JPH03239461A - フィレットロール加工装置の段取り替え構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、回動するワークの外周溝部に、バックアッ
プローラで後方から支持したフィレットローラを押し付
けて、そこに塑性加工により表面硬化層を形成するフィ
レットロール加工を施す装置の、前記フィレットローラ
を変更する際に用いられる段取り替え構造に関するもの
である。

（従来の技術） 上述の如きフィレットロール加工装置としては例エバ、
第３図に示すワークとしてのエンジンのクランクシャフ
ト１の、各ジャーナル部分１ａの端部の外周溝部１ｂに
フィレットロール加工を施す、第４図および第５図に示
す如きものがある。

ここにおけるフィレットロール加工装置は、クランクシ
ャフト１を第４図では紙面と直交する方向へ延在させて
そのクランクシャツｌ−１の両端部をそれぞれ挟持する
図示しないチャックと、そのクランクシャフト１の各ジ
ャーナル部分１ａに対し各々進退（図では昇降）駆動さ
れるとともにそれらのジャーナル部分のオフセットによ
る移動に応じて適宜昇降および図では上方の支点を中心
に揺動し得る複数の腕部材２と、それらの腕部材２に取
り付けられたワーク支持カセット３とを具えるとともに
、上記各腕部材２に沿ってジャーナル部分１ａに対し進
退駆動される移動部材４と、その移動部材４に取り付け
られたローラ支持カセット５を具えており、ここで、ワ
ーク支持カセット３はそのケース６により二個のワーク
支持ローラ７をクランクシャフト１の軸線と平行な軸線
周りに回動可能に枢支する一方、ローラ支持カセット５
はそのケース８により一個のバックアップローラ９をク
ランクシャフトｌの軸線と平行な軸線周りに回動可能に
枢支するとともに、一対のりテーナ１０の各々の先端部
に形成された、第５図に示す如くバックアップローラ９
の軸線に対し傾斜するとともに第４図に示す如く下方へ
向かうにつれて底面同士の間隔が狭まる互いに対向する
一対もしくは二対（図では二対）の溝１０ａにより、−
個または二個（図では二個）の小さなフィレットローラ
１１を、第５図に示す如くバックアップローラ９の外周
段部９ａと斜めに嵌まり合うように、かつクランクシャ
フト１が無い場合も脱落しないように保持する。

かかるフィレットロール加工装置によれば、チャックに
よって両端部を挟持したクランクシャフト１の各ジャー
ナル部分１ａに対し、腕部材２の前進（図では上昇）に
よって二個のワーク支持ローラ７を当接させるとともに
、それらのワーク支持ローラフの反対側から、各ジャー
ナル部分１ａの端部の外周溝部１ｂに、移動部材４の前
進（図では下降）によって第５図に示す如くフィレット
ローラ１１を斜めに押し付け、これにより上記ワーク支
持ローラ７と、バックアップローラ９で後方から支持し
たフィレットローラ１１とで各ジャーナル部分１ａを挟
持した状態で、上記チャックを回動させてクランクシャ
フトｌをその中心軸線周りに回動させることにより、各
外周溝部１ｂに、塑性加工によって表面硬化層を形成す
るフィレットロール加工を施すことができる。

尚、図中１２は、フィレットローラ１１に割れや脱落が
生した際のリテーナ１０の動きで生ずる圧縮空気の漏れ
からフィレットローラ１１の有無を検出するローラ検出
装置を示す。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記フィレットローラ１１は、フィレットロ
ール加工の際に磨耗および疲労するため、５０００本程
度０クランクシャフト１の加工に用いたら交換する必要
があり、また、クランクシャフト１の種類を変更する際
にも、各外周溝部１ｂの形状やジャーナル部分１ａの幅
が変更になるのでそれらに対応させて交換する必要があ
る。

