JPH03273512A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JPH03273512A
JPH03273512A JP7435690A JP7435690A JPH03273512A JP H03273512 A JPH03273512 A JP H03273512A JP 7435690 A JP7435690 A JP 7435690A JP 7435690 A JP7435690 A JP 7435690A JP H03273512 A JPH03273512 A JP H03273512A
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JP
Japan
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flux density
thin film
magnetic flux
magnetic
saturation magnetic
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JP7435690A
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Koji Terasono
晃二 寺園
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、薄膜磁気ヘッドに関する。
〈従来の技術〉 近年、新しい磁気ヘッドとして、薄膜磁気ヘッドが実用
化されてきている。 この磁気ヘッドは、(1)高周波
特性に優れている。
(2)高記録密度および高速データ転送が可能である。
 (3)−括生産による低コスト化が図れる。 (4)
装置の小型化が可能である等の諸特長をもっており、こ
れからの磁気ヘッドの主流をなすものとされている。
薄膜磁気ヘッドは、バルクの磁気ヘッドとは異なり、磁
極層、コイル共、真空蒸着やスパッタ等による薄膜形成
およびエツチング等によるパターン形成によって作製さ
れる(「磁気記録最新技術と装置・機器jp、357等
)。 その構造は、例えば第3図に示すようなものとさ
れる。
ここで、磁気記録媒体に情報の記録、再生を行う場合、
大きな磁束を与えるために、記録時には広いギャップを
有する磁気ヘッドを用いることが好ましく、また、再生
時には分解能を高めるために、狭いギャップを有する磁
気ヘッドを用いることが好ましい。
しかし、記録、再生兼用の一個の磁気ヘッドを用いて記
録および再生を行う場合には、ギャップ長が固定されて
いるため前記の要件を満足することができない。
このような欠点を解消するために、バルク型の磁気ヘッ
ドの場合、特開昭60−87411号公報に、いわゆる
デュアル・ギャップ・レングス(DGL)型の磁気ヘッ
ドやエンハンスト・デュアル・ギャップ・レングス(E
DG)型の磁気ヘッドが提案されている。
特開昭60−87411号公報に記載されているバルク
型のDGL型磁気ヘッドやEDG型磁気ヘッドは、コア
のギャップ部対向面に、コアより低い飽和磁束密度を有
する酸化物系軟磁性薄膜を有するものである。 このた
め−個の磁気ヘッドで、広ギャップによる記録と、狭ギ
ャップによる再生とを行うことができる。
また、EDG型磁気ヘッドは、コアのもう一方のギャッ
プ部対向面に、コアより高い飽和磁束密度を有する高飽
和磁束密度磁性層を有するものである。 このため強力
な磁束を磁気記録媒体に印加でき、高い保磁力を有する
媒体に有効な記録が行える。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、薄膜磁気ヘッドの場合は、バルク型磁気ヘッド
のようなりGL型やEDG型の磁気ヘッドは未だ実用化
されていない。
これは、低飽和磁束密度の軟磁性薄膜として酸化物系軟
磁性薄膜を使用した場合、酸化物系軟磁性材料では結晶
構造により飽和磁束密度が限定されており、これよりも
小さな飽和磁束密度、特に3,0OOG以下の飽和磁束
密度を得るだめには非磁性物質を添加しなければならず
、この場合、非磁性物質は結晶構造中にアイランド状態
で存在するため初透磁率を極端に低下させてしまうため
である。 また、磁気ヘッド構成材料に用いる場合、保
