JPH0714643B2 - 圧電素子の駆動回路 - Google Patents

圧電素子の駆動回路

Info

Publication number
JPH0714643B2
JPH0714643B2 JP63273921A JP27392188A JPH0714643B2 JP H0714643 B2 JPH0714643 B2 JP H0714643B2 JP 63273921 A JP63273921 A JP 63273921A JP 27392188 A JP27392188 A JP 27392188A JP H0714643 B2 JPH0714643 B2 JP H0714643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric element
state
voltage
time
charging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63273921A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02119276A (ja
Inventor
惇夫 坂井田
由幸 池崎
明 入口
武 新川
正史 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP63273921A priority Critical patent/JPH0714643B2/ja
Priority to US07/426,773 priority patent/US5147141A/en
Priority to EP89311093A priority patent/EP0379780B1/en
Priority to DE68928503T priority patent/DE68928503T2/de
Priority to DE68926231T priority patent/DE68926231T2/de
Priority to EP95105985A priority patent/EP0668166B1/en
Publication of JPH02119276A publication Critical patent/JPH02119276A/ja
Publication of JPH0714643B2 publication Critical patent/JPH0714643B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧電素子の駆動回路に関するものであり、特に
圧電素子の変位状態を制御する技術に関するものであ
る。
〔発明の背景〕
圧電素子はコイルと共に充電と放電とを繰り返しつつ所
定の周波数で共振し得るものであるが、この圧電素子の
1回の変位における変位状態継続時間が一定時間以上で
あることが望ましい場合がある。圧電素子をプリンタの
印字ヘッド等のアクチュエータに使用する場合がその一
例である。
そこで、本出願人はこのような事情に鑑み、圧電素子の
作動応答性を悪化させることなく変位状態継続時間を大
きな値に設定できる圧電素子の駆動回路を開発し、特願
昭63−114397号として出願中である。この駆動回路の一
例を第8図に示す。この開発装置においては、直流電源
E,トランジスタTR1,コイルLおよび圧電素子Pが順次直
列に接続され、直流電源Eの負極剤と圧電素子Pの負極
となるべき電極側とが接地されている。トランジスタTR
1の順方向は直流電源Eの正極側から圧電素子Pの正極
となるべき電極側に向かう順方向(以下、回路の順方向
という。)とされている。圧電素子Pの正極となるべき
電極側は抵抗RおよびトランジスタTR2を経て接地さ
れ、トランジスタTR2の順方向は抵抗Rから接地点に向
かう向きとされている。
トランジスタTR1,TR2の遮断状態と導通状態との切換え
はトランジスタ制御回路TC(以下、単に制御回路TCとい
う。)によって行われる。制御回路TCはそれに駆動指令
が入力されれば、トランジスタTR1を遮断状態から導通
状態に切り換え、その結果、直流電源Eの負荷がトラン
ジスタTR1およびコイルLを経て圧電素子Pに移動し、
圧電素子PがコイルLと共に共振しつつ充電され、圧電
素子Pの電圧VPが第9図のグラフに実線で示すように0
の値から上昇を開始する。圧電素子Pが充電を開始して
から圧電素子Pの等価キャパシタンスとコイルLのリア
クタンスとの積に応じて決まる共振周期に対応するサイ
タルタイムの半分あるいはそれより長い時間の経過後、
制御回路TCはトランジスタTR1を導通状態から遮断状態
