JPH03231924A - 芳香族ポリチアゾールの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリチアゾールの製造方法

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JPH03231924A
JPH03231924A JP12515490A JP12515490A JPH03231924A JP H03231924 A JPH03231924 A JP H03231924A JP 12515490 A JP12515490 A JP 12515490A JP 12515490 A JP12515490 A JP 12515490A JP H03231924 A JPH03231924 A JP H03231924A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、機械的性質、耐薬品性、電気的性質
等に優れた剛直芳香族ポリマーとなる芳香族ポリチアゾ
ールの製造方法に関し、特に、十分に低い温度で、通常
の有機溶媒を用いて容易に芳香族ポリチアゾールを製造
することができる方法に関する。
〔従来の技術〕
チアゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、オキ
サジノン環等の複素環を繰り返し単位内に有する高分子
は、剛直性が高く、高強度、高弾性率、高耐熱性高分子
として注目されている。
中でもチアゾール環を有する芳香族ポリチアゾールは、
その優れた機械的強度により、単独で又は他のエンジニ
アリングプラスチックと複合して、金属材料に代替する
プラスチック材料としての使用が期待されている。
しかしながら、芳香族ポリチアゾールはその高い剛直性
のために一般に溶解性に乏しく、メタスルホン酸やクロ
ロスルホン酸などの一部の強酸にしか溶解しないために
、その成形において問題があった。
芳香族ポリチアゾールは、従来より、芳香族ジアミノジ
チオール化合物とジカルボン酸誘導体、とくに塩化物と
から製造されているが、芳香族ポリチアゾールを製造後
にそれを成形するのでは、上記した成形性の問題が残り
、好ましくない。そこで、まず芳香族ポリチアゾールの
前駆物質を合成し、次いでその閉環反応を行うことによ
り芳香族ポリチアゾールとする方法が一般に採用される
ようになってきた。芳香族ポリチアゾールの前駆物質は
有機溶媒に可溶であるので、前駆物質の段階で成形加工
した後にチアゾール閉環反応を行えば、上記の成形性の
問題を回避して、所望の形状の成形品を得ることができ
る。
ところで芳香族ポリチアゾールの前駆物質は、一般にポ
リリン酸等の存在下で、芳香族ジアミノジチオール化合
物又はその塩とジカルボン酸又はその誘導体との混合物
を160℃以上の温度に加熱することにより製造されて
いるが、ポリリン酸の存在下で上記温度にまで加熱する
場合、重合反応をコントロールするのが難しく、従って
多くの場合ポリチアゾールにまで反応が進んでしまうと
いう問題があった。このため芳香族ポリチアゾールの前
駆物質を得るために種々の試みがなされた。
特開昭60−223824号は、芳香族及び/又は複素
環式ジアミノジチオール化合物を、カルボジイミドの存
在下でジカルボン酸と反応させることによりポリチアゾ
ール前駆物質を製造する方法を開示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記方法の反応はカルボジイミドの存在下で行
うもので、前駆物質が不活性の閉環生成物に変化しない
温度で進行すると記載されているが、実際に得られるポ
リチアゾール前駆物質はフォトレジストとして使用する
ような低分子量のもので、本発明の目的とする分子複合
材に使用するような高強度ポリマーの前駆物質としては
適さないものであった。
そこで本出願人は、芳香族ポリチアゾールの前駆物質を
安定的に製造する方法として、芳香族ジアミノジチオー
ル化合物又はその塩と、ジカルボン酸誘導体とを界面重
合法を用いて重合することを特徴とする方法(特願昭6
3−136733号)、及び芳香族ジアミノジチオール
