JP2008260987A - 溶接鋼管の熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 溶接鋼管の溶接部の全領域を覆うとともに、溶接鋼管の長手方向にわたって複数に分割され、かつ、溶接鋼管との間隔を常に一定に保つ間隔保持脚を備えた加熱エレメントを有する加熱装置で、溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱して熱処理する。
【選択図】 図1
Description
しかし、溶接鋼管の母材と溶接部とでは、適正熱処理条件が異なるために、溶接鋼管全体を同時に熱処理する方法では、母材と溶接部の双方がともにすぐれた特性を有するような溶接鋼管を得ることは非常に困難であった。
しかし、上記従来の熱処理においては、母材と溶接部の熱処理温度条件を異なったものにするために母材−溶接部間には温度勾配、熱処理歪が発生し、そのため、溶接鋼管全体として熱処理変形を生じ、例えば、溶接鋼管を連続的に搬送しながら熱処理を施す連続熱処理を行ったような場合には、鋼管の熱処理変形のため溶接部を所定温度条件で加熱することができなくなり、その結果、溶接部の特性が目標値に達しないという事態が生じたり、あるいは、溶接鋼管搬送時の蛇行、溶接鋼管と搬送ロール・熱処理用機器との衝突などの搬送工程でのトラブルが生じることによって、熱処理ラインを一旦停止せざるを得なくなる等、種々の問題が生じていた。
そして、要求される材料特性レベルに応えていくためには、溶接鋼管の母材特性の向上に加え、特に、HAZ靭性など溶接部の特性改善を図っていくことが重要となる。
そこで、本発明は、溶接鋼管を熱処理することによりその特性改善を図るにあたり、製造された溶接鋼管の形状に対応させて、その溶接部のみを、その全領域にわたって、精度よく均一に、かつ、効率的に熱処理する方法及び装置を提供することを目的としている。
(1)筒状に成形した鋼板(以下、「Oキャン」という)の相対向する鋼板端部を突合せて溶接し、溶接部を有する溶接鋼管を成形した後、該溶接鋼管を熱処理する熱処理方法において、
前記Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接した直後に、前記溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱することを特徴とする溶接鋼管の熱処理方法。
(2)Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接した溶接部を有する溶接鋼管の熱処理装置において、
前記溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、溶接部の全領域に亘って、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱する溶接部加熱手段を備えたことを特徴とする溶接鋼管の熱処理装置。
(3)前記(2)記載の溶接部加熱手段が、
前記溶接鋼管の溶接部の全領域を覆う加熱装置を有し、
前記加熱装置は、前記溶接鋼管の長手方向に複数に分割された加熱エレメントを含み、さらに、
前記加熱エレメントは、前記溶接鋼管と前記加熱エレメントとの間隔を一定に保つための間隔保持脚を有することを特徴とする前記(2)記載の溶接鋼管の熱処理装置。
(4)前記(3)記載の複数に分割された加熱エレメントの加熱対象域のそれぞれに温度検知器を設け、
該温度検知器で加熱対象域のそれぞれに存在する溶接部の温度を測定し、
その測定温度実績値を前記加熱エレメントにフィードバックするようにしたことを特徴とする前記(3)記載の溶接鋼管の熱処理装置。
(5)前記(4)記載の温度検知器が、溶接鋼管の溶接方向に対して垂直方向にセンサーを振りながら溶接部の温度を測定することを特徴とする前記(4)記載の溶接鋼管の熱処理装置。
(6)前記複数に分割された加熱エレメントと前記温度検知器が、溶接鋼管の溶接部を挟んで溶接鋼管の内側と外側とに対向して配置されていることを特徴とする前記(4)、(5)のいずれかに記載の溶接鋼管の熱処理装置。
(7)前記複数に分割された加熱エレメントが溶接鋼管の外側に、また、前記温度検知器が溶接鋼管の内側に配置されていることを特徴とする前記(6)記載の溶接鋼管の熱処理装置。
従来から、例えば、UOE方式のOプレスにより、鋼板を筒状に成形し、この筒状に成形した鋼板(Oキャン)の相対向する鋼板端部を突合せて溶接することによって、溶接部を有する溶接鋼管を成形することは良く知られている。
本発明の熱処理方法は、従来から知られている上記の如き方法で成形された溶接部を有する溶接鋼管に対し、例えば、溶接部に対向して配置した加熱装置の加熱エレメントで加熱を行い、溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱することからなるものである。
そして、本発明のこの熱処理方法によれば、Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接を行った後、100〜500℃の温度範囲内の温度に加熱することによって、溶接部に混入した水素等の有害ガス成分を溶接部から拡散除去することができるので、溶接鋼管の低温割れ発生を防止し、高強度、高靭性等の特性を溶接部に付与することができ、溶接部の機械的特性の向上を図ることができるとともに、溶接部の各部における加熱温度の差、即ち、加熱温度の最高値と最低値の差、が100℃以内となるように加熱することによって、熱処理による溶接鋼管の曲がり発生を確実に防止することができる。
さらに、本発明の熱処理方法によれば、熱処理に際して溶接鋼管に熱処理変形が生じたとしても、常にその溶接鋼管の形状に対応させて、その溶接部の全領域のみを、精度よく均一に、かつ、効率的に熱処理することも可能である。
本発明の熱処理方法の特徴についてさらに説明する。
まず、本発明では、「溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱する」と規定しているが、それは次のような理由による。
既に述べたように、溶接鋼管の母材と溶接部とは、特性を改善するための適正熱処理条件(その一つとしては、加熱温度)が異なるから、溶接鋼管全体を、例えば、100〜500℃という同じ温度に加熱した場合には、溶接鋼管の母材は適正な熱処理が行われていないことになるため、特性の向上が期待できないばかりか、むしろ特性が劣化する恐れがあるため、本発明では、溶接鋼管の母材特性に悪影響を与えないという観点から、「溶接部の全領域のみ」に加熱を行うこととした。
また、本発明では、溶接部の全領域のみを、「同時に、」加熱するとしているが、それは次のような理由による。
例えば、溶接鋼管を連続的に搬送しつつ、溶接部を順次に熱処理する(即ち、溶接部の全領域のみを、「同時に、」熱処理するのではなく、「順次に、」熱処理する)従来技術においては、溶接部は、「室温から熱処理温度への急速加熱による大きな昇温勾配の発生」、「熱処理温度での短時間加熱保持」、「熱処理温度から室温への冷却による大きな降温勾配の発生」と、溶接部の長手方向の温度は短時間の間に急激な変化を受けるため、また、溶接部−母材間にも、短時間の間に急激な温度差が生まれるため、溶接鋼管には大きな熱処理歪(残留応力)が発生し、これらが原因となって熱処理変形が生じるが、従来の熱処理方法では、この熱処理変形への対応が不十分であるため熱処理温度が不正確になり、溶接部に所望特性を付与できなかったり、また、場合によっては、最終製品である溶接鋼管に溶接部割れが発生することもあった。更に、鋼管の曲がりが大きいときには、搬送に支障を来たすこともある。
そして、本発明では、溶接部の「全領域のみを、同時に、」加熱する(具体的には、例えば、請求項2、3に記載したような間隔保持脚を使用した、溶接鋼管と加熱エレメントとの間隔を一定に保った加熱、あるいは、加熱対象域の測定温度を加熱エレメントへフィードバックする加熱調整によって、溶接部の「全領域のみを、同時に、」加熱することが可能となる)ため、溶接部の長手方向には急激な温度変化、大きな温度勾配を生じることはなく、また、熱処理時に溶接鋼管に熱処理変形が生じたとしても、溶接部と加熱エレメントの間隔が間隔保持脚で一定に保持されているため、また、測定温度値が加熱エレメントにフィードバックされるため、溶接部の加熱温度を常に所定値に維持することができ、溶接鋼管、特に溶接部、には、不均一な熱処理歪を発生することもなく、精度よく目的とする熱処理を行うことができるので、溶接鋼管の溶接部割れ、低温割れ等が生ずる恐れはない。
以下、図面とともに本発明の熱処理装置とその動作について説明する。
図1に、本発明の熱処理装置の一つの具体例を、また、図2には、本発明の熱処理装置の他の具体例を示した。
図1に示されるように、例えば、UOE方式により、Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接された溶接鋼管は、熱処理を施される溶接部が下方になるように、かつ、溶接鋼管の周面が、加熱エレメントに装着された間隔保持脚との接触を常に保つように位置決めされることによって、加熱エレメントの間隔保持脚で保持された状態で、しかも、加熱エレメントとの間に所定間隔を保持した状態で、加熱装置上方に配置される。そして、溶接鋼管の溶接部が位置するさらに下方位置には、溶接部に対向するように、また、溶接部の全領域を覆うように、溶接部を加熱する加熱装置が設けられている。加熱装置は、溶接鋼管の長手方向に、複数に分割された複数の加熱エレメントで構成され、また、それぞれの加熱エレメントには、シリンダ、間隔保持脚が装着されている。そして、加熱エレメントのそれぞれは、その端部側の連接点(図1中、黒丸で示す)で、該連接点を中心として相互に回動自在に接続されており、加熱エレメントに装着されたシリンダの伸縮動作によって、連接点を中心として加熱エレメントは回動することが可能である。
