JP2897324B2 - インパクト型ドットプリンタ - Google Patents
インパクト型ドットプリンタInfo
- Publication number
- JP2897324B2 JP2897324B2 JP7797890A JP7797890A JP2897324B2 JP 2897324 B2 JP2897324 B2 JP 2897324B2 JP 7797890 A JP7797890 A JP 7797890A JP 7797890 A JP7797890 A JP 7797890A JP 2897324 B2 JP2897324 B2 JP 2897324B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric element
- voltage
- printing
- coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Impact Printers (AREA)
- Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は圧電素子を駆動源とする印字ヘッドを備えた
インパクト型ドットプリンタに関するものであり、特に
圧電素子の温度上昇を抑制する技術に関するものであ
る。
インパクト型ドットプリンタに関するものであり、特に
圧電素子の温度上昇を抑制する技術に関するものであ
る。
発明の背景 インパクト型ドットプリンタは一般に、(a)圧電素
子およびそれの変位に基づいて印字用紙等の印字媒体に
ドットを印刷する印字ワイヤを有する印字ヘッドと、
(b)圧電素子の電圧を制御する圧電素子制御装置とを
含むように構成される。圧電素子制御装置は、ドット印
刷信号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し
付けるために圧電素子に対する電圧の印加を行った後、
印字ワイヤを非作用位置に復帰させるために圧電素子に
対する電圧の除去を行う印加時印刷方式や、ドット印刷
信号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し付
けるために圧電素子に対する電圧の除去を行った後、印
字ワイヤを非作用位置に復帰させるために圧電素子に対
する電圧の印加を行う除去時印刷方式をとり得るもので
ある。印加時印刷方式と除去時印刷方式とをそれぞれ用
いたインパクト型ドットプリンタの各例が、本出願人が
平成2年3月6日に出願した特許願(1)に添付の明細
書に記載されている。
子およびそれの変位に基づいて印字用紙等の印字媒体に
ドットを印刷する印字ワイヤを有する印字ヘッドと、
(b)圧電素子の電圧を制御する圧電素子制御装置とを
含むように構成される。圧電素子制御装置は、ドット印
刷信号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し
付けるために圧電素子に対する電圧の印加を行った後、
印字ワイヤを非作用位置に復帰させるために圧電素子に
対する電圧の除去を行う印加時印刷方式や、ドット印刷
信号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し付
けるために圧電素子に対する電圧の除去を行った後、印
字ワイヤを非作用位置に復帰させるために圧電素子に対
する電圧の印加を行う除去時印刷方式をとり得るもので
ある。印加時印刷方式と除去時印刷方式とをそれぞれ用
いたインパクト型ドットプリンタの各例が、本出願人が
平成2年3月6日に出願した特許願(1)に添付の明細
書に記載されている。
なお、印字ヘッドは普通、圧電素子への電圧印加に伴
う伸長を印字ワイヤの作動に利用する縦効果利用型とさ
れるが、電圧印加に伴う短縮を利用する横効果利用型と
することもできる。縦効果利用型の印字ヘッドと横効果
利用型の印字ヘッドとをそれぞれ用いたインパクト型ド
ットプリンタの各例も前記明細書に記載されている。
う伸長を印字ワイヤの作動に利用する縦効果利用型とさ
れるが、電圧印加に伴う短縮を利用する横効果利用型と
することもできる。縦効果利用型の印字ヘッドと横効果
利用型の印字ヘッドとをそれぞれ用いたインパクト型ド
ットプリンタの各例も前記明細書に記載されている。
発明が解決しようとする課題 印字媒体に印刷されるドットの濃さ,大きさ等が常に
一定であるようにするには、例えば、印字ワイヤが印字
媒体に押し付けられる際に印字媒体に生ずる印字圧(イ
ンパクト圧ともいう)を常にできる限り一定にすること
が大切である。しかし、圧電素子を駆動源とする印字ヘ
ッドを備えたインパクト型ドットプリンタにおいては、
圧電素子に対する電圧印加,除去の多数回の繰返しによ
って圧電素子の温度がかなり高くなって圧電素子の特性
が大きく変化する。そのため、印字圧が変化して印字品
質が低下するという問題があった。
一定であるようにするには、例えば、印字ワイヤが印字
媒体に押し付けられる際に印字媒体に生ずる印字圧(イ
ンパクト圧ともいう)を常にできる限り一定にすること
が大切である。しかし、圧電素子を駆動源とする印字ヘ
ッドを備えたインパクト型ドットプリンタにおいては、
圧電素子に対する電圧印加,除去の多数回の繰返しによ
って圧電素子の温度がかなり高くなって圧電素子の特性
が大きく変化する。そのため、印字圧が変化して印字品
質が低下するという問題があった。
例えば、インパクト型ドットプリンタが、印字ヘッド
が縦効果利用型であり、圧電素子制御装置が印加時印刷
方式である場合には、圧電素子の温度が上昇すると、そ
れに伴って圧電素子の初期寸法、すなわち、圧電素子に
電圧が印加されていない状態での圧電素子の変位方向に
おける寸法が減少し、電圧印加時に印字ワイヤが印字媒
体が存在しない状態で到達し得る到達可能位置が正規の
位置から印字ワイヤ側にずれてしまい(後退してしま
い)、その結果、印字圧が予定より低くなって印字媒体
に印刷されるドットの濃さが予定より淡くなってしまう
のである。
が縦効果利用型であり、圧電素子制御装置が印加時印刷
方式である場合には、圧電素子の温度が上昇すると、そ
れに伴って圧電素子の初期寸法、すなわち、圧電素子に
電圧が印加されていない状態での圧電素子の変位方向に
おける寸法が減少し、電圧印加時に印字ワイヤが印字媒
体が存在しない状態で到達し得る到達可能位置が正規の
