JPH03256572A - ワイヤドット式印字ヘッド - Google Patents

ワイヤドット式印字ヘッド

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JPH03256572A
JPH03256572A JP2054340A JP5434090A JPH03256572A JP H03256572 A JPH03256572 A JP H03256572A JP 2054340 A JP2054340 A JP 2054340A JP 5434090 A JP5434090 A JP 5434090A JP H03256572 A JPH03256572 A JP H03256572A
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JP2054340A
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Yoshibumi Suzuki
義文 鈴木
Masashi Suzuki
正史 鈴木
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は印字装置のワイヤドツト式印字ヘッドに関する
ものであり、特に、作動特性の改善に関するものである
従来の技術 ワイヤドツト式印字ヘッドは、印字ワイヤを印字媒体に
当接・離間させ、印字を行うものである。
この印字ヘッドは、(a)印字位置と非印字位置とに移
動可能に設けられた印字ワイヤと、(b)電圧の増減に
応じて伸縮する圧電素子と、(C)その圧電素子の伸縮
方向の一端を保持するフレームと、(d)圧電素子の他
端側に設けられ、印字ワイヤに接続される作動部材とを
含むように構成される。電圧の増減が電圧制御装置によ
り制御され、圧電素子が伸縮させられるのに伴って作動
部材が移動させられ、印字ワイヤが移動させられるので
あり、従来、作動部材と印字ワイヤとの接続には、作動
部材の駆動を拡大して印字ワイヤに伝達する接続機構が
用いられていた。そして、この接続機構は、印字ワイヤ
が印字位置に移動する際に付勢力を蓄え、非印字位置に
移動する際に蓄えた付勢力により印字ワイヤを付勢する
付勢手段を含むものとされていた。
発明が解決しようとする課題 そのため、従来の印字ヘッドには、いくつかの問題があ
る。例えば、作動部材と圧電素子とが固着されている場
合には、印字ワイヤの印字時の応答速度が低くなる問題
がある。印字時に付勢手段が撓まされ、付勢力が蓄えら
れるため、作動部材は付勢手段の付勢力に抗しつつ印字
ワイヤに駆動力を伝達することとなり、印字ワイヤに加
えられる駆動力が付勢力の分だけ小さくなって、印字指
令が発せられてから印字が行われるまでの時間が長くな
るのである。
また、作動部材と圧電素子とが固着されない場合には、
圧電素子に引張力が加えられない利点があるが、印字ワ
イヤが印字位置から非印字位置に移動する際に振動が発
生し易い問題がある。圧電素子は電圧の増減に対して迅
速に伸縮するため、電圧の制御により非印字時の状態に
迅速に復帰するのに対し、作動部材や印字ワイヤは慣性
力により印字位置にとどまろうとする傾向がある。作動
部材と圧電素子とが固着されていれば、圧電素子の変位
に伴って作動部材や印字ワイヤが迅速に非印字位置に復
帰させられる反面、圧電素子に引張力が加えられる。圧
電素子は一般に引張力に弱いため、引張負荷を回避する
ために作動部材が圧電素子に固着されないことがあるが
、従来のワイヤドツト式印字ヘッドにおいては印字ワイ
ヤが非印字位置に移動させられるのに伴って付勢手段の
付勢力が小さくなり、作動部材や印字ワイヤが自由に振
動し得ることとなって、その振動が収まるまで印字ワイ
ヤが非印字位置に安定しないこととなるのである。
本発明は、ワイヤドツト式印字ヘッドのこれらの問題を
解決することを課題として為されたものである。
課題を解決するための手段 本発明のワイヤドツト式印字ヘッドは、上記の課題を解
決するために、前記(a)印字ワイヤと、(1))圧電
素子と、(C)フレームと、(d)作動部材とに加えて
、(e)印字ワイヤの非印字位置への移動時に付勢力を
蓄え、印字位置への移動時にその付勢力により印字ワイ
ヤを付勢する付勢手段を含むことを特徴とする。
作用 以上のように構成された印字ヘッドにおいて印字ワイヤ
