JPH03256571A - 圧電素子を有する駆動装置 - Google Patents

圧電素子を有する駆動装置

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JPH03256571A
JPH03256571A JP2054339A JP5433990A JPH03256571A JP H03256571 A JPH03256571 A JP H03256571A JP 2054339 A JP2054339 A JP 2054339A JP 5433990 A JP5433990 A JP 5433990A JP H03256571 A JPH03256571 A JP H03256571A
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piezoelectric element
laminated piezoelectric
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voltage
expansion
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JP2054339A
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Inventor
Yoshikazu Takahashi
義和 高橋
Masahiko Suzuki
雅彦 鈴木
Makoto Takeuchi
誠 竹内
Masaaki Deguchi
雅明 出口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は圧電素子を有する駆動装置に関するものであり
、特に、圧電素子の使用形態の工夫に関するものである
従来の技術 圧電素子は圧電セラミックスの両面にそれぞれ電極が接
着され、印加電圧の増減によって伸縮するものであり、
その伸縮を利用して駆動対象物を駆動する装置を構成す
ることは既に行われている。
圧電素子は印加電圧の増減に応じて伸縮するが、伸縮量
が僅かであるため、これを積層して積層圧電素子とし、
伸縮量を大きくして使用されることが多い。この積層圧
電素子は、積層方向において印加電圧の増大により伸長
し、印加電圧の減少により収縮する一方、積層方向と直
交する方向において印加電圧の増大により収縮し、減少
により伸長するのであるが、従来の駆動装置では積層方
向の伸縮が駆動に利用されていた。すなわち、積層圧電
素子の積層方向の一端がフレームに固定され、他端側に
作動装置が設けられて積層圧電素子の伸縮が作動装置に
より駆動対象物に伝達されるようにされていたのである
。ワイヤドツト式印字ヘッドはその一例である。
発明が解決しようとする課題 しかし、この駆動装置にはいくつかの問題がある。例え
ば、積層圧電素子の積層方向の引張強度は、強度的に弱
い電極の引張強度あるいは電極と圧電セラミックスとの
接合強度に依存するため、積層圧電素子は積層方向の引
張力に対して弱い構造となっている。そして、印加電圧
の除去により積層圧電素子が収縮するとき、積層圧電素
子は迅速に収縮するのに対し、作動装置は慣性力によっ
てその場にとどまろうとするために積層圧電素子に引張
力が加えられ、損傷が生ずる恐れがあるのである。
また、積層圧電素子の積層方向における曲げ強度も電極
の曲げ強度あるいは電極と圧電セラミックスとの接合強
度に依存し、上記方向の曲げに弱い問題がある。そのた
め、作動装置が作動時にモーメントを生ずるように構成
されている場合には、積層圧電素子に曲げ力が加えられ
、損傷が生ずる恐れがある。
さらに、圧電素子には印加電圧が除去されても歪が残り
、温度が高くなるほど残留歪が小さくなる負の残留歪特
性がある。電圧の印加、除去が繰り返し実行され、圧電
素子自体の発熱作用あるいは圧電素子の周辺部材の加熱
作用により圧電素子の温度が上昇すれば、電圧が減少さ
せられて圧電素子が収縮するとき、積層方向の寸法が前
回の収縮時より小さ(なり、次に電圧の印加により伸長
するとき、圧電素子の変位量は同じであるが、小さくな
った位置から変位するため最大変位位置が前回の位置に
到達しないこととなる。それに対し、フレームや作動装
置の構成部材は温度が高くなるほど膨張するため、温度
