JPH032459B2 - - Google Patents

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JPH032459B2
JPH032459B2 JP62202121A JP20212187A JPH032459B2 JP H032459 B2 JPH032459 B2 JP H032459B2 JP 62202121 A JP62202121 A JP 62202121A JP 20212187 A JP20212187 A JP 20212187A JP H032459 B2 JPH032459 B2 JP H032459B2
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JP
Japan
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group
oxide
transparent material
hydrolyzate
particulate inorganic
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Takashi Taniguchi
Jiro Mio
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Toray Industries Inc
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学特性に優れた、表面硬度の高い透
明材料に関する。
[従来の技術] プラスチツク材料は一般に耐熱性が不充分でる
ため、熱を受けると場合によつては熱分解、溶
融、熱的変形、光学歪などを生ずることがある。
かかる欠点を改良する目的から、従来はガラス
繊維による強化、さらには粒子径が1μm以上の大
きさの無機酸化物微粒子をフイラーとしてプラス
チツク中に添加させる方法が試みられてきた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらこれら従来の技術では、機械的特
性は確かに改善できるものの、透明性が不充分で
あり、光学用途などには使用できないものであつ
た。
例えば、特開昭49−7350号公報においては、ポ
リスチレン、ポリアクリレート、ポリカーボネー
ト等の有機重合体固体母体中に二酸化チタンの粒
子を分散させてなる組成物が記載されている。
さらに、特開昭50−158630号公報においては、
酸化チタンを配合した合成樹脂組成物が、また、
特開昭52−130881号公報においては、熱硬化性樹
脂にアルミニウム化合物と少量のシリカまたはγ
−アルミナを含有してなる組成物が記載されてい
る。
しかしながら、これらの技術はいずれも透明性
が不充分であるといつた欠点を有していた。
本発明はかかる従来技術を改良するため、特定
の大きさの微粒子と有機シラン化合物および/ま
たはその加水分解物から得られる樹脂を少なくと
も含有してなるビヒクルとからなる組成物とする
ことにより、光学特性と表面硬度の高い透明材料
を提供する。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は下記の構成か
らなる。
「平均粒子径が1〜300mμの微粒子状無機物と
有機シラン化合物および/またはその加水分解物
から得られる樹脂を少なくとも有してなるビヒク
ルとからなる透明材料であつて、かつ前記微粒子
状無機物の透明材料に含有される量が、5〜80重
量%であることを特徴とする透明材料。」 本発明に用いられる微粒子状無機物とは、平均
粒子径が約1〜300mμ、好ましくは約5〜200mμ
のものである。粒子径のあまり小さいものは作成
が困難であり、またあまり大きなものは一般に透
明感が低下するばかりでなく、かつ後述の反射防
止効果を付与しようとした場合においても、その
目的が達成しにくいため上記範囲内のものが主と
して用いられる。
微粒子状無機物の例としては、酸化亜鉛、酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ベリリウム、酸
化アンチモンから選ばれる一種以上が好ましく使
用できる。透明性と表面硬度に優れるからであ
る。
なかでも酸化アルミニウム、酸化チタニウム、
酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ベリリウム、
酸化アンチモンが、高い屈折率を与えるという点
において特に好ましい。すなわち屈折率が高い
と、高い屈折率を有する矯正レンズ等の製造が容
易となり、従来のプラスチツクレンズに比べてコ
バ厚が薄く、さらには大口径のレンズの製造が可
能になる。
また、これらの微粒子状無機物は単独のみなら
ず2種以上の併用も可能である。さらに前記の酸
