JPH03249167A - 圧縮機用回転軸の表面処理方法 - Google Patents

圧縮機用回転軸の表面処理方法

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JPH03249167A
JPH03249167A JP4780290A JP4780290A JPH03249167A JP H03249167 A JPH03249167 A JP H03249167A JP 4780290 A JP4780290 A JP 4780290A JP 4780290 A JP4780290 A JP 4780290A JP H03249167 A JPH03249167 A JP H03249167A
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JP
Japan
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rotating shaft
treatment
ion nitriding
temperature
compressor
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JP4780290A
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Kenji Komine
健治 小峰
Wataru Ikeda
亘 池田
Izumi Onoda
泉 小野田
Akira Morishima
明 森嶋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、例えば、圧縮機に組込まれる金属製回転軸の
表面処理方法に関する。
(従来の技術) 近年、エアコンにおいては、消費者の住空間の変化や快
適性の要求に伴って、高性能化や使用条件の拡大などが
図られている。そして、エアコンの主要な構成物である
、第4図に示すような圧縮機1では、より高速成いは低
速での、また、より高負荷条件下での運転に耐え得るこ
とが必要になっている。このため、軸受2.3等と摺動
し高温になりながら駆動部4の駆動力を圧縮部5へ伝え
る回転軸6には、上述のような運転条件に耐えるのに十
分な耐摩耗性および耐焼付性が要求される。
つまり、上述のような圧縮機1では、高速運転時にいわ
ゆるPV値が上昇し焼付の生じる危険が高まる。
また、反対に、運転速度を低下させると、回転軸6の主
軸部7と主軸受2、および、副軸部8と副軸受3との間
の摺動部への給油量が減少するとともに、動圧軸受とし
ての軸受負荷特性が低下し、回転軸6と軸受2.3とに
よる金属接触の機会が増大して、摩耗が進行する。
そして、これらの不具合を解決するため、軸受構造の改
良や、軸受や回転軸の材料の開発等が検討されている。
(発明が解決しようとする課題) そして、軸受の摺動特性を向上させる方法として、りん
酸塩被膜処理や二硫化モリブデン被膜処理、或いは、α
−BN膜処理等が知られている。
そして、これらの処理は、高負荷運転時における耐焼付
性を改善し、主に初期なじみを良好にする。
しかし、例えば、インバータ駆動される圧縮機等におい
て、低速運転したときのように給油量が不足し易い状態
で長時間の運転が行われた場合、軸負荷変動や油膜厚さ
の減少等を原因として、摩耗が進行することがある。
また、このような摩耗に対して、硬度の高い材料を用い
たり、表面処理により表面硬度を高めたりすることが有
効である。しかし、硬度の高い材料は、耐摩耗性が高い
ことは確かであるが、加工性が悪いという不具合を有し
ている。
さらに、金属製部材の硬度を表面処理あるいは熱処理に
より向上させる方法が、例えば自動車関連部品を中心に
提案検討されている。そして、このような方法として、
高周波焼入れ、浸炭処理、窒化処理、ホウ化処理、およ
び、シリコナイジング処理等があるが、いずれもかなり
の高温下で行われる。そして、その温度は、例えば浸炭
処理で780℃前後、また、窒化処理で五百数十℃にな
っている。
そして、このような温度下では母材が変形するため、こ
れらの方法の使用例は、自動車関連部品等には多いが、
圧縮機関連部品、特に、数・ミクロン以下の部品精度を
