JPH03251173A - マルトトリオース生成アミラーゼ、その製造法および用途 - Google Patents

マルトトリオース生成アミラーゼ、その製造法および用途

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JPH03251173A
JPH03251173A JP2048907A JP4890790A JPH03251173A JP H03251173 A JPH03251173 A JP H03251173A JP 2048907 A JP2048907 A JP 2048907A JP 4890790 A JP4890790 A JP 4890790A JP H03251173 A JPH03251173 A JP H03251173A
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高崎 義幸
Manzo Ito
伊藤 萬蔵
Keisuke Ito
啓介 伊藤
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隆一 大矢
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は澱粉からマルトトリオースを主成分として生成
する新規なマルトトリオース生成アミラーゼ、その製造
法及びこれを用いたマルトトリオース含有糖液の製造法
に関するものである。
〔従来技術1 マルトトリオースは澱粉を酵素又は酸で部分分解するこ
とにより得られるグルコース3分子がα−1,4−グル
コシド結合で結合した糖である。マルトトリオースの甘
味の強さは砂糖の17%程度であるが、まろやかな甘味
があるため、食品の低甘味剤として利用される。又、吸
湿性、保水性が大きいことから、食品の水分を保持し、
乾燥の防止、砂糖の結晶析出防止、澱粉の老化防止剤と
しての利用ができる。さらに、マルトトリオースはグル
コースやマルトースより熱安定性に優れているなど、食
品加工上の多くの優れた特性のあることが、最近明らか
になった。
しかしながら、未だ工業的に確立されたマルトトリオー
ス製造技術がないため、現在、マルトース製造時の副産
物(澱粉をβ−アミラーゼとプルラナーゼで糖化したマ
ルトース液をイオン交換樹脂等でマルトースを分離した
残りのマルトトリオースを約45%含む糖液)が市販さ
れているにすぎず、この方法ではマルトトリオースの供
給に限りがある。
澱粉からマルトトリオースを生成する酵素としては、こ
れまでストレプトマイセス・グリセウス(Strept
omyces griseus)の生産するN−A46
8酵素〔特公昭57−6915.  澱粉科学、23巻
3号、175〜181頁(1979) ]及びバシルス
・ズブチリス(Bacillus 5ubtilis)
のアミラーゼG3 (特公昭59−37957、特公昭
6O−15315)が知られている。 しかし、これら
の酵素は微生物による酵素の生産性が低く、又酵素が工
業的使用に耐える性質を有していないなどの理由から、
未だ工業的には製造されていない。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは、工業的に澱粉又はその派生物からマルト
トリオースを製造する技術を確立することを目的として
、微生物の探索を行ってきた結果、土壌中から分離し、
ミクロバクテリウム属と同定した細菌が特殊なアミラー
ゼを著量生産することを認めた。この特殊なアミラーゼ
は澱粉を加水分解して、50〜70%のマルトトリオー
スを生成することが認められた。このように著量のマル
トトリオースを生成するアミラーゼはこれまで知られて
おらず、又ミクロバクテリウム属菌からマルトトリオー
ス生成アミラーゼを生産することについても、これまで
知られていない0本発明はこのような知見に基づいてな
されたものであり、本発明者らは、マルトトリオース生
成アミラーゼを製造、精製し、更にその用途を確立して
本発明を完成した。
以下、本発明のマルトトリオース生成アミラーゼの理化
学的性質について述べる。
(a)作用及び基質特異性 アミロース、アミロペクチン、 グリコーゲン、澱粉及
びこれらの派生物のα−1,4−グルコシド結合からな