化物はケイ素などを含む混合酸化物であつてもよ
い。
微粒子状無機物は透明材料の少なくともその一
部に含有せしめられていることが必要である。少
なくともその一部に無機物を有せしめる手段とし
ては、透明材料中にその成型工程で無機物を均一
に分散させたり、一部分だけに分散させる方法な
どがある。
上記の微粒子状無機物の分散に関しては公知の
各種方法、例えば下記の方法が知られている。
(a) 微粒子状無機物と有機シラン化合物および/
またはその加水分解物から得られる樹脂を少な
くとも有してなるビヒクル(以下、ビヒクル成
分という)とを加熱または室温下で溶剤その他
成分の存在あるいは非存在下で混ねりする方
法。
(b) 揮発性分散媒中で分散体(微粒子状無機物)
とビヒクル成分とを混合した後、前記揮発性分
散媒を蒸発させる方法。
(c) 微粒子状無機物をビヒクル成分のモノマー成
分に分散させた後重合する方法。
上記のうちでキヤステイングに本発明を適用す
る場合は、(b)または(c)項の方法が好ましい。
(b)または(c)項の場合生成する樹脂が硬化するこ
ともある。
揮発性分散媒として用いられるものは、例えば
水、炭化水素、塩素化炭化水素、エステル類、ケ
トン類、アルコール類、有機カルボン酸などを挙
げることができる。
またこれらは単独のみならず2種以上の混合物
として用いることも可能である。
本発明の微粒子状無機物が透明材料に有される
量は、5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%で
ある。これより少なくては添加の効果が小さく、
またこれ以上ではクラツクの発生、透明性の低下
などの欠陥を生ずる。
前記の微粒子状無機物の分散にあたり、その分
散前の形態としては、微細粉末状のものを使用す
ることも出来るが、本発明の目的を達成するため
には液状の分散媒中にコロイド状に分散されてい
るものがとくに有効である。
本発明の微粒子状無機物を分散させている基質
すなわちビヒクルとしては、有機シラン化合物お
よび/またはその加水分解物から得られる樹脂を
少なくとも含有してなることが必要である。ま
た、適当な硬化剤と併用することにより得られる
硬化物も、使用することができる。
上記ビヒクル成分には、さらに可塑剤、各種硬
化剤、硬化触媒などの他に表面調整剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を含ませるこ
とができる。
本発明で言うところの透明材料とは、下式によ
つて求められる曇価(パーセント)が80パーセン
ト以下のものであつた、無色のものでも染顔料等
で着色されたものであつてもよい。
曇価(パーセント) =(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 本発明の意図するところの光学用途のためには
より透明性のあるものが好ましい。とくにプラス
チツク物品の表面硬度向上のための被覆材として
本発明のビヒクル成分は好ましく用いられる。上
記の化合物と酸化ケイ素系微粒子状物とくにその
アルコール系溶媒および/または水溶剤への分媒
体との組合せになる組成物は光線透過性の特に要
求される透明材料の分野において表面硬度の向上
と光線透過率の向上とを同時に実現するものとし
て特に有用である。本発明のビヒクル成分からな
る被覆を与える方法は種々提案されているが、下
記の一般式を有する化合物群および/またはこれ
らの加水分解物からなる群から選ばれた化合物を
硬化させて得られたものを用いる方法が特に有効
である。
すなわち、一般式、 R1aR2bSi(OR34-(a+b) ここでR1、R2はC1〜C10のアルキル基、アリー
ル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリー
ル基およびアルケニル基から選ばれた置換基、ま
たはエポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、メ
ルカプト基、アミノ基およびシアノ基から選ばれ
た置換基を有し、Si−C結合によりケイ素と結合
してなる有機基であり、R3はC1〜C6のアルキル
基、アルコキシアルキル基またはアシル基であ
り、aおよびbは0、1、または2であり、a+
bが1または2である。
これらの化合物の例としては、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル
トリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセト
キシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシエトキシシラン、フエニルトリメ
トキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、フ
エニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセト
キシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエト
キシ)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリエトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、β−シアノ
エチルトリエトキシシランなどトリアルコキシま
たはトリアシルオキシシラン類およびメチルジメ
トキシシラン、フエニルメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、フエニルメチル
ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルフエニルジメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルフエニルジエトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジ
アセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニ
ルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシ
ランなどジアルコキシシランまたはジアシルオキ
シシラン類がその例である。
これらの有機シラン化合物は単独または2種以
上組合せることも可能である。
さらに単独では用いられないが上記のシラン化
合物と併用できるものとして各種テトラアルコキ
シシラン類もしくはその加水分解物がある。
テトラアルコキシシラン類の例としてはメチル
シリケート、エチルシリケート、n−プロピルシ
リケート、i−プロピルシリケート、n−ブチル
シリケート、sec−ブチルシリケートおよびt−
ブチルシリケートなどがある。
またこれらの有機シラン化合物は触媒が存在し
なくても硬化が可能であるが、さらに硬化を促進
するためにこれまで提案されている各種の硬化触
媒を用いることが可能である。たとえばルイス
酸、ルイス塩基を含む各種酸もしくは塩基、およ
びこれから形成される中性または塩基性塩、たと
えば有機カルボン酸、クロム酸、次亜鉛素酸、ホ
ウ酸、臭素酸、亜セレン酸、チオ硫酸、オルトケ
イ酸、チオシアン酸、亜硝酸、アルミン酸、炭酸
の金属塩とくにアルカリ金属塩またはアンモニウ
ム塩、さらにアルミニウム、ジルコニウム、チタ
ニウム、のアルコキシドまたはこれらの錯化合物
などが使用できる。当然のことながらこれらと他
の有機物質との併用が可能であり、これらの中に
はエポキシ樹脂、アクリル系共重合体とくに水酸
基を有するもの、ポリビニルアルコールなどが有
用である。
上記のようにして得られた微粒子状無機物とこ
れを分散させているビヒクル成分とを主成分とす
る基材の表面を活性化ガスによつて処理すること
により反射防止薄層が得られる。
ここでいう活性ガスとは常圧もしくは減圧下に
おいて生成するイオン、電子あるいは励起された
気体である。
これらの活性化ガスを発生させる方法として
は、例えば、コロナ放電、減圧下での直流、低周
波、高周波あるいはマイクロ波による高電圧放電
などが用いられる。
また活性化ガスを発生させるためのガスとして
は、例えば酸素、空気、窒素、アルゴン、フレオ
ンなどが好ましく用いられる。
処理効率に点から10-2Torrから10Torrの圧力
下において、直流、低周波、高周波あるいはマイ
クロ波による高電圧放電によつて得られる活性化
ガスが特に好ましい。ここで得られる活性化ガス
はいわゆる低温プラズマといわれるものであり、
低温プラズマ化学(穂積啓一郎編、1976年:南江
堂)にその特質および発生法が詳しく述べられて
いる。
活性化ガス処理を行なう条件は、処理装置の形
状、使用するガスの種類、対象となる表面の材
質、組成、形状、大きさなどによつて異なり本発
明の目的を最大限には発揮する条件を実験的に定
めなければならない。
[実施例] 以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。
実施例 1 (1) シラン加水分解の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン2124gを仕込み、
液温を10℃に保ち、マグネチツクスターラーで
撹拌しながら0.01規定の塩酸水溶液486gを
徐々に滴下した。滴下終了後は冷却を中止する
ことによりシラン加水分解物を得た。
(2) 成型用分散液の調製 前記シラン加水分解物312.3gにメタノール
分散コロイド状シリカ(日産化学株式会社製
品、“メタノールシリカゾル”、固形分30%、平