に復帰させるから、圧電素子Pの電圧VPは直流電源Eの
電源電圧VEのほば2倍の大きさである最大値に達して充
電が完了する。圧電素子Pの充電完了時を経た一時期に
トランジスタTR1が導通状態にあっても、トランジスタT
R1は電流が回路の順方向とは逆の方向に流れることを阻
止するから、圧電素子Pの放電が阻止されて、圧電素子
Pの電圧VPが一定に保たれることとなる。トランジスタ
TR1が導通状態にある充電期間を同グラフにおいてTC
表す。充電完了後は、遮断状態にあるトランジスタTR1
に圧電素子Pの充電も放電も阻止させることにより、圧
電素子Pの電圧VPが一定に保たれるように設計されてい
る。
駆動指令の入力時から所定期間経過後、制御回路TCはト
ランジスタTR2を遮断状態から導通状態に切り換え、そ
の結果、圧電素子PおよびコイルLにそれぞれ蓄積され
た電気エネルギが抵抗Rによって消滅させられる。制御
回路TCはそれら電気エネルギが完全に消滅するはずであ
る時期にトランジスタTR2を遮断状態に復帰させる。ト
ランジスタTR2が導通状態にある放電期間を同グラフに
おいてTDで表す。
〔発明が解決しようとする課題〕 以上の説明から明らかなように、開発装置においては、
圧電素子Pの充電完了から放電開始まで、圧電素子Pを
最大変位状態に保つことによって、圧電素子Pが駆動対
象物に一定の大きさの駆動力を一定時間にわたって加え
得るように設計されている。
しかし、本出願人によるその後の研究により、開発装置
には次のような問題があることが判明した。すなわち、
最大変位状態においては圧電素子Pが充電されることを
阻止されているため、圧電素子Pが駆動対象物に対して
仕事を為すことなどによって圧電素子Pの電気エネルギ
が消費されれば、圧電素子Pの電圧VPが同グラフに二点
鎖線で示すようにしだいに減少し、その結果、圧電素子
Pの変位、ひいては駆動力が減少してしまうのである。
また、開発装置においては、何らかの事情で圧電素子P
の放電が正規に行われず、それに続いて行われる充電の
開始時に圧電素子Pに電気エネルギが残存することがあ
ると、コイルLと圧電素子Pとの共振の振幅が小さくな
って、圧電素子Pの電圧VPが、圧電素子Pに電気エネル
ギが残存しない状態で充電が開始された場合に到達し得
る最大値に到達し得ず、その結果、圧電素子Pの最大変
位位置が正規位置に到達せず、圧電素子Pの駆動力が不
足する。したがって、印字ヘッド用アクチュエータのよ
うに、圧電素子Pの充電と放電とを交互に何回も繰り返
す必要があり、放電に十分な時間をかけることが許容さ
れず、かつ、放電と充電との時間間隔がまちまちである
場合には、充電開始時に圧電素子Pに電気エネルギが残
存したりしなかったり、あるいは残存する場合にその量
が多かったり少なかったりして、圧電素子Pの最大変位
位置が各変位時で異なることとなり、圧電素子の駆動力
が変動するという事態が生ずる。そのため、開発装置に
は、例えば放電時間が長く設定するなどにより、充電開
始前に圧電素子Pが確実に放電するように設計する必要
があるという問題もある。
そこで、本発明はこれらの問題を解決することを課題と
して為されたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、前述の直流電源,コイルおよび圧電素
子を備えた圧電素子の駆動回路に、(a)常には前記充
電を阻止する状態にあるが、駆動指令の入力に伴って充
電を許容する状態となり、圧電阻止の電圧が電源電圧以
下の一定値に達した時期を経た一時期に原状態に復帰す
る第1の状態制御手段と、(b)常には前記放電を阻止
する状態にあるが、駆動指令の入力時から一時期と同時
あるいはその時期は経た所定期間経過時に放電を許容す
る状態となり、少なくとも第1の状態制御手段が次に充
電を許容する状態になる時期までには原状態に復帰する
第2の状態制御手段と、(c)圧電素子の電圧が一定値
を越えることとなるべき直流電源からの過剰の電気エネ
ルギが圧電素子により蓄積されないようにすることによ
り、圧電素子の電圧が一定値を越えないようにする電圧
制御手段とを設けたことにある。
〔作用〕
本発明に係る圧電素子の駆動回路においては、駆動指令
の入力に伴って圧電素子の充電が開始され、圧電素子の
電圧が電源電圧以下の一定値に達した時期を経た一時期
に充電が阻止される。圧電素子の電圧が一定値に達して
から充電が阻止されるまでの期間においては、圧電素子
の電気エネルギが消費されてもその消費分が直流電源に
よって補われるとともに、電圧制限手段によって圧電素
子の電圧が一定値を越えないようにされるから、圧電素
