JPH03281078A - 高炭素鋼の溶接方法 - Google Patents

高炭素鋼の溶接方法

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JPH03281078A
JPH03281078A JP2082295A JP8229590A JPH03281078A JP H03281078 A JPH03281078 A JP H03281078A JP 2082295 A JP2082295 A JP 2082295A JP 8229590 A JP8229590 A JP 8229590A JP H03281078 A JPH03281078 A JP H03281078A
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temperature
reheating
high carbon
point
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Masahiro Obara
昌弘 小原
Yasunobu Miyazaki
康信 宮崎
Toru Saito
斉藤 亨
Hideo Yoshikawa
秀雄 吉川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高炭素鋼を溶接するにあたって、溶接部の低温
割れの発生を防止するとともに良好な継手特性を得る溶
接方法に関するものである。
(従来の技術) 高炭素鋼は、溶接熱応力によって硬化部に割れが発生し
たり、わずかの衝撃によって破壊してしまうおそれのあ
る使用に耐えない溶接部になる等、溶接がきわめて困難
な材料である。この理由は、高炭素鋼の焼き入れ性が非
常に高いため通常の溶接熱サイクルでは溶接部が著しく
硬化してしまうことと、その焼き入れ組織が非常に脆い
高炭素マルテンサイトとなるためである。そこで、たと
えば実開平1−154005号公報に見られるように低
炭素鋼を溶接時に添加し溶接金属の硬化を防止する方法
が提案されているが、母材の熱影響部の硬化はこの方法
では防止し得ない。
この欅な観点から従来、溶接前もしくは溶接後に熱処理
を施し、溶接部の硬化を防止することによっである程度
高炭素鋼の溶接性が改善されることが知られている。た
とえば、溶接部を予熱して溶接部の冷却速度を緩慢にし
、マルテンサイト組織が生じないようにする手法が用い
られる。しかし、この方法である程度の高炭素鋼まで溶
接が可能であるが、たとえば炭素を1.2重量%含むよ
うな高炭素鋼では焼き入れ性が高いために、高い予熱温
度を必要とし、実際の適用には不適である。
また、高い予熱温度が許容されるとしても、溶接部の冷
却速度が非常に緩慢になるために、溶接部に形成される
ミクロ組織は粗大化し、実用に耐えない継手特性しか得
られない問題がある。また、溶接終了後、熱処理をする
ことによって溶接部を軟化し特性改善を図る方法もある
。特に、オーステナイト化温度直上まで加熱する焼きな
まし処理を施せば、オーステナイト粒が微細化されるた
め改善効果が大きい、しかし、この方法も0.8%程度
炭素を含んだ鋼材では、後述するように溶接中にすでに
割れが発生してしまっている場合には、焼きなまし後も
溶接部の特性は改善されない問題がある。
この欅な問題を避けるために、特開昭54−21825
号公報ではアーク溶接において溶接部がマルテンサイト
変態終了温度まで冷却されない間に後熱処理を行い、恒
温変態または一部焼き戻しを行うことによって、硬化部
の割れ発生を防止し溶接部の特性を改善する方法が提案
されている。しかし、溶接と熱処理が一連の工程となっ
たこの方法では、上述の後熱処理と異なり未変態の過冷
却オーステナイトを再度加熱し恒温変態させるために、
アーク溶接によって粗大化されたオーステナイトは微細
化されないまま恒温変態する。したがって、変B組織は
粗い組織となり溶接部の特性は母材に比較して劣る問題
がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであ
り、高炭素鋼の溶接に際し、溶接部が硬化することによ
