JPH03266916A - 農園芸用育苗容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は野菜や草花、樹木等の植物の育苗栽培に利用す
る農園芸用育苗容器に関するものである。

（従来の技術） 従来、農園芸植物の育苗、栽培に用いられている不織布
を利用した容器としては、例えば（イ）実開昭４９−９
５１３４号公報に示されているように、合成繊維シート
状物を成型してなる植木鉢や（ロ）特開昭５７−９４２
２５号公報に示されているように熱可塑性合成繊維ウェ
ブを部分的に熱圧着、結合した不織布からなる育苗用容
器が見られる。

（発明が解決しようとする課題） 上記（イ）、（ロ）に示されている育苗容器は従来のプ
ラスチック容器や素焼きの容器の欠点である通気性のな
い材料である為育苗に必要な空気の流通が不足し、通水
性でない為肥料を含む水分が容器内の培土全体に均一に
分配されず水腐れ、根腐れが生じる。又運搬使用時に破
損し易く、重くて高価であることなどの理由によりこの
ような欠点を改良する目的で軽くて、通気性、通水性が
よく、耐久性で毛根のはみ出しのない育苗容器が考案さ
れたものであるが、然るにこれらの容器は保水性と通気
性のバランスが取れていす、保水性が良すぎて根腐れを
起こしたり、通水、通気性が良すぎて育苗容器中の土壌
がすぐ乾燥する等の欠点がある。更には側面、底面を構
成する不織布の目が荒いので害虫や有害な病原菌が土壌
に入り易くその増殖により根腐病、萎凋病、立枯病、白
絹病等種々の病気が発生ずる原因となり、又育苗の管理
方法を誤ると常に」１記の危険にさらされたり、植物の
生育が劣るのみでなく、有効な微生物が減少して有害な
病原菌が繁殖する等の問題点がある。

（課題を解決するだめの手段） 本発明は」１記問題点に鑑みてなされたものであり、熱
可塑性合成繊維又は該合成繊維と親水性熱可塑性繊維と
の混合繊維で形成したウェブ又は不織布或いは熱接着性
繊維と合成繊維又はセルロース系繊維との混合繊維で構
成した混合繊維ウェブ又は不織布シートを所定の金型で
所定の形状に熱圧成型してなる容器の内面全体に有効微
生物を増やし、」−１根、微生物の相互作用を活性化し
、土壌病原菌の繁殖を抑圧駆逐する有効微生物の混合物
である拮抗微生物資材（以下拮抗微生物資材と呼ぶ）を
単独に、又は該拮抗微生物資材と有機肥料との混合物を
樹脂結合剤を介してコーティング層を設けることにより
その問題点を解消したものである。

即ち本発明は上記拮抗微生物資材を不織布成型容器の内
部表面全体にコーティングした塗布層を設けることによ
り、有効微生物の拮抗作用によって、土壌中の有効菌を
ふやし、有害菌の活動を低下せしめて、土、根、微生物
の相互作用を活性化し、植物の病害や連作障害を抑制し
て安定した育苗栽培を可能とした農園芸用育苗容器を得
たものである。

本発明に用いる上記拮抗微生物資材としては、トリコデ
ルマ、サツカロマイセス、キャンデイダ、エンドスイコ
プシス、アスペギルス、ペニシリウム、ノルカデイア、
バチルス、ブシウドモナス、ストレプトマイセス、アゾ
トモナス、クロストリデイウム、アゾトモナス、バクテ
リウム、リゾビウム、ザーモスポラ等があり、これら単
独又は複数種とこれら微生物の土壌での増殖と定着を助
ける有機物と鉱物とを混合して用いることができる。

