JPH03279497A - オフセット用印刷用紙の製造方法 - Google Patents

オフセット用印刷用紙の製造方法

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JPH03279497A
JPH03279497A JP7897690A JP7897690A JPH03279497A JP H03279497 A JPH03279497 A JP H03279497A JP 7897690 A JP7897690 A JP 7897690A JP 7897690 A JP7897690 A JP 7897690A JP H03279497 A JPH03279497 A JP H03279497A
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printing
paper
ink
coating
pigment
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JP7897690A
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Shigeru Eimaeda
栄前田 茂
Kazuo Hatori
一夫 羽鳥
Hiroyoshi Oide
生出 裕喜
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオフセット用印刷用紙の製造方法に関し、特に
オフセット輪転機で印刷する際に片面がヒートセットオ
フ型インキの使用による印刷に適し、反対面はコールド
セットオフ型インキの使用による印刷に適する如く表面
と裏面で異なる種類のインキが使用できる又は異なる印
刷方式での印刷が可能であるオフ輪用印刷用紙の製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
近年、印刷仕上げ及び鮮明度に優れた印刷用紙の需要の
伸びは著しく、且用途も多方面に拡大している。特にカ
ラー化、ビジュアル化の傾向が強く、この傾向は大量の
部数を発行する新聞折り込み広告にも及んでおり、これ
らを印刷する輪転機の稼働率も上昇してきている。一般
に、これら印刷用紙の多色印刷は鮮明性が要求されるた
め酸化重合型のインキを用い、アフタードライヤーを装
備したヒートセット型輪転機を使用するが、稼働率の上
昇に伴いこのような輪転機を備えた印刷所が随時に利用
できない状況となって来ている。又、一方では、片面の
み高級な多色刷り印刷とし、反対面は一般の単色印刷物
で良いというニーズがある。
多色印刷面は酸化重合型のインキを使用し、アフタード
ライヤーを装備したヒートセット型輪転機で印刷するこ
とにより良い印刷品質が得られる。しかし、反対面は要
求される印刷品質から或いは設備上の関係から浸透乾燥
型インキを使用することが一般的である。特に新聞印刷
設備でこの印刷を行なう場合は多色面よりも先に単色印
刷を行ない、乾燥装置を通らずに多色印刷を実施するこ
ととなるので、反対面のインキは乾燥が十分でないため
インキのセットが不十分の状態となる。従って、印刷物
は製本又は折り込み及び輸送過程においてユーザーの手
に渡るまでの間に印刷面がこすられ、印刷物が損なわれ
る。
又、剥ぎ取られたインキが印刷面と重なり合った反対面
を汚すという重大な問題も発生する。
更に、印刷過程においても、通常のオフセット用印刷用
紙ではインキ乾燥性が両面とも同じである為アフタード
ライヤーを使用しない面の印刷に浸透乾燥型インキを使
用した場合、印刷面のインキが印刷機の圧胴に「裏移り
」 (セットオフ)し、印刷面が少しずつずれてしまう
「ダブリ」というトラブルを発生する。
〔発明が解決しようとする課題〕
片面のみを高級な多色カラー印刷することは従来から実
施されており、又表裏差のある用紙も従来から多くの種
類が市販されている。それ等には感熱、感圧、ノンイン
パクトプリンター用のいわゆる情報記録紙関連に属する
もの、写真印画紙、磁気記録紙、感光原紙、複写用紙等
のいわゆる雑種紙、特殊用紙に属するもの及び片つやク
ラフト、カード、板紙、段ボール等の包装用紙を挙げる
