JPH0327888B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、一般にＸ線診断装置用スポツト写真
装置に関し、更に詳しくは、種々の大きさのフイ
ルム・カセツト・トレイを収容できるように大き
さが選択的に可変である内部キヤリツジ構造に関
する。

スポツト写真装置は通常医療における診断に使
用され、フイルム上にＸ線画像を記録するもので
ある。この装置は通常患者支持テーブルと一体の
部分として設けられ、片持ちばり式にテーブル上
方を横切つて延在し、テーブルの後部から上部へ
延在する垂直支柱によつて支持されている。この
装置はその下方のテーブル上の患者に対して所望
の位置付けができるように縦方向および横方向に
通常移動できるようになつている。同時に、患者
の下方のテーブル内に設けられているＸ線管も縦
方向および横方向に移動して、スポツト写真装置
と垂直方向に整合できるようになつている。

スポツト写真装置自身の縦方向および横方向の
移動に加えて、通常スポツト写真装置内でフイル
ム・カセツトを急速に移動させて、カセツト内の
フイルムの所望の部分を選択的に露出できるよう
にする手段が設けられている。これは、待機位置
または利用できる一つの露出位置にカセツトを選
択的に置くようにスポツト写真装置内で横方向及
び縦方向に移動可能なキヤリツジを使用すること
により達成される。露出は所望により単一の大き
な放射線写真をとるように、またはフイルム全体
の1/2、1/3、1/4、1/6、1/9等の部分に放射線写
真をとるように行なうことができる。また、カセ
ツトをスポツト写真装置から取り出すことができ
る位置にキヤリツジを移動させる手段も設けられ
ている。米国特許第4105920号には従来のスポツ
ト写真装置が開示されている。

フイルム・カセツトの大きさは従来いくらか標
準化されていて、大低のカセツトは9.5インチ平
方すなわち24センチメートル平方である。従つ
て、スポツト写真装置はこれらのほとんど同じ大
きさのカセツトを収納するように１つの大きさに
設計され構成されたキヤリツジを有していた。こ
の同じスポツト写真装置にはこれより小さなカセ
ツトも大きなカセツトも収容することができなか
つた。

現在医療の診断の用途では、放射線検査におい
てより大きなＸ線フイルム・カセツトを使用した
いという要望がある。例えば、10×12インチ（25
×30センチメートル）、および14×14インチ（35
×35センチメートル）の大きさのカセツトに対す
る市場要求がある。従来のスポツト写真装置の設
計では、これらの大きさの中から１つの大きさを
選択し、この選択に応じてキヤリツジを設計し製
造することが必要とされている。このため、スポ
ツト写真装置は、選択された大きさのカセツトに
対してのみ有効になるであろう。

従来の大きさが固定のカセツト用キヤリツジに
加えて、いくらか困難な点はあるが相異なる大き
さのカセツトを収容することができる大きさが可
変のキヤリツジがある。しかしながら、これらは
一般にばね荷重式機構および／または複雑なベル
ト・チエーン装置を用いており、使用するのが難
しく不便な点があると認められる。これは特にカ
セツトを取り外したり装着する操作においてそう
いう点がある。