子の電圧が当該期間一定に保たれることとなる。そし
て、駆動指令の入力時から所定期間経過時に圧電素子の
放電が開始され、圧電素子の変位が消滅させられる。
また、圧電素子の放電が正規に行われず、次の充電開始
時に圧電素子に電気エネルギが存残し、圧電素子の変位
が完全に消滅していない状態で充電が開始されることが
あっても、電気エネルギが残存するか否かにかかわら
ず、および残存する場合にその残存量の多少にもかかわ
らず、圧電素子の最大電圧が各変位時で等しくなる。
〔発明の効果〕
このように、本発明に従えば、圧電素子に一定の大きさ
の駆動力を一定時間にわたって容易に発生させることが
できるという効果が得られる。
さらに、充電開示時に圧電素子に電気エネルギが残存す
るか否かにかかわらず、および残存する場合にその量の
多少にかかわらず、圧電素子の最大変位位置が各変位時
で等しくなるから、例えば、圧電素子の充電と放電とを
交互に何回も繰り返させる場合に、放電時間が短く設定
された結果、放電が正規に行われない事態が生じても、
圧電素子から取り出し得る駆動力の大きさの変動が各変
位時で小さく抑えられるという効果が得られる。
なお、圧電素子の電圧が一定値を越えることとなるべき
直流電源からの過剰の電気エネルギが圧電素子に蓄積さ
れないようにするために、例えば、その過剰の電気エネ
ルギを抵抗等によって消滅させたり、直流電源に返還し
たりすることが可能である。後者の場合には、返還され
た電気エネルギを再使用することが可能となり、無駄が
無くなって圧電素子の駆動に必要な消費電力が少なくな
るという効果が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明を、インパクト型ドットプリンタ用印字ヘ
ッドの印字ワイヤを駆動する圧電型アクチュエータの駆
動減である圧電素子の駆動回路に適用した場合における
二,三の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
圧電型アクチュエータは第2図に示すように、多数の圧
電素子Pが一直線方向(図において上下方向)に沿って
積層されて成る積層圧電素子10を備えている。積層圧電
素子10は、各々が積層圧電素子10と平行に延び、かつ積
層圧電素子10を中心として積層方向と直角な方向に並ぶ
2つのフレーム12,14に支持されている。
積層圧電素子10の両端面にはそれぞれ、共に直方体状を
成す可動子16と温度補償材18とが固着されている。可動
子16の積層方向に平行な一側面が、互に重ね合わせられ
た一対の板ばね20,22を介してフレーム12の面24に対向
させられ、また、温度補償材18の積層圧電素子10との固
着面とは反対側の背面が、フレーム12の面26に対向させ
られている。可動子16と板ばね20、および板ばね22とフ
レーム12の面24はそれぞれ互に固着されているが、板ば
ね20,22同士はそれらの面に沿って摺動可能に接触させ
られている。また、フレーム12には、温度補償材18に接
触してそれを可動子16に接近させるピン28が固定されて
いる。これにより、積層圧電素子10は、積層方向に僅か
な圧縮力が残る状態でフレーム12,14に取り付けられて
いる。したがって、積層圧電素子10に電圧が印加されて
積層圧電素子10が積層方向に伸びれば、板ばね20が板ば
ね22に対して相対的に正方向(図において上方)へ移動
し、一方、積層圧電素子10から電圧が除去されて積層圧
電素子10が縮めば、板ばね20が板ばね22に対して逆方向
へ移動することとなる。
なお、積層圧電素子10から完全に電圧が除去されても、
積層圧電素子10に正方向の残留歪が残り、しかも、この
残留歪は積層圧電素子10の温度が高い程小さくなる。そ
のため、積層圧電素子10に印加される電圧の大きさが一
定に制御され、積層圧電素子10の変位量が一定に制御さ
れても、温度が高い場合には積層圧電素子10の最大変位
位置が正規位置に到達し得ず、温度が高い程正規位置と
最大変位位置との間に残る未到達距離が増大する。この
ような事態の発生を回避するために前記温度補償材18が
設けられている。温度補償材18は、それの温度が高い程
大きく膨張するものとされ、この温度補償材18が、積層
圧電素子10の変位方向に直列に配置されている。つま
り、積層圧電素子10の未到達距離を、温度補償材18の膨
張長さで補償することにより、温度変化に起因して積層
電圧素子10の最大変位位置が変動することがないように
されているのである。
前記フレーム14は積層圧電素子10より長い長手形状を成
す弾性変形可能な板材で構成されており、フレーム14は
フレーム12の温度補償材18に近接する部分と可動子16と