ことができる。
しかしながら、これらは両面印刷を目的とし積極的に表
裏差を大きくした用紙ではない。美麗な印刷物を得る目
的の為には塗布組成物を塗布・乾燥後にスーパーキャレ
ンダー等のつや掛け装置で処理した印刷用紙が適してお
り、印刷方式としては酸化重合型インキの如く比較的硬
い(粘性の高い)インキで印刷し、アフタードライヤー
で強制乾燥することが一般的に行われている。
つや掛けした印刷用紙は紙面が緻密となり平滑性が高い
のでインキの付着が均一となり易く、又紙面の緻密さに
よってインキの紙中への沈みが少ないことからより鮮明
な印刷物を得るのに効果的であると考えられる。インキ
としては粘性が高いものの方が多くのインキを紙に転移
することができより重厚な印刷物を得ることができる。
しかしながら、つや掛けした印刷用紙は前言己の如く強
制乾燥装置を使用すれば美麗な多色印刷を得るのに適す
るが、印刷直後から強制乾燥装置を通過するまでの間は
インキの乾燥が殆ど皆無であり、その中間の過程に別の
印刷工程、紙の移送設備等が存在する場合にはそれらの
部品にインキが付着して最終的に印刷面並びに印刷機そ
のものを汚してしまうトラブルを発生する。
又、強制乾燥の前工程でこのような汚れトラブルを防止
する為には紙のインキ吸収速さ及び吸収力を大きくし、
さらにインキの種類を浸透乾燥型きする方法がある。
しかしながら、浸透乾燥型インキを使用する印刷方式の
うち凸版印刷とオフセット印刷のどちらの場合もインキ
の吸収速さ及び吸収力を大きくしてよほど乾燥を速くし
なければ印刷時のダブリ、印刷物のセットオフ、印刷面
同士又は紙と手のこすれによるインキ落ち(ラブオフ)
という重大なトラブルを引き起こすこととなる。
一方、多色印刷を行なう面の印刷品質を向上させる為に
塗布組成物を3〜15g/m2塗布する場合は通常反対
面もほぼ同量に塗布組成物を塗布し、さらにキヤレンダ
ー掛け又はスーパーキャレンダー掛け処理をして紙面に
平滑性及び光沢を付与せしめるのが一般的であるが、そ
の際反対面も同じように平滑性及び光沢が出てしまい、
結果的にインキは浸透乾燥し難くなっているのが常であ
る。
以上のような理由から、既存の技術及びそれらの組み合
せでは片面が従来のコート紙及び微塗工紙並のオフセッ
ト印刷適性を有し、反対面は浸透乾燥型インキでの印刷
適性を有するという満足な紙はなく、このような新製品
が強く要望されていた。
そこで、本発明は片面が酸化重合型インキを用いてヒー
トセット型印刷機により美麗な多色カラー印刷効果を発
現せしめ、反対面は浸透乾燥型インキを用いてコールド
セット型印刷機により単色印刷を行なう表裏同時印刷が
可能な印刷用紙及びその製造方法を提供することを目的
とする。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明は機械パルプを含む原紙にA面は顔料塗布組成物
を絶乾塗布量でag/m”、B面はクリヤーサイズ液又
はピグメントサイズ液を絶乾塗布量でb  g/m”と
した時、x=12+a−25b・  ・(1) Y=16−a−10b・  ・(2) で計算されるx、Yとも正の値となるような塗布量で塗
布し、A面をJIS−P8142で測定した光沢度が2
0%以上とし且B面をRI印刷機で新聞オフ輪墨インキ
(TV=3〜4相当)の浸透乾燥型オフセットインキを
用い、印刷濃度がコーサー濃度計で1.0±0.1にな
るように印刷して1分後、この印刷面に白色度82±1
.5%、光沢度62±8%の市販A、コート紙を重ねて
ニップ幅10mmの圧力で圧着した時の市販A。
コート紙へのインキの転写をコーサー濃度計で測定した
値(セットオフ値)が0.28以下となる如くつや掛け
処理を行って、A面にはヒートセットオフ印刷に適する
性質を持たしめ、B面には浸透乾燥型インキ使用による
印刷に適する性質を持たしめたことを特徴とするオフセ
ット用印刷用紙の製造方法である。
本発明では塗布用原紙にA面は顔料を含有する塗布組成
物を塗布し、B面にはクリヤーサイズ液、ピグメントサ
イズ液を塗布し、乾燥後、さらにスーパー−キャレンダ
ー ソフトキャレンダー グロスキャレンダー等のつや
掛け装置で処理することが必須である。本発明は前記し
