
ことにより、任意のトラック上をこれから外れることな
くプローブ電極5を走査させることが可能であることが
わかった。 次に、プローブ電極をトラック上で走査させながら、5
0人ピッチで情報の記録を行った。かかる情報の記録は
、プローブ電極5を+側、対向電極4を一側にして、電
気メモリー材料(SOAZ−LB 膜2層)が低抵抗状
態(ON状態)に変化する様に、第5図に示すしきい値
電圧Vth−aN以上の三角波パルス電圧を印加した。 その後、プローブ電極を記録開始点に戻し、再びトラッ
ク上を走査させた。 その結果、記録ビットに於いては0.7nA程度のプロ
ーブ電流が流れ、 ON状態となっていることがホされ
た。以上の再生実験に於いて、ピットエラーレートは3
 X 1G−’であった。 なお、プローブ電極を電気メモリー材料がON状態から
OFF状態に変化するしきい値電圧Vthorr以上の
lOvに設定し、再び記録位置をトレースした結果、全
ての記録状態が消去されOFF状態に遷移したことも確
認した。 なお、SOAZ1層あたりの厚さは、小角X線回折法に
より求めたところ、約15人であった。 L児里ユ 実施例1に於いて、電子ビーム照射のピッチを80人と
した他は全く同様にして、記録媒体を作成した。この時
、トラックの幅は約50入であった。 かかる記録媒体を用い実施例1と同様にして記録・再生
実験を行ったところ、ピットエラーレートは1X10−
’であり、消去も可能であった。 実施例3 本実施例では、第3図に示すように、光学研磨したガラ
ス基板(基板3)を中性洗剤及びトリクレンを用いて洗
浄した後、下引き層としてC「を真空蒸着(抵抗加熱)
法により厚さ50人堆積させ、更に^Uを同法により4
00人蒸着し、基板型444を形成した。 次に、ポリイソブチルメタクリレート(以下PIBMと
略す)を濃度0.4B/mjで溶かしたクロロホルム溶
液を、20℃の純水上に展開した。水面から溶媒を蒸発
除去させた後、その表面圧を12.5mN/mC高めて
水面上単分子膜を形成させた。次に、この表面圧を一定
に保持したまま、前記基板を水面に横切るように速度5
+am/分で静かに浸漬し、更に引き上げて2層のY形
単分子膜を形成し、これを繰り返すことにより、4層(
膜厚42人〉の累積膜を形成し、有機化合物絶縁層2と
した。 次に、有機化合物絶縁層2上にビーム径40人、加速電
圧100KV 、ビームTL流5p^で電子ビームを1
50入ピツチ、長さ100μmに渡って順次照射するこ
とにより、PIBMを部分的に除去して有機化合物絶縁
層の厚みを変化させて、凸状部分の幅が約100人のト
ラックを形成した。また、この時電子ビームのドーズ量
が約I C/c−になる様に走査速度を調節した。 次にスクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン(以
下5OAZと略す)を濃度0.2B/sfて溶かしたク
ロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水面上に単
分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ちかかる単分子膜の
表面圧を20a+N/+まで高め、更にこれを一定に保
ちながら前記のトラックを形成した基板を水面に横切る
ように速度5mm/分で静かに浸漬し、更に引き上げて
、2層のY形単分子膜の累積を行い、前記有機化合物絶
縁層2上に2層(Jワさ30人)の累積膜を形成して、
記録層1とした。 以上の様な方法により作成した記録媒体に、第4図に示
した記録・再生装置を用いて記録・再生、消去の実験を
行った。ただし、プローブ11t極5として電界研磨法
によって作成した白金/ロジウム製のプローブ11を極
を用いており、このプローブ電極5は記録層1に電圧を
印加できるように、正正素子により、その距1!!Jl
(Z)が制御されている。更に、上記機能を持ったまま
プローブ電極5が面内(、X、Y)方向にも移動制御で
きるように、微動制御機構系が設計されている。 また、プローブ電極5は、直接記録・再生・消去を行う