しかしながら、かかるフィレットローラ１１の交換を行
う段取り替えに際し、上記従来のフィレットロール加工
装置の構造にあっては、ワーク支持カセット３とローラ
支持カセット５との間隔が少なく、フィレットローラも
小さいことから、ローラ支持カセット５を移動部材４に
取り付けたままでリテーナ１０をケース８に対し脱着し
てローラ交換を行うのが困難なため、−旦ローラ支持カ
セット５を移動部材４から取り外して作業台上に移した
後、リテーナ１０をケース８に対し脱着してローラ交換
を行い、その後再びローラ支持カセット５を移動部材４
に取り付けるという作業が必要となり、それゆえ、その
フィレットローラ１１の段取り替えに極めて工数が嵩む
という問題があった。

そしてこのことは、気筒数の多いエンジンのクランクシ
ャフトにフィレットロール加工を施す場合に、使用され
るフィレットローラ１１の数ひいてはローラ支持カセッ
ト５の数も多くなるため特に重大であった。

この発明は、上述の如き課題を有利に解決した段取り替
え構造を提供するものである。

（課題を解決するための手段） この発明のフィレットロール加工装置の段取り替え構造
は、回動するワークの外周溝部に、バックアップローラ
で後方から支持したフィレットローラを押し付けてフィ
レットロール加工を施すフィレットロール加工装置にお
いて、前記バックアップローラの周囲に配置した環状の
リテーナによって、複数の前記フィレットローラをその
リテーナの周方向へ互いに離間させて各々回動可能に保
持し、前記各フィレットローラが所定使用位置に選択的
に位置するように前記リテーナを複数の周方向位置に選
択的に位置決め固定するロック手段を設けたことを特徴
とするものである。

（作用） かかる構造にあっては、バックアップローラの周囲に配
置した環状のリテーナが、複数のフィレットローラをそ
のリテーナの周方向へ互いに離間させて各々回動可能に
保持し、そのリテーナを複数の周方向位置に選択的に位
置決め固定するロック手段が、各フィレットローラを所
定使用位置に選択的に位置させる。

従ってこの段取り替え構造によれば、環状のリテーナの
周方向位置をロック手段によって変更するのみで、その
リテーナが保持する分のフィレットローラの段取り替え
を行うことができるので、それらのフィレットローラを
使い切るまではリテーナの脱着が不要となり、このこと
からフィレットローラの段取り替えに要する工数を大幅
に低減させ得るという効果がもたらされ、このことは特
に、気筒数の多いエンジンのクランクシャフトにフィレ
ットロール加工を施す場合に顕著である。

（実施例） 以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。

第１図は、この発明のフィレットロール加工装置の段取
り替え構造の一実施例を一部断面にて示す側面図、第２
図は、その実施例の構造の、第１図の■−■線に沿う断
面図であり、ここにおけるフィレットロール加工装置も
、従来装置と同様に第３図に示すクランクシャフト１の
各ジャーナル部分１ａの端部の外周溝部１ｂにフィレッ
トロール加工を施すものであって従来装置と概略同様の
構成を有するので、図中従来装置と同様の部分はそれと
同一の符号にて示す。

すなわち、このフィレットロール加工装置も、クランク
シャフト１を第１図では紙面と直交する方向へ延在させ
てそのクランクシャフト１の両端部をそれぞれ挟持する
図示しないチャックと、そのクランクシャフト１の各ジ
ャーナル部分１ａに対し各々進退（図では昇降）駆動さ
れるとともにそれらのジャーナル部分のオフセットによ
る移動に応じて適宜昇降および図では上方の支点を中心
に揺動し得る複数の腕部材２と、それらの腕部材２に取
り付けられた、ケース６により二個のワーク支持ローラ
７をクランクシャフト１の軸線と平行な軸線周りに回動
可能に枢支するワーク支持カセット３とを具えるととも
に、上記各腕部材２に沿ってジャーナル部分１ａに対し
進退駆動される移動部材４を具えているが、ここにおけ
る移動部材４には、第４図に示すローラ支持カセット５
と異なる構造のローラ支持カセッロ３が取り付けられて
いる。

ここで、ローラ支持カセット１３は、そのケース１４と
そのケース側面に固定されたカバー１５とにより、−個
のバックアップローラ１６を軸１７およびニードルロー
ラベアリング１８を介しクランクシャフト１の軸線と平
行な軸線周りに回動可能に枢支するとともに、後述する
フィレットローラの段取り替えのため、そのバックアッ
プローラ１６の周囲に隙間をあけて配置した実質的に環
状のりテーナ１９をそのリテーナ１９の外周面とケース
Ｉ４の一部切り欠かれた円形の凹部１４ａの内周面との
摺動可能な嵌合によってバックアップローラ１６と共通
の軸線周りに揺動可能に支持している。