た構成としたことからA面には美麗な多色カラー印刷を
得るため光沢度が要求され、B面はインキの吸収速さ及
び吸収力で代表されるインキ吸収性(吸油度)が重要で
ある。
しかしながら、これら2つの適性は二律背反的な要素を
有しており、塗布量を多くするか或いはスーパーキャレ
ンダー等のつや掛け処理条件を強化するとA面及びB面
とも光沢度は向上するが、表面は緻密になりインキの吸
収性が悪化してしまう。逆に、塗布量を少なくするか或
いはスーパーキャレンダー等のつや掛け処理条件を緩和
するとA面及びB面ともインキの吸収性が向上し、代り
に光沢度が低下する。
本発明はこの問題を解決する為種々検討した結果以下の
如き構成とすることによりこの困難を克服したものであ
る。
即ち、 (1)原紙はインキ吸収性に優れ且塗布後の紙のつや掛
け処理に際し光沢度の向上効果が大きなパルプを選択し
て抄紙したものである。
(2)印刷用紙のA面及びB面の特性を差別化する為A
面には光沢度を発現し易い顔料塗布組成物を多く塗布し
、B面にはクリヤーサイズ液、ピグメントサイズ液を塗
布し、相対的につや掛け処理条件を緩和してもA面の所
望の光沢度を得ることができるようにし、同時にB面は
塗布量の減少とつや掛け処理条件の緩和の相乗効果によ
りさらに表面の緻密性が軽減され、インキ吸収性の悪化
を防止することができるようにした。
(3)つや掛け処理条件はスーパーキャレンダーの如く
ソフトロールと金属ロールを組み合せた装置においては
金属ロールに接する紙面の光沢度が向上し、表面の緻密
性が増加するのに対し、ソフトロールに接する紙面の光
沢度及び緻密性の増加の度合は金属ロールに接する面と
異なり少ないので、本発明ではA面の金属ロールに接す
る回数を多くし、B面の金属ロールに接する回数を皆無
或いは著しく少ない回数となる如くつや掛け処理を施す
ことにした。
本発明において用いられる塗布用原紙は加圧ストーング
ランドパルプ(PGW) 、ストーングランドパルプ(
GP)  レファイナーグランドパルプ(RGP)、サ
ーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプのうち
少なくとも1種を含有し、望ましくは20〜85重量%
の機械パルプを含有し、さらに望ましくはPGWを含有
するものである。このPGWは繊維に結束を含まず柔軟
性があり、繊維長はGPとTMPの中間繊維を多く含有
し、しかもフィブリル化されているので、このパルプを
用いることにより原紙の平滑性及び表面粗さが向上する
。これによって塗布の際の塗布ムラが改善され、印刷用
紙の光沢が向上し、さらに印刷時のインキ着肉性が改善
されるので、美麗で見映えの良い印刷物を作ることが可
能である。
TMPの繊維形状はプレスチーミングによって軟化され
たチップがそのままの状態で加圧リファイニングされる
ので解繊が良好な為繊維のカッティング及び結束繊維が
少なくて、良好な長繊維が得られる。この為、TMPを
原紙に含有させると、一般に密度が低く、嵩高な原紙と
なるので、吸油性が向上しインキセットオフ値を小さく
する事ができる。
その他のCP、RGPもそれぞれパルプの有する特徴を
原紙に反映させることができ、さらに脱インキ古紙パル
プ(DIP)も使用することができる。
これらの機械パルプは85重量%以上含有させると印刷
適性は向上するものの、紙の引張り、引裂、及び破裂強
度で代表される紙力が低下し、20重量%以下では印刷
適性が発現し難くなるので本発明の為には不都合である
。その他のパルプとしては針葉樹及び広葉樹の漂白パル
プ及びセミ漂白パルプが機械パルプ及びDIPと一緒に
使用できる。
本発明で使用される塗布用原紙は前記パルプを原料とし
て従来公知の抄紙機においてバンド、ロジンサイズ剤及
びその他の助剤を用いて酸性紙としてまた必要に応じて
バンドを用いない中性紙として更に所望されれば填料が
添加され抄造されるものである。
本発明においてA面に使用される塗布組成物の顔料は特
に限定されるものではなく、カオリン、クレー、重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、サテンホワイト、二酸化チタン、亜硫酸カルシウム
、硫酸亜鉛・プラスチックピグメント等の通常の印刷用