化合物の塩と、ジカルボン酸誘導体とを、リン酸化合物
の存在下に70〜140℃の温度条件で重合することを
特徴とする方法(特願昭63−140807号)につい
て、特許出願をした。
上記の二つの方法によると、芳香族ポリチアゾール前駆
物質をそれまでの諸方法に比べて安定的に効率よく製造
することができる。しかしながら、これらの方法では、
出発物質である芳香族ジアミノジチオール化合物又はそ
の塩におけるチオール基がジカルボン酸誘導体と反応す
ることがあり、また前駆物質の製造過程中にチオール基
が一部閉環反応を起こし、結果的に不溶成分を生成する
可飽性があった。
したがって、本発明の目的は、上記のような不溶成分を
副生ずる心配もなく、安定に、かつ効率よく芳香族ポリ
チアゾール前駆物質を製造し、さらにこの芳香族ポリチ
アゾール前駆物質より機械的性質等の優れた芳香族ポリ
チアゾールを製造する方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、芳香族ポ
リチアゾール前駆物質合成に用いる芳香族ジアミノジチ
オール化合物のチオール基の水素原子を、置換又は無置
換のアルキル基により置換しておけば、前駆物質を安定
的にかつ効率よく製造することができ、さらにこの前駆
物質を適切な温度で加熱すれば、良好な物理的及び化学
的性質を有する芳香族ポリチアゾールとすることができ
ることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、芳香族ジアミノジチオール化合物の塩とジカ
ルボン酸誘導体とから芳香族ポリチアゾールを製造する
本発明の方法は、 (a)前記芳香族ジアミノジチオール化合物の塩と、置
換又は無置換のアルキル基を有するアルキルハライドと
をアルカリ性水溶液中で反応させることにより、前記芳
香族ジアミノジチオール化合物のチオール基の水素原子
を前記アルキル基により置換し、 (b)得られたアルキル基置換芳香族ジアミノジチオー
ル化合物と前記ジカルボン酸誘導体とを重合して芳香族
ポリチアゾール前駆物質を合成し、(c)前記芳香族ポ
リチアゾール前駆物質を加熱してチアゾール閉環反応を
起こし、 もって芳香族ポリチアゾールを製造することを特徴とす
る。
本発明を以下詳細に説明する。
本発明において塩の形態で使用する芳香族ジアミノジチ
オール化合物は芳香族残基の両側にそれぞれアミノ基及
びチオール基を有する化合物であり、芳香族残基はベン
ゼン環に限らず2つ以上のベンゼン環が縮合した芳香族
環でもよく、またビフェニル等のように2つ以上のベン
ゼン環が結合 − したものでもよい。また両側のアミノ基及びチオール基
の位置関係は芳香族残基を中心として左右対称でも点対
称でもよい。このような芳香族ジアミノジチオール化合
物の例としては、 等が挙げられる。
これらの芳香族ジアミノジチオール化合物は、劣化を防
ぐために塩酸塩等の塩の形で使用する。
芳香族ジアミノジチオール化合物のチオール基に結合す
るアルキル基は、置換又は無置換のアルキル基であり、
無置換のアルキル基としては、イソプロピル基、エチル
基、n−プロピル基、nブチル基、se叶ブチル基、t
ert−ブチル基等が挙げられる。アルキル基としては
2級及び3級のア 9 − ルキル基が特に好ましい。
また置換アルキル基としては、カルボキシル基、エステ
ル基、シアノ基又はベンゼン基等により置換されたアル
キル基が好適である。なお、このような置換基を有する
場合には、アルキル基は特に2級のものである必要はな
い。置換基を有するアルキル基としては、例えば、 CH2CH2C−0−CH3、−C11(cII3)−
C−0−C)I3CH2CH2CN  、   −CH
(cH3)CN0 CH2C112C−0−H、−C1l(cH3)−C−
0−H等が挙げられる。
なお、上記の6つの置換アルキル基のうち、上位に示す
2つのエステル基を置換したものにおいては、エステル
結合中の酸素原子に結合するアルキル基がメチル基に限
らず、鎮状の、長いアルキル基であっても良い。
0 特に、芳香族ジアミノジチオール化合物のチオール基の
水素原子を、シアノ基を有するアルキル基又はエステル