磁力が小さいことが好ましいが、酸化物軟磁性材料で保
磁力の小さい組成にしようとすると、所望の飽和磁束密
度が得られなくなる。
従って、酸化物系軟磁性材料では低飽和磁束密度、高初
透磁率および低保磁力の全てを満足するものは得られず
、十分な記録再生特性を得ることが困難である。
また、前記公報の実施例に示される酸化物系軟磁性材料
の飽和磁束密度は1,0OOGであるが、この程度の飽
和磁束密度の軟磁性材料はキュリー点が40℃程度と低
いため、室温付近で透磁率が得られなくなる。 このた
め、磁気特性が不安定であり、また、分解能が低下して
しまう。 さらに、オーバーライド記録を行なう場合に
、問題を生じる。
なお、低飽和磁束密度の軟磁性材料としては、結晶質の
各種金属も知られているが、これら結晶質を薄膜化する
ときにも、前記酸化物同様、低飽和磁束密度で高初透磁
率、低保磁力のものは得られず、十分な記録、再生特性
が得られず、また特性のバラつきも生じる。
本発明の目的は、−個の磁気ヘッドで、広ギャップによ
る配録と、狭ギャップによる再生とを行うことができ、
このためオーバーライド、分解能、感度等の記録、再生
特性が良好な記録、再生兼用の薄膜磁気ヘッドを提供す
ることにある。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、下記の(1)〜(5)の本発明によ
って達成される。
(1)下部磁極層および上部磁極層の少なくとも一方の
ギャップ層対向面に、磁極層より低い飽和磁束密度を有
する低飽和磁束密度非晶質薄膜が形成されていることを
特徴とする薄膜磁気ヘッド。
(2)下部磁極層および下部磁極層の少なくとも一方の
ギャップ層対向面に、磁極層より低い飽和磁束密度を有
する低飽和磁束密度非晶質薄膜が形成されており、 前記下部磁極層および/または上部磁極層のキャップ層
対向面の磁極層と低飽和磁束密度非晶質薄膜の間または
磁極層とギャップ層の間に、磁極層より高い飽和磁束密
度を有する高飽和磁束密度合金薄膜が形成されているこ
とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
(3)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜の飽和磁束密度が
、1500〜3000Gである上記(1)または(2)
に記載の薄膜磁気ヘッド。
(4)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜の材質が、Co系
非晶質である上記(1)ないしく3)のいずれかに記載
の薄膜磁気ヘッド。
(5)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜が、Coと、Zr
、Hf、Ti、Y、StおよびBから選ばれる1種以上
と、V、Nb5Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる
1種以上とを含有する上記(1)ないしく3)のいずれ
かに記載の薄膜磁気ヘッド。
〈作用〉 本発明には、所定の磁気特性を有する下部磁極層および
上部磁極層の少なくとも一方のギャップ層対向面に、低
飽和磁束密度非晶質薄膜が形成されている(DGL型薄
膜磁気ヘッド)。 このため、記録時には、低飽和磁束
密度非晶質薄膜が磁気飽和する結果、この非晶質薄膜が
ギャップの一部としてはたらき、広ギャップによる記録
を行うことができる。 そして再生時には、磁気記録媒
体からの漏洩磁束が微小であるので低飽和磁束密度非晶
質薄膜が磁極層の一部としてはたらくため、狭ギャップ
による再生を行うことができ、高い分解能を得ることが
できる。
特に、磁極層の少な(とも一方のギャップ層対向面に、
低飽和磁束密度非晶質薄膜が形成され、少なくとも一方
の低飽和磁束密度非晶質薄膜と磁極層の間やギャップ層
と磁極層の間に高飽和磁束密度合金薄膜が形成されてい
る場合(EDG型薄膜磁気ヘッド)は、前記の特性を有
するうえ、高飽和磁束密度合金薄膜から強力な磁束を磁
気記録媒体に印加できるため、高い保磁力を有する媒体
に有効な記録が行える。
本発明は低飽和磁束密度軟磁性薄膜として、非晶質薄膜
を使用した薄膜磁気ヘッドであり、非晶質薄膜を使用す
