JPH03283404A - シートコイル接続用端子台を備えた積層コイル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、主としてトランスやチョークに用いられる
コイル装置で、絶縁シートの表裏両面または片面に導体
箔が形成されたシートコイルを、複数枚積層して端子台
に取り付けた積層コイル装置に関するものである。

［従来の技術及び課題〕 シートコイルを複数枚積層したコイル装置は、薄型のイ
ンダクターを実現できるので、近年広く用いられつつあ
る。ところが、このコイル装置では、各シートコイル間
の電気的接続が問題となる。たとえば、複数のシートコ
イルを連ねて形成し、各シートコイル間で折り曲げるこ
とによりシートコイルを積層する連続シート型では、折
り曲げ部の導体箔が損傷して断線の原因となり易い、他
方、積層技術を用いて複数のシートコイルを積層して形
成したいわゆる多層基板では、折り曲げ部は無く、各シ
ートコイル間の電気的な接続を、内周に導電膜を有する
スルーホールを介して行なっているから、断線のおそれ
がない反面、この多層基板は製造が面倒なために高価で
あるという欠点がある。

この発明は、従来の技術の持つ上記欠点を解消し、損傷
のおそれが少なく、しかも製造が容易で、製造工程およ
び配線基板への実装作業の自動化に適したコイル装置を
提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、この発明は、まず、従来の
シートコイルには使用されていなかった端子台を用い、
シートコイルをこの端子台に複数枚積層して載置し、か
つ、この端子台に植設した端子に電気的に接続している
。さらに、各シートコイルについて、その導体箔の端部
に端子孔を設け、トランスの一次側コイルまたは二次側
コイルのような一連のコイルを形成する複数のシートコ
イルを、上記端子孔に嵌合された端子を介して電気的に
接続している。

［作用］ この発明によれば、一連のコイルを形成する複数のシー
トコイルが、端子台に植設された端子を介して電気的に
接続されているので、従来のような折り曲げによる接続
部の損傷はない、また、シートコイルは、導体箔を絶縁
シートの表裏両面または片面に設けた一般的なタイプを
使用できるので、シートコイルの製造が、多層基板より
もはるかに容易であり、したがって、安価である。

さらに、各シートコイル間の接続は、端子台上の端子を
介してなされるから、これら端子を利用して各シートコ
イルごとに、他の回路への接続用タップを出すことがで
きる。

また、このコイル装置の製造にあたっては、端子台に植
設された端子にシートコイルを嵌合すればよく、この嵌
合によってシートコイルの位置決めが容易にできるから
、ロボットのような自動機を用いた製造工程の自動化に
適している。

さらに、端子の一端部をそのままプリント基板のような
配線基板に取り付けることができるので、いわゆる表面
実装型として、実装作業の自動化も容易になる。

［実施例］ 以下、この発明の実施例を図面にしたがって説明する。

第１図〜第６図は、第１実施例であるトランスを示す・
第１図において、樹脂のような絶縁材料からなる端子台
１０に、多数のピン型端子１１〜１８が植設されており
、その上部は端子台ｌＯの上面から上方へ突出し、下部
は、折り曲げられて、端子台１０の前・後面から前後方
向１９へ突出し、たとえばプリント基板のような配線基
板のパターン電極にはんだ付けされる。なお、端子１１
−１８を真直なビンで構成し、その下部を端子台１０か
ら下方へ突出させて、パターン電極の端子孔に嵌合して
はんだ付けしてもよい。

上記端子台１０には、６枚のシートコイル２１〜２６が
積層されるが、そのうちの３枚のシートコイル２１〜２
３により一次側コイルが構成され、隣接する一次側シー
トコイル２１〜２３の間に１枚ずつ配置した他の３枚の
シートコイル２４〜２６により、二次側コイルが構成さ
れる。

上記シートコイル２１〜２６の詳細を、−次側シートコ
イル２１〜２３を代表として、第２図（Ａ）〜（Ｃ）に
示す、なお、以下の説明かられかるように、−次側のシ
ートコイル２３は２１を、二次側のシートコイル２６は
２４を、それぞれ表裏逆にしてそのまま使用できるので
、コスト面で有利である。