るグルカンをエンド型で分解してマルトトリオースを主
成分とする糖液を生成する。液化澱粉からのマルトトリ
オースの生成率は糖化条件即ち、基質濃度、澱粉液化度
(DE)、枝切り酵素の有無、pH1温度などによって
も異なるが、50〜70%に達する9本酵素はプルラン
には実質的に作用しない。
(b)作用pH及び至適pH pH5〜9の広い範囲で作用する。至適pHは6.5付
近に認められた(0.05Mリン酸緩衝液又は酢酸緩衝
液の下で、40℃で30分反応)、その結果を第1図に
示す。
(c)作用温度及び至適温度 約60℃まで作用する。至適温度は約50℃に認められ
た[1%可溶性澱粉、0.05M トリス緩衝液(pH
7,0)で30分間反応]、その結果を第2図に示す。
(d)熱安定性 0.05M )リス緩衝液(pH7,0)で、50℃、
 10分間加熱したとき約10%失活し、60℃、10
分間の加熱で殆ど失活した。但し、カルシウムイオンの
存在下では安定性が向上する。その結果を第3図に示す
(e) pH安定性 0.1M緩衝液(酢酸又はリン酸緩衝液)の下で、25
℃で3時間放置後、残存活性を測定した。その結果、p
H6〜9の範囲で安定であった。その結果を第4図に示
す。
(f)安定化 カルシウムイオンの存在で熱安定性の増加が認められた
(第3図を参照)。
(g)阻害剖 5 X 10−3MのMnSO4,Cu5O,、HgC
l2.  FeCl3゜Z口So4.  AlCl3で
それぞれ約87%、約97%、約98%。
約100%、約ioo%、約100%阻害された。又、
lXl0−”M及び2 X 10−3Mのモノヨード酢
酸により、それぞれ8%と19%阻害された。
(h)分子量 ゲルろ過法により測定した分子量は、約40,000で
あった。
以上の理化学的性質のうち、その主な性質について、特
公昭57−6915に報告されているN−A468酵素
(以下N−A468と示す、)及び特公昭60−153
15に報告されているアミラーゼG3 (以下、A−G
3と示す、)の性質を比較し、その結果を第1表に示す
尚、活性測定は下記の方法で行った。
0、1Mリン酸緩衝液(pH7,0)に溶解した2%可
溶性澱粉0.5m lに、適量の酵素を加え、全量1.
0mlで、40℃で反応させ、生成するマルトトリオー
ス及びその他の還元糖をソモギー・ネルラン法で定量す
る。この条件で、 1分間に1マイクロモルのグルコー
スに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位とする。
(以下余白) 第 表 N−A468は、β−アミラーゼと同様に澱粉をマルト
トリオース単位でエキソ型で分解するアミラーゼであり
、A−G3及び本発明の酵素は分解生成糖がα−糖であ
ることからα−アミラーゼの一種であり、澱粉を最終的
にはヨード反応が殆ど消失するまで、主としてマルトト
リオースを含む分解物に分解するアミラーゼである。さ
らにN−A468はカルシウムイオンの存在で安定化に
影響されないが、A−G3及び本発明の酵素は熱安定性
が向上する。また、A−G3と本発明の酵素を比較した
とき、至適pH1安定pH及び至適温度等は類似してい
るが、安定温度が多少異なり、分子量においてはA−G
3が約25,000に対して本発明の酵素は約40.0
00と全く異なっている0以上により、本発明の酵素は
従来知られている酵素とは全く異なる新規なマルトオリ
オース生成アミラーゼである。
本発明のマルトトリオース生成アミラーゼを生産する微
生物としては、以下に例示するミクロバクテリウム・エ
スピーAM−9581(Microbacterium
sp、 AM−9581)または、その変異株などが本
発明に有利に用いることができる。
ミクロバクテリウム・エスピーAM−9581(Mic
robacterium sp、 AM−9581)は
新たに土壌から発見、分離されたものであり、その菌学
的性質は下記の通りである。尚1本菌は微工研菌寄第1
1315号として、工業技術院微生物工業技術研究所所
に寄託されている。
