JPH0323209A - 炭素質成形断熱体 - Google Patents

炭素質成形断熱体

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JPH0323209A
JPH0323209A JP1158644A JP15864489A JPH0323209A JP H0323209 A JPH0323209 A JP H0323209A JP 1158644 A JP1158644 A JP 1158644A JP 15864489 A JP15864489 A JP 15864489A JP H0323209 A JPH0323209 A JP H0323209A
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近藤 尚考
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素質断熱体及びその用途に関するものである
. 〔従来の技術] チョコラルスキー法単結晶引上装置やCVD(化学蒸着
)炉等には耐熱性、耐食性があり、且つ自体(炭素)の
蒸気圧が低く、製品汚染が少ない性質を利用して、炉内
の構造材料として、ルッポ、支持構造材料、サセプタ−
(ヒーター)と共に断熱体としても炭素材料が一般的に
用いられている. 従来炭素質断熱体としては、炭素質フェルト、炭素質中
空球を固めたもの、膨張黒鉛を樹脂で固めて焼成したも
の等が用いられ、これ等熱絶縁材料をそのまま又は外側
を炭素質セメント等で覆い、固め、適宜の寸法、形状に
成形したものが普通に用いられている. これ等従来の断熱体はこれを使用するに際しては、これ
等断熱体を適宜な手段で組立てて断熱構造を形或するの
が通常である. しかしケらこの種従来の断熱体に於いては次の樺な難点
がある. (イ)断熱体を構成している熱絶縁体がその使用により
常圧一滅圧を繰り返すことにより断熱体就中熱絶縁体が
圧縮、延伸を繰り返し、脆い炭素材が次第に細片乃至粉
化し、断熱体としての断熱特性が低下するばかりでなく
、発生する微細な炭塵が雰囲気中に放出され、製品の汚
染原因となる. (口)従来の断熱体自体不純物の含量が高い.これ等炭
素質断熱体は、従来それ自身の純度就中無機質不純物の
量を特に低減するという手段が採用されておらず、例え
ば無機質不純物が10pp一以下の炭素材を使用したも
のは全く無かった.高純度の炭素材即ち該不純物が10
pp一以下という炭素材を各種炭素製晶として使用する
こと自体は、例えば特開昭64−18986号で、黒鉛
サセブター、黒鉛ルツボ等に使用して好rli績を上げ
られることが提案されている.しかし乍らこの種炭素質
断熱体として、例えば高純度の炭素材を使用したとして
も、断熱体としては上記(イ)の難点が未解決のまま残
存する. (ハン上記粉塵の難点を解決する手段として断熱体を構
成する炭素質熱絶縁体、例えばフェルト、発泡体、中空
球、膨張黒鉛等を外被層で覆う手段も開発されているが
(特開昭63−149142号)、次の様な難点がある
.例えば熱絶縁体を覆う外被層は比較的剛性が少なく.
壊れ易い.特に角部等が僅かな衝撃で剥離、破断するこ
とが多く、そのような場合、真空系の反応装置内で断熱
体として用いた場合、微細な炭塵を噴出し、製品の炭塵
汚染の源になる欠点があった.又このように外被層が破
損した場合大きい破損箇所は再び炭素系接着材又は炭素
セメントによる固化等で補修はするが、小さい破損箇所
は発見し難い.そのような補修は経費が嵩み補修箇所に
よっては全体を取り゛替えねばならない欠点があった.
