JPH03255152A - 耐衝撃性に優れたポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性に優れたポリアミド樹脂組成物

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JPH03255152A
JPH03255152A JP5143790A JP5143790A JPH03255152A JP H03255152 A JPH03255152 A JP H03255152A JP 5143790 A JP5143790 A JP 5143790A JP 5143790 A JP5143790 A JP 5143790A JP H03255152 A JPH03255152 A JP H03255152A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関す
るものであり、更に詳しくは、αβ−不飽和カルボン酸
無水物で変性した変性ABS樹脂と、ポリアミド樹脂、
α、β−不飽和カルボン酸又はその無水物で変性された
水添ブロッり共重合体及びアクリル酸若しくはメタクリ
ル酸又はそのエステル等によって変性された樹脂から成
る、耐衝撃性に優れたボリアミド樹脂組成物に関するも
のである。
〔従来の技術〕
ポリアミド樹脂は、成形性、耐熱性、機械的強度、耐薬
品性、耐磨耗性等に優れることから、機械部品、電気・
電子部品及び自動車部品等に広く使われているが、耐衝
撃性が低いこと、吸水による寸法変化や引張強度の低下
の問題がある。
一方、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
樹脂(ABS樹脂)は、自動車部品、事務機器部品等に
よく使われており、耐衝撃性及び寸法安定性は優れてい
るが、耐薬品性に劣るうえ、ゴム成分の多い高衝撃グレ
ードは、強度が低く成形性が悪いという問題がある。
ポリアミド樹脂とABS樹脂のそれぞれの長所を生かし
ながらそれらの欠点を改良するために、ポリアミド樹脂
とABS樹脂をブレンドすることが提案されている(特
公昭38−23,476号)が、ポリアミド樹脂とAB
S樹脂の相溶性が悪く、成形品が層状剥離して衝撃強度
が低い組成物しか得られない。ポリアミド樹脂とABS
樹脂の相溶性を向上させるために、ポリアミド樹脂と反
応するか又は親和性を有するカルボン酸、カルボン酸無
水物、アミド基等の官能基を共重合によりABS樹脂に
導入することも行われており、特開昭54−11.15
9号、特開昭58−32,656号、特開昭58−93
.745号等がこれに該当する。しかし官能基の導入に
よる溶融流動性の低下や耐衝撃性の改良が尚十分でない
という問題点があった。
また、ABS樹脂に官能基としてα、β−不飽和カルボ
ン酸を導入して相溶性を増したうえ、アクリロニトリル
−スチレン共重合体(AS樹脂)とポリアミド樹脂とを
ブレンドした樹脂組成物も提案されている(特開昭63
102.646号)が、この系も耐衝撃性が十分でない
という問題があった。そこで本発明者らは特願平1−2
23,735号において、変性ABS樹脂、ポリアミド
樹脂及び水添ブロック共重合体から成る組成物を提案し
たが、このものは基礎物性は優れているものの、切削加
工時に層状剥離現象(いわゆる千秋めくれまたはデラミ
ネーション)がみられることがわかり、成形加工品への
素材樹脂として不十分であることがわかった。さらに特
開平1−294.756号では、変性ABS樹脂とポリ
アミド樹脂からなる&IIFI2物が提案されているが
この系の耐衝撃性が十分であるとは言えない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、ABS樹脂とポリアミド樹脂から成る樹脂組
成物を得るに際し、特殊重合法によるABS樹脂を用い
ることなく、しかも従来よりも高い耐衝撃性を有し、さ
らに切削加工や薄物成形時に層状剥離現象が起こらない
、自動車や電動工具用素材として有用な樹脂素材を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結果本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、 (a)  ラジカル重合開始剤の存在下又は不存在下に