紙用顔料がそれぞれの顔料の性質に応じて適宜選択して
配合される。
又、接着剤についてもカゼイン、大豆蛋白、酵母蛋白、
澱粉及び酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、
カチオン化澱粉等の変性澱粉、セルロース誘導体等の天
然接着剤、スチレン・ブタジェン共重合体、メチルメタ
クリレート・ブタジェン共重合体等の共役ジエン系共重
合体ラテックス、アクリル及び/又はメタクリル酸エス
テルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテッ
クス及びエチレン・酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル
共重合体ラテックスといったアルカリ非感応性あるいは
アルカリ感応性の合成樹脂エマルジョン等の合成樹脂接
着剤の如き通常の印刷用紙用接着剤の一種以上が本発明
の目的とする紙品質に応じて用いられる。接着剤の配合
量は一般に顔料100重量部に対して5〜20重量部の
範囲である。
又、一般に塗布組成物に配合される分散剤1流動変性剤
、消泡剤、防腐剤、潤滑剤、耐水化剤、保水剤、染料の
各種助剤は必要に応じて適宜配合される。目標とする表
面強度、インキ着肉、白紙光沢度、印刷後光沢度、平滑
度、白色度、不透明度等を得る為の配合及び塗布層の蒸
気透過性の低下を防ぐ為の配合は前記顔料、接着剤及び
補助薬品の種類及び添加量を変えて行われる。
本発明においてB面に使用されるクリヤーサイズ液又は
ピグメントサイズ液は特に限定されるものではなく、澱
粉及び変性澱粉、セルロース誘導体、カゼイン等の天然
接着剤、スチレン・ブタジェン系共重合体ラテックス、
ポリビニルアルコール等の合成樹脂系接着剤の1種類又
は複数種類からなるクリヤーサイズ液、又は上記接着剤
を主成分としてカオリン、クレー、炭酸カルシウム等の
通常の印刷用紙用無機顔料或いはプラスチックピグメン
トと接着剤の性能を合わせ持っているバインダーピグメ
ント等の有機顔料を含むピグメントサイズ液が目的とす
る紙品質に応じて適宜用いられる。
更に、所望されれば、サイズ液に合成サイズ剤及び/又
はポリアクリルアミド系等の合成紙力増強剤を添加し、
使用する事もできる。
塗布の方法についても特に限定されるものではなく、2
0−ルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、ブレ
ードメタリングサイズプレス、エアーナイフコーター 
ロールコータ−或いはパドル及びインバーター型のブレ
ードコーターでブレードがベベル及びベント型のコータ
ー、更にはビルブレード、ツインブレード等の各種ブレ
ードコーター等の通常の各種塗布装置が適宜用いられる
本発明では顔料塗布組成物をA面にそしてクリヤーサイ
ズ液又はピグメントサイズ液をB面に塗布するが、その
塗布量はA面の塗布量をag/m”、B面の塗布量をb
  g/m’とした場合、X=12+a−25b  ・
・・・(1)Y=16−a−10b  =  ・(2)
但し、X≧0.Y2Oである で示される(1)及び(2)式を満足する塗布量とする
ことが必須である。これらの塗布量(a及びb)は第1
図の斜線で示される範囲内の塗布量である。
(1)式でXが0未満ではbcfa/ 25 +12/
25となり、B面の塗布量が少なくとも0.48g /
 m 2以上と多くなる為、B面の被覆性と緻密性が増
加するので、インキの吸収性が悪化しセットオフトラブ
ルが生じてしまう。又、B面のインキ吸収性を良くしセ
ットオフトラブルを解消する如くつや掛け装置の処理条
件を応用するとA面の光沢度が所望の水準に到達しない
ことになる。従って、本発明においては(1)式におけ
るXはX≧0の条件を満足する必要がある。
更に、(1)式でXが0以上であっても、(2)式でY
が0未滴の場合はa+10b(:!16となり、A面と
B面の塗布量の合計が大きくなるので、スーパーキャレ
ンダー等のつや掛け装置での処理条件を所望の範囲内に
設定するのに困難を伴い、又塗布及び乾燥工程にも負荷
がかかり、その上印刷用紙のカールトラブルも発生する
等生産面での問題も生じる。かくして、このような過剰