要求され且つ形状が複雑な回転軸6にはほとんど無い。
本発明の目的とするところは、変形の発生を防止し、且
つ、耐摩耗性および耐焼付性に優れた圧縮機用回転軸の
表面処理方法を提供することにある。
[発明の構成コ (課題を解決するための手段および作用)上記目的を達
成するために本発明は、鉄系金属材料により形成された
圧縮機用の回転軸に、イオン窒化処理に先立ち、予めイ
オン窒化処理温度+50ヤ 温度で焼鈍処理を行う第1の工程と、上記回転軸に45
0℃〜550℃の温度条件でイオン窒化処理を行い上記
回転軸の外周面に窒化鉄層を形成する第2の工程と、イ
オン窒化処理後にりん酸塩被膜処理を行って上記窒化鉄
層の表面にりん酸塩被膜を形成する第3の工程とを具備
した。
また、イオン窒化処理前に、焼鈍処理時に生じた酸化膜
の除去を行うようにした。
また、りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄層の表面に生じた
未反応残滓物の除去処理を行うようにした。
さらに、りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄層のFe2Nお
よびFe3Nからなる化合物層を除去し、Fe4Nから
なる拡散層を露出させるようにした。
また、前記イオン窒化処理に、真空排気工程と、真空反
応炉内で直流グロー放電を断続的に行って回転軸の表面
を清掃するスパッタリング工程と、真空反応炉内の温度
をイオン窒化処理を行うのに十分な温度に上昇させる昇
温工程と、窒化ガス雰囲気中において450℃〜550
℃の温度条件でグロー放電を発生させてイオン窒化を行
う窒化工程と、不活性ガスを流しながら回転軸の温度を
下降させる降温工程とを具備した。
こうすることによって本発明は、圧縮機用回転軸に変形
を生じることなく、耐摩耗性および耐焼し、 つ 用の オン たの 温度 ちに 酸塩 上 状態 炭素 いる さ は、 差を 以下、本発明の各実施例を第1図〜第3図に基づいて説
明する。なお、従来の技術の項で説明したものと重複す
るものについては同一番号を付鉄系 て、 或い その説明は省略する。
まり、鉄系金属材料により形成された圧縮機回転軸を、
イオン窒化処理に先立ち、予めイ窒化温度処理温度+5
0℃以上で歪取焼鈍しち、研磨加工、および、450〜
550℃の条件でのイオン窒化を施す。そして、二〇の
回転軸の表面の未反応残滓物を除去し、りん被膜を形成
する。
記鉄系金属材料としては、片状黒鉛鋳鉄や球鉛鋳鉄(F
CD)などの鋳物材、鋼、窒化鋼、鋼、クロムモリブデ
ン鋼、鉄系焼結体等を用ことが可能である。
らに、上記歪取焼鈍(以下、焼鈍と称する)回転軸鋳物
作成時の、回転軸各部の冷却速度原因として生じる内部
応力、或いは、荒加工加工歪を除去するために行われる
。そして、ン窒化処理温度(後述する)+50℃〜上記
金属材料の変態点温度以下で行われる。そし焼鈍が行わ
れる雰囲気は不活性ガス中でも、は空気中でもよい。
また、焼鈍されたのち炉から取り出された回転軸の表面
においては、酸化が進行する。そして、この酸化は、空
気中で焼鈍を行なったものだけです<、不活性ガス中で
焼鈍を行なったものにおいても進行する。そして、発生
した酸化物は、研磨加工時に、砥石の目詰りの原因とな
り、砥石の切削性を低下さてしまう。さらに、酸化によ
り生じた酸化膜を原因として回転軸の表面状態が不均一
になり、後述するスパッタリング工程時に集中放電を発
生し易くなり、スパッタリング工程が超時間化してしま
う。
このため、焼鈍処理時に生じた酸化膜を、イオン窒化処
理前に除去する。
上記イオン窒化処理は、真空排気工程、スパッタリング
工程、昇温工程、窒化工程、および、降温工程からなる
このうち真空排気工程においては、真空反応炉内に被処
理物である回転軸を設置したのち排気を行なう。そして
、真空反応炉内の圧力を例えば0 、 1 [Torr
]以下とし、リークが生じていないことを確める。
スパッタリング工程においては、炉内にアンモニアガス
や窒素ガス、或いは窒素と水素の混合ガスを流す。そし
て、回転軸を陰極とし、炉壁を陽極(グランド)として
直流電圧を、μ sec〜m secの間隔で断続的に
印加する。そして、アンモニウムイオンあるいは窒素イ