均粒子直径13±1mμ600gを撹拌しながら加え
た。この混合分散液にメタノール207.9g、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル60g、シ
リコーン系界面活性剤1.8gを加え、さらにア
ルミニウムアセチルアセトネート6gを加えて
十分撹拌混合して成型用分散液とした。
(3) 透明材料の成型および評価 前項で得た分散液を用いて、円筒状ガラス容
器(内径50mm)中に20gを秤量した。その後室
温で静置し、ガラス容器の上部を開放状態で1
週間、自然乾燥し、大部分の分散媒を蒸発させ
た。さらに50℃で5時間加熱し、その後に90℃
に昇温させて、10時間の加熱キユアを行なつ
た。
得られた透明材料は完全に透明で、スチール
ウールによる摩耗テストでも、全く傷つかない
良好な表面硬度を有する樹脂であつた。
実施例 2 (1) 成型用分散液の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物47.0gに、エポキシ樹
脂(“エピコート827”、シエル化学株式会社製
品)155.4g、ジアセトンアルコール223.8g、
ベンジルアルコール111.6gを混合し、均一な
溶液を得た。
この溶液に実施例1のメタノールシリカゾル
1423g、メタノール597.5g、シリコーン系界
面活性剤3.84gを加えてよく混合した。この混
合液にアルミニウムアセチルアセトネート6g
を加えて十分撹拌混合して成型用分散液とし
た。
(2) 透明材料の成型および評価 実施例1と同様にして、透明材料の成型品を
得た。このものも実施例1と同様に良好な表面
硬度を有する樹脂となつた。
実施例 3 (1) 成型用分散液の調製 ポリビニルアルコール(平均重合度600、ケ
ン化度91.0〜94.0モル%)の15重量%の水溶液
500gをビーカーに秤量した後、撹拌下で水
53.3g、実施例1のγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン加水分解物18.2gおよび実
施例1のメタノールシリカゾル215gをそれぞ
れ添加した。
この混合分散液に1.4ジオキサン210g、フツ
素系界面活性剤0.5g、およびアルミニウムア
セチルアセトネート3gを加えて十分撹拌混合
して成型用分散液とした。
(2) 透明材料の成型および評価 実施例1における最終キユア温度を130℃に
代える以外は全て実施例1と同様にして無色の
透明材料を得た。
得られた成型品は水には不溶の防曇性を有す
る透明材料であつた。またスチールウールで摩
耗しても、ほとんど傷のつかないものであつ
た。
実施例 4 (1) 成型用分散液の調製 ポリビニルアルコール(平均重合度600、ケ
ン化度91.0〜94.0モル%)の15重量%の水溶液
の添加量を2000gに代えた以外は実施例3と同
様にして成型用分散液を得た。
(2) 透明材料の成型および評価 実施例3と同様にして無色の透明材料を得
た。
得られた成型品は水には不溶の防曇性を有す
る透明材料であつた。
比較例 1 (1) 成型用モノマーの調製 シリカゾルの表面に疎水化処理したゾル10g
をスチレンモノマー90gに撹拌しながら分散さ
せた。分散液はほとんど無色透明な液となつ
た。この分散液に重合開始剤としてアゾビスイ
ソブチロニトリル0.5gを添加・混合して成型
用分散液とした。
(2) 透明材料の成型および評価 2枚の円形ガラス板(厚み1mm、外径70mm)
の間に空間を作り、その2枚のガラス周りをポ
リエステルフイルム製粘着テープで固定して、
注型重合の型砕とし、その中に前項の分散液を
注入した。次の注入口をシールした後、60℃で
5時間、さらにゆつくり昇温して90℃にて5時
間の加熱重合した。
得られた成型板は若干白濁していた。この成
型品は、1mの高さから自然落下させても破壊
されず、強い衝撃性を有していた。
実施例 5 (1) 成型用分散液の調製 実施例1のγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン加水分解物86.8gに、エポキシ樹
脂(“エピコート827”、シエル化学株式会社製
品)50.0g、ジメチルホルムアミド155.0g、
ベンジルアルコール70.0gおよびメタノール
120.0gを混合し、均一な溶液を得た。
この溶液に五酸化アンチモン水性ゾル(固形
分50重量%)208.4g、シリコーン系界面活性
剤1.1gを加えてよく混合した。この混合液に
アルミニウムアセチルアセトネート10.0gを加
えて十分撹拌混合して成型用分散液とした。
(2) 透明材料の成型および評価 実施例1と同様にして、透明材料の成型品を
得た。このものは強い光線下では若干ヘーズを
有するものであるが、実質的に無色透明であ
り、実用的には十分透明性のあるものであつ
た。
