JPH0324013Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈刃にソーチエンを使用するように
した刈払機の刈刃構造に関する。

〔従来の技術〕

従来は、エンジン側より延出する操作桿の先端
側に連設したギヤケースの下方に刈刃を軸架して
構成する刈払機において、刈刃は、回転板体の外
周に刃部を一体的に形成する構造になつていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この種の刈刃は作業性上、損傷しやすく、従来
形の丸鋸刃では、そのために行なう着脱が容易で
はなく、一部が損傷しても、場合によつては、丸
鋸刃全体を取換えなければならなくて経済的でな
く、また、スペアーとして幾つかを用意しておく
のに、丸鋸刃が大きく重くて運搬に不便で、しか
も安全性に欠陥があるといつた問題点を有してい
た。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、その問題点を解決し、簡単に着脱で
きて取換えや補修を容易に行なうことができるよ
うにしたものであり、そのため、ギヤケースの下
方には１枚の大径円板状スプロケツトを回転駆動
自在に軸架し、該スプロケツトの全外周にはソー
チエンを着脱自在に掛装するとともに一体的に係
止して構成したものである。

〔作用〕

したがつて、ソーチエンをスプロケツトの外周
に合わせて係合させたり外したりして容易に着脱
できることになり、損傷して補修したり取換えた
りするのに、スプロケツトはそのままで迅速容易
に着脱できることになる。

〔実施例〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図は刈払機全体の斜視図を示し、エンジン
Ｅからは伝動軸を内装した長い操作桿１を延設
し、操作桿１の途中にはハンドル３を連設し、操
作桿１の先端にはギヤケース２を連設するととも
にその近傍には安全カバー４を垂設して従来形構
造同様に構成する。

ａは大径の円板状スプロケツトで、外周に多数
の歯部５を有する該スプロケツトａの中心部ｏ
を、前記ギヤケース２より垂設した回転駆動軸
（図示省略）に固設して構成する。

前記スプロケツトａにはソーチエンＡを掛装す
るが、該ソーチエンＡは、下部がスプロケツトａ
の歯部５，５間に嵌合することができてスプロケ
ツトａと同様の厚みを有するチエンプレート６
と、下部が前記歯部５の側方に対面することがで
きる両チエンプレート７，７とを、リベツト８を
介して順次、交互に連結し、長手方向に１つおき
となる両チエンプレート７，７の一方の上部には
内方側に屈曲する刃部９を一体的に形成して構成
する。

なお、前記リベツト８は従来形同様で破断して
簡単に取り外すことができるとともに加締めて簡
単に挿着できるように取付けるが、第１図にイ，
ロで示すように例えば２ケ所のリベツトの部位
か、あるいは１ケ所のリベツトの部位を、リベツ
トに代えてボルトナツトのような容易に着脱でき
る連結ピンにして構成することもできる。

したがつて、第３図に示すように各チエンプレ
ート６，７，７をそれぞれ歯部５およびその間に
係合するようにしてスプロケツトａの外周にソー
チエンＡを掛装して係止すると、刈刃を構成でき
ることになり、スプロケツトａの回転により刈刃
を回転させながら従来形同様に刈払作業を行なう
ことができることになる。

作業時には、刃部９が磨耗したり、固い物に当
たつて損傷するが、その場合には、ソーチエンＡ
をスプロケツトａから掛け外して、磨耗したり損
傷した一部の刃部９のみのチエンプレート７を取
換えたり、あるいはソーチエンＡ全体を新品に取
換えて前記のとおり掛装して補修できることにな
る。

〔考案の効果〕

このように本考案は、刈払機の刈刃としてスプ
ロケツトａの全外周にソーチエンＡを着脱自在に
掛装して構成したので、従来の丸鋸刃形と同様な
刈刃構造にすることができることになつて、従来
同様に作業性および操作性の良い刈払作業を行な
うことができることになり、しかも、刃の一部ま
たは全部が損傷したり磨耗した場合には、従来の
ように丸鋸刃全体を取り換えることなく、ソーチ
エンＡの一部または全部のみを交換するだけで良
く、補修を迅速容易に行なうことができるととも
に経済的に補修を行なうことができることにな
る。

従来形のチエンソー式の刈刃では、全体が前後
方向に細長くなつてその支持構造が複雑となり重
くて大形となるが、本願考案の場合は、スプロケ
ツトａの全外周長さとなるだけの短いソーチエン
Ａを掛装するだけで、支持構造がコンパクトとな
つて、しかも比較的軽く小形にすることができる
ことになつて、安価に製作できるとともにソーチ
エンＡの交換時の着脱も容易に行なうことができ
ることになり、また、ソーチエンＡ全体は短くな
るので、交換用のスペアーとして運搬する場合、
丸めて小形にしたり安全状態にしておくことがで
きることになつて好適に実施できる特長を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である刈刃の概略平面
図、第２図は刈払機全体の斜視図、第３図は刈刃
の一部の平面図、第４図は第３図の−線にお
ける断面図、第５図はチエンソーの一部の側面
図、第６図は第５図の−線における断面図、
第７図はスプロケツトの一部を示す。 Ｅ……エンジン、１……操作桿、２……ギヤケ
ース、ａ……スプロケツト、Ａ……チエンソー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンＥ側より延出する操作桿１の先端側に
   連設したギヤケース２の下方に刈刃を軸架して構
   成する刈払機において、前記ギヤケース２の下方
   には１枚の大径円板状スプロケツトａを回転駆動
   自在に軸架し、該スプロケツトａの全外周にはソ
   ーチエンＡを着脱自在に掛装するとともに一体的
   に係止して構成したことを特徴とする刈刃構造。