JPH03253645A - Ｐｃ床板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はプレキャストコンクリート床板（本明細書にお
いて、ＰＣ床板と云う）を打ち込み型枠として使用し、
その上面に場所打ちコンクリートを打設して合成床版を
構築するのに利用されるＰＣ床板に関する。

［従来の技術］ ＰＣ床板は後打コンクリートとの合成接合面に生じる水
平剪断力を伝達するために、両者を一体化する接合構造
が必要である。このための手段として、接合部に用意さ
れたシア鉄筋（トラス筋、ジベル筋、スパイラル筋）を
利用して接合効果を高める方法や、或いは、後打コンク
リートとの接合面にシアコツターや粗面仕上げによる打
継ぎ面処理を行なう方法、などが知られている。

一般的に行なわれている方法は、ＰＣ床板の上面の全体
に凹状のシアコツターを設けて後打コンクリートとの一
体性を図る方法である。

しかし、シアコツターが上面全体に設けられていると、
後打コンクリートの量を増大させるだけでなく、曲げモ
ーメントが大きくなる中央部付近では事実上の断面欠損
となり揚重時や架設後の曲げひびわれを発生させる要因
となりかねない。

そこで、ＰＣ床板の周囲にのみ方形凹状のシアコツター
を設ける方法か、特公昭Ｅｉ２−６０５１号特許公報で
提案されている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記した特許公報に記載されているＰＣ床板では、中央
部区域において後打コンクリートとの接合効果は期待で
きないものであるが、このようなＰＣ床板を含め従来の
ＰＣ床板は、主として周囲の梁に対して直角の方向にお
ける剪断力の伝達を目的としており、斜め方向における
剪断力の伝達は余り考慮されていない。

また、従来のＰＣ床板は、肉薄であり、成形後の乾燥収
縮により周辺部にひび割れか生じやすし）傾向にあるが
、周辺部にはシアコツターが配置されていることから、
ヒビ割れが生じるとシアコツターの欠損も十分考えられ
るたけてなく、架設までの期間における品質確保の上で
問題がある。

更に、従来のＰＣ床板は、その大きさにもよるが、周辺
の梁端或いは支保工に数ｃｍ程度のかかり代をもって単
に乗せるだけである場合も多く、万一の場合に安全上の
懸念がある。

そこで本発明は、上記に鑑み、接合部における後打コン
クリートとの接合効果が高く、また、成形後から架設ま
での期間における品質確保と、架設後の安全性の考慮さ
れた。改良されたＰＣ床板を明らかにすることを主目的
とするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記した本発明の課題は、■四方縁部の梁に平行な帯状
区域に設けるシアコツターの配置よりも該帯状区域に囲
まれた中央部区域に設けるシアコツターの配置を粗にし
たことを特徴とするＰＣ床板、■シアコツターを、周縁
部から中央部に向って徐々に粗になるように配置したこ
とを特徴とするＰＣ床板、■少なくとも帯状区域に配置
するシアコツターの周囲を取り囲むように格子状にメツ
シュ筋を埋設したことを特徴とするＰＣ床板■側面部に
梁筋ないし鉄骨に溶接するための溶接用インサートが埋
設されていることを特徴とするＰＣ床板、により遠戚さ
れる。

［作用］ 本発明では、ＰＣ床板の中央部区域においてはシアコツ
ターの配置を粗にすることにより、中央部区域の機械的
強度を低下させることなく、中央部区域においても後打
ちコンクリートとの接合効果を発揮することができ、全
体として特に斜め方向の剪断力の伝達に有効であり、シ
アコツターの周囲にメツシュ筋を埋設することにより、
成形後のコンクリートの乾燥収縮によるシアコツターの
欠損防止が図られ、更に、側面部に設けられている溶接
用インサートを利用して梁筋ないし鉄骨に溶接すること
により架設後の安全が確保される。