オンを回転軸の表面に衝突させ、回転軸の表面の油分を
たたき出して系外に排出し、回転軸の表面を清掃する。
そして、油分等を除去することにより放電を安定させ、
回転軸の表面の全体に薄いイオンシース(ton 5h
eath)を均一に形成する。
昇温工程では、上記イオンシースを形成したのちに印加
電圧および炉内圧力を徐々に上げ、イオンの衝突エネル
ギおよび衝突回数を増加させて回転軸の温度を上昇させ
る。
窒化工程では、窒化温度を450〜550”Cに設定す
る。
つまり、窒素イオンによりたたき出された、回転軸の表
面の鉄元素は、別の窒素イオンと結合して回転軸の表面
に再付着する。そして、この再付着が進行することによ
り白層が形成される。この際、温度が低すぎると十分に
再付着させることができない。また、再付着した窒化鉄
の窒素の一部が回転軸の内部へ拡散することにより生じ
る拡散層も形成しにくくなる。そして、過度な低温で窒
化したのでは、上述のように白層および拡散層を形成し
にくくなるのとともに、白層の組成(例えば、γ′相、
ε相比率)が変化してしまい、450℃以下で窒化した
場合には耐摩耗性が不十分になる。
また、反対に550℃以上の高温で窒化した場合には、
窒化は十分に進行するが、圧縮機用の回転軸に必要な数
ミクロン以下の変形・精度を維持できなくなる。
降温工程では、上述のような窒化工程が終了した後、窒
素ガス等の不活性ガスを流して回転軸の表面の酸化を防
止しながら、酸化が進行しない温度まで温度を下降させ
る。
また、上述のようなイオン窒化処理の後に行われる未反
応残滓物の除去とは、不完全な窒化部分や緻密化してい
ない最表層を取り去ることを示している。つまり、前記
窒化工程が終了して直ぐに大気中に取り出すことは、表
面酸化等を原因としてできないため、回転軸は炉冷され
る。そして、回転軸はある一定時間、例えば400〜5
00℃の温度で窒素等が残存する雰囲気中にあるため、
回転軸の再表面には不完全な窒化部分が存在する。
また、窒化後直ちに炉内を真空にしても、未た緻密化が
進んでおらず、表面粗さも窒化前に比べて粗く、悪化し
ている。したがって、これら不完全な窒化部分や緻密化
していない最表層等の、密着強度の弱い未反応残滓物を
除去する。
そして、未反応残滓物を除去する手段として、例えば、
バレル研磨等を採用することが考えられる。
また、りん酸塩被膜処理とは、通常使用されているりん
酸マンガン処理を示している。
第1図(a)〜(d)は本発明の第1の実施例を示して
いる。そして、図中11は、例えば鋼、鋳物、或いは鉄
系焼結材等の鉄系金属材料からなる母材である。この母
材11の表面にイオン窒化処理を施すと、第1図(b)
に示すように、母材11の上に白層(化合物)12が形
成され、最表層には未反応残滓物13が生じる。また、
母材11の内部には窒素拡散領域(拡散層)14が生じ
る。
このうち、白層12はγ−相(Fe4N)及びε相(F
e2〜3N)により形成されている。そして、イオン窒
化処理時に窒素と水素の混合ガスを使用し、ガス組成比
を50%:50%程度とした場合には、白層12のかな
りの部分がγ−相になっているが、これよりも窒素の割
合を増加させると、γ′相とε相の混合状態になる。
白層12を主として表面処理を行う場合、即ち回転軸を
白層仕様とする場合、白層12の厚さAを1〜数μm程
度に設定し、拡散層14の厚さBを10μm程度に設定
する。
ここで、白層12を形成した後には表面の未反応残滓物
の除去を行うことが必要である。未反応残滓物の除去を
行わない場合には、酸塩被膜が脱落し易く、また、この
未反応残滓物13自体がかじりの原因となる。
そして、第1図(c)に示すように未反応残滓物13を
除去したのち、りん酸マンガン等のりん酸塩処理液に浸
漬し、乾燥して、第1図(d)に示すように、りん酸塩
被膜15を形成する。
なお、母材11に球状黒鉛鋳鉄を採用すれば、インバー
タ駆動時の高周波数運転に伴う回転軸の振れ回りを最小
限とすることかできる。また、母材11の決定は、母材
11の耐摩耗性が表面処理によって高められることから
、母材11自体の耐摩耗性よりも、剛性や製造コストを
優先して行うことができる。このため、母材11に例え
ばSTKM(機械構造用炭素鋼鋼管)を採用することが
可能である。
また、イオン窒化処理の温度は、他の窒化処理の温度に