位置から印字ワイヤ側にずれてしまい(後退してしま
い)、その結果、印字圧が予定より低くなって印字媒体
に印刷されるドットの濃さが予定より淡くなってしまう
のである。
本発明は、圧電素子の温度上昇を抑制することにより
印字品質の低下を防止することを課題として為されたも
のである。
印字品質の低下を防止することを課題として為されたも
のである。
課題を解決するための手段 そして、本発明の要旨は、(a)前記圧電素子および
印字ワイヤを有する印字ヘッドと、(b)ドット印刷信
号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し付け
るために圧電素子に対する電圧の印加と除去との一方を
行った後、印字ワイヤを非作用位置に復帰させるために
圧電素子に対する電圧の印加と除去との他方を行う圧電
素子制御装置とを含むインパクト型ドットプリンタにお
いて、圧電素子制御装置を、電源と、圧電素子に直列に
接続されたコイルとを有し、それら圧電素子とコイルと
の直列回路により、各電圧除去を行うとともに、各電圧
印加を、それの直前の電圧除去開始後であって圧電素子
の電圧が本来到達すべき基準電圧に到達する前の一時期
に開始するものとしたことにある。
印字ワイヤを有する印字ヘッドと、(b)ドット印刷信
号が供給される毎に、印字ワイヤを印字媒体に押し付け
るために圧電素子に対する電圧の印加と除去との一方を
行った後、印字ワイヤを非作用位置に復帰させるために
圧電素子に対する電圧の印加と除去との他方を行う圧電
素子制御装置とを含むインパクト型ドットプリンタにお
いて、圧電素子制御装置を、電源と、圧電素子に直列に
接続されたコイルとを有し、それら圧電素子とコイルと
の直列回路により、各電圧除去を行うとともに、各電圧
印加を、それの直前の電圧除去開始後であって圧電素子
の電圧が本来到達すべき基準電圧に到達する前の一時期
に開始するものとしたことにある。
なお、印字ワイヤを印字媒体に押し付けてドットを印
刷させる態様として、印字ワイヤを、印字圧に応じて発
色するいわゆる感圧媒体に直に押し付けることにより感
圧媒体にドットを印刷させることも、印字ワイヤを印字
リボン等を介して印字媒体に押し付けることにより、印
字媒体上にドットを印刷させることもできる。
刷させる態様として、印字ワイヤを、印字圧に応じて発
色するいわゆる感圧媒体に直に押し付けることにより感
圧媒体にドットを印刷させることも、印字ワイヤを印字
リボン等を介して印字媒体に押し付けることにより、印
字媒体上にドットを印刷させることもできる。
また、基準電圧は一般的には0に設定されるが、0に
設定することは本発明を実施する上で不可欠なことでは
ない。したがって、電圧の印加は、圧電素子の電圧を0
であるかまたは0でない基準電圧から目標電圧に到達さ
せることであり、一方、電圧の除去は、圧電素子の電圧
を目標電圧から0であるかまたは0でない基準電圧に到
達させることである。
設定することは本発明を実施する上で不可欠なことでは
ない。したがって、電圧の印加は、圧電素子の電圧を0
であるかまたは0でない基準電圧から目標電圧に到達さ
せることであり、一方、電圧の除去は、圧電素子の電圧
を目標電圧から0であるかまたは0でない基準電圧に到
達させることである。
本発明に係るインパクト型ドットプリンタの一実施態
様においては、圧電素子とコイルとを含む閉回路と、圧
電素子とコイルと電源とを含む閉回路とを交互に形成す
ることにより、各電圧除去を行うものとされる。
様においては、圧電素子とコイルとを含む閉回路と、圧
電素子とコイルと電源とを含む閉回路とを交互に形成す
ることにより、各電圧除去を行うものとされる。
作用および発明の効果 本発明に係るインパクト型ドットプリンタにおいて
は、圧電素子に対する各電圧印加がそれの直前の電圧除
去開始後であって圧電素子の電圧が本来到達すべき基準
電圧に到達する時期より前の一時期に開始される。各電
圧印加の開始が実電圧が基準電圧ではない圧電素子に対
して行われ、その結果、圧電素子の一回の電圧変化量
が、圧電素子に対する各電圧印加を実電圧が基準電圧で
ある圧電素子に対して行う場合より少なくなる。圧電素
子の一回の電圧変化量が減少すれば圧電素子の温度上昇
が抑制されるから、本発明に従えば、印字品質が安定す
るという効果が得られる。
は、圧電素子に対する各電圧印加がそれの直前の電圧除
去開始後であって圧電素子の電圧が本来到達すべき基準
電圧に到達する時期より前の一時期に開始される。各電
圧印加の開始が実電圧が基準電圧ではない圧電素子に対
して行われ、その結果、圧電素子の一回の電圧変化量
が、圧電素子に対する各電圧印加を実電圧が基準電圧で
ある圧電素子に対して行う場合より少なくなる。圧電素
子の一回の電圧変化量が減少すれば圧電素子の温度上昇
が抑制されるから、本発明に従えば、印字品質が安定す
るという効果が得られる。
本発明を例えば、印字ヘッドが縦効果利用型であり、
圧電素子制御装置が印加時印刷方式であるインパクト型
ドットプリンタに適用すれば、圧電素子の一回の電圧変
化量の減少によって圧電素子の温度上昇が抑制され、そ
の温度上昇の抑制によって圧電素子の初期寸法の減少が
抑制されて印字ワイヤの到達可能位置の正規位置からの
後退が抑制される。しかし、圧電素子の一回の電圧変化
量の減少は圧電素子の一回の変位量の減少を生じさせ、
ひいては印字ワイヤの到達可能位置の後退を生じさせ
る。ところで、印字ワイヤの非作用位置は例えば、圧電
素子の電圧変化に伴う運動を拡大して印字ワイヤに伝達
する運動拡大機構によって弾性的に規定される場合や、
印字ワイヤまたはそれと一体的に運動する部材に当接す
るストッパにより規定される場合がある。そして、それ
らいずれの場合においても、印字ワイヤが非作用位置に
復帰する際には反動で印字ワイヤにはね返り(前進運
動)が生ずる。したがって、このインパクト型ドットプ
リンタに本発明を適用するに当たって、そのはね返りが
印字ワイヤの次回のドット印刷のための前進運動に効果
的に利用されるように、各電圧印加の開始時すなわちそ
れの直前の電圧除去の終了時を設定すれば、圧電素子の
変位量減少に起因した印字ワイヤの到達可能位置の後退
が抑制されることとなって、圧電素子の変位量減少によ
る到達可能位置の後退量が温度上昇抑制による到達可能
位置の前進量より多い場合であっても、印字品質の安定
