JPH03280A - 熱転写プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サーマルヘッドの熱により感熱転写媒体のイ
ンクを溶融したうえで用紙に転写して印字を行なう熱転
写プリンタに関する。

〔従来の技術〕

前述した熱転写プリンタに用いられるインクリボンのよ
うな感熱転写媒体は、一般に、プラスチックフィルムか
らなるベースフィルムに直接的または間接的に熱溶融性
のインクを積層して構成されている。

このような感熱転写媒体を使用して印字を行なう従来の
熱転写プリンタは、感熱転写媒体のインクが用紙に密着
するように感熱転写媒体の背部、すなわちベースフィル
ム側からサーマルヘッドを圧接するようになっている。

このような従来の熱転写プリンタによれば、印字情報に
応じてサーマルヘッドの複数の発熱素子を選択的に発熱
することにより、この発熱素子の熱が感熱転写媒体のベ
ースフィルムを介して発熱した発熱素子に対向する部位
のインクに伝達され、この部位のインクが溶融されるこ
とになる。そして、この溶融状態にあるインクが用紙に
密着されると、溶融状態にあるインクは、感熱転写媒体
のベースフィルムに対する粘着力より用紙との粘着力の
方が大きいので、感熱転写媒体が用紙から剥離される際
に用紙に転写され、印字が行なわれる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前述した従来の熱転写プリンタでは、感
熱転写媒体のベースフィルムに高温となるサーマルヘッ
ドを圧接するので、ベースフィルムとして耐熱性のある
ものを使用しなければならず、ベースフィルムの材料が
高価になっていた。

また、サーマルヘッドの各発熱素子の熱をベースフィル
ムを介してインクに伝達しなければならないため伝熱効
率が悪く、この結果、インクをその膜厚が厚くなるよう
に積層することができず、インクを膜厚方向に複数回に
分けて剥離するようにして繰返し使用可能とする感熱転
写媒体とした場合に繰返し使用回数を多くすることがで
きなかった。

このような従来の熱転写プリンタにおける問題点を克服
するものとして、感熱転写媒体のインク側からサーマル
ヘッドを圧接するようにした熱転写プリンタが既に開発
されている。この熱転写ブリンクによれば、感熱転写媒
体のベースフィルムとして耐熱性を考慮する必要がない
ため、安価な材料を選択することができるし、また、イ
ンクに直接サーマルヘッドの熱が伝達されるので伝熱効
率がよく、インクの１！厚を厚くして繰返し使用回数を
多くすることができる。

しかしながら、この感熱転写媒体のインク側からサーマ
ルヘッドを圧接する熱転写プリンタにＪ３いては、感熱
転写媒体のベースフィルム側からサーマルヘッドを圧接
する熱転写プリンタと異なり、感熱転写媒体が用紙に密
着している背部からはり゛−マルヘッドを圧接すること
ができないため、感熱転写媒体が用紙にａ７看していな
い部位において感熱転写媒体のインク側に１ノーマルヘ
ツドを圧接しなければならない。

ところで、勺−マルヘッドにより溶融され用紙に転写さ
れるべきインクは、用紙に密着するときに溶融状態を維
持していなければならないが、従来の感熱転写媒体のイ
ンクはすぐ凝固してしまうため、感熱転写媒体のインク
側に圧接する→ノーマルヘッドは用紙に感熱転写媒体が
密着する転写部まで数十μｍ程度の距離にまで近接され
なければならず、このため、この種の熱転写プリンタは
実現が不可能であった。

本発明は、このような点に鑑み、感熱転写媒体のインク
側にサーマルヘッドを圧接して良好な印字を行なうこと
ができ、この結束、感熱転写媒体のベースフィルムとし
て耐熱性を考慮しない安価な材料を使用可能にするとと
もにインクの繰返し使用回数を増大して経済性を良好に
した熱転写プリンタを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前述した目的を達成するため本発明の熱転写プリンタは
、ベースフィルムにインクを積層してなる感熱転写媒体
のインク側からサーマルヘッドにより感熱転写媒体を加
熱し、溶融したインクを用紙に転写して印字を行なう熱
転写プリンタにおいて、サーマルヘッドにより加熱され
た部位のインクの溶融状態を維持するため過冷却性を有
する物質を混合したインクからなる感熱転写媒体を設け
たことを特徴としている。

〔作　用〕

前述した構成の本発明の熱転写プリンタによれば、サー
マルヘッドを感熱転写媒体のインク側に圧接してインク
の溶融を行なう熱転写プリンタにおいて、サーマルヘッ
ドを用紙に感熱転写媒体が密着する転写部から多少難関
して配置しても、感熱転写媒体のインクには過冷却性を
有する物質が混合されているので、サーマルヘッドの発
熱素子の発熱により溶融されたインクは転写部に到達覆
るまで溶融状態を維持することができ、この結果、用紙
への転写を確実に行なって良好な品質の印字を行なうこ
とができる。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例にＪ、り説明する。

第１図は本発明に係る熱転写プリンタ１の概略を示すも
のであり、円筒形のプラテン２が配設されており、この
プラテン２に沿って用紙３が図示しない搬送機構により
矢印方向に搬送されうるようになっている。また、前記
プラテン２の近傍には、両端部をボビン４Ａ、４Ｂに巻
回され、中間部を導出された感熱転写媒体の一例として
のインクリボン５が配設されている。前記プラテン２に
は、円柱形の押圧ローラ６が圧接されており、この押圧
０−ラ６および前記プラテン２　Ｆｍに用紙３およびイ
ンクリボン５の導出部５Ａが挟持されている。そして、
前記両ボビン４Ａ、４Ｂおよび抑圧ローラ６を矢印方向
に所定の回転数で回転駆動することにより、インクリボ
ン５は、用紙３に密着する転写部７において用紙３と相
対速度が生じないように搬送されることになる。