は、印字位置への移動時に付勢手段により付勢される。
また、印字ワイヤが印字位置から非印字位置に移動する
に従って付勢手段に蓄えられる付勢力が増大する。
したがって、作動部材と圧電素子とが固着されている場
合には、印字時には圧電素子の変位に伴って印字ワイヤ
が圧電素子の変位に伴う駆動力と付勢力とを合わせた大
きな力によって駆動されることとなり、迅速に印字位置
に移動させられる。
また、作動部材と圧電素子とが固着されていない場合に
は、印字時に圧電素子が変位させられれば、印字ワイヤ
は付勢手段により付勢されて印字位置に移動させられ、
それと共に付勢力が小さ(なる。そのため印字位置にお
いては印字ワイヤに振動が生じ易いのであるが、印字時
の圧電素子の変位は一時的であってすぐに印字ワイヤを
非印字位置に移動させる向きに変位させられるため、付
勢手段に付勢力が蓄えられて印字ワイヤが大きな付勢力
で拘束され、その振動が止められて迅速に非印字位置に
安定する。
発明の効果 このように本発明によれば、作動部材と圧電素子とが固
着されている場合には、印字時の印字ワイヤの移動速度
を速くすることができ、応答性良くかつ鮮明に印字を行
うことができる。また、作動部材と圧電素子とが固着さ
れていない場合には、印字ワイヤを非印字位置に早く安
定させることができ、圧電素子への引張力の付与を回避
しつつ作動特性の優れた印字ヘッドを得ることができる
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
第4図において10.12はそれぞれ側板であり、印字
装置のフレームを構成している。これら側板10.12
にはプラテン14が回転可能に取り付けられ、印字用紙
16を支持するとともに図示しないベーパペイルおよび
送りローラと共に印字用紙16を送るようにされている
。プラテン14に対向して、キャリッジ18上に印字ヘ
ッド20が搭載されている。側板10.12には、偏心
軸22およびガイドレール24がそれぞれプラテン14
と平行に支持されており、キャリッジ18は偏心軸22
に軸方向に移動可能に嵌合されるとともに、突片23に
おいてガイドレール24により横方向および前後方向に
移動可能に支持されており、偏心軸22が図示しない駆
動モータによって回転させられることによりプラテン1
4に接近・離間させられる。また、キャリッジ18の下
面には無端のタイミングベルト26が固定されている。
タイミングベルト26はガイドレール24に回転可能に
取り付けられた一対のプーリ28,30に巻き掛けられ
ており、一方のプーリ30が駆動モータ32によって回
転させられることによりタイミングベルト26が移動さ
せられ、キャリッジ18がプラテン14に沿って往復動
させられる。
印字ヘッド20は、上下方向に等間隔に配設された複数
本の印字ワイヤ36と、各印字ワイヤ36をそれぞれプ
ラテン14に接近・離間させ、図示しないインクリボン
を印字用紙16に当接させる駆動装置38とを有してい
る。駆動装置38は、第1図に示すように、積層圧電素
子40を有している。積層圧電素子40は、第2図に示
すように、圧電セラミックス42の両面に電極44が固
着されて成る圧電素子46が一直線上に多数積層されて
成るものであり、電圧の印加により積層方向に平行な方
向に伸長するとともに、積層方向と直交する向きに収縮
し、電圧の除去により逆向きに伸縮する。本実施例にお
いては、積層方向と平行な方向が伸縮方向として利用さ
れる。なお、圧電セラミックス42中の矢印は分極方向
を示す。
積層圧電素子40は、第1図に示すように、その積層方
向と平行に配設されたメインフレーム48およびサブフ
レーム50から成るフレーム52に取り付けられている
。サブフレーム50はメインフレーム48の基部54に
固定されており、積層圧電素子40は、その伸縮方向の
一端部において第一および第二の温度補償材56.58
を介して基部54に固定されている。第一および第二の
温度補償材56.58は互に固着されるとともに、第一
温度補償材56は積層圧電素子40に固着され、第二温
度補償材58は基部54に固着されている。第一、第二
温度補償材56.58の互に固定される面は傾斜面とさ
れており、その固着位置を変えることにより積層圧電素
子40のフレーム52に対する組付は位置を調節し得る
ようにされている。これら第一、第二温度補償材56.