ことができる。また、記録媒体は高精度のXYステージ
12の上に置かれ、任意の位置に移動させることができ
る。よって、この移動制御機構によりプローブ電極5で
任意の位置のトラック上に記録・再生及び消去を行うこ
とができる。 前述した5OAZ 2層を累積した記録層1を持つ記録
媒体を記録・再生装置にセットした。この時、トラック
の長さ方向と記録・再生装置のY方向がほぼ平行となる
様に設置した6次に、プローブ電極5と記録媒体の基板
電極4との間に+1.5 Vの電圧を印加し、記録層1
に流れる電流をモニターしながらプローブ電8i5と基
板電極4との距If(Z)を調整した。この時、距11
1Izを制御するタメノフローブ電流1pヲ10−”A
 ≧Ip≧10−” A k:なるように設定した0次
に、距@2を一定に保ちながら、プローブ電極5をX方
向、即ちトラックを横切る方向に走査させ、記録媒体に
トラックが形成されていることを確認した後、プローブ
電極5を任意のトラック(記録層)上で保持した0次に
、距111Zを一定に保ちながら、プローブ電極をY方
向に走査させた。この時、前述した方法によりトラッキ
ングを行うことにより、任意のトラック上をこれから外
れることなくプローブ電極5を走査させることが可能で
あることがわかった。 次に、プローブ電極をトラック上で走査させながら、5
0人ピッチで情報の記録を行った。かかる情報の記録は
、プローブ電極5を+側、基板電極4を一側にして、電
気メモリー材料(5OAZ−LB膜2層)が低抵抗状態
(ON状態)に変化する様に、第5図に示すしきい値電
圧Vth−oN以上の三角波パルス電圧を印加した。そ
の後、プローブ電極を記録開始点に戻し、再びトラック
上を走査させた。 その結果、記録ビットに於いては0.7s八へ度のプロ
ーブ電流が流れ、ON状態となっていることが示された
0以上の再生実験に於いて、ピットエラーレートは3 
X 10−’であった。 なお、プローブ電極を電気メモリー材料がON状態から
OFF状態に変化するしきい値電圧Vthorr以上の
IOVに設定し、再び記録位置をトレースした結果、全
ての記録状態が消去されOFF状態に遷移したことも確
認した。 実施例4 実施例1に於いて、電子ビーム照射のピッチを80人と
した他は全く同様にして、記録媒体を作成した。この時
、トラックの幅は約50人であった。 かかる記録媒体を用い実施例1と同様にして記録・再生
実験を行ったところ、ピットエラーレートはI X 1
0−’であり、消去も可能であった。 丈凰想j 実施例1の記録層として用いた2層S OA Z @分
子累積膜の代わりにルテチウムシフタロジアニン[Lu
H(PC) 2 ]のドブチル誘導体の12層年分子累
積膜を用いた以外は実施例1と同様にして実験を行った
。その結果、ピットエラーレートは5X10−’であり
、消去も可能であった。 なお、LuH(Pc) 2のt−ブチル銹導体の累積条
件は下記の通りである。 溶媒:クロロホルム/トリメチルベンゼン/アセトン(
1/1/2) 濃度: 0.5B/ail 水相:純水、水温20℃ 表面圧: 20mN/口、基板上下速度3−I/分大I
C忙互 実施例1と全く同様に、ガラス基板上にPIBMを形成
して有機化合物絶U層2とした0次に、有機化合物絶U
層にビーム系500人、加速電圧40KV、ヒ゛−ム電
流14p^で^Uイオンを1000人ピッチ、長さ10
0μmに渡って順次照射することにより、有機化合物絶
縁層であるPIBMを部分的に除去して、幅約500人
のトラックを形成した。この時、^Uイオンのドーズ蚤
がI X 10′6個7cm’になる様に走査速度を調
節した。更に、真空蒸着法によりAuを400人積層し
て、対向電極4とした。 前記トラック形成基板上に、5OAZ−LB膜を2層累
積して記録層lとし、記録媒体を形成した。かかる記録
媒体について、実施例1と同様の記録・再生・消去の実
験を行ったところ、ピットエラーレートは1X10−’