上昇時には、収縮方向に変化する積層圧電素子の最大変
位位置と、フレームにより規定され、膨張方向に変化す
る正規位置(駆動対象物を正常に駆動し得る位置)とが
互に逆向きに変化してその差が大きくなり、そのままで
は駆動量が不足して駆動不良が生ずる。そのため、フレ
ーム等を線膨張率が低い材料、例えば線膨張率が1.2
 (x 10−6/’C)であるインバー合金により構
成するとともに、正の線膨張率を持つ温度補償材を設け
、圧電素子の位置を最大変位位置と正規位置との差が0
になるように補正することが行われている。温度補償材
としては、剛体(例えば、線膨張率が23.9 (XI
 O−”/’C)であるアルミニウム)が使用される。
しかし、このようにフレーム等に線膨張率の低い材料を
使用すればコストが高くなり、また、温度補償材を設け
れば装置が大形となり、コスト重量が増大すること避は
得ない。
本発明は、従来の駆動装置における種々の問題を解決す
ることができる駆動装置を提供することを課題として為
されたものである。
課題を解決するための手段 本発明の駆動装置は、上記の課題を解決するために、積
層圧電素子の積層方向と直交する伸縮方向の一端をフレ
ームに支持させ、積層圧電素子の積層方向と直交する伸
縮に基づいて駆動対象物を駆動するものとしたことを特
徴とする。
作用および発明の効果 積層圧電素子は、積層方向と直交する方向においては、
その引張強度および曲げ強度が高い。積層方向において
は引張力および曲げ力が圧電セラミックスと電極とを剥
離させる向きに作用することとなるのに対し、積層方向
と直交する方向においては引張力および曲げ力が圧電セ
ラミックスと電極とを剥離させる向きには作用しないの
である。
そのため、駆動時に引張力や曲げ力が加えられても積層
圧電素子に損傷が生ずる恐れはなく、信軌性が向上する
効果が得られる。
また、積層圧電素子には、積層方向と直交する伸縮方向
においては、残留歪が伸縮方向の寸法が短くなる向きに
生じ、温度が高くなるほど残留歪が小さ(なり、伸縮方
向の見かけ上の寸法が大きくなる正の残留歪特性がある
。温度上昇時には、電圧除去により積層圧電素子が伸長
するとき、前回の伸長時より大きくなり、温度が上昇す
るほど大きくなるのである。したがって、フレームや作
動装置の構成部材と同様に正の線膨張率を有するのに等
しく、温度上昇時には積層圧電素子の最大変位位置と正
規位置とが同じ方向に変化するため、積層圧電素子の積
層方向の伸縮を駆動に使用する場合のように逆方向に変
化する場合に比較して両者の差が小さくなり、フレーム
を比較的熱膨張率の大きい安価な材料により構成するこ
とができ、装置コストを低減することができる。また、
上記差が小さくなることにより補正量が少なくて済むこ
ととなり、温度補償材を小形とすることができ、あるい
はフレームの膨張量と積層圧電素子との残留歪の量とが
同じになるようにすれば、温度補償材を設けることが不
要となり、駆動装置を小形化し得るとともに重量、コス
トを低減することができる。
実施例 以下、本発明をワイヤドツト式印字装置の印字ワイヤ駆
動装置に適用した場合を例に取り、図面に基づいて詳細
に説明する。
第4図において10.12はそれぞれ側板であり、印字
装置のフレームを構成している。これら側板10.12
にはプラテン14が回転可能に取り付けられ、印字用紙
16を支持するとともに図示しないペーパペイルおよび
送りローラと共に印字用紙16を送るようにされている
。プラテン14に対向して、キャリッジ18上に印字ヘ
ッド20が搭載されている。側板10.12には、偏心
軸22およびガイドレール24がそれぞれプラテン14
と平行に支持されており、キャリッジ18はガイド軸2
2に軸方向に移動可能に嵌合されるとともに、突片23
においてガイドレール24により横方向および前後方向
に移動可能に支持されている。また、キャリッジ18の
下面には無端のタイミングベルト26が固定されている
。タイミングベルト26はガイドレール24に回転可能
に取り付けられた一対のプーリ2B、30に巻き掛けら
れており、一方のプーリ30が駆動モータ32によって
回転させられることによりタイミングベルト26が移動
させられ、キャリッジ18がプラテン14に沿って往復
動させられる。
印字ヘッド20は、上下方向に等間隔に配設された駆動
対象物としての複数本の印字ワイヤ36と、各印字ワイ