従つて、本発明の目的は、より大きなカセツ
ト・トレイを収容するスポツト写真装置を提供す
ることにある。

本発明の別の目的は、単一の大きさのカセツト
の使用にのみ制限されないスポツト写真装置を提
供することにある。

本発明の別の目的は、単一のスポツト写真装置
に使用することができる種々の大きさのカセツト
を収容する装置を提供することにある。

本発明の更に別の目的は、操作および使用が簡
単で便利な大きさが可変のカセツト・トレイを備
えていることにある。

本発明の更に別の目的は製造および使用が簡単
で経済的であるスポツト写真装置を提供すること
にある。

これらの目的および他の特徴および利点は添付
図面を参照した以下の説明により一層容易に明白
となるであろう。

発明の概要 簡単に説明すると、本発明の一面によれば、ス
ポツト写真装置は内部キヤリツジ構造を備えてお
り、この内部キヤリツジ構造は種々の大きさのカ
セツト・トレイを収納するように大きさが調節可
能になつている。カセツト・トレイを取り外した
状態においては、内部キヤリツジは自動的に最も
大きな大きさに調節されるようになつている。カ
セツトを開口部に挿入したときには内部キヤリツ
ジ構造はカセツトにぴつたり合わさるようにカセ
ツトをクランプ（clamp）する位置まで収縮する
ようになつている。内部キヤリツジにクランプさ
れたカセツトはその後スポツト写真装置内を縦方
向及び横方向に移動させることができ、これによ
つて所望の露出位置にフイルムを設定することが
できる。

本発明の別の面によれば、内部キヤリツジは一
対の側部アームを有しており、この一対の側部ア
ームは外部キヤリツジ上で相対的に移動可能であ
つて、カセツトの大きさに合うように内部キヤリ
ツジを拡張または収縮させる。また、側部アーム
は、一旦カセツトがクランプされた状態になる
と、スポツト写真装置内でカセツトを縦方向に移
動させるように一致して移動することができる。
これらの両移動はクラツチ作動式ドラムと共に選
択的使用される単一のモータによつて達成され
る。

本発明の更に別の面によると、内部キヤリツジ
は後部部材を含んでおり、この後部部材は内部キ
ヤリツジの横方向の寸法を可変とするように外部
キヤリツジに対して移動することができ、これに
よつてカセツトを所定位置にクランプする。カセ
ツトが所定位置にクランプされると、後部部材は
外部キヤリツジと一致して移動し、カセツトを露
出に適した横方向の所定位置に設定する。また、
後部部材のクランプ動作および搬送動作の両方は
単一のモータにより達成され、任意の一時点にお
けるその特定の機能は、クラツチ／ブレーキ機構
の位置によつて決定されている。

後述するように図面には、好適実施例が示され
ているが、本発明の真の精神および範囲から逸脱
することなく他の種々の変更を行つたり代りの構
造を形成することができるものである。

好適実施例の説明 次に第１図を参照すると、典型的なＸ線診断用
テーブルが符号１０で示され、Ｘ線透過性のテー
ブル上板１１および垂直方向に延在する支柱１２
が設けられている。支柱１２はテーブルの後部に
沿つて縦方向に移動可能であり、その上端部に一
対の間隔をあけて配設されたフランジ１３が設け
られ、このフランジ１３はそこにスポツト写真装
置１４を摺動可能に受け入れるようになつてい
る。スポツト写真装置１４内には、本発明に従つ
て、内部キヤリツジおよび外部キヤリツジ並びに
これらと関連する駆動機構が設けられている。

テーブル１０およびスポツト写真装置１４の動
作はオペレータパネル１５および制御ハンドル１
６によつて制御される。フイルム・カセツトはス
ポツト写真装置１４の前端部の開口部１７を介し
てまたはスポツト写真装置の後部の同様な開口部
（図示せず）を介してスポツト写真装置１４内に
挿入される。簡単に説明すると、フイルム・カセ
ツトをスポツト写真装置内に挿入した後、ハンド
ル１６を使用してスポツト写真装置をテーブル上
板１１上に横たわつている患者に対する所望の位
置に移動させる。それからオペレータは制御パネ
ル１５を設定することにより所望の通りに作動す
るようにスポツト写真装置１４をプログラムす
る。

スポツト写真装置１４はカバー１８を有し、こ
のカバーには通常の方法でイメージインテンシフ
アイア１９が取り付けられている。また、イメー
ジインテンシフアイア１９に関連して通常のハウ
ジング２０が設けられ、このハウジング２０は光
学的に映画記録用カメラ２１およびビデオカメラ
（図示せず）に接続される。