という効果が得られるのである。
圧電素子制御装置が印加時印刷方式であるインパクト型
ドットプリンタに適用すれば、圧電素子の一回の電圧変
化量の減少によって圧電素子の温度上昇が抑制され、そ
の温度上昇の抑制によって圧電素子の初期寸法の減少が
抑制されて印字ワイヤの到達可能位置の正規位置からの
後退が抑制される。しかし、圧電素子の一回の電圧変化
量の減少は圧電素子の一回の変位量の減少を生じさせ、
ひいては印字ワイヤの到達可能位置の後退を生じさせ
る。ところで、印字ワイヤの非作用位置は例えば、圧電
素子の電圧変化に伴う運動を拡大して印字ワイヤに伝達
する運動拡大機構によって弾性的に規定される場合や、
印字ワイヤまたはそれと一体的に運動する部材に当接す
るストッパにより規定される場合がある。そして、それ
らいずれの場合においても、印字ワイヤが非作用位置に
復帰する際には反動で印字ワイヤにはね返り(前進運
動)が生ずる。したがって、このインパクト型ドットプ
リンタに本発明を適用するに当たって、そのはね返りが
印字ワイヤの次回のドット印刷のための前進運動に効果
的に利用されるように、各電圧印加の開始時すなわちそ
れの直前の電圧除去の終了時を設定すれば、圧電素子の
変位量減少に起因した印字ワイヤの到達可能位置の後退
が抑制されることとなって、圧電素子の変位量減少によ
る到達可能位置の後退量が温度上昇抑制による到達可能
位置の前進量より多い場合であっても、印字品質の安定
という効果が得られるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例であるインパクト型ドットプ
リンタを図面に基づいて詳細に説明する。
リンタを図面に基づいて詳細に説明する。
インパクト型ドットプリンタ(以下、単にプリンタと
いう)は縦効果利用型の印字ヘッドを備えている。印字
ヘッドは、m本の印字ワイヤと、各々が1本の印字ワイ
ヤを駆動するm個のアクチュエータとを備え、かつm本
の印字ワイヤが印字方向と交差する一直線上に互に近接
して並ぶように配置されている。
いう)は縦効果利用型の印字ヘッドを備えている。印字
ヘッドは、m本の印字ワイヤと、各々が1本の印字ワイ
ヤを駆動するm個のアクチュエータとを備え、かつm本
の印字ワイヤが印字方向と交差する一直線上に互に近接
して並ぶように配置されている。
各アクチュエータは、第2図に示すように、多数の圧
電素子Pが一直線(図において上下方向)に沿って積層
されて成る積層圧電素子10を駆動源とする。積層圧電素
子10の積層方向における寸法は圧電素子Pに電圧が印加
されれば長くなり、電圧が除去されれば初期寸法に復帰
する。その初期寸法は積層圧電素子10の温度上昇に伴っ
て増加する。各アクチュエータはさらに、積層圧電素子
10の運動を拡大して印字ワイヤ12に伝達する運動拡大機
構14と、印字ワイヤ12の非作用位置を規定するために印
字ワイヤ12と一体的に運動する部材に当接する低反発ゴ
ム製のストッパ16とを備えている。
電素子Pが一直線(図において上下方向)に沿って積層
されて成る積層圧電素子10を駆動源とする。積層圧電素
子10の積層方向における寸法は圧電素子Pに電圧が印加
されれば長くなり、電圧が除去されれば初期寸法に復帰
する。その初期寸法は積層圧電素子10の温度上昇に伴っ
て増加する。各アクチュエータはさらに、積層圧電素子
10の運動を拡大して印字ワイヤ12に伝達する運動拡大機
構14と、印字ワイヤ12の非作用位置を規定するために印
字ワイヤ12と一体的に運動する部材に当接する低反発ゴ
ム製のストッパ16とを備えている。
各積層圧電素子10は第3図に示す圧電素子駆動回路
(以下、単に駆動回路という)20によって駆動される。
各駆動回路20においては、それに対応する積層圧電素子
10を構成する多数の圧電素子Pが互に並列に接続されて
おり、図は1個の圧電素子Pを代表的に示している。
(以下、単に駆動回路という)20によって駆動される。
各駆動回路20においては、それに対応する積層圧電素子
10を構成する多数の圧電素子Pが互に並列に接続されて
おり、図は1個の圧電素子Pを代表的に示している。
駆動回路20においては、直流電源E,トランジスタTR1
およびコイルLの直列回路が圧電素子Pに直列に接続さ
れ、直流電源E,トランジスタTR1,コイルLおよび圧電素
子Pの順に並んでいる。トランジスタTR1の順方向は直
流電源Eの正極側から圧電素子Pの正極となるべき電極
側に向かう向きと等しくされている。トランジスタTR1
にはそれを逆方向にバイパスするダイオードD1が接続さ
れている。直流電源Eと圧電素子Pとの間には、トラン
ジスタTR2がそれら直流電源E等と互に直列に接続され
ている。トランジスタTR2の順方向はトランジスタTR1の
順方向と等しくされている。トランジスタTR2にもそれ
を逆方向にバイパスするダイオードD2が接続されてい
る。
およびコイルLの直列回路が圧電素子Pに直列に接続さ
れ、直流電源E,トランジスタTR1,コイルLおよび圧電素
子Pの順に並んでいる。トランジスタTR1の順方向は直
流電源Eの正極側から圧電素子Pの正極となるべき電極
側に向かう向きと等しくされている。トランジスタTR1
にはそれを逆方向にバイパスするダイオードD1が接続さ
れている。直流電源Eと圧電素子Pとの間には、トラン
ジスタTR2がそれら直流電源E等と互に直列に接続され
ている。トランジスタTR2の順方向はトランジスタTR1の
順方向と等しくされている。トランジスタTR2にもそれ
を逆方向にバイパスするダイオードD2が接続されてい
る。
コイルLの、直流電源Eの正極と対応する端子側がト
ランジスタTR3を経て接地されている。トランジスタTR3
の順方向はコイルLから接地点に向かう向きと等しくさ
れている。トランジスタTR3にはそれを逆方向にバイパ
スするダイオードD3が接続されている。圧電素子Pにも
それをバイパスするダイオードD4が接続されている。ダ
イオードD4の順方向は圧電素子Pの負極となるべき電極
側から正極となるべき電極側に向かう向きと等しくされ
ている。
ランジスタTR3を経て接地されている。トランジスタTR3
の順方向はコイルLから接地点に向かう向きと等しくさ
れている。トランジスタTR3にはそれを逆方向にバイパ
スするダイオードD3が接続されている。圧電素子Pにも
それをバイパスするダイオードD4が接続されている。ダ
