JPH0323209A - 炭素質成形断熱体 - Google Patents
炭素質成形断熱体Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は炭素質断熱体及びその用途に関するものである
. 〔従来の技術] チョコラルスキー法単結晶引上装置やCVD(化学蒸着
)炉等には耐熱性、耐食性があり、且つ自体(炭素)の
蒸気圧が低く、製品汚染が少ない性質を利用して、炉内
の構造材料として、ルッポ、支持構造材料、サセプタ−
(ヒーター)と共に断熱体としても炭素材料が一般的に
用いられている. 従来炭素質断熱体としては、炭素質フェルト、炭素質中
空球を固めたもの、膨張黒鉛を樹脂で固めて焼成したも
の等が用いられ、これ等熱絶縁材料をそのまま又は外側
を炭素質セメント等で覆い、固め、適宜の寸法、形状に
成形したものが普通に用いられている. これ等従来の断熱体はこれを使用するに際しては、これ
等断熱体を適宜な手段で組立てて断熱構造を形或するの
が通常である. しかしケらこの種従来の断熱体に於いては次の樺な難点
がある. (イ)断熱体を構成している熱絶縁体がその使用により
常圧一滅圧を繰り返すことにより断熱体就中熱絶縁体が
圧縮、延伸を繰り返し、脆い炭素材が次第に細片乃至粉
化し、断熱体としての断熱特性が低下するばかりでなく
、発生する微細な炭塵が雰囲気中に放出され、製品の汚
染原因となる. (口)従来の断熱体自体不純物の含量が高い.これ等炭
素質断熱体は、従来それ自身の純度就中無機質不純物の
量を特に低減するという手段が採用されておらず、例え
ば無機質不純物が10pp一以下の炭素材を使用したも
のは全く無かった.高純度の炭素材即ち該不純物が10
pp一以下という炭素材を各種炭素製晶として使用する
こと自体は、例えば特開昭64−18986号で、黒鉛
サセブター、黒鉛ルツボ等に使用して好rli績を上げ
られることが提案されている.しかし乍らこの種炭素質
断熱体として、例えば高純度の炭素材を使用したとして
も、断熱体としては上記(イ)の難点が未解決のまま残
存する. (ハン上記粉塵の難点を解決する手段として断熱体を構
成する炭素質熱絶縁体、例えばフェルト、発泡体、中空
球、膨張黒鉛等を外被層で覆う手段も開発されているが
(特開昭63−149142号)、次の様な難点がある
.例えば熱絶縁体を覆う外被層は比較的剛性が少なく.
壊れ易い.特に角部等が僅かな衝撃で剥離、破断するこ
とが多く、そのような場合、真空系の反応装置内で断熱
体として用いた場合、微細な炭塵を噴出し、製品の炭塵
汚染の源になる欠点があった.又このように外被層が破
損した場合大きい破損箇所は再び炭素系接着材又は炭素
セメントによる固化等で補修はするが、小さい破損箇所
は発見し難い.そのような補修は経費が嵩み補修箇所に
よっては全体を取り゛替えねばならない欠点があった.