スポツト写真装置１４内には、第２図に示すよ
うな外部キヤリツジ２２および内部キヤリツジ２
３が移動可能に配設されている。外部キヤリツジ
は一対の側部フレーム２４および２６を有し、こ
れらの側部フレームにはそれぞれ側部レール２７
および２８が連結されていて、この側部レールは
テーブル１０に対して横方向に延在している。外
部キヤリツジ２２の前部および後部には前部レー
ル２９および後部レール３１がそれぞれ設けら
れ、これらのレールは側部フレーム２４および２
６を相互に接続して、一定の大きさの堅固な構造
体を形成する。この構造体は後で更に詳細に説明
するようにテーブル１０を横切る方向にスポツト
写真装置内で移動可能である。外部キヤリツジ２
２に対する内部キヤリツジ２３の移動を容易にす
るために、下記に説明するように、側部フレーム
２４に網車（シーブ）３２および３３が設けら
れ、側部フレーム２６に網車３４および３６が設
けられている。

内部キヤリツジ２３は外部キヤリツジ２２に取
り付けられ、そして一対の縦方向に間隔をあけて
配設された側部アーム３７および３８および後部
部材３９を有している。側部アーム３７および３
８は、それぞれ一体に取り付けられたスリーブ４
１および４２を介して、外部キヤリツジ２２の前
部レール２９に取り付けられていると共に、外部
キヤリツジの後部レール３１に対して摺動可能に
接触して後部レールにより支持されている。スリ
ーブ４１および４２の各々は前部レール２７上に
独立に摺動可能であり、側部アーム３７および３
８をテーブルの縦方向に移動させるようになつて
いる。側部アーム３７および３８はカセツトのク
ランプを容易にするために互に対して移動し、ま
た装着されたカセツトをテーブルの縦方向に搬送
するために一致して移動する。これらの各動作に
ついては第３図および第４図を参照して後で説明
する。上述した網車３２，３３，３４および３６
に加えて、スリーブ４１上の網車４３および４４
およびスリーブ４２上の網車４６および４７が同
じ目的のために使用される。また、後で駆動装置
に関連して詳しく説明するが、一対のピン４８，
４９がカセツトの位置を検出するために、それぞ
れスリーブ４１および４２上に設けられている。

内部キヤリツジは後部部材３９をも含んでお
り、この後部部材３９は後部レール３１に平行に
延在し、端部において図示のように側部レール２
７および２８に摺動可能に接続されている。後部
部材３９は前方に延在するフランジ５１を有す
る。このフランジ５１は、側部アーム３７および
３８にそれぞれ設けられている内向きに延在する
フランジ５２および５３とともに、３つの側部を
有するトレイを形成して、このトレイの中に配置
されるフイルム・カセツトを支持する。

後部部材３９はフイルム・カセツトをクランプ
するために側部レール２７および２８上を摺動す
るように外部キヤリツジ２２に対して選択的に移
動でき、この横方向の移動の度合は配置されるカ
セツトの大きさによつて決定される。カセツトが
所定位置にクランプされた後では、後部部材３９
は外部キヤリツジ２２と一緒に動かされて、カセ
ツトをスポツト写真装置１４内の所望の横方向位
置まで移動させる。これを達成する方法は後で第
５図を参照して説明する。

次に、第３図および第４図を参照すると、側部
アーム３７および３８の縦方向のクランプ動作
と、カセツトを所定位置にクランプした後でカセ
ツトを縦方向に搬送する動作とを行なう駆動機構
が示されている。

