JPH03243349A

JPH03243349A - 樹脂塗膜層付きゴム押出品の製造方法

Info

Publication number: JPH03243349A
Application number: JP2039938A
Authority: JP
Inventors: Tadanobu Iwasa; 忠信岩佐
Original assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Current assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date: 1990-02-21
Filing date: 1990-02-21
Publication date: 1991-10-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、ＥＰＤＭ系配合ゴムからなるゴム基体部と、
ＰＶＣ配合物からなる樹脂塗膜層とが接着ゴム層を介し
て一体化されてなる樹脂塗膜層付きゴム押出品を製造す
る方法に関する。

本発明の通用可能な押出品としては、第２〜３図に示す
ようなウェザストリップの他に、サイドモール、ガラス
ラン、ガラスアウター、ガラスインナー、窓枠ゴム等の
自動車用内外装品を挙げることができる。

本明細書で使用するポリマー・可里剤略号の一覧を下記
に示す。

ＮＢＲ・・・ニトリルゴムを代表とする、α、β−不飽
和二トリルー共役ジエン系共重合体ゴム、ＥＰＤＭ・・
・エチレンプロピレンジエン三元系ゴムを代表とする、
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
、ＳＢＲ・・・スチレンブタジェンゴムを代表とする、芳
香族ビニル化合物−共役ジエン系共重合体ゴム、ＰＶＣ・・・ポリ塩化ビニル、ＤＯＰ・・・フタル酸ジオクチル。

以下、ＥＰＤＭ系のソリッド処方又はスポンジ処方の各
配合ゴムで形成されるトリム部（ゴム基体部）３と中空
シール部５とからなり、トリム部３の意匠面り上に、Ｐ
ＶＣ配合物で樹脂塗膜層７が形成されているドアウェザ
ストリップ（第２図参照）を製造する場合を主として例
に採り説明するが、これに限られるものではない。

〈従来の技術〉自動車等に使用されるウェザストリップの本体は、通常
、耐候性・耐オゾン性、耐熱性等の見地からＥＰＤＭ配
合物からなるものが多い。

そして、昨今の自動車における意匠性向上要求の高まり
から、ウェザストリップの意匠面が鮮やかなかつ深みの
ある黒色ないし有彩色であるものの出現が待望されてい
る。

しかし、ゴム材料成形品の表面に、成形したままでは、
鮮やかなかつ深みのある黒色ないし有彩色を得ることは
ゴム材料自体の特性上はとんど困難であった。

このため、鮮やかな着色が容易であり、しかも耐候性が
良好で剛性・硬度の調製も容易なＰＶＣ配合物で樹脂塗
膜層を形成することが考えられる。

〈発明が解決しようとする課題〉しかし、ゴム本体がＥＰＤＭ系の場合、ゴム本体上に直
接、ＰＶＣ配合物からなる仕上げ塗膜層を密着性良好に
形成することは困難である。このため、前処理として、
加硫ゴム表面に対してパフ処理、ブライマー処理等が必
要であり、多くの工数を必要とする。

本発明の目的は、上記にかんがみて、工数の嵩む前処理
をゴム基体部に施さなくても、ＥＰＤＭ製のゴム基体部
と、ＰＶＣ配合物からなる樹脂塗膜層との接着性が良好
な樹脂塗膜層付きゴム押出品を生産性良好に製造できる
方法を提供することにある。

〈課題を解決するための手段〉本発明の樹脂塗膜層付きゴム押出品は、下記構成により
、上記課題を解決するものである。

ＥＰＤＭ系配合ゴムで押出されてなるゴム基体部に、Ｐ
ＶＣ系配合物からなる樹脂塗膜層が接着ゴム層を介して
一体化されてなる樹脂塗膜層付きゴム押出品を製造する
方法であって、（１）ＮＢＲ：４０〜８０重量％、ＥＰＤＭ　：　２０
〜６０重量％、およびＳＢＲ：０〜３５重量％である組
成のブレンドゴム、又は、そのゴム配合物で接着ゴム層
を、前記ゴム基体部の押出時同時にまたはその直後に形
成し、 ■該押出物の加熱加硫工程前に、前記接着ゴム層上に、
粉末状ＰＶＣを散布して、ＰＶＣ粉末層を形成し、 ■該押出物の加熱加硫工程において、前記ＰＶＣ粉末層
を完全融合させ、続いて、冷却・固化させて前記樹脂塗
膜層を形成する、ことを特徴とする。