を連結している。フレーム14の機能は後に説明する。
一対の板ばね20,22の、積層圧電素子10の側の端部とは
反対側の端部(図において上側の端部)に、直線的に延
びる溝32を有する保持部材34が嵌合されている。溝32の
幅は板ばね20,22の板厚の和より大きくされるととも
に、各板ばね20,22とそれに対向する溝32の側面とが互
に固着されている。保持部材34からはアーム36が延び出
させられており、このアーム36の先端に印字ワイヤ38が
固定されている。この印字ワイヤ38は印字リボンを介し
て印字用紙に対向させられている。
したがって、積層圧電素子10が伸びて板ばね20が板ばね
22に対して相対的に上方へ滑り、保持部材34が図におい
て溝32の中心線をほぼ中心として反時計方向に回動させ
られると、印字ワイヤ38が印字リボンを介して印字用紙
に押し付けられ、印字用紙上にドットが印刷される。こ
の状態から積層圧電素子10が縮めば、保持部材34が時計
方向に回動させられる結果、印字ワイヤ38が非作用位置
に復帰する。印字ワイヤ38の非作用位置は、フレーム14
に固定の低反発性ゴム製ストッパ40にアーム36が当接す
ることによって規定される。
以上の説明から明らかなように、圧電型アクチュエータ
は、積層圧電素子10の変位を一対の板ばね20,22,保持部
材34およびアーム36によって拡大して印字ワイヤ38に伝
達するものなのである。
なお、印字ワイヤ38が印字用紙に押し付けられれば、可
動子16に、可動子16をそれの中心部をほぼ中心として図
において反時計方向に回動させる向きのモーメントが生
じ、積層圧電素子10が積層方向と交差する方向に屈曲さ
せられるおそれがある。しかし、本実施例においては、
積層圧電素子10が伸びれば、それに応じてフレーム14が
弾性的に伸びる結果、可動子16にそれを時計方向に回動
させる向きのモーメントが生ずるから、互に逆向きのモ
ーメントが相殺することとなり、積層圧電素子10が屈曲
することなく直線的に伸縮することが可能となってい
る。
第1図に積層圧電素子10の駆動回路を示す。これは、前
記開発装置(第8図に示す。)におけるトランジスタTR
1およびコイルLに、それらを逆方向にバイパスするダ
イオードD1が設けられるとともに、コイルLの、直流電
源Eの正極側と接続される側がダイオードD2を介して接
地されたものである。ダイオードD2の順方向は、接地点
からコイルLに向かう向きとされている。なお、図には
1個の圧電素子Pが代表して描かれており、積層圧電素
子10を構成する多数の圧電素子Pは互いに並列に接続さ
れている。
トランジスタTR1,TR2の遮断状態と導通状態との切換え
は制御回路TCによって行われる。制御回路TCは、それに
ドット印刷指令(ドットを印刷すべき旨の指令)が入力
されれば、トランジスタTR1を遮断状態から導通状態に
切り換え、その結果、直流電源Eの電荷がトランジスタ
TR1およびコイルLを経て圧電素子Pに移動し、圧電素
子PがコイルLと共に共振しつつ充電され、圧電素子P
の電圧VPが第3図のグラフに示すように、0の値から上
昇を開始し、やがて電源電圧VEと等しい大きさに到達す
る。それ以外はダイオードD1の圧電素子P側の電圧が直
流電源E側の電圧より高くなるため、コイルLから圧電
素子Pに向かう電流がダイオードD1およびトランジスタ
TR1を経てコイルLに還流し、電気エネルギがコイルL
に蓄積され、圧電素子Pには蓄積されず、圧電素子Pの
電圧VPは電源電圧VEより大きくはならない。この状態
で、印字ワイヤ38を印字用紙に押し付ける等によって、
圧電素子Pの電気エネルギが消費されても、その消費分
が、直流電源Eからの電荷がトランジスタTR1およびコ
イルLを経て圧電素子Pに供給されることによって捕わ
れるから、圧電素子Pの電圧VPは一定の大きさに保たれ
る。
制御回路TCは、圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEに等し
い大きさに到達するはずである時期を経た一時期であっ
て、ドット印刷指令の入力時から所定時間t1経過時にト
ランジスタTR1を遮断状態に復帰させる。その結果、コ
イルL,ダイオードD1,直流電源EおよびダイオードD2
含む閉回路によって、コイルLの電気エネルギが直流電
源Eに返還される。また、トランジスタTR1が遮断状態
にあると、圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEと等しい大
きさより小さくなっても、直流電源Eによる電気エネル
ギの補充が行われないから、圧電素子Pの電気エネルギ
