JPH0326151Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、テイシユー収容箱装置に係るもの
で、とくに箱内に積層状に収納してあるテイシユ
ーを箱の上面の開口から順次に取り出すことので
きるテイシユー収容箱装置の改良に関するもので
ある。

従来の技術 従来、この種のテイシユー収容箱として、折り
込みによつて絡ませたテイシユーを積層状にして
紙箱内に詰めておき、箱の上面の開口部分に貼り
付けてある薄い柔軟な合成樹脂シートの切目から
テイシユーを取り出したとき、それに絡んでいる
次のテイシユーを、取り出し易い前記シートの切
目部位に引き出しておけるようにした構造のもの
が多用されている。

上記テイシユー収容箱は、テイシユーを一枚ず
つ簡単に取り出せることが利点とされているが、
テイシユーの層が低くなつて取り出し開口とのあ
いだの間隔が広くなると、取り出し時のテイシユ
ー相互の絡みが外れてしまうことがあり、その場
合には、シートの切目から指を深く挿し入れてテ
イシユーをつまんで引き出さなければならないの
で、その取り出し操作はむづかしく、甚だ面倒な
ものである。また指を深く挿し入れて取る場合に
は、数枚のテイシユーをつまんで引き出すような
こともある。

一方、前記紙箱に代り、プラスチツク製の蓋付
き箱体を使用し、それに前述した折り込みによつ
て絡ませた積層状のテイシユーを収容し、蓋にあ
けてある開口からテイシユーを順次に取り出せる
ようにしたものがある。このプラスチツク製の箱
体は、例えば吸盤のような吸着具を介して壁面や
家具の側面などに懸けて使用できる長所があり、
また、箱体のなかに収容するテイシユーが紙箱付
きテイシユーに比べて割安であることが利点とさ
れているが、この箱体でも前記紙箱テイシユーと
同様に、テイシユーの層が低くなつて取り出し開
口とのあいだの間隔が広くなると、取り出し時の
テイシユー相互の絡みがれてしまう欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 この考案は、前述したプラスチツク製のテイシ
ユー収容箱の長所がそのまゝ生かされ、かつテイ
シユー相互の絡み合いが外れないように、テイシ
ユー積層体を常に一定のレベルに支持しておくこ
とのできるテイシユー収容箱装置を提供すること
を主たる目的としているものである。

問題解決のための手段および作用 この考案は、テイシユー積層体を収容する箱体
と、テイシユー取り出し開口を設けた蓋体とから
なるテイシユー収容箱において、箱体底部の長手
方向の両端角隅部間に、ピアノ線のような弾発力
を有する弾発線状材をそれぞれ湾曲状態で起立状
に掛け渡して支持させ、前記両弾発線状材をその
両端支持部を支点として倒して交わる状態のうえ
にテイシユー積層体をのせて支持する機構とした
構成に特徴を有するものであつて、この構成よ
り、テイシユー積層体をその上面が常に蓋体の開
口部と接触できるレベルに弾力的に支持すること
ができ、しかも開口部の内面に接触するテイシユ
ーがその接触摩擦抵抗で取り出しが阻害されるこ
とのないようにテイシユー積層体を支持すること
ができるようにしたものである。

実施例 以下、この考案を、その実施の一例を示した図
面に基づいて詳細に説明する。

図面において、Ａはプラスチツク製のテイシユ
ー収容箱であり、箱体１と、それに嵌着自在な蓋
体２とで構成され、蓋体２にはその中央部位にテ
イシユー取り出し開口３があけられている。

箱体１の底板４の裏側には、各角隅部位に一体
に突出形成してある筒部５に吸盤６がその軸部７
で嵌着され、筒部５と軸部７とに貫通させたピン
８で抜け出さないように固定されている。

箱体１内には、底板４の各角隅部位に小孔９が
あけられ、長手方向の両端小孔９，９間に、ピア
ノ線による弾発線状材１０，１０がそれぞれ湾曲
状態で起立状に掛け渡され、各線材の両端は小孔
９を通して裏側の吸盤取付部に挿通支持されてい
る。