基を有するアルキル基で置換しておくと、後述する前駆
物質の閉環反応が250℃〜400℃の低温で起こるの
で好ましい。またこれらの前駆物質の、N−メチル−2
−ピロリドン等の有機溶媒への溶解がより一層容易とな
るので好都合である。
用いるアルキル基の炭素鎖の長さを適度なもの(炭素数
が2〜5程度)にしておけば、後述するように、本発明
の方法により得られるポリチアゾールの前駆物質を用い
て、優れた物理的及び化学的物性を有する分子複合材を
製造することができる。なお、ここで言う分子複合材と
は、ポリチアゾールがマトリックス樹脂となるポリマー
中に分子レベルまで微細に分散してなる、ポリマーブレ
ンド系複合材のことである。この複合材は、ポリチアゾ
ール前駆物質とマトリックス樹脂とをブレンド後、加熱
閉環することにより得られる。
上記したアルキル基は、そのハロゲン化物であ 1− るアルキルハライドとして用いる。なおハロゲン化物と
しては、上記したアルキル基の臭素化物、塩素化物、ヨ
ウ化物等が使用できる。
また、本発明において使用するジカルボン酸の誘導体と
しては、各カルボキシル基を以下のように置換したもの
が挙げられる。
−C−NH2,−C−0−C13 111 0 また上記ジカルボン酸誘導体の残基は芳香族基であるの
が好ましく、たとえば以下のような芳香族基が使用でき
る。なおこのようなジカルボン酸の例としては、テレフ
タル酸が特に好ましい。
= 1 なおジカルボン酸誘導体は、 一種類に限らす二 種以上を併用してもよい。
 3− 次に芳香族ポリチアゾールの製造方法について説明する
本発明の方法は以下の三つのステップからなる。
(1)芳香族ジアミノジチオール化合物の塩とアルキル
ハライドとをアルカリ性水溶液中で反応させて、芳香族
ジアミノジチオール化合物塩のチオール基の水素原子を
アルキル基で置換したモノマーを合成する。
(2)上記のステップ(1)において得られたモノマー
と、ジカルボン酸誘導体とを重合して、芳香族ポリチア
ゾール前駆物質を合成する。
(3)上記芳香族ポリチアゾール前駆物質を加熱してチ
アゾール閉環反応を起こし、芳香族ポリチアゾールを製
造する。
以下、それぞれのステップについて説明する。
まず、ステップ(1)として、芳香族ジアミノジチオー
ル化合物の塩とアルキルハライドとをアルカリ性水性溶
媒中で反応させる。このとき使用するアルカリ性水性溶
媒としては、水、又は水とアルコール(エタノール/又
はメタノール)との混合14〜 溶媒に、水酸化ナトリウム等の塩基性塩を溶解したもの
を使用することができる。溶媒をアルカリ性きすること
で、芳香族ジアミノジチオール化合物の塩を容易に溶解
することができる。またチオール基の求核性を増大させ
、置換反応を助長する。
なお、アルカリ性水性溶媒のアルカリ濃度は30重量%
以下とするのが良い。
この置換反応はO℃〜100℃の範囲で行うことができ
る。温度が0℃未満であると反応速度が遅くなり好まし
くない。また100℃を超す温度とすると副反応が起こ
ってしまい好ましくない。より好ましい反応温度は0℃
〜95℃である。
反応時間は特に制限はないが、一般に2〜24時間程時
間長い。
なお、反応速度を高めるために、溶液の攪拌を行うこと
が好ましい。またアルキルハライドの量を過剰にするこ
とで反応速度を高めることができる。
さらに、七チルトリメチルアンモニウムクロライド、臭
化ローブチルトリフェニルホスホニウム、5 臭化テトラフェニルホスホニウム、18−クラウン6等
を相間移動触媒として加えると、反応速度を高めること
ができる。このような相間移動触媒は、芳香族ジアミノ
ジチオール化合物の塩とアルキルハライドとの反応を速
やかに進行させる。
以上の条件で置換反応を行うことにより、芳香族ジアミ
ノジチオール化合物の塩のチオール基の水素原子をアル
キル基で置換した千ツマ−を得ることができる。
このステップ(1)の反応において、芳香族ジアミノジ
チオール化合物の塩とアルキルハライドとの反応は以下
の通り進行する。ここで、芳香族ジアミノジチオール化
合物の塩の例として 2,5−ジアミノ−1,4−ベン
ゼンジチオールニ塩酸塩を用いる。