イオードD4の順方向は圧電素子Pの負極となるべき電極
側から正極となるべき電極側に向かう向きと等しくされ
ている。
トランジスタTR1,TR2およびTR3の各々はトランジスタ
制御装置22によって制御される。トランジスタ制御装置
22は、各アクチュエータに1個ずつ接続されるととも
に、それらトランジスタ制御装置22に共通の主制御装置
24が接続されている。主制御装置24は、外部のホストコ
ンピュータから供給された印字データに基づいて、印字
ヘッドが1ピッチ印字方向に移動させられる毎に、m本
の印字ワイヤ12からドットを印刷させるべきものを選択
し、その選択された印字ワイヤ12の各々に対応するトラ
ンジスタ制御装置22にドット印刷信号を供給する。印字
ヘッドが1ピッチ印字方向に移動させられる毎に、すな
わち、一定のサイクルタイムTcycが経過する毎に、印字
ワイヤ12に1個のドットを印刷させるべき期間である一
回のドット印刷予定時が到来するようにされていて、あ
る回のドット印刷予定時にドット印刷信号がトランジス
タ制御装置22に供給されれば、そのトランジスタ制御装
置22に対応する印字ワイヤ12によって1個のドットが印
刷されるようになっているのである。なお、ある回のド
ット印刷予定時に印字ワイヤ12によってドットが印刷さ
れることをある回にドットが印刷されるというのに対
し、印刷されないことをある回にドットが印刷されない
という。
制御装置22によって制御される。トランジスタ制御装置
22は、各アクチュエータに1個ずつ接続されるととも
に、それらトランジスタ制御装置22に共通の主制御装置
24が接続されている。主制御装置24は、外部のホストコ
ンピュータから供給された印字データに基づいて、印字
ヘッドが1ピッチ印字方向に移動させられる毎に、m本
の印字ワイヤ12からドットを印刷させるべきものを選択
し、その選択された印字ワイヤ12の各々に対応するトラ
ンジスタ制御装置22にドット印刷信号を供給する。印字
ヘッドが1ピッチ印字方向に移動させられる毎に、すな
わち、一定のサイクルタイムTcycが経過する毎に、印字
ワイヤ12に1個のドットを印刷させるべき期間である一
回のドット印刷予定時が到来するようにされていて、あ
る回のドット印刷予定時にドット印刷信号がトランジス
タ制御装置22に供給されれば、そのトランジスタ制御装
置22に対応する印字ワイヤ12によって1個のドットが印
刷されるようになっているのである。なお、ある回のド
ット印刷予定時に印字ワイヤ12によってドットが印刷さ
れることをある回にドットが印刷されるというのに対
し、印刷されないことをある回にドットが印刷されない
という。
次に作動を説明する。
今回にドットが印刷される場合は、それの前回のドッ
ト印刷予定時および次回のドット印刷予定時(今回のド
ット印刷予定時の前後のドット印刷予定時)にそれぞれ
ドットが印刷されるか否かによって4つの場合に分類さ
れる。すなわち、前回にも次回にもドットが印刷されな
い第1の場合と、前回には印刷されないが次回には印刷
される第2の場合と、前回には印刷されるが次回には印
刷されない第3の場合と、前回にも次回にも印刷される
第4の場合とに分類されるのである。以下、第1の場合
と第2の場合とをそれぞれ代表的に説明することによ
り、第3の場合と第4の場合との各説明を省略する。
ト印刷予定時および次回のドット印刷予定時(今回のド
ット印刷予定時の前後のドット印刷予定時)にそれぞれ
ドットが印刷されるか否かによって4つの場合に分類さ
れる。すなわち、前回にも次回にもドットが印刷されな
い第1の場合と、前回には印刷されないが次回には印刷
される第2の場合と、前回には印刷されるが次回には印
刷されない第3の場合と、前回にも次回にも印刷される
第4の場合とに分類されるのである。以下、第1の場合
と第2の場合とをそれぞれ代表的に説明することによ
り、第3の場合と第4の場合との各説明を省略する。
まず、今回にドットが印刷される場合であって、前回
にも次回にもドットが印刷されない場合を説明する。
にも次回にもドットが印刷されない場合を説明する。
今回のドット印刷予定時の開始前には、駆動回路20の
トランジスタTR1,TR2およびTR3がいずれもオフ状態にあ
る。そして、今回のドット印刷予定時の開始時に主制御
装置24がトランジスタ制御装置22にドット印刷信号を供
給する。ドット印刷信号が供給されたトランジスタ制御
装置22は、トランジスタTR1をオン状態に切り換える。
その結果、直流電源Eの電荷がトランジスタTR1および
コイルLを経て圧電素子Pに移動し、圧電素子Pが充電
されてそれの電圧(以下、素子電圧VPという)が上昇す
る。この電圧上昇に伴って印字ワイヤ12が非作用位置か
ら印字媒体に向かって前進する。
トランジスタTR1,TR2およびTR3がいずれもオフ状態にあ
る。そして、今回のドット印刷予定時の開始時に主制御
装置24がトランジスタ制御装置22にドット印刷信号を供
給する。ドット印刷信号が供給されたトランジスタ制御
装置22は、トランジスタTR1をオン状態に切り換える。
その結果、直流電源Eの電荷がトランジスタTR1および
コイルLを経て圧電素子Pに移動し、圧電素子Pが充電
されてそれの電圧(以下、素子電圧VPという)が上昇す
る。この電圧上昇に伴って印字ワイヤ12が非作用位置か
ら印字媒体に向かって前進する。
素子電圧VPが直流電源Eの電圧(以下、電源電圧VEと
いう。)とほぼ等しい大きさになる頃に、印字ワイヤ12
が印字媒体に押し付けられ、印字媒体上にドットが印刷
される。素子電圧VPが電源電圧VEと等しい大きさになっ
た後はダイオードD2の圧電素子P側の電圧が直流電源E
側の電圧より高くなるため、コイルLから圧電素子Pに
向かう電流がダイオードD2およびトランジスタTR1を経
てコイルLに還流し、電気エネルギがコイルLには蓄積
されるが圧電素子Pには蓄積されず、素子電圧VPは電源
電圧VEより大きくはならない。この状態で、印字ワイヤ
12を印字媒体に押し付けることなどによって、圧電素子
Pの電気エネルギが消費されて素子電圧VPが減少すれ
ば、直流電源Eの電荷がトランジスタTR1およびコイル
Lを経て圧電素子Pに移動する結果、電圧減少分が補わ
れて、素子電圧VPが電源電圧VEに保たれる。
いう。)とほぼ等しい大きさになる頃に、印字ワイヤ12
が印字媒体に押し付けられ、印字媒体上にドットが印刷