であり、消去も可能であった。 実施例7 実施例3と全く同様に、ガラス基板3上に基板′FL極
4を形成し、その上にPIBMを積層して有機化合物絶
縁層2とした。次に、有機化合物絶縁層にビーム系50
0人、加速電圧40にvl ビーム電流14p^で^U
イオンを1000人ピッチ、長さ100μ量に渡って順
次照射することにより、有機化合物絶縁層であるPIB
Mを部分的に除去して、幅約500大のトラックを形成
した。この時、^Uイオンのドーズ量が1 x 10”
個/C−2になる様に走査速度を調節した。 前記トラック形成基板上に、5OAZ−LB gを2層
累積して記録層1とし、記録媒体を形成した。かかる記
録媒体について、実施例3と同様の記録・再生・消去の
実験を行ったところ、ピットエラーレートは1X10−
’であり、消去も可能であった。 以上述べてきた実施例中では、トラック形成時に、有機
化合物絶縁層を全面に形成してから除去して部分的に厚
みを変化させるという方法を用いたが、これに限定する
ことはなく、最初から有機化合物絶縁層の厚みの変化を
設けながら形成しても構わない。また、有機化合物絶縁
層除去の方法も、電子ビーム照射やイオンビーム照射に
限る必要はない。また、トラックの形状についても直線
状のものについて述べてきたが、これに限ることはなく
、螺旋状、内状等他の形態であっても全く構わない。ま
た、有機化合物絶縁層及び記録層の形成に18法を使用
してきたが、極めて薄く均一な膜が作成できる成膜法で
あればLB法に限らず使用可能であり、具体的にはMB
EやCVD法等の成膜法が挙げられる。更に基板材料や
その形状も本発明は何ら限定するものではない、更には
、本実施例に於いてはプローブ電極を1本としたが、記
録・再生用のものとトラッキング用のものを各々分けて
2本以上としても良い。 【発明の効果】 以上述べたように、本発明によれば、 ■光記録に比べて、はるかに高密度な記録が可能な全く
新しい記録媒体を提供することができる。 ■記録・再生時のトラッキングが容易に行え、記録・再
生装置の簡素化が可能になる。それと同時に、記録・再
生の応答速度も遅くならない。 ■光記録に比べて、はるかに高密度な記録が可能な全く
新しい記録媒体において、その製造行程を簡易化するこ
とが可能となる。 ■単分子膜の累積によってトラックを設ける有機化合物
絶縁層を形成するため、分子オーダー(数人〜数lO人
)による膜厚制御が容易に実現でき、トラックの高さを
分子オーダーにできた。 といったような効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いた記録媒体の構成図の一例であ
る。 第2図及び第3図は、本発明に係る記録媒体の製造工程
を示す図である。 第4図は、本発明に係る記録・再生装置の構成のブロッ
ク図である。 第5図は、本発明の記録媒体に記録を行う際に加えるパ
ルス信号波形である。 1・・・記録層    2・・・有機化合物絶縁層3・
・・基板     4・・・基板電極(対向電極)5・
・・プローブ電i6・・・XY方向微動制御機構7・・
・2方向微動制御機構 8・・・XY方向走査駆動回路 9・・・サーボ回路  lO・・・プローブ電流増幅器
11・・・パルス電源  12・・・XYステージ13
・・・粗動機構   14・・・粗動駆動回路15・・
・マイクロコンピュータ 16・・・表示装置 出前人

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)プローブ電極により素子に流れる電流を検出する
    記録再生装置に用いる記録媒体であって、基板上に電極
    を設けその上に有機化合物絶縁層を厚みを部分的に変化
    させることにより凹凸を作ってトラックを設け、該トラ
    ック上に電気メモリー効果を有する記録層を積層したこ
    とを特徴とする記録媒体。
  2. (2)前記有機化合物絶縁層と前記記録層を加えた膜厚
    が、数Å以上100Å以下であることを特徴とする請求
    項(1)記載の記録媒体。
  3. (3)前記有機化合物絶縁層と前記記録層を加えた膜厚
