JPH03294202A - ドライフラワー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はドライフラワ−に関し、詳しくは、乾燥工程に
おける生花の形状保持対策に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、ドライフラワ−の製造に際し、生花を自然乾燥
または熱風乾燥で乾燥すると、乾燥後に生花の形状が変
化して生花の特徴、特に、鮮やかな色が褪せてしまうこ
とがある。そこで、従来、真空乾燥による方法（特公昭
５７−１１８８１号公報）、凍結乾燥による方法（特公
昭５２−２６５０号公報）、高周波乾燥による方法（特
公昭６１−３０６４２号公報）等の特殊な乾燥方法が提
案されている。また、乾燥工程における生花の形状保持
に関する従来技術としては、シリカゲル等の乾燥剤中に
生花を埋没させる方法（特開昭５２−７９６３号公報）
が知られている。更に、退色防止に関する技術（特開昭
５６−１１８００１号公報）も公知である。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、従来のドライフラワ−によると、生花を真空
乾燥、凍結乾燥、高周波乾燥等の特殊な方法で乾燥する
ため、カーネーション等の花弁の弱い花をドライフラワ
−化することは困難であった。また、生花をシリカゲル
等の乾燥剤中に埋没させて乾燥する場合は、乾燥時間が
長くかかり、花の寿命の短いものをドライフラワ−にす
ることは困難であった。

そこで、本発明の課題は、生花の形状を安価な手段で保
持でき、しかも、量産に適したドライフラワ−を提供す
ることにある。

［課題を解決するための手段］ 上記の課題を解決するために、本発明のドライフラワ−
は、乾燥時に生花中の含有水分を蒸発させる形状保持皮
膜を具備するものである。

また、本発明のドライフラワ−は、前記形状保持皮膜に
加え、硬化剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤のうち少なくとも１つからなる品質保持被膜を具備
するものである。

［作用］ 本発明のドライフラワ−は、生花の表面に形状保持被膜
を形成し、それを乾燥して製造される。

形状保持皮膜は生花の表面を硬化させるとともに、乾燥
中に生花中の含有水分を、水分透過部分から蒸発させる
。このため、生花は形状を保持した状態で乾燥される。

したがって、高価な乾燥機を使用しなくても、生彩ある
ドライフラワ−を安価に量産することができる。

また、本発明のドライフラワ−によれば、乾燥後に、硬
化剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤のう
ち少な（とも１つからなる品質保持被膜が形成されるの
で、硬化剤により形状を長期間保持でき、着色剤により
色彩を鮮明にでき、難燃剤により難燃性を附勢でき、紫
外線吸収剤により退色を防止でき、酸化防止剤により変
質を防止でき、また、これらを適宜に組合わせることに
よって、ドライフラワ−の品質を長期間良好に保持する
ことができる。

［実施例コ 以下、本発明を具体化した実施例を説明する。

第１図は本発明による一実施例のドライフラワ−を示す
斜視図、第２図は第１図のドライフラワ−の製造工程を
説明する工程図である。

第１図において、１は生花を乾燥して得たドライフラワ
−の全体を示す。生花としては、カーネーション、薔薇
、カドレア等の花弁を有するもの以外に、花弁のない各
種の植物も使用可能である。

２はドライフラワ−１の花部及び茎部を含む表面全域に
コーティングされた形状保持皮膜である。

生花を加熱乾燥する場合は、形状保持皮膜２の材料とし
て、加熱により硬化して水分透過性の構造を形成する各
種の樹脂を使用できるが、比較的粗い水分透過性の構造
を形成するシリコーン樹脂塗料に適当な溶剤を加えたも
のが好適である。また、常温乾燥による場合は、形状保
持皮膜２の材料として、空気接触に伴う酸化により重合
が起こって水分透過性の構造を形成する酸化重合型塗料
を使用できる。

３は前記形状保持皮膜２に重ねてコーティングされた品
質保持被膜であり、生花の形状、性質、及びドライフラ
ワ−の用途に応じて、硬化剤、着色剤、難燃剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤のうちの一つを単独で、または、適
宜に組合わせで使用することができる。なお、品質保持
被膜３の前記各構成材料としては、何れも周知の材料を
使用可能である。

次に、上記のように構成された本実施例のドライフラワ
−の製造方法について説明する。

第２図に示すすように、本実施例のドライフラワ−の製
造方法は、形状保持被膜形成工程７、生花乾燥工程８、
品質保持皮膜形成工程９、及び、最終乾燥工程１０から
なっている。

形状保持皮膜形成工程７においては、熱硬化性樹脂塗料
または酸化重合型塗料等からなる形状保持剤が生花の表
面全体にコーティングされる。コーティング方法として
は、前記形状保持剤をスプレーガンで生花に吹付けるス
プレーコーティング法、または、形状保持剤の溶液中に
生花を浸漬する浸漬コーティング法の何れも採用できる
。形状保持剤に揮発性溶剤を加えた場合には、生花の表
面が形状保持皮膜２によって瞬間的に硬化されるまた、
酸化重合型塗料からなる形状保持剤を使用した場合には
、空気接触に伴う酸化により、コーティング直後から形
状保持皮膜２は水分透過性の例えば、網目構造を形成し
始める。