、ABS樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部のα
、β−不飽和カルポン酸無水物を溶融混練して得た変性
ABS樹脂20〜80重量%と、(b)  アミノ末端
基を0.010〜0.100 mmol/g含有し、9
6%硫酸に1g/d1の濃度で溶解した溶液の相対粘度
(ηrel)が25℃で2.0〜7.0であるポリアミ
ド樹脂80〜20重量% から成る樹脂組成物100重量部に対し、(c)  4
,000〜60,000の数平均分子量を有するビニル
芳香族化合物重合体ブロックと、20,000〜150
,000の数平均分子量を有し不飽和度が5%を越えな
いオレフィン化合物重合体ブロックから威り、前記ビニ
ル芳香族化合物重合体の含有量が10〜40重量%であ
る水添ブロック共重合体に、不飽和カルボン酸又はその
無水物を0.1〜5重量%グラフト重合させることによ
り得られる変性ブロック共重合体0.2〜20重量部と (d)  ジエン系ゴム0〜10重量部の存在下、ビニ
ル芳香族化合物50〜80重量部、ビニルシアン10〜
30重量部及びアクリル酸若しくはメタクリル酸又はそ
のエステルから選ばれる少なくとも1種のアクリル化合
物1〜20重量部から成る単量体混合物を重合して得ら
れるアクリル酸変性樹脂0.1〜20重量部 を添加して成る耐衝撃性に優れたポリアミド樹脂組成物
を提供するものである。
以下、本発明のポリアミド樹脂組成物を構成する成分に
ついて説明する。
〈a α、β−不飽和カルボン酸無水物変性ABS樹脂
〉 本発明に用いられるα、β−不飽和カルボン酸無水物変
性ABS樹脂(以下、変性ABS樹脂と記す)とは、ジ
エン系ゴム20〜50重量部の存在下、芳香族ビニル系
単量体50〜89重量%、シアン化ビニル系単量体11
〜50重量%及びこれらと共重合可能な他のビニル系単
量体0〜30重量%から成る単量体混合物50〜80重
量部を共重合したグラフト共重合体(以下ABS樹脂と
記す)を溶融混練機中でラジカル重合開始剤の存在下ま
たは不存在下で、このABS樹脂100重量部と、0.
1〜5重量部のα、β−不飽和カルボン酸無水物(以下
CA)1と記す)を、温度180〜240℃で0.2〜
5分間溶融混練して得られるCAl1変性ABS樹脂で
ある。
ここでいうジエン系ゴムとしては、ポリブタジェン、ス
チレン−ブタジェン共重合ゴム、ブタジェン−アクリロ
ニトリル共重合ゴム等が挙げられる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレンなどが例示され、これら
の併用も可能である。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、
メタクリレートリル等が挙げられる。
芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体と共
重合可能なビニル系単量体としては、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレートブチルアクリレート等が例示
される。
本発明のポリアミド樹脂m酸物の特徴である高度の耐衝
撃性、成形性及び引張強度のバランスを達成するために
はABS樹脂中の各成分の割合を上記の範囲に限定する
ことが重要である。
ABS樹脂中のジエン系ゴムの量が50重量部を超える
と、耐衝撃性と成形性のバランスが低下し、またゴムの
量が20重量部未満では、ポリアミドと混合した組成物
中のゴム量が減少するため、耐衝撃性が低下する。より
好ましいジエン系ゴム量は20〜40重量部の範囲であ
る。
また、単量体混合物中の芳香族ビニル系単量体の量が8
9重量%を超えると耐衝撃性が低下する傾向にあり、一
方シアン化ビニル系単量体の量が50重量%を超えると
その共重合体の組成が不均一に成りやすくそのため樹脂
が着色しやすい。
ABS樹脂の製造方法としては、公知の乳化重合、懸濁
重合、溶液重合等が挙げられるが、特にゴムラテックス
を用いる乳化重合法が好ましい。
次に溶融混練機中でABS樹脂にグラフト重合させるC
Al1としては、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、
無水シトラコン酸等が挙げられるが低価格であることか
ら無水マレイン酸が好ましい。
ABS樹脂と混練するCAl1の量が、ABS樹脂10