又」１記拮抗微生物資材をコーティングにより付着させ
る成型容器を構成する基材不織布シートとしては、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、ポ
リ塩化ビニリデン、モダクリル等の合成繊維やパルプ、
綿、麻等の天然繊維、レーヨン、キュプラ、アセテート
等の再生、半合成繊維、吸水性アクリル、吸水性レーヨ
ン等の高吸水性繊維、ＰＰ−ＰＥ複合繊維、共重合ポリ
アミド繊維、共重合ポリエステル繊維等の熱融着バイン
ダー繊維から選択する１乃至複数種の繊維を使用してウ
ェブ形成機により形成した積層繊維ウェブや該ウェブに
結合手段として結合剤又はニドルパンチ、縫合、又は熱
融着等の結合手段によって結合した不織布シートが用い
られる他、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン
、ポリエチレン、ポリアクリル、ポリウレタン等のスパ
ンポンド不織布やメルトブロー不織布、スパンレース不
織布も同様に使用することができる。また上記ウェブ又
は不織布と積層して使用してもよい。

該ウェブ又は不織布シートは所定の金型で、加熱、加圧
又は真空成型により所定の形状に成型して育苗容器を形
成する。

又拮抗微生物資材又は該微生物資材と有機肥料、例えば
動物質（魚カス、肉カス、骨粉、乾固等）植物質（油カ
ス、しょう油カス、発酵カス）やその他乾燥菌体肥料、
汚泥肥料、畜ふん、汚泥コンポスト、堆肥）の不織布成
型容器へのコーティングは樹脂結合剤、例えばＣ，Ｍ、
Ｃ，ＰＶＡ、ポリアクリル酸エステル、ＥＶＡ、ポリビ
ニルアセテート、ＳＢＲエチレン−塩ビ等と分散剤、例
えばポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド等
を添加した溶液との混合溶液の散布又は塗布等の手段或
いは樹脂結合剤エマルジョン、ラテックスとの混合物を
発泡機により３〜６倍に発泡させた泡糊を塗布すること
により付着させることができる。

この様にして拮抗微生物資材又は該微生物資材と有機肥
料との混合物を容器内面に付着せしめてなる農園芸用育
苗容器は土壌と共に野菜や草花、苗木等の育苗に効果的
に用いられる。

以下本発明の一実施例を図面に従って詳細に説明する。

（実施例１） ポリエステルｍｍ　２　ｄ　Ｘ５１ｍｍ　　３５％とレ
ーヨン繊維２　ｄ　Ｘ５１ｍｍ　　３０％及び熱融着性
ポリエステル繊維（ノルティ４０８０ユニチカ製）３５
％の混合繊維を用い公知カード機及びクロスラッパー機
によりクロスウェブを形成し、１５０°Ｃで熱処理を施
して目付２００ｇ／　ｒｒｒの不織布シートを作成した
。

上記不織布シートを１２０°Ｃに加熱した金型に入れ、
約１１−ンのプレス圧で熱圧成型する事によって、重さ
１０ｇ、肉厚０．６　ｍｍ、高さ８０ｍｍ、開口部直径
９０ｍｍ、底部直径６５ｍｍの成型容器を得た。

この成型容器の内面に、育苗用拮抗微生物資材（オーレ
スＧ■松木微生物研究所製）を整泡剤を添加したアクリ
ル酸エステル樹脂エマルジョンと混合し発泡機により例
えば５〜６倍発泡した泡糊を塗布して、上記拮抗微生物
資材をＬｏｇ付着低温（４０〜６０°Ｃ）で乾燥させて
農園芸用育苗容器を得た。

得られた育苗容器は第１図及び第２図に示す様に多孔質
通気性不織布成型容器（１）の内部表面に拮抗微生物資
材（２）が泡糊（３）により一部が内部に浸透固着され
た通気、通水性のコーティング層（４）を有して構成さ
れている。

上記実施例で得られた育苗容器に消毒した土壌に入れ、
トマト、キュウリ等野菜の育苗に用いた所、不織布容器
の特徴とである多孔通気性で空気の流入が良好であるこ
とに寄因して根が側壁の空気流入方向に向かって生長し
、有効微生物の拮抗作用により、根圏微生物のバランス
を良好に維持して野菜の成長を促進し、病原菌による土
壌病害発生を抑制し、作物の育成にすぐれた効果が得ら
れた。