く手段の詳細な説明〉以下本発明の手段について詳細に説明をする。

なお、以下の説明で、配合単位を示す１％」、「部」は
、特にことわらない限り、重量単位である。

（１）ｉ２図に示すウェザストリップは、本体１が、Ｅ
ＰＤＭ系のソリッド処方又はスポンジ処方の各配合ゴム
で形成されるトリム部（ゴム基体部）３と中空シール部
５とからなる。

ここで、ＥＰＤＭとは、エチレン、α−オレフィン（ｅ
ｘ、プロピレン）に第三成分としてエチリデンノルボル
ネン、ジシクロペンタジェン、１゜４−へキサジエン等
の非共役ジエンを微量添加し、共重合させて側鎖に二重
結合を導入し硫黄加硫可能としたものである。そして、
当該ポリマーには、通常、補強性充填剤（カーボンプラ
・ツク又番よホワイトカーボン）、可塑剤、滑剤、加硫
系薬剤等の副資材を配合する。第１・２表にＥＰＤＭ系
のソリッド・スポンジゴム配合物用の各処方を示す。

（２）トリム部（ゴム基体部）３の意匠面り上に、後述
の接着ゴム層９を介してＰＶＣ配合物で樹脂塗膜層７が
形成されている。

■本発明の特徴の一つは、ＰＶＣ配合物としては、粉末
状ＰＶＣ配合物を使用することにある。

ここで粉末状ＰＶＣ配合物とは、直径５０−１５０μｍ
のＰＶＣポリマーに可塑剤を、安定剤、カーボンブラッ
ク又は着色剤（顔料、染′ｐ４）等の副資材とともにし
み込ませ、それを粒径が０．５〜１５μｍのＰｖＣポリ
マー微粉末にまぶし、流動性を良好にしたものである。

具体的には、“スミリットＦＬＸ　　”　（住友化学工
業■製）等の商品名で市販されているものを挙げること
ができる。

（３）図例では、トリム部（ゴム基体部）３と仕上げ塗
膜層７との間に下記ブレンドゴム又はそのゴム配合物か
らなる接着ゴム層（グルーライン）９が介在する。

ｒＮＢＲ・４０〜８０％、ＥＰＤＭ　：　２０〜６０％
、およびＳＢＲ：０〜３５％である組成のブレンドゴム
。」当該ブレンドゴムは、特開昭６２−１７２０４３号公報
で開示されているものと重複するものであり、通常、乳
化重合法により調製したものを使用する。

（１）ＮＢＲが４０％未満では、樹脂塗膜層との接着性
が悪くなる。また、８０％を超えるとＥＰＤＭ製のゴム
基体部との接着性が悪く、かつ、接着ゴム層自体の耐オ
ゾン性も悪くなる。

■ＥＰＤＭが２０％未満では、接着ゴム層自体の耐オゾ
ン性が悪く、ＥＰＤＭが６０％を超えると樹脂塗膜層と
の接着性が悪くなる。

■ＳＢＲが３５％を超えると樹脂塗膜層部との接着性が
悪くなるとともに、接着ゴム層自体の耐オゾン性も悪く
なる。

■上記ブレンドゴムには、通常、補強性充填剤（カーボ
ンブラックまたホワイトカーボン）、可塑剤、滑剤、加
硫系薬剤、必要により着色剤等の副資材を配合する。但
し、接着ゴム層の厚みを０゜５１未満の薄層とするとき
は、ゴム基体部からの加硫剤等の副資材の移行が期待で
きる場合は、必然的ではない。

■上記接着ゴム層の厚みは、０．１〜２問とする０、１
ｍｍ未満では、接着ゴム層の作用を臭し難く２ｍｍを超
えると、材料費アップとなるとともにソリッドゴム部の
特性が失われ望ましくない。

（３）次に、上記構成のウェザストリップの製造方法を
例に採り、本発明の製造方法を述べる。（第１図参照）
。

■ウェザストリップ本体１のトリム部（ゴム基体部）３
、中空シール部５および接着ゴム層９の各材料を、クロ
スヘツド形のゴム用押出機１１を使用して共押出しする
。このとき、接着ゴム層９のみは別の押出機を使用して
連続的に形成してもよい、なお、１０は、インサートで
ある。