［実施例］ 次に、本発明に係るＰＣ床板を添付の図面に従って詳細
に説明する。

第１図及び第２図に示すように、本発明に係るＰＣ床板
１０は、一方向性である従来の床材と異なり、その四方
を梁２０．２１．２２．２３で受ける二方向性の床材で
ある。従って、梁間方向と桁行き方向の柱間（スパン）
で囲まれた区画が矩形の一枚のＰＣ床板で構成される。

第１図から明らかなように、後打コンクリートとの接合
面になるＰＣ床板ｌＯの上面において、その周縁の帯状
区域１１〜１４にはシアコツター１５が配置されており
、帯状区域１１〜１４に囲まれた中央部区域１６にはシ
アコツター１７が配置されている。

図示の実施態様において、帯状区域１１〜１４に配置さ
れるシアコツター１５は１例えば、梁２０〜２３に平行
な三列であり、個々のシアコツター１５の形状は、第３
図に示すように、凹状の六角形である。

また、六角形の一辺の長さは約５ｃｍ程度、凹部の深さ
は約１ｃｍ程度とし、各列は一段づつ交互にづれている
千鳥状の配列になっている。

シアコツター１５の配列を二列以上に構成する態様、或
いは、個々のシアコツター１５の断面形状を円形、楕円
形、三角形、四角形、多角形とした凹状に構成する態様
も本発明に包含され、そのサイズや深さは限定的ではな
い。

更に、シアコツター１５は、スパンの大きさや施工荷重
に応じて理論上必要となる配列数ないし個数が、例えば
、少なくともスパン中心から十字方向へｈスパン間の外
側に、周縁部を始点として数えて配列される。

ＰＣ床板ｌＯの中央部区域１６に配置されるシアコツタ
ー１７は、その配置を、帯状区域１１−１４に配置され
るシアコツター１５の配置よりも粗にする。

配置を粗にするとは、配置間隔を大きくとること、別言
すれば、配置個数を少なくすること、である。

中央部区域１６に設けられるシアコツター１７の断面形
状、サイズ、深さ、などは、帯状区域１１〜１４に設け
られるのシアコツター１５と同一であってもよいし、異
なるものであってもよい。

また、シアコツター１５を凹状に、シアコツター１７を
凸状に形成すること、又は、その逆にすることも本発明
に包含される。更に、ＰＣ床板製造用の下側型枠に配置
される凸部（凹部）によって、成形後のコンクリート表
面に、シアコツターが凹状（凸状）に形成される態様だ
けでなく、型枠にスタッドや鉄筋を配置して、成形後の
コンクリート表面に突出するようなシアコツターに構成
することも本発明に包含される。

上記のように、ＰＣ床板の周縁部だけでなく、中央部区
域においても、中央部区域における機械的強度を低下さ
せることなく、ＰＣ床板１０と後打コンクリートとのダ
ボ効果を高め、更に、合成接合面に生じる水平剪断力を
、縦・横・斜めの何れの方向にも伝達することが可能と
なる。

架設作業時に利用される吊り上げ用の治具として、例え
ば、中空部に雌ネジを有する鋼製のインサート３０が、
それぞれ均等な位置に用意されている。このインサート
３０はＰＣ床板１０の製造時に埋設され、その上端は、
ＰＣ床板ｌＯの天端に略等しい位置になるように構成さ
れている。

また、インサート３０の下端は、ＰＣ床板１０内に埋め
込まれているスラブ用下端配筋に緊結されている。

配置するインサート３０の数は、吊り上げツー、りの支
持力やＰＣ床板１０の１１寸法などにより異なる。

更に、インサート３０は、上記した架設作業時における
吊り上げ用治具としてだけでなく、後打コンクリートと
のダボ効果（結合効果）をより高めるためにも利用され
得る。

具体的に説明すると、１ｇ４図に示すように、ＰＣ床板
１０の架設作業が完了して吊り上げフックが取り外され
たインサート３０には、雄ネジを墳するシア鉄筋を取り
付け、これをスラブ用上端配筋と緊結するように施工す
る。