スポツト写真装置１４の後端部には、直流モー
タのようなモータ駆動機構５４が巻取り（take
−up）ドラム５６を駆動するように取り付けら
れている。ケーブルＡが巻取りドラム５６に連結
されてドラム５６のまわりに巻回され、その端部
は複網車５７の方に伸びている。同様に、第２の
ケーブルＢがドラム５６に取り付けられてドラム
のまわりに同じ方向に巻回され、その端部は複網
車５８の方に伸びている。それから、ケーブルＡ
は網車５７から網車３３，４６，３２を通つた
後、スポツト写真装置１４の外部フレームに固定
されている。ケーブルＢは網車５８から網車３
６，４７，３４を通つた後、外部フレームに固定
されている。従つて、ドラム５６が回転すると、
ケーブルＡおよびＢの一方を巻取り且つ同時に他
方を繰り出す動作を行なつて、側部アーム３８を
移動させる。この構成によつて、直流モータ５４
が一方の方向に回転すると、側部アーム３８を他
方の側部アーム３７に対して近づけるかまたは離
れさす方向のうちの一方の方向に移動させるよう
に巻取りドラム５６を回転させることが理解され
よう。同様にして、モータ５４が反対の方向に回
転すると、側部アーム３８を側部アーム３７に対
して反対の方向に移動させる。このようにして、
使用したい最大の大きさのカセツトを側部アーム
３７および３８の間に収容する最大スペースを形
成することができる。それから、カセツトの大き
さに関係なく、上述したようにモータ５４を作動
することにより、両側部アーム３７および３８の
間にカセツトをクランプするように側部アーム３
８を移動させることができる。

クランプ機能の一部である後部部材３９の動作
については後で説明することとして、次にカセツ
トを所定位置にクランプした後のカセツトの搬送
機能について説明する。この第２の機能は次のよ
うに直流モータ５４を使用して達成される。第４
図を参照すると、クラツチ／ブレーキ機構５９が
駆動モータ５４に隣接して設けられていることが
解るであろう。このの用途に適した位置としては
エレクトロイド社（Electroid Corporation）か
ら販売されているモデルCSB−19Cクラツチ／ブ
レーキがあげられる。クラツチ／ブレーキ機構５
９には駆動ギア６１および巻取りドラム６２が付
設されている。巻取りドラム６２の周りには上述
した巻取りドラム５６に巻かれた巻方向と反対の
方向にケーブルＣおよびケーブルＤが巻回され、
ケーブルＣの端部は図示のように伸び、ケーブル
Ｄは図示のように反対方向に伸びている。クラツ
チ／ブレーキ機構５９の駆動ギア６１には駆動ギ
ア６３が係合し、この駆動ギア６３は巻取りドラ
ム５６に付設されていて、モータ５４で回転させ
る。駆動ギア６３は常に駆動ギア６１と係合し、
駆動ギア６１はモータ５４とは反対の方向に回転
する。しかしながら巻取りドラム６２は、クラツ
チが係合するまで、駆動ギア６１と共に回転しな
い。クラツチが係合するまで、クラツチ／ブレー
キ機構５９は巻取りドラム６２に対するブレーキ
として作用し、ケーブルＢを一定位置に保持す
る。クラツチが係合すると、巻取りドラム６２は
駆動ギア６１と共に回転し始め、モータ５４の回
転方向によつて決定される方向にケーブルＣおよ
びＤを移動させる。

ケーブルＣは網車５７を通り、それから前方に
進んで網車３３，４３および３２を通つて内部キ
ヤリツジ構造まで延在し、最終的には外部フレー
ムまで延在している。ケーブルＤは網車５８，３
６，４４および３４を通つて外部フレームに取り
付けられている。この構成によつて、ドラム６２
およびこのドラムに連結されたケーブルは駆動モ
ータ５４の回転方向によつて決定される方向に前
部レール２９に沿つて側部アーム３７を移動させ
るように作用することが理解されよう。従つて、
このように動作する時、ドラム５６は側部アーム
３８を移動させるように作用し、ドラム６２は側
部アーム３８の移動と一致して同じ方向に側部ア
ーム３７を移動させるように作用する。この動作
を選択的に使用することによりフイルム・カセツ
トをＸ線露出のための所望の縦方向の位置に設定
することになる。