第２図において、シートコイル２１〜２３の表面が左側
の列に図示され、裏面が右側の列に図示されている。シ
ートコイル２１〜２３は、樹脂製の絶縁シート２７の表
裏両面２７ａ、２７ｂに、コイルを形成する導体箔２８
．２９をエツチングのような手段で設け、その上から絶
縁フィルムを貼り付けたものである。なお、第２図の右
側の列に図示された裏面は、左側の列の表面図との関連
を明確にするために１表面側から見た図として示してお
り、したがって、その導体箔２９は実際には見えないが
、第２図では、図面の明瞭化のために、実線で表示しで
ある。

表裏の導体箔２８．２９は、その内端部に設けたスルー
ホール３０を介して、電気的に接続されている。すなわ
ち、第３図に示すように、スルーホール３０の内周に形
成された導体膜３１によって、表裏の導体箔２８．２９
が接続されている。

これにより、表裏一対で１つのコイル体３２が構成され
る。

他方、第２図の各シートコイル２１〜２３には、端子孔
用の突部２１ａ、２２ａ、２３ａが設けられており、こ
れら突部２１ａ〜２３ａにまで延出した導体箔２８．２
９の端部に、端子孔４１．４２，５２，５３，６３．６
４が設けられている。つまり、表裏一対の導体箔２８．
２９によって構成される各コイル体３２の両端部に、端
子孔が１つずつ設けられていることになる。ここで、シ
ートコイル２１の端子孔４２とシートコイル２２の端子
孔５２、シートコイル２２の端子孔５３とシートコイル
２３の端子孔６３は、それぞれ、平面上で同一の位置に
なるよう設定されている。

したがって、第１図のように、３枚のシートコイル２１
〜２３を積層して、４つの端子１１〜１４に取り付ける
際、１枚目のシートコイル２１の一方の端子孔４１には
第１の端子１１が嵌合され、他方の端子孔４２と２枚目
のシートコイル２２の一方の端子孔５２には第２の端子
１２が嵌合され、２枚目のシートコイル２２の他方の端
子孔５３と３枚目のシートコイル２３の一方の端子孔６
３には第３の端子１３が嵌合され、３枚目のシートコイ
ル２３の他方の端子孔６４には第４の端子１４が嵌合さ
れる。こうして、−次側のシートコイル２１〜２３は積
層されて端子台１０に載置される。

このように端子台１０にシートコイル２１〜２３を積層
したのち、各端子１１〜１４の上部からはんだを流すと
、第４図に示すように、各端子１１〜１４と端子孔４１
〜６４とがはんだ付け４５により接合される。このとき
、裏面の導体箔２９の端子孔４２，５３．６４について
は、はんだがこれら端子孔４２，５３．６４を通過して
その下側に回り込んで、はんだ付け４５がなされる。こ
うして、各シートコイル２１〜２３が端子１１−１４を
介して電気的に接続され、一連のコイルである一次側コ
イルを形成する。

二次側のシートコイル２４〜２６についても上記１次側
と同様であるので、詳しい説明は省略する。

こうして端子が植設された第１図の端子台ｌＯと、シー
トコイル２１〜２６とによりこの発明のコイル装置Ｃが
構成されており、このコ・イル装置Ｃに、上下２つ割り
のＥ字型コア３３．３３を取り付けてトランスが作られ
る。このとき、コア３３の中脚３３ａが、各シートコイ
ル２１〜２６に設けられた挿通孔３５と、端子台１０に
設けられた取付孔３６とに挿通され、外側脚３３ｂが各
シートコイル２１〜２６および端子台１０の側面に接触
して、第５図に示すように、コイル装置Ｃにコア３３が
固定される。

こうして作られたトランスは、第６図に示すように、シ
ートコイルの１枚ずつが、対応する端子１１〜１８に接
続された回路となっている。

上記構成において、第１図の一次側コイルを形成するシ
ートコイル２１〜２３は、導体箔２８゜２９の端部の端
子孔４１，４２，５２，５３゜６３．６４に嵌合された
端子１１−１４を介して電気的に接続されているから、
従来のような折り曲げによる接続部の損傷はない、二次
側コイルを形成するシートコイル２４〜２６についても
全く同様である。

また、シートコイル２１〜２６は、絶縁シート２７の表
裏両面にコイルを形成する導体箔２８゜２９を設けた一
般的なタイプであり、その製造は多層基板よりはるかに
容易であるため、安価である。

さらに、各シートコイル２１〜２６ごとに端子１１〜１
８に接続されているから、これら端子１１〜１８を利用
して、各シートコイルごとに、入力側または出力側への
接続用タップを出すことができる。したがって、接続用
タップの選択により、所望の大きさの入力および出力を
適宜取り出すことができる。つまり、多様な接続態様を
取ることができる。