維１５ｄＸ５１ｍｍ　　４５％（ヌルティ４０８０ユニ
チカ社製）とを均一に混合して形成した目付４００ｇ／
　％のカードウェブに、５０Ｐ／ｃＴＩｌのニードルパ
ンチ加工を行ない軽く繊維間相互を交絡せしめた不織布
シートを構成する。

上記不織布シートは金型温度１２０°Ｃ３圧力２トンで
８０秒間熱成型を行い、重さ２０ｇ、肉厚０．９　ｍｍ
、高さ８０ｍｍ、開口部直径９０ｍｍ、底部直径６５ｍ
ｍの成型容器を得た。得られた容器の側壁は熱接着性繊
維が溶融圧着してフィルム化し、みかけ密度が０、５　
ｇ／ｃＴＩＹで孔径３０μｍ以下の微細な気孔が均一に
分布し、又底部は金型ゲージの調整によりフィルム化さ
れず密度０．１　ｇ／ｃｒｔ７〜０．２　ｇ／ｃｆｆｌ
で孔径４０〜２００μｍの孔を均一に有するものが得ら
れる。

上記成型容器の内面全体に、拮抗微生物資材（スミリン
ユーキデルマ：住友林業社製）と有機肥料として骨粉を
用い樹脂接合剤として水溶性ポリビニールアルコール樹
脂溶液を使用して混合した混合溶液を塗布し、低温４０
〜５０°Ｃで乾燥し成型容器の内壁、底面を上記拮抗微
生物資材５ｇと骨粉２０ｇを均一に付着せしめた通気性
のコーティング層を設けて農園芸用育苗容器を形成した
。向上記各実施例において拮抗微生物資材と有機肥料と
樹脂結合剤混合物の塗布は容器の内面全体に塗布したが
所定間隔で円形、角形等任意の形状模様で塗布すること
ができる。

上記実施例で得られた育苗容器に消毒した土壌を入れ、
挿木により作ったくちなしの苗木を植え付けた所、有効
微生物の拮抗作用により、根張りや活着がよく、生長が
促進され病害を受けることなく、潅水時の通気、通水性
も良好に維持できた。

（発明の効果） 本発明は上記の如く構成したことにより、病原菌に感染
し易く育ちにくい育苗期間中に、育苗容器内面全体に付
着せしめた有効微生物の拮抗作用及び不織布育苗容器の
優れた空気透過性、通水性０ により、有効微生物を増殖し、有害病原菌を抑えて、土
、根、微生物の相互作用を活性化して病害を予防し、根
張りや活着を良好として安定成育をはかることが可能と
なった。

また植込後は潅水のみてよく容器側壁に付着せしめた有
機肥料により養分を吸収し植物の育苗、栽培がより簡単
、確実、安価に実施できる等の効果を有する発明である
。

【図面の簡単な説明】

（１）・・・・・・不織布成型容器、（２）・・・・・
・拮抗微生物資材、■ 第 図 １／ ［

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱可塑性合成繊維又は該熱可塑性合成繊維と親水
   性の熱可塑性繊維との混合繊維ウェブ又はこれらのウェ
   ブで構成する不織布を所定の金型で所定の形状に加熱、
   加圧して成型した容器の内面全体に又は所定の間隙を有
   して植物の病原菌を抑圧駆逐する有効微生物の混合物で
   ある拮抗微生物資材を樹脂結合剤によりコーティングし
   てなることを特徴とする農園芸用育苗容器。
2. （２）樹脂結合剤が空気吹込み高発泡泡糊又は水溶性樹
   脂を用いることを特徴とする農園芸用育苗容器。
3. （３）熱接着性繊維と合成繊維又はセルロース系繊維と
   の混合繊維で構成した繊維ウェブ又は交絡繊維シートを
   所定の金型で所定の形状に加熱加圧して形成した容器の
   内面全体に又は所定の間隙を有して植物の病原菌を抑圧
   駆逐する有効微生物の混合物である拮抗微生物資材及び
   有機肥料との混合樹脂結合剤によりコーティングしてな
   ることを特徴とする農園芸用育苗容器。