ヤ36をそれぞれプラテン14に接近・離間させ、図示
しないインクリボンを印字用紙16に当接させる駆動装
置38とを有している。駆動装置38は、第2図に示す
ように、積層圧電素子40を有している。積層圧電素子
40は、第1図に示すように、圧電セラミックス42の
両面に電極44が固着されて成る圧電素子46が多数積
層されて成るものであり、電圧の印加により積層方向と
直交する方向(図において上下方向)に収縮し、電圧の
除去により伸長する。積層圧電素子40はこの伸縮方向
で使用される。圧電素子46のいわゆる横効果が利用さ
れるのであり、従来の縦効果を利用する場合とは90度
異なる方向で使用されることとなる。この場合、電圧が
完全に除去されても積層圧電素子40に負方向(図にお
いて下方)の残留歪が残り、積層方向と直交する方向の
寸法が小さくなって最大変位位置が変化する。この残留
歪は積層圧電素子40の温度が高い程小さく、積層圧電
素子40は積層方向と直交する方向において正の線膨張
率、例えば、2.0〜9.0 (x 10−’/”c)
を有する。
積層圧電素子40は、第2図に示すように、その積層方
向と直交する方向に配設されたメインフレーム48およ
びサブフレーム50から成るフレーム52に取り付けら
れている。これらメインフレーム48およびサブフレー
ム50は、線膨張率が9.0〜11.7 (X 10−
’/”C)である焼結鉄鋼材により作られている。サブ
フレーム50はメインフレーム48の基部54に固定さ
れており、積層圧電素子40は、その伸縮方向の一端部
において第一および第二の温度補償材56.58を介し
て基部54に固定されている。第一および第二の温度補
償材56.58は、線膨張率が23.9(X10−6/
”C)であるアルミニウムによって作られており、互に
固着されるとともに、第−温度補償材56は積層圧電素
子40に固着され、第二温度補償材58は基部54に固
着されている。第−第二温度補償材56.58の互に固
着される面は傾斜面とされており、その固着位置を変え
ることにより積層圧電素子40のフレーム52に対する
組付は位置を調節することができる。これら第−第二温
度補償材56.58は、積層圧電素子40の最大変位位
置を常時正規位置に一致させるために設けられている。
温度上昇に伴う積層圧電素子40の残留歪の変化量は、
フレーム52の膨張量より小さく、最大変位位置が正規
位置に達しないため、第一、第二温度補償材56.58
がそれの温度が高い程膨張するものとされ、積層圧電素
子40の未到達距離を、第一、第二温度補償材56゜5
8の膨張量で補償し、積層圧電素子40の最大変位位置
が一定となるようにされているのである。
積層圧電素子40の第−温度補償材56が固着された側
とは反対側には、可動子60が接着剤により固着されて
いる。可動子60は、エデンばね62によって前記メイ
ンフレーム48に連結されている。エデンばね62は、
一端がメインフレーム48の可動子60に対向する部分
に固定された第−板ばね64と、その第−板ばね64と
の間に隙間を隔てて配設され、一端が可動子60に固定
された第二板ばね66と、それら第−板ばね64と第二
板ばね66との各他端部を結合する結合部68とを有し
ている。エデンばね62の結合部68には、アーム70
が積層圧電素子40の積層方向と平行な方向に延び出す
向きに固定されており、その先端に前記印字ワイヤ3G
が固定されている。
したがって、積層圧電素子40に印加された電圧が除去
されて積層圧電素子40が伸長すれば、第二板ばね66
が第−板ばね64に対して第2図において上方へ移動さ
せられ、両板ばね64,66が弾性変形して結合部68
が図において反時計方向に回転するとともにアーム70
を同方向に回動させ、印字ワイヤ36が印字用紙16か
ら離間した非印字位置に後退させられる。また、積層圧
電素子40に電圧が印加されて積層圧電素子40が収縮
すれば、第二板ばね66が第−板ばね64に対して逆方
向へ移動し、両板ばね64,66が弾性変形により蓄え
たばね力を放出するとともに、結合部68が図において
時計方向に回転してアーム70を同方向に回動させ、印
字ワイヤ36が印字位置に向かって前進させられる。本
実施例においては、アーム70がエデンばね62から延
び出す方向が従来とは逆にされているために、積層圧電
素子40の伸縮と印字ワイヤ36の前後進との関係が従
来とは逆になっているのである。また、積層圧電素子4
