JPH0327167B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明はコンバイン又はハーベスタの機台上に
搭載したり、定置型として使用する脱穀機に関す
る。

(ロ) 従来技術 従来、脱穀機におけるフイードチエンの伝動装
置として、フイードチエンの中途部の下部に伝動
ケースを設け、該伝動ケースの入力軸を高速回転
するフアン軸により駆動し、上記伝動ケースの出
力軸に取付けたスプロケツトにフイードチエンを
直接巻き掛けた脱穀機は、特開昭56−92711号公
報により既に知られている。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 前記既知の脱穀機におけるフイードチエンの伝
動装置は、通常高速回転する送風用のフアン軸を
原動軸としており、かつ、フイードチエンを伝動
ケースの出力軸に取付けられているスプロケツト
に巻き掛けてあるので、適切なフイードチエン速
度を得るためには伝動ケース内の歯車により大幅
に減速する必要があり、それにより伝動装置が複
雑でかつ大型化し、その上、フイードチエンを伝
動ケースの出力軸の位置まで下げなければならな
いのでフイードチエンが長くなる等の問題点があ
つた。

(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上面に挟扼レールを対設した下扱ア
ンダーチエン型の脱穀機において、フイードチエ
ンとその下方の低速回転する伝動軸との間に減速
用の伝動ケースを設け、該伝動ケースの入力軸と
前記伝動軸とを減速用の無端伝動機構で連動連結
し、上記伝動ケースの出力軸と前記フイードチエ
ンの戻り側の中途部に噛合させたスプロケツトの
軸とを減速用の無端減速機構で連動連結すること
によりフイードチエンの減速伝動装置を、伝動ケ
ースの回転をその上方の無端伝動機構により更に
減速すると共に最終スプロケツトをフイードチエ
ンに接近させて前述の問題点を解決した。

(ホ) 作用 フイードチエンの下位となつている戻り側を駆
動することにより、上位の搬送作用側が引張ら
れ、フイードチエンの下方の一番螺旋軸のような
低速回転軸により、無端伝動機構により伝動ケー
スの入力軸を駆動し、伝動ケース内の歯車は出力
を更に減速し、この出力軸は上方に軸支されてい
てフイードチエンの下方の戻り側を巻き掛けたス
プロケツトの軸を無端減速機構を介して駆動す
る。

上記スプロケツトは伝動ケースから上方へ伸び
る減速用の無端伝動機構を介して駆動されるの
で、高い位置にあり、フイードチエンを大きく下
方へ迂回させる必要がない。

(ヘ) 実施例 コンバインに搭載する脱穀機における伝動装置
の一例を図面ついて説明すると、１は扱室に扱胴
２を内装して軸架した本体であつて、図示してな
いが従来のものと同様扱室受網の下方から排塵選
別室に亘つて揺動選別体が架設してあり、供給口
の下方に送風風車３を送風軸４にて軸支し、一番
受樋には一番移送螺旋軸５を、また二番受樋には
二番移送螺旋軸６を内装して両側壁に支承してあ
る。

また、扱口の下部に沿つてアンダーチエン型の
フイードチエン７を張設し、その往行程となる上
部には狭扼レール８を対設してあり、その始端と
終端は遊動スプロケツト９，９に掛けてある。

次ぎに伝動装置について説明すると、エンジン
１０を機台の揚穀筒８側に搭載し、第１図及び第
３図に示すように扱胴入力軸２ａのプーリー２ｂ
及び前記二番移送螺旋軸６の一端のプーリー６ａ
をベルト１０ａを介して駆動し、プーリー６ａに
併設した小径のプーリー１１は吸引風車１２の軸
１３に固定したプーリー１３′をベルト１４で駆
動し、二番スロワ１５の投擲羽根１６は二番移送
螺旋軸６と共に回転する。

また、二番移送螺旋軸６の他端の小径プーリー
１７は第２図及び第３図に示すように一番移送螺
旋軸５の大径プーリー１８と送風軸４のプーリー
４ａとをベルト１９により駆動し、前記一番移送
螺旋軸５の他端とフイードチエン７との間の側壁
には伝動ケース２０を取付け、該伝動ケース２０
の入力軸２１に装着したスプロケツト２２を一番
移送螺旋軸５に装着した小径のスプロケツト２３
によりチエン２４を介して駆動し、前記フイード
チエン７を張設する枠体２５の中間部にフイード
チエン７の戻り側に掛けたスプロケツト２６をブ
ラケツト２７の支軸２７ａで軸支し、該支軸２７
ａに取付けた大径のスプロケツト２８は前記伝動
ケース２０の出力軸２９に装着した小径のスプロ
ケツト３０によりチエン３１を介して駆動され、
伝動ケース２０内の受動歯車２０ａを取付けた出
力軸２９には爪クラツチ型のトルクリミツターＡ
が介装してある。