(1)形態: (2)ダラム染色: (3)胞子二 (4)運動性: (5)鞭毛: (6)オキシダーゼ: (7)カタラーゼ; (8)OFテスト: (9)色素: (lO)遊離酸素の要求性= (11)全菌体の加水分 解物中のmeso − ジアミノピメリン酸= (12)細胞壁のジアミノ酸= (13)V P反応: (14)クエン酸塩利用 (シモンズ): 細く長 (約lOμ×40μ) →短稈−球菌 陽性 + 周毛 + + 0 (weak) 黄色(不溶性) 偏性好気性 リジン (15)硝酸塩還元: (16)澱粉分解: (17)ゼラチン分解: (18)リドマスミルク反応・ (19)ウレアーゼ: (20)ホスファターゼ: (21)硫化水素産生: (22)アルギニン分解: (23)耐熱性 63℃、30分間・ 72℃、  15分間: (24)食塩の耐性 4%ニ ア%: 10%: (25)至適温度(℃): (26)発育温度(℃): (27)pH9,2液体培地の発育性:(28)pH5
,0液体培地の発育性=(29)インドール産生: + 35〜41 11〜46 + (30)エスクリン分解 (31)フェニルアラニン 脱アミノ反応・ (32)メチルレッド反応: (33)チロシン分解: (34)レシチナーゼ反応: (35)sabouraud−dextrose発育:
(36)クエン酸培地における アルカリ産生: (37)アルカリ性嫌気下での 硝酸塩からのガス: (38)V P培地の最終pH:    5.2(39
)細胞直径:0,4〜0.8μ (40)芽胞: (41)ブドウ糖からのガス: (42)発育 MacConkey: S S: TSI(酸、斜面/高層) :  + (weak)/
−(43)ジオキシアセトン産生: (44)糖から酸の産生 イヌリン: シュークロス:     + トレハロース:     + グリセロール:     + ラフィノース: グルコース:      + フラクトース:     + ガラクトース:     + マンノース:      + マルトース:      + セロビオース:     + イノシトール: ソルボース: ラムノースH+(weak) ラクトース:       + (slow)マンニト
ール: 以上の菌学的性質にライて、Bergey s Man
nualof Systematic Bacteri
ology、第2巻(1986)を参照し、その性状を
比較したところ、細胞壁にリジン、グリシンを認め、メ
ソジアミノピメリン酸は認めないことから、本菌をミク
ロバクテリウム(Microbacterium)属に
属する菌と認めた6本菌はその諸性状から最もミクロバ
クテリウム・インペリアレに近いが、下記の点で当該菌
と一致しない (1)黄色素(不溶性)を産生ずる。
(2)グリセロール、ラムノースから酸を産生する。
(3)硝酸塩を還元する。
(4)アルギニンを分解しない。
本菌株は最適発育温度が35〜41℃にあり、かつ最高
発育温度が45〜46℃を示すことは最新の上記のBe
rgey s Mannual of Systema
ticBacteriology、第2巻(1986)
をはじめ、それ以降現在に至るまでのIJSBリスト上
のミクロバクテリウム属菌には記載されていない。
以上により、本菌株を新菌株と判定し、ミクロバクテリ
ウム・エスピーAM−9581(Microbacte
rium sp、 AM−9581)  と命名した。
本菌を培養して、マルトトリオース生成アミラーゼを生
産するには、窒素源として、肉エキ入 ペプトン、コー
ンステイープリカー、カゼインなど、通常、微生物の培
養に使用される有機窒素源、及び塩化アンモニウム、硫
酸アンモニウムなどの無機窒素源が使用される。又、炭
素源としては、澱粉、液化澱粉、デキストリン、マルト
−人 グルコ−人 シュークロースなどが使用される。
そしてこれに補足する培地成分としてリン酸塩、マグネ
シウム塩、銅塩など各種金属塩が使用される。
培養は、pH5〜9、好ましくはpH6〜8、温度25
〜50℃、好ましくは30℃で2〜6日程度培養される
マルトトリオース生成アミラーゼは菌体外に生産される
酵素であるので、培養後、ろ過又は遠心分離により除菌
し、上澄液を回収し、濃縮する。
必要により、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどに
よる塩析によるか、又はアセトン、イソプロパツール、
エタノールなどの有機溶媒を加え酵素を沈澱物として回
収し、乾燥保存する。
本酵素は通常の酵素の精製方法により、電気泳動的に単
一まで精製できる。例えば、培養上澄から、硫酸アンモ
