JPH0327183A - 繊維製品の抗菌防臭加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は，優れた洗濯耐久性を有する繊維製品の抗菌防
臭加工方法に関するものである。

（従来の技術） 我々は，日常生活の中で細菌やカビ等の微生物の悪影響
を受けている。特に衣料品，寝装品．インテリヤ品等の
繊維製品においては，繊維表面に付着した汗，垢，汚れ
等を栄養源にして繁殖した細菌やカビ等の微生物によっ
て．悪臭を発したり．繊維を脆化したりして．実用上あ
るいは衛生上で悪影響を受けている。こうした状況の中
で快適な衣生活や健康的な生活環境を形或するうえで，
繊維製品の抗菌防臭加工の重要性が認識されるようにな
ってきた。

繊維製品の抗菌防臭加工に際しては，（１）衛生効果が
大きいこと，（２）洗濯耐久性があること，（３）人体
に対して安全であること，の３要件を満たさなければな
らない。これに対して従来より行われている抗菌防臭加
工方法は，衛生効果が大きく，かつ人体に対して安全な
抗菌剤を用いて，洗濯耐久性向上のための種々の方法が
試みられている。その方法としては，繊維に対して親和
力のある抗菌剤を繊維に付着する方法，繊維素反応型樹
脂と抗菌剤を併用し，繊維表面に皮膜を形或する方法が
実用に供されている。

しかし，これらの方法は，綿製品には効果的であるが，
合戊繊維に対しては洗濯耐久性の効果は十分でなかった
。そのため．合或繊維においては，紡糸時に抗菌性を有
する金属，金属化合物，セラミックス等を練り込む方法
が提案されている。しかし，これらのものは，繊維の着
色，コスト高等の問題があり．用途が限定されるととも
に，製造上の問題もあった。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は．このような現状に鑑みて行われたものであり
，安価で製造上問題のない，洗濯耐久性に優れた抗菌防
臭性を有する繊維製品特に合戊繊維製品を得ることを目
的とするものである。

（課題を解決するための手段） かかる目的を達戊するために．本発明は次の構戒を有す
るものである。

すなわち本発明は，抗菌剤とシランカップリング剤に．
アミンブラスト樹脂，ポリウレタン樹脂，アクリル酸エ
ステル樹脂のうちの少なくとも１種の樹脂を配合してな
る混合溶液を繊維製品に付与し，しかる後に熱処理する
ことを特徴とする繊維製品の抗菌防臭加工方法を要旨と
するものである。

以下，本発明について詳細に説明する。

本発明で用いられる繊維製品としては，ナイロン６やナ
イロン６６で代表されるボリアミド系合或繊維，ポリエ
チレンテレフタレートで代表されるポリエステル系合戊
繊維，ポリアクリ口ニトリル系合或繊維，トリアセテー
ト等の半合或繊維，木綿や麻で代表される天然繊維ある
いはナイロン６／木綿．ポリエチレンテレフタレート／
木綿等の混紡繊維等から構或された織物，編物，不織布
等を挙げることができる。

本発明で用いられる抗菌剤は．従来から一般に使用され
ている公知の薬剤でよく，例えば，３一（トリメトキシ
シリル）プロビルジメチルオクタデシルーアンモニウム
クロライド，オクタデシルメチルーベンジルアンモニウ
ムクロライド．２一（４−チアゾリル）ベンツイミダゾ
ール，α−プロムシンナムアルデヒド．Ｎ−（フルオロ
ジクロロメチチオ）フタルイミド等を挙げることができ
る。使用量は，各種抗菌剤によって異なるが，衛生効果
，コスト等を加味すると．使用繊維製品の重量に対して
０．　１〜１０％が好適である。

本発明で用いられるシランカツブリング剤は，その分子
中に２個以上の異なった反応基をもつ有機ケイ素単量体
の総称を意味し，反応基としては，メトキシ基，エトキ
シ基，シラノール基，ビニル基，エボキシ基，メタクリ
ル基，アミノ基，メルカプト基等を有するものである。

具体的には，γ一アミノブロビルトリエトキシシラン，
Ｔ−メルカブトプロピルトリメトキシシラン，ビニルト
リエトキシシラン等を挙げることができる。その使用量
は，繊維製品の重量に対して０．１〜１０％の範囲が効
果，コストの点からみて望ましい。