また式中X’−Rはアルキルハライドを表す。
■ 次にステップ(2)として、上記ステップ(1)で得ら
れたモノマーと、ジカルボン酸誘導体とを重合し、芳香
族ポリチアゾール前駆物質を合成する。このときステッ
プ(1)で得られた千ツマ−と、ジカルボン酸誘導体と
を等モル混合し、以下に示す条件で重合する。
まず用いる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン
、ヘキサメチルフォスフォリツクトリアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド等が挙げられ、それらの単独又は
混合溶液を使用することができる。また反応性を高める
ために最大限5%のLiCA’、 CaCL等の塩化物
を添加しても良い。
上記の溶媒にステップ(1〕で得たモノマーとジカルボ
ン酸誘導体とを上記溶媒に等モル混合し、20℃〜→−
50℃の温度で重合反応を行う。温度が7 20℃未満であると十分な重合反応が起こらず、また得
られる前駆物質の重合度も低くなる。一方、100℃を
超す温度とするとチアゾール閉環反応が起こる可能性が
あり好ましくない。より好ましくは、−20℃〜30℃
の範囲とする。
またモノマーの濃度は0.1〜2モル/β程度とするの
が良い。モノマー濃度が2モル/βを超す濃度とすると
、モノマーの溶解が難しくなり好ましくない。
ステップ〔2)の重合反応では、重合の反応速度を高め
るために、溶液の攪拌を行うことが好ましい。
また反応時間は、特に制限はないが一般に1〜24時間
程時間上い。
以上の条件で重合反応を行うことにより、閉環反応を起
こすことなく大きな重合度を有する芳香族ポリチアゾー
ル前駆物質が得られる。得られる芳香族ポリチアゾール
前駆物質の固有粘度はη1nh=1.0〜1.7(N−
メチル−2−ピロリドン、30℃)程度である。
ステップ(2)の重合反応において、ステップ(1)で
18 得られた千ツマ−とジカルボン酸誘導体との反応は以下
の通り進行するものと考えられる。ここで、ステップ(
1)で得られたモノマーの例として2,5−ジアミノ−
1,4−ベンゼンジチオールニ塩酸塩のアルキル基置換
体を用い、ジカルボン酸誘導体の例としてテレフタル酸
ジクロライドを用いる。なおnは重合度を表す。
なお、二種のジカルボン酸誘導体を用いてこの重合反応
を行うと、以下に示すようなコポリマーの前駆物質を得
ることになる。ここでAr及びAr’はそれぞれジカル
ボン酸の芳香族基であり、またm及びnは各繰り返し単
位の数(重合度)を表す。
S 得られた芳香族ポリチアゾール前駆物質は、公知の方法
により洗浄及び乾燥することができる。
次に、ステップ(3)において、前駆物質を加熱し、ア
ルキル基(R)を脱離するとともに、その部位でチアゾ
ール環を形成し、芳香族ポリチアゾールを得る。前駆物
質として反応式(2)で得られた芳香族ポリチアゾール
前駆物質を用いれば、下記構造式のポリ−p−フェニレ
ンベンゾビスチアゾールを得ることができる。
より行う。なお250℃未満の加熱であればチアゾール
環の形成が見られない。また600℃を超える加熱とす
るとポリチアゾールが熱分解を開始するので好ましくな
く、500℃を上限とするのが望ましい。特に、チオー
ル基の水素原子を、カルボキシル基、シアノ基又はエス
テル基等を有するアルキルハライドを用いて合成した前
駆物質を用いれば、閉環反応は、250℃〜400℃の
低い温度で閉環反応を行うことができる。
なお、本発明の方法による芳香族ポリチアゾールを用い
た分子複合材を製造する場合には、あらかじめポリチア
ゾールを製造して、それとマトリックス樹脂とを混合す
るのではなく、ポリチアゾールの前駆物質の段階で、こ
れとマトリックス樹脂とを有機溶媒中で混合するのが良
い。ポリチアゾールをマ) IJフックス脂中に均一に
分散したのち、溶媒の除去後加熱し、前駆物質の閉環反
応を起こして分子複合材とする。したがって、前駆物質
が、用いる有機溶媒に対して良好な溶解度を有すること
が必要である。前述したような大きさ1 (長さ)及び種類のアルキル基がチオール基に結合して
なる前駆物質とすれば、有機溶媒への溶解度は大きくな