更に、前記入力軸２１に突設したクランクアー
ム３２はロツド３３を介して前記揺動選別体の揺
動アーム３４に連動連結してあり、前記フイード
チエン７の終端の遊動スプロケツト９の軸は自在
継手３５を介して排藁搬送チエン３６を駆動し、
二番移送螺旋軸６の他端に装着したもう１つのプ
ーリー３７は本体１の後部に装着したカツター又
は結束装置等の排藁処理装置を駆動する。

なお、図面中、３８，３９，４０，４１，４２
はテンシヨンローラである。

第４〜５図はフイードチエン７の終端に設けた
巻付き防止装置を示すものであつて、遊動スプロ
ケツト９は一対の歯輪９ａ，９ａからなり、スク
レーパ４３は一方の歯輪９ａと軸受部の間に浸入
する上下方向の板４３ａを遊動スプロケツト９の
ボス部に接近させた略水平な板４３ｂに熔接して
構成されてあり、前記枠体２５にボルト４４，４
４を長孔４５に挿通して螺着することにより進退
調節可能になつている。

前述の脱穀機において、エンジン１０が本体１
の一側で扱胴入力軸２ａ及び二番移送螺旋軸６を
駆動すると、他側では二番移送螺旋軸６が一番移
送螺旋軸５を低速に、また送風軸４を高速に回転
駆動し、一番移送螺旋軸５に取付けた小径のスプ
ロケツト２３は、伝動ケース２０の入力軸２１の
大径のスプロケツト２２をチエン２４を介して駆
動し、その回転は伝動ケース２０内の歯車で減速
された上、スプロケツト３０と２８で更に減速さ
れて支軸２７ａを駆動するので、フイードチエン
７はスプロケツト２６により低速な穀稈搬送速度
で回転駆動される。

その際、フイードチエン７は始端と終端とが、
弾機により張り付勢されたテンシヨンローラ３８
を圧接した状態にてスプロケツト２６にて駆動さ
れるので作用側が恰も張り側であるように緊張さ
れ、供給した穀稈を挟扼レール８との間に確実に
挟持して搬送し、また、フイードチエン７がその
始端と終端を掛けたスプロケツト９，９から外れ
ることがない。

(ト) 発明の効果 本発明は前述のように上面に狭扼レールを対設
した下扱アンダーチエン型の脱穀機において、フ
イードチエン７とその下方の低速回転する伝動軸
との間に減速用の伝動ケース２０を設け、該伝動
ケース２０の入力軸２１と前記伝動軸とを無端伝
動機構で連動連結し、上記伝動ケース２０の出力
軸２９と前記フイードチエン７の戻り側の中途部
に噛合させたスプロケツト２６の軸２７ａとを減
速用の無端減速機構で連動連結したので、伝動ケ
ースの入力軸は、低速回転する下方の軸により駆
動され、出力軸の回転はその上方の増速用無端減
速機構により更に減速されることとなり、著しく
径の異なる歯車により減速するものより伝動効率
を向上させることができると共に伝動ケースを小
型軽量に構成することができる。

また、伝動ケースの上方の無端減速機構により
最終スプロケツトに伝動するので、従来のように
フイードチエン７の戻り側を大きく下方へ下げる
必要がなく、それによりフイードチエン７を的確
に駆動することができるものでありながら短くか
つ軽くすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであつて、
第１図は脱穀機の揚穀装置側の側面図、第２図は
同上フイードチエン側の側面図、第３図は伝動系
統図、第４図は巻付防止装置の平面図、第５図は
同上側面図、第６図ａは同上断面図、ｂはスクレ
ーバの斜視図である。 ５……一番移送螺旋軸、６……二番移送螺旋
軸、７……フイードチエン、１０ａ，１９……ベ
ルト、２ｂ，４ａ，６ａ，１７，１８……プーリ
ー、２０……伝動ケース、２２，２３，２８，３
０……スプロケツト、２４，３１……チエン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上面に挟扼レールを対設した下扱アンダーチ
   エン型の脱穀機において、フイードチエン７とそ
   の下方の低速回転する伝動軸との間に減速用の伝
   動ケース２０を設け、該伝動ケース２０の入力軸
   ２１と前記伝動軸とを無端伝動機構で連動連結
   し、上記伝動ケース２０の出力軸２９と前記フイ
   ードチエン７の戻り側の中途部に噛合させたスプ
   ロケツト２６の軸２７ａとを減速用の無端減速機
   構で連動連結したことを特徴とする脱穀機の伝動
   装置。