JPH0324134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、洗面化粧台等キヤビネツトのカウン
ターの上面にシヤワー設備を取り付けて、洗髪な
どに使用することができるようにした構造におい
て、シヤワー使用時の湯水等がキヤビネツト内部
に入らないようにしたキヤビネツトのシヤワー設
備の防水構造に関するものである。

［背景技術］ 第２図及び第３図に示すように、洗面所、キツ
チン等で使用されるシヤワー設備にあつては、キ
ヤビネツト１のカウンター２上面に筒状のシヤワ
ーホルダー３を突設し、このシヤワーホルダー３
の筒内にシヤワーホース５を通してシヤワーホー
ス５をキヤビネツト１内部に収納できるようにす
ると共に、シヤワーホース５の先端部にシヤワー
ヘツド６を取り付けてこのシヤワーヘツド６をシ
ヤワーホルダー３の先端部に取り外し自在に係合
させ、このシヤワー設備を使用する場合には、シ
ヤワーヘツド６を手に持つてシヤワーホース５を
キヤビネツト１内から引き出すことで自由な位置
で使用することができるようにしている。そし
て、シヤワーホース５を引き出し易くするため
に、シヤワーホルダー３の開口部９の径はシヤワ
ーホース５の径より相当大きく設定されており、
そのためシヤワーホルダー３の開口部９とシヤワ
ーホース５との間に大きな隙間が生じて、第３図
ｂに示すようにシヤワーホース５を引き出して使
用している際に、シヤワー水やシヤワーホース５
を伝つて流下する水滴がその隙間からキヤビネツ
ト１内部に浸入し、キヤビネツト内部を腐食させ
たり、あるいはキヤビネツト内部に収納された収
納物を水で濡らす場合があるといつたトラブルが
発生していた。そこで従来このような欠点を解消
するために、シヤワーホルダー３の開口部９にゴ
ム製の防水パツキンを設けることも検討された
が、このようにすると防水パツキンとシヤワーホ
ース５との間の接触抵抗が大きくなるために、シ
ヤワーホース５をキヤビネツト１から引き出した
り収容する際に重くて取り扱い難くなるものであ
つた。なお、図中１０は洗面ボール、２６は給水
管２４と給湯管２５に接続されてシヤワーヘツド
６から吐出される湯水の温度と流量を調節するハ
ンドルである。

［考案の目的］ 本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、シヤワーホルダーの開口部から入つた水を水
溜め部内で溜めることにより、キヤビネツトの床
面やキヤビネツト内の収納物を水で濡らさないよ
うにすることができるキヤビネツトのシヤワー設
備の防水構造を提供することを目的とするもので
ある。

［考案の開示］ すなわち、本考案のキヤビネツトのシヤワー設
備の防水構造は、キヤビネツト１のカウンター２
の上面に筒状のシヤワーホルダー３を突設すると
共にカウンター２に穿設した通孔４にてシヤワー
ホルダー３内とキヤビネツト１内とを連通させ、
キヤビネツト１内に蛇腹筒状に形成される蛇腹ホ
ース１１を略Ｕ字状に屈曲させて配設して蛇腹ホ
ース１１の一端部の開口部８をカウンター２下面
の通孔４の周面に取り付け、シヤワーホース５が
取り付けられたシヤワーヘツド６を上記シヤワー
ホルダー３に取り外し自在に取り付けると共にシ
ヤワーホース５をシヤワーホルダー３内及びカウ
ンター２の通孔４を通して上記蛇腹ホース１１内
に収納して成るもので、シヤワーヘツド６をシヤ
ワーホルダー３から取り外して使用することで、
洗髪などが容易にできるようにし、またキヤビネ
ツト１内に蛇腹ホース１１を配設してシヤワーホ
ース５を蛇腹ホース１１内に収納することによ
り、シヤワーホルダー３の開口部９から直接内部
に浸入するシヤワー水やシヤワーホース５を伝つ
てきた水をこの蛇腹ホース１内で溜めるようにし
て上記目的を達成したものである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述す
る。第１図に示すように、洗面化粧台あるいはキ
ツチンキヤビネツト等のキヤビネツト１のカウン
ター２の上面にはシヤワーホース５を通すための
シヤワーホース５の径より大径の通孔４が穿設さ
れている。シヤワーホルダー３は合成樹脂成型品
などで略筒状に形成され、上端部はキヤビネツト
１の上面に設けられた洗面ボール１０側へやや傾
いている。このシヤワーホルダー３の下部には外
周にねじが切られた固着部１３が形成されてお
り、シヤワーホルダー３の固着部１３をカウンタ
ー２の通孔４内に上側から挿入し、パツキン１４
等を介してカウンター２下面から取付ナツト１５
を締め付けることによりシヤワーホルダー３はカ
ウンター２に固着されている。また、シヤワーホ
ルダー３の上端部の開口部９には屈曲自在なシヤ
ワーホース５が取り付けられたシヤワーヘツド６
が取り外し可能に挿入係合されている。このシヤ
ワーヘツド６の先部にはシヤワー吐出口１７が設
けられている。シヤワーホース５はシヤワーホル
ダー３の筒内からキヤビネツトの通孔４内を通つ
てキヤビネツト１内部に導入されている。

