JPH03288325A

JPH03288325A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPH03288325A
Application number: JP9120690A
Authority: JP
Inventors: Hidetoshi Yanai; 柳井　秀敏
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1990-04-04
Filing date: 1990-04-04
Publication date: 1991-12-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、磁気テープ、磁気ディスク及び磁気ドラム等
の磁気記録媒体、特に、走行性が安定し、且つバックコ
ート層の磁性層への転写が生じず、従って該転写による
磁気特性の低下が起こらない磁気記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

高性能の磁気記録媒体（特に磁気テープ）では、良好な
ｉｌｔ磁特性を得るために、表面性の良い支持体（非磁
性）を用い、また磁性層を該支持体上に塗設後カレンダ
リング等の表面仕上げをする必要があるが、支持体の表
面性が良すぎると、また磁気記録媒体が帯電すると、磁
気記録媒体の走行性が不良になる。そこで、通常、この
ような不良発生の防止手段として、支持体の裏面に、カ
ーボン及びバインダーを主成分とするバックコート層を
設けることが行なわれている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、磁気テープは、製造時及び使用時にテー
プを巻き取った状態にするため、表面の粗いバックコー
ト層を施すと、バックコート層が磁性層に転写し、その
結果磁性層の表面状態が損なわれ、磁気特性が低下する
問題が生しる。

そこで、バックコート層に配合するカーボンの粒子を微
粒子化することが検討されているが、この方法では、バ
ックコート層の表面性が良くなりすぎる結果、粘着傾向
が生じ、ガイドピン、キャプスタン等の接触部による障
害により、走行性が充分には改良されない。

また、上述の点を考慮し、粒子径が０．１ｍ＋以下の微
粒子無機粉末（ＴｉＯｚ＋　ＣａＣＯ３＋　ＺｎＯ等）
又は微粒子の有機粉末をバックコート層に添加する試み
が多数提案されているが、何れの場合も、繰り返し走行
後、摩擦係数が上昇する等、走行性が充分に改良されて
いない。

従って、本発明の目的は、走行性が安定し、且つバック
コート層の磁性層への転写が生しず、従って該転写によ
る磁気特性の低下が起こらない磁気記録媒体を提供する
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結
果、バックコート層中にオレイン酸と特定粒径を有する
２種のカーボンブラックを共存させることにより、走行
時の摩擦係数が低く、繰り返し走行をしてもテープの巻
き乱れが発生せず、またテープを巻き取った状態で保存
してもバックコート層が磁性層に転写しない、即ち磁性
層の表面が粗くならない磁気記録媒体が得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち本発明は、非磁性支持体の一方の面に磁性層を
有し、該磁性層の反対面にバックコート層を有する磁気
記録媒体において、前記バックコート層が、（ａ）平均粒径１５ｎｍ〜３０ｎｍのカーボンブラック
（ｂ）平均粒径６０ｎｎＩ〜１１００ｎのカーボンブラ
ック（ｃ）オレイン酸を含有し、且つバックコート層中のカーボンブランク（
ａ）とカーボンブラック（ｂ）の合計含有量が３０〜７
０重量％であり、（ａ）　／　（ｂ）重量比が６０／４
０〜９９／Ｉであり、オレイン酸（ｃ）の含有量が上記
カーボンブラック（ａ）とカーボンブラック山）の合計
量に対し１−１０重量％であることを特徴とする磁気記
録媒体を提供するものである。

本発明において、特定粒径を有する２種のカーボンブラ
ック（ａ）、わ）は、（ａ）＋（ｂ）総量でバンクコー
ト層中に３０〜７０重量％、好ましくは４０〜６０重量
％含有される。また、（ａ）／（ｂ）重量比は６０／４
０〜９９／ｌ、好ましくは７０／３０〜９８／２である
。

本発明において、（ｃ）成分のオレイン酸は上記カーボ
ンブラック（ａ）十〇）総量に対して１〜１０重量％使
用される。オレイン酸の使用量が１重量％よりも少ない
と、走行安定に寄与する磁気記録媒体の表面潤滑性が発
現しない。また１０重量％よりも多いと、磁性層からブ
リードアウトする傾向が強くなり、磁気記録媒体と接す
る部品（ピンチローラ−やガイドピン等）を汚し、好ま
しくない。