0の伸縮量は小さいが、アーム70により拡大され、印
字ワイヤ36が印字位置と非印字位置との間を移動させ
られるのであり、本実施例においては可動子60.エデ
ンばね62゜アーム70等が作動装置を構成している。
エデンばね62の第−板ばね64および第二板ばね66
には、積層圧電素子40のフレーム52への組付は時に
予荷重が与えられる。積層圧電素子40がフレーム52
に組み付けられる際には、エデンばね62は第−板ばね
64がメインフレーム48に固定されるとともに、第二
板ばね66が可動子60に固定されており、第−温度補
償材56が接着された積層圧電素子40が可動子60と
メインフレーム48の基部54との間に挿入され、さら
に、第二温度補償材58が第−温度補償材56と基部5
4との間に挿入され、板ばね64,66を一定量撓ませ
る位置に位置決めされるのである。第二温度補償材56
の両面および可動子60の積層圧電素子40に固定され
る面にはそれぞれ接着剤が塗布されており、可動子60
が積層圧電素子40に固着され、第二温度補償材58が
基部54に固着される。
エデンばね62に予荷重が与えられた状態では、可動子
60に、可動子60をそれの中心部をほぼ中心として図
において反時計方向に回転させる向きのモーメントが生
じ、エデンばね62が傾かされて印字不良の原因となる
ことがある。そのため、本実施例においては四節平行リ
ンク74が設けられ、可動子60の回転が防止されてい
る。四節平行リンク74は、板ばね材がプレスの打ち抜
き加工および曲げ加工されたものであり、メインフレー
ム48.可動子60およびサブフレーム50の両側にそ
れぞれ配設された一対のリンクプレート76(図には一
方のみ示されている)を有している。これらリンクプレ
ート76は結合部78において結合されるとともに、脚
部80においてメインフレーム4日に、第一リンク部8
2において可動子60にそれぞれ固定されている。リン
クプレート76にはまた、サブフレーム50の端部に固
定の第二リンク部84と、第一、第二リンク部82と8
4との間に設けられた第三および第四のリンク部86.
88を有している。この四節平行リンク74には、積層
圧電素子40が伸長し、可動子60の移動に伴って第一
リンク部82が平行移動するとき弾性変形して可動子6
0に時計方向のモーメントを生じさせ、可動子60を反
時計方向に回転させる向きのモーメントを相殺して可動
子60の回転を防止する機能があり、印字不良の発生が
防止される。また、可動子60の回転が防止されること
により、積層圧電素子40は屈曲することなく直線的に
伸縮することができ、曲げ力は加えられない。
積層圧電素子40は、第3図に示す駆動回路によって駆
動される。この駆動回路においては、直流電源E、)ラ
ンジスタTR,,コイルLおよび積層圧電素子40を構
成する圧電素子46が順次直列に接続され、直流電源E
の負極側と圧電素子40の負極となるべき電極側とが接
地されている。
l・ランジスタTR,の順方向は直流電源Eの正極側か
ら圧電素子46の正極となるべき電極側に向かう向きと
されている。圧電素子46の正極となるべき電極側は抵
抗RおよびトランジスタTRtを経て接地され、トラン
ジスタTR2の順方向は抵抗Rから接地点に向かう向き
とされている。また、抵抗RとコイルLとの間の部分と
直流型′tAEとの間にトランジスタT R2が接続さ
れている。
トランジスタTR3の順方向は直流電源Eの正極から圧
電素子46の正極となるべき電極側に向かう向きである
。さらに、トランジスタTR3には、それを逆方向にバ
イパスするダイオードD、が設けられ、コイルLの、直
流電源Eの正極側と接続される側がダイオードD2を介
して接地されている。なお、図には1個の圧電素子46
が代表して描かれており、積層圧電素子40を構成する
多数の圧電素子46は互に並列に接続されている。
トランジスタTR,、TR2,TR3の遮断状態と導通
状態との切換えはトランジスタ制御回路90(以下、制
御回路90と略称する)によって行われる。制御回路9
0は、通常はトランジスタTR,、TR,、TR3を遮
断状態とし、積層圧電素子40の電圧が除去されて印字
ワイヤ36は非印字位置に位置させられている。印字指
令が供給されれば、制御回路90はトランジスタTR。
を遮断状態から導通状態に切り換える。このときトラン