(二)又この種断熱体を施工する方法として、断熱体を
炭素質セメント頻で被覆したものであれ、外皮を設けた
ものであれ、いずれも断熱体を構成する熱絶縁体を取り
替える際には熱絶縁体のみを取り替えることが極めて難
しく、構築した断熱体を全て取り壊して貼り替えること
が通常行われている. 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は炭塵汚染の極めて少ない成形断熱体を提供する
ことを目的とし、且つ熱絶縁体の劣化交換に当たっても
、迅速、簡単、経済的な断熱体を提供することである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は上記の従来の断熱体の欠点を解決すべく研究
、試作、試用を重ねた結果、次のことが明らかとなった
. (イ)炭素(等方性)材料で鞘(外被材)を作り、その
空間に熱絶縁体を収納、充填する方法を採用したこと. このように炭素材料製鞘、就中剛性の大きい等方性炭素
材で鞘を作り、内部に熱絶縁体を収納、充填するので、
熱絶縁体の取り替え交換は極めて容易であり、又鞘は炭
素材料で製造されているため、特には剛性の大きい等方
性炭素材で製造されているため、破損や剥離の心配はな
く、又内部の熱絶縁体の粉塵は鞘の内部から外部に飛散
することは極めて少なく、従来の難点が全て解消される
. (ロ)鞘である外皮の一部例えばその上部に気体の流通
自在なる小さい孔をあけ、断熱体が真空系で用いられた
場合にも、断熱体の外部が常圧と真空条件下と圧力変動
にも追随できるようにしたこと.この際の小孔は特に鞘
の上部が好ましいこと.即ち炭塵が生じたとしても、空
間の底部に微細炭粉が溜まり、外部への噴出を極力抑え
ることができる.若し必要ならば更に内部に炭素質のス
トレーナーを付設することも可能である。 (ハ)製品の汚染源としては、炭素系微細粉塵と無機質
不純物によるものとに大別されるが、後者の無機質不純
物は鞘及び熱絶縁体共に不純物量を総量10pp−好ま
しくは5ppm以下に精製した炭素材を用いることによ
り解決されること.尚この際の無機質不純物の除去方法
は、各種の方法で良いが、特に特開昭64− 1 8 
986号に記される方法が好ましい. (二)鞘の一つの形態として外筒と円筒とから成るもの
を使用することもできる.即ち外筒と内筒とで形威され
る空間に熱絶縁体を充填したものである.形威される円
筒空間頂部には着脱自在なる炭素質の栓を蓋として用い
、円筒空間内の熱絶縁体の劣化に際しては、蓋を取り除
き内部の劣化した炭素質熱絶縁体及び底部に溜まった炭
素粉を取り除き、新しく同形の熱絶縁体を新たに充填す
る。 本発明に於いて使用される熱絶縁体としては特殊なもの
でなくても良く、従来公知のもの例えば、炭素質フェル
ト、膨張黒鉛圧密体、中空黒鉛球成形体、発泡炭素等何
れも使用することができる。 これ等は予め適用される鞘の大きさに成形されておれば
良く、これにより簡単に交換が可能である。 又場合によっては粒状でも良い。このような熱絶縁体は
剛性の高い、高強度の炭素材の鞘内に単に収納、装填さ
れるだけであるので、製作も容易で価格も安く交換の手
間や所要時間も少なく、極めて有利となる. 本発明に於いて使用する外皮材たる鞘は炭素材で製造さ
れる。特に好ましくは剛性が大きく均質であり、切除に
よる薄肉切除、成形加工の容易な炭素材、即ち等方性高
密度黒鉛材料、例えば1G110(東洋炭素■製)をそ
の代表例として挙げられる。炭素材としては黒鉛も含ま
れる.この際の炭素材の強度としては少なくとも引張り
強度l(10kgf/ cj,曲げ強さ3(10kgf
/ cj、圧縮強さ5(10kgf/d程度以上、好ま
しくは引張り強度2(10kgf/ cj、曲げ強さ3
50kgf/ cd、圧縮強さ7(10kgf/ cd
以上のものが使用される. 鞘自体の形状は何等限定されず、熱絶縁体を内部に収納
でき、この熱絶縁体を取り替え交換できる形態であれば
良い.好ましい形状を例示すれば第1〜4図の通りであ
る.更に各図について詳しく説明すると以下の通りであ