0重量部に対して0.1重量部以下ではポリアミドとの
ブレンド時における相溶性に乏しいため最終組成物の耐
衝撃性が低くなり、またCAI+の量が5重量部を超え
ると、最P:&1lt2物の成形性が低下するため好ま
しくない。
次にABS樹脂とCA Hを混練する方法としては、次
の方法が採用できる。即ち、ABS樹脂と無水マレイン
酸等のCA)l 、必要に応してラジカル重合開始剤を
混合して、温度180〜240℃で、0.5〜10分間
加熱溶融・混練することにより変性AFIS樹脂を得る
ことができる。この時必要に応して用いるラジカル重合
開始剤としては、ジクミルパーオキシド等の、いわゆる
半減期が10時間である温度が100℃以上であるラジ
カル重合開始剤を用いることが好ましい9この重合開始
剤の使用量は、通常0.2重量部以下である。それ以上
使用しても効果がないばかりか、変性ABS樹脂が着色
や架橋を起こして好ましくない。
変性ABS樹脂を得る時に用いる溶融混練装置どしては
、プラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサ−、
ロール等の混合機、あるいは混練押出機を用いることが
できるが、製造のコスト面から考えて混練押出機を用い
ることが好ましい。
〈bポリアミド樹脂〉 本発明に用いられるポリアミド樹脂は、その種類に何ら
制限はないが、例えばポリε−カプロラクタム(ポリア
ミド−6)、ポリヘキサメチレンアジパミド (ポリア
ミド−6,6)、ポリアミド−4,6、ポリアミ)”−
12等が例示され、その単独使用又は併用が可能である
。但し本ポリアミド樹脂中のアミノ末端基の量が0. 
O1Ommol/g〜0.100mmol/gであるこ
とが必要である。この量は、’H−NMRや滴定法によ
って定量できるが、末端アミノ基含有率が0.010 
*mol/g以下では前項で述べた変性ABS樹脂との
反応性に乏しく、従って相溶性の良い&Il戒物成功え
ないため最終組成物の物性が低い。一方末端アミノ基含
有量が0.100 mmol/g以上では、最終組成物
の成形性(溶融流動性)や熱分解安定性が悪い。
更にこのポリアミド樹脂の重合度は96%硫酸にl g
/dlの濃度で溶解した溶液の相対粘度(ηrel)が
25℃で2.0〜7.0であることが必要である。ηr
elが2.0以下では最終組成物の物性、特に耐衝撃性
が低く、逆に7.0以上では最終組成物の溶融粘度が高
すぎて底形が容易でない。
(c変性ブロック共重合体〉 本発明で用いる不飽和カルボン酸またはその無水物をグ
ラフト重合させる事により変性されたブロック共重合体
とは、ビニル芳香族化合物重合体ブロックSとオレフィ
ン化合物重合体ブロックBとからなる共重合体であって
、不飽和度5%を越えない水添ブロック共重合体(以下
5EBSと記す)を、ラジカル重合開始剤の存在下、カ
ルボン酸又は酸無水物基を有するα1 β−不飽和カル
ボン酸化合物とグラフト反応させて得られる官能基を含
有するブロック共重合体(以下変性5EBSと記す)を
意味する。
ここでいう5EBSとは次のようなものである。
即ち、ビニル芳香族化合物重合体ブロックSの少なくと
も1つと、共役ジエン化合物重合体ブロックBの少なく
とも1つとから構成されるブロック共重合体であって、
共役ジエン化合物重合体ブロックBはその不飽和度が5
%を越えない程度にまで選択的に水添されたオレフィン
化合物重合体ブロック8Bとなっているブロック共重合
体(SEBS)である。
従って、水添する前のブロック共重合体(以下SBSと
記す)は、ビニル芳香族化合物重合体ブロックを少なく
とも1個好ましくは2個以上、共役ジエン化合物重合体
ブロックを少なくとも1個含有するものである。このS
BSにおいて、ビニル芳香族化合物の含有量と共役ジエ
ン化合物の含有量の重量比は、10/90〜40/60
の範囲が好ましい。上記SBSを構成するビニル芳香族
化合物としては、スチレン、α−メメチスチレン、ビニ
ルトルエン等から選ばれるがスチレンがより好ましい。
また、共役ジエン化合物としてはブタジェン、イソプレ
ン、1.3−ペンタジェン等から選ばれ、中でもブタジ
ェン、イソプレンが好ましい。SBSにおいて、ビニル
芳香族化合物重合体ブロックSの数平均分子量は4,0
00〜60,000、また、共役ジエン化合物重合体ブ
ロックHの数平均分子量は20 、000〜150,0
00程度が好ましい。ブロックSの分子量が4 、00
