JPH03276555A - ショートアーク型水銀蒸気放電灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体やプリント基板の焼き付は等において
露光用光源として好適に使用されるショートアーク型水
銀蒸気放電灯に関する。

〔従来の技術〕

例えば半導体ウェハーの露光用光源としては、最近は、
より線幅の小さいパターンの焼き付けを効率的に達成す
ることが要求され、そのため光学系における色収差によ
る画像のボケを小さくするためにｇ線（波長４３６ｎｍ
）もしくは１線（波長３６５ｎｍ）の半値幅の狭い放電
灯の実現が求められている。

因みに、従来の露光用光源として用いられていた超高圧
水銀灯と呼ばれるショートアーク型水銀蒸気放電灯にお
いては、ｇ線もしくは１線の半値幅は４〜５ｎｍ程度で
あり、現在では、半値幅が３ｎｍ以下のｇ線もしくは１
線が要望されている。

一方、半導体ウェハーの露光方式としては、枚の半導体
ウェハーをその微小区域ごとに順次露光していくステッ
プ・アンド・リピート方式が好適である。そして、この
ステップ・アンド・リピート方式を適用する場合には、
−の微小区域から次の微小区域へ移動する際の非露光時
における放電灯の消費電力を軽減する観点から、非露光
時には点灯電力を小さくして低レベルで点灯するととも
にンヤッターにより遮光し、露光時には点灯電力を大き
くして高レベルで点灯するパルス点灯方式が好適である
。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかるに、ｇ線もしくは１線の半値幅を３ｎｍ以下に狭
くするためには、水銀の封入量を少なくすることが有効
であるが、水銀の封入量を少なくすると放電電流が増加
し、陽極が受けるダメージが大きくなり、その結果放電
灯の使用寿命が短くなる問題がある。この問題は、放電
灯を特にパルス点灯方式により点灯する場合に顕著とな
り、またこの問題は陽極の体積を大きくすれば解決する
ことは従来より知られているが、陽極を大きくすると発
光空間膨出部も大きくしなければならず、パルス点灯と
の関係で、どの程度まで大きくできるかは、全く知られ
ていない。

そして、光学系との組合せの関係で、陽極を上側に陰極
を下側にして点灯する場合には、封入した水銀が蒸発し
にく（なるという問題があり、この問題は、やはりパル
ス点灯方式により点灯される場合に特に顕著となる。

本発明の目的は、ｇ線もしくは１線の半値幅を狭くする
ことができるとともに、陽極のダメージを軽減しつつ、
点灯時における水銀の未蒸発を防止することができるシ
ョートアーク型水銀蒸気放電灯を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本発明においては、発光管の
中央の発光空間膨出部内に陽極と陰極とが対向配置され
、当該発光空間膨出部内に水銀と希ガスとが封入されて
なり、陽極を上側に陰極を下側にして点灯されるショー
トアーク型水銀蒸気放電灯であって、点灯時におけるラ
ンプ入力がｌＫＷ以上で水銀蒸気圧が１５気圧以下であ
り、かつ陽極の体積Ｕ　（ｃｃ）と発光空間膨出部の内
容積Ｖ（ｃｃ）との比Ｕ／Ｖの値が０．１以上０．３未
満に規定されている構成を採用する。

〔作用〕

点灯時におけるランプ入力が１ＫＷ以上で水銀蒸気圧が
１５気圧以下であるので、ｇ線もしくは１線の半値幅の
狭い放射光が得られる。

しかるに、放電電流の増加により上側に位置された陽極
はダメージを受けやすい状態になるが、陽極の体積Ｕと
発光空間膨出部の内容積Ｖとの比Ｕ／Ｖの値を０．１以
上０．３未満に規定したので、陽極が受けるダメージが
相当に軽減されてパルス点灯方式により点灯する場合に
も長い使用寿命が確保されるうえ、水銀の蒸発が迅速に
なされてｇ線もしくは１線の放射強度が安定化するまで
に要する時間が短縮され、しかも点灯時における水銀の
未蒸発が防止されてｇ線もしくは１線の放射強度の安定
性が高くなる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例について説明する。

本実施例においては、第１図に示すように、発光管１の
中央の発光空間膨出部１１内に陽極２と陰極３とを対向
配置する。

そして、発光空間膨出部１１内には水銀と希ガスとを封
入する。水銀の封入量は、点灯時における水銀蒸気圧が
１５気圧以下で、好ましくは８〜１５気圧となる範囲で
ある。

希ガスとしては、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネ
オン等を用いることができ、２種以上のものを併用して
もよい。なお、希ガスの封入量は、封入時の圧力で０．
１〜３気圧の範囲がよい。

陽極２の大きさは、陽極２の体積Ｕ　（ｃｃ）と発光空
間膨出部ＩＩの内容積Ｖ　＜ｃｃ）との比Ｕ／Ｖの値が
０．１以上０．３未満となる範囲である。因みに、従来
の比Ｕ／Ｖの値は０．０９程度以下である。

このショートアーク型水銀蒸気放電灯は、使用時には陽
極２を上側に陰極３を下側にして点灯されるものである
。

このように、点灯時における水銀蒸気圧と、陽極２の体
積Ｕと発光空間膨出部１１の内容積Ｖとの比Ｕ／Ｖとを
上記の特定範囲に規定することにより、ｇ線もしくは１
線の半値幅の狭い放射光が得られるうえ、使用時には上
側に位置されるにもかかわらず陽極が受けるダメージが
相当に軽減されて長い使用寿命が確保され、しかも水銀
の蒸発が迅速になされてｇ線もしくは１線の放射強度が
安定化するまでに要する時間が短縮され、そのうえ点灯
時における水銀の未蒸発が防止されてｇ線もしくは１線
の放射強度の安定性が高くなる。

これに対して、点灯時における水銀蒸気圧が１５気圧を
超える場合には、半値幅が大きくなる。

また、陽極２の体積Ｕと発光空間膨出部１１の内容積Ｖ
との比Ｕ／Ｖの値が０．１未満の場合には、水銀が蒸発
しにくくなり放電の安定性が悪くなる。

さらに、比Ｕ／Ｖの値が０．３以上の場合には、アーク
で発生したｇ線もしくは１線のうちアークより上向に放
射されるもののうちのほとんどが陽極２によって反射さ
れ、集光鏡等の焦点からずれるために集光効率が悪くな
る。

なお、第１図において、１２は封止管部、２１．３１は
内部リード棒、４は口金である。また、図示はしないが
、各封止管Ｂ１２においては、４枚の金属箔によって気
密ンールが達成されている。

本発明のショートアーク型水銀蒸気放電灯は、ステップ
・アンド・リピート方式およびパルス点灯方式による露
光に好適に用いることができる。

すなわち、パルス点灯方式においては、放電電流が大き
くなると点灯時において上側に位置された陽極２が大き
なダメージを受けやすいが、本発明のショートアーク型
水銀蒸気放電灯では、陽極２の体積Ｕと発光空間膨出部
１１の内容積Ｖとの比Ｕ／Ｖの値を特定の範囲に規定し
ているため、陽極２が受けるダメージが相当に軽減され
、その結果、長時間にわたり初期の高い放射強度で安定
した点灯を繰返して行うことができ、しかも点灯時にお
ける水銀の蒸発が完全であって放電の安定性が高く、従
って、点灯電力を小さくして低レベルで点灯するときに
も放電が不安定となることがない。