される。素子電圧VPが電源電圧VEと等しい大きさになっ
た後はダイオードD2の圧電素子P側の電圧が直流電源E
側の電圧より高くなるため、コイルLから圧電素子Pに
向かう電流がダイオードD2およびトランジスタTR1を経
てコイルLに還流し、電気エネルギがコイルLには蓄積
されるが圧電素子Pには蓄積されず、素子電圧VPは電源
電圧VEより大きくはならない。この状態で、印字ワイヤ
12を印字媒体に押し付けることなどによって、圧電素子
Pの電気エネルギが消費されて素子電圧VPが減少すれ
ば、直流電源Eの電荷がトランジスタTR1およびコイル
Lを経て圧電素子Pに移動する結果、電圧減少分が補わ
れて、素子電圧VPが電源電圧VEに保たれる。
素子電圧VPが電源電圧VEに達した後の一時期にトラン
ジスタ制御装置22はトランジスタTR1はオフ状態に、ト
ランジスタTR2はオン状態に切り換える。その結果、コ
イルL,ダイオードD2,直流電源EおよびダイオードD3を
含む閉回路が形成されて、コイルLの電気エネルギが直
流電源Eに返還される。なお、コイルL,圧電素子Pおよ
びダイオードD3を含む閉回路も形成されていて、圧電素
子Pの電気エネルギの消費分がコイルLの電気エネルギ
によって補われることにより素子電圧VPが電源電圧VEに
保たれるようになっている。また、コイルLの電気エネ
ルギが0となった後には、トランジスタTR2がオン状態
にあるため、直流電源E,トランジスタTR2および圧電素
子Pを含む閉回路が形成されて、圧電素子Pの電気エネ
ルギの消費分が直流電源Eによって補われる。
ジスタ制御装置22はトランジスタTR1はオフ状態に、ト
ランジスタTR2はオン状態に切り換える。その結果、コ
イルL,ダイオードD2,直流電源EおよびダイオードD3を
含む閉回路が形成されて、コイルLの電気エネルギが直
流電源Eに返還される。なお、コイルL,圧電素子Pおよ
びダイオードD3を含む閉回路も形成されていて、圧電素
子Pの電気エネルギの消費分がコイルLの電気エネルギ
によって補われることにより素子電圧VPが電源電圧VEに
保たれるようになっている。また、コイルLの電気エネ
ルギが0となった後には、トランジスタTR2がオン状態
にあるため、直流電源E,トランジスタTR2および圧電素
子Pを含む閉回路が形成されて、圧電素子Pの電気エネ
ルギの消費分が直流電源Eによって補われる。
コイルLの電気エネルギが0となった後、トランジス
タ制御装置22は適当な時期にトランジスタTR2をオフ状
態に切り換えた後、トランジスタTR3を一定のデューテ
ィ比(後に詳述する)でオン状態とオフ状態とに交互に
切り換える。トランジスタTR3がオン状態にあれば、圧
電素子P,コイルLおよびトランジスタTR3を含む閉回路
が形成されるから、圧電素子Pの電気エネルギの一部が
コイルLに移動し、素子電圧VPが、圧電素子Pの等価キ
ャパシタンスとコイルLのリアクタンスとに応じて決ま
る勾配で減少する。また、圧電素子Pに電気エネルギが
存在していて、ダイオードD4の両端子間に電位差がある
ためにダイオードD4がオフ状態にある間は、トランジス
タTR3がオフ状態にあれば、圧電素子P,コイルL,ダイオ
ードD1および直流電源Eを含む閉回路が形成されて、素
子電圧VPが圧電素子Pの等価キャパシタンスとコイルL
のリアクタンスと直流電源Eの電源電圧VEの大きさとに
応じて決まる勾配、すなわち、上記勾配より緩やかな勾
配で減少する。その結果、素子電圧VPは第4図に示すよ
うに減少する。
タ制御装置22は適当な時期にトランジスタTR2をオフ状
態に切り換えた後、トランジスタTR3を一定のデューテ
ィ比(後に詳述する)でオン状態とオフ状態とに交互に
切り換える。トランジスタTR3がオン状態にあれば、圧
電素子P,コイルLおよびトランジスタTR3を含む閉回路
が形成されるから、圧電素子Pの電気エネルギの一部が
コイルLに移動し、素子電圧VPが、圧電素子Pの等価キ
ャパシタンスとコイルLのリアクタンスとに応じて決ま
る勾配で減少する。また、圧電素子Pに電気エネルギが
存在していて、ダイオードD4の両端子間に電位差がある
ためにダイオードD4がオフ状態にある間は、トランジス
タTR3がオフ状態にあれば、圧電素子P,コイルL,ダイオ
ードD1および直流電源Eを含む閉回路が形成されて、素
子電圧VPが圧電素子Pの等価キャパシタンスとコイルL
のリアクタンスと直流電源Eの電源電圧VEの大きさとに
応じて決まる勾配、すなわち、上記勾配より緩やかな勾
配で減少する。その結果、素子電圧VPは第4図に示すよ
うに減少する。
トランジスタ制御装置22は素子電圧VPを監視してお
り、それが基準電圧である0となった時、すなわち、圧
電素子Pの電気エネルギが完全にコイルLに移動した時
にトランジスタTR3をオフ状態に復帰させる。その結
果、コイルL,ダイオードD1,直流電源Eおよびダイオー
ドD4を含む閉回路が形成されて、コイルLの電気エネル
ギが直流電源Eに返還される。なお、ダイオードD4はコ
イルLの電気エネルギが圧電素子Pに蓄積されるのを防
止するものである。
り、それが基準電圧である0となった時、すなわち、圧
電素子Pの電気エネルギが完全にコイルLに移動した時
にトランジスタTR3をオフ状態に復帰させる。その結
果、コイルL,ダイオードD1,直流電源Eおよびダイオー
ドD4を含む閉回路が形成されて、コイルLの電気エネル
ギが直流電源Eに返還される。なお、ダイオードD4はコ
イルLの電気エネルギが圧電素子Pに蓄積されるのを防
止するものである。
ところで、本発明に先立って本出願人が開発したイン
パクト型ドットプリンタ(以下、開発装置という)にお
いては、圧電素子Pの放電がトランジスタTR3をオン状
態に継続的に切り換えることによって実現されるように
なっていた。そのため、放電時には、圧電素子P,コイル
LおよびトランジスタTR3を含む閉回路が形成され、そ
の結果、素子電圧VPが第5図に示すように、圧電素子P
の等価キャパシタンスとコイルLのリアクタンスとに応
じて決まる勾配で減少する。
パクト型ドットプリンタ(以下、開発装置という)にお
いては、圧電素子Pの放電がトランジスタTR3をオン状
態に継続的に切り換えることによって実現されるように
なっていた。そのため、放電時には、圧電素子P,コイル
LおよびトランジスタTR3を含む閉回路が形成され、そ