蛇腹ホース１１は屈曲可能な蛇腹筒状に形成さ
れるものであつて、Ｕ字状に屈曲してキヤビネツ
ト１内に配設するようにしてあり、蛇腹ホース１
１の下部には水抜き栓２１が形成され排水キヤツ
プ２２が螺着されている。この蛇腹ホース１１の
一端部の開口部８にはフランジ１８が設けてあ
り、上記カウンター２の下面にて通孔４の周囲に
配置して取付ナツト１５で固定してある。蛇腹ホ
ース１１の他端部はハンドル２６の近傍位置まで
持ち上げて固定してある。

しかして、シヤワーヘツド６を手に持つてハン
ドル２６を操作することによりシヤワーヘツド６
先端のシヤワー吐出口１７から湯水がでることに
なり、シヤワーホース５を引き出して自由な位置
でシヤワーを使用することができるものである。
その際、シヤワーホース５の外径よりもシヤワー
ヘツド６及びカウンター２の通孔４の内径はやや
大きく設定されていて、シヤワーホース５を抵抗
なく蛇腹ホース１１から引き出して、そして使用
後は軽くシヤワーホース５を蛇腹ホース１１内に
収納することができるものである。さて、シヤワ
ーの使用時には、シヤワーホルダー３上端の開口
部９から湯水あるいは泡などが侵入し、またシヤ
ワーホース５を伝つて流下する水などがシヤワー
ホルダー３内に侵入する場合があるが、キヤビネ
ツト１内に浸入する水などは蛇腹ホース１１内に
溜められることになり、キヤビネツト１の床面に
は水などが漏れるようなことはないものである。
蛇腹ホース１１内に溜まつた水は排水キヤツプ２
２を外して蛇腹ホース１１の下部から抜くことが
できるものである。

また、シヤワーヘツド６は例えばキヤビネツト
１の棚等に固定した固定フツク２３に引つ掛けた
状態でシヤワーを使用するようにしても良い。す
なわち、第４図に示すように前面が開口する略Ｃ
字状の固定フツク２３をキヤビネツト１の棚など
から前面側へ突出させ、この固定フツク２３にシ
ヤワーヘツド６を引つ掛けて固定するようにして
も良い。ところが、この場合にはシヤワーホース
５は柔軟なプラスチツク製のものや蛇腹状の金属
で形成されているものの、、曲がり難くて固定フ
ツク２３に引つ掛けることができ難い場合があ
る。また、洗髪する際やシヤワーにて洗面ボール
１０自体を洗う場合などはシヤワーヘツド６が動
かし難いものである。そこで、第５図に示すよう
にシヤワーホルダー３をカウンター２に固定され
る筒体２７と筒体２７の上部に水平回動自在に載
設される回転体２８とで構成すると上記欠点が改
善できたものである。筒体２７の上面には内周側
にて係合片２９が一体に突出してあり、また回転
体２８の下端面には外周側にて被係合片３０が下
方へ垂設してあつて、係合片２９に被係合片３０
が外側から係合され、接続部分から水が内部に浸
入しないようになつている。回転体２８はキヤビ
ネツト１の前面側180゜の角度に動かすことができ
るようにするのが好ましい。この構造にあつて
は、回転体２８を回転させることでシヤワーヘツ
ド６を簡単に固定フツク２３に嵌め込むことがで
きるものであり、またシヤワーヘツド６をシヤワ
ーホルダー３から取り外して手に持ち、洗髪する
時などでもシヤワーヘツド６が自由に動くために
洗髪も容易となる利点がある。次に、洗面ボール
１０上で洗髪等をした際には毛髪が洗面ボール１
０の排水管３１に詰まる場合があるので、洗髪を
可能にするには抜けた毛髪により排水管３１が詰
まるのを防止する処置が必要とされるわけであ
る。従来では第６図に示すような毛髪が排水管３
１内に流れるのを防止するためのヘアーキヤツチ
ヤー３３と呼ばれるものを排水栓３２内部に取り
付けることが行なわれていたが、このヘアーキヤ
ツチヤー３３にも毛髪が引つ掛かると排水能力が
著しく低下し、排水栓３２としての機能が損なわ
れるものである。そのため、洗髪兼用の洗面化粧
台用ボール１０の排水栓３２の口径を一般の洗面
化粧台のものより更に大きくする必要があるわけ
である。しかしながら、配管抵抗の少ないヘアー
キヤツチヤー３３部分以降の排水管３１の口径は
大きくする必要はないので排水栓３２は一般の口
径のものと共用することが合理的である。そこ
で、第７図に示すように、上部に排水栓３２と洗
面ボール１０とを固定するためのねじ部３４を有
する大径部３６を設けると共に、下部に排水栓３
２と排水管３１とを接続するためのねじ部３５を
有する小径部３７とを排水栓３２に形成したもの
である。必要能力に応じて決定される大径部３６
の内径はヘアーキヤツチヤー３３がこの中に入る
ので一般の排水栓３２径より10〜20mm大きく設定
してある。