(二)又この種断熱体を施工する方法として、断熱体を
炭素質セメント頻で被覆したものであれ、外皮を設けた
ものであれ、いずれも断熱体を構成する熱絶縁体を取り
替える際には熱絶縁体のみを取り替えることが極めて難
しく、構築した断熱体を全て取り壊して貼り替えること
が通常行われている. 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は炭塵汚染の極めて少ない成形断熱体を提供する
ことを目的とし、且つ熱絶縁体の劣化交換に当たっても
、迅速、簡単、経済的な断熱体を提供することである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は上記の従来の断熱体の欠点を解決すべく研究
、試作、試用を重ねた結果、次のことが明らかとなった
. (イ)炭素(等方性)材料で鞘(外被材)を作り、その
空間に熱絶縁体を収納、充填する方法を採用したこと. このように炭素材料製鞘、就中剛性の大きい等方性炭素
材で鞘を作り、内部に熱絶縁体を収納、充填するので、
熱絶縁体の取り替え交換は極めて容易であり、又鞘は炭
素材料で製造されているため、特には剛性の大きい等方
性炭素材で製造されているため、破損や剥離の心配はな
く、又内部の熱絶縁体の粉塵は鞘の内部から外部に飛散
することは極めて少なく、従来の難点が全て解消される
. (ロ)鞘である外皮の一部例えばその上部に気体の流通
自在なる小さい孔をあけ、断熱体が真空系で用いられた
場合にも、断熱体の外部が常圧と真空条件下と圧力変動
にも追随できるようにしたこと.この際の小孔は特に鞘
の上部が好ましいこと.即ち炭塵が生じたとしても、空
間の底部に微細炭粉が溜まり、外部への噴出を極力抑え
ることができる.若し必要ならば更に内部に炭素質のス
トレーナーを付設することも可能である。 (ハ)製品の汚染源としては、炭素系微細粉塵と無機質
不純物によるものとに大別されるが、後者の無機質不純
物は鞘及び熱絶縁体共に不純物量を総量10pp−好ま
しくは5ppm以下に精製した炭素材を用いることによ
り解決されること.尚この際の無機質不純物の除去方法
は、各種の方法で良いが、特に特開昭64− 1 8
986号に記される方法が好ましい. (二)鞘の一つの形態として外筒と円筒とから成るもの
を使用することもできる.即ち外筒と内筒とで形威され
る空間に熱絶縁体を充填したものである.形威される円
筒空間頂部には着脱自在なる炭素質の栓を蓋として用い
、円筒空間内の熱絶縁体の劣化に際しては、蓋を取り除
き内部の劣化した炭素質熱絶縁体及び底部に溜まった炭
素粉を取り除き、新しく同形の熱絶縁体を新たに充填す
る。 本発明に於いて使用される熱絶縁体としては特殊なもの
でなくても良く、従来公知のもの例えば、炭素質フェル
ト、膨張黒鉛圧密体、中空黒鉛球成形体、発泡炭素等何
れも使用することができる。 これ等は予め適用される鞘の大きさに成形されておれば
良く、これにより簡単に交換が可能である。 又場合によっては粒状でも良い。このような熱絶縁体は
剛性の高い、高強度の炭素材の鞘内に単に収納、装填さ
れるだけであるので、製作も容易で価格も安く交換の手
間や所要時間も少なく、極めて有利となる. 本発明に於いて使用する外皮材たる鞘は炭素材で製造さ
れる。特に好ましくは剛性が大きく均質であり、切除に
よる薄肉切除、成形加工の容易な炭素材、即ち等方性高
密度黒鉛材料、例えば1G110(東洋炭素■製)をそ
の代表例として挙げられる。炭素材としては黒鉛も含ま
れる.この際の炭素材の強度としては少なくとも引張り
強度l(10kgf/ cj,曲げ強さ3(10kgf
/ cj、圧縮強さ5(10kgf/d程度以上、好ま
しくは引張り強度2(10kgf/ cj、曲げ強さ3
50kgf/ cd、圧縮強さ7(10kgf/ cd
以上のものが使用される. 鞘自体の形状は何等限定されず、熱絶縁体を内部に収納
でき、この熱絶縁体を取り替え交換できる形態であれば
良い.好ましい形状を例示すれば第1〜4図の通りであ
る.更に各図について詳しく説明すると以下の通りであ
