JP2627567B2 - 農園芸用不織布シート及びそのシートを用いた成型容器 - Google Patents

農園芸用不織布シート及びそのシートを用いた成型容器

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は野菜や草花、樹木等の植物の育苗,栽培に利
用する農園芸用不織布シート及びそのシートを用いた成
型容器に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、農園芸植物の育苗,栽培に使用されている不織
布シート及び容器としては、単に多孔性の不織布をその
まま転用したものや、例えば(イ)特開昭62−115218号
公報に示されているように、合成繊維及び高吸水性合成
繊維の混合物よりなる植物栽培用不織布構造体或は
(ロ)実願平1−45338号に見られるように内部が親水
性繊維を含む保水層、外部が疎水性繊維を含む表面層で
形成する二層構造よりなる成型育苗用容器がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記(イ)(ロ)に示される植物栽培用不織布構造体
や育苗容器は土壌中に埋めて用いたり、或は培土となる
土壌を容器に入れて用いられている。
上記多孔質不織布の欠点である通水性が良すぎて保水
性に乏しい為、散水を怠ると苗が枯死するという欠点を
改良する目的で保水性にすぐれた高吸水性繊維を混合し
て構成することにより水分保持機能と適当なる通気性を
付与する事により幾分問題点は解決されるが、培土とな
る土壌が有害な病原菌の増殖により植物が根腐病,萎凋
病,立枯病,白絹病等種々の病気が発生する原因とな
り、また育苗の管理方法を誤ると常に上記の危険にさら
されたり、植物の生育が劣るだけでなく、有効な微細物
が減少して有害な病原菌が繁殖する等の問題点がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、天
然又は合成繊維(吸水性繊維を含む。)又はこれらの混
合繊維よりなる不織布又は積層不織布層間に、有効微生
物を増し土,根,微生物の相互作用を活性化して土壌病
原菌の繁殖を抑圧駆逐する有効微生物の混合物である拮
抗微生物資材(以下、拮抗微細物資材と呼ぶ)を単独
に、又は拮抗微細物資材と肥料との混合物を付着、含有
又は挾持せしめてなる農園芸用不織布シート又はそのシ
ートを用いてなる成型容器を構成することにより問題点
を解消したものである。
即ち、本発明は上記拮抗作用を有する有効微生物を農
園芸用不織布シート及びそのシートを用いた成型容器に
挾持又は付着又は含有せしめることにより、有効微生物
の拮抗作用によって土壌中の有効菌をふやし、有害菌の
活動を低下せしめて土,根,微生物の相互作用を活性化
して土壌病害や連作障害を抑圧し、育成する植物の病気
を少なくして安定して育苗栽培を可能とした農園芸用不
織布シート及びそのシートを用いた成型容器を得たもの
である。
本発明に用いられる上記の拮抗微生物資材としてはト
リコデルマ,アスペギルス,ペニシリウム,バチルス,
プシウドモナス,ストレプトマイセス,サーモスポラ等
があり、これら単独又は複数種とこれら微生物の土壌で
の増殖と定着を助ける有機物と鉱物とを混合して用いら
れる。
又、上記拮抗微生物資材を付着又は含有させる不織布
シートとしてはポリアミド,ポリエステル,ポリプロピ
レン,アクリル,ポリ塩化ビニリデン,モダクリル等の
合成繊維やパルプ,綿,麻等の天然繊維、レーヨン,キ
ュプラ,アセテート等の再生,半合成繊維、吸水性アク
リル,吸水性レーヨン等の高吸水性繊維、PP−PE複合繊
維、共重合ポリアミド繊維、共重合ポリエステル繊維等
の熱融着バインダー繊維から選択する1乃至複数種の繊
維を使用してウエブ形成機により積層繊維ウエブとな
し、結合手段として結合剤又はニードルパンチ又は熱接
着等によって結合した不織布シートが用いられる他、ポ
リエステル,ポリアミド,ポリプロピレン,ポリエチレ
ン,アクリル,ウレタン等のスパンボンド不織布やメル
トブロー不織布も同様に使用することができ、また上記
不織布と積層して使用してもよい。
また、拮抗微生物資材及び該微生物資材と肥料(例え
ば有機肥料)との不織布シートへの付着又は含有は、積
層ウエブの形成時又は上記不織布シートの積層時に層間
に散布により適用挾持して層間に介在させるか、又は樹
脂結合剤との混合溶液を散布・含浸等の手段により付
着,含有させるか、又はホットメルト樹脂粉体との混合
散布、不織布形成時のニードルパンチによる交絡により
保持させたり、或は不織布シート中に混在せしめた熱融
着バインダー繊維の熱融着により不織布構成繊維層内又
は積層不織布層間に付着、挾持させることが行なわれ
る。
この様にして拮抗微生物資材又は該微生物資材と肥料
(例えば有機肥料)の混合物を添加してなる不織布シー
トは所要の寸法に裁断し、プランター容器,鉢の内部,
側面,底面又は畑の土壌中に配置したりして土壌と共に
用いるか、或は、該不織布シートを所定の金型に入れ、
熱圧成型又は真空成型により所定の形状に成型して育苗
容器を形成し、用いることもできる。
又、上記拮抗微生物資材と共に用いる肥料としては有
機肥料が好ましく、例えば動物質,植物質その他汚泥肥
料,蓄糞,乾燥菌体肥料等が用いられる。
以下、本発明の一実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
〔実施例1〕 ポリエステル繊維2d×51mm35%とレーヨン繊維2d×51
mm35%及び熱接着性ポリエステル繊維4d×51mm(メルテ
イ4080ユニチカ社製)30%の混合繊維を用い公知カード