そして、このような装置構成のもと、溶接部加熱手段によって、溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、溶接部の全領域に亘って、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように均一加熱することによって、溶接部に混入した有害ガス成分を拡散除去して溶接割れ発生を防止するとともに、高強度、高靭性化を図り、さらに、熱処理による溶接鋼管の曲がり発生を抑えることができる。
そして、熱処理前の溶接鋼管に既に変形があった場合であっても、溶接鋼管を加熱装置上方に配置する際に、加熱エレメントに装着されたシリンダを伸縮させて、必要個所の加熱エレメントを必要量だけ回動させることによって、加熱エレメントに装着された間隔保持脚が溶接鋼管の周面に接触するように調節することができるので、溶接鋼管の形状に対応させて、溶接部と加熱エレメントの間隔を、常に一定の距離に保つことが可能となる。
さらに、熱処理を行っている最中に溶接鋼管がその長手方向に亘る熱処理変形をおこした場合にも、その溶接鋼管周面箇所と間隔保持脚が常に接触状態を保つように、シリンダの伸縮、加熱エレメントの回動を調節することにより、溶接部と加熱エレメントの間隔は常に一定に保たれるので、溶接部の長手方向全領域に亘って、同時に同一温度に均一に(即ち、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように)加熱する所期の熱処理を行うことが可能である。
上記のごとき装置構成において、加熱エレメントに装着された間隔保持脚は、溶接鋼管と加熱エレメントの間隔を常に一定に保つためのスペーサとしての役割を果たすが、間隔保持脚で、溶接鋼管を支持することも可能であり、このような場合には、間隔保持脚は、溶接鋼管支持部材としての機能も果たすことになる。
なお、図1、図2に示してはいないが、本発明の熱処理装置は、加熱エレメントで加熱した溶接部の温度を検知し、その値を実績値として加熱エレメントへフィードバックするための温度検知器を、加熱エレメントの加熱対象域のそれぞれに設けることにより、溶接部の加熱温度を、より高い精度でコントロールすることができる。
そして、該温度検知器としては、溶接鋼管の溶接方向に対して垂直方向にセンサーを振りながら溶接部の温度を測定する温度検知器を用いることができる。
また、温度検知器と加熱エレメントは、溶接鋼管の内側、あるいは、外側のいずれ側に配設しても良いが、配設の容易さと正確な温度コントロールという点からは、加熱エレメントと温度検知器を、溶接鋼管の溶接部を挟んで溶接鋼管の内側と外側とに対向して配置すること、または、加熱エレメントを溶接鋼管の外側に、また、温度検知器を溶接鋼管の内側に配置することが望ましい。
まず、鋼板強度;829〜1081(MPa)の鋼板を、UOE方式で成形し、O成形後、サブマージドアーク溶接により内外各一層の条件でシーム溶接を行い、鋼管外径;711.2(mm)〜1219.2(mm)、鋼管肉厚;12(mm)〜20(mm)、長さ;12000(mm)の種々のサイズの溶接鋼管を製造した。
それぞれの鋼管サイズと熱処理条件を表1に示す。
なお、図1に示す熱処理装置において、加熱装置は4分割された加熱エレメントからなり、また、加熱エレメントに装着されたシリンダを伸縮させて、加熱エレメントを必要量だけ回動させ、溶接鋼管の形状に対応させて、加熱エレメントに装着された間隔保持脚が溶接鋼管の周面に接触するように調節し、溶接部と加熱エレメントの間隔が、常に一定の距離に保つように調整した。
また、加熱保持温度(℃)については、目標とする加熱保持温度値を狙い値で示し、鋼管溶接部のTop,Mid,Bot部の3箇所で測定した温度のうちの最高温度値をMAX値、最低温度値をMIN値として表1に示した。
表2には、熱処理した後の本発明例溶接鋼管1〜42の諸特性(鋼板強度、溶接鋼管の引張強さ、強度落ち代、溶接部の衝撃値、溶接割れの有無、パイプ曲がり搬送不良の有無)を示す。
なお、強度落ち代(MPa)とは、溶接鋼管を熱処理したことに伴う引張強さの低下量(=鋼板の引張強さ(鋼板強度(MPa))−熱処理後の溶接鋼管の引張強さ(MPa))をいう。
それぞれの鋼管サイズ、熱処理条件を表3に、また、比較例溶接鋼管43〜82の諸特性を表4に示す。