0以下では最終&[l酸物の耐熱性が低下し、60,0
00以上では耐衝撃性改良効果に乏しい。ブロックBの
分子量が20,000以下では耐衝撃性改良効果が低く
、150.000以上では、最終組成物の耐熱性が下が
る。SBSは、ブチルリチウム等の重合触媒を用いてア
ニオン重合することにより得られる。
なお、ブロックBの水添により得られるブロック[!H
の分子量は、ブロックBのそれより大きくなるが、その
分子量の差は約700〜5 、500であリ、元の数値
に比較して非常に小さい。
5EBSは、このSBSを特公昭42−8,104号記
載の方法等により水添することにより、共役ジエン化合
物ブロックの95%以上が水添され、目的の水添ブロッ
ク共重合体5EBSが得られる。このような5EBSは
市販されており、シェル化学■のクレイトンG−165
0,04652等がこれに相当する。
5EBSとグラフト反応させるカルボン酸または酸無水
物基を有するα、β〜不飽和カルボン酸化合物の具体例
としては、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン
酸、フマル酸、無水メチルナジック酸、無水ジクロロマ
レイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
また、この除用いることが出来るラジカル重合開始剤は
、公知の有機過酸化物、ジアゾ化合物類であり、具体例
としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジク逅ルバーオ
キサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル
などが挙げられる。これらのラジカル発生剤は二種以上
組み合わせて使用することもできる。
本発明の不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト
させる事により得られる変性ブロック共重合体(変性5
EBS)の製造法に関しては、本発明において特に制限
しないが、得られた共重合体の溶融粘度が著しく増大し
で加工性が悪化したりする製造方法は好ましくない。好
ましくは、押出機中でラジカル開始剤の存在下、5EB
Sと不飽和カルボン酸または酸無水物とをグラフト反応
させる方法が良い。
カルボン酸または酸無水物基を有するα、β不飽和カル
ボン酸化合物の5EBSへの付加量は、5EB5100
重量部あたり0.05〜10重量部が好ましく、更には
0.1〜5重量部が好ましい。付加量が0.05重量部
未満では、不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフ
トさせる事により変性された5RBSとして効果が少な
く、最終&[を放物とした場合、十分な耐衝撃性が得ら
れない。付加量が10重量部を越えても、それ以下に比
べて変性の効果の増加がほとんどみられない。
二のような変性5BBSの具体例としては、シェル化学
■のクレイトンFG−1901X、又は旭化戒■のタフ
チックM1943等が例示される。
くdアクリル変性樹脂〉 本発明で用いるアクリル変性樹脂とは以下に示す樹脂を
言う。即ち、a項で述べたABS樹脂を得るのとほぼ同
様に、ジエン系ゴム0〜10重量部の存在下、ビニル芳
香族化合物50〜80重量部、ビニルシアン化合物10
〜30重量部及びアクリル酸又はメタクリル酸あるいは
そのアルキルエステルから選ばれる少なくとも一種のア
クリル化合物1〜20重量部から成る単量体混合物を重
合して得られるアクリル変性樹脂を意味する。
かかる樹脂の製造法としては、前記の乳化重合法或いは
塊状型合法等公知の技術が採用されるが、後のブレンド
操作の便宜上乳化重合品が好適である。尚、このような
アクリル樹脂の市販品としては、日本合成ゴム■DP−
T 631等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、主として上記の変性ABS樹脂
、ポリアミド、変性水添ブロック共重合体及びアクリル
酸変性樹脂の四成分から成る樹脂m酸物である。これら
四成分の混合割合は、(a)変性ABS樹脂     
   20〜80重f+t%(t))ポリするド樹脂 
      80〜20重量%から成る樹脂組成物10
0重量部に対しくC)変性水添ブロック共重合体 0.
1〜20重量部(d)アクリル変性樹脂     0.