生花乾燥工程８においては、形状保持皮膜２がコーティ
ングされた生花が乾燥される。乾燥方法としては、ヒー
タ及び送風機を使用する熱風乾燥法、或いは、低湿度条
件下における常温乾燥法の何れも採用可能であるが、熱
硬化性樹脂塗料からなる形状保持剤を使用した場合には
熱風乾燥法が好適である。この場合、加熱に伴って形状
保持皮膜２に網目構造が直ちに形成され、これによって
生花の表面が硬化してその形状が保持され、その状態で
、生花の含有水分が網目構造の網目から蒸発して、生花
が速やかに乾燥される。また、酸化重合型塗料からなる
形状保持剤を使用した場合には常温乾燥が好適で、この
場合には、乾燥中の酸化により網目構造が完成され、こ
れによって生花の表面硬度が増してその形状が保持され
、この状態で、生花の含有水分が網目構造の網目から蒸
発して、生花が比較的長い時間で乾燥される。

なお、乾燥方法は形状保持材の材質ばかりでなく、生花
の性質またはドライフラワ−の用途も考慮して決定する
必要があり、例えば、熱に弱い生花を素材とする場合に
は常温乾燥法が好ましい。

また、ドライフラワ−の用途によっては、熱硬化性樹脂
塗料からなる形状保持剤でコーティングした生花を常温
乾燥する場合もあり、逆に、酸化重合型塗料からなる形
状保持剤をコーティングした生花を熱風乾燥する場合も
ある。

品質保持皮膜形成工程９においては、乾燥後のドライフ
ラワ−１の表面の全体または所要部分に、硬化剤、着色
剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤のうちの一つを
、または、複数を混合してなる形状保持剤がスプレーコ
ーティング法、または、浸漬コーティング法によってコ
ーティングされる。

これにより、ドライフラワ−１の表面に生花の形状、性
質、及びドライフラワ−１の用途に応じた組成の品質保
持皮膜３が形成される。

そして、最終乾燥工程１０において、品質保持皮膜３を
乾燥すれば、ドライフラワ−１の製品が完成する。

このように、本実施例のドライフラワ−１は、乾燥時に
生花中の含有水分を蒸発させる網目構造の形状保持皮膜
２と、硬化剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤のうち少なくとも１つ以上からなる品質保持被膜３
とを具備したものである。

したがって、上記実施例のドライフラワ−１によれば、
生花の表面が形状保持皮膜２によって硬化され、かつ、
乾燥中に生花中の含有水分が形状保持皮膜２の網目から
蒸発されるため、生花の形状を保持した状態で、それを
速かに乾燥できる。

それ故、従来の真空乾燥、凍結乾燥、高周波乾燥等と比
較して遥かに経済的な熱風乾燥または常温乾燥により、
生彩あるドライフラワ−１を大量に製造することができ
る。

また、本実施例のドライフラワ−１によれば、乾燥後に
、硬化剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤
のうち少なくとも１つからなる品質保持被膜３が形成さ
れるので、硬化剤により形状を長期間保持でき、着色剤
により色彩を鮮明にでき、難燃剤により難燃性を附勢で
き、紫外線吸収剤により退色を防止でき、酸化防止剤に
より変質を防止でき、また、これらを適宜に組合わせる
ことによって、ドライフラワ−１の品質を長期間良好に
保持することができる。

なお、上記実施例では、乾燥後のドライフラワ−１に品
質保持皮膜３が形成されるが、本発明はこれに限定され
るものではなく、生花の性質またはドライフラワ−１の
用途によっては、品質保持皮膜３を省略して実施するこ
とも可能である。けだし、ドライフラワ−１は形状保持
皮膜２によって生花の生彩を維持するため、この段階で
製品とした場合でも、充分な観賞性を具備するからであ
る。

［発明の効果］ 以上に詳述したように、請求項１に記載した発明のドラ
イフラワ−は、乾燥時に生花中の含有水分を蒸発させる
水分透過性の形状保持皮膜を具備するものであるから、
生花の表面を形状保持皮膜で硬化させた状態で、その水
分透過性部分から生花中の含有水分を蒸発させることが
でき、安価な手段により生彩あるドライフラワ−を量産
できるという効果がある。

また、請求項２に記載した発明のドライフラワ−は、前
記形状保持皮膜に加え、硬化剤、着色剤、難燃剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤のうち少なくとも１つ以」二から
なる品質保持被膜を具備したものであるから、形状保持
皮膜による前記した効果に加え、硬化剤により形状を長
期間保持でき、着色剤により色彩を鮮明にでき、難燃剤
により難燃性を附勢でき、紫外線吸収剤により退色を防
止でき、酸化防止剤により変質を防止でき、また、これ
らを適宜に組合わせることによって、ドライフラワ−の
品質を長期間良好に保持できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による一実施例のドライフラワ−を示す
斜視図、第２図は第１図のドライフラワ−の製造工程を
説明する工程図である。 図において、 １ニドライフラワー　　　２：形状保持皮膜３：品質保
持皮膜 である。 なお、図中、同−符号及び同一記号は同一または相当部
分を示すものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）生花の状態で付着させ、乾燥時に生花中の含有水
   分の蒸発が可能な形状保持皮膜を具備することを特徴と
   するドライフラワー。
2. （２）生花の状態で付着させ、乾燥時に生花中の含有水
   分の蒸発が可能な形状保持皮膜と、硬化剤、着色剤、難
   燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤のうち少なくとも１つ
   以上からなる品質保持被膜とを具備することを特徴とす
   るドライフラワー。