JPH0327720B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ガス爆発を起こし易い雰囲気の中で
の爆発の危険を最小にするために、埃の発生を減
少させ、器具を冷却する目的で、採炭のために使
用することができる扇形撒水装置に関する。

採炭は特に、ピツクを有するドラムを支持する
一つまたは多数の可動のアームを備え、軸が切羽
の前面に垂直な一体のカツタを使つて行なわれ
る。ピツクは一方ではドラムの円筒形の表面に、
他方では、屡々切削デイスクと呼ばれる。切羽の
前面の側にある平面上に置かれている。採炭中、
切削デイスクのピツクは常時物体に当り、他方円
筒形の表面のピツクはその一部のみが与えられた
瞬間に石炭と接触するだけである。カツタに対す
るそれらのピツクの位置はドラムの扇形の筒に対
応する。一般にカツタのアームは高い位置（天井
採炭）か低い位置（壁採炭）をとることができ
る。これらの位置の各々には、ある与えられた瞬
間に石炭と接触しているピツクについて、ドラム
の扇形の筒が対応し、何よりもまずこれらの二つ
の扇形は一般に部分的に重なり合つている。

カツタは屡々二つのカツタアームを持つてお
り、その一方は機械の前方に置かれ、高い位置に
あり、それに反して他方は後方に置かれ、低い位
置にある。カツタが切羽の端に到着すると、その
移動方向を変える前にそれらのアームの位置は反
転させられる。

各ピツクの附近で、採炭しようとする物体に水
を吹き付けることは公知である。このため適当な
場所に水噴射ノズルを有する、特に考案されたピ
ツクがある。

使用される水の消費を必要最小限まで低下させ
ること、およびしたがつて、与えられた瞬間に石
炭と接触しているピツクにのみ、すなわち一方で
は切削デイスクのピツク、他方ではその瞬間に物
体と接触している扇形の筒のピツクにのみ水を供
給することが望ましい。

したがつて、本発明の主要な目的は、採炭ドラ
ムの中央部分に取り付けられ、切削デイスクのピ
ツクに常時水を供給し、ドラムの水平な移動方向
の関数として、横にある二つの扇形の筒のピツク
に選択的に水を供給することを保証する三つの供
給回路を含む撒水配分装置を提供することであ
る。

切削デイスクと呼ばれる、ピツクを備えた端の
面、および直径方向に互いに対向している二つの
部分を有し、共通部分を持つことができる、二つ
の扇形の筒が区別される、ピツクを備えた円筒形
の表面を有し、また少なくとも一つの自由な端面
を有する固定の軸の上に取り付けられている中央
の領域を含んでいる採炭ドラムにおいて、本発明
によれば、その軸の中、およびそのドラムの中央
領域に、その軸およびそのドラムに対して同心の
三つの管路が備えられ、そこに円筒形の内側の第
１の管路、円環状の中間の第２の管路および円環
状の外側の第３の管路が存在し、それらの管路は
それぞれそれらの端の一方で停止弁を含む水の遠
送配管に接続され、個々にそれぞれ切削デイスク
のピツクに導く管路か、軸に設けられた適当な円
環状扇形の室に導き、それらの円環状扇形の室に
はドラムの上に円周に沿つて分布させられ、それ
ぞれ例えば対応するピツクに可撓の導管で結合さ
れる管路が対応している。

円筒形の内側の第１の管路は、成るべく、切削
デイスクのピツクで終わつている。

また、中間の第２の管路は、成るべく、外側の
第３の管路よりも最先端部分だけ長く、多数の半
径方向の管路がそれらの管路を軸方向に間隔をお
いている横断面内にある対応する円環状扇形の室
に結合している。

カツタアームの上では、軸方向の利用できる空
間は非常に限られている。

本発明によれば、ドラムの切削デイスクから遠
い方の端で、軸に設けられている管路が横方向の
固定のデイスクの近くで終わつており、そこでは
ドラムの軸に対して垂直な同じ面内に、半径方向
の供給管路が彫られ、それらの供給管路がその外
側の端によつて水の遠送配管に接続され、その内
側の端が内部通路によつて同心の管路の端まで伸
ばされているのが有利である。この方法で、軸方
向に僅かの占有体積で、多数の水の遠送配管およ
び多数の内部通路を通つて、必要な到着流量の関
数として、管路のいずれか一つに水を供給するこ
とができる。

以下に好ましい実施の態様の記載を示すが、そ
れは何らそれに限定する意図を持つものではな
く、何らかの変形を除外するものでもない。

第１図は、矢印F₁によつて示されているよう
に、右から左に向かつて水平方向に移動するカツ
タを備えた第１の採炭ドラム１および第２の採炭
ドラム１′を図式的に示す。第１のドラム１は高
い位置にあり、第２のドラム１′は低い位置にあ
る。F₁の方向の衝程の終わりで、カツタは、矢
印F₃で示されているように、ドラム１、１′の反
転の後、反対方向F₂に移動し、その結果第１の
ドラム１は低い位置に行き、第２のドラム１′は
高い位置に行く。