本発明の磁気記録媒体のバックコート層には、この種の
バックコート層に通常含有されるバインダー、例えば、
ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル／酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル／酢酸ビニル／
ポリビニルアルコール共重合体、ポリアクリルニトリル
、ニトリルゴム、エポキシ樹脂、アルキンド樹脂、ポリ
アミド、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エ
ステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化
ビニリデン、硝化綿、マレイン酸変性塩化ビニル／酢酸
ビニル共重合体、ニトロセルロース、エチルセルロース
等が用いられる。

また、本発明の磁気記録媒体に用いられる非磁性支持体
としては、磁気記録媒体に用いられる通常のもの、例え
ばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）のようなポリ
エステル；ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン；セルローストリアセテート、セルロースジアセ
テート等のセルロース誘導体；ポリカーボネート；ポリ
塩化ビニル；ポリイミド；芳香族ポリアミド、ポリフェ
ニレンサルファイド等のプラスチックや、ＡＩ、　Ｃｕ
等の金属：紙等が挙げられ、これらの支持体の表面をコ
ロナ放電、放射線、紫外線等で処理したもの、或いは適
当な樹脂でプレコートしたものを用いることもできる。

この非磁性支持体の形態はフィルム、テープ、シート、
ディスク、カード、ドラム等いずれの形態でもよい。

また、本発明の磁気記録媒体の磁性層としては、磁性粉
末及びバインダーを主成分とし、必要に応じ、この種の
磁性層に通常含有される添加剤、例えば潤滑剤、研磨剤
、帯電防止剤、可塑剤、硬化剤、分散剤等を添加したも
ので、この種の磁気記録媒体の磁性層として通常用いら
れるものを使用できる。

本発明の磁気記録媒体は、例えば次のようにして製造す
ることができる。

まず、オレイン酸、前記カーボンブランク（ａ）及び（
ｂ）を前記の割合で配合し、更に前述のバインダー、必
要に応じ各種の前記添加剤を加えた配合物を常法により
溶剤と混合してバックコート塗料を調製する。

次いで、この塗料を、一方の面に磁性層の形成された前
記非磁性支持体の他方の面（裏面）に常法により乾燥膜
厚が約０．２〜２＃１１になるように塗布し、塗膜を乾
燥して前記非磁性支持体の裏面にバックコート層を形成
し、本発明の磁気記録媒体を得る。

〔実　施　例〕

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

尚、例中の部及び％は特記しない限り重量基準である。

実施例１以下の方法により磁性層及びバックコート層を有する磁
気テープを調製した。

〈磁性層の形成〉下記塗料配合の配合物をサンドミルで６時間混合後、混
合物にコロネー）Ｌ（商品名９日本ポリウレタン工業■
製のトリメチロールプロパントリイソシアナート）４部
を添加し、更に１５分間混合を行い、濾過して磁性塗料
を得た。この塗料を１０．５−厚のＰＥＴフィルム上に
乾燥膜厚が２．５Ｊ１１１になるように塗布し、塗膜を
５０００ガウスにて磁場配向処理後乾燥して、ＰＵＴフ
ィルム上に磁性層を形成し、ロールに巻き取った。次い
で８０°Ｃにて磁性層をカレンダー処理した。

＊磁性層塗料配合メタル粉１１００　　部Ｇａｆａｃ　ＲＥ６１０　”　　　　　　　　　　　２
カーボンブラツク（平均粒子径２５ｎｍ）　　６α−Ａ
Ｉ、Ｏ，（平均粒子径０．３ｍ）　　　　　２ＶＡＧＨ
”　　　　　　　　　　　　　　　１４ニツポラン２３
０１　”　　　　　　　　　　１０トリデシルステアレ
ート　　　　　　　３メチルエチルケトン　　　　　　
　　１２０トルエン　　　　　　　　　　　　　５０シ
クロへキサノン　　　　　　　　　５０（注）＊１　：比表面積５０ｒｒｆ／ｇ、抗磁力（Ｈｃ）１４
５００ｅ、飽和磁化（ａ　ｓ）　１２２　ｅｍｕ／　ｇ
本２　：東邦化学■製　リン酸系分散剤傘３　：ユニオ
ンカーバイド社製の塩化ビニル／酢酸ビニル／ポリビニ
ルアルコール共電合体＊４　：日本ポリウレタン工業■製のポリウレタン樹脂〈バックコート層の形成〉下記塗料配合の配合物をボールミルで７２時間混練後、
コロネートＬ（商品名９日本ポリウレタン工業■製のト
リメチロールプロパントリイソシアナート）１０部を添
加し、３０分間攪拌し、その後これを前記ＰＥＴフィル
ムの磁性層とは反対の面に乾燥膜厚が０．５−になるよ
うに塗布し、乾燥させてバックコート層を形成した。