る割れの発生を抑制するとともに、溶接部のミクロ組織
を微細化し母材の特性に近い溶接部を得ることを目的と
する。
(l1題を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明は、高炭素鋼の溶
接に際して、溶接熱源としてレーザーを用いて溶接部の
オーステナイト粒の成長を抑制するとともに、該鋼材の
マルテンサイト変態開始温度(Ms点)まで溶接部の温
度が降下しない間に溶接部を再加熱することを特徴とす
る高炭素鋼の溶接方法を要旨とするものである。この場
合、好ましくは再加熱温度を400〜550℃として上
部ベイナイトに恒温変態させる。また、再加熱の加熱速
度は20℃/5hin以上が好ましい。
さらに本発明の実施態様としては、溶接開始点が再加熱
処理を施される以前に核部の温度がMs点以下の温度に
下がらないように被溶接鋼材に予熱を施すか、もしくは
予熱するとともに溶接中および溶接後も被溶接鋼材を加
熱することを特徴とする。
(作 用) 高炭素鋼は炭素含有量によってミクロ組織は異なるが、
基本的にはパーライトが主体で、それに一部初析フエラ
イトもしくはセメンタイトが混合したamが一般的であ
り、その結晶サイズは充分な特性が得られるように熱処
理によってコントロールされている。したがって、継手
特性の観点からは溶接部にも鋼材と同様なミクロ組織を
形成することが理想である。しかし実際には高炭素鋼が
アーク溶接されると、オーステナイト化温度以上の高温
にさらされた溶接部ではオーステナイト粒が成長し、そ
の結果冷却途上でオーステナイトから変態する変態組織
も粗大化してしまう、そこで、溶接終了後、溶接前をオ
ーバーヒートしない範囲でオーステナイト化温度まで加
熱し、変態組織を再度オーステナイト変態させてやれば
微細なオーステナイト組織が得られ、その後の冷却によ
って母材に近いミクロ組織が得られる。ところが、高炭
素鋼の溶接部ではこの様な後熱処理を施しても継手特性
の大きな改善は認められない。
この原因を調査するために、被溶接物にアコースティッ
クエミッション(AE)のセンサーを取り付け、溶接後
の割れ発生挙動を調査した。その結果、溶接部の温度が
Ms点よりも下がった時点において割れが多発している
ことが判明した。これは形成される高炭素マルテンサイ
トが非常に脆いため、溶接による熱応力により変態した
マルテンサイト部分に割れが発生するものと解釈される
この様に、上述の継手特性の改善がみられない理由は、
溶接終了時点ですでに溶接部には割れが多発していたか
らである。この現象は炭素含有量が重量で0.7%程度
以上の鋼材で特に顕著となる。
したがって、この様な鋼種では溶接後の熱処理によるオ
ーステナイト再変態を利用したミクロ組織微細化は不可
能である。
以上の結果から、高炭素鋼の溶接には脆いマルテンサイ
ト組織の形成を避けることが必須であることがいえる。
この方法として、Ms点を越えた温度で再加熱すること
によって、マルテンサイト以外のミクロ組織を形成する
ことが考えられる。ところがこの場合、過冷却のオース
テナイトを再加熱してマルテンサイト以外の変態をおこ
させる方法であるため、上記した様なオーステナイト微
細化は起こらず、特に溶接熱影響部の粗粒域は粗大な変
態組織となる。したがって継手特性は母材と比較して大
きく劣るという問題がある。そこで、本発明では、溶接
熱源としてレーザーを用いて溶接部のオーステナイト粒
の成長を抑制することによって、この相矛盾する問題を
解決した。すなわち、溶接熱源としてレーザーを用いて
溶接入熱を非常に小さくすることによって、オーステナ
イト化温度以上に加熱される時間が短時間になるため、
オーステナイト粒の成長が抑えられる。
第1図に高炭素鋼における溶接入熱と熱影響部粗粒域の
オーステナイト粒径の関係の一例を示す。この図に示し
たように、レーザーを用いれば熱影響部粗粒域において
もオーステナイト粒径を母材と同程度にすることが可能
である。したがって、第2図に模式的に示すように、レ
ーザーを熱源として用いることによって、溶接熱影響部
のオーステナイト粒の成長を防止し、さらにその冷却過
程においてMs点趙の温度で再加熱しマルテンサイト以
外のミクロ組織に変態させることによって、割れの発生
