JPH0323986Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は一定厚の円弧形外側部材の外弧縁より一
定間隔を置いた内側を下端部まで切削すると共
に、同形にして稍小形の円弧形内側部材の外側面
を前記外側部材の切削面と相対向する様に切削し
た両者を一体的に結合してコーナーレールとし、
このコーナーレールの両側面に真直な雨戸用レー
ルを連結して、建物の出隅部での一連の折畳式小
幅雨戸の開閉を可能とした建物用コーナーレール
に関するものである。

（従来の技術） 近年、一戸建住宅及びマンシヨン等において
は、住宅の多様化に伴い窓を大きくして採光面積
の拡大を図る為建物の出隅部においてもその両側
面を開口する傾向にある。

而して、この出隅に開口部を設けた場合の雨戸
は、出隅の隅角部より離れた反対側の外壁面に夫
夫の雨戸の収納箇所として戸袋を設け、雨戸を閉
窓の際にはここより出隅の隅角部に向け夫々雨戸
を繰り出しているものである。従つてかかる出隅
に開口部を設けた場合には夫々の外壁面に戸袋の
スペースを取る必要があるので必然的に開口幅が
狭くなるものであり、近時販売されている折畳式
の小幅雨戸においても出隅のコーナー部における
建物には雨戸を廻転させるレールがない為に上記
と同様に２連の折式雨戸を出隅の隅角部に向け開
閉する様な様式をとつているものである。

（考案が解決しようとする問題点） 本案はかかる実状に鑑みて考案したものであつ
て、出隅のコーナー部においてもその両側の真直
なレールと強固に連結して、前記の折畳式の一連
の小幅雨戸が一方の外壁面に設けた戸袋より繰り
出してこのコーナーレールを経て他方の開口部を
も開閉窓する様にすれば、戸袋を夫々の外壁面に
都合２箇所設ける必要がなくなるので開口部を今
迄より以上に広く取ることが出来、しかも一方の
窓より雨戸を繰り出し或は折畳んでゆけば同時に
他方の窓も同時に開閉することが出来るものであ
る。

（問題点を解決する為の手段） 本案は扇形に形成する外側部材と内側部材との
結合面に、真直なレールと同様な摺動輪が円滑に
回転する様にしたレール溝を切削すると共にその
両側面の前端と後端とに真直なレールとの螺着部
を設けて形成し、このコーナーレールの両側面に
真直なレールを夫々連着して鉤形として建物の出
隅の開口部の上下端に相対向して取着して建物用
のコーナーレールとするものである。かかる構成
により一連の折畳式小幅雨戸の先端及び小幅雨戸
の連結部の竪框内に嵌着される雨戸の摺動輪が該
レール溝内で円滑に摺転するので雨戸の開閉に無
理がなく容易に開閉操作が行なえるものである。

（作用） 本案は真直な雨戸のレールと同様なレール溝を
円弧形の外側部材と内側部材との組合せにより扇
形に形成し、その両側面に真直なレールを連着し
て一体化しているものであるから、建物の一方の
外壁面に一連に連成する折畳式の小幅雨戸の戸袋
を設けることが可能となつて出隅部の開口幅を従
来以上に広く取ることが出来ると共に、雨戸の開
閉には一方の窓より該折畳式の小幅雨戸を繰り出
し或は折畳んでゆけば、この雨戸の竪框内に嵌着
した摺動輪が戸袋側の真直なレールよりこのコー
ナーレールのレール溝内に円滑に摺転して他方の
真直なレールへと移行してゆくので何らこの開閉
操作に困難を伴うことなく開閉することが出来、
しかもこのコーナーレールの先端と後端には真直
なレールと強固に螺着しているので強度的にも問
題はなく、又本案により建物の出隅部における雨
戸の納まり具合の外観が一変して建物自体を引立
たせる等優れた作用効果を有するものである。