ることにより、従来の酸化物系軟磁性材料や結晶質の各
種金属では得られなかった低飽和磁束密度、高初透磁率
および低保磁力が実現できる。
そして、固有抵抗が太き(、高周波での渦電流が小さい
ため、バルク型磁気ヘッドに比較して、さらに高周波で
の高記録密度に対応できる。
また、薄膜磁気ヘッド特有の平面でない段差のある磁性
膜形成に対しても、非晶質薄膜に生じる内部応力は非常
に小さいため、磁気特性の劣化がない。
加えて、非晶質薄膜は、密着性が高(剥離が生じないた
め、信頼性や生産歩留まりが高い薄膜磁気ヘッドが実現
できる。
さらに薄膜磁気ヘッドには、バルク型磁気ヘッドのガラ
ス溶着のような高温プロセスがないため、非晶質薄膜の
結晶化を考慮する必要がなく広い組成範囲で自由に低磁
束密度等の物性値を希望の値に設定できる。
〈発明の具体的構成〉 本発明の薄膜磁気ヘッドの好適実施例を第1図および第
2図に示す。
第1図に示す磁気ヘッドは、DGL型の薄膜磁気ヘッド
であって、下部磁極層41のギャップ層対向面に、磁極
層より低い飽和磁束密度を有する低飽和磁束密度非晶質
薄膜45が形成されているものである。
なお、第1図では、低飽和磁束密度非晶質薄膜45は、
下部磁極層41に形成されているが、上部磁極層61、
あるいは双方に形成されていてもよく、これらは用途に
応じ選択される。
第2図に示す磁気ヘッドは、EDG型の薄膜磁気ヘッド
であって、下部磁極層41のギャップ層対向面に、磁極
層より低い飽和磁束密度を有する低飽和磁束密度非晶質
薄膜45が形成され、上部磁極層61のギャップ層対向
面に、磁極層より高い飽和磁束密度を有する高飽和磁束
密度合金薄膜65が形成されているものである。
なお、EDG型の薄膜磁気ヘッドの場合も、低飽和磁束
密度非晶質薄膜45は、上部磁極層61に形成されてい
ても、あるいは下部磁極層61と下部磁極層41の双方
に形成されていてもよい。
そして、一方の磁極層、例えば下部磁極層41のみに低
飽和磁束密度非晶質薄膜45が形成されている場合、高
飽和磁束密度合金薄膜65は、上部磁極層61とギャッ
プ層5の間のほか、下部磁極層41と低飽和磁束密度非
晶質薄膜450間に形成されていてもよく、あるいは双
方に形成さていてもよい。
また、下部磁極層41と上部磁極層61のそれぞれに低
飽和磁束密度非晶質薄膜45が形成されている場合、高
飽和磁束密度合金薄膜65は、下部磁極層41と低飽和
磁束密度非晶質薄膜450間または上部磁極層61と低
飽和磁束密度非晶質薄膜45の間のいずれに形成されて
いてもよく、あるいは双方に形成されていてもよい。
なお、これらは用途に応じ適宜選択される。
コイル層7の材質には特に制限はなく、通常用いられる
Al1、Cu等の金属を用いればよい。
コイルの巻回パターンや巻回密度についても制限はなく
、公知のものを適宜選択使用すればよい。 例えば巻回
パターンについては図示のスパイラル型の他、積層型、
ジグザグ型等いずれであってもよい。
また、コイル層7の形成にはスパッタ法、めっき等の各
種被着性を用いればよい。
用いる基板2の材料としては、特に制限されず、例^ば
、Al1.20x  T i C,ZnやM n −Z
 nフェライト等を用いる。
下部および上部磁極層41.61の直流での飽和磁束密
度は、それぞれ、通常は8.000〜20,0OOG程
度である。
また、磁極層41および61それぞれの周波数8 M)
Izでの初透磁率は、通常500〜3.000程度、保
磁力は、通常1 0e程度以下、好ましくは0.20e
以下である。
磁極層41および61それぞれの材料としては、特に限
定されず、例えばパーマロイ、センダスト、Co系非晶
質磁性合金等何れも使用可能である。
磁極は通常、図示のように下部磁極層41および上部磁
極層61として設けられる。
そして、これら磁極層41および61のパターン、膜厚
等は特に限定されないが、膜厚は、通常1〜5鱗程度で
ある。
また、下部磁極層41は、基板2の上に直接設層しても
よいが、図では密着性を良くするため、下部磁極層41
と基板2との間に下地層3を設層している。
下地層3の材料としては、特に限定されず、何れも使用
可能であり、例えば薄膜作製をスパッタ法により行うと
きには、S i Oz 、ガラス、A0□O1、各種金
属等を用いることができる。
低飽和磁束密度非晶質薄膜45は、記録時に後述するギ