一方、ヘアーキヤツチヤー３３は第８図に示す
ように、上部にネツトなどが取り付けられる栓部
３８が設けられ、下部に複数本の足部３９が設け
られて形成されており、第９図及び第１０図のよ
うにヘアーキヤツチヤー３３を排水栓３２の大径
部３６内に挿入して足部３８を段部４０上に載設
するものである。このようにすれば、径の小さい
一般の排水管３１と接続することができるもので
あり、また段部４０を利用することでヘアーキヤ
ツチヤー３の位置決めが行えることになる。な
お、図中４１は排水管接続袋ナツト、４２はパツ
キンである。

［考案の効果］ 上記のように本考案は、キヤビネツト内に蛇腹
筒状に形成される蛇腹ホースを略Ｕ字状に屈曲さ
せて配設して蛇腹ホースの一端部の開口部をカウ
ンター下面の通孔の周囲に取り付け、シヤワーホ
ースをシヤワーホルダー内及びカウンターの通孔
を通して蛇腹ホース内に収納するようにしたの
で、シヤワーホースをシヤワーホルダーから引き
出してシヤワーヘツドを使い勝手よく使用するこ
とができるのは勿論、シヤワーホースを伝つてシ
ヤワーホルダーからキヤビネツト内に入つた水等
は蛇腹ホース内に受けることができ、この水等で
キヤビネツト内を濡らすことを防止できるもので
あり、しかもシヤワーホースをシヤワーホルダー
から引き出してもシヤワーホースのキヤビネツト
内の部分は常に蛇腹ホース内に収納されており、
シヤワーホースを伝う水等を蛇腹ホース内に確実
に受けることができると共に、蛇腹ホースはシヤ
ワーホースを囲む筒状に形成すればよく、キヤビ
ネツト内において大きなスペースを占めることな
く取り付けることができ、キヤビネツト内に物を
収納したり物を置いたりすることに何ら支障を及
ぼすおそれがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の概略断面図、第２図
はキヤビネツトの要部斜視図、第３図ａ，ｂはそ
れぞれ従来例の説明図、第４図ａ，ｂはシヤワー
ヘツドを固定フツクに掛けて保持するようにした
正面図と側面図、第５図はシヤワーホルダーを回
転させるようした要部側面図、第６図はヘアーキ
ヤツチヤーの斜視図、第７図は排水栓の一部破断
正面図、第８図はヘアーキヤツチヤーの一部破断
正面図、第９図は排水栓の取付状態を示す一部破
断正面図、第１０図は排水栓部分の一部破断正面
図である。 １はキヤビネツト、２はカウンター、３はシヤ
ワーホルダー、４は通孔、５はシヤワーホース、
６はシヤワーヘツド、１１は蛇腹ホースである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツトのカウンターの上面に筒状のシヤ
   ワーホルダーを突設すると共にカウンターに穿設
   した通孔にてシヤワーホルダー内とキヤビネツト
   内とを連通させ、キヤビネツト内に蛇腹筒状に形
   成される蛇腹ホースを略Ｕ字状に屈曲させて配設
   して蛇腹ホースの一端部の開口部をカウンター下
   面の通孔の周囲に取り付け、シヤワーホースが取
   り付けられたシヤワーヘツドを上記シヤワーホル
   ダーに取り外し自在に取り付けると共にシヤワー
   ホースをシヤワーホルダー内及びカウンターの通
   孔を通して上記蛇腹ホース内に収納して成るキヤ
   ビネツトのシヤワー設備の防水構造。