の塗布量は生産原価の高騰をもたらすことになるので、
本発明ではa+10bは16g/m2以下が好ましいが
、この数値に臨界的な意味は無い。
一方、本発明ではA面はオフセット多色カラー印刷に適
する性質を持たしめる為A面の光沢度をJIS−P81
42で測定した値で20%以上とする必要がある。20
%以下では本発明の目的とする美麗なカラー印刷が得難
いからである。B面は通常浸透乾燥型インキを使用する
が、凸版印刷及びオフセット印刷のどちらの場合もイン
キの吸収速さ及び吸収力即ち吸油性が要求され、この要
求が満足されないとインキが紙面に半乾燥状態で残され
、セットオ)やラブオフに起因する汚れトラブルを発生
する。このトラブルを解消するにはB面の塗布量は少な
い方が都合が良いつ インキの汚れを判断する指標として一般にセットオフ値
が用いられるが、これは浸透乾燥型インキを使用し印刷
した時の印刷面が印刷していない面をインキで汚す度合
を示し、米国テキサス州に存在するコーサーコーポレー
ションで開発された新しいコンピューターシステムを応
用した濃度計コーサー61Jを用いて印刷面から印刷さ
れていない面へ転写されたインキの濃度を光の反射率か
ら算出したコーサー濃度値のことをいい、コーサー濃度
dは d=1ogl/R,但しR:反射率で示される。
第1表はコーサー濃度と反射率の関係を示すものである
通常浸透乾燥型インキを使用して問題を発生していない
新聞用紙の場合、セットオフ値(ま0.22〜0.28
の範囲にあり、本発明のB面のセットオフ値も0.28
以下である必要がある。
セットオフ値が0.28以上の場合、インキの紙への吸
収が遅い為、印刷面のインキが印刷機の圧胴に裏移りす
る「汚れ」及び印刷面力(少しづつずれてしまう「ダブ
リ」というトラブルを発生するので本発明では好ましく
ない0 この様に本発明のB面のセットオフ値をl」\さくして
インキの吸収性を大きくすると(よ浸透乾燥型インキを
使用する場合大変重要である。本発明による印刷用紙の
B面におけるインキの吸収を早める好ましい方法の一つ
にA面は顔料を含む塗料を塗布しB面はクリヤーサイズ
液、ピグメントサイズ液を塗布した印刷用紙に印刷を施
行する前にスーパーキャレンダー等でつや掛け処理を行
い、その際にニップ圧を軽減して印刷用紙の密度の増加
を抑制することが考えられる。この方法では特にB面側
のみの密度増加を選択的に抑制することでインキの吸収
を早めるものである。
この目的は例えば、つや掛け装置としてスーパーキャレ
ンダーを使用する場合、本発明による印刷用紙のA面が
スーパーキャレンダーの金属ロール(チルドロール)へ
の接触回数が多くなる如く、そして、逆にB面は金属ロ
ールへの接触回数が皆無或いは著しく少なくなる如く、
つまりスーパーキャレンダー〇全段数を使用せずバイパ
スして通紙することにより達成できる。
バイパスして通紙する場合も、上出しで上段のロールを
使用する方が(第3−b図参照)下出し下段ロールを使
用するより(第3−a図参照)B面側の密度の抑制を一
層強化することができる。その理由はロールの自重の多
寡がロールニップ面への影響を及ぼすからである。
本発明ではA面の光沢度は20%以上であることが必須
要件であるので、かような処理によるB面の緻密性増加
を抑制しようとしても、スーパーキャレンダー処理条件
には自ずと制約があり、そして全ニップ圧は使用するつ
や掛け装置の種類によっても相違するが、スーパーキャ
レンダーでは3ニツプ処理で160〜500 kg/ 
amの範囲、12段11ニツプ通紙処理で1200kg
 / cmにおいて、A面には必要最小限の光沢度を付
与しながらB面の緻密性の増加を防止し、セットオフの
悪化を最小限に留めることができる。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが
、本発明は勿論これらに限定されるものではない。尚、
本発明で用いる部及び%は全て重量部及び重量%である
実施例1 原紙を構成するパルプ組成は、NBKP(680m1(
2、S、F) 30%、PGW (75mt’C,S、
F) 45%、TMP (100mg C,S、 F)
25%よりなるパルプに、原紙中の灰分が7%となる如