機及びクロスラッパー機によりクロスウエブを形成し、
150℃で熱処理を施して厚み3mm目付100g/m2の不織布を
得た。この不織布の表面にホットメルト樹脂粉体(ポリ
エチレン)を5g/m2散布したのち融着させた。
上記ホットメルト樹脂付着面に有用拮抗微生物及び醗
酵有機物と鉱物の混合物よりなる育苗用拮抗微生物土壌
改良剤(オーレスG(株)松本微生物研究所製)1m2
り230gを均一に散布したのち、もう1枚の上記不織布を
重ねて110℃に加熱したロール間隙を通過せしめて一体
に積層し、上記育苗用拮抗微生物土壌改良材を不織布層
間に挾持した農園芸用不織布シートを形成した。この不
織布シートを素焼き又はプラスチック鉢の内部形状に合
わせて裁断して装填し、土壌を内部に満たして育苗用と
して用いた。
また上記農園芸用不織布シートを120℃に加熱した金
型に入れ、約1tonのプレス圧で熱圧成型する事によっ
て、重さ16g,肉厚0.6mm,高さ80mm,開口部直径90mm,底部
直径65mmの育苗容器を形成した。
上記実施例で得た育苗容器に消毒した土壌を入れ、ト
マト,キュウリ等野菜の育苗に用いたところ、根圏微生
物のバランスを良好に維持し、根張りや活着がよく、有
効微生物の拮抗作用により野菜の生育が促進され、病原
菌による立枯病の発生もなく、作物の育成にすぐれた効
果が得られた。
〔実施例2〕 目付40g/m2,太さ1.5デニールのポリエステルスパンボ
ンド不織布の表面に、有効微生物をバークに保持された
拮抗微生物資材(スミリンユーキデルマ:住友林業製)
1m2当り200gと有機肥料(骨粉又は油槽)を適量塗布
し、その表面上に更に太さ6d×51mmのポリエステル繊維
40%,レヨーン繊維2d×51mm30%,熱接着性共重合ポリ
エステル繊維(メルテイ4080ユニチカ社製)30%との混
合繊維よりなる目付100g/m2のクロスウエブを重ねてニ
ードルパンチにより一体に交絡させた後、一方ロールを
110℃に加熱したロール間隙を通過せしめ、表面層の繊
維間相互の熱接着処理を施して農園芸用不織布シートを
得た。
上記不織布シートを長方形に裁断し、草花の種をクロ
スウエブ側表面上より散布してシート内に埋入せしめ、
培土を入れたプランター内で消毒土壌中に埋設し、定期
的に灌水を施して育成したところ、発芽率も良く、根腐
れや立枯病もなく、苗の成育が促進された。
〔実施例3〕 ポリエステル繊維2d×51mm45%と熱接着性共重合ポリ
エステル繊維4d×51mm55%とを均一に混合して形成した
目付200g/m2のクロスウエブに、50P/cm2のニードルパン
チ加工を行ない、その表面に拮抗微生物資材(オーレス
G(株)松本微生物研究所製育苗用微生物土壌改良材)
と完熟堆肥との混合物を250g/m2散布した後、その表面
にポリエステル繊維2d×51mm60%と熱接着性共重合ポリ
エステル繊維4d×51mm(メルテイ4080ユニチカ社製)40
%とを均一に混合して形成した目付100g/m2のクロスウ
エブを重ねて軽くニードリングした後、110℃の加熱ロ
ール間隙を通過させて一体とした微生物土壌改良材と完
熟堆肥を層間に挾持した不織布シートを形成する。
上記不織布シートは金型温度120℃,加圧圧力2ト
ン,加圧時間60秒で熱成型を行ない、重さ26g,肉厚0.8m
m,高さ80mm,開口部直径90mm,底部直径65mmの通気性に富
む育苗容器を得た。
尚、上記各実施例に於いて拮抗性有効微生物群,有機
肥料の不織布シートへの適用は、熱接着性繊維又は熱融
着ホットメルト樹脂粉体により、積層不織布シート層間
にサンドイッチ状に配置して層間に挾持、介在せしめた
が、樹脂結合剤例えばCMC,PVA,ポリアクリル酸エステ
ル,EVA,ポリビニルアセテート等と分散剤、例えばポリ
アクリル酸ソーダ,ポリエチレンオキサイド等を添加し
た溶液状態でコーティング又は含浸により不織布シート
に付着含有せしめてもよい。
〔発明の効果〕
本発明は上記の如く構成したことにより、病原菌に感
染し易く育ちにくい育苗期間中に不織布シート又はその
成型容器に付着,含有せしめた有効微生物の拮抗作用に
よって、有効微生物をふやし、有害病原菌を抑えて土,
根,微生物の相互作用を活性化して病害を予防し、安定
育成をはかることが可能となった。
また温度,湿度等の極端な環境条件が変化しても有効
微生物の定着によりむれ苗から守ることができる等、植
物の育苗,栽培がより簡単に実施できる等の作用効果を
有する発明である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布構成繊維層に植物の病原性菌を抑圧
    駆逐する有効微生物の混合物である拮抗微生物資材を付
    着又は含有してなることを特徴とする農園芸用不織布シ
    ート。
  2. 【請求項2】不織布構成繊維層に植物の病原性菌を抑圧
    駆逐する有効微生物の混合物である拮抗微生物資材及び
    肥料を付着又は含有してなることを特徴とする農園芸用
    不織布シート。
  3. 【請求項3】2層以上に積層された不織布繊維層の積層
    層間に、植物の病原性菌を抑圧駆逐する有効微生物の混
    合物である拮抗微生物資材又は上記拮抗微生物資材と肥
    料との混合物を挾持してなることを特徴とする農園芸用
    不織布シート。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2又は請求項3記載の
    農園芸用不織布シートを所定の金型で所定の形状に熱圧
    成型してなることを特徴とする農園芸用成型容器。
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