る。
なお、分子複合材のマトリックス樹脂として用いること
のできるものとしては、芳香族ポリアミド、ジアミンと
酸無水物とからなるポリアミド酸、及びポリイミド等が
ある。
また、前述したようなアルキル基を置換してなる前駆物
質の溶液は液晶性が大となり、前駆物質を溶解している
有機溶媒から容易に前駆物質を紡糸することができる。
したがって、本発明の方法を用いれば、ポリチアゾール
の繊維を製造することも容易となる。前駆物質の溶液の
液晶性を大きくするには、基本的にはチオール基に結合
するアルキル基を長くするほうが良いが、実際には有機
溶媒への溶解度等を考慮して適切な長さとするのが良い
〔作 用〕
本発明によれば、芳香族ジアミノジチオール化合物の塩
のチオール基の水素原子をあらかじめア 2− ルキル基によって置換したモノマーを用い、これとジカ
ルボン酸誘導体とを重合させるために、芳香族ジアミノ
ジチオール化合物のアミノ基が選択的に反応し、前駆物
質が得られる。一方、チオール基はアルキル基によって
保護されることになり、重合部位とはならない。
また、チオール基の水素原子をアルキル基によって置換
した芳香族ジアミノジチオール化合物を用いるために、
ジカルボン酸誘導体との重合反応は、従来の方法に比べ
て低い温度で行うことができ、前駆物質の製造時にチア
ゾール閉環反応が起こる心配もない。特に2級のアルキ
ル基を用いることにより、置換反応が容易になるととも
に、前駆物質の加熱時にアルキル基が脱離しやすくなり
、チアゾール環の形成が容易になる。なお、アルキル基
として、カルボキシル基、エステル基、シアノ基、ベン
ゼン基等を有するものを用いれば、前駆物質の閉環反応
を極めて低い温度で行うことができるようになり、好ま
しい。また、これらの基を有するアルキル基は、N−メ
チル−2−ピロリドン3 等の有機溶媒に極めてよく溶解するので、強酸を用いる
ことなくポリチアゾールを製造することができる利点を
有する。
〔実施例〕
本発明を以下の具体的実施例により詳細に説明する。
実施例1 (1)前駆物質合成用モノマーの合成 水酸化す) IJウム21.6gを蒸留水300mfl
に溶解し、これに2,5〜ジアミノ−1,4−ベンゼン
チオール二塩酸塩30.0gを加え、攪拌しながら氷水
により0℃まで冷却し、これを溶解した。
得られた溶液に、3−ブロモプロピオン酸メチル29、
4mlを攪拌しながら滴下した。なお、この3−ブロモ
プロピオン酸メチルの滴下の途中に、セチルトリメチル
アンモニウムクロライド3.0gを加えた。
セチルトリメチルアンモニウムクロライドの滴下後すぐ
に沈澱が生じた。溶液の攪拌を続けながら、溶液の温度
を徐々に室温まで上げた。
溶液を室温に保持して3時間後、得られた反応=24− 生成物をガラスフィルターにより吸引濾過し、沈澱物を
蒸留水で十分に洗浄した。洗浄後、60℃、真空下で乾
燥した。このようにして得られた固体は黄色であった。
収量は23.6gであった。得られた固体をシクロヘキ
サンを用いて再結晶処理を行い、黄色の針状結晶を得た
。得られた結晶を真空中で乾燥した。
得られた結晶の融点を測定したところ、それは84℃で
あった。また元素分析を行った。結果は以下の通りであ
った。なお、以下の元素分析の表における数値はパーセ
ンテージを表す。
元素分析: C、H2ON 2 S 20 <さらに、
’ It−NMRを測定したところ、3.7ppmおよ
び6.8ppmにそれぞれシングルのピークが観測され
た。
以上の分析により、得られた結晶が以下に示す構造を有
することを確認した。
物質の合成 上記(1)で得られた結晶(千ツマ−) 0.7000
gを、塩化リチウム濃度が5.0重量%のN−メチル−
2−ピロリドン(NMP)溶液4mlに溶解した。
この溶液をドライアイス/氷浴中で冷却し、テレフタル
酸クロライド0.4126gを加えた。溶液を攪拌しな
がら徐々に温度を上げてゆき、0℃に達したところで温
度を0℃に保った。溶液が白く濁ってきたら、溶媒(塩
化リチウム含有NMP)をさらに加え、均一な溶液状態
を保つように攪拌しつづけた。
溶液が粘調を帯び、その固有粘度が1.0程度に 6 