く内添用タルクを添加し、更に、内添用紙力増強剤とし
てカチオン化澱粉(玉子ナショナル社製 ケー) 32
10)をパルプ当り1.0%及びサイズ剤(荒用化学社
製 5PG)を0.3%、硫酸バンドを1.0%添加し
て、中質紙、グラビア印刷用紙及び新聞用紙が抄紙可能
な抄紙機を用い絶乾坪量45.2g/m2の紙を製造し
た(原紙Aと呼称する)。
一方、印刷用紙用塗布組成物は顔料としてカオリン(米
国[INIVER3E! TANKSI(rPs社!l
i! AMAZON88)75部、炭酸カルシウム(同
和カルファイン社製KS−2100−2)  25部を
用い、顔料100部当り分散剤としてポリアクリル酸ソ
ーダ(東亜合成社製 アロンT−40) 0.2部を添
加し、固形分濃度70%になる如く水を添加して高速攪
拌プリッタ−にて分散後更に、接着剤としてカルボキシ
変性スチレン−ブタジェン系共重合ラテックス(日本合
成ゴム社製、T−2045F)を12部及び酸化澱粉(
玉子コンスターチ社製 玉子エースA)4Bを添加混合
した。
その他辺下の薬品を顔料100部当り添加混合して、更
に5%濃度の苛性ソーダ溶液でpH8,5に調整した約
55%固形分濃度の塗布組成物を製造した。
該塗布液をオンマシンでブレードコーターを用いて10
00 m/min、で原紙Aの一方の面(A面)に6.
0g/m2塗布した。
一方、酸化変性澱粉(玉子コンスターチ社製玉子エース
A)を濃度約5%に調整しB面用の塗布液とした。該塗
布液をオンマシンでブレードコーターを用いて1000
 m/min、で原紙Aの他方の面(B面)に0.35
g/m2塗布した。
この時、式(1)におけるXは9.25、式(2)にお
けるYは6.50となる。該印刷用紙を次に以下の条件
でラボスーパーキャレンダー(玉子王宮社製)により処
理した。
処理条件 通紙速度   4m/min。
ボトムニップ圧   30kg/cm 通  紙 A面:金属ロール   1回 B面:コツトンロール 1回 該印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示す。
A面の光沢度は25.2%、B面のセットオフ値は0.
27で印刷面は両面とも良好であった。
実施例2 塗布量並びにラボスーパーキャレンダー処理条件を以下
のごとく変更した以外は実施例1と同一として印刷用紙
を製造した。
塗布量 A面      3.5  g/m’ B面      0.20g/m2 ラボスーパーキャレンダー処理条件 ボトムニップ圧    40kg/cm該印刷用紙の物
性試験の結果を第2表に示す。
A面の光沢度は20.3%、B面のセットオフ値は0.
26であり、目的とする特性が得られた。
式〔1〕のXの値は10.50、式(2)のYの値は1
0.50であった。
実施例3 NBKP (560mff1C,S、F、)  20%
、PGW(75mi’C,S、F、) 20%及びTM
P (100mffC,S、P、)  60%よりなる
パルプに原紙中の灰分が7%となる如く内添用タルクを
添加する以外は実施例1と同じ条件で絶乾坪量44.3
g/m2の紙を製造した(原紙Bと呼称する)。原紙B
への塗布は塗布組成物、酸化変性澱粉、塗布方法を実施
例1と同一とし、塗布量並び1こスーツ々−キャレンダ
ー処理条件を以下のごとく変更して印刷用紙を製造した
塗布量 A面       6.Og/m” B面      0.53 g /m2この時、式(1
)におけるXは4,75、式(2)におけるYは4.7
0となる。次に、該印刷用紙を以下の条件でスーパーキ
ャレンダー(米国クライネウェーバース社製)において
処理した。
処理条件 通  紙  速  度     5 0 0 m/mi
n。
ボトムニップ圧   180kg/Cm全ニップ圧  
500kg/CHI 通  紙 下段3ニツプ(第3−a図参照) 原紙下出しく第2図参照) Δ面:金属ロール3回:コットンロー ル0回接触 B面: 金属ロール0回:コツトンロール3回接触 全ニップ圧とは紙に加重される各ロールのニップ圧の累
計をいう。
該印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示す。
A面の光沢度は21.4%、B面のセットオフ値は0.