＊バックコート層塗料配合平均粒径１７ｎｍのカーボンブラック　　４０部平均粒
径７５ｎｍのカーボンブラック　　　１１ニトロセルロ
ース”　　　　　　　　　２４ポリウレタン樹脂１　　
　　　　２０部オレイン酸　　　　　　　　　　　　　
　１．５メチルエチルケトン　　　　　　　　２００ト
ルエン　　　　　　　　　　　　　１００（注）＊１　：旭化威工業■製、商品名ｒＢＴＫ　１／８　Ｊ
傘２　：日本ポリウレタン工業■製、商品名「ニラポランＮ−２３０１Ｊく磁気記録媒体としての評価〉上記で得られた磁性層及びバックコート層が形成された
フィルムを約４閣幅にスリットして磁気テープとした。

この磁気テープにつき、走行試験機（横浜システム■製
）にて動摩擦係数を測定した。この時、テープと接する
テープガイドピンは表面がクロムメツキされているもの
を用いた。

また、このテープを容器に収納し、カセットテープとし
て駆動装置にセントして５０回パスさせ、その時のテー
プの巻き乱れ状態とテープの走行状態を目視にて観察し
た。

この時の評価基準は以下の通りである。

○：巻き乱れは認められず、テープの走行もスムースで
あった。

Δ：巻き乱れが認められるが、テープの走行は継続した
。

×：巻き乱れが大きく、測定途中でテープの走行が停止
した。

結果を表１に示す。

実施例２実施例１のバックコート層塗料配合において、平均粒径
１７ｎｍのカーボンブラックの配合量を３０部、平均粒
径７５ｎｍのカーボンブラックを２０部とし、オレイン
酸の配合量を２部としてバックコート層を形成した以外
は実施例１と同様にして磁気テープを作成した。この磁
気テープについて実施例１と同様の評価を行なった。

その結果を表１に示す。

実施例３実施例１のバックコート層塗料配合において、平均粒径
１７ｎｍのカーボンブラックの配合量を３５部、平均粒
径７５ｎｍのカーボンブラックを１５部としてバックコ
ート層を形成した以外は実施例１と同様にして磁気テー
プを作成した。この磁気テープについて実施例１と同様
の評価を行なった。

その結果を表１に示す。

比較例１実施例１のバックコート層塗料配合において、平均粒径
１７ｒ＋＋＋＋のカーボンブラックの配合量を５０部と
し、平均粒径７５ｎｍのカーボンブラックは用いずにバ
ックコート層を形成した以外は実施例１と同様にして磁
気テープを作成した。この磁気テープについて実施例１
と同様の評価を行なった。

その結果を表１に示す。

比較例２実施例１のバックコート層塗料配合において、オレイン
酸を用いずにバンクコート層を形成した以外は実施例１
と同様にして磁気テープを作成した。この磁気テープに
ついて実施例１と同様の評価を行なった。

その結果を表１に示す。

表

Claims

【特許請求の範囲】１　非磁性支持体の一方の面に磁性層を有し、該磁性層
の反対面にバックコート層を有する磁気記録媒体におい
て、前記バックコート層が、（ａ）平均粒径１５ｎｍ〜３０ｎｍのカーボンブラック（ｂ）平均粒径６０ｎｍ〜１００ｎｍのカーボンブラッ
ク（ｃ）オレイン酸を含有し、且つバックコート層中のカ
ーボンブラック（ａ）とカーボンブラック（ｂ）の合計
含有量が３０〜７０重量％であり、（ａ）／（ｂ）重量
比が６０／４０〜９９／１であり、オレイン酸（ｃ）の
含有量が上記カーボンブラック（ａ）とカーボンブラッ
ク（ｂ）の合計量に対し１〜１０重量％であることを特
徴とする磁気記録媒体。