58は、積層圧電素子40の最大変位位置を常時正規位
置に到達させるために設けられている。積層圧電素子4
0は、電圧の印加、除去により伸縮するが、完全に電圧
が除去されても正方向(図において上方)の残留歪が残
り、しかも、この残留歪は積層圧電素子40の温度が高
くなる程小さくなる。
そのため、積層圧電素子40に印加される電圧の大きさ
が一定に制御され、積層圧電素子40の変位量が一定に
制御されても、温度が高い場合には積層圧電素子40の
最大変位位置が正規位置に達し得す、温度が高い程正規
位置と最大変位位置との間に残る未到達距離が増大する
。第一、第二温度補償材56.58は、それの温度が高
い程膨張するものとされており、積層圧電素子40の未
到達距離を、第一、第二温度補償材56.58の膨張長
さで補償することにより、温度変化に起因して積層圧電
素子40の最大変位位置が変動することがないようにさ
れているのである。
積層圧電素子40の第一温度補償材56が固着された側
とは反対側には、可動子60が設けられている。可動子
60は、エデンばね62によって前記メインフレーム4
8に連結されている。エデンばね62は、一端がメイン
フレーム48の可動子60に対向する部分に固定された
第一板ばね64と、その第一板ばね64との間に隙間を
隔てて配設され、一端が可動子60に固定された第二板
ばね66と、それら第一板ばね64と第二板ばね66と
の各他端部を結合する結合部68とを有している。エデ
ンばね62の結合部68には、アーム70が積層圧電素
子40の積層方向と直交する方向に延び出す向きに固定
されており、その先端に前記印字ワイヤ36が固定され
ている。したがって、積層圧電素子40に電圧が印加さ
れて積層圧電素子40が伸長すれば、第二板ばね66が
第−板ばね64に対して相対的に前記正方向へ移動させ
られ、両板ばね64,66が弾性変形して結合部68が
図において反時計方向に回転するとともにアーム70を
同方向に回動させ、印字ワイヤ36が印字用紙16から
離間した非印字位置に後退させられる。また、積層圧電
素子40から電圧が除去されて積層圧電素子40が収縮
すれば、第二板ばね66が第−板ばね64に対して逆方
向へ移動し、両板ばね64,66が弾性変形により蓄え
たばね力を放出するとともに、結合部68が図において
時計方向に回転してアーム70を同方向に回動させ、印
字ワイヤ36が印字位置に向かって前進させられる。積
層圧電素子40の伸縮量は僅かであるが、アーム70に
より拡大され、印字ワイヤ36が印字位置と非印字位置
との間を移動させられるのである。
エデンばね62の第−板ばね64および第二板ばね66
には、積層圧電素子40のフレーム52への組付は時に
少量の撓みが与えられる。積層圧電素子40がフレーム
52に組み付けられる際には、エデンばね62は第−板
ばね64がメインフレーム48に固定されるとともに、
第二板ばね66が可動子60に固定されている。第−温
度補償材56を接着された積層圧電素子40が可動子6
0とメインフレーム48の基部54との間に挿入され、
さらに、第二温度補償材58が第−温度補償材56と基
部54との間に挿入され、第一、第二板ばね64,66
を少量撓ませる位置に位置決めされる。第二温度補償材
58の両面にはそれぞれ接着剤が塗布されており、第−
温度補償材56と基部54とに固着される。このように
積層圧電素子40がフレーム52に組み付けられること
により、可動子60は積層圧電素子40に固着されてい
ないもののエデンばね62の付勢力により積層圧電素子
40に当接した状態に保たれる。本実施例においては、
可動子60が作動部材を構成し、エデンばね62.アー
ム70を介して印字ワイヤ36に接続されているのであ
り、エデンばね62が付勢手段を構成している。
印字ワイヤ36が印字用紙16から離間させられるとき
、可動子60に、可動子60をそれの中心部をほぼ中心
として図において反時計方向に回転させる向きのモーメ
ントが生じ、エデンばね62が傾かされて印字不良の原
因となることがある。
そのため、本実施例においては四節平行リンク74が設
けられ、可動子60の回転が防止されている。四節平行
リンク74は、板ばね材がプレスの打ち抜き加工および
曲げ加工されたものであり、メインフレーム48.可動
子60およびサブフレーム50の両側にそれぞれ配設さ
れた一対のリンクプレート76(図には一方のみ示され
ている)を有している。これらリンクプレート76は結
合部78によって互に結合されるとともに、脚部80に
おいてメインフレーム48に、リンクプレート76に設