次に第５図を参照すると、内部キヤリツジの後
部部材３９をそのクランプ位置まで移動させた
り、またそのクランプ位置から外すように移動さ
せる駆動機構と、カセツトを所定の位置にクラン
プした後でカセツトを横方向の位置に設定するよ
うに外部キヤリツジ２２と一致して後部部材３９
を移動させる駆動機構とが示されている。直流モ
ータのようなモータ駆動機構６４がベルト車（プ
ーリ）６６をいづれかの方向に駆動するように設
けられ、このベルト車６６はベルト６７を駆動す
るように作用する。ベルト６７はベルト車６８と
係合し、このベルト車６８は動作モードに従つて
支軸６９上で回転するかまたは支軸６９と共に回
転するように設けられている。支軸６９はクラツ
チ／ブレーキ機構７１まで上方に延在し、このク
ラツチ／ブレーキ機構７１は以下に説明するよう
にカセツト搬送機構を選択的に作動するように使
用される。

ベルト車６８はその下部においてベルト６７と
係合するのに加えて、その上部において第２のベ
ルト７２と係合している。ベルト７２は網車７３
を通過してテーブルを横切る方向にスポツト写真
装置の前部に向つて延在し、そこで符号７４で示
す所で内部キヤリツジの後部部材３９に取り付け
られている。ベルト７２はそれから網車７６およ
び７７を通過してベルト車６８に戻つている。こ
のベルト駆動機構は外部キヤリツジ２２の側部レ
ールに対して内部キヤリツジの後部部材３９を移
動させて、カセツトを横方向においてクランプし
たり、クランプを外すように選択的に作動され
る。

クランプが完了した後、上述したクラツチ／ブ
レーキ機構５９と同じ形式のものであるクラツ
チ／ブレーキ機構７１が作動され、横方向へのカ
セツトの搬送を容易にする。上述したクランプ動
作の間、クラツチ／ブレーキ機構７１はブレー
キ・モードにあり、この時外部キヤリツジ２２は
一定位置に確実に保持される。クラツチ／ブレー
キ機構７１のクラツチが係合すると、ベルト車６
８は支軸６９を駆動するように連結される。この
支軸６９には上部ベルト車７８がジヤーナリング
（journalling）等によりしつかりと取り付けられ
ている。ベルト車７８はベルト７９を駆動するよ
うに係合し、このベルト７９は網車８１を通過し
て前方へ延在して外部キヤリツジ２２に取り付け
られ、更に網車８２の周りを通過し、網車８３を
介してベルト車７８に戻つている。このようにし
て、クラツチが係合すると、モータ６４の駆動動
作はベルト７２を介して後部部材３９を横方向に
移動させ、同時にこのモータ動作はベルト７９を
介して外部キヤリツジ２２を後部部材３９と一致
して移動させる。カセツトが露出のために種々の
横方向の所望の位置に搬送された後、カセツトを
取り外すには先ずクラツチ／ブレーキ機構７１の
クラツチを外すことが必要である。この作用によ
り外部キヤリツジ２２は一定位置にロツクされ、
カセツトをクランプ状態から解放させるために後
部部材３９が外部キヤリツジに対して後方に移動
できるようになる。

動作について説明すると、カセツトの装着、先
ず第１図に示すように開口部１７にカセツトを挿
入することによつて行なわれる。スポツト写真装
置の下面にはプレート（図示せず）があり、カセ
ツトを挿入する動作の際にこのプレート上にカセ
ツトを載置することが可能である。カセツトが挿
入されるにつれて、カセツトは第２図に示すよう
にピン４８および４９の下側を通過して、前部レ
ール２９に平行に配設されている光送信機および
受信機の組合せの光ビームを遮り、最終的にビー
ムを通す。これは、カセツトの挿入が完了し、ク
ランプ動作を行なうことができることを表わす信
号である。そこで、内部キヤリツジの側部アーム
３８および後部部材３９は自動的にカセツトの大
きさによつて決定される程度までそれぞれのクラ
ンプ位置に移動させられる。後部部材３９がその
クランプ位置まで前進すると、カセツトは前部レ
ール２９上の２本のピン４８および４９に係合す
る。クランプ動作により、キヤリツジは、側部ア
ームおよび後部部材に対して斜めの角度で挿入さ
れたカセツトを真直ぐに整列させるのに役立つ。
側部アーム３８および後部部材３９から加えられ
るクランプ力は駆動モータ５４および６４に対す
るトルク制限装置によつて制御して、クランプ動
作の際に生じる衝撃力を最小限にする。