ここで、トリム部３と接着ゴム層９との間は、加硫接着
により良好に接着され一体化される（両層のポリマーが
共に、ＥＰＤＭ系であるためと推定される。）。

■接着ゴム層９を押出直後、当該接着ゴム層９上に、振
動フィーダ１２等によって、粉末状ＰｖＣ配合物を散布
する。このとき、接着ゴム層９の上面は、押出し直後で
あり、加温されている状態である。このため、粉末状Ｐ
ＶＣ配合物が接着ゴム層９上面に凝着して、ＰＶＣ粉末
層が容易に形成される。

■続いて、当該ＰｖＣ粉末層が形成されたウェザストリ
ップ本体を、加硫槽（例えば、マイクロ波加硫と熱風加
硫を併用）１３に搬入する。この加熱加硫の際の槽内温
度条件は、通常、ＰＶＣ粉末層を、融合ないし溶融可能
な温度（１８０〜２２０℃）であり、ＰＶＣ粉末層は、
融合ないし溶融平滑化され、さらに冷却・固化されて樹
脂塗膜層７となる。なお、必要により、エンボスロール
１５間を通し、樹脂塗膜層７をエンボス加工処理するこ
とは可能である。また、生産性の見地から樹脂塗膜層の
冷却・固化を図例の如く、水冷で行なってもよい。

このときの被覆厚、すなわち塗膜厚は、要求される意匠
性に応じて、１００〜２０００μｍとする。

ここで、接着ゴム層９と樹脂塗膜層７との間には、良好
な接着強度が得られる。

その理由は、下記の如くであると推定される。

押出し直後で、はとんど未加硫状態で、かつ、表面が熱
い接着ゴム層上に、粉末状ＰＶＣ配合物が散布されて凝
着され、即ち、ＰＶＣ粉末層が形成され、続いて、当該
ＰＶＣ粉末層の融合ないし溶融と、ゴム基体及び接着ゴ
ム層の加熱加硫が同時的に行なわれる。このため、Ｐｖ
Ｃ配合物は、接着ゴム層を構成するポリマーとの相溶性
が良好であることに加えて、接着ゴム層の加硫に伴なう
加硫接着作用も寄与する。

そして、この製造方法では、ウェザストリップの押出し
・加硫の連続工程の適用が可能となる。

すなわち、ウェザストリップ本体１・接着ゴム層９を同
時的または連続的に押出した後、粉末状ＰＶＣ配合物を
接着ゴム層上に散布し、加熱・加硫工程に移送させれば
よいからである。

〈発明の作用・効果〉本発明は、ＥＰＤＭ系配合ゴムで押出されてなるゴム基
体部に、ＰＶＣ系配合物からなる樹脂塗膜層が接着ゴム
層を介して一体化されてなる樹脂！！！膜層付きゴム押
出品を製造する方法であって、（１）ＮＢＲ：４０〜８
０％、ＥＰＤＭ：２０〜６０％、およびＳＢＲ：０〜３
５％である組成のブレンドゴム、又は、そのゴム配合物
で接着ゴム層を前記ゴム基体部を押出時同時にまたはそ
の直後に形成し、■該押出物の加熱加硫工程前に、前記
接着ゴム層上に、粉末状ＰＶＣ配合物を散布して、ＰＶ
Ｃ粉末層を形成し、■該押出物の加熱加硫工程において
、前記ＰｖＣ粉末層を融合ないし溶融平滑化させ、続い
て、冷却・固化させて前記樹脂塗膜層を形成する、こと
を特徴とするため、下記のような作用効果を奏する。

例えば、ウェザストリップ本体のソリッドゴム部（ゴム
基体部）の意匠面上に、ＰＶＣ配合物からなる樹脂塗膜
層を形成しようとした場合、両層間に良好な接着性を得
るために、従来では、パフ処理、ブライマー処理等の工
数の嵩む前処理を必要とした。これに対し、本発明の樹
脂塗膜層付きゴム押出品の製造方法は、このような工数
の嵩む前処理をゴム基体部に施さなくても、特定のブレ
ンドゴム又はそのゴム配合物で接着ゴム層をゴム基体部
の意匠面上に共押出し又は連続的に押出して形成し、さ
らに、接着ゴム層が熱いうち又は冷却後に、粉末状ＰＶ
Ｃ配合物を接着ゴム層上に散布し、その後、連続加硫工
程に搬入するだけで、ゴム基体部と樹脂塗膜層との間に
良好な接着性を確保できる。よい。従って、仕上げ塗膜
層付きウェザストリップ等の樹脂塗膜層付きゴム押出品
を生産性良好に製造できる。