1〜20重量部である。
上記のMi底物中、変性ABS樹脂が20重量%以下で
は最終組成物の耐衝撃性や寸法安定性が1分でなく、8
0重量%以上では最終組成物の耐薬品性が乏しい。
一方ボリアミド樹脂が20重量%以下では、最終組成物
の耐薬品性が十分でなく、80重量%を超えると成形品
の寸法安定性が悪い。
次に水添ブロック共重合体の全組成物中の割合は、変性
ABS樹脂とポリアミド樹脂からなる組成物200重量
部に対し0.1〜20重量部であり、水添ブロック共重
合体が0.1重量部以下では最終Mi放物の耐衝撃性が
低く、20重量部以上用いると最終組放物の耐熱性が低
下する。
アクリル変性樹脂の使用割合は、変性ABS樹脂とボリ
アくド樹脂からなる組成物lOO重量部に対し041〜
20重量部であり、アクリル変性樹脂が0.1重量部以
下では最終組成物の強度が低く、20重量部以上用いる
と最終組成物の耐衝撃性が低い。
本発明の樹脂&[l放物は、変性ABS樹脂、ポリアミ
ド樹脂、変性水添ブロック共重合体及びアクリル変性樹
脂の囲者を通常のブレンド方法、例えば押出機、ニーダ
−、ロール等を利用して溶融・混練すれば良い。
好ましい方法は、ヘンシェルミキサー等を用いて粉末状
原料を混合し、これを押出機を用いて加熱・溶融させて
押出し、ベレット状にカットする方法によって得られる
本発明の最終&[l放物は、通常使用されている各種の
添加剤、例えば可塑剤、酸化防止剤、安定剤、無機充填
剤、ガラス繊維等の補強剤、顔料染料等を選択して使用
しても良い。
更に、本発明の樹脂&l′l威物に酸物剤を添加するこ
ともできる。難燃剤としては、リン酸トリフェニル等の
リン系化合物、又はテトラブロモビスフェノール・A等
のハロゲン化合物が用いられる。
これら添加剤の充填量は樹脂&ll威物酸物0重量部当
たり50重量%以下に抑える必要がある。これ以上添加
すると最終&11戒物の物性が低下する。
〔発明の効果〕 従来、物性的に不十分であった単純[ABS樹脂/ポリ
アミド樹脂]&ll戒物成功し、本発明はα。
β−不飽和カルボン酸無水物変性A115樹脂、ポリア
ミド樹脂、耐衝撃性改良剤としての変性水添ブロック共
重合体及びアクリル変性樹脂から成る&II威物酸物供
し、従来よりも耐衝撃性や成形性が良く、しかも層状剥
創の無い低コストの[^BS樹脂/ポリアミド樹脂]相
溶性アロイを得て、これを自動車外装材、電動工具の外
装等への用途に適用することが可能になる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、
例中の添加割合は、全て重量部である。
以下に実施例及び比較例で用いた変性ABS樹脂、ポリ
アミド樹脂、変性水添ブロック共重合体及びアクリル変
性樹脂を示す。
■変性ABS樹脂 (変性ABS樹脂の製造) 下記の方法により各種変性ABS樹脂を調製し、以下の
実施例及び比較例に用いた。
協同ポリマー■製ABS樹脂(DP−611:ゴム分4
0%、マトリクス樹脂中のアクリロニトリル/スチレン
の重量比=25/75) 100部当たり2.5部の無
水マレイン酸(MA)I)  と0.2部の2.5−ジ
メチル−ジターシャリ−ブチルバーオキシヘキシン−3
および0.2部の熱安定剤を混合したのち、ミキサーで
均一化した。この混合物を窒素雰囲気下、プント付単軸
押出機(L/D = 22、フルフライト型〉に供給し
てシリンダー温度(wax、) =210℃、スクリュ
ー回転数−50rpmでABS樹脂の無水マレイン酸変
性を行った。
得られた樹脂ペレットを減圧乾燥して変性ABS樹脂(
M−ABS (1))を得た。アルカリ滴定によりこの
M−ABS(1)中のMAI+グラフト量は、1.8%
であることがわかった。
ABS樹脂の種類とMAHの混合量を変えて得た門−A
BS(X)の内容を表−1に示す。
表−I  M−ABS(X)の種類 AN/ST比:アクリロニトリル/スチレンの重量比■
ポリアミド樹脂 実施例及び比較例で使用したボリア旦ド樹脂(いずれも
ユニチカ■製)の種類とその物性を表−2に示す、尚、
表−2中、ηre+はポリアミド樹脂を96%硫酸にI