の結果、素子電圧VPが第5図に示すように、圧電素子P
の等価キャパシタンスとコイルLのリアクタンスとに応
じて決まる勾配で減少する。
第4図および第5図から明らかなように、本実施例に
おいては、圧電素子Pの放電が開発装置におけるより緩
やかに行われる。圧電素子Pの温度上昇は素子電圧VPの
変化が緩やかな程小さいから、圧電素子Pの緩やかな放
電によって圧電素子Pの温度上昇が抑制される。
おいては、圧電素子Pの放電が開発装置におけるより緩
やかに行われる。圧電素子Pの温度上昇は素子電圧VPの
変化が緩やかな程小さいから、圧電素子Pの緩やかな放
電によって圧電素子Pの温度上昇が抑制される。
以上、今回にドットが印刷される場合であって、前回
にも次回にもドットが印刷されない場合を説明したが、
次に、前回にはドットが印刷されないが次回には印刷さ
れる場合を説明する。
にも次回にもドットが印刷されない場合を説明したが、
次に、前回にはドットが印刷されないが次回には印刷さ
れる場合を説明する。
トランジスタ制御装置22は今回のドット印刷を前記の
場合と同様に行った後、次回のドット印刷予定時の開始
時に、トランジスタ制御装置22に次回のドット印刷のた
めのドット印刷信号が供給される。ドット印刷信号が供
給されたトランジスタ制御装置22はトランジスタTR3を
オフ状態に切り換える。これにより、トランジスタTR1
ないしTR3がいずれもオフ状態に復帰する。
場合と同様に行った後、次回のドット印刷予定時の開始
時に、トランジスタ制御装置22に次回のドット印刷のた
めのドット印刷信号が供給される。ドット印刷信号が供
給されたトランジスタ制御装置22はトランジスタTR3を
オフ状態に切り換える。これにより、トランジスタTR1
ないしTR3がいずれもオフ状態に復帰する。
ところで、前述の、トランジスタTR3のオン/オフ制
御のデューティ比はトランジスタ制御装置24によって決
定される。このデューティ比は、充電および放電から成
る複数回の電圧制御を連続して行う場合(複数回の電圧
制御を順次サイクルタイムTcycが経過する毎に行う場合
であって、同じ印字ワイヤ12に複数のドットを連続して
印刷させる場合でもある)に、各回の電圧制御に属する
放電(以下、単に各回の放電という。充電についても同
じ)によって素子電圧VPが基準電圧(=0)に到達しな
いうちに次回の電圧制御に属する充電(以下、単に次回
の充電という)が開始される大きさとされ、かつ、素子
電圧VPの各回の充電開始時における大きさが電源電圧VE
の約5〜15%とされている。
御のデューティ比はトランジスタ制御装置24によって決
定される。このデューティ比は、充電および放電から成
る複数回の電圧制御を連続して行う場合(複数回の電圧
制御を順次サイクルタイムTcycが経過する毎に行う場合
であって、同じ印字ワイヤ12に複数のドットを連続して
印刷させる場合でもある)に、各回の電圧制御に属する
放電(以下、単に各回の放電という。充電についても同
じ)によって素子電圧VPが基準電圧(=0)に到達しな
いうちに次回の電圧制御に属する充電(以下、単に次回
の充電という)が開始される大きさとされ、かつ、素子
電圧VPの各回の充電開始時における大きさが電源電圧VE
の約5〜15%とされている。
そのため、トランジスタ制御装置22に次回のドット印
刷のためのドット印刷信号が供給されれば、第1図にお
いて右側に示す素子電圧VPの波形から明らかなように、
次回の充電が素子電圧VPが0より高い圧電素子Pに対し
て開始され、その結果、素子電圧VPの一回の変化量が電
源電圧VEより小さくなる。圧電素子Pの温度上昇は素子
電圧VPの一回の変化量が少ない程小さいから、素子電圧
VPの一回の変化量の減少によっても圧電素子Pの温度上
昇が抑制される。
刷のためのドット印刷信号が供給されれば、第1図にお
いて右側に示す素子電圧VPの波形から明らかなように、
次回の充電が素子電圧VPが0より高い圧電素子Pに対し
て開始され、その結果、素子電圧VPの一回の変化量が電
源電圧VEより小さくなる。圧電素子Pの温度上昇は素子
電圧VPの一回の変化量が少ない程小さいから、素子電圧
VPの一回の変化量の減少によっても圧電素子Pの温度上
昇が抑制される。
なお、第1図第4図および第5図にそれぞれ示すTUP
は素子電圧VPが基準電圧(=0)から電源電圧VEまで上
昇するのにかかる時間を示しており、その時間TUPの長
さはそれら図において共通である。
は素子電圧VPが基準電圧(=0)から電源電圧VEまで上
昇するのにかかる時間を示しており、その時間TUPの長
さはそれら図において共通である。
なお付言すれば、圧電素子Pの今回の放電によって印
字ワイヤ12が印字媒体から後退し、やがて非作用位置に
復帰する際、印字ワイヤ12がストッパ16に当接し、この
当接に伴って印字ワイヤ12にはね返りが生ずる。そし
て、そのばね返りが印字ワイヤ12の次回のドット印刷の
ための前進運動に効果的に利用されるため、素子電圧VP
の一回の変化量の減少に起因して印字媒体に印刷される
ドットの濃さが淡くなることはない。
字ワイヤ12が印字媒体から後退し、やがて非作用位置に
復帰する際、印字ワイヤ12がストッパ16に当接し、この
当接に伴って印字ワイヤ12にはね返りが生ずる。そし
て、そのばね返りが印字ワイヤ12の次回のドット印刷の
ための前進運動に効果的に利用されるため、素子電圧VP
の一回の変化量の減少に起因して印字媒体に印刷される
ドットの濃さが淡くなることはない。
さらに付言すれば、前記開発装置においては、圧電素
子Pの放電がトランジスタTR3をオン状態に継続的に切
り換えることによって実現されるから、圧電素子Pの放
電が比較的急速に行われることとなって、今回にはドッ
トが印刷されたが次回には印刷されない場合に、印字ワ
イヤ12のはね返りに起因して印字ワイヤ12が印字媒体に
当接し、印字媒体に予定外のドットが印刷されるおそれ
があるという問題がある。これに対して、本実施例にお
いては、印字ワイヤ12の復帰が開発装置におけるより緩
やかに行われ、その結果、印字ワイヤ12に生ずるはね返
りが印字媒体にドットを印刷する程度には至らず、予定
外のドット印刷が防止されるという効果も得られる。な
お、この技術思想は本出願人の出願である特願昭63−28
6210号明細書に記載されている。
子Pの放電がトランジスタTR3をオン状態に継続的に切