る.第1図は四角形乃至角形板状の一例であり、その(
イ)は斜視図、(121はA−A線断面図である.図中
(11は鞘、(2)は熱絶縁体であり、(3)は小孔で
ある.鞘(1)はその少なくとも一部が開閉できるよう
になっており、これを用いて熱絶縁体(2)を交換する
.第2図は円板状の一例であり、その(イ)は斜視図、
 (口)はA−A線断面図である.この例では,!(4
)により開閉できるようになっている.第3図は筒状の
一例であり、これを縦割で示したものであって、!(4
)、又は底(5)により開閉できる.又第4図は外筒(
6)と内筒(7)とから或る例であり、これ等外筒(6
)と内筒(7)との間に形威される円筒状空間に熱絶縁
体(2)が収納されている.尚内簡の内部空間(8)は
加熱すべき物体を載置する場所である。 第l〜4図何れに於いても開閉できる部分の構造として
は熱絶縁体が収納でき且つ交換できる構造であれば良く
、通常の蓋の様なものから、ネジや接着剤で仮止めする
構造まで、いかなる構造でも良い. 第1図の断熱体を用いて、これを施工する際の一例を第
5図に示す.各断熱体0)、(1′)・・・で囲まれた
空間に被加熱体を収納することとなる。尚この上部、下
部に同じ断熱体(1)を載置する.又第6図に第3図の
筒状の場合の開閉部分の一例を示す.第6図(イ)は筒
を形威する一側壁(11)をネジで止め、上I021を
用いる例であり、第6図(ロ〉は嵌合する落とし込み式
の上蓋031だけを用いる例である。また第6図(ハ)
は上下に蓋に相当するもの即ち上蓋(ロ)、下蓋+15
1を用いる例であり、下1G5)は必要に応じ接着剤0
6)その他の手段により固定することもできる. 本発明に於いては鞘及び熱絶縁体共に無機質不純物の含
有量がlOpp−特に5pp一以下であることが好まし
い.この際の高純度化手段としては特に特開昭64−1
8986号の方法が好ましい.即ちハロゲン(F, C
I)を含むガスを高温、減圧下にて炭素材に接触せしめ
、無機質不純物を蒸気圧の高い揮発しやすいハロゲン化
金属に転換し、炭素材から離脱させ、精製する方法が一
般的に採用される.このような方法で得られる炭素材の
中の不純物量は第1表に示すように無機質不純物の総量
を重量比で表示するとその他の方法で精製したもので1
0ppm以下、特に厳選された方法(特開昭64−18
986)で実施されたもので5ρpl以下、実質的に3
ppm以下にまで精製することが可能である。 この断熱体を特に半導体製造用のシリコン単結晶引上用
装置内部の材料に使用する場合は、硼素、アルミニウム
、鉄の元素の不純物は夫々1ppm+以下にまで精製さ
れることが必要であるが、上記方法ではこれを充分に達
威できる. 本発明に係る成形断熱体を高純度化する場合、鞘を構成
する等方性高密度炭素材を素材の状態で精製する方法、
或いは予め所定の形状に切削加工を行ってから高純度化
する方法いずれでも良い。 又充填する熱絶縁体そのものを予め上記の方法で高純度
化したものを用意しておき、成形体に組立てることが一
般的であるが、鞘及び熱絶縁体を成形体に組立てて後、
精製処理を行うことも可能である. いま、本発明の黒鉛材が超高純度であることを示すため
に、第1表に特開昭64−18986号の方法により製
造された超高純度黒鉛材中の不純物量と、従来法により
得られた市販高純度品中の不純物量、並びに高純度処理
を全く行わない通常の黒鉛材の不純物量を対比して示し
た. 第1表 但し上記A,B及びCの各試料は夫々次のものである. 試料A:特開昭64−18986号による製品.原料黒
鉛材は試料Cを高純度化容器を用いて内圧20〜25T
orr, 9(10゜Cで4HR. , 2450〜2
5(10℃で10HR,途中ジクロルジフルオルメタン
3 1 NTR/kgで高純度化、更に3(100℃に
て20tlRの条件で製造したもの。 試料B:試料Cを常圧高純度化処理を行ったもの。 試料C:市販品(見掛け密度1.80の等方性黒鉛材、
高純度化する前のもの)、東洋炭素株式会社製. 又分析方法は発光分光分析法及び原子吸光分析によった
.数字の単位はppm、(−)印は「検出されず」を表