ニウム塩析(〜40%飽和)、DEAE=セファロ−人
 DEAE−セファデックス DEAE−トヨバール等
のイオン交換クロマトグラフィーおよびバイオゲル、セ
ファデックス、TSKゲル等によるゲルろ過により精製
することができる。
本酵素を用い澱粉からのマルトトリオースの製造は以下
のようにして行う。
澱粉としては、通常、 トウモロコシ澱粉、バレイショ
澱粉などが使用され、これをバシルス属細菌の生産する
澱粉液化酵素(α−アミラーゼ)を用い、常法により液
化する(DE 2〜1日程度)、該液化澱粉を、通常2
0〜40%濃度、pH6〜8、温度50〜60℃で、該
マルトトリオース生成アミラーゼを用いて糖化する6本
酵素による糖化において、プルラナーゼやイソアミラー
ゼなどの枝切り酵素を存在させると、糖化が促進され、
かつマルトトリオースの収量が増加する。
以下、実施例により本発明の詳細な説明する。
実施例1 コーンステイープリカー10%、可溶性澱粉2%、K2
HPO40,2%、MgSO4−7H200,1%、C
aCl、、 0.01%、NaN0.0.1%、ツイー
ン400.1%からなる培地(pH7,0) 40m1
を200m l容三角フラスコニ入れ、常法により殺菌
後、 ミクロバクテリウム・エスピーAM−9581(
微工研菌寄託第11315号)を接種し、30℃で3日
間振盪培養した。培養後、遠心分離機で除菌し、得られ
た上澄液について、生産されたマルトトリオース生成ア
ミラーゼを測定した結果、培地1ml当り5単位であっ
た。
実施例2 実施例1において、培地として、魚肉エキス3%、K、
HPo、 0.3%、MgSO4・7H200,1%、
CaC120,01%を含む培地を使用し、 ミクロバ
クテリウム・エスピーAM−9581(微工研菌寄託第
11315号)を接種し、30℃で3日間振盪培養した
。培養後、遠心分離した上澄液について、生産されたマ
ルトトリオース生成アミラーゼを測定した結果、培地1
1当り8単位であった。この上澄液59を限外75gを
加えて溶かし、5℃で一夜放置した。遠心分離して沈澱
物を得た。得られた沈澱物に少量の水を加え遠心分離し
て、上澄液を約50m1得た。これをTSK−GEL 
トヨバールHW−40Eのカラム(直径2.4cmX長
さ110cm)に負荷し、ゲルろ過で脱塩した。活性化
区分をDEAE−)ヨバールカラム(直径2.3cmX
長さ21cm)に吸着させて、0.02M トリス・塩
酸緩衝液(pH7,0)で洗浄し、同緩衝液を含む塩化
カリウム溶液でO→0.5Mまでリニヤグラジェントに
より溶出した。このDEAE−トヨバールクロマトグラ
フィーの活性画分を濃縮して5mlにし、TSKGEL
トヨバールHW65Fのカラム(直径2.4cm X長
さ110cm)にてゲルろ過クロマトグラフィーを行い
、ディスク電気泳動的にも、HPLCでも単一な酵素を
得ることができた。この酵素をG2000SWXLカラ
ム(TOSO製)を用いてHPLCで分子量を推定する
と約40、000であった。精製過程の液量、活性及び
回収率等を第2表に示す。
(以下余白) 第2表 実施例3 実施例2で得られた酵素を用いてアミロース(DP=約
17)、アミロペクチン、可溶性澱粉等を基質として反
応させ、分解物の糖組成をHPLCで調べた0反応条件
は基質濃度 2.5%、酵素量2単位/g基質、反応温
度55℃、反応pH7,0(5mMCaC12を含む5
mM−トリス・塩酸緩衝液)とした。
その結果、アミロースは24時間でほぼ完全に分解され
て64以上のオリゴ糖やリミットデキストリンはなく、
その糖組成はG1が5.5%、G2が26.2%、G3
が68.3%であり、反応時間を48−96時間として
もその糖組成に変化はなかった。
アミロペクチン(トウモロコシ・シグマ製)や可溶性澱
粉(和光紬薬製)ではリミットデキストリンが残り、完
全には分解できなかった。アミロペクチンの48時間後
の糖組成はG1が1.7%、G2が9.9%、G3が3
6.2%、可溶性澱粉の48時間後の糖組成はG1が2
.2%、G2が11.6%、G3が40.8%であった
。また、これらの糖化反応のときにプルラナーゼ(人好
製薬製)を5 u/g添加して反応させると、24時間
でアミロースの場合と同様にほぼ完全に基質は分解され
た。このときの糖組成はアミロペクチンではGlが5.