第２図は石炭を削り取る、活動している扇形部
の変化をより明瞭に示す。それは中心Ｏの回りの
矢印F₃の方向の反転に続く、ドラム１の高ある
いは低位置の変化の結果起こる。高い位置では、
ドラム１の側面の左側の筒状扇形部Ｇ全体が180゜
に亘つて活動している。反転の結果、二つの扇形
部ＧとＤは常時活動している密な斜線で示された
共通の部分Ｃを持つている。

それらの扇形部の共通部分Ｃのピツクは常時撒
水される必要がある。左の筒状扇形部Ｇの残りの
部分とＤの筒状扇形部Ｄの残りの部分は、採炭ド
ラムがそれぞれ高い位置あるいは低い位置にある
ときにのみ撒水されなければならない。本発明の
扇形撒水装置はこの結果を得る。そのうえ、その
装置はドラム１の二つの位置で石炭を削る切削デ
イスクのピツクへの水の常時の供給を保証する。

採炭ドラム１は当業者にはよく知られており、
それは全体として本発明に関係しないから、これ
以上詳細には記載されない。このドラム１は中央
部分２を持つており、それは回転しない軸３に回
転可能に取り付けられている（第５図）。この軸
３は中空で、それは互いに同心で、かつ軸３の軸
に対して同心の三つのチユーブ４，５，６を含む
段階状に変わる直径の縦方向の孔をあけられてお
り、そのようにして同様に同心の円筒形の内側の
第１の管路７、円環状の中間の第２の管路、およ
び円環状の外側の第３の管路を出現させる。

第５図に示されている、ドラムに近い軸３の端
の部分には円筒形の内側の第１の管路が管路７Ａ
によつて接続の中央の先端金具１０まで延長さ
れ、そこから切削デイスクのピツクに終わる柔軟
な導管１０Ａが出ている。

中間の第２の管路８および外側の第３の管路９
は、軸３の軸方向に間隔をおいているそれぞれ横
断面−および−にある端の部分で終わつ
ており、そこでは半径方向の管路１２は軸３の厚
みを貫通し、その面−内に含まれ、軸３の表
面に彫られ、180゜に亘つて拡がつている円環状扇
形の室で終わつている。常に面−内に、半径
方向の管路１４がドラム１の中央部分に設けられ
ている。その数はドラム１の側面のピツクの数に
対応し、それらは半径方向に規則正しい間隔をお
いて設けられている。それらはそれぞれドラム１
の中で縦方向の管路１５、ついで端の半径方向の
管路１６（第５図）となつて伸びている。それら
は接続の先端金具１７で終わつており、そこから
可撓の導管１８が出ている。それらの可撓の導管
はそれぞれドラムの側面のピツクまで伸びてい
る。

面−内にも、以上記載されたものに似た装
置が施されている。半径方向の管路１１は、軸３
の表面に彫られているが、120゜の円弧状にしか伸
びていない円環状扇形の室１９で終わつている。
ドラム１の中央部分では、縦方向の管路２１が接
続の先端金具１７、可撓の導管１８およびピツク
に接続されている。

円環状扇形部の二つの室１３および１９は、ド
ラム１の動作している扇形ＧおよびＤ（第２図）
に対応して、円周方向に設けられ、それらの共通
部分Ｃと一致して互いに重なつている。ドラムの
回転中半径方向の管路１４および２０に結合され
ているピツクは、それらの管路が回転しながら扇
形の室１３および１９に対向する位置を通るとき
にのみ水を供給される。それらの扇形の室は、ド
ラム１が高い位置にあるか低い位置にあるかにし
たがつて、円環状の外側の第３の管路９かまたは
円環状の中間の第２の管路８を通つて水を供給さ
れる。一方の回路によつて送られる水が他方の回
路を通つて逆流するのを避けるために、縦方向の
管路１５、２１に逆止弁２２、２３が備えられて
いる（第５図）。

同心の管路７，８，９は、成るべく第６図およ
び第７図を参照しながら以下に記載されるよう
に、ドラムの切削デイスクから遠い方の軸３の端
で、管路７については連続的に、管路８，９につ
いては交互に水を供給される。

供給水の到着側では、導管４、５、６およびし
たがつて同心の管路７、８、９は軸方向に間隔を
おいた面内で終わつており、各管路はそれぞれそ
の延長部にある供給室２４，２５，２６に口を開
いている。それらの室２４，２５，２６および導
管４，５，６の端の部分は、採炭ドラムの軸に対
して横方向の面内に置かれているデイスク２８で
終わつている固定の部品２７の中にある。そのデ
イスク２８は、そこに半径方向の供給管路２９，
３０，３１，３２を彫ることができるのに丁度十
分な厚さを持つている。したがつて、それらの半
径方向の管路は円周方向に間隔をおいて設けられ
ている。それらの外側の端で、それらはそれぞれ
水の遠送配管３３，３４，３５，３６に接続され
ている。半径方向の供給管路２９は円筒形の内側
の第１の管路７の供給室２６に直接口を開いてい
る。半径方向の供給管路３０は内部通路（固定の
部品２７に彫られている縦方向の通路３７、つい
で半径方向の通路３８）を通つて円環状の中間の
第２の管路８の供給室２５に結合されている。二
つの供給管路３１，３２は二つとも、縦方向の内
部通路３９および半径方向の内部通路４０を介し
て、円環状の外側の第３の管路９の供給室２４で
終わつている。小さな厚さの、したがつて軸方向
に小さな占有体積のデイスク２８では、流量が必
要とするときは、多数の水の遠送配管３３から３
６までの助けで同心の管路７，８，９の各々に水
を供給することができる。水の遠送配管３４およ
び３５，３６には、（図に示されていない）停止
弁が取り付けられており、それらは採炭ドラムに
与えられた高いまたは低い位置の関数として自動
的に開かれたり閉じられたりする。