g/d1の濃度で溶解した溶液の25℃における相対粘
度を意味する。
表−2使用したポリアミド樹脂の種類 ■変性水添ブロック共重合体 実施例及び比較例で使用した変性水添ブロック共重合体
は、シェル化学■製FG1901X(ST/ゴム比2B
/72 、無水マレイン酸付加率2f!量%)である。
■アクリル変性樹脂 実施例及び比較例で使用したアクリル変性樹脂は、日本
合成ゴム■製DP−T 63Nゴム分1%、表−3物性
評価項目 但し、成形試験片は、23℃×65%RHの空調室にて
48時間放置したものを用いた。この場合の水分量は、
試験片の形状やポリアミド樹脂含有量により差があるが
、おおよそ065%である。
物性評価結果を表−4に示す。
この系はIs、 TS、 FS等の物性バランスが優れ
ている上、切削加工時の層状剥離現象が全く見られない
(実施例−2,3) 実施例−2は、M−ABS(1)の代わりに門−ABS
(2)を40部、また実施例−3は、M−ABS (3
)をそれぞマトリックス樹脂中のアクリロニトリル/ス
チレン/メタクリル酸の重量比−19/73/ 7 )
である。
(実施例−1) 表−1中のh−ABS(1)を40部、表−2中のN−
2を60部、上記の変性水添ブロック共重合体を10部
、アクリル変性樹脂を10部および熱安定剤としてイル
ガノックス1076を0.2部それぞれ秤量し、ヘンシ
ェルミキサーでよく混合した。この樹脂混合物を大阪精
機■製40mmρ単軸押出機でペレット化した。押出温
度は230℃である。ついでこのベレットを乾燥し、日
精樹脂工業■射出戊形機(TS−100)を用い物性評
価用試験片を作製した。
成形した試験片は、表−3に掲げた方法で物性測定を行
った。
れ40部使用した以外は実施例−1と全く同様に実施し
た。
物性評価結果を表−4に示す。
実施例−2は引張、曲げ強度が高く、実施例3は流動性
が良い。
(実施例−4,5) 実施例−4は、ポリアミド樹脂としてN−1を60部、
また実施例−5はN−6,6を60部使用した以外はそ
れぞれ実施例−1と全く同様に実施した。
物性評価結果を表−4に示す。
実施例−4は、高分子量のポリアミド樹脂を使用した例
である。また実施例−5はN−6,6を使用し耐熱性を
向上させている。
(実施例−6,7) 実施例−6,7は、実施例−1において、門ABS (
1)/N−2の比率をそれぞれ50150.60/40
にし、その他は実施例−1と全く同様にして実施した。
物性評価結果を表−4に示す。
実施例−6の系が全実施例及び比較例中、最も高いIS
を示した。
(比較例−1〜3) 比較例−1〜3はABS樹脂に無水マレイン酸による変
性を行わなかった例であり、比較のためのABS(1)
を用いた。ABS(1)とボリアミド樹脂の配合比は、
それぞれ実施例−1,6および実施例−7と同様である
物性評価結果を表−4に示す。
この場合は、変性水添ブロック共重合体を用いても実施
例に比べてIsが低く、しかもすべての系で層状剥離が
発生する。
(実施例−8,9) 実施例−8,9は、実施例−1において変性水添ブロッ
ク共重合体の配合量を5部および20部にした以外は、
実施例−1と同様に実施した例である。
その物性評価結果を表−5に示す。
変性水添ブロック共重合体の量を増すと、強度および流
動性が低下するが、伸びおよびIsを向上させることが
できる。
(実施例−10,11) 実施例−10,11は、実施例−1においてアクリル変
性樹脂の配合量を5部および20部にした以外は、実施
例−1と同様に実施した例である。
実施例−10はアクリル変性樹脂量が5部と少なくIs
は低いが実施例−1に比べて流動性が改良された例であ
り、実施例11は、アクリル変性樹脂の効果により強度
(特に曲げ弾性率)おまひ熱変形温度を向上させた例で
ある。
その物性評価結果を表−5に示す。
(比較例−4〜7) 比較例−4は、門−ABS(1)とN−2のみの組成物
で変性水添ブロック共重合体およびアクリル変性樹脂を
添加しない例である。この系は実施例−1に比べてIs
が低く、しかも層状剥離を起こす。
比較例−5は、M−ABS(2) 70部とN−230
部をブレンドした例であり、変性水添ブロック共重合体