比べて低いため、イオン窒化処理を行った場合には処理
前後での寸法精度変化が小さい。
そして、窒化処理後に硬質な最表層を研磨することや、
最終研磨後に窒化処理して複数の製品を選別使用するこ
と等が不要であり、イオン窒化処理された回転軸は、耐
摩耗性および量産性の両方に優れている。
さらに、未反応不純物13を除去した後に軟質なりん酸
塩被膜を形成しているので、かじりや回転軸表面の摺動
傷等の発生を防止でき、長時間の耐摩耗性および初期な
じみを向上することができる。
第2図に示すように拡散層14を主として表面処理を行
う場合、即ち回転軸を拡散層仕様とする場合、白層12
の厚さAを1μm以下に設定し、拡散層14の厚さBを
30〜100μm程度に設定する。そして、白層12を
含めた拡散層14の最表層側までを研磨等により除去し
たのち、白層仕様の場合と同様にりん酸塩被膜を形成す
る。
以上のような各種処理を施すことにより、従来のような
浸炭処理や窒化処理を施す方法や、りん酸塩被膜処理の
みを行う方法にくらべて、変形をほとんど生じることな
く、耐摩耗性および耐焼付性を向上させることができる
。そして、高い精度および優れた耐摩耗性および耐焼付
性を要求される圧縮機用の回転軸の、初期なじみ性に起
因する初期不良の発生と、長時間運転時の摩耗に起因し
た長期不良の発生とを防止することができる。
つまり、具体的には、母材に球状黒鉛鋳鉄を用い、この
母材に、荒加工(旋盤加工)後、或いは、鋳造後のキャ
スト段階において、600℃で数時間の焼鈍を行う。こ
の後、回転軸を、500℃のアンモニア雰囲気(N2 
: N2−1 : 3)にて500〜1000vのグロ
ー放電中に約5時間置き、3μmの白層と、20μmの
拡散層を形成した。さらに、この白層仕様の回転軸にバ
レル研磨を数分行い、未反応残滓物を除去したあと、り
ん酸マンガン処理を行って数μmのりん酸マンガン被膜
を形成した。
こうして表面処理された回転軸では、変形が数μm以下
だった。そして、この回転軸を実際に圧縮機に組込んで
使用した結果、第3図(a)および(b)のグラフに示
すように、従来にない耐摩耗性と耐焼付性を得ることが
できた。
ここで、第3図(a)および(b)は、白層仕様の回転
軸を使用した場合の主軸部7、副軸部8、主軸受2、お
よび副軸受3の摺動特性を示している。そして、第3図
(a)は磨耗量をあられしており、第3図(b)は表面
粗さをあられしている。
さらに、両図中の△およびOは、上述のようにイオン窒
化処理された回転軸を後述する条件■で使用した場合と
、後述する条件■で使用した場合との結果をそれぞれ示
している。また、両図中のムおよび・は、イオン窒化処
理されていない従来の回転軸を上記条件■で使用した場
合と、上記条件■で使用した場合との結果をそれぞれ示
している。
そして、上記条件■は、圧縮機1を高負荷状態で運転し
、吐出圧力を20 kg / cd、吸込圧力を4 k
g / cJ 、運転周波数を30Hzとして、100
0時間の断続運転を行った場合を示している。
また、上記条件■は、圧縮機1を冷媒液が生じる液バツ
ク状態で運転し、吐出圧力を10kg/cd、吸込圧力
を6 kg / cd 、運転周波数を135Hzとし
て、1000時間の連続運転を行った場合を示している
すなわち、上述のような表面処理を施された回転軸を使
用することにより、圧縮機1を構成する部材のうちでも
潤滑条件の厳しい主軸部7、副軸部8、主軸受2、およ
び副軸受3では、従来の回転軸を使用した場合に比べて
摩耗量が低減し、表面粗さが細くなり改善された。
また、拡散仕様の回転軸の場合には、白層仕様の場合と
同様に焼鈍を行ったのち、550℃の、窒素と水素を1
=1の比率(体積比)とした混合ガス雰囲気にて500
〜100OVの直流グロー放電中に約15時間置き、約
2μmの白層と、70μmの拡散層とを形成した。さら
に、白層を含め表面から15μm程度研磨したところ、
表面高度はHv(ビッカーズ硬さ)500〜600程度
であった。そして、母材の硬度がHv300程度である
のに比べて、硬度がかなり向上していることがわかった
ここで、白層を最表層とした場合の表面硬度はHV 7
00〜100程度である。
この後、表面に厚さμmのりん酸塩被膜を形成した。