る.第1図は四角形乃至角形板状の一例であり、その(
イ)は斜視図、(121はA−A線断面図である.図中
(11は鞘、(2)は熱絶縁体であり、(3)は小孔で
ある.鞘(1)はその少なくとも一部が開閉できるよう
になっており、これを用いて熱絶縁体(2)を交換する
.第2図は円板状の一例であり、その(イ)は斜視図、
(口)はA−A線断面図である.この例では,!(4
)により開閉できるようになっている.第3図は筒状の
一例であり、これを縦割で示したものであって、!(4
)、又は底(5)により開閉できる.又第4図は外筒(
6)と内筒(7)とから或る例であり、これ等外筒(6
)と内筒(7)との間に形威される円筒状空間に熱絶縁
体(2)が収納されている.尚内簡の内部空間(8)は
加熱すべき物体を載置する場所である。 第l〜4図何れに於いても開閉できる部分の構造として
は熱絶縁体が収納でき且つ交換できる構造であれば良く
、通常の蓋の様なものから、ネジや接着剤で仮止めする
構造まで、いかなる構造でも良い. 第1図の断熱体を用いて、これを施工する際の一例を第
5図に示す.各断熱体0)、(1′)・・・で囲まれた
空間に被加熱体を収納することとなる。尚この上部、下
部に同じ断熱体(1)を載置する.又第6図に第3図の
筒状の場合の開閉部分の一例を示す.第6図(イ)は筒
を形威する一側壁(11)をネジで止め、上I021を
用いる例であり、第6図(ロ〉は嵌合する落とし込み式
の上蓋031だけを用いる例である。また第6図(ハ)
は上下に蓋に相当するもの即ち上蓋(ロ)、下蓋+15
1を用いる例であり、下1G5)は必要に応じ接着剤0
6)その他の手段により固定することもできる. 本発明に於いては鞘及び熱絶縁体共に無機質不純物の含
有量がlOpp−特に5pp一以下であることが好まし
い.この際の高純度化手段としては特に特開昭64−1
8986号の方法が好ましい.即ちハロゲン(F, C
I)を含むガスを高温、減圧下にて炭素材に接触せしめ
、無機質不純物を蒸気圧の高い揮発しやすいハロゲン化
金属に転換し、炭素材から離脱させ、精製する方法が一
般的に採用される.このような方法で得られる炭素材の
中の不純物量は第1表に示すように無機質不純物の総量
を重量比で表示するとその他の方法で精製したもので1
0ppm以下、特に厳選された方法(特開昭64−18
986)で実施されたもので5ρpl以下、実質的に3
ppm以下にまで精製することが可能である。 この断熱体を特に半導体製造用のシリコン単結晶引上用
装置内部の材料に使用する場合は、硼素、アルミニウム
、鉄の元素の不純物は夫々1ppm+以下にまで精製さ
れることが必要であるが、上記方法ではこれを充分に達
威できる. 本発明に係る成形断熱体を高純度化する場合、鞘を構成
する等方性高密度炭素材を素材の状態で精製する方法、
或いは予め所定の形状に切削加工を行ってから高純度化
する方法いずれでも良い。 又充填する熱絶縁体そのものを予め上記の方法で高純度
化したものを用意しておき、成形体に組立てることが一
般的であるが、鞘及び熱絶縁体を成形体に組立てて後、
精製処理を行うことも可能である. いま、本発明の黒鉛材が超高純度であることを示すため
に、第1表に特開昭64−18986号の方法により製
造された超高純度黒鉛材中の不純物量と、従来法により
得られた市販高純度品中の不純物量、並びに高純度処理
を全く行わない通常の黒鉛材の不純物量を対比して示し
た. 第1表 但し上記A,B及びCの各試料は夫々次のものである. 試料A:特開昭64−18986号による製品.原料黒
鉛材は試料Cを高純度化容器を用いて内圧20〜25T
orr, 9(10゜Cで4HR. , 2450〜2
5(10℃で10HR,途中ジクロルジフルオルメタン
3 1 NTR/kgで高純度化、更に3(100℃に
て20tlRの条件で製造したもの。 試料B:試料Cを常圧高純度化処理を行ったもの。 試料C:市販品(見掛け密度1.80の等方性黒鉛材、
高純度化する前のもの)、東洋炭素株式会社製. 又分析方法は発光分光分析法及び原子吸光分析によった