けられた第一リンク部82において可動子60にそれぞ
れ固定されている。リンクプレート76にはさらに、サ
ブフレーム50の端部に固定の第二リンク部84と、第
一、第二リンク部82と84との間に設けられた第三お
よび第四のリンク部86.88を有している。この四節
平行リンク74には、積層圧電素子40が伸長し、可動
子60の移動に伴って第一リンク部82が平行移動する
とき、弾性変形して可動子60に時計方向のモーメント
を生じさせ、可動子60を反時計方向に回転させる向き
のモーメントを相殺して可動子60の回転を防止する機
能があり、印字不良の発生が防止される。また、可動子
60の回転が防止されることにより積層圧電素子40は
屈曲することなくほぼ直線的に伸縮することができ、曲
げによる折れの発生が回避される。
積層圧電素子40は、第3図に示す駆動回路によって駆
動される。この駆動回路においては、直流電源E、  
)ランジスタTR,,コイルLおよび積層圧電素子40
を構成する圧電素子46が順次直列に接続され、直流電
源Eの負極側と圧電素子46の負極となるべき電極側と
が接地されている。
]・ラランジッタTRの順方向は直流電源Eの正極側か
ら圧電素子46の正極となるべき電極側に向かう向きと
されている。圧電素子46の正極となるべき電極側は抵
抗RおよびトランジスタT Rzを経て接地され、トラ
ンジスタTR2の順方向は抵抗Rから接地点に向かう向
きとされている。また、抵抗RとコイルLとの間の部分
と直流電源Eとの間にトランジスタTR,が接続されて
いる。
トランジスタTR,の順方向は直流電源Eの正極から圧
電素子46の正極となるべき電極側に向かう向きである
。さらに、トランジスタTR,には、それを逆方向にバ
イパスするダイオードD、が設けられ、コイルLの、直
流電源Eの正極側と接続される側がダイオードD2を介
して接地されている。なお、図には1個の圧電素子46
が代表して描かれており、積層圧電素子40を構成する
多数の圧電素子46は互に並列に接続されている。
トランジスタTR+ 、TRz 、TR2の遮断状態と
導通状態との切換えはトランジスタ制御回路90(以下
、制御回路90と略称する)によって行われる。制御回
路90は、通常は圧電素子46に電圧を印加し、積層圧
電素子40を伸長状態に保つようにされている。制御回
路90によりトランジスタTR,が遮断状態から導通状
態に切り換えられれば、直流電源Eの電荷がトランジス
タTR,およびコイルLを経て圧電素子46に移動し、
圧電素子46の電圧がコイルLのインダクタンスと圧電
素子46のキャパシタンスとで決まる時定数で0の値か
ら急速に上昇する。圧電素子46が充電されてその電圧
が電源電圧と等しい大きさになれば、ダイオードD、を
経て電流が直流型′#、E側へ流れ、圧電素子46の電
圧が電源電圧と等しい大きさに保たれる。コイルしに蓄
積された電気エネルギは、コイルし、ダイオードD1.
直流電源EおよびダイオードD2を含む閉回路によって
直流電源Eに返還されるのである。上記充電に伴って積
層圧電素子40は伸長し、印字ワイヤ36が非印字位置
に位置させられる。制御回路90はまた、圧電素子46
の電圧が電源電圧と等しくなった後にトランジスタTR
,を遮断状態に復帰させると同時にトランジスタTR,
を遮断状態から導通状態に切り換える。したがって、圧
電素子46の電圧が低下した場合には、直流電源Eの電
荷がトランジスタTR,を経て圧電素子46に移動し、
電圧が補充される。
制御回路90は、印字データに基づいて印字指令が供給
されれば、トランジスタTRffを遮断状態に切り換え
るとともに、トランジスタTR2を遮断状態から導通状
態に切り換える。その結果、圧電素子46が抵抗Rを経
て放電し、圧電素子46の電気エネルギが抵抗Rによっ
て消費されて圧電素子46の電圧が減少し、圧電素子4
6が収縮して印字ワイヤ36が印字位置に移動させられ
る。
また、このときにはコイルLの電気エネルギは直流電源
Eに返還されていて残存せず、放電が短時間で完了する
。トランジスタTR,は、圧電素子46の電圧が完全に
0になるはずの時期と同時かあるいはその時期を経た一
時期であって、印字指令の入力時から所定時間経過時に
トランジスタTR2を遮断状態に復帰させるとともにト
ランジスタTR,を導通状態に切り換え、積層圧電素子
46を伸長させ、印字ワイヤ36を非印字位置に復帰さ
せる。本実施例においては、積層圧電素子40が伸長し
て印字ワイヤ36が非印字位置にある状態が駆動装置3