ャップ層5とともにギャップとしてはたらき、再生時に
下部磁性層41の一部としてはだら(ものである。
低飽和磁束密度非晶質薄膜45の直流での飽和磁束密度
は、好ましくは1.500〜3.0OOG、より好まし
くは1,800〜2.500Gとする。
飽和磁束密度が上言己範囲未満である低飽和磁束密度非
晶質薄膜はキュリー点が低いため熱的に不安定であり、
温度特性が不安定となる。
また、この場合、分解能が低下してしまう。
なお、分解能とは、例えば、1fの出力をVlf、2f
の出力をV 2fとしたとき、CVzt/ Vlf) 
 X 100 [%] テ表ワサレルモのである。
さらに、この場合、オーバーライド特性値はきわめて高
い値が得られるが、逆にオーバーライド特性が高過ぎる
ため、この薄膜磁気ヘッドにより記録を行なった媒体に
対し、他の薄膜磁気ヘッドでオーバーライド記録を行な
った場合、オーバーライドによる消去が困難となってし
まう。
飽和磁束密度が上記範囲を超えるとオーバーライド特性
が低下するが、磁極層あるいは高飽和磁束密度合金薄膜
の飽和磁束密度の60%程度までなら使用できる。
低飽和磁束密度非晶質薄膜45の周波数8MHzでの初
透磁率は500〜3,000、特に1.000〜3,0
00、保磁力は0.20e以下であることが好ましい。
初透磁率が上記範囲未満であると、再生時に低飽和磁束
密度非晶質薄膜45が下部磁極層41の一部としてはた
らくことが困難となり、狭ギヤツプ薄膜磁気ヘッドとし
ての性能が期待できない。
なお、初透磁率が高くなるほど再生出力が向上するので
、低飽和磁束密度非晶質薄膜45の初透磁率は高いほど
好ましいが、後述する組成を有する低飽和磁束密度非晶
質薄膜45は、初透磁率として1,000〜3,000
程度が得られる。 また、本発明における低飽和磁束密
度非晶質薄膜45は、薄膜化しても0.20e以下の低
保磁力が得られる。
本発明において、低飽和磁束密度非晶質薄膜45には、
COと、Fe、NiおよびCrの1種以上と、Si、B
、PおよびCの1種以上とを含有する組成、または、C
oと、Zr、Hf、Ti、Y、SfおよびBの1種以上
と、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの1種以上と
を含有する組成の非晶質磁性材を用いることが好ましい
。  このような組成にすると、非晶質化および所望の
特性を得るのが容易となる。
Coと、Fe%NiおよびCrの1種以上と、Si、B
、PおよびCの1種以上とを含有する低飽和磁束密度非
晶質薄膜45は、前記の軟磁気特性を得る点では、特に
下記式で示される原子比組成が好まし、い。
式  (col−j−Q−r  Fe、N16  Cr
r)+−xMx前記式において、MはSi、B、Pおよ
びCの1種以上を表わし、0.05≦X≦0.3.0≦
p≦0.15.0≦q≦0,55、O≦r≦0.1であ
る。 この場合、0,04≦p+q+1=≦0.2であ
ることが好ましい。
また、Mは、Si+B、B+PあるいはP+Cを含む2
〜4種の組み合わせであることが好ましい。 この場合
、各元素の含有比は、任意である。
なお、前記の組成中には、さらに、Ti、Mn、Ru、
Rh、Pt、Os、Nb、Zr、Hf、Ta、W等の遷
移金属元素の1種以上を、全体の10at%以下含有し
てもよい。 また、Ge、Aβ等のメタロイド元素を、
全体の10at%以下含有してもよい。
前記のような組成とすることにより、低飽和磁束密度非
晶質薄膜の耐摩耗性が向上し、また、成膜速度も向上す
る。
また、Coと、Zr、Hf、Ti、Y、SiおよびBの
1種以上と、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの1
種以上とを含有する低飽和磁束密度非晶質薄膜45の各
元素の含有量は、前記の軟磁気特性を得る点では、特に
下記のようであることが好ましい。
Goの含有量は、好ましくは70〜80at%、より好
ましくは72〜78at%である。
なお、Coの一部がFe、NiおよびMnによって置換
されていてもよい。 これらの元素のCOに対する置換
量は、合計で30at%以下であることが好ましい。
Zr、Hf、Ti、Y、Si、Bの群から選ばれる元素
の含有量は、好ましくは30at%以下、特に5〜25