6%、G2が26.4%、G3が68.0%、可溶性澱
粉ではG1が5.3%、G2が25.5%、G3が69
.2%であった。
この結果より、マルトトリオース生成アミラーゼはアミ
ロース、アミロペクチン、澱粉などのα−1,4−グル
コシド結合を分解するがα−1,6−グルコシド結合は
分解できない、従って、α−1,6−グルコシド結合を
分解できるプルラナーゼや枝切り酵素を添加して糖化す
れば澱粉はほぼ完全に分解されてG3含量が60〜70
%でがつりミツトデキストリンを含まない糖化液が得ら
れる。
実施例4 ポテト澱粉をバシルス・ズブチリスのα−アミラーゼを
用いて液化した。DE4.2の液化澱粉を使用し、糖化
試験を行った。
実施例1で調製したマルトトリオース生成アミラーゼを
、上記の液化澱粉に固形分当り1、2又は5単位を添加
し、 IXI叶2MのCaCl2の存在下、20%濃度
(w/w%)、p)17、温度50”Cで反応を行った
0反応後48時間目及び72時間目の糖化液の糖組成を
高速液体クロマトグラフィーにより定量した結果は第3
表に示す通りであった。
(以下余白) 第  3  表 表から明らかなように、液化澱粉固形分1g当り5単位
を使用したとき、糖化72時間目において、マルトトリ
オース約50.6%、マルトース約14.8%、グルコ
ース約3.6%、G4およびその他の糖31.0%を含
む糖化液が得られた。
実施例5 DE4.25の液化澱粉1g当り5単位の酵素を用い、
実施例3と同様にして、反応温度をそれぞれ(資)。
5.60℃で糖化した。得られた結果を第4表に示第4
表 第5表 表から明らかなように、50℃よりも55℃で反応する
方が、速くマルトトリオースを生成し、約52%のマル
トトリオースを含む糖液を得ることができた。
実施例6 実施例4において、基質としてDE 4.25の液化澱
粉を、それぞれ5. 10. 15. 20及び30%
の濃度(w/w%)の下、酵素を液化澱粉固形分当り5
単位を加え、pH7、温度50℃で72時間糖化した。
得られた糖組成を第5表に示す。
表から明らかなように、高い基質濃度で反応させるほど
、グルコース含量の少ない、又マルトース含量の少ない
糖化液が得られた。そして30%のような高い基質濃度
の下でもマルトトリオース含量の高い糖化液が得られた
実施例7 本実施例においては、本酵素による液化澱粉糖化におい
て、プルラナーゼを存在させて糖化したときの結果につ
いて示す。
実施例4において、基質としてDE 2.38. 4.
25゜5.81. 8.05及び12.6の液化澱粉を
使用し、各基質濃度20%の下、酵素を各基質1g当り
5単位加え。
pH7、温度50℃で、48時間糖化した。得られた結
果を第6表に示す。
第6表 マルトトリオース生成アミラーゼ1単位(基質1g当り
5単位)、市販バシルス属プルラナーゼ(人好製薬製)
を基質1g当り、 ■又は5単位加え、全量を水で1m
lとし、pH7、温度50℃で48時間糖化した。糖化
物の糖組成を第7表に示す。
第7表 表から明らかなように、DE2.38〜12.6の範囲
のいずれの液化澱粉を使用した場合も、約50%の高い
含量のマルトトリオース糖液が得られた。
実施例7 本実施例においては、本酵素による液化澱粉糖化におい
て、プルラナーゼを存在させて糖化した結果について記
載する。
実施例4で使用したDE  4.25の液化澱粉各20
0■、プルラナーゼを存在させると糖化反応が促進され
、表から明らかなように、プルラナーゼを澱粉1g当り
5単位添加したとき、無添加に比べ約12%高い、マル
トトリオース含量が63%の糖化液が得られた。
なお、プルラナーゼ活性は、 1%プルランの下、pH
5,0、温度40℃で反応を行い、 1分間に1マイク
ロモルのグルコースに相当する還元力を生成する酵素を
1単位とした。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図は、各々本発明のマ
ルトトリオース生成アミラーゼの至適pH1至適温度、
熱安定性及び[)H安定性を示すものである。尚、第3
図において、−・−はCaCl2存在下での安定性を示
すものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の理化学的性質を有するマルトトリオース生
    成アミラーゼ。 (a)作用 澱粉に作用して、主にマルトトリオースを生成する。 (b)基質特異性 アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンおよび澱粉