が消費されれば、圧電素子Pの電圧VPが減少する。な
お、第3図のグラフにおいて、トランジスタTR1が遮断
状態に復帰した後に圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VE
等しい大きさに保たれる期間が存在しているが、これ
は、コイルL,圧電素子PおよびダイオードD2を含む閉回
路を流れる電流によって、コイルLの電気エネルギが圧
電素子Pに移動することによって圧電素子Pの電気エネ
ルギの消費分が補充されるからである。
制御回路TCはまた、コイルLの電気エネルギが完全に消
滅することとなるべき時期と同時かあるいはその時期を
経た一時期であって、ドット印刷指令の入力時から所定
時間t2経過時、トランジスタTR2を遮断状態から導通状
態に切り換える。その結果、圧電素子Pが抵抗Rを経て
放電し、圧電素子Pの電気エネルギが抵抗Rによって消
費されて圧電素子Pの電圧VPが減少する。制御回路TC
は、圧電素子Pの電圧VPが完全に0になるはずである時
期と同時かあるいはその時期を経た一時期であって、ド
ット印刷指令の入力時から所定時間t3経過時に、トラン
ジスタTR2を遮断状態に復帰させる。
このように、本実施例においては、少なくとも圧電素子
Pの電圧VPが電源電圧VEと等しい大きさに到達してから
充電期間TCが満了するまでの期間、圧電素子Pの電圧VP
が一定の大きさに保たれ、しかもそのときの電圧VPの大
きさは各ドット印刷時で変わらないから、圧電素子Pの
最大変位位置が各ドット印刷時で互に等しくなるととも
に、各ドット印刷時における圧電素子Pの最大変位状態
継続時間を十分な長さに設定することができる。
さらに、本実施例においては、圧電素子Pの電気エネル
ギが完全に放出されるのを待って、次回のドット印刷に
おける圧電素子Pの充電が開始されるから、圧電素子P
の変位量(圧電素子Pの、充電開始直前の初期位置と最
大変位位置との差)も各ドット印刷時で等しくなり、圧
電素子Pの駆動力の大きさ、ひいては、印字圧の高さが
一定となって、印字品質が良好になる。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
トランジスタTR1と制御回路TCのトランジスタTR1を制御
する部分とが第1の状態制御手段を構成し、抵抗Rとト
ランジスタンTR2と制御回路TCのトランジスタTR2を制御
する部分とが第2の状態制御手段を構成し、ダイオード
D1およびD2が電圧制限手段を構成している。
制御回路TCの上記実施例とは別な態様として、トランジ
スタTR1を導通状態から遮断状態に復帰させた後、トラ
ンジスタンTR2を導通状態に切り換えるべき時期から一
定小時間前の一時期にトランジスタTR1を再び導通状態
に切り換え、その後、トランジスタTR1を遮断状態に復
帰させると同時にトランジスタンTR2を導通状態に切り
換えるものとすることできる。このようにすれば、ドッ
ト印刷指令が入力される毎に、第4図のグラフに示すよ
うに、少なくとも、1回目の充電によって圧電素子Pの
電圧VPが電源電圧VEと等しい大きさに到達してからその
充電期間TC1が満了するまでの期間のみならず、2回の
充電によって圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEと等しい
大きさに到達してからその充電期間TC2が満了するまで
の期間においても、一定の高さの印字圧を得ることがで
き、ドット印刷指令が前記実施例の場合と同じタイミン
グで制御回路TCに入力される場合には、本実施例の場合
のほうが前記実施例の場合に比べて、各ドット印刷時に
おいて一定の高さの印字圧が得られる時間が長くなる。
したがって、通常は各ドット印刷時に1回しか充電せ
ず、必要に応じて2回充電することにより、通常より濃
い印字を行うことができる。なお、本実施例において
は、2回目の充電の終了と同時に放電が開始されるか
ら、放電開始時においてコイルLに電気エネルギが残存
し、圧電素子Pの電気エネルギと、コイルLの、直流電
源Eに返還されずに残った電気エネルギとが共に抵抗R
によって消費されることになるから、圧電素子Pが完全
に放電するまでの時間が前記実施例の場合より長くなる
が、2回目の充電は比較的少量であるから、放電時間の
延長も少なくて済む。
制御回路TCのさらに別の態様として、トランジスタTR1
をトランジスタTR2が導通状態に切り換えられる時期ま
で導通状態に保つものとすることができる。このように
すれば、圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEと等しい大き