.数字の単位はppm、(−)印は「検出されず」を表
す. 〔発明の効果〕 このように炭塵噴出を防止し、且つ無機質不純物を除去
した精製された成形断熱体は、シリコン単結晶引上装置
(通称Cz炉)、ガリウムー砒素エビタキシャル生或反
応装置用内部断熱材内部に使用される成形断熱体や、C
VD反応装置内部の断熱体、HIP装置内断熱体等、精
密製品を製造、製作する反応装置、加工装置の内部断熱
体及び高温ガス炉、核融合反応装置等、原子炉の内部断
熱材として広く使用することができる。 例えば内、外筒及び上蓋、底栓を構戒する炭素材として
、東洋炭素■製高強度等方性黒鉛材料IG110(引張
り強さ250、曲げ強さ4(10、圧總強さ8(10k
gf/ cj)を用い、内部熱絶縁体として、ピンチ系
フェルト状炭素材を原料とし、これに少量のフェノール
樹脂を用い円筒状に成形したものを挿入、充填した成形
断熱体を使用し、常法によりシリコン単結晶を使用して
エビタキシャル威長膜を実際に形威せしめた結果、シリ
コンウエバー上に形威されたエビタキシャル成長膜は、
比抵抗が30±δΩロと極めて良質なものであった.こ
れに対し従来市販の断熱体を用いた場合は、28±8Ω
備と平均的に低く、且つ製品の品質の変動範囲が若干大
きい結果を示した.又顕微鏡下にての観察では、前者は
全く炭素塵は発見され無かったが、後者は1(10個に
1個の割合で炭素塵が発見された.4、
. 〔従来の技術] チョコラルスキー法単結晶引上装置やCVD(化学蒸着
)炉等には耐熱性、耐食性があり、且つ自体(炭素)の
蒸気圧が低く、製品汚染が少ない性質を利用して、炉内
の構造材料として、ルッポ、支持構造材料、サセプタ−
(ヒーター)と共に断熱体としても炭素材料が一般的に
用いられている. 従来炭素質断熱体としては、炭素質フェルト、炭素質中
空球を固めたもの、膨張黒鉛を樹脂で固めて焼成したも
の等が用いられ、これ等熱絶縁材料をそのまま又は外側
を炭素質セメント等で覆い、固め、適宜の寸法、形状に
成形したものが普通に用いられている. これ等従来の断熱体はこれを使用するに際しては、これ
等断熱体を適宜な手段で組立てて断熱構造を形或するの
が通常である. しかしケらこの種従来の断熱体に於いては次の樺な難点
がある. (イ)断熱体を構成している熱絶縁体がその使用により
常圧一滅圧を繰り返すことにより断熱体就中熱絶縁体が
圧縮、延伸を繰り返し、脆い炭素材が次第に細片乃至粉
化し、断熱体としての断熱特性が低下するばかりでなく
、発生する微細な炭塵が雰囲気中に放出され、製品の汚
染原因となる. (口)従来の断熱体自体不純物の含量が高い.これ等炭
素質断熱体は、従来それ自身の純度就中無機質不純物の
量を特に低減するという手段が採用されておらず、例え
ば無機質不純物が10pp一以下の炭素材を使用したも
のは全く無かった.高純度の炭素材即ち該不純物が10
pp一以下という炭素材を各種炭素製晶として使用する
こと自体は、例えば特開昭64−18986号で、黒鉛
サセブター、黒鉛ルツボ等に使用して好rli績を上げ
られることが提案されている.しかし乍らこの種炭素質
断熱体として、例えば高純度の炭素材を使用したとして
も、断熱体としては上記(イ)の難点が未解決のまま残
存する. (ハン上記粉塵の難点を解決する手段として断熱体を構
成する炭素質熱絶縁体、例えばフェルト、発泡体、中空
球、膨張黒鉛等を外被層で覆う手段も開発されているが
(特開昭63−149142号)、次の様な難点がある
.例えば熱絶縁体を覆う外被層は比較的剛性が少なく.
壊れ易い.特に角部等が僅かな衝撃で剥離、破断するこ
とが多く、そのような場合、真空系の反応装置内で断熱
体として用いた場合、微細な炭塵を噴出し、製品の炭塵
汚染の源になる欠点があった.又このように外被層が破
損した場合大きい破損箇所は再び炭素系接着材又は炭素
セメントによる固化等で補修はするが、小さい破損箇所
は発見し難い.そのような補修は経費が嵩み補修箇所に
よっては全体を取り゛替えねばならない欠点があった.
(二)又この種断熱体を施工する方法として、断熱体を
炭素質セメント頻で被覆したものであれ、外皮を設けた
ものであれ、いずれも断熱体を構成する熱絶縁体を取り
替える際には熱絶縁体のみを取り替えることが極めて難
しく、構築した断熱体を全て取り壊して貼り替えること
が通常行われている. 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は炭塵汚染の極めて少ない成形断熱体を提供する
ことを目的とし、且つ熱絶縁体の劣化交換に当たっても
、迅速、簡単、経済的な断熱体を提供することである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は上記の従来の断熱体の欠点を解決すべく研究
、試作、試用を重ねた結果、次のことが明らかとなった
. (イ)炭素(等方性)材料で鞘(外被材)を作り、その
空間に熱絶縁体を収納、充填する方法を採用したこと. このように炭素材料製鞘、就中剛性の大きい等方性炭素
材で鞘を作り、内部に熱絶縁体を収納、充填するので、
熱絶縁体の取り替え交換は極めて容易であり、又鞘は炭
素材料で製造されているため、特には剛性の大きい等方
性炭素材で製造されているため、破損や剥離の心配はな
く、又内部の熱絶縁体の粉塵は鞘の内部から外部に飛散
することは極めて少なく、従来の難点が全て解消される
. (ロ)鞘である外皮の一部例えばその上部に気体の流通
自在なる小さい孔をあけ、断熱体が真空系で用いられた
場合にも、断熱体の外部が常圧と真空条件下と圧力変動
にも追随できるようにしたこと.この際の小孔は特に鞘
の上部が好ましいこと.即ち炭塵が生じたとしても、空
間の底部に微細炭粉が溜まり、外部への噴出を極力抑え
ることができる.若し必要ならば更に内部に炭素質のス
トレーナーを付設することも可能である。 (ハ)製品の汚染源としては、炭素系微細粉塵と無機質
不純物によるものとに大別されるが、後者の無機質不純
物は鞘及び熱絶縁体共に不純物量を総量10pp−好ま
しくは5ppm以下に精製した炭素材を用いることによ
り解決されること.尚この際の無機質不純物の除去方法
は、各種の方法で良いが、特に特開昭64− 1 8
986号に記される方法が好ましい. (二)鞘の一つの形態として外筒と円筒とから成るもの
を使用することもできる.即ち外筒と内筒とで形威され
る空間に熱絶縁体を充填したものである.形威される円
筒空間頂部には着脱自在なる炭素質の栓を蓋として用い
、円筒空間内の熱絶縁体の劣化に際しては、蓋を取り除
き内部の劣化した炭素質熱絶縁体及び底部に溜まった炭
素粉を取り除き、新しく同形の熱絶縁体を新たに充填す
る。 本発明に於いて使用される熱絶縁体としては特殊なもの
でなくても良く、従来公知のもの例えば、炭素質フェル
ト、膨張黒鉛圧密体、中空黒鉛球成形体、発泡炭素等何
れも使用することができる。 これ等は予め適用される鞘の大きさに成形されておれば
良く、これにより簡単に交換が可能である。 又場合によっては粒状でも良い。このような熱絶縁体は
剛性の高い、高強度の炭素材の鞘内に単に収納、装填さ
れるだけであるので、製作も容易で価格も安く交換の手
間や所要時間も少なく、極めて有利となる. 本発明に於いて使用する外皮材たる鞘は炭素材で製造さ
れる。特に好ましくは剛性が大きく均質であり、切除に
よる薄肉切除、成形加工の容易な炭素材、即ち等方性高
密度黒鉛材料、例えば1G110(東洋炭素■製)をそ
の代表例として挙げられる。炭素材としては黒鉛も含ま
れる.この際の炭素材の強度としては少なくとも引張り
強度l(10kgf/ cj,曲げ強さ3(10kgf
/ cj、圧縮強さ5(10kgf/d程度以上、好ま
しくは引張り強度2(10kgf/ cj、曲げ強さ3
50kgf/ cd、圧縮強さ7(10kgf/ cd
以上のものが使用される. 鞘自体の形状は何等限定されず、熱絶縁体を内部に収納
でき、この熱絶縁体を取り替え交換できる形態であれば
良い.好ましい形状を例示すれば第1〜4図の通りであ
る.更に各図について詳しく説明すると以下の通りであ
る.第1図は四角形乃至角形板状の一例であり、その(
イ)は斜視図、(121はA−A線断面図である.図中
(11は鞘、(2)は熱絶縁体であり、(3)は小孔で
ある.鞘(1)はその少なくとも一部が開閉できるよう
になっており、これを用いて熱絶縁体(2)を交換する
.第2図は円板状の一例であり、その(イ)は斜視図、
(口)はA−A線断面図である.この例では,!(4
)により開閉できるようになっている.第3図は筒状の
一例であり、これを縦割で示したものであって、!(4
)、又は底(5)により開閉できる.又第4図は外筒(
6)と内筒(7)とから或る例であり、これ等外筒(6
)と内筒(7)との間に形威される円筒状空間に熱絶縁
体(2)が収納されている.尚内簡の内部空間(8)は
加熱すべき物体を載置する場所である。 第l〜4図何れに於いても開閉できる部分の構造として
は熱絶縁体が収納でき且つ交換できる構造であれば良く
、通常の蓋の様なものから、ネジや接着剤で仮止めする
構造まで、いかなる構造でも良い. 第1図の断熱体を用いて、これを施工する際の一例を第
5図に示す.各断熱体0)、(1′)・・・で囲まれた
空間に被加熱体を収納することとなる。尚この上部、下
部に同じ断熱体(1)を載置する.又第6図に第3図の
筒状の場合の開閉部分の一例を示す.第6図(イ)は筒
を形威する一側壁(11)をネジで止め、上I021を
用いる例であり、第6図(ロ〉は嵌合する落とし込み式
の上蓋031だけを用いる例である。また第6図(ハ)
は上下に蓋に相当するもの即ち上蓋(ロ)、下蓋+15
1を用いる例であり、下1G5)は必要に応じ接着剤0
6)その他の手段により固定することもできる. 本発明に於いては鞘及び熱絶縁体共に無機質不純物の含
有量がlOpp−特に5pp一以下であることが好まし
い.この際の高純度化手段としては特に特開昭64−1
8986号の方法が好ましい.即ちハロゲン(F, C
I)を含むガスを高温、減圧下にて炭素材に接触せしめ
、無機質不純物を蒸気圧の高い揮発しやすいハロゲン化
金属に転換し、炭素材から離脱させ、精製する方法が一
般的に採用される.このような方法で得られる炭素材の
中の不純物量は第1表に示すように無機質不純物の総量
を重量比で表示するとその他の方法で精製したもので1
0ppm以下、特に厳選された方法(特開昭64−18
986)で実施されたもので5ρpl以下、実質的に3
ppm以下にまで精製することが可能である。 この断熱体を特に半導体製造用のシリコン単結晶引上用
装置内部の材料に使用する場合は、硼素、アルミニウム
、鉄の元素の不純物は夫々1ppm+以下にまで精製さ
れることが必要であるが、上記方法ではこれを充分に達
威できる. 本発明に係る成形断熱体を高純度化する場合、鞘を構成
する等方性高密度炭素材を素材の状態で精製する方法、
或いは予め所定の形状に切削加工を行ってから高純度化
する方法いずれでも良い。 又充填する熱絶縁体そのものを予め上記の方法で高純度
化したものを用意しておき、成形体に組立てることが一
般的であるが、鞘及び熱絶縁体を成形体に組立てて後、
精製処理を行うことも可能である. いま、本発明の黒鉛材が超高純度であることを示すため
に、第1表に特開昭64−18986号の方法により製
造された超高純度黒鉛材中の不純物量と、従来法により
得られた市販高純度品中の不純物量、並びに高純度処理
を全く行わない通常の黒鉛材の不純物量を対比して示し
た. 第1表 但し上記A,B及びCの各試料は夫々次のものである. 試料A:特開昭64−18986号による製品.原料黒
鉛材は試料Cを高純度化容器を用いて内圧20〜25T
orr, 9(10゜Cで4HR. , 2450〜2
5(10℃で10HR,途中ジクロルジフルオルメタン
3 1 NTR/kgで高純度化、更に3(100℃に
て20tlRの条件で製造したもの。 試料B:試料Cを常圧高純度化処理を行ったもの。 試料C:市販品(見掛け密度1.80の等方性黒鉛材、
高純度化する前のもの)、東洋炭素株式会社製. 又分析方法は発光分光分析法及び原子吸光分析によった
.数字の単位はppm、(−)印は「検出されず」を表
す. 〔発明の効果〕 このように炭塵噴出を防止し、且つ無機質不純物を除去
した精製された成形断熱体は、シリコン単結晶引上装置
(通称Cz炉)、ガリウムー砒素エビタキシャル生或反
応装置用内部断熱材内部に使用される成形断熱体や、C
VD反応装置内部の断熱体、HIP装置内断熱体等、精
密製品を製造、製作する反応装置、加工装置の内部断熱
体及び高温ガス炉、核融合反応装置等、原子炉の内部断
熱材として広く使用することができる。 例えば内、外筒及び上蓋、底栓を構戒する炭素材として
、東洋炭素■製高強度等方性黒鉛材料IG110(引張
り強さ250、曲げ強さ4(10、圧總強さ8(10k
gf/ cj)を用い、内部熱絶縁体として、ピンチ系
フェルト状炭素材を原料とし、これに少量のフェノール
樹脂を用い円筒状に成形したものを挿入、充填した成形
断熱体を使用し、常法によりシリコン単結晶を使用して
エビタキシャル威長膜を実際に形威せしめた結果、シリ
コンウエバー上に形威されたエビタキシャル成長膜は、
比抵抗が30±δΩロと極めて良質なものであった.こ
れに対し従来市販の断熱体を用いた場合は、28±8Ω
備と平均的に低く、且つ製品の品質の変動範囲が若干大
きい結果を示した.又顕微鏡下にての観察では、前者は
全く炭素塵は発見され無かったが、後者は1(10個に
1個の割合で炭素塵が発見された.4、
第1〜4図は本発明の断熱体の一例を示す図面であり、
第5図はその総立時の状態を示す説明図である。第6図
は本発明断熱体の開閉部分を説明するための図面である
. 1・・・鞘 2・・・熱絶縁体 3・・・小孔 4・・・蓋 5・・・底 6・・・外筒 7・・・内筒 8・・・内部空間 11・・・側壁 l2・・・上蓋 13・・・上蓋 14・・・上蓋 l5・・・下蓋 16・・・接着剤 (以 上) III 図 (イ) M 2 図 (イ) 2′ (口) 第 3 図 1 第 4 図 Cイ) 第 5 図 1−2
第5図はその総立時の状態を示す説明図である。第6図
は本発明断熱体の開閉部分を説明するための図面である
. 1・・・鞘 2・・・熱絶縁体 3・・・小孔 4・・・蓋 5・・・底 6・・・外筒 7・・・内筒 8・・・内部空間 11・・・側壁 l2・・・上蓋 13・・・上蓋 14・・・上蓋 l5・・・下蓋 16・・・接着剤 (以 上) III 図 (イ) M 2 図 (イ) 2′ (口) 第 3 図 1 第 4 図 Cイ) 第 5 図 1−2
Claims (12)
- (1) 等方性黒鉛材の鞘を外被材とし、内部空間に炭
素質多孔体から成る熱絶縁体を収納して構成されている
ことを特徴とする炭素質成形断熱体 - (2) 上記鞘の一部を取り外し可能な構造となし、且
つ上記熱絶縁体を交換可能な構造となした請求項1に記
載の断熱体 - (3) 鞘の少なくとも一部に気体排出用穴を設けた請
求項1に記載の成形断熱体 - (4) 鞘を構成する等方性黒鉛又は(及び)熱絶縁体
を構成する炭素質多孔体の無機質不純物の総和が10p
pm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の成形
断熱体 - (5) 不純物中の硼素、アルミニウム及び鉄の総量が
5ppm以下である請求項4に記載の成形断熱体 - (6) 熱絶縁体が炭素質フェルトである請求項1乃至
5のいずれかに記載の成形断熱体 - (7) 熱絶縁体が膨張黒鉛である請求項1乃至5のい
ずれかに記載の成形断熱体 - (8) 熱絶縁体が炭素質中空球状体を主成分として成
っている請求項1乃至5のいずれかに記載の成形断熱体 - (9) 外筒管と内筒管とから構成され、これ等で構成
される空間に熱絶縁体を収納した構造を有する請求項1
乃至8のいずれかに記載の成形断熱体 - (10) 取り外し可能な底栓及び上蓋の少なくとも1
つを有する請求項9に記載の成形断熱体 - (11) 単結晶引上げ装置用材料である請求項1乃至
10のいずれかに記載の成形断熱体 - (12) 化学的蒸着装置用材料である請求項1乃至1
0のいずれかに記載の成形断熱体
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1158644A JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1158644A JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0323209A true JPH0323209A (ja) | 1991-01-31 |
JP2805160B2 JP2805160B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=15676213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1158644A Expired - Lifetime JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805160B2 (ja) |
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-
1989
- 1989-06-21 JP JP1158644A patent/JP2805160B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2805160B2 (ja) | 1998-09-30 |
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