こうして表面処理された回転軸では、加工精度は従来の
鋳物回転軸と全く同一の高い値になっており、この回転
軸を実際に圧縮機に組込んで使用した結果、初期なじみ
特性が非常に改善され、しかも、耐摩耗性が良好なこと
が確認された。
なお、本発明は、ロータリ式の圧縮機に組込まれる回転
軸のみでなく、他の各種の圧縮機に組込まれる回転軸に
適用可能である。
[発明の効果コ 以上説明したように本発明は、鉄系金属材料により形成
された圧縮機用の回転軸に、イオン窒化処理に先立ち、
予めイオン窒化処理温度+50℃以上〜上記鉄系金属材
料の変態点以下の温度で焼鈍処理を行う第1の工程と、
上記回転軸に450℃〜550℃の温度条件でイオン窒
化処理を行い上記回転軸の外周面に窒化鉄層を形成する
第2の工程と、イオン窒化処理後にりん酸塩被膜処理を
行って上記窒化鉄層の表面にりん酸塩被膜を形成する第
3の工程とを備えた。
また、イオン窒化処理前に、焼鈍処理時に生じた酸化膜
の除去を行うようにした。
また、りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄層の表面に生じた
未反応残滓物の除去処理を行うようにし′・X さらに、りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄屑のFe2Nお
よびFe3Nからなる化合物層を除去し、Fe3Nから
なる拡散層を露出させるようにした。
また、前記イオン窒化処理に、真空排気工程と、真空反
応炉内で直流グロー放電を断続的に行って回転軸の表面
を清掃するスパッタリング工程と、真空反応炉内の温度
をイオン窒化処理を行うのに十分な温度に上昇させる昇
温工程と、窒化ガス雰囲気中において450℃〜550
℃の温度条件でグロー放電を発生させてイオン窒化を行
う窒化工程と、不活性ガスを流しながら回転軸の温度を
下降させる降温工程とを具備した。
したがって本発明は、圧縮機用回転軸に変形が生じるこ
とを防止し回転軸の加工精度を低下させることなく、耐
摩耗性および耐焼付性を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鉄系金属材料により形成された圧縮機用の回転軸
    に、イオン窒化処理に先立ち、予めイオン窒化処理温度
    +50℃以上〜上記鉄系金属材料の変態点以下の温度で
    焼鈍処理を行う第1の工程と、上記回転軸に450℃〜
    550℃の温度条件でイオン窒化処理を行い上記回転軸
    の外周面に窒化鉄層を形成する第2の工程と、イオン窒
    化処理後にりん酸塩被膜処理を行って上記窒化鉄層の表
    面にりん酸塩被膜を形成する第3の工程とを具備した圧
    縮機用回転軸の表面処理方法。
  2. (2)イオン窒化処理前に、焼鈍処理時に生じた酸化膜
    の除去を行うことを特徴とする請求項(1)記載の圧縮
    機用回転軸の表面処理方法。
  3. (3)りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄層の表面に生じた
    未反応残滓物の除去処理を行うことを特徴とする請求項
    (1)もしくは(2)記載の圧縮機用回転軸の表面処理
    方法。
  4. (4)りん酸塩被膜処理前に、窒化鉄層の Fe_2NおよびFe_3Nからなる化合物層を除去し
    、Fe_4Nからなる拡散層を露出させることを特徴と
    する請求項(1)もしくは(2)記載の圧縮機用回転軸
    の表面処理方法。
  5. (5)前記イオン窒化処理は、真空排気工程と、真空反
    応炉内で直流グロー放電を断続的に行って回転軸の表面
    を清掃するスパッタリング工程と、真空反応炉内の温度
    をイオン窒化処理を行うのに十分な温度に上昇させる昇
    温工程と、窒化ガス雰囲気中において450℃〜550
    ℃の温度条件でグロー放電を発生させてイオン窒化を行
    う窒化工程と、不活性ガスを流しながら回転軸の温度を
    下降させる降温工程とからなることを特徴とする請求項
    (1)〜(4)記載の圧縮機用回転軸の表面処理方法。
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