さに到達してから充電期間TCが満了するまで(放電開始
まで)の期間、圧電素子Pの電気エネルギが消費されれ
ばその消費分が直流電源Eから補充され、圧電素子Pの
電圧VPは第5図のグラフのように、圧電素子VPが電源電
圧VEと等しい大きさに到達してから放電開始までの時
間、一定の大きさに保たれる。なお、本実施例において
は、放電開始時にコイルLに電気エネルギが残存するか
ら、圧電素子PとコイルLとにそれぞれ蓄積された電気
エネルギが共通の抵抗Rによって消費されることとな
り、放電時間がやや長くなる。
第6図に、上記実施例とは異なる圧電素子駆動回路を示
す。これは、第1図に示す実施例におけるダイオードD1
に並列にトランジスタTR3が接続されたものである。ト
ランジスタTR3の順方向はダイオードD1の順方向とは逆
にされている。
トランジスタTR1,TR2およびTR3は制御回路TCによって制
御される。制御回路TCは、それにドット印刷指令が入力
されれば、トランジスタTR1を遮断状態から導通状態に
切り換え、これにより、圧電素子Pが充電されてそれの
電圧VPが第7図のグラフに示すように上昇する。圧電素
子Pの電圧VPが電源電圧VEと等しい大きさとなれば、ダ
イオードD1を経て電流が流れ、圧電素子Pの電圧VPぱ電
源電圧VEと等しい大きさに保たれる。制御回路TCはま
た、圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEと等しくなった後
にトランジスタTR1を遮断状態に復帰させると同時にト
ランジスタTR3を遮断状態から導通状態に切り換える。
したがって、圧電素子Pの電気エネルギが消費された場
合には、直流電源Eの電荷がトランジスタTR3を経て前
記実施例とは異なるコイルLを経ることなく圧電素子P
に移動する。一方、コイルLに蓄積された電気エネルギ
は、コイルL,ダイオードD1,直流電源Eおよびダイオー
ドD2を含む閉回路によって、直流電源Eに返還されるか
ら、制御回路TCがトンラジスタTR3を導通状態から遮断
状態に復帰させると同時にトランジスタTR2を遮断状態
から導通状態に切り換える放電開始時には、コイルLに
電気エネルギが残存せず、圧電素子Pの放電が比較的短
時間で完了することなる。トランジスタTR3が導通状態
にある期間は第7図のグラフにおいてTCであり、本実施
例においては、圧電素子Pの電圧VPが電源電圧VEと等し
い大きさに到達してから放電開始までの期間、圧電素子
Pの電圧VPが一定に保たれる。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
トランジスタTR1,TR3と制御回路TCのトランジスタTR1,T
R3を制御する部分とが第1の状態制御手段を構成し、抵
抗RとトランジスタTR2と制御回路TCのトランジスタTR2
を制御する部分とが第2の状態制御手段を構成し、ダイ
オードD1とD2とが電圧制限手段を構成している。
以上説明した実施例は、圧電素子Pの放電時に、圧電素
子Pの電気エネルギをコイルLとの共振を伴うことなく
抵抗Rに接続させ、この抵抗Rに消費される形式の駆動
回路に本発明を適用したものであるが、例えば、前述の
特願昭63−114397号の第6図および第8図にそれぞれ示
す実施例のように、圧電素子Pの電子エネルギをコイル
Lとの共振を伴って直流電源Eを返還することによって
放電される形式の駆動回路に本発明を適用することもで
きる。
また、前記実施例においてはいずれも、制御回路TCにド
ット印刷指令が入力されれば、制御回路TC自身がトラン
ジスタTR1が対応して予め定められた時間経過時にTR1
遮断状態に復帰させたり、トランジスタTR2およびTR3
各々の遮断・導通状態の切換えを行うように設計されて
いるが、例えば、制御回路TCに、トランジスタTR1を導
通状態から遮断状態に復帰させる復帰指令等、トランジ
スタTR1ないしTR3の各々の導通・遮断状態の切換えの契
機となる指令が入力されるように変更するとともに、制
御回路TCを、それら指令に応じてトランジスタTR1ない
しTR3の各々の導通・遮断状態の切換えを行うものに変
更することができる。
また、以上の各実施例においては、圧電素子Pの充電お
よび放電をそれぞれ阻止する状態と許容する状態とに切
り換えるためにトランジスタR1ないしTR3が使用されて
いるが、それらの代わりに、遮断状態と、回路の順方向
と逆方向とのいずれの方向にも電流が流れることを許容
する導通状態とに切換え可能な例えばアナログスイッチ
を使用することも可能である。
これらの他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良