前記箱体底部の長手方向の両端角隅部間に掛け
渡された２本の弾発線条材１０，１０は、両端支
持部を支点として起立方向への弾発力に抗してそ
れを横に倒すと互に交わることのできる曲率半径
をもつており、その交叉した状態の線材のうえに
テイシユー積層体Ｂをのせて支持するようになつ
ている。

上記テイシユー収容箱装置の構成によれば、箱
体の底部の長手方向の両端角隅部間に弾発力を有
する弾発線状材がそれぞれ湾曲状態で起立状に掛
け渡して支持され、該起立湾曲状態の両線材を両
端支持部を支点として互いに交叉する状態に倒し
た上にテイシユー積層体Ｂが弾力的に支持される
ので、該両線材には互いに常時起立方向への復元
力が付勢されているためにテイシユーの使用によ
つて層の厚さが縮少してもその分が弾発線状材１
０，１０で持上げられ、テイシユー積層体Ｂの上
面は常に蓋体２の開口３の内面に接触するレベル
に保持される故、テイシユーの使用によつてテイ
シユー積層体の上面と蓋体内面とのあいだの間隔
が開くことによつてテイシユー相互の絡み合いが
外れるようなおそれはなくなり、テイシユーを最
後まで確実に取り出せる。

加えて、前記弾発線状材１０，１０の使用によ
れば、両線材が交叉する点を結ぶ軌跡面は取り出
し開口３の真下に位置するから、その弾力による
テイシユー押上げ力は、蓋体内面の全面に作用せ
ず、取り出し開口３の部分に集中的に作用し、蓋
体内面に接触するテイシユーの接触摩擦力は小さ
く保持されるので、テイシユー取り出しも阻害さ
れることはない。

なお、交叉する２本の弾発線状材のうえに、放
香剤を含浸させた柔軟な紙シートをおき、そのう
えにテイシユー積層体をのせておけば、テイシユ
ー収容箱を匂い箱として活用できる。

考案の効果 以上に述べたように、この考案によれば、テイ
シユー積層体を収容する箱体と、テイシユー取り
出し開口を設けた蓋体とからなるテイシユー収容
箱において、箱体底部の長手方向の両端角隅部間
に、弾発力を有する弾発線状材がそれぞれ湾曲状
態で起立状に掛け渡して支持され、該起立湾曲状
態の両線材を両端支持部を支点として互いに交叉
する状態に倒した上にテイシユー積層体をのせて
支持する構造とされているので、弾発線状材の弾
力によるテイシユー押上げ力はテイシユー取出し
開口の部分に作用するからテイシユーの使用にし
たがつてテイシユー積層体を蓋体の取り出し開口
部位に押し上げて、テイシユーの蓋体内面に接触
する接触摩擦力は小さいのでテイシユーの取り出
しが阻害されることもなく、又、テイシユーの絡
み合いが外れることのないようにしたテイシユー
収容箱装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すテイシユー
収容箱装置の斜視図、第２図は箱体の平面図、第
３図はそのＸ−Ｘ線の縦断面図、第４図はテイシ
ユー積層体を収容した箱装置の縦断面図、第５図
は吸盤部分の縦断面図である。 Ａ……テイシユー収容箱、１……箱体、２……
蓋体、３……テイシユー取り出し開口、４……底
板、５……筒部、６……吸盤、７……軸部、８…
…ピン、９……小孔、１０……弾発線状材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テイシユー積層体を収容する箱体とテイシユー
   取出し開口を有する蓋体とから成るテイシユー収
   容箱において、前記箱体内には底部の長手方向の
   両端角隅部間に弾発力を有する弾発線状材がそれ
   ぞれ湾曲状態で起立状に掛け渡して支持され、該
   起立湾曲状態の両線材を両端支持部を支点として
   互いに交叉する状態に倒した上にテイシユー積層
   体をのせて支持することを特徴とするテイシユー
   収容箱装置。