8の通常状態であり、積層圧電素子40が収縮して印字
ワイヤ36が印字位置にある状態が作動状態であって、
制御回路90が電圧制御装置を構成しているのである。
以上のように構成された印字装置においては、印字が開
始されていないときには積層圧電素子40に電圧が印加
されておらず、印字ワイヤ36は印字位置にある。その
ため、キャリッジ18が後退させられ、印字ワイヤ36
がプラテン14から離間した状態となるようにされてい
る。そして、印字実行時には、電源が投入され、印字用
紙16がセットされた後、積層圧電素子40に電圧が印
加されて印字ワイヤ36が非印字位置に後退させられた
状態で偏心軸22が回転させられ、キャリッジ18が印
字ワイヤ36と印字用紙16との間の距離が印字に通し
た距離になる位置まで前進させられる。
その後、印字が開始され、印字ヘッド20がプラテン1
4に沿って移動させられるとともに印字用紙I6がプラ
テン14と図示しない送りローラとによって送られ、そ
の間に複数本の印字ワイヤ36をそれぞれ駆動する積層
圧電素子40の電圧の印加、除去が印字データに従って
選択的に行われ、印字用紙16に印字が行われる。印字
時には、印字ワイヤ36は、積層圧電素子40の収縮に
より解放されたエデンばね62の付勢力により印字用紙
16に押し付けられる。このとき、印字ワイヤ36がプ
ラテン14によってはじき返され、積層圧電素子40が
収縮させられているため、エデンばね62を撓ませつつ
印字用紙16から離間する向きに移動する。そして、エ
デンばね62が再び印字ワイヤ36を印字用紙16に向
かって移動させようとするが、この時期には積層圧電素
子40に電圧が印加され、積層圧電素子40が伸長させ
られて印字ワイヤ36が印字用紙16に向かって移動す
ることが防止される。積層圧電素子40が伸長させられ
た状態では、エデンばね62の付勢力が大きく、可動子
60はその大きな付勢力によって積層圧電素子40に押
し付けられるため振動が抑制され、印字ワイヤ36は速
やかに非印字位置に安定する。また、仮に振動が生して
も印字ワイヤ36が印字用紙16に接触することは積層
圧電素子40によって確実に防止される。
積層圧電素子40は複数の圧電素子46が積層されて成
るものであり、積層方向に平行な方向の引張力に対して
弱いのであるが、本印字装置におけるように積層圧電素
子40と可動子60とを分離すれば、積層圧電素子40
に引張力が加えられることはなく、その破損を回避する
ことができる反面、可動子60が自由に振動する問題が
生ずる。
しかし、本印字装置では上述のようにこの振動が抑制さ
れるため、積層圧電素子40の破損を回避しつつ、二重
印字や印字濃度のむらのない印字装置が得られる。
印字ワイヤ36が振動すれば、印字ワイヤ36が印字用
紙16に衝突し、離間した後、再び印字用紙16に衝突
して二重印字が生ずる。また、印字ワイヤ36の印字用
紙16から離間する向きの移動中に可動子60が印字ワ
イヤ36を印字位置に移動させる向きに移動させられれ
ば、印字ワイヤ36を印字用紙16に押し付ける力が印
字ワイヤ36を非印字位置に移動させる力により低減さ
れて印字濃度が薄くなり、逆に印字ワイヤ36の印字用
紙16に向かう移動中に可動子60が印字ワイヤ36を
印字位置に移動させる向きに移動させられれば、印字濃
度が濃くなるのであるが、本印字装置において印字ワイ
ヤ36の振動が抑えられるため、二重印字の発生が防止
され、また、むらのない均一な濃度の印字が得られるの
である。
なお、積層圧電素子40が収縮する際に慣性により可動
子60の移動に遅れが生ずれば、積層圧電素子40と可
動子60とが一旦離間した後、当接する。そのため、積
層圧電素子40と可動子60との各当接面にそれぞれ耐
摩耗性に優れた当て板を固定し、積層圧電素子40に可
動子60が直接当接しないようにすることが、寿命を向
上させる上で望ましい。
また、上記実施例においては、エデンばね62に蓄えら
れた付勢力が積層圧電素子40の収縮により解放される
ようになっており、可動子60と積層圧電素子40とを
固定してもよい。この場合には、エデンばね62の付勢
力の解放時に積層圧電素子40に圧縮方向の力が加えら
れ、可動子60の慣性力により積層圧電素子40に加え
られる引張力が軽減されるため、両者を固定して使用す
ることが可能なのであり、印字時には印字ワイヤ36は
エデンばね62の付勢力と積層圧電素子40の収縮時の
駆動力とによって印字位置に移動させられることとなり
、印字の応答性や印字の鮮明さが向上する。
さらに、上記実施例においては、積層圧電素子40は積