25で良好な印刷面が得られた。
実施例4 塗布量並びにラボスーパーキャレンダー処理条件を以下
のごとく変更した以外は実施例3と同一にして印刷物を
製造した。
塗布量 A面      4.0  g/rn2B面     
 0.61 g /m2ラボスーパーキャレンダー処理
条件 通紙速度   4m/min。
ボトムニップ圧    30kg/cm通  紙 A面二金属ロール   1回 B面:コツトンロール 1回 該印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示す〇A面の光
沢度は20.1%、B面のセットオフ値は0.27であ
り目的とする特性が得られた。
式(1) (7) X (7)値はo、75、式(2)
 ノY (7)値115.90であった。
実施例5 B面の塗布組成物をクリヤーサイズ液とし、A面及びB
面への塗布方法、B面の塗布量、乾燥工程並びにラボス
ーパーキャレンダーでのボトムニップ圧を以下の如く変
更した以外は実施例1と同一にして印刷用紙を製造した
B面の塗布組成物 クリヤーサイズ液二酸化物変性澱粉の5%濃度水溶液に
絶乾澱粉重量の50%のアニオン系紙力増強剤(荒用化
学社製ポリマセッ) 600)を添加、混合した3%の
固形分濃度の塗布液。
塗布方法 ラボブレードコーター(玉子王宮社製)を用い、ブレー
ドチューブ圧は1.5 kg/ cm2において枚葉で
塗布した。
8面塗布量 0、54 g /m2 乾燥工程 A面に塗布した後ラボドラムドライヤー(熊谷理機社製
)で乾煙し、更にB面に塗布して同様に乾燥した。
この様にして得られた印刷用紙を以下に示す条件でラボ
スーパーキャレンダーにおいて処理した。
ラボスーパーキャレンダー処理条件 ボトムニップ圧      40 kg/ cmmキレ
ンダー処理した印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示
す。
A面の光沢度は28.0%、B面のセットオフ値は0.
27であり目的とする特性が得られた。
式(1)ノxノ値ハ4.50 、式(2)(7)Y(7
)値+14.60である。
実施例6 B面の塗布組成物をピグメントサイズ液とし、B面の塗
布量を以下のごとく変更した以外は実施例5と同一にし
て印刷用紙を製造した。
B面の塗布組成物 ピクメントサイズ液:バインダーピグメント(日本合成
ゴム社製0640) 50部、顔料(米国エンゲルハー
ド社製エクシロン)30部及び酸化物澱粉(玉子コンス
ターチ社製玉子エースA)20部を添加、混合し、0.
5%固形分濃度の塗布液とした。
B面の塗布量 0.2g/m2 キャレンダー処理した印刷用紙の物性試験の結果を第2
表に示す。
A面の光沢度は28.3%、B面のセットオフ値は0.
27であり目的とする特性が得られた。
式(1) ノX (7)値は13.00、式(2)のY
の値は8.00である。
比較例1 式(1) ノXを−3,25、式(2)のYを5.00
、即ちA面の塗布量を3.5g/m2、B面の塗布量を
0、75 g /m’となる如く変更した以外は実施例
1と同一にして印刷用紙を製造した。スーパーキャレン
ダー処理した印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示す
。A面の光沢度は19.0%、B面のセットオフ値は0
.33となり、B面は浸透乾燥型インキによる印刷に不
適であり、A面の印刷適性は若干不足であった。
比較例2 式(1)のXを−2,00、式(2)ノYヲ2.00、
即ちB面の塗布量を0.8g/m2となるごとく変更し
た以外は実施例1と同一にして印刷用紙を製造した。ス
ーパーキャレンダー処理した印刷用紙の物性試験の結果
を第2表に示す。
A面の光沢度は25.0%、B面のセットオフ値は0.