また得られた成型品は、屈折率が1.59と従来
にない高い成型品であつた。
比較例 2 (1) 成型用分散液の調製 メチルメタクリレート475gに実施例1で使
用したと同じメタノール分散コロイド状シリカ
83.3gを撹拌しながら加えた。添加直後に液は
白濁し、若干の増粘が認められた。その後エバ
ポレーターを用いて40℃でメタノールおよびメ
チルメタクリレートの一部を除去し、シリカ含
有量が9.2重量%のシリカ含有メチルメタクリ
レート液を得た。さらに重合開始剤として過酸
化ベンゾイル0.25重量%を添加し、溶解させて
成型用分散液を調製した。
(2) 成型および評価 前項で得た分散液を円板状ガラス2枚とガス
ケツトからなる成型用モールド内に注入し、65
℃で20時間、その後100℃に昇温した。100℃に
昇温後、さらに2時間保持した後に、室温下に
取り出して離型し、成型物を得た。
成型板は、透明性を有しているもののヘーズ
が大きく、光学材料としては使用できないもの
であつた。
実施例 6 (1) 成型用分散液の調製 γ−メタクリロプロピルメチルジメトキシシ
ラン232gに実施例1で使用したと同じメタノ
ール分散コロイド状シリカ155gを添加した。
この液に0.1規定塩酸水溶液36gを加えたとこ
ろ、若干の発熱をともなつて透明な液が得られ
た。エバポレーターを用いて、最初60℃、その
後90℃にバス温度を上げることにより、得られ
た透明な液の揮発性成分を除去し、粘稠性のあ
る透明な成型用分散液を調製した。
(2) 透明材料の成型および評価 前項で得た分散液を用いて比較例2と全く同
様にして成型板を得た。得られた成型板は完全
に透明であり、光学用レンズとして十分に使用
に耐えるものであつた。また、この成型板を
#0000のスチールウールを用いて摩耗したとこ
ろ、ほとんど傷が付かないほどの高い硬度を有
していた。
また、このものの線膨脹率を測定したとこ
ろ、7×10-5-1であり、シリカを含有してい
ないものの線膨脹率9.3×10-5-1より小さか
つた。
[発明の効果] 本発明は特定の大きさの微粒子と有機シラン化
合物および/またはその加水分解物から得られる
樹脂を少なくとも含有してなるビヒクルとからな
る組成物とすることにより、光学特性と表面硬度
の高い透明材料とすることができる。さらには微
粒子として特定の無機微粒子を用いた場合は、高
い屈折率の透明材料とすることができるという顕
著な効果を奏する。さらに微粒子の分布状態を代
えることにより、一つの成型物の中で屈折率を部
分的または連続的に変化させることもできる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒子径が1〜300mμの微粒子状無機物と
    有機シラン化合物および/またはその加水分解物
    から得られる樹脂を少なくとも含有してなるビヒ
    クルとからなる透明材料であつて、かつ前記微粒
    子状無機物の透明材料に含有される量が、5〜80
    重量%であることを特徴とする透明材料。 2 微粒子状無機物が酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸
    化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化ジルコニ
    ウム、酸化スズ、酸化ベリリウム、酸化アンチモ
    ンから選ばれる1種以上の化合物であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の透明材料。 3 有機シラン化合物および/またはその加水分
    解物から得られる樹脂が、下記一般式で示される
    化合物および/またはその加水分解物からなる群
    から選ばれた化合物を硬化させて得られた樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の透明材料。 R1aR2bSi(OR34-(a+b) ここでR1、R2はC1〜C10のアルキル基、アリー
    ル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリー
    ル基およびアルケニル基から選ばれた置換基、ま
    たはエポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、メ
    ルカプト基、アミノ基およびシアノ基から選ばれ
    た置換基を有し、Si−C結合によりケイ素と結合
    してなる有機基であり、R3はC1〜C6のアルキル
    基、アルコキシアルキル基またはアシル基であ
    り、aおよびbは0、1または2であり、a+b
    が1または2である。
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