層方向と平行な方向の伸縮により印字ワイヤ36を駆動
するように構成されていたが、積層方向と直交する方向
の伸縮により駆動するようにしてもよい。この場合には
、第5図に示すように積層圧電素子100は、圧電セラ
ミックス102と電極104との積層方向と直交する方
向に長いものとするのであるが、積層枚数が少なくて済
み、圧電セラミックス1.02の一層の厚みを薄くする
ことができる。圧電セラミックスの一層の厚みが薄いほ
ど、また積層枚数が多いほど脱脂工程における脱脂体の
損傷、焼結時における圧電セラミックスの不均一性の発
生等の恐れが多いのに対し、積層圧電素子100では一
層の厚みを薄くしても積層枚数が少なくて済むため、上
記のような問題が生ずることがなく、−層の厚みを薄く
することができ、それにより駆動電圧を小さくし、ある
いは積層圧電素子100を小形化して駆動装置をコンパ
クトに構成することができる。
この積層圧電素子100は、前記実施例の駆動装置38
において積層圧電素子40に代えて使用することができ
る。そして、この場合には、積層圧電素子100は、電
圧の除去により伸長し、印加により収縮するため、制御
回路90は、通常は積層圧電素子100の電圧を除去し
て伸長状態に保ち、印字時に電圧を印加して収縮させる
ものとする。このようにしても可動子60と積層圧電素
子100とを分離して、積層圧電素子100に引張力が
作用することを回避しつつ印字ワイヤ36の振動を防止
し得る。
また、積層圧電素子100の電圧が除去された場合の残
留歪は、積層方向と直交する方向において積層圧電素子
100の寸法が小さくなる向きに残り、この残留歪は温
度が高くなるほど小さくなる。温度が高くなるほど積層
圧電素子100の積層方向と直交する方向の見かけ上の
寸法が長くなるのであり、線膨張率が2.0〜9、O(
X 10−’/”C)程度となる。フレーム52等、駆
動装置を構成する他の部材も温度が高い程膨張する性質
があり、印字が行われるのに伴って駆動装置の温度が上
昇したとき、積層圧電素子100の寸法変化量と他部材
の寸法変化量との差が積層圧電素子40のように負の残
留歪特性を有する場合に比較して小さくなる。したがっ
て、積層圧電素子40を使用する場合には、フレーム5
2等、他部材を線膨張率が低い材料により構成し、寸法
変化量の差を小さくして補正量を少なくすることが必要
であるのに対し、他部材を線膨張率が比較的大きい安価
な材料(例えば、線膨張率が9.0〜11.7(XIO
−6/’C)の焼結鉄鋼材)を使用することができる。
また、温度補償材についても補償量が少なくて済むため
、小形とし、あるいは省略することが可能となり、駆動
装置を小形、軽量かつ安価に構成することができる。
また、積層圧電素子100は電圧の除去により伸長し、
印字ワイヤ36を非印字位置に位置させるため、印字装
置の電源が切られた状態では印字ワイヤ36はプラテン
14から離間している。そのため、印字を行わない場合
に印字ワイヤ36をプラテン14から離しておくために
キャリッジ18を退避させる機構(前記実施例の偏心軸
22およびこれを駆動させるモータ等から成る機構)を
設ける必要がなく、装置の構成を簡単にすることができ
、また、コストを低減させることができる。
さらに、積層圧電素子100は積層方向と直交する方向
においては引張力に強く、可動子60と固定して使用す
ることが可能である。このようにすれば、積層圧電素子
100に電圧が印加され、その収縮により印字ワイヤ3
6が印字位置に移動させられるとき、可動子60は積層
圧電素子100により引っ張られ、印字ワイヤ36は第
二板ばね66の付勢力と積層圧電素子100の引張力と
によって印字位置に向かって移動させられることとなり
、移動速度およびストロークが大きくなって印字が鮮明
に行われる効果が得られる。
本発明の更に別の実施例を第6図に示す。本実施例の印
字ヘッド110は、第5図に示す積層圧電素子100と
同様の積層圧電素子112を使用し、積層方向と直交す
る方向の伸縮により印字ワイヤ36を移動させるととも
に、アーム114をエデンばね116の結合部11Bに
第1図に示す印字ヘッド20とは逆向きに取り付けたも
のである。また、積層圧電素子112と可動子120と
は互に固定されている。エデンばね116は、積層圧電
素子112の電圧が除去されて伸長させられたとき、可
動子120を小さい付勢力で積層圧電素子112側へ付
勢しつつ印字ワイヤ36を印字位置に保つように設けら
れている。非印字時には積層圧電素子112に電圧が印