ジスタTR2,TRzは遮断状態に保たれており、直流
電源Eの電荷がトランジスタTR。
およびコイルLを経て圧電素子46に移動して圧電素子
46の電圧がコイルLのインダクタンスと圧電素子46
のキャパシタンスとで決まる時定数で0の値から急速に
上昇する。圧電素子46の電圧が電源電圧と等しい大き
さになれば、ダイオードD、を経て電流が電源電圧E側
へ流れ、圧電素子46の電圧が電源電圧と等しい大きさ
に保たれる。コイルしに蓄積された電気エネルギは、コ
イルし、ダイオードD6.直流電源Eおよびダイオード
D2を含む閉回路により直流電源Eに返還されるのであ
る。上記充電に伴って積層圧電素子40が収縮し、印字
ワイヤ36が印字位置に移動させられる。制御回路90
はまた、圧電素子46の電圧が電源電圧と等しくなった
後にトランジスタTR,を遮断状態に復帰させると同時
にトランジスタTR3を遮断状態から導通状態に切り換
える。
したがって、圧電素子46の電圧が低下した場合には、
直流電源Eの電荷がトランジスタTR3を経て圧電素子
46に移動し、電圧が補充される。
圧電素子46の電圧が電g電圧に達するとともに、印字
指令が供給されてから印字が行われるのに十分な時間が
経過した後、制御回路90はトランジスタTR,を導通
状態から遮断状態に切り換えるとともにトランジスタT
R2を遮断状態から導通状態に切り換える。それにより
圧電素子46が抵抗Rを経て放電し、圧電素子46の電
気エネルギが抵抗Rによって消費されて圧電素子46の
電圧が減少し、圧電素子46が伸長して印字ワイヤ36
が非印字位置に移動させられる。また、このときにはコ
イルLの電気エネルギは直流電源已に返還されていて残
存せず、放電が短時間で完了する。トランジスタTR,
は、圧電素子46の電圧が完全に0になるはずの時期と
同時かあるいはその時期を経た一時期に遮断状態に復帰
させられ、次に印字指令が供給されるまで印字ワイヤ3
6は非印字位置に位置させられる。
以上のように構成された印字装置においては、印字が行
われないときには積層圧電素子40に電圧が印加されず
、印字ワイヤ36は非印字位置に後退させられ、プラテ
ン】4との間の距離を隔てた状態にある。そして、印字
実行時には、印字用紙16がセットされた後、印字ヘッ
ド20がプラテン14に沿って移動させられるとともに
印字用紙16がプラテン14と図示しない送りローラと
によって送られ、その間に複数本の印字ワイヤ36をそ
れぞれ駆動する積層圧電素子40の電圧の印加、除去が
印字データに従って選択的に行われ、印字用紙16に印
字が行われる。印字時には、積層圧電素子40に電圧が
印加され、その収縮により印字ワイヤ36が印字用紙1
6に向かって移動させられるのであるが、非印字時には
積層圧電素子40の伸長によりエデンばね62が撓まさ
れ、付勢力が蓄えられており、印字ワイヤ36は積層圧
電素子40の収縮により放出されたエデンばね62の付
勢力と積層圧電素子40の引張力とによって印字位置に
向かって移動させられることとなり、移動速度およびス
トロークが大きくなり、印字指令に対して応答性良く印
字が行われるとともに、印字が鮮明に行われる効果が得
られる。
このように印字ワイヤ36が印字位置に移動させられる
とき、積層圧電素子40は電圧の印加により迅速に収縮
させられるのに対し、可動子60やアーム70は慣性に
よりその場にとどまろうとし、積層圧電素子40に引張
力が加えられる。しかし、積層圧電素子40は積層方向
と直交する方向の伸縮により印字ワイヤ36を駆動する
ようにされているため、引張力に対して強く、破損が生
ずることはない。また、積層圧電素子40は平行四節リ
ンク74が可動子60の傾きを規制することにより、屈
曲することなく伸縮するようにされているが、可動子6
0は全く傾かないわけではない。しかし、積層圧電素子
40は積層方向と直角な方向においては曲げ力に対して
も強く、破損が生ずることはない。
さらに、積層圧電素子40の残留歪はフレーム52の熱
膨張と同じく正の温度特性を有しているため、フレーム
52を線膨張率の大きい安価な材料で作ることができ、
装置コストを低減することができるとともに、温度補償
材56.58の補償量が少なくて済み、これを小形とす
ることができ、装置重量を軽減することができる。なお
、温度上昇に伴う積層圧電素子40の残留歪の減少量と
フレーム52の熱膨張量を同じにすることができる場合