そして上記リテーナ１９は、この実施例では二個の環状
の部材を重ね合わせ、それらをボルトで一体的に結合し
てなり、その周方向の複数箇所（この実施例では三箇所
）に、バックアップローラ１６の軸線に対し傾斜すると
ともに半径方向外方へ向かうにつれて長手方向両端面同
士の間隔が狭まる、対をなすスロット１９ａを有し、そ
れらのスロット１９ａ内に複数個（この実施例では三組
、計六個）の小さなフィレットローラ２０を各スロット
につき一個づつ、第２図に示す如くバックアップローラ
１６の外周段部１６ａと斜めに嵌まり合うように、かつ
クランクシャフト１が無い場合も脱落しないように、フ
ィレットローラ２０の厚み方向に対しては遊びを持たせ
るとともにフィレットローラ２０の直径方向に対しては
上記長手方向両端面の最も間隔の狭い部分を掛合させて
保持している。

またローラ支持カセット１３は、ロック手段としてのロ
ックノブ２１．ビン２２およびスプリング２３を有して
おり、そのロックノブ２１の第１図では背面側に突出す
るボス部２１ａは、そのボス部２１ａよりも細く、一端
部にフランジ部２２ａを有する上記ビン２２の他端部と
嵌まりあって、そこに小ねじ２４により固定され、その
ビン２２は、前記周方向に三箇所のスロッロ９ａの内の
中央のスロットに対し直径方向の反対側の位置にてリテ
ーナ１９の外周面から半径方向外方へ突出する突部１９
ｂに形成された、段部１９ｃを有する貫通孔１９ｄ内に
軸線方向へ摺動可能に配置されるとともに、前記カバー
１５に形成されて周方向へ延在する長孔１５ａ内を貫通
している。

尚、ケース１４の凹部１４ａの内周面には、上記突部１
９ｂを所定範囲で周方向へ移動可能に受容する凹部１４
ｂが設けられている。

そして、上記ロックノブ２１は、ビン２２のフランジ部
２２ａ　と貫通孔１９ｄの段部１９ｃとの間に介挿され
た上記スプリング２３によって常時カバー１５へ向けて
付勢され、この一方上記長孔１５ａには、そのロックノ
ブ２１のボス部２１ａと嵌合可能な凹部１５ｂが、リテ
ーナ１９のスロット１９ａの周方向位置とそのリテーナ
の軸線に関し対称となる周方向位置（この実施例では三
箇所）に形成されている。

かかるフィレットロール加工装置によれば、チャックに
よって両端部を挟持したクランクシャフトＬの各ジャー
ナル部分１ａに対し、腕部材２の前進（図では上昇）に
よって二個のワーク支持ローラ７を当接させるとともに
、それらのワーク支持ローラフの反対側から、各ジャー
ナル部分１ａの端部の外周溝部１ｂに、移動部材４の前
進（図では下降）によって第２図に示す如くフィレット
ローラ２０を斜めに押し付け、これにより上記ワーク支
持ローラ７と、バックアンプローラ１６で後方から支持
したフィレットローラ２０とで各ジャーナル部分１ａを
挟持した状態で、上記チャックを回動させてクランクシ
ャフト１をその中心軸線周りに回動させることにより、
各外周溝部１ｂに、塑性加工によって表面硬化層を形成
するフィレットロール加工を施すことができる。

そして、上記実施例の段取り替え構造にあっては、ロッ
クノブ２１をスプリング２３に対抗して第２図では右方
へ引き出し、ボス部２１ａでなくビン２２が長孔１５ａ
内に位置する状態でそのロックノブ２１を長孔１５ａに
沿って移動させてリテーナ１９を周方向へ移動させ、ボ
ス部２１ａを所定の（例えば図では中央の）凹部１５ｂ
に整列させた所でロックノブ２１を放し、スプリング２
３によってロックノブ２１を第２図では左方へ引っ込ま
せてそのボス部２１ａを凹部１５ｂ内に嵌め合わせるこ
とにて、三箇所のスロット１９ａひいてはそこに保持さ
れたフィレットローラ２０の内の所定の（例えば図では
中央の）−組が選択的にバンクアップローラ１６の外周
段部１６ａとクランクシャフト１の外周溝部１ｂとの間
に位置し得る状態で、リテーナ１９が周方向へ位置決め
固定される。