なお、粉末状ＰＶＣ配合物で形成した樹脂塗膜層は、通
常のＰｖＣ配合物で形成したものに比して、深みのある
良好な外観を得やすい。

〈試験例〉以下、本発明の効果を確認するために行なった実施例・
比較例について説明をする。

クロスヘツド型の押出機（シリンダ径：６０ｍｍφ、圧
縮比７１．５）により、第１表に示す配合処方のゴム基
体部および第３表に示す接着ゴム層用の各ゴム材料を使
用して、ゴム基体部（幅３５ｍｍ×厚さ４＋ｓｍｔの矩
形断面）を接着ゴム層（肉厚：０．４ｍｍ）とともにに
共押出しした。続いて、該押出物の上面、即ち、接着ゴ
ム層側に、粉末状ＰＶＣ配合物（“スミリット　ＦＬＸ
　　”住友化学工業■製）を振動フィーダで散布してＰ
ＶＣ粉末層を形成した。その後、該押出物を熱風槽に搬
入し、２００℃ｘｌＯｍｉｎの条件で、加熱加硫を行な
い、ゴム基体部および接着ゴム層を加熱加硫すると同時
に、前記ＰＶＣ粉末層を融合させ、その後、冷却・固化
させて、樹脂塗膜層（１ａ＋ａｔ　）をゴム基体部上に
得た。

こうして調製した実施例・比較例について室温で２４ｈ
放置後、接着ゴム層とゴム基体部、及び、樹脂塗膜層と
接着ゴム層との間の各接着強さを１８０°剥離試験（引
張り速度：１０ｃｍ／１ｉｎ）で測定をした。

該測定結果を示す第４表から、各実施例の接着ゴム層の
ゴム基体部および樹脂塗膜層の双方に対する接着性が良
好でありＳＢＲを混合した三成分系を使用すると、さら
に、接着ゴム層のゴム基体部に対する接着性が改善され
ることが分る。

なお、第４表に、ＪＩＳ　Ｋ−６３０１に準じて測定し
た接着ゴム層自体のゴム物性も記す、ＳＢＲが過剰であ
ると、耐オゾン性が良好でないことが分る。

また、仕上げ塗膜層は、いずれも鮮やかな、深みのある
黒色であった。

（単位：重量部）第１表（ＩＬ位二重量部） ※日本合成ゴム株製造 ※日本合成ゴム■製造

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の樹脂塗膜層付きゴム押出品の製造方法
を示す概略工程図、第２図は本発明の製造方法を適用して製造したウェザス
トリップの一例を示す断面図。ｌ・・・ウェザストリップ本体、３・・・トリム部（ゴム基体部）、５・・・中空シール部、７・・・仕上げ塗膜層（樹脂塗膜層）、９・・・接着ゴ
ム層、１１・・・クロスヘツド、１２・・・振動フィーダ。特　　許　　出　　願　　人豊田合成株式会社

Claims

【特許請求の範囲】ＥＰＤＭ系配合ゴムで押出されてなるゴム基体部に、Ｐ
ＶＣ系配合物からなる樹脂塗膜層が接着ゴム層を介して
一体化されてなる樹脂塗膜層付きゴム押出品を製造する
方法であつて、（１）ＮＢＲ：４０〜８０重量％、ＥＰＤＭ：２０〜６
０重量％、およびＳＢＲ：０〜３５重量％である組成の
ブレンドゴム、又は、そのゴム配合物で接着ゴム層を、
前記ゴム基体部を押出時同時にまたはその直後に形成し
、（２）該押出物の加熱加硫工程前に、前記接着ゴム層上
に、粉末状ＰＶＣを散布して、ＰＶＣ粉末層を形成し、（３）該押出物の加熱加硫工程において、前記ＰＶＣ粉
末層を融合ないし溶融平滑化させ、続いて、冷却・固化
させて前記樹脂塗膜層を形成する、ことを特徴とする樹
脂塗膜層付きゴム押出品の製造方法。