また、このコイル装置Ｃの製造にあたっては、端子台１
０に植設された端子１１−１８にシートコイル２１〜２
６を嵌合すればよく、この嵌合によってシートコイル２
１〜２６の位置決めが容易にできるから、ロボットのよ
うな自動機を用いた製造工程の自動化に適している。

さらに、端子１１〜１８の下端部をそのままプリント基
板のような配線基板に取り付けることができるので、い
わゆる表面実装型として、実装作業の自動化も容易に実
現できる。

ところで、上記第１実施例では、各シートコイル２１〜
２６に端子用の突部２１ａ〜２６ａを設けたが、突部を
有しないシートコイル２１〜２６を用いてもよく、その
場合には、端子１１〜１８との干渉を避けるために、各
シートコイル２１〜２６に、端子孔の外に、そのシート
コイルに接続されない端子を挿通させる若干大きめの挿
通孔を設けておけばよい。

第７図および第８図は、この発明の第２実施例を示す、
第７図において、上記第１実施例と同様に、−次側コイ
ルは３枚のシートコイル２１〜２３により構成され、二
次側コイルは別の３枚のシートコイル２４〜２６により
構成されている。

説明の簡略化のために、以後は、−次側のシートコイル
２１〜２３を代表として説明する。

各シートコイル２１〜２３に設けられた端子孔用の突部
２１ａ、２２ａ、２３ａは、水平方向２０に互いにずれ
ており、したがって、上下方向から見て重ならない、他
方、端子台１０に植設された端子１１〜１４のうち、第
２、第３の端子１２．１３は、二叉状に形成されており
、それぞれ２つのコイル接続部１２ａ、１２ｂ、１３ａ
。

１３ｂを有している。各端子１１〜１４の下部は真直に
下方へ突出しており、実装の際には、パターン電極のよ
うな配線電極の嵌合端子孔に嵌合されて、はんだ付けさ
れる。

第１の端子１１は１枚目のシートコイル２１の一方の端
子孔４１に嵌合される。第２の端子１２は、その一方の
コイル接続部１２ａが上記シートコイル２１の他方の端
子孔４２に、他方のコイル接続部１２ｂが２枚目のシー
トコイル２２の一方の端子孔５２にそれぞれ嵌合される
。第３の端子１３は、その一方のコイル接続部１３ａが
上記シートコイル２２の他方の端子孔５３に、他方のコ
イル接続部１３ｂが３枚目のシートコイル２３の一方の
端子孔６３にそれぞれ嵌合される。第４の端子１４は上
記シートコイル２３の他方の端子孔６４に嵌合される。

こうして、第６図に示したのと同様な回路のトランスが
形成される。

上記構成において、端子１１〜１４が嵌合された端子孔
４１・・・６４は、上記第１の実施例とは異なり、第８
図に示すように、すべて上方に露出している。したがっ
て、はんだ付け４５も上方に露出するから、はんだ付け
４５の品質検査が容易になる。

上記第７図および第８図に示した第２実施例では、二叉
状の端子を用いたが、これとは異なり、第９図に示すよ
うな真直な端子１２Ａ、１２Ｂ。

１３Ａ、１３Ｂを用いた第３実施例によっても、第２実
施例と同様な高い作業能率を達成できる。

すなわち、第９図において、配線基板７１のパターン電
極７２に設けた嵌合孔７３に端子１１・・・１４が嵌合
されてはんだ付け４６が施されるのであるが、その際、
予め一対の端子１２Ａ。

１２Ｂと、もう一対の端子１３Ａ、１３Ｂについては、
パターン電極７２によって互いに電気的に接続されるよ
うに設定している。各端子１１・・１４の上部（コイル
接続部）は、それぞれ、シートコイル２１〜２３の端子
孔４１，４２，５２゜５３．６３．６４に嵌合され、は
んだ付け４５によって接合される。こうして各シートコ
イル２１〜２３は、パターン電極７２で接続された端子
１２．１３を介して電気的に接続される。この第３実施
例においても、やはり、はんだ付け４５が上方に露出す
るから、はんだ付け４５の品質検査が容易になる。