がなく、しかも母材と同程度の微細な組織を得ることが
初めて可能になる。
次に、溶接後のMs点超の温度における再加熱処理条件
について恒温変態図(第3図)を用いて説明する。レー
ザー溶接部の過冷却オーステナイトをMs点超の温度か
ら再加熱し、ある温度で保定すると恒温変態する。65
0〜700°Cで恒温変態させると、ミクロ組織は粒状
化されたパーライトが得られ特性は良いが、変態に長時
間を要するのであまり経済的ではない、また、550〜
650°Cでは変態に要する時間は非常に短時間でよい
が、特に過共析鋼ではミクロ組織は初析セメンタイトが
生じ、しかもセメンタイトの粒状化が充分に進まないの
でやや特性が落ちる場合がある。
400〜500℃では上部ベイナイトが生じるので初析
セメンタナイトの問題もなく良好な特性が得られる。ま
た、変態時間も特に高温側ではそれほど長時間を必要と
しない。400℃未満では下部ベイナイトが得られ、や
や硬度が高すぎるため特性はあまり良好ではないうえ、
変態に長時間を要する欠点もある。最適な熱処理温度は
鋼種、要求される継手材質によって異なるが、以上の説
明の欅に400〜550“Cの間で上部ベイナイトに恒
温変態させることが、特に共析鋼から過共析鋼において
は好ましい。
また、再加熱時の加熱速度は20″C/l1lin以上
が好ましい、これは加熱速度が遅いと加熱中に変態が進
行し、より低温で変態が開始してしまう場合があるから
である。この場合、予定したミクロ組織が得られなくな
り、継手特性も劣化するからである。
次に、本発明の実施方法に関する事項について説明する
。本発明の要点は、これまで説明してきたように溶接部
が溶接後の冷却途上でマルテンサイトに変態する前に、
再加熱して過冷却オーステナイトからマルテンサイト以
外の、より靭性に冨んだ組織に変態させ、割れの発生を
防止し、優れた継手特性を得るものである。しかし、実
際の溶接施工においては、ある長さの鋼板を溶接するこ
とになり、溶接の熱サイクルは溶接開始部と溶接終了部
との間で大きな時間的ずれが生じる。特に、本発明のよ
うに溶接熱源としてレーザーを用いた非常に小人熱の溶
接の場合には、たとえ溶接長さが短い場合においても溶
接終了時には溶接開始点はMs点以下の温度に下がって
しまう。したがって、溶接終了後に直ちに後熱処理を施
しても溶接開始側で割れが発生してしまう。
本発明では次に示す方法でこの問題を解決した。すなわ
ち、溶接開始点が再加熱処理が始まるまでMs点以下と
ならないような予熱を施す方法である。この予熱のため
の加熱温度は必ずしもMs点を越える温度である必要は
ない。再加熱処理は溶接終了後出来る限り短時間で実施
する方が予熱温度が低く設定できるので設備的、経済的
に有利であるが、再加熱によって比較的高温の溶接終了
後7秒の温度が目的の恒温変態の温度よりも大きく過熱
されない様に、溶接終了後溶接始終端の温度がほぼ均一
になってから再加熱処理を開始することが必要である。
この意味において溶接始終端の温度差は100℃以下が
好ましい。
上記の方法では溶接長が長くなると、溶接中での被溶接
物の温度低下を見越した予熱温度設定が必要であるため
予熱温度を高くする必要がある。
予熱温度が高くなってくると開先の突合せ精度が悪くな
ったり、溶接部の結晶粒が大きくなってレーザーの効果
が損なわれる問題が生じる。このように溶接長が長く、
予熱だけではMs点超の温度に保持できない場合には、
溶接中ならびに溶接終了後に再加熱処理までの間を被溶
接物を加熱する方法を採る。この場合、再加熱処理まで
の間にも加熱し続けるので、加熱温度は最高でもMs点
よりもやや高い程度の温度でよく、上記の諸問題も解消
される。再加熱処理は溶接終了後、溶接線全長にわたっ
て温度差が100℃以下となるまで待って開始すること
が好ましい。
次に本発明の効果を実施例によってさらに具体的に述べ
る。
(実施例1) 本発明によるレーザー溶接条件、再加熱処理条件を次に
示す、用いた鋼材は3ml厚の0.7%C鋼で溶接長は
100閣である。また、予熱、再加熱は被溶接物が小型
であったためガス加熱方式を用いた。