〔実験例〕

以下、本発明の効果を確認するために行った実験例につ
いて説明する。

実験例１ 点灯時における水銀蒸気圧が種々の値になるように水銀
の封入量を変更したほかは下記条件のショートアーク型
水銀蒸気放電灯を多数作製した。

各放電灯を、定格より小さい消費電力１．ＯＫＷで０．
５秒点灯する低レベル点灯と、定格消費電力１．５ＫＷ
で０．５秒点灯する高レベル点灯とを交互に繰返すパル
ス点灯方式により点灯する試験を行い、高レベル点灯時
におけるｇ線（４３５±３ｎｍ）の放射強度およびその
半値幅を測定したところ、第２図の曲線へで示すように
、点灯時における水銀蒸気圧が１５気圧以下の範囲にあ
る場合には、ｇ線の半値幅が３ｎｍ以下になる。そして
同図の曲線Ｂで示すように、点灯時の水銀蒸気圧が減少
すると放射強度も減少するので、水銀蒸気圧は８〜１５
気圧程度が好ましい。なお、水銀蒸気圧は高レベル点灯
時のものである。

実験例２ 実験例１において、水銀の封入量を高レベル点灯時にお
ける水銀蒸気圧が１３気圧となる量に固定し、陽極２０
体積Ｕを変えて比Ｕ／Ｖの値を種々の値に変更したほか
は同様にしてショートアーク型水銀蒸気放電灯を多数作
製した。

各放電灯を実験例１と同様にして点灯する試験を行い、
点灯を開始してから放電が安定するまでに要する時間を
調べたところ、第３図に示すように、比ＴＪ／Ｖの値が
０．１以上である場合には短い時間で放電が安定化した
。

実験例３ 実験例２と同様の構成の各放電灯を実験例１と同様にし
て点灯する試験を行い、高レベル点灯時および低レベル
点灯時におけるｇ線（４３５±３ｎｍ）の放射強度の安
定性を調べたところ、比Ｕ／Ｖの値が０１１以上である
場合には、いずれのレベルでの点灯時においても放射強
度の変動が±１％以下と小さくて安定性が優れていた。

これに対して、比Ｕ／Ｖの値が０．１未満である場合に
は、特に低レベル点灯時において放射強度の変動が１３
％と大きくなり、安定性が劣ってぃた。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明したように、本発明によれば、点灯時に
おける水銀蒸気圧、陽極の体積Ｕと発光空間膨出部の内
容積Ｖとの比Ｕ／Ｖの値がそれぞれ特定の範囲に規定さ
れているので、ｇ線もしくは１線の半値幅が狭く、そし
て点灯時には上側に位置される陽極が受けるダメージが
少なくて使用寿命が長く、しかも点灯時における水銀の
蒸発が完全であって放電の安定性が高いショートアーク
型水銀蒸気放電灯が得られる。

従って、特に、陽極がダメージを受けやすいパルス点灯
方式によって点灯される場合にも、長時間にわたり、放
射強度が大きくかつ半値幅の狭いｇ線もしくは１線が安
定に放射される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係るショートアーク型水銀蒸
気放電灯の概略図、第２図は実験例１の測定結果であっ
て点灯時における水銀蒸気圧を変化させたときのｇ線の
放射強度およびその半値幅の変化を示す線図、第３図は
実験例２の測定結果であって陽極の体積Ｕと発光空間呼
出部の内容積Ｖとの比Ｕ／Ｖの値を変化させたときの放
電安定時間との関係を示す線図である。 １・・・発光管　　　　　　１１・・・発光空間膨出部
１２・・・封止管部　　　　　２・・・陽極３・・・陰
極　　　　　　　２１．３１・・・内部リード棒４・・
・口金 輯漬ｆ！Ａ廻（屡；１） Ｏ ぐ 〜 伽ｊ？Ｉｔ） （兵譬Ｖ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　発光管の中央の発光空間膨出部内に陽極と陰極とが対
   向配置され、当該発光空間膨出部内に水銀と希ガスとが
   封入されてなり、陽極を上側に陰極を下側にして点灯さ
   れるショートアーク型水銀蒸気放電灯であって、点灯時
   におけるランプ入力が１ＫＷ以上で水銀蒸気圧が１５気
   圧以下であり、かつ陽極の体積Ｕ（ｃｃ）と発光空間膨
   出部の内容積Ｖ（ｃｃ）との比Ｕ／Ｖの値が０．１以上
   ０．３未満に規定されていることを特徴とするショート
   アーク型水銀蒸気放電灯。