    に作用し、プルランには実質的に作用しない。 (c)至適pH 40℃、30分反応でpH6.5付近 (d)至適温度 pH7.0、30分反応で50℃付近 (e)熱安定性 pH7.0、10分間で、40℃付近まで、但しカルシ
    ウムイオンの存在下では、50℃で90%の活性が残存
    する。 (f)pH安定性 25℃、3時間でpH6乃至9付近 (g)安定・阻害 カルシウムイオンで熱安定性が向上する。 マンガンイオン、銅イオン、水銀イオン、鉄イオン、亜
    鉛イオン及びアルミニウムイオンで実質的に阻害される
    。 (h)分子量 ゲルろ過法により、約40,000。
  2. (2)ミクロバクテリウム属に属し、マルトトリオース
    生成アミラーゼを生産する微生物を培養し、マルトトリ
    オース生成アミラーゼを産生せしめ、これを採取するこ
    と特徴とするマルトトリオース生成アミラーゼの製造法
  3. (3)澱粉又はその派生物に下記の理化学的性質を有す
    るマルトトリオース生成アミラーゼを作用せしめ、得ら
    れるマルトトリオース含有糖液を採取することを特徴と
    するマルトトリオース含有糖液の製造法。 (a)作用 澱粉に作用して、主にマルトトリオースを生成する。 (b)基質特異性 アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンおよび澱粉
    に作用し、プルランには実質的に作用しない。 (c)至適pH 40℃、30分反応でpH6.5付近 (d)至適温度 pH7.0、30分反応で50℃付近 (e)熱安定性 pH7.0、10分間で、40℃付近まで、但しカルシ
    ウムイオンの存在下では、50℃で90%の活性が残存
    する。 (f)pH安定性 25℃、3時間でpH6乃至9付近 (g)安定・阻害 カルシウムイオンで熱安定性が向上する。 マンガンイオン、銅イオン、水銀イオン、鉄イオン、亜
    鉛イオン及びアルミニウムイオンで実質的に阻害される
    。 (h)分子量 ゲルろ過法により、約40,000。
  4. (4)澱粉又はその派生物に少なくとも下記の理化学的
    性質を有するマルトトリオース生成アミラーゼおよび枝
    切り酵素を作用せしめ、得られるマルトトリオース含有
    糖液を採取することを特徴とするマルトトリオース含有
    糖液の製造法。 (a)作用 澱粉に作用して、主にマルトトリオースを生成する。 (b)基質特異性 アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンおよび澱粉
    に作用し、プルランには実質的に作用しない。 (c)至適pH 40℃、30分反応でpH6.5付近 (d)至適温度 pH7.0、30分反応で50℃付近 (e)熱安定性 pH7.0、10分間で、40℃付近まで、但しカルシ
    ウムイオンの存在下では、50℃で90%の活性が残存
    する。 (f)pH安定性 25℃、3時間でpH6乃至9付近 (g)安定・阻害 カルシウムイオンで熱安定性が向上する。 マンガンイオン、銅イオン、水銀イオン、鉄イオン、亜
    鉛イオン及びアルミニウムイオンで実質的に阻害される
    。 (h)分子量 ゲルろ過法により、約40,000。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0557637A3 (en) * 1992-02-28 1994-11-02 Japan Res Dev Corp Pullulanase, methods of producing pullulanase and methods of saccharification of starch using pullulanase
EP0686348A1 (en) 1994-05-30 1995-12-13 Amano Pharmaceutical Co., Ltd. Bread quality-improving composition and bread producing process using the same
WO2020145371A1 (ja) * 2019-01-10 2020-07-16 味の素株式会社 デンプン含有食品の製造方法
WO2024004848A1 (ja) * 2022-06-28 2024-01-04 天野エンザイム株式会社 植物性飲食品の糖類低減用酵素剤

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