レーザー溶接条件 レーザー出力 =5に− 溶接速度:2m/sin 焦 点 位 置:試料表面 シーJレドガス : Ar、  10 Il/sinフ
ィラーワイヤ:添加なし 予熱条件 加熱温度:250”C 溶接中および溶接後の加熱 無し 再加熱処理条件 再加熱開始時点:溶接終了後7秒 最高加熱温度 =480°C 加熱速度:15°(:/sec 保定時間:60秒 冷 却 条 件:自然空冷 本実施例では溶接熱サイクルを測定した結果、レーザー
が通過した後、この鋼材のMs点(約300℃)以下の
温度になるまで約5秒であった。溶接時間が約3秒であ
るから、溶接終了時点では溶接開始点の温度はまだMs
点よりも高(保持されている。しかし、この時点では溶
接開始点、終了点間の温度差が非常に大きいため、再加
熱すると両者間で継手特性が大きく異なってしまう。溶
接終了後、温度の均等化のためには少なくともさらに5
秒程度の時間が必要となるが、溶接開始点の温度がMs
点以下の温度になってしまうので250℃の予熱を施し
た。ガス加熱による再加熱処理の加熱速度は15℃/s
ecとやや遅いため、加熱途中で一部下部ペイナイトに
変態するが、該鋼材の炭素含有量は0.7%と比較的少
ないので得られた下部べィナイトと上部ベイナイトの混
合組織でも充分に実用に耐える継手であった。また、熱
影響部粗粒域のベイナイト組織のサイズは小人熱レーザ
ー溶接の結果、約25μm程度と微細であり、母材のパ
ーライトサイズ約25μmに比較して同等であった。得
られた継手の性能は下記の通りであった。
継手特性 熱影響部粗粒域の ミクロ組織 二上部ベイナイトと 下部ベイナイトの 混合組織、 ベイナイトサイズ は約25n (母材パーライトサ イズは約25n) :380Hv :母材破断 840回以上 熱影響部の最高硬さ 引張り試験 繰り返し曲げ試験(65R) (実施例2) 本発明によるレーザー溶接条件、再加熱処理条件を次に
示す、用いた鋼材は4圓厚の0.85%C(SK5鋼)
で溶接長は1200mである。予熱、溶接中の加熱、再
加熱とも高周波誘導加熱で実施した。
レーザー溶接条件 レーザー出力 :5kW 溶接速度: 1.75 m/sin 焦 点 位 置:試料表面 シールドガス :^r、  10 j!/winフィラ
ーワイヤ:インコネル 予熱条件 加熱温度:250°C 再加熱処理までの間、溶接 中、溶接後も同一温度の加 熱を続けた 再加熱処理条件 再加熱開始時点:溶接終了後20秒 最高加熱温度 :500℃ 加熱速度=60°(/sec 保定時間=60秒 冷 却 条 件:自然空冷 本実施例では溶接長が長いため溶接終了時には溶接開始
点の温度はほぼ室温まで低下してしまう。
したがって、被溶接物に予熱を施すとともに再加熱処理
までの間も同一加熱条件で加熱を続け、溶接終了後、溶
接部の温度が均一化するまで溶接開始点の温度がMs点
(約200℃)以下とならないようにした。また、本実
施例ではフィラーワイヤとしてインコネルを用いて溶接
金属をオーステナイト化した。得られた継手の特性を下
記に示すが、良好な結果が得られた。
継手特性 熱影響部粗粒域の ミクロ組織 :上部ベイナイト ベイナイトサイズ は約30Q (母材パーライトサ イズは約25n) 熱影響部の最高硬さ  :346Hv 引 張 リ 試 験  :母材破断 繰り返し曲げ試験(65R)  740回以上〔実施例
3〕 本発明によるレーザー溶接条件、再加熱処理条件を次に
示す。用いた鋼材は1,8閣厚の0.7%C鋼で溶接長
は1200mである。予熱、溶接中の加熱、再加熱とも
高周波誘導加熱で実施した。
レーザー溶接条件 レーザー出力 :5kl+ 溶接速度73 m/win 焦 点 位 置:試料表面 シールドガス :Ar、  10 ff/1llinフ
イラーワイヤ二極軟鋼線 予熱条件 加熱温度二300℃ 再加熱処理までの間、溶接 中、溶接後も同一温度の加 熱を続けた 再加熱処理条件 再加熱開始時点:溶接終了後20秒 最高加熱温度 二500°C 加熱速度:60°C/sec 保定時間=60秒 冷 却 条 件:自然空冷 本実施例では実施例2と同様、溶接長が長いことから溶
接前、溶接中、溶接後も被溶接物を加熱して、再加熱開
始まで溶接線全長にわたってMs点(約300°C)以
下の温度に低下しないようにした。また、フィラーワイ