at%である。
また、V、Nb5Ta、Cr、Mo、Wの群から選ばれ
る元素の含有量は、好ましくは30at%以下、特に5
〜25at%である。
低飽和磁束密度非晶質薄膜45の膜厚は、好ましくは0
.3〜5−1さらに好ましくは0.6〜2−である。
膜厚が0.3戸未満であると、記録時と再生時の有効ギ
ャップ長の差が小さくなり、記録特性および再生特性の
両方を満足することはできない。 また、膜厚が5戸を
超えると、記録時の有効ギャップ長が広くなりすぎ、記
録に必要なパワーが増大してしまう。
高飽和磁束密度合金薄膜65は、記録時に密度の高い磁
束を発生させ、高い保磁力を有する磁気記録媒体に有効
な記録を行なうために設けられる。
高飽和磁束密度合金薄膜65の直流での飽和磁束密度は
、好ましくは9000G以上、より好ましくは1400
0G以上とする。 飽和磁束密度が上記範囲未満である
と密度の高い磁束を発生することができず、高保磁力の
磁気記録記録媒体への記録が困難となり、また、高密度
記録にも不適当となる。
また、周波数8 MHzでの初透磁率は500〜3.0
00、特に1.000〜3,000、保磁力は1.OO
e以下であることが好ましい。
このような高飽和磁束密度合金としては、Fe−Al2
−Si−Ni系合金(スーパーセンダスト)、Fe−N
系合金、Fe−C系合金あるいはFe−5i系合金など
が好ましい。
Fe−Al2−3i−Ni系合金としては、AAを2〜
6重量%、Siを3〜lO重量%、Niを1〜6重量%
含有し、残部Feであるもの、あるいは、さらにCr、
Zr、Ta等の添加元素を5重量%程度以下含有するも
のが好ましい。
Fe−N系合金としては、Nを2〜8at%含有し、残
部Feであるもの、あるいは、さらにCr、Zr、Ta
等の添加元素を3at%程度以下含有するものが好まし
い。
Fe−C系合金としては、Cを8〜18at%、Ti、
Zr、Hf、V、NbおよびTaの1種以上を6〜15
at%含有し、残部Feであるもの、あるいは、さらに
Cr等の添加元素を5at%程度以下含有するものが好
ましい。
Fe−5i系合金としては、Siを0.5〜10重量%
含有し、残部Feであるものが好ましい。
高飽和磁束密度合金薄膜65の膜厚は、好ましくは0.
2〜5−1さらに好ましくは0.5〜3戸である。
膜厚が上記範囲未満であると、高飽和磁束密度合金薄膜
全体の体積が不足して飽和し易(なり、上記のような作
用を十分に果たすことが困難となる。 また、上記範囲
を超えると、高飽和磁束密度合金薄膜の摩耗が太き(な
る他、渦電流損失が増大してしまう。
このような高飽和磁束密度合金薄膜を有することにより
、本発明の磁気ヘッドは保磁力13000e以上の磁気
記録媒体に対し有効な記録を行なうことができる。
前記のような、下部磁極層41、上部磁極層61、低飽
和磁束密度非晶質薄膜45および高飽和磁束密度合金薄
膜65は、スパッタ法、蒸着法、CVD法等の公知の各
種気相成膜法やめっき等により形成されることが好まし
く、特にスパッタ法により形成されることが好ましい。
下部磁極層41、上部磁極層61、低飽和磁束密度非晶
質薄膜45および高飽和磁束密度合金薄膜65の飽和磁
束密度が上記範囲内であれば、薄膜磁気ヘッドとして高
い分解能が得られる。 また、オーバーライド特性も一
30dB以下の良好な値が得られるため、本発明の薄膜
磁気ヘッドは、オーバーライド記録を良好に行なうこと
ができる。
ギャップ層5は、図示されるDGL型薄膜磁気ヘッドの
場合は、低飽和磁束密度非晶質薄膜45と、上部磁極層
61の間、EDG型薄膜磁気ヘッドの場合は、低飽和磁
束密度非晶質薄膜45と、高飽和磁束密度合金薄膜65
の間に形成される。
ギャップ層5は、再生時にギャップとしてはたらくもの
であり、SiO□−A12mOs、ガラス等種々の非磁
性物質から形成される。
ギャップ層5のパターン、膜厚等の諸条件は特に限定さ
れないが、膜厚、すなわち、再生時のギャップ長は、好
ましくは0.1〜2.0μ、より好ましくは0.1〜1
.0戸、さらに好ましくは0.1〜0.44程度が好ま
しい。 この範囲であれば、高密度記録が良好に行なえ
る。
図示例では、コイル層7を、いわゆるスパイラル型とし
てスパイラル状に、DGL型ではギャップ層5と上部磁
極N61間に配設し、EDG型ではギャップ層5と高飽
和磁束密度合金薄膜65間に配設している。 そして、
絶縁のためコイル層7の周囲には、絶縁層81.83を
設層する。
絶縁層の材料としては、特に限定されず、何れも使用可
能であり、例えば、薄膜作製をスパッタ法により行なう
ときには、SiO□、ガラス、Aβ201等を用いるこ
とができる。
また、上部磁極65上には保護層9を設層する。
保護層9の材料としては、特に限定されず、何れも使用
可能であり、例えばAl1.O,等を用いることができ
る。 また、これらに各種樹脂コート層等を積層しても
よい。
このような薄膜磁気ヘッドの製造工程は、通常、薄膜作
製とパターン形成とによって行なわれる。
各層の薄膜作製には従来公知の技術である気相成膜法1
例えば真空蒸着法、スパッタ法、あるいはめっき法等を
用いればよいが、特にスパッタ法が好ましい。
薄膜磁気ヘッドの各層のパターン形成は従来公知の技術
である選択エツチングあるいは選択デポジションにより
行なうことができる。 エツチングとしてはウェットエ
ツチングやドライエツチングにより行なうことができる
〈実施例〉 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 スパッタ法によりAlx 0x−TiC基板2上に薄膜
を形成し、ドライエツチングによってパターンを形成し
て第1に示すDGL型の薄膜磁気ヘッドサンプルを作製
した。
下地層3はAρ20□で形成し、その厚さは5−とした
低飽和磁束密度非晶質薄膜45の組成、直流での飽和磁
束密度、周波数8 MHzでの初透磁率、保磁力および
キュリー点を表1に示す。
なお、膜厚は1.0−とした。
下部および上部磁極層41.61には、Fe5aSfs
 Al25 Cr+  (重量%)を用いた。 磁極層
41.61の直流での飽和磁束密度はl100OG、周
波数8 MHzでの初透磁率は1000、周波数8 M
Hzでの保磁力は0.150eであり、膜厚は3−とし
た。
ギャップ層5は5i02で形成し、その厚さは0.4μ
とした。
コイル層7には、Cuを用い、スパイラル型に形成し、
コイルターン数は30ターンとした。
絶縁層81.83はA℃20.で形成し、その厚さは3
−とした。
保護層9は、AJ2! O,で形成し、その厚さは10
−とした。
また、比較用サンプルとして、低飽和磁束密度非晶質薄
膜45のないもの(サンプルN。
4)や、低飽和磁束密度非晶質溝11145を結晶質で
形成したもの(サンプルNo、5)を作製した。
これらのヘッドサンプルと、保磁力が 14000eのハードディスクとを用いて、トラック幅
to、tmにて下記の特性を測定した。
(オーバーライド特性) 4 MHzの1f信号を記録し、次いでこの上から8 
MHzの2f信号を重ね書きした。
2f信号の出力に対する1f信号の出力を算出し、オー
バーライド特性を評価した。
なお、この値が一30dBを超える場合。
オーバーライド特性としては不十分である。
(分解能) 4MHzのif倍信号記録し、この信号の出力を■1f
とした。 また、別に、8 MHzの2f信号を記録し
、この出力をV2fとした。 これらから、下記の式に
より分解能を算出した。
式    (V *t/ V +r)  X  1 0
0  [%]なお、分解能が60%未満では、実用に耐
えない。
(記録・再生感度測定) 8 MHzの2f信号を記録し、次いで記録した2f信
号を再生し、その時の再生出力電圧値V、、(ピーク・
ツー・ピーク)を測定する。
結果は表1に示されるとおりである。
表1に示される結果から本発明の効果が明らかである。
なお、本発明の薄膜磁気ヘッドは、低飽和磁束密度非晶
質薄膜45の密着性も良好であった。
実施例2 第2図に示すEDG型の薄膜磁気ヘッドサンプルを作成
した。
低飽和磁束密度非晶質薄膜45および高飽和磁束密度合
金薄膜65の組成、直流での飽和磁束密度、周波数8 
MHzでの初透磁率および保磁力を表2に示す。
なお高飽和磁束密度合金薄膜65の膜厚は2.0−とし
た。
そして、その他の条件は実施例1と同様とした。
また、比較サンプルとして、低飽和磁束密度非晶質薄膜
45を結晶質で形成したものを作製した(サンプルNo
、10)。
これらのヘッドサンプルと、保磁力1800Oeのハー
ドディスクとを用いて、トラック幅10−にて実施例1