には、第一、第二温度補償材56.58を省略すること
ができ、装置コスト、重量1寸法を更に低減することが
できる。
また、本実施例において積層圧電素子40に代えて、積
層圧電素子の積層方向の伸縮を利用する積層圧電素子を
用いる場合には、印字ワイヤは、積層圧電素子に電圧が
印加され、伸長した状態で非印字位置に位置する一方、
電圧が除去され、収縮した状態で印字位置に位置する。
そのため、装置の電源を切った状態では印字ワイヤは印
字位置に位置することとなり、プラテンに当たって印字
開始時の印字用紙の挿入の邪魔になる等の不都合がある
ため、印字ヘッド退避機構を設け、非使用時には印字ワ
イヤをプラテンから離間させておくことが必要である。
しかし、本実施例においては、印字ワイヤ36は積層圧
電素子40への電圧の除去により非印字位置に移動させ
られ、プラテン14から離間させられるため、非使用時
に印字ワイヤ36をプラテンI4から離間させるべく印
字ヘッド退避機構を設ける必要がない。
さらにまた、積層方向と平行な方向の伸縮を利用する積
層圧電素子では、低電圧駆動化を実現するために圧電セ
ラミックスの一層の厚みを薄くすれば積層枚数を増やす
こととなる。しかし、圧電セラミックスの一層の厚みが
薄いほど、また積層枚数が多いほど、脱脂工程における
脱脂体の…傷。
焼結時における圧電セラミックスの結晶粒径の不均一性
の発生等の恐れが大きくなり、信頼性が低下するため、
積層方向と平行な方向の伸縮を利用する積層圧電素子で
は、圧電セラミックスの一層の厚みをあまり薄くするこ
とはできない。それに対し、本実施例の積層方向と直交
する方向の伸縮を利用する積層圧電素子40においては
、圧電セラミックス42の一層の厚さを薄くしても積層
枚数が少なくて済み、結晶粒径の均一性および緻密化な
どの制御が容易となり、上記のような問題を生ずること
なく、信頬性が高く一層の厚みが薄い積層圧電素子40
を容易に得ることができ、駆動電圧を小さくすることが
でき、あるいは積層圧電素子40を伸縮方向の寸法の小
さいものとすることができる。
第5図(a)、 (b)および(C)に示す3種類の積
層圧電素子A(従来の駆動装置に用いられる縦効果利用
の積層圧電素子)、積層圧電素子B、C(本発明の駆動
装置に用いられる横効果利用の積層圧電素子)について
、駆動電圧■、圧電セラミックスの一層の厚みt、積層
枚数n、変位置Δl2発生力F9寸法等を下表に示す。
なお、これら積層圧電素子A、B、Cは、下記の特性を
有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電セラミ
ックス材料により作られている。
d3i=630 X 10−”  (m/ V)dff
+=−280X10−+z (m/V)Mi*=130
X10−1B I:m/V)Mx+−−59xlO−’
   (m/V)S3:l’=’1.8X10−’  
 (nf/N)Sz’ =1.5X10−’  (rr
f/N)ただし、 d3.:縦効果の圧電定数 d31:横効果の圧電定数 M33:縦効果の電歪定数 M31:横効果の電歪定数 5zzE :M効果の弾性コンプライアンスS ++E
:横効果の弾性コンプライアンスまた、縦効果利用の積
層圧電素子の変位量ΔP(m)および発生力F (N)
は次式により求められる。
Δ1=dxx・V ・n +M33 ・V”  ・n/
 tF=A・Δ1/l・1/533E ただし、 A:圧電素子断面積 j2:圧電素子の伸縮方向の長さ さらに、横効果利用の積層圧電素子の変位量Δ!(m)
および発生力F (N)は次式により求められる。
Δf=di+・■・42 ’/ t + M 3 +・
■2・I!、/l”F=A・Δl/l・1/5llE この表から明らかなように、伸縮方向の寸法が同じ場合
には低い駆動電圧で同じ変位量を得ることができ、同じ
駆動電圧で同じ変位量を得る場合には、伸縮方向の寸法
を半分近く小さくすることができ、同じ発生力を得る場
合には素子断面積を小さくすることができる。したがっ
て、本発明の駆動装置においては、積層圧電素子の印加
電圧を小さくするか、あるいは寸法を小さくすることが
でき、この点においても駆動装置の小形化、軽量化、コ
ストの低減を図ることができる。
なお、上記実施例においてエデンばね62は、非印字時
に撓まされて付勢力を蓄え、印字ワイヤ36に印字位置
に向かう向きの付勢力を与えるようにされていたが、印