加され、収縮するのに伴ってエデンばね116の結合部
118が図において時計方向に回転してアーム114を
同方向に回動させ、それによりエデンばね116に付勢
力が蓄えられるとともに印字ワイヤ36が非印字位置に
移動させられる。また、印字時には積層圧電素子112
の電圧が除去され、伸長するのに伴って結合部118が
反時計方向に回転し、アーム114を同方向に回動させ
、印字ワイヤ36が印字位置に移動させられる。このと
き印字ワイヤ36は、積層圧電素子112の駆動力に加
えてエデンばね116に蓄えられた付勢力を受けて印字
位置に移動させられるため、移動速度が高く、応答性良
くかつ鮮明に印字を行うことができる。
なお、上記各実施例においては付勢手段としてのエデン
ばね62が作動部材としての可動子60を印字ワイヤ3
6に接続する役割をも果たしていたが、作動部材を印字
ワイヤに接続する機構を変更し、付勢手段としてのばね
部材を別途膜ctでもよい。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の
知識に基づいて種々の変形、改良を施した態様で本発明
を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である印字装置のワイヤドツ
ト式印字ヘッドを示す正面図である。第2図は上記印字
ヘッドの積層圧電素子を示す斜視図である。第3図は上
記積層圧電素子の駆動回路を示す電気回路図である。第
4図は上記印字装置を概略的に示す平面図である。第5
図は印字ヘッドの積層圧電素子の別の態様を示す斜視図
である。 第6図は本発明の別の実施例である印字ヘッドを示す正
面図である。 36:印字ワイヤ   38:駆動装置40:積層圧電
素子  46:圧電素子52:フレーム    60:
可動子 62:エデンばね 90:トランジスタ制御回路100
:積層圧電素子 106:圧電素子110:印字ヘッド
  II2:積層圧電素子116:エデンばね  I2
0:可動子路1rIl

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 印字媒体に当接する印字位置と前記印字媒体から離間す
    る非印字位置とに移動可能に設けられた印字ワイヤと、 電圧の増減に応じて伸縮する圧電素子と、 その圧電素子の伸縮方向の一端を保持するフレームと、 前記圧電素子の他端側に設けられ、前記印字ワイヤに接
    続される作動部材と、 前記印字ワイヤの前記非印字位置への移動時に付勢力を
    蓄え、前記印字位置への移動時にその付勢力により印字
    ワイヤを付勢する付勢手段とを含むことを特徴とするワ
    イヤドット式印字ヘッド。
JP2054340A 1990-03-06 1990-03-06 ワイヤドット式印字ヘッド Pending JPH03256572A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2054340A JPH03256572A (ja) 1990-03-06 1990-03-06 ワイヤドット式印字ヘッド
US07/663,723 US5165809A (en) 1990-03-06 1991-03-04 Piezoelectric actuator and print head using the actuator, having means for increasing durability of laminar piezoelectric driver
DE4107157A DE4107157A1 (de) 1990-03-06 1991-03-06 Piezoelektrischer aktuator und druckkopf, der diesen verwendet mit einer einrichtung zur verbesserung der haltbarkeit des laminaren piezoelektrischen treibers
GB9104757A GB2246469B (en) 1990-03-06 1991-03-06 Piezoelectric actuator and print head using the actuator,having means for increasing durability of laminar piezoelectric driver

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