前記インクリボン５は、第２図に詳示するように、プラ
スブックフィルムからなるベースフィルム８上にインク
９が積層されて構成されており、このインク９が第１図
の用紙３に密着するように両ボビン４Ａ、４Ｂに巻回さ
れている。

前記インク９は、−殻内な着色材、バインダ剤、分散剤
、柔軟剤その他の添加剤などを含んでいる。

このうち、着色材としては、カーボンブラックなどの顔
料が適当である。また、前記バインダ剤としては、パラ
フィンワックス、カルナラバワックスなどのワックスや
、ＰＥ、ＥＶＡなとのプラスチックが適当である。さら
に、前記柔軟剤としては、とマシ油などのオイルが適当
である。

そして、前記インクリボン５のインク９には、前述した
一般的な構成に加えて過冷却性を有する物質が混合され
ている。この過冷却性を有する物質とは、溶融されて液
相となったものを静かに冷却したときに、固体相への相
転移が起こるはずの温度以下になってもある程度の温度
までは液相を維持するような物質であり、この過冷却性
を何する物質としては、ベンゾトリアゾール、２．４ジ
ヒドロキシベンゾフエノン、トリベルジルアミン、ベン
ジル、バニリン、ベンゾイン、フタロフェノン、アセタ
ミド、ツェナセチン、安息香酸、クエン酸などがある。

前記インクリボン５のインク９には、前述した過冷却性
を有する物質が混合されているので、溶融したインクは
融点以下の温度まで低下しても溶融状態を維持すること
ができる。

第１図に戻って、前記転写部７の上流側近傍には、イン
クリボン５にインク９側から圧接するサーマルヘッド１
０が配設されており、このサーマルヘッド１０の整列配
置されている発熱素子（図示せず）を発熱することによ
りこのサーマルヘッド１０の発熱した発熱素子に隣接し
ている部位のインク９が溶融されるようになっている。

なお、インクリボン５をサーマルヘッド１０とともにキ
レリッジに搭載してキャリッジをプラテン２に沿って往
復動するようにして用紙３の静止状態において印字を行
なうように構成することもできる。

つぎに、前述した構成からなる本実施例の作用について
説明する。

両ボビン４Ａ、４Ｂを矢印方向に駆動してインクリボン
５を矢印方向に走行せしめるとともに、図示しない搬送
機構により用紙３を同方向にしかも相対速度が生じない
ように搬送しておき、転写部７の近傍に配設されている
サーマルヘッド１０の発熱素子を印字情報に応じて選択
的に発熱し、発熱した発熱素子に対向している部位のイ
ンク９を溶融する。溶融されたインク９は、インクリボ
ン５の走行に伴ない、用紙３とともにプラテン２および
抑圧ローラ６間に押圧される転写部７に溶融状態のまま
到達する。すると、溶融状態にあるインクは、ベースフ
ィルム８に対するよりも用紙３との粘着力の方が大きい
ので、用紙３に接着され、用紙３からインクリボン５を
剥離する際には用紙３に転写され、印字が行なわれるこ
とになる。

このように本実施例によれば、インクリボン５のインク
９に過冷却性を有する物質が混合されているので、サー
マルヘッド１０から転写部７までの距離を数１０μｍと
いう小さな距離にしなくともインク９の溶融状態を転写
部７まで維持することができる。したがって、インクリ
ボン５のインク９にサーマルヘッド１０を圧接して良好
な品質の印字を行なうことができ、これにより、インク
リボン５のベースフィルム８の耐熱性を考慮することな
くベースフィルム８として安価な材料を選択できるので
、インクリボン５を安価に製造することができる。また
、インクリボン５のインク９にガーマルヘッド１０を圧
接するので熱効率がよく、したがって、インク９の膜厚
を厚くして繰返し使用の回数を非常に多くすることがで
きる。

なお、本発明は、前述した実滴例に限定されるものでは
なく、必要に応じて種々の変更が可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明の熱転写プリンタによれば、
感熱転写媒体のインク側にサーマルヘッドを圧接して良
好な印字を行なうことができ、この結果、感熱転写媒体
のベースフィルムとして耐熱性を考慮しない安価な材料
を使用可能にづるとともにインクの繰返し使用回数を増
大して経済性を良好にすることができるという実用的な
優れた効果を奏する。

を示す概略平面図、第２図は第１図に使用されるインク
リボンの部分側面図である。

１・・・熱転写プリンタ、２・・・プラテン、３・・・
用紙、４Ａ、４Ｂ・・・ボビン、５・・・インクリボン
、６・・・押圧ローラ、７・・・転写部、８・・・ベー
スフィルム、９・・・インク、１０・・・サーマルヘッ
ド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　ベースフィルムにインクを積層してなる感熱転写媒体
   のインク側からサーマルヘッドにより感熱転写媒体を加
   熱し、溶融したインクを用紙に転写して印字を行なう熱
   転写プリンタにおいて、サーマルヘッドにより加熱され
   た部位のインクの溶融状態を維持するため過冷却性を有
   する物質を混合したインクからなる感熱転写媒体を設け
   たことを特徴とする熱転写プリンタ。