り換えることによって実現されるから、圧電素子Pの放
電が比較的急速に行われることとなって、今回にはドッ
トが印刷されたが次回には印刷されない場合に、印字ワ
イヤ12のはね返りに起因して印字ワイヤ12が印字媒体に
当接し、印字媒体に予定外のドットが印刷されるおそれ
があるという問題がある。これに対して、本実施例にお
いては、印字ワイヤ12の復帰が開発装置におけるより緩
やかに行われ、その結果、印字ワイヤ12に生ずるはね返
りが印字媒体にドットを印刷する程度には至らず、予定
外のドット印刷が防止されるという効果も得られる。な
お、この技術思想は本出願人の出願である特願昭63−28
6210号明細書に記載されている。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、駆動回路20とトランジスタ制御装置22とが印加時印
刷方式の圧電素子制御装置を構成している。
は、駆動回路20とトランジスタ制御装置22とが印加時印
刷方式の圧電素子制御装置を構成している。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明はその他の態様でも実施することができ
る。
したが、本発明はその他の態様でも実施することができ
る。
例えば、上記実施例においては、素子電圧VPの各回の
放電時における低下状態(例えば低下速度)を決めるパ
ラメータ(例えば、トランジスタTR3のオン/オフ制御
のデューティ比)が、今回に引き続いて次回にドットが
印刷される場合にその次回の充電が今回の放電が完全に
終了しないうちに開始される値に固定的に設定されてい
た。そのため、例えば、今回にはドットが印刷され、次
回には印刷されず、次々回には印刷される場合には、次
々回の充電が今回の放電が完全に終了した後に開始され
ることになる。そして、このように場合にも各回の充電
がそれの直前に行われる放電の未完時に開始されるよう
にする必要がある場合には、今回の放電に先立って、今
回のドット印刷の後最初に行われるドット印刷の位置を
検出し、その検出結果に基づいて、その最初に行われる
ドット印刷のための充電が今回の放電の未完時に開始さ
れるように上記パラメータの値を変えればよい。つま
り、パラメータの値は不変であっても可変であってもよ
いのである。
放電時における低下状態(例えば低下速度)を決めるパ
ラメータ(例えば、トランジスタTR3のオン/オフ制御
のデューティ比)が、今回に引き続いて次回にドットが
印刷される場合にその次回の充電が今回の放電が完全に
終了しないうちに開始される値に固定的に設定されてい
た。そのため、例えば、今回にはドットが印刷され、次
回には印刷されず、次々回には印刷される場合には、次
々回の充電が今回の放電が完全に終了した後に開始され
ることになる。そして、このように場合にも各回の充電
がそれの直前に行われる放電の未完時に開始されるよう
にする必要がある場合には、今回の放電に先立って、今
回のドット印刷の後最初に行われるドット印刷の位置を
検出し、その検出結果に基づいて、その最初に行われる
ドット印刷のための充電が今回の放電の未完時に開始さ
れるように上記パラメータの値を変えればよい。つま
り、パラメータの値は不変であっても可変であってもよ
いのである。
また、前記実施例においては、サイクルタイムTcycの
長さが不変とされていたが、可変とすることが可能であ
る。そして、この場合には、上記パラメータの値をサイ
クルタイムTcycの長さに応じて変えることが望ましい。
長さが不変とされていたが、可変とすることが可能であ
る。そして、この場合には、上記パラメータの値をサイ
クルタイムTcycの長さに応じて変えることが望ましい。
また、前記実施例においては、今回に引き続いて次回
にドットが印刷される場合にも次回には印刷されない場
合にも、今回の放電が緩やかに行われるようになってい
たが、今回に引き続いて次回にドットが印刷される場合
に限ってそのようにすることが可能である。
にドットが印刷される場合にも次回には印刷されない場
合にも、今回の放電が緩やかに行われるようになってい
たが、今回に引き続いて次回にドットが印刷される場合
に限ってそのようにすることが可能である。
これらの他にも当業者の知識に基づいて種々の変形,
改良を施した態様で本発明を実施することができる。
改良を施した態様で本発明を実施することができる。
第1図および第4図はそれぞれ、本発明の一実施例であ
るインパクト型ドットプリンタにおける圧電素子の電圧
変化の一例を示すグラフである。第2図は上記圧電素子
を駆動源とする印字用アクチュエータを示す正面図であ
る。第3図は上記圧電素子を駆動する圧電素子駆動回路
を示す電気回路図である。第5図は、本発明の完成に先
立って本出願人が開発したインパクト型ドットプリンタ
における圧電素子の電圧変化の一例を示すグラフであ
る。 10:積層圧電素子、12:印字ワイヤ 20:圧電素子駆動回路 22:トランジスタ制御装置 24:主制御装置 E:直流電源、P:圧電素子 TR1ないしTR3:トランジスタ D1ないしD4:ダイオード L:コイル
るインパクト型ドットプリンタにおける圧電素子の電圧
変化の一例を示すグラフである。第2図は上記圧電素子
を駆動源とする印字用アクチュエータを示す正面図であ
る。第3図は上記圧電素子を駆動する圧電素子駆動回路
を示す電気回路図である。第5図は、本発明の完成に先
立って本出願人が開発したインパクト型ドットプリンタ
における圧電素子の電圧変化の一例を示すグラフであ
る。 10:積層圧電素子、12:印字ワイヤ 20:圧電素子駆動回路 22:トランジスタ制御装置 24:主制御装置 E:直流電源、P:圧電素子 TR1ないしTR3:トランジスタ D1ないしD4:ダイオード L:コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入口 明 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−241754(JP,A) 特開 平2−128850(JP,A) 特開 昭54−84925(JP,A) 特開 昭59−198885(JP,A) 特開 昭63−130357(JP,A) 特開 平2−55152(JP,A) 実開 平1−99637(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/30