カセツトが所定位置にクランプされた後、所望
のパターンおよび位置でフイルムの露出が行なわ
れるように、カセツトは上述したように横方向お
よび／または縦方向に移動させられる。内部キヤ
リツジ２３および外部キヤリツジ２２の位置は駆
動装置に接続されている複数のポテンシオメータ
によつて監視される。また複数のポテンシオメー
タが正確な側部アーム位置決め用のフイードバツ
クを行なうように各ドラムに取り付けられてい
る。

所望のＸ線露出が行なわれた後、外部キヤリツ
ジは前部または後部の待機位置に移動させられ
る。制御されたシーケンスで、２つの駆動用モー
タおよびクラツチ／ブレーキ機構が作動されて、
側部アーム３７および３８および後部部材３９を
カセツト取り外し位置に位置決めする。この動作
の間、側部アーム３７および３８が拡張すると共
に後部部材３９が前方の方向へと動かされ、これ
によりカセツトは光送信機のビームおよびピン４
８および４９の下方を通過して押し出されて、オ
ペレータによりカセツトを把持して取り出すこと
ができるような所まで出て来る。このように押し
出されたとき、光感知器（受信器）の動作により
キヤリツジの構成要素は次のカセツトを受け入れ
る用意のできる装着位置に戻される。

上述したキヤリツジおよび駆動機構は産業界で
最も普通に行なわれている前部装着機構と共に使
用されるものとして図示し説明した。また特定の
スポツト写真装置によつてはスポツト写真装置１
４の上面１８の後部近くにあるドアからカセツト
を装着したり取り出す後部装着機能を有するもの
あり、このような装置にも本発明を適用してでき
ることに注意されたい。この場合も、カセツト挿
入後におけるクランプおよび搬送機構は前部装着
式のカセツトに関して上述したのと同様な方法で
動作させる。