本発明は，上述の抗菌剤とシランカツブリング剤に下記
のアミノプラスト樹脂，ポリウレタン樹脂，アクリル酸
エステル樹脂のうちの少なくとも１種の樹脂を配合して
用いる。

ここでいうアミノプラスト樹脂としては，メラミン系，
グリオキザール系，ウロン系等の樹脂を挙げることがで
き，具体的には，メラミン系樹脂としてトリメチロール
メラミン．ヘキサメチロールメラミン，グリオキザール
系樹脂としてジメチロールジヒドロキシ尿素，ジメチロ
ールエチレン尿素．ウロン系樹脂としてジメチロールウ
ロン等を挙げることができる。

ポリウレタン樹脂は．ポリイソシアネートとボリオール
あるいはポリエステルを反応せしめて得られる樹脂であ
り．ポリエーテル型ウレタン，ポリエステル型ウレタン
を挙げることができる。

アクリル酸エステル樹脂としては．アクリル酸メチルエ
ステル，アクリル酸ブチルエステル等を挙げることがで
きる。

使用量については．各種樹脂によって異なるので．要望
される繊維製品の風合に応じて予備実験により適宜決定
すればよい。

本発明方法では，抗菌剤とシランカツブリング剤の混合
溶液に，上述のアミノプラスト樹脂，ポリウレタン樹脂
．アクリル酸エステル樹脂のうちの少なくとも１種の樹
脂を添加した混合溶液とする。ここでいう混合溶液は，
いずれも有機溶媒溶液または水性エマルジョン等であり
．いずれの場合にもそれぞれの薬剤．樹脂が均一に混合
されていることが必要である。

本発明では，上述の混合溶液を前述の繊維製品に付与す
る。付与に際しては，吸尽法．パッド法，スプレー法等
．従来から行われている公知の方法で繊維製品に処理し
，乾燥する。

最後に．混合溶液で処理された繊維製品を熱処理する。

本発明方法では，熱処理することが必須である。温度は
，１００〜２００℃の範囲で，処理時間は１０〜６００
秒の範囲で，使用される抗菌剤，シランカツブリング剤
，アミノプラスト樹脂，ポリウレタン樹脂．アクリル酸
エステル樹脂によって適宜決定すればよい。この温度条
件，処理時間条件は，おおよその目安であり，特にこれ
に限定される必要はない。

（作　用） 本発明方法のごとく，繊維製品に抗菌剤とシランカツブ
リング剤と樹脂の混合溶液を付与し，熱処理すると，２
個以上の反応基をもつシランカツブリング剤が樹脂と繊
維の双方に反応，結合して，樹脂皮膜と繊維との密着性
を向上させるとともに，樹脂皮膜の強度を向上させ，そ
の結果，洗濯による抗菌剤の脱落防止を飛躍的に向上さ
せて，洗濯耐久性のある抗菌性能が得られるものと推測
される。

（実施例〉 以下．実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
が，実施例における繊維製品の性能評価は次の方法で行
った。

（１）　　カビ抵抗性試験法 Ｊ　Ｉ　Ｓ　　Ｚ　　２９１１−６．２．２（繊維製品
の試験・湿式法） （２）　　菌数測定法 滅菌試料布に試験菌（ブドウ状球菌，　Ｓｔａｐｈｙｌ
ｏｃｏｃｃｕｓ　ａｕｒｅｕｓ　　Ｉ　Ｆ○１３２７７
）のブイヨン懸濁液を注加し．密閉容器中で３７℃，１
８時間培養後の生菌数を計測し，無加工試料布に対する
増減値差を下記（１）式より求めた。

Ａ：無加工試料に接種した直後の菌数 Ｂ：無加工試料にて１８時間培養した後の菌数 Ｃ：加工試料にて１８時間培養した後の菌数 尚，試験に際しては試験菌の活性状態を確認する必要が
あり，　ｌｏｇ　Ａ／Ｂ＞２であればこの試験を有効と
みなすが，　ｌｏｇ　Ａ／Ｂ≦２の場合にはこの試験を
無効とみなして再試験を行う。