等を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をインパクト型ドットプリンタの印字ヘ
ッド用圧電型アクチュエータの圧電素子の駆動回路に適
用した場合における一実施例の、その駆動回路を示す電
気回路図、第2図は上記圧電型アクチュエータを示す正
面図、第3図は本実施例における圧電素子の電圧変化を
示すグラフである。第4図および第5図はそれぞれ上記
実施例とは異なる圧電素子の電圧変化を示すグラフであ
る。第6図は上記実施例とは異なる圧電素子の駆動回路
を示す電気回路図、第7図は本実施例における圧電素子
の電圧変化を示すグラフである。第8図は、本出願人が
先に開発した圧電素子の駆動回路を示す電気回路図、第
9図はその駆動回路における圧電素子の電圧変化を示す
グラフである。 10:積層圧電素子、20,22:板ばね 34:保持部材、36:アーム 38:印字ワイヤ E:直流電源 TR1,TR2,TR3:トランジスタ L:コイル、P:圧電素子 R:抵抗 TC:トランジスタ制御回路 D1,D2:ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新川 武 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 正史 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−198885(JP,A) 特開 昭62−122761(JP,A) 特開 昭63−130358(JP,A) 実開 平1−99637(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電流と、コイルと、充電と放電とを繰
    り返しつつ前記コイルと共に所定の周波数で共振し得る
    圧電素子とを備え、かつ、それらが互に直列に接続され
    ている圧電素子の駆動回路であって、 常には前記充電を阻止する状態にあるが、駆動指令の人
    力に伴って充電を許容する状態となり、前記圧電素子の
    電圧が電源電圧以下の一定値に達した時期を経た一時期
    に原状態に復帰する第1の状態制御手段と、 常には前記放電を阻止する状態にあるが、前記駆動指令
    の入力時から前記一時期と同時あるいはその時期を経た
    所定期間経過時に放電を許容する状態となり、少なくと
    も前記第1の状態制御手段が次に前記充電を許容する状
    態になる時期までには原状態に復帰する第2の状態制御
    手段と、 前記圧電素子の電圧が前記一定値を越えることとなるべ
    き前記直流電源からの過剰の電気エネルギが圧電素子に
    蓄積されないようにすることにより、圧電素子の電圧が
    前記一定値を越えないようにする電圧制限手段と を含むことを特徴とする圧電素子の駆動回路。
JP63273921A 1988-10-28 1988-10-28 圧電素子の駆動回路 Expired - Lifetime JPH0714643B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63273921A JPH0714643B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 圧電素子の駆動回路
US07/426,773 US5147141A (en) 1988-10-28 1989-10-26 Driver circuit for piezoelectric actuator, and dot-matrix head and printer using piezoelectric or other actuator having discharge control means
EP89311093A EP0379780B1 (en) 1988-10-28 1989-10-27 Driver circuit for piezoelectric actuator in a dot matrix printer
DE68928503T DE68928503T2 (de) 1988-10-28 1989-10-27 Punktmatrixdrucker mit piezoelektrischem oder anderem Aktuator und Entladungsregelvorrichtung
DE68926231T DE68926231T2 (de) 1988-10-28 1989-10-27 Treiberschaltung für piezoelektrischen Antrieb in einen Punktmatrixdrucker