およびアクリル変性樹脂を添加していない。
この場合も実施例−1に比べてIsが低く、しかも層状
剥離を起こす。
比較例−6は、比較例−4に変性水添プロ・ンク共重合
体のみを10部添加した例であり、Isは向上するもの
の層状剥離が発生する。
比較例−7は、比較例−4にアクリル変性樹脂のみを1
0部添加した例である。この系は、層状剥離を起こさず
、強度も高いが、伸びおよびIsが極端に低い。
これらの物性評価結果を表−5に示した。
(実施例−12,13) 実施例−12は、表−1中のM−ABS(1)を50部
、表−2中のN−3を50部用い、その他の成分は実施
例−1と同様にして得られた組成物に、ABS樹脂用ガ
ラス繊維T−34Pを30%添加した例である。Isは
かなり低下したが、それでも比較例のABS/ガラス繊
維等に比べかなり高い。
実施例−13は、実施例−12においてにABS樹脂用
ガラス繊維T−34Pに代えて難燃剤組成物としてデカ
ブロモジフェニルエーテル/Sb!0! = 12/3
の割合で混合したものを添加した例である。
この系はIsが従来に比較してかなり高い。
これらの物性評価結果を表−6に示した。
(比較例−8,9) 比較例−8,9は、実施例−12,13のM−ABS(
1)の代わりに未変性のABS(1)を使用したもので
、いずれの物性も対応する実施例の値を下回っている。
これらの物性評価結果を表−6に示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (a)ラジカル重合開始剤の存在下又は不存在下に、A
    BS樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部のα,β
    −不飽和カルボン酸無水物を溶融混練して得た変性AB
    S樹脂20〜80重量%と、 (b)アミノ末端基を0.010〜0.100mmol
    /g含有し、96%硫酸に1g/dlの濃度で溶解した
    溶液の相対粘度(ηrel)が25℃で2.0〜7.0
    であるポリアミド樹脂80〜20重量%から成る樹脂組
    成物100重量部に対し、 (c)4,000〜60,000の数平均分子量を有す
    るビニル芳香族化合物重合体ブロックと、 20,000〜150,000の数平均分子量を有し不
    飽和度が5%を越えないオレフィン化合物重合体ブロッ
    クから成り、前記ビニル芳香族化合物重合体の含有量が
    10〜40重量%である水添ブロック共重合体に、不飽
    和カルボン酸又はその無水物を0.1〜5重量%グラフ
    ト重合させることにより得られる変性ブロック共重合体
    0.2〜20重量部と(d)ジエン系ゴム0〜10重量
    部の存在下、ビニル芳香族化合物50〜80重量部、ビ
    ニルシアン10〜30重量部及びアクリル酸若しくはメ
    タクリル酸又はそのエステルから選ばれる少なくとも1
    種のアクリル化合物1〜20重量部から成る単量体混合
    物を重合して得られるアクリル酸変性樹脂0.1〜20
    重量部を添加して成る耐衝撃性に優れたポリアミド樹脂
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010016710A (ko) * 1999-08-02 2001-03-05 이계안 도금용 폴리아미드 수지 조성물
JP2009001746A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Unitika Ltd ポリアミド樹脂組成物
US20110229672A1 (en) * 2008-02-08 2011-09-22 Botho Hoffmann Hydrolysis-resistant polyamide-elastomer mixtures, molded articles produced therefrom and their use

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