（３）洗濯方法 ＪＩＳ　　Ｌ−０２１７　　１０３法 実施例１ 抗菌剤としてオクタデシルメチルーベンジルアンモニウ
ムクロライドを使用し，シランカップリング剤としてＴ
−グリシドキシブロビルメトキシシランを使用し，メラ
ミン樹脂として市販のスミテツクスレジンＭ−３　（メ
ラミン樹脂溶液）を用いて，下記樹脂処方１の混合溶液
を作或した。

〔樹脂処方１〕 ｔクタデシルメチルーペンジルアンモニウムクロライド
　　　　　　Ｉｇγ−グリシドキシブロビルメトキシシ
ラン　　　　　　０．１　ｇ水　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　９　７．　８　ｇ次にポリエステル加
工糸使いの九編地をこの混合溶液に浸漬し，マングルを
用いて絞り率１００％で絞った後．温度１００℃にて１
０分間乾燥し，引き続き，温度１５０℃で１分間熱処理
を行って本発明方法による抗菌防臭加工繊維製品を得た
。

本発明との比較のため，本実施例において使用したシラ
ンカップリング剤を省くほかは，本実施例１と全く同一
の方法により比較用の抗菌防臭加工繊維製品を得た。

上述のごとくして得られた本発明および比較例の繊維製
品の抗菌性を菌数測定法によって測定し，その結果を併
せて第１表に示した。

第 １ 表 第１表より明らかなように，本発明方法によって得られ
た抗菌防臭加工繊維製品は．洗濯後でも優れた細菌増殖
抑制効果を有していた。

実施例２ 抗菌剤２−（４−チアゾリル）ベンツイミダゾール２．
５ｇをメチルエチルケトン２ＱＯｇに溶解し，これに市
販の非イオン界面活′性剤サンモールＦＬ（日華化学■
製）５０ｇを添加し，水を加えて全量を３００ｇにした
後，混和攪拌して均一な抗菌剤エマルジョン溶液を作或
した。

この抗菌剤エマルジョン溶液に，γ一（２−アミノエチ
ル）アミノプ口ピルトリメトキシシラン（シランカップ
リング剤）　０．　５　ｇと，ハイドランＨＷ−１０２
（大日本インキ工業■製，ポリウレタン樹脂溶液）１０
ｇを添加し，さらに水を加えて全量を５００ｇにした後
，混和攪拌し，均一な混合溶液を得た。

次に，ポリエステル６５％，綿３５％よりなる混紡糸を
用いて製織したブロードを　，上記混合溶液に浸漬し，
マングルを用いて絞り率１００％で絞った後，温度１０
（１℃において１０分間乾燥し，引き続き，温度１５０
℃で１分間熱処理を行い，本発明方法による抗菌防臭加
工繊維製品を得た。

本発明との比較のため．本実施例において使用したシラ
ンカツブリング剤を省くほかは，本実施例２と全く同一
の方法により比較用の抗菌防臭加工繊維製品を得た。

上述のごとくして得られた本発明および比較例の繊維製
品の抗菌性をカビ抵抗性試験法によって測定し．その結
果を併せて第２表に示した。

第　　　２　　　表 本発明方法によって得られる抗菌防臭加工繊維製品は，
洗濯による抗菌剤の脱落が非常に少なく，洗濯耐久性に
優れた抗菌防臭性能を有しており．衣料品，寝装品．イ
ンテリア品等に適した素材である。

く表示について〉 ３　：　試料の接種した部分に菌糸の発育が認められな
い。

２　：　試料の接種した部分に認められる菌糸の発育部
分の面積が．全面積 の１／３を超えない。

１　：　試料の接種した部分に認められる菌糸の発育部
分の面積が，全面積 の１／３を超える。

第２表より明らかなように，本発明方法によって得られ
た抗菌防臭加工繊維製品は．洗濯後でも優れたカビ発育
抑制効果を有・していた。

（発明の効果）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）抗菌剤とシランカップリング剤に、アミノプラス
   ト樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル酸エステル樹脂の
   うちの少なくとも１種の樹脂を配合してなる混合溶液を
   繊維製品に付与し、しかる後に熱処理することを特徴と
   する繊維製品の抗菌防臭加工方法。