字ワイヤ36が非印字位置に移動する際に付勢力を与え
るようにしてもよい。
この場合には、エデンばね62を積層圧電素子40が伸
長した状態で可動子60を僅かに積層圧電素子40側に
付勢するようにするとともに、印字ワイヤ36が非印字
位置に位置するようにし、印字時には積層圧電素子40
を収縮させ、エデンばね62を引っ張り、付勢力を蓄え
つつ印字ワイヤ36を印字位置に移動させ、その付勢力
を非印字位置への移動時に解放させるのである。
上記実施例において積層圧電素子40と可動子60とは
固着されていたが、第6図に示す積層圧電素子100お
よび可動子102のように固着せず、分離させてもよい
。この場合には、積層圧電素子100が収縮する際、可
動子102の移動に4n性により遅れが生ずれば、可動
子102が移動して積層圧電素子100に当接する際に
衝撃が加えられる。そのため、積層圧電素子100と可
動子102との各当接面にそれぞれ、耐摩耗性に優れた
I、f R1例えばジルコニアセラミックスから成る当
て板104,106を固着し、積層圧電素子100の摩
耗が回避されるようになっている。このように積層圧電
素子100と可動子102とが固着されない場合には、
積層圧電素子100に全く引張力が加えられず、引張強
度および曲げ強度の高い積層方向と直交する方向の伸縮
を利用することにより向上する駆動装置の耐久性を更に
向上させることができる。
また、印字ワイヤ36が印字位置に移動させられたとき
、プラテン14によってはじき返され、そのときは既に
積層圧電素子100が収縮させられているため、エデン
ばね62をiaませつつ印字用紙16から離間する向き
に移動する。そして、エデンばね62が再び印字ワイヤ
36を印字用紙16に向かって移動させようとするが、
この時期には積層圧電素子100の電圧が除去され、積
層圧電素子100が伸長させられるため、印字ワイヤ3
6が印字用紙16に向かって移動することが防止される
。積層圧電素子100が伸長させられた状態ではエデン
ばね62の付勢力が大きく、可動子102はその大きな
付勢力によってM層圧電素子100に押し付けられるた
め振動が抑制され、印字ワイヤ36は速やかに非印字位
置に安定し、二重印字や印字の濃度むらが生ずることが
ない。
本発明の更に別の実施例を第7図に示す。本実施例は、
エデンばね110を非印字時にばね力が解放された状態
とし、印字時にばね力が蓄えられるようにしたものであ
る。また、積層圧電素子114と可動子116とは互に
固定されており、アーム11Bはエデンばね110の結
合部120に前記実施例とは逆向きに取り付けられてい
る。その他の構成は前記実施例と同じであり、対応する
部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例においては、非印字時に積層圧電素子114に
電圧が印加され、その収縮により、エデンばね110は
積層圧電素子114のフレーム52への組付は時に少量
撓まされた状態にあり、印字ワイヤ36はプラテン14
から離間させられている。印字時には積層圧電素子11
4の印加電圧が除去され、伸長することにより第二板ば
ね62が弾性変形させられ、第−板ばね64に対して図
において上方に移動する。それによりアーム118が反
時計方向に回動させられ、印字ワイヤ36が印字位置に
移動させられる。積層圧電素子114は、電圧除去から
一定時間経過後、電圧が印加され、収縮させられて印字
ワイヤ36が非印字位置に移動させられるが、このとき
可動子116はエデンばね110に蓄えられ、解放され
た付勢力と積層圧電素子114とにより移動させられる
ため、印字ワイヤ36は速やかに非印字位置に戻る。
また、エデンばね110が積層圧電素子114に付与す
るのは圧縮方向の力であり、積層圧電素子114に加え
られる引張力が小さくて済む。本実施例においても積層
圧電素子114の積層方向と直交する方向の伸縮が印字
ワイヤ36の駆動に用いられるため、引張力1曲げ力に
強く、耐久性の向上、装置コスト、重量2寸法低減の効
果を得ることができる。
なお、第7図の実施例においてエデンばね110は、非
印字位置への移動時に印字ワイヤ36に付勢力を与える
ようにされていたが、印字ワイヤ36が印字位置へ移動
する際に付勢するようにしてもよい。この場合には、非
印字時に積層圧電素子114が収縮した状態でエデンば