す. 〔発明の効果〕 このように炭塵噴出を防止し、且つ無機質不純物を除去
した精製された成形断熱体は、シリコン単結晶引上装置
(通称Cz炉)、ガリウムー砒素エビタキシャル生或反
応装置用内部断熱材内部に使用される成形断熱体や、C
VD反応装置内部の断熱体、HIP装置内断熱体等、精
密製品を製造、製作する反応装置、加工装置の内部断熱
体及び高温ガス炉、核融合反応装置等、原子炉の内部断
熱材として広く使用することができる。 例えば内、外筒及び上蓋、底栓を構戒する炭素材として
、東洋炭素■製高強度等方性黒鉛材料IG110(引張
り強さ250、曲げ強さ4(10、圧總強さ8(10k
gf/ cj)を用い、内部熱絶縁体として、ピンチ系
フェルト状炭素材を原料とし、これに少量のフェノール
樹脂を用い円筒状に成形したものを挿入、充填した成形
断熱体を使用し、常法によりシリコン単結晶を使用して
エビタキシャル威長膜を実際に形威せしめた結果、シリ
コンウエバー上に形威されたエビタキシャル成長膜は、
比抵抗が30±δΩロと極めて良質なものであった.こ
れに対し従来市販の断熱体を用いた場合は、28±8Ω
備と平均的に低く、且つ製品の品質の変動範囲が若干大
きい結果を示した.又顕微鏡下にての観察では、前者は
全く炭素塵は発見され無かったが、後者は1(10個に
1個の割合で炭素塵が発見された.4、
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明の断熱体の一例を示す図面であり、
第5図はその総立時の状態を示す説明図である。第6図
は本発明断熱体の開閉部分を説明するための図面である
. 1・・・鞘 2・・・熱絶縁体 3・・・小孔 4・・・蓋 5・・・底 6・・・外筒 7・・・内筒 8・・・内部空間 11・・・側壁 l2・・・上蓋 13・・・上蓋 14・・・上蓋 l5・・・下蓋 16・・・接着剤 (以 上) III  図 (イ) M 2 図 (イ) 2′ (口) 第 3 図 1 第 4 図 Cイ) 第 5 図 1−2

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 等方性黒鉛材の鞘を外被材とし、内部空間に炭
    素質多孔体から成る熱絶縁体を収納して構成されている
    ことを特徴とする炭素質成形断熱体
  2. (2) 上記鞘の一部を取り外し可能な構造となし、且
    つ上記熱絶縁体を交換可能な構造となした請求項1に記
    載の断熱体
  3. (3) 鞘の少なくとも一部に気体排出用穴を設けた請
    求項1に記載の成形断熱体
  4. (4) 鞘を構成する等方性黒鉛又は(及び)熱絶縁体
    を構成する炭素質多孔体の無機質不純物の総和が10p
    pm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の成形
    断熱体
  5. (5) 不純物中の硼素、アルミニウム及び鉄の総量が
    5ppm以下である請求項4に記載の成形断熱体
  6. (6) 熱絶縁体が炭素質フェルトである請求項1乃至
    5のいずれかに記載の成形断熱体
  7. (7) 熱絶縁体が膨張黒鉛である請求項1乃至5のい
    ずれかに記載の成形断熱体
  8. (8) 熱絶縁体が炭素質中空球状体を主成分として成
    っている請求項1乃至5のいずれかに記載の成形断熱体
  9. (9) 外筒管と内筒管とから構成され、これ等で構成
    される空間に熱絶縁体を収納した構造を有する請求項1
    乃至8のいずれかに記載の成形断熱体
  10. (10) 取り外し可能な底栓及び上蓋の少なくとも1
    つを有する請求項9に記載の成形断熱体
  11. (11) 単結晶引上げ装置用材料である請求項1乃至
    10のいずれかに記載の成形断熱体
  12. (12) 化学的蒸着装置用材料である請求項1乃至1
    0のいずれかに記載の成形断熱体
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