ヤに極軟鋼線を用いて溶接金属の炭素を希釈した。溶接
後の炭素量を測定すると0.35%であった。この場合
、溶接金属のMs点は母材よりもはるかに高(なり、本
実施例の予熱温度ではマルテンサイト変態してしまうが
、この程度の炭素量のマルテンサイトは変形能が充分あ
り、溶接熱応力では割れは発生しない。さらに、再加熱
処理によって焼戻されるので最終的には充分な特性を持
つ、継手としての特性は下記の通りである。
継手特性 熱影響部粗粒域の ミクロ組織 ;上部ベイナイト ベイナイトサイズ は約2On (母材パーライトサ イズは約25n) 熱影響部の最高硬さ  :294Hv 引 張 リ 試 験  :母材破断 繰り返し曲げ試験(65R)  : 40回以上(実施
例4) 本発明によるレーザー溶接条件、再加熱処理条件を次に
示す。用いた鋼材は1.8 wts厚の1.2%C鋼で
溶接長は1200■である。予熱、溶接中の加熱、再加
熱とも高周波誘導加熱で実施した。
レーザー溶接条件 レーザー出力 :5kW 溶接速度: 3 m/@in 焦 点 位 置:試料表面 シールドガス :Ar、  10 j!/winフィラ
ーワイヤ:添加無し 予熱条件 加熱温度=150°C 再加熱処理までの間、溶接 中、溶接後も同一温度の加 熱を続けた 再加熱処理条件 再加熱開始時点:溶接終了後20秒 最高加熱温度 :650″C 加熱速度=60℃/sec 保定時間=200秒 冷 却 条 件:自然空冷 本実施例では溶接部の特性をできる限り母材のそれに近
づける必要があったので、再加熱処理条件としてパーラ
イト変態土粒状化が可能な条件を選定した。得られた特
性を下記に示す。
継手特性 熱影響部粗粒域の ミクロ組織 −粒状化パーライト パーライトサイズ は約20趨 (母材パーライトサ イズは約25μ) 熱影響部の最高硬さ  :230Hν 引 張 リ 試 験  :溶接部破断 ただし、強度は母 材なみ 繰り返し曲げ試験(65R)  : 40回以上(発明
の効果) 以上のように本発明によれば、従来溶接が非常に困難と
されていた高炭素鋼が割れ発生なく溶接が可能になった
ばかりではなく、溶接部、特に熱影響部の粗粒域も組織
が粗大化することなく母材と同等以上の特性を得ること
に成功したものであって、その価値は工業的に非常に高
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は高炭素鋼における溶接入熱と熱影響部粗粒域の
オーステナイト粒径の関係図、第2図は本発明による溶
接方法の模式的な熱サイクルを示した図、第3図は高炭
素鋼の恒温変態図の一例を示した図である。 θ t。 2 単位板厚当りのニー会人熱 (KJ/cpptり 第 図 的閘 θ、l lθ 10θ /θQO 0000 時 間 (′#)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)高炭素鋼の溶接に際して、溶接熱源としてレーザ
    ーを用いて溶接部のオーステナイト粒の成長を抑制する
    とともに、該鋼材のマルテンサイト変態開始温度(Ms
    点)まで溶接部の温度が降下しない間に溶接部を再加熱
    することを特徴とする高炭素鋼の溶接方法。(2)再加
    熱温度を400〜550℃とし、その温度で上部ベイナ
    イトに恒温変態させることを特徴とする請求項1記載の
    高炭素鋼の溶接方法。 (3)20℃/min以上の加熱速度で再加熱すること
    を特徴とする請求項1または2記載の高炭素鋼の溶接方
    法。 (4)溶接開始点が再加熱処理を施される以前に該部の
    温度がMs点以下の温度に下がらないように被溶接鋼材
    に予熱を施すことを特徴とする請求項1、2または3記
    載の高炭素鋼の溶接方法。 (5)溶接開始点が再加熱処理を施される以前に該部の
    温度がMs点以下の温度に下がらないように、被溶接鋼
    材を予熱するとともに溶接中および溶接後も該被溶接鋼
    材を加熱することを特徴とする請求項1、2または3記
    載の高炭素鋼の溶接方法。
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