従って上記段取り替え構造によれば、環状のりテーナ１
９の周方向位置をロックノブ２１によって変更するのみ
で、そのリテーナ１９が保持する三組のフィレットロー
ラ２０の段取り替えを行うことができるので、それらの
フィレットローラ２０を使い切るまではりテーナ１９や
ローラ支持力セツロ３の脱着が不要となり、このことか
ら磨耗や疲労したフィレットローラ２０の交換あるいは
クランクシャフト１の種類変更のためにフィレットロー
ラ２０の段取り替えを行うのに要する工数を大幅に低減
させることができ、その効果は特に、気筒数の多いエン
ジンのクランクシャフト１にフィレットロール加工を施
す場合に、ジャーナル部分１ａひいては外周溝部１ｂの
数が多くなるため極めて大きなものとなる。

以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例
に限定されるものでなく、例えば、リテーナがフィレッ
トローラを保持する周方向位置は三箇所にも、四箇所以
上にも、所要に応じて変更することができ、またフィレ
ットローラは所要に応じてクランクシャフト１のジャー
ナル部分の片側の外周溝部１ｂのみに対し設けても良い
。

さらに、ロック手段は、上記ロックノブ２１．　　ピン
２２およびスプリング２３以外にも適宜変更でき、例え
ば、リテーナのフィレットローラを保持する位置に対応
する各周方向位置にそれぞれねし孔を形成するとともに
、上記ローラ支持カセット１３等の固定部材に貫通孔を
形威し、その貫通孔と所定のねし孔とを整列させてそこ
にボルトを締着するといった構成としても良い。

そして、フィレットロール加工を施すワークは上記クラ
ンクシャフトｌ以外のものでも良いことはいうまでもな
い。

（発明の効果） かくしてこの発明の段取り替え構造によれば、環状のリ
テーナの周方向位置をロック手段によって変更するのみ
で、そのリテーナが保持する分のフィレットローラの段
取り替えを行うことができるので、それらのフィレット
ローラを使い切るまではリテーナの脱着が不要となり、
このことからフィレットローラの段取り替えに要する工
数を大幅に低減させ得るという効果をもたらすことがで
きる。そしてこの効果は特に、気筒数の多いエンジンの
クランクシャフトにフィレットロール加工を施す場合に
極めて大きなものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のフィレットロール加工装置の段取り
替え構造の一実施例を一部断面にて示す側面図、 第２図は上記実施例の構造の、第１図のＩＦ−ＩＩ線に
沿う断面図、 第３図はフィレットロール加工を施すワークの一例とし
てのクランクシャフトを示す正面図、第４図は従来のフ
ィレットロール加工装置の段取り替え構造を示す断面図
、 第５図は第４図のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。 ■−・・クランクシャフト　１ｂ−外周溝部１６・−バ
ックアップローラ １９−・リテーナ　　　　　１９ａ−スロット２０・−
・フィレットローラ　２１・−・ロックノブ２１ａ−・
・ボス部 ２３−・スプリング ２２・−ビン 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、回動するワーク（１）の外周溝部（１ｂ）に、バッ
   クアップローラ（１６）で後方から支持したフィレット
   ローラ（２０）を押し付けてフィレットロール加工を施
   すフィレットロール加工装置において、 前記バックアップローラ（１６）の周囲に配置した環状
   のリテーナ（１９）によって、複数の前記フィレットロ
   ーラ（２０）をそのリテーナの周方向へ互いに離間させ
   て各々回動可能に保持し、前記各フィレットローラが所
   定使用位置に選択的に位置するように前記リテーナを複
   数の周方向位置に選択的に位置決め固定するロック手段
   （２１、２２、２３）を設けたことを特徴とする、フィ
   レットロール加工装置の段取り替え構造。