35となり、A面の印刷適性は良好であったが、B面は
浸透乾燥型インキによる印刷には不適である。
比較例3 スーパーキャレンダー処理条件を以下の如く変更した以
外は実施例3と同一にして印刷用紙を製造した。
スーパーキャレンダー処理条件 全ニップ圧  1207 kg/cm 通  紙 12段(第3−c図参照) 上出しく第2図参照) A面:金属ロール 7回、コツトンロ ール4回接触 B面: 金属ロール 3回、コツトンロール8回接触 該印刷用紙の物性試験の結果を第2表に示す。
A面の光沢度は31.2%で、B面のセットオフ値は0
.31となり、A面の印刷適性は良好であったが、B面
は浸透乾燥型インキによる印刷は不適である。
第2表に記載の品質及び物性試験結果は下記の試験方法
に基づき評価したものである。
試験方法 (1)光沢度 村上式グロスメーターで測定した。入射角75度で測定
を行なうもので試料に光を照射し試料の光沢に応じて反
射光を受光器に受けて測定する。数値の大きいものほど
光沢性は良い。
(2)  セットオフ値 印刷濃度がコーサー濃度計で1、θ±0.1となる様に
RI印刷機で新聞オフ輪墨インキ(TV=3〜4相当)
の浸透乾燥型オフセットインキを用い印刷して1分後、
この印刷面と米坪157g / m 2、白色度82±
1.5%、光沢度62±8%、厚さ132μmの市販A
、コート紙を重ねてニップ幅10mmの圧力で圧着した
時の市販A。
コート紙へのインキの転写をコーサー濃度計で測定し、
その値をセットオフ値とした。数値の小さいもの程良い
〔発明の効果〕
本発明は機械パルプを含有する原紙のA面に顔料を含む
塗布組成物を塗布し、且つ、つや出し装置の条件を光沢
度が大きくなる如く選定して処理し、オフセット多色印
刷に適せしめ、A面と反対のB面にはクリヤーサイズ液
またはピグメントサイズ液を塗布して浸透乾燥型インキ
での印刷に適せしめた為新聞印刷用の印刷設備等の高速
輪転機で片面を単色印刷とし、もう−方の面を高級な多
色印刷とすることができる。
【図面の簡単な説明】
本発明で用いられるスーパーキャレンダー処理のおける
ロールの繰り出しの状態を示す図、第3−a図はスーパ
ーキャレンダー処理における下段の3ニツプに通紙する
状態を示す図、第3−b図は同じく上段の3ニツプに通
紙する状態を示す図、第3−a図は同じく全段に通紙す
る状態を示す図である。 第 図 B面r方量す鞠− 第2図 第3−C図 第3−b図 1B−0図 ・ コ・ソトンロ−1し 手 続 補 正 書

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、機械パルプを含む原紙にA面は顔料塗布組成物を絶
    乾塗布量でag/m^2、B面はクリヤーサイズ液また
    はピグメントサイズ液を絶乾塗布量でbg/m^2とし
    た時、 X=12+a−25b・・・・(1) Y=16−a−10b・・・・(2) で計算されるX、Yとも正の値となるような塗布量で塗
    布し、A面をJIS−P8142で測定した光沢度が2
    0%以上とし且B面をRI印刷機で新聞オフ輪墨インキ
    (TV=3〜4相当)の浸透乾燥型オフセットインキを
    用い、印刷濃度がコーサー濃度計で1.0±0.1にな
    るように印刷して1分後、この印刷面に白色度82±1
    .5%、光沢度62±8%の市販A_2コート紙を重ね
    てニップ幅10mmの圧力で圧着した時の市販A_2コ
    ート紙へのインキの転写をコーサー濃度計で測定した値
    (セットオフ値)が0.28以下となる如くつや掛け処
    理を行って、A面にはヒートセットオフ印刷に適する性
    質を持たしめ、B面には浸透乾燥型インキ使用による印
    刷に適する性質を持たしめたことを特徴とするオフセッ
    ト用印刷用紙の製造方法。
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