第３図及第５図に示すように、少なくとも、帯状区域１
１〜１４に配置するシアコツター１５の周囲には、格子
状のメツシュ筋３２を埋設する。なお、シアコツター１
５が千鳥状の配置の場合には、メツシュ筋３２は斜め格
子状の配置となる。

メツシュ筋３２を埋設する深さは、シアコツター１５の
深さに対応させる。ＰＣ床板の天端面に近く、シアコツ
ター１５の深さより浅い位置であることが好ましい。

上記のように構成することより成形後の乾燥収縮によっ
ても、ひび割れか防止でき、従って、従来のＰＣ床板の
ように成形時から架設時までの間にひび割れによるシア
コツターの欠損を生じさせることが防止され１品質確保
の点で有効である。

ＰＣ床板１０の側面には、第６図に示すように、ＰＣ床
板１０と梁筋或いは鉄骨とを溶接するための鋼製の溶接
用インサート３１を埋設しておくようにする。

この溶接用インサート３１は、吊り上げ用のインサート
３０と同様に雌ネジか用意されているものであってもよ
いし、雌ネジが用意されていない単なる鉄片であっても
よい。

本発明に係るＰＣ床板は、架設作業に平行して、その側
面端を、溶接用インサート３１を利用して梁筋或いは鉄
骨と溶接することができるので、架設後に振動などによ
り、取り付は位置がずれたり、梁から落下するなどの万
が−の事故％防止でき１、安全対策上の利点がある。

［発明の効果］ 本発明に係るＰＣ床板によれば、四方縁部の帯状区域の
シアコツターよりも、中央部区域のシフコツターの方が
粗になるように配置したので１周縁部だけでなく、中央
部区域においても、後打コンクリートとの合成接合面に
発生する剪断力を十字方向及び斜め方向の何れにも伝達
でき、中央部区域にシアコツターが平均的に存在する従
来品と異なり、中央部付近における断面欠損やひび割れ
れを有効に防止することができ、また、中央部付近に全
くシアコツターが存在しない従来品に比較して、中央部
区域の機械的強度を低下させることなく、後打コンクリ
ートとの接合効果を期待することができ、また、特に面
内剪断力伝達上重要な周辺部のシアコツターの周囲にメ
ツシュ筋を埋設することによりＰＣ床板戊底形の乾燥収
縮に起因するひび割れを防止できるので、シアコツタ一
部分の保護・補強が図られ、更に、側面部に設けられて
いる溶接用インサートを利用して梁筋或いは鉄骨と溶接
することができるので、架設後に振動などにより、取り
付は位置がずれたり、梁から落下するなどの万が−の事
故が防止できる、ので頭足したｆｉｌｌが解決される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るＰＣ床板の実施例を示す平面図、
第２図切断端面図、第３図は一部拡大断面図、第４図〜
第６図は一部拡大断面図である。 図中において各符号は下記を指示する。 １０・−ｐｃ床板 １１〜１４・・・帯状区域 １５・・・シアコツター １６・・・中央部区域 １７・・・シアコツター ２０〜２３・・・梁 ３０・・・吊り上げ用インサート ３１・・・溶接用インサート ３２・・・メツシュ筋

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、四方縁部の梁に平行な帯状区域に設けるシアコッタ
   ーの配置よりも、該帯状区域に囲まれた中央部区域に設
   けるシアコッターの配量を粗にしたことを特徴とするＰ
   Ｃ床板。 ２、シアコッターを、周縁部から中央部に向って徐々に
   粗になるように配置したことを特徴とする請求項１に記
   載のＰＣ床板。 ３、少なくとも帯状区域に配量するシアコッターの周囲
   を取り囲むように格子状にメッシュ筋を埋設したことを
   特徴とする請求項１に記載のＰＣ床板。 ４、側面部に梁筋ないし鉄骨に溶接するための溶接用イ
   ンサートが埋設されていることを特徴とする請求項１〜
   ３に記載のＰＣ床板。