ね110を引っ張って付勢力を蓄えさせるようにし、印
字時に積層圧電素子114が伸長する際にその付勢力を
解放させ、印字ワイヤ36の印字位置への移動を助勢さ
せるのであり、応答性良くかつ鮮明に印字を行うことが
できる。
また、上記各実施例においては、積層圧電素子40,1
00.114の伸縮がアーム70,118により拡大さ
れて印字ワイヤ36に伝達されるようになっていたが、
積層圧電素子の伸縮を拡大することなく駆動対象物を駆
動する装置にも本発明を適用することができる。
さらに、上記各実施例においてエデンばね62゜110
は、印字ワイヤ36を印字位置へ向かう向きと非印字位
置へ向かう向きとのいずれか一方に付勢するようにされ
ていたが、印字ワイヤ36が印字位置と非印字位置との
間で移動する途中で付勢方向が変わるように設けてもよ
い。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の
知識に基づいて種々の変形、改良を施した態様で本発明
を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるワイヤドツト式印字装
置の印字ワイヤ駆動装置の積層圧電素子を示す斜視図で
ある。第2図は上記駆動装置の正面図である。第3図は
上記駆動装置の積層圧電素子の駆動回路を示す電気回路
図である。第4図は上記印字装置を概略的に示す平面図
である。第5図(a)は従来の駆動装置の積層圧電素子
を示す斜視図であり、第5図(b)および(C)はそれ
ぞれ本発明の駆動装置の積層圧電素子を示す斜視図であ
る。第6図は本発明の別の実施例である印字ワイヤ駆動
装置の正面図である。第7図は本発明の更に別の実施例
である印字ワイヤ駆動装置の正面図である。 36:印字ワイヤ   38:駆動装置40:積層圧電
素子  46:圧電素子52:フレーム    60:
可動子 62:エデンばね   70:アーム 90:トランジスタ制御卸回路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 電圧の増減によって伸縮する多数の圧電素子が積層され
    て成る積層圧電素子と、 その積層圧電素子の積層方向と直交する伸縮方向の一端
    を支持するフレームと、 前記積層圧電素子の前記伸縮方向の他端側に設けられ、
    積層圧電素子の伸縮を駆動対象物に伝達する作動装置と を含むことを特徴とする圧電素子を有する駆動装置。
JP2054339A 1990-03-06 1990-03-06 圧電素子を有する駆動装置 Pending JPH03256571A (ja)

Priority Applications (4)

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JP2054339A JPH03256571A (ja) 1990-03-06 1990-03-06 圧電素子を有する駆動装置
US07/663,723 US5165809A (en) 1990-03-06 1991-03-04 Piezoelectric actuator and print head using the actuator, having means for increasing durability of laminar piezoelectric driver
GB9104757A GB2246469B (en) 1990-03-06 1991-03-06 Piezoelectric actuator and print head using the actuator,having means for increasing durability of laminar piezoelectric driver
DE4107157A DE4107157A1 (de) 1990-03-06 1991-03-06 Piezoelektrischer aktuator und druckkopf, der diesen verwendet mit einer einrichtung zur verbesserung der haltbarkeit des laminaren piezoelektrischen treibers

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