と同様の測定を行った。
なお、実施例1のサンプルNo、  1と、 No、4
に対しても同様の測定を行なった。
結果は表2に示されるとおりである。
以上の結果から本発明の効果が明らかである。
なお、高飽和磁束密度合金薄膜65を F e s。c ++T a 5(at%)、F e 
ass i x(重置%)にかえて、前記と同様の評価
を行なったところ同等の結果が得られた。
〈発明の効果〉 本発明のDGL型薄膜磁気ヘッドは、磁極層のギャップ
層対向面に、低飽和磁束密度非晶質薄膜を有するもので
ある。
このため、記録時には広ギヤツプ薄膜磁気ヘッドとして
、また、再生時には狭ギヤツプ薄膜磁気ヘッドとして使
用でき、オーバーライド、分解能、感度等の記録特性お
よび再生特性が良好である。
また、低飽和磁束密度非晶質薄膜の飽和磁束密度を所定
の範囲とすることにより、分解能およびオーバーライド
特性の両者を満足することができる。
特に、磁極層の少なくとも一方のギャップ層対向面に、
低飽和磁束密度非晶質薄膜を有し、少なくとも一方のギ
ャップ層対向面に、高飽和磁束密度合金薄膜を有する本
発明のEDG型薄膜磁気ヘッドでは、前記の効果に加え
、高い保磁力を有する磁気記録媒体にも有効な記録を行
うことができる。
加えて、本発明の薄膜磁気ヘッドには、密着性が高い低
飽和磁束密度非晶質薄膜を形成するため、磁気ヘッドの
生産歩留りや信頼性が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のDGL型薄膜磁気ヘッドの1例が示
される部分断面図である。 第2図は、本発明のEDG型薄膜磁気ヘッドの1例が示
される部分断面図である。 第3図は、従来の薄膜磁気ヘッドが示される部分断面図
である。 符号の説明 1・・・薄膜磁気ヘッド 2・・・基板 3・・・下地層 41・・・下部磁極層 45・・・低飽和磁束密度非晶質薄膜 5・・・ギャップ層 61・・・上部磁極層 65・・・高飽和磁束密度合金薄膜 7・・・コイル層 81.83・・・絶縁層 9・・・保護層 願 理 同 人 ティーデイ−ケイ株式会社 人 弁理士  石 井 陽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下部磁極層および上部磁極層の少なくとも一方の
    ギャップ層対向面に、磁極層より低い飽和磁束密度を有
    する低飽和磁束密度非晶質薄膜が形成されていることを
    特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. (2)下部磁極層および上部磁極層の少なくとも一方の
    ギャップ層対向面に、磁極層より低い飽和磁束密度を有
    する低飽和磁束密度非晶質薄膜が形成されており、 前記下部磁極層および/または上部磁極層のキャップ層
    対向面の磁極層と低飽和磁束密度非晶質薄膜の間または
    磁極層とギャップ層の間に、磁極層より高い飽和磁束密
    度を有する高飽和磁束密度合金薄膜が形成されているこ
    とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  3. (3)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜の飽和磁束密度が
    、1500〜3000Gである請求項1または2に記載
    の薄膜磁気ヘッド。
  4. (4)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜の材質が、Co系
    非晶質である請求項1ないし3のいずれかに記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  5. (5)前記低飽和磁束密度非晶質薄膜が、Coと、Zr
    、Hf、Ti、Y、SiおよびBから選ばれる1種以上
    と、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWから選ばれる
    1種以上とを含有する請求項1ないし3のいずれかに記
    載の薄膜磁気ヘッド。
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