EP95105985A EP0668166B1 (en) 1988-10-28 1989-10-27 Dot matrix printer using piezoelectric or other actuator having discharge control means

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63273921A JPH0714643B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 圧電素子の駆動回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02119276A JPH02119276A (ja) 1990-05-07
JPH0714643B2 true JPH0714643B2 (ja) 1995-02-22

Family

ID=17534428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63273921A Expired - Lifetime JPH0714643B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 圧電素子の駆動回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0714643B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02119276A (ja) 1990-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5402159A (en) Piezoelectric ink jet printer using laminated piezoelectric actuator
EP0765750B1 (en) Method of driving ink jet head
US4595854A (en) Drive circuit for piezoelectric stack
JPH0662585A (ja) 圧電素子駆動回路
US5138217A (en) Driving power unit for piezoactuator system and method
GB2250876A (en) Driver circuit for piezoelectric element, having voltage limiter capable of charging the element with energy from coil after charging switch is off
US5350962A (en) Driving device for piezoelectric element
JPH0714643B2 (ja) 圧電素子の駆動回路
JPH0720703B2 (ja) 圧電素子駆動回路
JP2776007B2 (ja) 圧電素子の駆動装置
JP2004223770A (ja) 容量性負荷と容量性負荷駆動回路とを備える装置
JP3757808B2 (ja) インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法
JPH0764082B2 (ja) ドット印字装置
EP0379780A2 (en) Driver circuit for piezoelectric actuator in a dot matrix printer
JPH0471859A (ja) 圧電素子の駆動装置
JP2815507B2 (ja) 圧電素子駆動回路の異常検出回路
JP2897324B2 (ja) インパクト型ドットプリンタ
JPH02301170A (ja) 圧電素子の駆動回路
JPH0732621A (ja) ドット印字装置
JPH04173256A (ja) ドットプリンターヘッドにおける印字制御装置
JPH03256571A (ja) 圧電素子を有する駆動装置
JP2945093B2 (ja) 圧電素子駆動回路
JPH03256572A (ja) ワイヤドット式印字ヘッド
JP2638392B2 (ja) 圧電素子駆動回路
JPH04112047A (ja) インパクトプリンタの圧電素子駆動回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 14