    が、数Å以上30Å以下であることを特徴とする請求項
    (1)記載の記録媒体。
  4. (4)前記有機化合物絶縁層が、有機化合物の単分子膜
    または該単分子膜を累積した累積膜を有していることを
    特徴とする請求項(1)記載の記録媒体。
  5. (5)前記単分子膜または累積膜が、LB法によって成
    膜した膜であることを特徴とする請求項(4)記載の記
    録媒体。
  6. (6)前記トラックの高さが、数Å以上100Å以下で
    あることを特徴とする請求項(1)記載の記録媒体。
  7. (7)前記トラックの幅が、50Å以上900Å以下で
    あることを特徴とする請求項(1)記載の記録媒体。
  8. (8)前記トラックのピッチが、80Å以上1000Å
    以下であることを特徴とする請求項(1)記載の記録媒
    体。
  9. (9)前記記録層の膜厚が、数Å以上100Å以下であ
    ることを特徴とする請求項(1)記載の記録媒体。
  10. (10)前記記録層の膜厚が、数Å以上30Å以下であ
    ることを特徴とする請求項(1)記載の記録媒体。
  11. (11)前記記録層が、有機化合物の単分子膜または該
    単分子膜を累積した累積膜を有していることを特徴とす
    る請求項(1)記載の記録媒体。
  12. (12)前記単分子膜または累積膜が、LB法によって
    成膜した膜であることを特徴とする請求項(11)記載
    の記録媒体。
  13. (13)前記有機化合物が、分子中にπ電子準位を持つ
    群とσ電子準位を持つ群とを有することを特徴とする請
    求項(11)記載の記録媒体。
  14. (14)プローブ電極により素子に流れる電流を検出す
    る記録再生装置に用いる記録媒体の製造に際し、基板上
    に電極を設けその上に有機化合物絶縁層を厚みを部分的
    に変化させて形成することにより凹凸を作ってトラック
    を形成し、該トラック上に電気メモリー効果を有する記
    録層を積層して記録媒体を作ることを特徴とする記録媒
    体の製造方法。
  15. (15)プローブ電極により素子に流れる電流を検出す
    る記録再生装置に用いる記録媒体の製造に際し、基板上
    に有機化合物絶縁層を厚みを部分的に変化させて形成す
    ることにより凹凸を作り、その上に導電性材料からなる
    対向電極を積層してトラックを設け、該トラック上に電
    気メモリー効果を有する記録層を積層して記録媒体を作
    ることを特徴とする記録媒体の製造方法。
  16. (16)前記トラックを、有機化合物絶縁層を基板上に
    積層した後電子ビームあるいはイオンビーム照射により
    、部分的に該有機化合物絶縁層の厚みを変化させること
    により形成することを特徴とする請求項(14)または
    (15)記載の記録媒体の製造方法。
  17. (17)前記有機化合物絶縁層が、有機化合物を用いて
    、LB法により単分子膜または該単分子膜を累積した累
    積層を形成して得られることを特徴とする請求項(14
    )または(15)記載の記録媒体の製造方法。
  18. (18)前記記録層が、有機化合物を用いて、LB法に
    より単分子膜または該単分子膜を累積した累積膜を形成
    して得られることを特徴とする請求項(14)または(
    15)記載の記録媒体の製造方法。
  19. (19)前記有機化合物が分子中にπ電子準位を持つ群
    とα電子準位を持つ群とを有することを特徴とする請求
    項(18)記載の記録媒体の製造方法。
  20. (20)少なくとも1つのプローブ電極と、該プローブ
    電極に対向配置させて請求項(1)〜(13)いずれか
    に記載の記録媒体を設けた構成を特徴とする記録再生装
    置。
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