（実施例） 本案の一実施例によりこれを説明すれば、一定
厚の円弧形の外側部材１の外弧縁２より一定間隔
を置いた内側に一定幅の外側周縁３，４を残して
下端部まで切削すると共に下面には結合片５を形
成し、又この外側部材１と同形にして稍小形の内
側部材６の外側面を前記外側部材１の外側周縁
３，４を同様とした内側周縁３′，４′を残して相
対向する様に切削した両者を、外側部材１の結合
片５より内側部材６に向ける螺子７，８を螺着し
て一体的に結合してその上面の外側周縁３，４と
内側周縁３′，４′との間にレール溝９を形成し、
更に外側部材１の外弧縁２の左右両側部の上方に
連結孔１０，１０′と、内側部材６の後端隅角部
に連結孔１１，１１′を穿設してなるものであつ
て、図中１２は円弧形突起、１３は連結片取付
座、１４，１５は前後嵌合式雨戸用レール、１６
はレール連結孔、１７はレール連結板、１８は鉤
形連結片、１９は折畳式小幅雨戸、２０は摺動輪
である。

本案は叙上の如き構成によりなるものであつ
て、外側部材１及び内側部材６に切削する外側周
縁３，４、内側周縁３′，４′及び連結片５は、
夫々アルミニユーム等の耐蝕性に富む円形の部材
より機械加工で切削加工した後、一般的な出隅に
使用する場合は十字に４等分に切断して90゜の扇
形とするものであるが、取付箇所により梯形の出
窓に使用する場合はより角度の広い円弧形に切断
しても同様のコーナーレールとして使用出来るも
のである。又上記の様に切削加工する外側周縁
３，４と内側周縁３′，４′とにより形成されるレ
ール溝は９は、その両側面に連着する真直な前後
嵌合式雨戸のレール１４，１５のレール溝と同一
の形状としているので、折畳式の小幅雨戸１９の
竪框内に嵌着して支持される摺動輪２０の摺転を
円滑に行なわしめるものである。

本案による建物用コーナーレールは、その両側
面の前端より前後嵌合式雨戸のレール１４，１５
のレール連結溝１６に向け外側部材１の連結孔１
０，１０′より螺子にて固着すると共に、後端よ
りは内側部材６の連結孔１１，１１′に鉤形連結
片１８，１８を介して該レール１４，１５のレー
ル連結板１７，１７に固着すればこれら三者は一
体的に鉤形に連着出来るので、これを建物出隅部
の開口の上下両端にレール溝９，９が相対向する
様にして取付けこの間に折畳式の小幅雨戸１９を
嵌入するものである。

（考案の効果） 本案は建物出隅の隅角部に向け延長される真直
な雨戸のレールの間に介着出来る様に任意の扇形
形状とし、その上面には左右両側の雨戸のレール
と同様のレール溝９を切削形成しているものであ
るから、一方の外壁面に折畳収納する折畳式小幅
雨戸１９を本コーナーレールを移行せしめてゆけ
ば他の開口部の窓も同時開閉出来る極めて便利な
ものであり、しかも建物の出隅部の外観を一段と
引き締める美的効果をも奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の正面図、第２図は背面図、第３
図は平面図、第４図は底面図、第５図は右側面
図、第６図は第１図Ａ−Ａ線切断面図、第７図は
第３図Ｂ−Ｂ線矢視図、第８図は組付時の斜面
図、第９図は使用状態の平面図、第１０図は第９
図Ｃ−Ｃ線において雨戸の閉窓時の切断側面図で
ある。 図中、１……外側部材、２……外弧縁、３，４
……外側周縁、３′，４′……内側周縁、５……結
合片、６……内側部材、９……レール溝、１０，
１０′，１１，１１′……連結孔、１４，１５……
前後嵌合式建物用レール、１９……折畳式小幅雨
戸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定厚の円弧形の外側部材１の外弧縁２より一
   定間隔を置いた内側に一定幅の外側周縁３，４を
   残して下端部まで切削すると共に下面には結合片
   ５を形成し、又この外側部材１と同形にして稍小
   形の内側部材６の外側面を前記外側部材１の外側
   周縁３，４と同様とした内側周縁３′，４′を残し
   て相対向する様に切削した両者を、外側部材１の
   結合片５より内側部材６に向け螺子７，８を螺着
   して一体的に結合してその上面の外側周縁３，４
   と内側周縁３′，４′との間にレール溝９を形成
   し、更に内側部材１の外弧縁２の左右両側部の上
   方に連結孔１０′，１０′と、内側部材６の後端隅
   角部に連結孔１１，１１′を穿設してなることを
   特徴とする建物用コーナーレール。