上記第９図に示した第３の実施例も、その回路は、第６
図の第１実施例の回路と同一であることはいうまでもな
い。

、＄１０図および第１１図は、トランスを一層薄くした
第４の実施例を示す、上記第１〜第３実施例では、第１
図から明らかなように、コア３３の中脚３３ａを端子台
１０の取付孔３６に挿通させていたから、第５図に示す
ように、端子台１０の厚さｔの分が、シートコイル２１
〜２６を入れるスペースとして使用できないデッドスペ
ースとなるので、それだけコア３３の高さｈ、つまりト
ランスの厚さが大きくなる。これに対し、この第４の実
施例では、第１θ図の端子台ｌＯに大きな取付孔３６を
設けて、この取付孔３６に、外側脚３３ｂも含めて５コ
ア３３（下半分だけ図示）全体を嵌め込むようにしてい
る。こうすると、第１１図に示すように、中脚３３ａに
は、端子台１０が嵌め込まれないから、端子台１０の厚
さに相当するデッドスペースが生じないので、コア３３
の高さｈ、つまりトランス全体の厚さを小さくできる。

ところで、上記第１図〜第９図に示した第１〜第３の実
施例では、表裏両面に導体箔が形成された両面タイプの
シートコイルを用いたが、片面タイプのシートコイルを
用いることもできる。この片面タイプのシートコイルを
用いた第５実施例を第１２図に示す、第１２図は、やは
り代表として一次側コイルを形成するシートコイル２１
〜２３を示すが、二次側コイルを形成するシートコイル
も同様な構成である。

第１２図において、シートコイル２１〜２３の片面にの
み導体箔２８が形成されており、この導体箔２８の両端
部に、端子孔４１，４２，５２゜５３．６３．６４が設
けられている。上記シートコイル２１の端子孔４２とシ
ートコイル２２の端子孔５２、シートコイル２ｚの端子
孔５３とシートコイル２３の端子孔６３は、それぞれ、
平面上で同一の位置になるよう設定されている。これら
シートコイル２１〜２３は、第１図のシートコイル２１
〜２３の場合と全く同様に、端子１１〜１４に嵌合され
ることにより、これら端子１１〜１４を介して電気的に
接続される。このような片面タイプのシートコイルは、
さらに製造が容易で安価である。

なお、この発明のコイル装置Ｃは、上記各実施例のよう
なトランスばかりでなく、チｌ−りや電磁継電器のよう
な他の電気機器のコイル装置として使用することもでき
る。

［発明の効果］ 上述のとおり、この発明によれば、複数のシートコイル
が端子台に植設された端子を介して電気的に接続される
ので、従来のような折り曲げによる接続部の損傷はない
。

また、シートコイルは、絶縁シートの表裏両面または片
面にコイルを形成する導体箔を設けた一般的なタイプで
あり、その製造は多層基板よりはるかに容易であるため
、安価である。

さらに、各シートコイル間の接続は、端子台上の端子を
介してなされるから、これら端子を利用して各シートコ
イルごとに、他の回路への接続用タップを出すことがで
きるので、多様な接続態様を取ることができるほか、製
造工程および実装作業の自動化も容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例を示す分解斜視図、第２
図は同実施例のシートコイルを示す平面図、第３図は第
２図の■−■線に添った拡大断面図、第４図は同実施例
の要部を示す断面図、第５図は同実施例の正面図、第６
図は同実施例の回路図、第７図は第２実施例を示す分解
斜視図、第８図は同実施例の正面図、第９図は第３実施
例を示す正面図、第１０図は第４実施例を示す斜視図、
第１１図は同実施例を示す断面図、第１２図は第５実施
例を示す平面図ある。 １０・・・端子台、１１〜１８・・・端子、２１〜２６
・・・シートコイル、２７・・・絶縁シート、２７ａ・
・・表面、２７ｂ・・・裏面、２８・・・表面の導体箔
、２９・・・裏面の導体箔、４１，４２，５２，５３，
６３゜６４・・・端子孔、Ｃ・・・コイル装置。 第 ３ 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第１０ 図 第１１図 ３ ３ａ 第１２ 図 ７・１１

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）絶縁シートにコイルを形成する導体箔を設けてな
   るシートコイルが、複数枚積層されて端子台に載置され
   、かつ上記端子台に植設した端子に電気的に接続された
   積層コイル装置であって、各シートコイルの導体箔の端
   部に端子孔が設けられ、一連のコイルを形成する複数の
   シートコイルが、上記端子孔に嵌合された端子を介して
   電気的に接続されてなるシートコイル接続用端子台を備
   えた積層コイル装置。