そして、表2からも明らかなように、本発明の熱処理を施した本発明溶接鋼管1〜42は、溶接部のガス成分の除去が十分に行われるため溶接部の衝撃値は約100〜200の値を示し、溶接部がすぐれた靭性を備えるものであり、また、強度落ち代が−10〜−29(MPa)を示すことから、溶接部ばかりか溶接鋼管全体としての大幅な引張強さの向上が認められ、さらに、溶接割れ及びパイプ曲がり搬送不良が全く生じないものであった。
したがって、本発明によれば、溶接欠陥の発生、形状不良がなく、強度・靭性に優れた高品質の溶接鋼管が得られることがわかる。
また、表3中の比較例溶接鋼管44〜62については、誘導加熱で急速加熱したため、加熱時間は非常に短時間(40秒以下)ですんだが、その反面、急速加熱であるがために、加熱保持温度の狙い値が500℃以下であったとしても、実際には、MAX値が500℃を超える値となってしまい、さらに、MAX値−MIN値の値が100(℃)を超え、本発明の「溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱する」という熱処理条件から外れた結果、表4に示される通り、形状不良のない安定した特性を有する溶接鋼管を得ることはできなかった。
例えば、比較例溶接鋼管45、47、49、53、57では、加熱保持温度の狙い値は比較的低く本発明で規定する100〜500℃の範囲内となっており(但し、実際のMAX値は500℃を超えている)、また、加熱時間も10秒以内という短時間で熱処理されたものであるため、溶接鋼管の引張強さは向上し、溶接部の衝撃値も高い値となったが、溶接部に残存する水素の除去が不十分であることにより溶接割れを発生し、パイプ曲がりも生じたため、品質が不良なものであった。
また、例えば、比較例溶接鋼管46、51、52、54、56、60、61、62では、加熱保持温度が高く(狙い値が500℃超)、加熱保持時間が長いため、水素除去が十分に行われ、その結果、溶接割れの発生はみられなくなったものの、溶接鋼管の引張強さは大幅に低下し、溶接部の衝撃値も小さな値となり靭性の低下を示し、さらにパイプ曲がりも生じたため、やはり品質が不良なものであった。
そして、表6に示されるように、熱処理後の比較例溶接鋼管63〜82は、溶接部の衝撃値は高く、また、溶接割れの発生もなく引張強度の改善が見られることから、溶接鋼管としての機械的特性には優れるものの、溶接部の全領域に亘ってMAX値−MIN値の値が100℃以内となるような均一加熱ができなかったために、パイプ曲がりによる形状不良を生じた。
Claims (7)
- 筒状に成形した鋼板(以下、「Oキャン」という)の相対向する鋼板端部を突合せて溶接し、溶接部を有する溶接鋼管を成形した後、該溶接鋼管を熱処理する熱処理方法において、
前記Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接した直後に、前記溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱することを特徴とする溶接鋼管の熱処理方法。 - Oキャンの相対向する鋼板端部を突合せて溶接した溶接部を有する溶接鋼管の熱処理装置において、
前記溶接鋼管の溶接部の全領域のみを、同時に、溶接部の全領域に亘って、100〜500℃の温度範囲内の温度に、かつ、加熱温度の最高値と最低値の差が100℃以内となるように加熱する溶接部加熱手段を備えたことを特徴とする溶接鋼管の熱処理装置。 - 請求項2記載の溶接部加熱手段が、
前記溶接鋼管の溶接部の全領域を覆う加熱装置を有し、
前記加熱装置は、前記溶接鋼管の長手方向に複数に分割された加熱エレメントを含み、
さらに、
前記加熱エレメントは、前記溶接鋼管と前記加熱エレメントとの間隔を一定に保つための間隔保持脚を有することを特徴とする請求項2記載の溶接鋼管の熱処理装置。 - 請求項3記載の複数に分割された加熱エレメントの加熱対象域のそれぞれに温度検知器を設け、
該温度検知器で加熱対象域のそれぞれに存在する溶接部の温度を測定し、
その測定温度実績値を前記加熱エレメントにフィードバックするようにしたことを特徴とする請求項3記載の溶接鋼管の熱処理装置。 - 請求項4記載の温度検知器が、溶接鋼管の溶接方向に対して垂直方向にセンサーを振りながら溶接部の温度を測定することを特徴とする請求項4記載の溶接鋼管の熱処理装置。
- 前記複数に分割された加熱エレメントと前記温度検知器が、溶接鋼管の溶接部を挟んで溶接鋼管の内側と外側とに対向して配置されていることを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の溶接鋼管の熱処理装置。
- 前記複数に分割された加熱エレメントが溶接鋼管の外側に、また、前記温度検知器が溶接鋼管の内側に配置されていることを特徴とする請求項6記載の溶接鋼管の熱処理装置。
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