扇形の室１３，１９の円周方向の拡がりは採炭
ドラムの動作している筒状扇形部Ｇ，Ｄの拡がり
に対応して選ばれる。ドラムの高い位置における
動作している扇形部Ｇの拡がりは、約210゜に達す
ることができる、もつと大きな拡がりに亘つて撒
水することを望むことができるけれども、一般に
180゜である。ドラムの低い位置における動作して
いる扇形部Ｄの角度方向の拡がりは切羽の前面の
高さにしたがつて変わることができ、それは実質
上60゜と180゜の間にあることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ピツクへの扇形の水の供給の必要性
を理解させる、カツタアーム上の二つの採炭ドラ
ムの位置の図式的表示を示す図、第２図は使用さ
れる扇形を示す高い位置および低い位置にある採
炭ドラムの図式的表示を示す図、第３図は第５図
の−線に沿つて切つた部分断面図、第４図は
第５図の−線に沿つて切つた部分断面図、第
５図は採炭ドラムを支持している固定軸の軸を通
る面で切つた部分縦断面図、第６図は採炭ドラム
の切削デイスクから遠い方の軸の端の部分の、第
５図と同じような縦断面図、第７図は第６図の
−線に沿つて切つた断面図である。 １，１′……採炭ドラム、７，８，９……三つ
の同心の管路、７Ａ……先端金具に至る管路、１
０……先端金具、１０Ａ……切削デイスクのピツ
クに導く管路、１１，１２，１４，２０……半径
方向の管路、１３，１９……円環状扇形の室、２
８……デイスク、２９，３０，３１，３２……半
径方向の供給管路、３３，３４，３５，３６……
水の遠送配管、３９，４０……内部通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ピツクを備えた端面あるいは切削デイスク並
   びにピツクを備えた円筒側面を有し、当該円筒側
   面が、場合によつて存在する共通部分Ｃを備えた
   二つの相対向した筒状扇形部Ｇ，Ｄに細分されて
   おり、これらの相対向した扇形部Ｇ，Ｄが採炭ド
   ラム１の移動方向にしたがつて交互に動作するよ
   うになつている、採炭ドラム１のピツク用扇形撒
   水装置において、 当該ドラム１の中央領域に三つの同心管路７，
   ８，９を含み、これらの管路の各々が一端でそれ
   ぞれ少なくとも一つの水の遠送配管３３〜３６に
   接続され且つ個々にそれぞれ切削デイスクのピツ
   クに案内する管路１０Ａか、固定された円環状扇
   形の室１３，１９のいずれかに導かれ、これらの
   扇形の室１３，１９は、採炭ドラム１の円筒側面
   のピツクに結合され円周に沿つて分布し回転可能
   な管路１４，２０に対応しており、しかも当該扇
   形の室１３，１９は、ドラム１の動作している扇
   形部Ｇ，Ｄの相対的位置および円周方向の拡がり
   に対応する位置および拡がりを有することを特徴
   とする装置。 ２ 内側の第一の管路７が円筒形で、管路７Ａに
   よつて切削デイスクのピツクへの接続の中央の先
   端金具１０まで伸びていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 中間の円環状の第二の管路８が外側の円環状
   の第三の管路９よりも最先端部分だけ長く、多数
   のそれぞれの半径方向の管路１１，１２がそれら
   の管路を軸方向に間隔をおいている横断面内にあ
   る対応する扇形の室１３，１９に結合しているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項に記載の装
   置。 ４ 採炭ドラム１の高い位置で動作する扇形部Ｇ
   に対応する扇形の室１３の角度方向の拡がりが
   180゜と210゜の間で選択され、それに反して採炭ド
   ラム１の低い位置で動作する扇形部Ｄに対応する
   扇形の室１９の角度方向の拡がりが60゜と180゜の
   間で選択されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の装置。 ５ 採炭ドラム１の切削デイスクから遠い方の端
   で、同心管路７，８，９が横方向の固定のデイス
   ク２８の近くで終わつており、そこではドラムの
   軸に対して垂直な同じ面内に、水の遠送配管に接
   続された外側の端および内部管路３９，４０によ
   つて同心管路７，８，９まで伸びている内側の端
   を有する半径方向の供給管路２９，３０，３１，
   ３２が彫られていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の装置。 ６ 少なくとも一つの同心管路９が内部通路３
   ９，４０によつて横方向のデイスク２８に設けら
   れた二つの半径方向の供給管路３１，３２に結合
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第５
   項に記載の装置。