本発明は本発明の一実施例に関する特定の構造
について説明したが、本発明の範囲内でその他の
形式および構造を用いることができることを理解
されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を使用することのできるスポツ
ト写真装置を有する典型的な診断用Ｘ線テーブル
装置の斜視図であり、第２図は本発明の内部キヤ
リツジおよび外部キヤリツジを示す斜視図であ
り、第３図は本発明の内部キヤリツジ用の縦方向
駆動用組立体の斜視図であり、第４図は縦方向駆
動用組立体のモータおよびクラツチ／ブレーキ機
構部分の拡大図であり、第５図は本発明の内部キ
ヤリツジおよび外部キヤリツジ用の横方向駆動用
組立体の斜視図である。 １０……Ｘ線診断用テーブル、１４……スポツ
ト写真装置、２２……外部キヤリツジ、２３……
内部キヤリツジ、２４，２６……側部フレーム、
２７，２８……側部レール、２９……前部レー
ル、３１……後部レール、３７，３８……側部ア
ーム、３９……後部部材、５１，５２，５３……
フランジ、５４……モータ駆動機構、５６……巻
取りドラム、５９……クラツチ／ブレーキ機構、
６２……巻取りドラム、６４……モータ駆動機
構、７１……クラツチ／ブレーキ機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 患者支持用のテーブルの延びる方向を縦方向
   とし、それと直角な方向を横方向として、該テー
   ブルを横切つて横方向に延在するＸ線スポツト写
   真装置１４内でフイルム・カセツトを受け入れて
   搬送するキヤリツジにおいて、 横方向に間隔をあけて配設された前部レール２
   ９および後部レール３１、ならびに縦方向に間隔
   をあけて配設された側部レール２７，２８を備え
   たフレーム手段２４，２６を有する外部キヤリツ
   ジ２２と、 端部において前記前部および後部レールによつ
   て支持された一対の縦方向に間隔をあけて配設さ
   れた側部アーム３７，３８、ならびに端部におい
   て前記側部レールによつて支持された後部部材３
   ９を有する内部キヤリツジ２３と、 前記側部アームおよび前記後部部材上に形成さ
   れ、Ｘ線露出用カセツトを受け入れて支持するた
   めのフランジ手段５１，５２，５３と、 前記側部アームを縦方向に互に対し相対的に移
   動させる手段であつて、前記側部アームのうちの
   一方のアームを静止状態に保ちながら他方のアー
   ムを移動させて両アーム間にカセツトをクランプ
   する縦方向クランプ用モータ駆動手段５４，５６
   を含む手段と、 前記後部部材を前記外部キヤリツジに対して横
   方向に移動させる手段であつて、異なる大きさの
   カセツトを収容するために前記の縦方向に移動さ
   せる手段と協働する手段６４，６６−６９，７２
   と、 カセツトをスポツト写真装置内の縦方向の所望
   の位置に搬送するために前記側部アームを一致し
   て移動させる手段５４，５９，６１−６３と、 カセツトをスポツト写真装置内の横方向の所望
   の位置に搬送するために前記外部キヤリツジを移
   動させる手段６４，６６−６９，７１，７９と、 を有するキヤリツジ。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のキヤリツジにお
   いて、前記側部アームが前記前部レールに摺動可
   能に取り付けられているキヤリツジ。 ３ 特許請求の範囲第１項記載のキヤリツジにお
   いて、前記後部部材が前記側部レールに摺動可能
   に取り付けられているキヤリツジ。 ４ 特許請求の範囲第１項記載のキヤリツジにお
   いて、前記横方向に移動させる手段が、前記側部
   レール上の前記後部部材を前記前部レールに向か
   う方向に移動させて所定位置にカセツトをクラン
   プする横方向クランプ用モータ駆動手段６４，６
   ６−６９を有するキヤリツジ。 ５ 特許請求の範囲第１項記載のキヤリツジにお
   いて、前記側部アームを一致して移動させる前記
   手段が、前記前部レール上で前記側部アームを移
   動させる縦方向搬送用モータ駆動手段５４，５
   ９，６１−６３を有するキヤリツジ。 ６ 特許請求の範囲第４項記載のキヤリツジにお
   いて、前記外部キヤリツジを移動させる前記手段
   が、前記外部キヤリツジを前記支持された内部キ
   ヤリツジとともに横方向に移動させる横方向搬送
   用モータ駆動手段６４，６６−６９，７１を有す
   るキヤリツジ。 ７ 特許請求の範囲第５項記載のキヤリツジにお
   いて、前記縦方向クランプ用モータ駆動手段およ
   び前記縦方向搬送用モータ駆動手段の両方に対し
   て単一のモータ５４が使用されているキヤリツ
   ジ。 ８ 特許請求の範囲第６項記載のキヤリツジにお
   いて、前記横方向クランプ用モータ駆動手段およ
   び前記横方向搬送用モータ駆動手段の両方に対し
   て単一のモータ６４が使用されているキヤリツ
   ジ。 ９ 特許請求の範囲第１項記載のキヤリツジにお
   いて、カセツトが前記スポツト写真装置から外部
   に出るように前記フランジ手段上の所定の位置か
   らカセツトを部分的に押し出す手段３９，６４が
   設けられているキヤリツジ。 １０ 特許請求の範囲第９項記載のキヤリツジに
   おいて、前記押し出す手段が、カセツトを押し出
   すように前記後部部材をカセツトに対して横方向
   に駆動するモータ手段６４を有するキヤリツジ。 １１ 特許請求の範囲第７項記載のキヤリツジに
   おいて、前記縦方向クランプ用モータ駆動手段が
   前記モータ５４を前記側部アームの少なくとも一
   方に相互接続するケーブルを有するキヤリツジ。 １２ 特許請求の範囲第８項記載のキヤリツジに
   おいて、前記横方向クランプ用モータ駆動手段が
   前記モータ６４を前記横方向搬送用モータ駆動手
   段に相互接続するケーブルを有するキヤリツジ。