Claims (2)
- 【請求項1】圧電素子およびそれの変位に基づいて印字
媒体にドットを印刷する印字ワイヤを有する印字ヘッド
と、 ドット印刷信号が供給される毎に、前記印字ワイヤを前
記印字媒体に押し付けるために前記圧電素子に対する電
圧の印加と除去との一方を行った後、印字ワイヤを非作
用位置に復帰させるために圧電素子に対する電圧の印加
と除去との他方を行う圧電素子制御装置と を含むインパクト型ドットプリンタにおいて、 前記圧電素子制御装置を、電源と、前記圧電素子に直列
に接続されたコイルとを有し、それら圧電素子とコイル
との直列回路により、各電圧除去を行うとともに、各電
圧印加を、それの直前の電圧除去開始後であって圧電素
子の電圧が本来到達すべき基準電圧に到達する前の一時
期に開始するものとしたことを特徴とするインパクト型
ドットプリンタ。 - 【請求項2】前記圧電素子制御装置が、前記圧電素子と
前記コイルとを含む閉回路と、圧電素子とコイルと前記
電源とを含む閉回路とを交互に形成することにより、各
電圧除去を行うものである請求項1に記載のインパクト
型ドットプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7797890A JP2897324B2 (ja) | 1990-03-27 | 1990-03-27 | インパクト型ドットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7797890A JP2897324B2 (ja) | 1990-03-27 | 1990-03-27 | インパクト型ドットプリンタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03277561A JPH03277561A (ja) | 1991-12-09 |
JP2897324B2 true JP2897324B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13648982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7797890A Expired - Fee Related JP2897324B2 (ja) | 1990-03-27 | 1990-03-27 | インパクト型ドットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2897324B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-27 JP JP7797890A patent/JP2897324B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03277561A (ja) | 1991-12-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4877233B2 (ja) | インクジェットプリンタのヘッド駆動装置及びインクジェットプリンタ | |
JP4356977B2 (ja) | 電源装置及び該電源装置を備える記録装置 | |
JP2008253051A (ja) | 電源装置、および記録装置 | |
JP3797161B2 (ja) | インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法 | |
JP2897324B2 (ja) | インパクト型ドットプリンタ | |
JP3201073B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP3743301B2 (ja) | インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法 | |
JP2023148839A (ja) | 記憶装置、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 | |
US5147141A (en) | Driver circuit for piezoelectric actuator, and dot-matrix head and printer using piezoelectric or other actuator having discharge control means | |
JPWO2011024307A1 (ja) | インクジェットプリンタ及び印刷方法 | |
JP2002103603A (ja) | インクジェット記録ヘッドの駆動回路、該回路を有する記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの駆動方法 | |
JPS639556A (ja) | 印字制御方式 | |
JP2010099983A (ja) | 流体噴射装置 | |
JP6972684B2 (ja) | 記録装置及び記録ヘッド電圧設定方法 | |
JPH02136245A (ja) | 圧電素子駆動装置 | |
EP0379780B1 (en) | Driver circuit for piezoelectric actuator in a dot matrix printer | |
JPH03108550A (ja) | インクジェットヘッドの駆動方法 | |
JPH03106658A (ja) | ドットプリンタ | |
JP3023021B2 (ja) | 印字ヘッド駆動装置 | |
JP2701380B2 (ja) | インパクト型ドットプリンタ | |
JPH0764082B2 (ja) | ドット印字装置 | |
JPH0732621A (ja) | ドット印字装置 | |
JPH04173256A (ja) | ドットプリンターヘッドにおける印字制御装置 | |
JP3319632B2 (ja) | プリンタ | |
JP2590529B2 (ja) | 圧電素子の駆動回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080312 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |