JP2805160B2 - 炭素質成形断熱体 - Google Patents
炭素質成形断熱体Info
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- JP2805160B2 JP2805160B2 JP1158644A JP15864489A JP2805160B2 JP 2805160 B2 JP2805160 B2 JP 2805160B2 JP 1158644 A JP1158644 A JP 1158644A JP 15864489 A JP15864489 A JP 15864489A JP 2805160 B2 JP2805160 B2 JP 2805160B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素質断熱体及びその用途に関するものであ
る。
る。
チョコラルスキー法単結晶引上装置やCVD(化学蒸
着)炉等には耐熱性、耐食性があり、且つ自体(炭素)
の蒸気圧が低く、製品汚染が少ない性質を利用して、炉
内の構造材料として、ルツボ、支持構造材料、サセプタ
ー(ヒーター)と共に断熱体としても炭素材料が一般的
に用いられている。
着)炉等には耐熱性、耐食性があり、且つ自体(炭素)
の蒸気圧が低く、製品汚染が少ない性質を利用して、炉
内の構造材料として、ルツボ、支持構造材料、サセプタ
ー(ヒーター)と共に断熱体としても炭素材料が一般的
に用いられている。
従来炭素質断熱体としては、炭素質フェルト、炭素質
中空球を固めたもの、膨張黒鉛を樹脂で固めて焼成した
もの等が用いられ、これ等熱絶縁材料をそのまま又は外
側を炭素質セメント等で覆い、固め、適宜の寸法、形状
に成形したものが普通に用いられている。
中空球を固めたもの、膨張黒鉛を樹脂で固めて焼成した
もの等が用いられ、これ等熱絶縁材料をそのまま又は外
側を炭素質セメント等で覆い、固め、適宜の寸法、形状
に成形したものが普通に用いられている。
これ等従来の断熱体はこれを使用するに際しては、こ
れ等断熱体を適宜な手段で組立てて断熱構造を形成する
のが通常である。
れ等断熱体を適宜な手段で組立てて断熱構造を形成する
のが通常である。
しかし乍らこの種従来の断熱体に於いては次の様な難
点がある。
点がある。
(イ)断熱体を構成している熱絶縁体がその使用により
常圧−減圧を繰り返すことにより断熱体就中熱絶縁体が
圧縮、延伸を繰り返し、脆い炭素材が次第に細片乃至粉
化し、断熱体としての断熱特性が低下するばかりでな
く、発生する微細な炭塵が雰囲気中に放出され、製品の
汚染原因となる。
常圧−減圧を繰り返すことにより断熱体就中熱絶縁体が
圧縮、延伸を繰り返し、脆い炭素材が次第に細片乃至粉
化し、断熱体としての断熱特性が低下するばかりでな
く、発生する微細な炭塵が雰囲気中に放出され、製品の
汚染原因となる。
(ロ)従来の断熱体自体不純物の含量が高い。これ等炭
素質断熱体は、従来それ自身の純度就中無機質不純物の
量を特に低減するという手段が採用されておらず、例え
ば無機質不純物が10ppm以下の炭素材を使用したものは
全く無かった。高純度の炭素材即ち該不純物が10ppm以
下という炭素材を各種炭素製品として使用すること自体
は、例えば特開昭64−18986号で、黒鉛サセプター、黒
鉛ルツボ等に使用して好成績を上げられることが提案さ
れている。しかし乍らこの種炭素質断熱体として、例え
ば高純度の炭素材を使用したとしても、断熱体としては
上記(イ)の難点が未解決のまま残存する。
素質断熱体は、従来それ自身の純度就中無機質不純物の
量を特に低減するという手段が採用されておらず、例え
ば無機質不純物が10ppm以下の炭素材を使用したものは
全く無かった。高純度の炭素材即ち該不純物が10ppm以
下という炭素材を各種炭素製品として使用すること自体
は、例えば特開昭64−18986号で、黒鉛サセプター、黒
鉛ルツボ等に使用して好成績を上げられることが提案さ
れている。しかし乍らこの種炭素質断熱体として、例え
ば高純度の炭素材を使用したとしても、断熱体としては
上記(イ)の難点が未解決のまま残存する。
(ハ)上記粉塵の難点を解決する手段として断熱体を構
成する炭素質熱絶縁体、例えばフェルト、を外被層で覆
う手段も開発されているが(特開昭63−149142号)、次
の様な難点がある。例えば熱絶縁体を覆う外被層は比較
的剛性が少なく壊れ易い。特に角部等が僅かな衝撃で剥
離、破断することが多く、そのような場合、真空系の反
応装置内で断熱体として用いた場合、微細な炭塵を噴出
し、製品の炭塵汚染の源になる欠点があった。又このよ
うに外被層が破損した場合大きい破損箇所は再び炭素系
接着材又は炭素セメントによる固化等で補修はするが、
小さい破損箇所は発見し難い。そのような補修は経費が
崇み補修箇所によっては全体を取り替えねばならない欠
点があった。
成する炭素質熱絶縁体、例えばフェルト、を外被層で覆
う手段も開発されているが(特開昭63−149142号)、次
の様な難点がある。例えば熱絶縁体を覆う外被層は比較
的剛性が少なく壊れ易い。特に角部等が僅かな衝撃で剥
離、破断することが多く、そのような場合、真空系の反
応装置内で断熱体として用いた場合、微細な炭塵を噴出
し、製品の炭塵汚染の源になる欠点があった。又このよ
うに外被層が破損した場合大きい破損箇所は再び炭素系
接着材又は炭素セメントによる固化等で補修はするが、
小さい破損箇所は発見し難い。そのような補修は経費が
崇み補修箇所によっては全体を取り替えねばならない欠
点があった。
(ニ)又この種断熱体を施工する方法として、断熱体を
炭素質セメント類で被覆したものであれ、外皮を設けた
ものであれ、いずれも断熱体を構成する熱絶縁体を取り
替える際には熱絶縁体のみを取り替えることが極めて難
しく、構築した断熱体を全て取り壊して貼り替えること
が通常行われている。
炭素質セメント類で被覆したものであれ、外皮を設けた
ものであれ、いずれも断熱体を構成する熱絶縁体を取り
替える際には熱絶縁体のみを取り替えることが極めて難
しく、構築した断熱体を全て取り壊して貼り替えること
が通常行われている。
本発明は炭塵汚染の極めて少ない成形断熱体を提供す
ることを目的とし、且つ熱絶縁体の劣化交換に当たって
も、迅速、簡単、経済的な断熱体を提供することであ
る。
ることを目的とし、且つ熱絶縁体の劣化交換に当たって
も、迅速、簡単、経済的な断熱体を提供することであ
る。
本発明者は上記の従来の断熱体の欠点を解決すべく研
究、試作、試用を重ねた結果、次のことが明らかとなっ
た。
究、試作、試用を重ねた結果、次のことが明らかとなっ
た。
(イ)炭素(等方性)材料で鞘(外被材)を作り、その
空間に熱絶縁体を収納、充填する方法を採用したこと。
空間に熱絶縁体を収納、充填する方法を採用したこと。
このように炭素材料製鞘、就中剛性の大きい等方製炭
素材で鞘を作り、内部に熱絶縁体を収納、充填するの
で、熱絶縁体の取り替え交換は極めて容易であり、又鞘
は炭素材料で製造されているため、特には剛性の大きい
等方性炭素材で製造されているため、破損や剥離の心配
はなく、又内部の熱絶縁体の粉塵は鞘の内部から外部に
飛散することは極めて少なく、従来の難点が全て解消さ
れる。
素材で鞘を作り、内部に熱絶縁体を収納、充填するの
で、熱絶縁体の取り替え交換は極めて容易であり、又鞘
は炭素材料で製造されているため、特には剛性の大きい
等方性炭素材で製造されているため、破損や剥離の心配
はなく、又内部の熱絶縁体の粉塵は鞘の内部から外部に
飛散することは極めて少なく、従来の難点が全て解消さ
れる。
(ロ)鞘である外皮の一部例えばその上部に気体の流通
自在なる小さい孔をあけ、断熱体が真空系で用いられた
場合にも、断熱体の外部が常圧と真空条件下と圧力変動
にも追随できるようにしたこと。この際の小孔は特に鞘
の上部が好ましいこと。即ち炭塵が生じたとしても、空
間の底部に微細炭粉が溜まり、外部への噴出を極力抑え
ることができる。若し必要ならば更に内部に炭素質のス
トレーナーを付設することも可能である。
自在なる小さい孔をあけ、断熱体が真空系で用いられた
場合にも、断熱体の外部が常圧と真空条件下と圧力変動
にも追随できるようにしたこと。この際の小孔は特に鞘
の上部が好ましいこと。即ち炭塵が生じたとしても、空
間の底部に微細炭粉が溜まり、外部への噴出を極力抑え
ることができる。若し必要ならば更に内部に炭素質のス
トレーナーを付設することも可能である。
(ハ)製品の汚染源としては、炭素系微細粉塵と無機質
不純物によるものとに大別されるが、後者の無機質不純
物は鞘及び熱絶縁体共に不純物量を総量10ppm好ましく
は5ppm以下に精製した炭素材を用いることにより解決さ
れること。尚この際の無機質不純物の除去方法は、各種
の方法で良いが、特に特開昭64−18996号に記される方
法が好ましい。
不純物によるものとに大別されるが、後者の無機質不純
物は鞘及び熱絶縁体共に不純物量を総量10ppm好ましく
は5ppm以下に精製した炭素材を用いることにより解決さ
れること。尚この際の無機質不純物の除去方法は、各種
の方法で良いが、特に特開昭64−18996号に記される方
法が好ましい。
(ニ)鞘の一つの形態として外筒と内筒とから成るもの
を使用することもできる。即ち外筒と内筒とで形成され
る空間に熱絶縁体を充填したものである。形成される円
筒空間頂部には着脱自在なる炭素質の栓を蓋として用
い、円筒空間内の熱絶縁体の劣化に際しては、蓋を取り
除き内部の劣化した炭素質熱絶縁体及び底部に溜まった
炭素粉を取り除き、新しく同形の熱絶縁体を新たに充填
する。
を使用することもできる。即ち外筒と内筒とで形成され
る空間に熱絶縁体を充填したものである。形成される円
筒空間頂部には着脱自在なる炭素質の栓を蓋として用
い、円筒空間内の熱絶縁体の劣化に際しては、蓋を取り
除き内部の劣化した炭素質熱絶縁体及び底部に溜まった
炭素粉を取り除き、新しく同形の熱絶縁体を新たに充填
する。
本発明に於いて使用される熱絶縁体としては特殊なも
のでなくても良く、従来公知のもの例えば、炭素質フェ
ルト、膨張黒鉛圧密体、中空黒鉛球成形体、発泡炭素等
何れも使用することができる。これ等は予め適用される
鞘の大きさに成形されておれば良く、これにより簡単に
交換が可能である。又場合によっては粒状でも良い。こ
のような熱絶縁体は剛性の高い、高強度の炭素材の鞘内
に単に格納、装填されるだけであるので、製作も容易で
価格も安く交換の手間や所要時間も少なく、極めて有利
となる。
のでなくても良く、従来公知のもの例えば、炭素質フェ
ルト、膨張黒鉛圧密体、中空黒鉛球成形体、発泡炭素等
何れも使用することができる。これ等は予め適用される
鞘の大きさに成形されておれば良く、これにより簡単に
交換が可能である。又場合によっては粒状でも良い。こ
のような熱絶縁体は剛性の高い、高強度の炭素材の鞘内
に単に格納、装填されるだけであるので、製作も容易で
価格も安く交換の手間や所要時間も少なく、極めて有利
となる。
本発明に於いて使用する外皮材たる鞘は炭素材で製造
される。特に好ましくは剛性が大きく均質であり、切除
により薄肉切除、成形加工の容易な炭素材、即ち等方性
高密度黒鉛材料、例えばIG110(東洋炭素(株)製)を
その代表例として挙げられる。炭素材としては黒鉛も含
まれる。この際の炭素材の強度としては少なくとも引張
り強度100kgf/cm2、曲げ強さ300kgf/cm2、圧縮強さ500k
gf/cm2程度以上、好ましくは引張り強度200kgf/cm2、曲
げ強さ350kgf/cm2、圧縮強さ700kgf/cm2以上のものが使
用される。
される。特に好ましくは剛性が大きく均質であり、切除
により薄肉切除、成形加工の容易な炭素材、即ち等方性
高密度黒鉛材料、例えばIG110(東洋炭素(株)製)を
その代表例として挙げられる。炭素材としては黒鉛も含
まれる。この際の炭素材の強度としては少なくとも引張
り強度100kgf/cm2、曲げ強さ300kgf/cm2、圧縮強さ500k
gf/cm2程度以上、好ましくは引張り強度200kgf/cm2、曲
げ強さ350kgf/cm2、圧縮強さ700kgf/cm2以上のものが使
用される。
鞘自体の形状は何等限定されず、熱絶縁体を内部に収
納でき、この熱絶縁体を取り替え交換できる形態であれ
ば良い。好ましい形状を例示すれば第1〜4図の通りで
ある。更に各図について詳しく説明すると以下の通りで
ある。第1図は四角形乃至角形板状の一例であり、その
(イ)は斜視図、(ロ)はA−A線断面図である。図中
(1)は鞘、(2)は熱絶縁体であり、(3)は小孔で
ある。鞘(1)はその少なくとも一部が開閉できるよう
になっており、これを用いて熱絶縁体(2)を交換す
る。第2図は円板状の一例であり、その(イ)には斜視
図、(ロ)はA−A線断面図である。この例では蓋
(4)により開閉できるようになっている。第3図は筒
状の一例であり、これを縦割で示したものであって、蓋
(4)、又は底(5)により開閉できる。又第4図は外
筒(6)と内筒(7)とから成る例であり、これ等外筒
(6)と内筒(7)との間に形成される円筒状空間に熱
絶縁体(2)が収納されている。尚内筒の内部空間
(8)は加熱すべき物体を載置する場所である。
納でき、この熱絶縁体を取り替え交換できる形態であれ
ば良い。好ましい形状を例示すれば第1〜4図の通りで
ある。更に各図について詳しく説明すると以下の通りで
ある。第1図は四角形乃至角形板状の一例であり、その
(イ)は斜視図、(ロ)はA−A線断面図である。図中
(1)は鞘、(2)は熱絶縁体であり、(3)は小孔で
ある。鞘(1)はその少なくとも一部が開閉できるよう
になっており、これを用いて熱絶縁体(2)を交換す
る。第2図は円板状の一例であり、その(イ)には斜視
図、(ロ)はA−A線断面図である。この例では蓋
(4)により開閉できるようになっている。第3図は筒
状の一例であり、これを縦割で示したものであって、蓋
(4)、又は底(5)により開閉できる。又第4図は外
筒(6)と内筒(7)とから成る例であり、これ等外筒
(6)と内筒(7)との間に形成される円筒状空間に熱
絶縁体(2)が収納されている。尚内筒の内部空間
(8)は加熱すべき物体を載置する場所である。
第1〜4図何れに於いても開閉できる部分の構造とし
ては熱絶縁体が収納でき且つ交換できる構造であれば良
く、通常の蓋の様なものから、ネジや接着剤で仮止めす
る構造まで、いかなる構造でも良い。
ては熱絶縁体が収納でき且つ交換できる構造であれば良
く、通常の蓋の様なものから、ネジや接着剤で仮止めす
る構造まで、いかなる構造でも良い。
第1図の断熱体を用いて、これを施工する際の一例を
第5図に示す。各断熱体(1−1),(1−2)…で囲
まれた空間に被加熱体を収納することとなる。尚この上
部、下部に同じ断熱体を載置する。又第6図に第3図の
筒状の場合の開閉部分の一例を示す。第6図(イ)は筒
を形成する一側壁(11)をネジで止め、上蓋(12)を用
いる例であり、第6図(ロ)は嵌合する落とし込み式の
上蓋(13)だけを用いる例である。また第6図(ハ)は
上下に蓋に相当するもの即ち上蓋(14)、下蓋(15)を
用いる例であり、下蓋(15)は必要に応じ接着剤(16)
その他の手段により固定することもできる。
第5図に示す。各断熱体(1−1),(1−2)…で囲
まれた空間に被加熱体を収納することとなる。尚この上
部、下部に同じ断熱体を載置する。又第6図に第3図の
筒状の場合の開閉部分の一例を示す。第6図(イ)は筒
を形成する一側壁(11)をネジで止め、上蓋(12)を用
いる例であり、第6図(ロ)は嵌合する落とし込み式の
上蓋(13)だけを用いる例である。また第6図(ハ)は
上下に蓋に相当するもの即ち上蓋(14)、下蓋(15)を
用いる例であり、下蓋(15)は必要に応じ接着剤(16)
その他の手段により固定することもできる。
本発明に於いては鞘及び熱絶縁体共に無機質不純物の
含有量が10ppm特に5ppm以下であることが好ましい。こ
の際の高純度化手段としては特に特開昭64−18986号の
方法が好ましい。即ちハロゲン(F、Cl)を含むガスを
高温、減圧下にて炭素材に接触せしめ、無機質不純物を
蒸気圧の高い揮発しやすいハロゲン化金属に転換し、炭
素材から離脱させ、精製する方法が一般的に採用され
る。
含有量が10ppm特に5ppm以下であることが好ましい。こ
の際の高純度化手段としては特に特開昭64−18986号の
方法が好ましい。即ちハロゲン(F、Cl)を含むガスを
高温、減圧下にて炭素材に接触せしめ、無機質不純物を
蒸気圧の高い揮発しやすいハロゲン化金属に転換し、炭
素材から離脱させ、精製する方法が一般的に採用され
る。
このような方法で得られる炭素材の中の不純物量は第
1表に示すように無機質不純物の総量を重量比で表示す
るとその他の方法で精製したもので10ppm以下、特に厳
選された方法(特開昭64−18986)で実施されたもので5
ppm以下、実質的に3ppm以下にまで精製することが可能
である。
1表に示すように無機質不純物の総量を重量比で表示す
るとその他の方法で精製したもので10ppm以下、特に厳
選された方法(特開昭64−18986)で実施されたもので5
ppm以下、実質的に3ppm以下にまで精製することが可能
である。
この断熱体を特に半導体製造用のシリコン単結晶引上
用装置内部の材料に使用する場合は、硼素、アルミニウ
ム、鉄の元素の不純物は夫々1ppm以下にまで精製される
ことが必要であるが、上記方法ではこれを充分に達成で
きる。
用装置内部の材料に使用する場合は、硼素、アルミニウ
ム、鉄の元素の不純物は夫々1ppm以下にまで精製される
ことが必要であるが、上記方法ではこれを充分に達成で
きる。
本発明に係る成形断熱体を高純度化する場合、鞘を構
成する等方性高密度炭素材を素材の状態で精製する方
法、或いは予め所定の形状に切削加工を行ってから高純
度化する方法いずれでも良い。
成する等方性高密度炭素材を素材の状態で精製する方
法、或いは予め所定の形状に切削加工を行ってから高純
度化する方法いずれでも良い。
又充填する熱絶縁体そのものを予め上記の方法で高純
度化したものを用意しておき、成形体に組立てることが
一般的であるが、鞘及び熱絶縁体を成形体に組立てて
後、精製処理を行うことも可能である。
度化したものを用意しておき、成形体に組立てることが
一般的であるが、鞘及び熱絶縁体を成形体に組立てて
後、精製処理を行うことも可能である。
いま、本発明の黒鉛材が超高純度であることを示すた
めに、第1表に特開昭64−18986号の方法により製造さ
れた超高純度黒鉛材中の不純物量と、従来法により得ら
れた市販高純度品中の不純物量、並びに高純度処理を全
く行わない通常の黒鉛材の不純物量を対比して示した。
めに、第1表に特開昭64−18986号の方法により製造さ
れた超高純度黒鉛材中の不純物量と、従来法により得ら
れた市販高純度品中の不純物量、並びに高純度処理を全
く行わない通常の黒鉛材の不純物量を対比して示した。
但し上記A、B及びCの各試料は夫々次のものであ
る。
る。
試料A:特開昭64−18986号による製品。原料黒鉛材料は
試料Cを高純度化容器を用いて内圧20〜25Torr、900℃
で4HR、2450〜2500℃で10HR、途中ジクロルジフルオル
メタン3HTR/kgで高純度化、更に3000℃にて20HRの条
件で製造したもの。
試料Cを高純度化容器を用いて内圧20〜25Torr、900℃
で4HR、2450〜2500℃で10HR、途中ジクロルジフルオル
メタン3HTR/kgで高純度化、更に3000℃にて20HRの条
件で製造したもの。
試料B:試料Cを常圧高純度化処理を行ったもの。
試料C:市販品(見掛け密度1.80の等方性黒鉛材、高純度
化する前のもの)、東洋炭素株式会社製。
化する前のもの)、東洋炭素株式会社製。
又分析方法は発光分光分析方法及び原子吸光分析によ
った。数字の単位はppm、(−)印は「検出されず」を
表す。
った。数字の単位はppm、(−)印は「検出されず」を
表す。
このように炭塵噴出を防止し、且つ無機質不純物を除
去した精製された成形断熱体は、シリコン単結晶引上装
置(通称CZ炉)、ガリウム−砒素エピタキシャル生成反
応装置用内部断熱材内部に使用される成形断熱体や、CV
D反応装置内部の断熱体、HIP装置内断熱体等、精密製品
を製造、製作する反応装置、加工装置の内部断熱体及び
高温ガス炉、核融合反応装置等、原子炉の内部断熱材と
して広く使用することができる。
去した精製された成形断熱体は、シリコン単結晶引上装
置(通称CZ炉)、ガリウム−砒素エピタキシャル生成反
応装置用内部断熱材内部に使用される成形断熱体や、CV
D反応装置内部の断熱体、HIP装置内断熱体等、精密製品
を製造、製作する反応装置、加工装置の内部断熱体及び
高温ガス炉、核融合反応装置等、原子炉の内部断熱材と
して広く使用することができる。
例えば内、外筒及び上蓋、底栓を構成する炭素材とし
て、東洋炭素(株)製高強度等方性黒鉛材料IG110(引
張り強さ250、曲げ強さ400、圧縮強さ800kgf/cm2)を用
い、内部熱絶縁体として、ピッチ系フェルト状炭素材を
原料とし、これに少量のフェノール樹脂を用い円筒状に
成形したものを挿入、充填した成形断熱体を使用し、常
法によりシリコン単結晶を使用してエピタキシャル成長
膜を実際に形成せしめた結果、シリコンウエハー上に形
成されたエピタキシャル成長膜は、比抵抗が30±5Ωcm
と極めて良質なものであった。これに対し従来市販の断
熱体を用いた場合は、28±8Ωcmと平均的に低く、且つ
製品の品質の変動範囲が若干大きい結果を示した。又顕
微鏡下にての観察では、前者は全く炭素塵は発見され無
かったが、後者は100個に1個の割合で炭素塵が発見さ
れた。
て、東洋炭素(株)製高強度等方性黒鉛材料IG110(引
張り強さ250、曲げ強さ400、圧縮強さ800kgf/cm2)を用
い、内部熱絶縁体として、ピッチ系フェルト状炭素材を
原料とし、これに少量のフェノール樹脂を用い円筒状に
成形したものを挿入、充填した成形断熱体を使用し、常
法によりシリコン単結晶を使用してエピタキシャル成長
膜を実際に形成せしめた結果、シリコンウエハー上に形
成されたエピタキシャル成長膜は、比抵抗が30±5Ωcm
と極めて良質なものであった。これに対し従来市販の断
熱体を用いた場合は、28±8Ωcmと平均的に低く、且つ
製品の品質の変動範囲が若干大きい結果を示した。又顕
微鏡下にての観察では、前者は全く炭素塵は発見され無
かったが、後者は100個に1個の割合で炭素塵が発見さ
れた。
第1〜4図は本発明の断熱体の一例を示す図面であり、
第5図はその組立時の状態を示す説明図である。第6図
は本発明断熱体の開閉部分を説明するための図面であ
る。 1……鞘、8……内部空間 2……熱絶縁体、11……側壁 3……小孔、12……上蓋 4……蓋、13……上蓋 5……底、14……上蓋 6……外筒、15……下蓋 7……内筒、16……接着剤
第5図はその組立時の状態を示す説明図である。第6図
は本発明断熱体の開閉部分を説明するための図面であ
る。 1……鞘、8……内部空間 2……熱絶縁体、11……側壁 3……小孔、12……上蓋 4……蓋、13……上蓋 5……底、14……上蓋 6……外筒、15……下蓋 7……内筒、16……接着剤
Claims (12)
- 【請求項1】等方性黒鉛材の鞘を外被材とし、内部空間
に炭素質多孔体から成る熱絶縁体を収納して構成されて
いることを特徴とする炭素質成形断熱体 - 【請求項2】上記鞘の一部を取り外し可能な構造とな
し、且つ上記熱絶縁体を交換可能な構造となした請求項
1に記載の断熱体 - 【請求項3】鞘の少なくとも一部に気体排出用穴を設け
た請求項1に記載の成形断熱体 - 【請求項4】鞘を構成する等方性黒鉛又は(及び)熱絶
縁体を構成する炭素質多孔体の無機質不純物の総和が10
ppm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の成形
断熱体 - 【請求項5】不純物中の硼素、アルミニウム及び鉄の総
量が5ppm以下である請求項4に記載の成形断熱体 - 【請求項6】熱絶縁体が炭素質フェルトである請求項1
乃至5のいずれかに記載の成形断熱体 - 【請求項7】熱絶縁体が膨張黒鉛である請求項1乃至5
のいずれかに記載の成形断熱体 - 【請求項8】熱絶縁体が炭素質中空球状体を主成分とし
て成っている請求項1乃至5のいずれかに記載の成形断
熱体 - 【請求項9】外筒管と内筒管とから構成され、これ等で
構成される空間に熱絶縁体を収納した構造を有する請求
項1乃至8のいずれかに記載の成形断熱体 - 【請求項10】取り外し可能な底栓及び上蓋の少なくと
も1つを有する請求項9に記載の成形断熱体 - 【請求項11】単結晶引上げ装置用材料である請求項1
乃至10のいずれかに記載の成形断熱体 - 【請求項12】化学的蒸着装置用材料である請求項1乃
至10のいずれかに記載の成形断熱体
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JP1158644A JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1158644A JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
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Family Applications (1)
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JP1158644A Expired - Lifetime JP2805160B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 炭素質成形断熱体 |
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