− なったところで溶液の温度を徐々に室温に向けて上げて
いった。
テレフタル酸クロライドを投入後3時間が経過した時点
で、この溶液をゆっくりとメタノールに注いだ。なおこ
の操作はメタノールを攪拌しながら行った。
30分間攪拌を続けた後、濾過し、さらに水−メタノー
ル溶液で一晩還流し、溶媒を除去した。
得られたポリマーを真空中、100℃で24時間乾燥し
た。収量は0.94gで、収率は97%であった。
このポリマーの固有粘度ηInhは1.90 (J/g
)であった。なお固有粘度の測定は塩化リチウム濃度が
5%のNMP中で、ポリマーの濃度を0.5g/〃とじ
、30℃にてウベローデ法により行った。
次に、このポリマーの元素分析を行った。結果を以下に
示す。
= 27 − 元素分析: Ca、H22N2S、O。
以上の結果から、このポリマーは、チオール基の水素原
子をプロピオン酸メチル基で置換したポリ−p−フェニ
レンベンゾビスチアゾールの前駆物質であることを同定
した。
(3)ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾールへの
閉環反応 上記(2)において得られた前駆物質を、窒素雰囲気中
において350℃で30分間加熱した。
加熱後のポリマーの赤外線吸収スペクトル分析(bR)
を行った。得られたIRチャートを、ポリリン酸法によ
って製造したポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾー
ルのそれと比較したところ、両者は一致した。これによ
り、上記(2)で得られた前駆物質は、350℃で30
分の加熱により閉環反応を起こし、ポリ−p−フェニレ
ンベンゾビスチアゾ8 −ルとなることが確かめられた。
実施例2 (1)前駆物質合成用子ツマ−の合成 水酸化ナトリウム21.6gを蒸留水300mA’に溶
解し、これに2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンチオ
ール二塩酸塩30.0gを加え、攪拌しながら氷水によ
り0℃まで冷却し、これを溶解した。
得られた溶液を攪拌しながら3−プロモプロピオノニト
リル22.4mlを滴下した。なお、この3−プロモブ
ロピオノニトリルの滴下の途中に、セチルトリメチルア
ンモニウムクロライド3.0gをカロえた。
セチルトリメチルアンモニウムクロライドの滴下後すぐ
に沈澱が生じた。溶液の攪拌を続けながら、溶液の温度
を室温まで上げた。
溶液を室温に保持して4時間後、得られた反応生成物を
ガラスフィルターにより吸引濾過し、沈澱物を蒸留水で
十分に洗浄した。洗浄後、60℃、真空下で乾燥した。
このようにして得られた固体は黄色であった。収量は5
1.3gであった。
得られた固体を塩化メチレンを用いて再結晶処29 理を行い、黄色の結晶を得た。これを真空中で乾燥した
得られた結晶の融点を測定したところ、それは130℃
であった。また元素分析を行った。結果は以下の通りで
あった。
元素分析: C12H14N < 32さらに、’ I
t−NMRを測定したところ、2.97ppm及び2.
67ppmにトリブレットのピークが、4.63ppm
及び6.79ppmにはシングルのピークが観測された
以上の分析により、得られた化合物が以下に示す化合物
であることを確言忍した。
〇 − (2)ポIJ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール前
駆物質の合成 上記(1)で得られた化合物(千ツマ−) 1.392
0gを、塩化リチウム濃度が5.0重量%のN〜メチル
−2ピロリドン溶液10m1に溶解した。
この溶液を塩水浴中で冷却し、テレフタル酸クロライド
1.0151gを加えた。溶液を攪拌しながら徐々に温
度を上げてゆき、0℃に達したところで温度を0℃に保
った。溶液が白く濁ってきたら、溶媒をさらに加え、均
一な溶液状態を保つように攪拌しつづけた。
溶液が粘調を帯び、その固有粘度が1.0程度になった
ところで溶液の温度を徐々に室温に向けて上げていった
テレフタル酸クロライドを投入後3時間が経過した時点
で、この溶液をゆっくりとメタノールに注いだ。なおこ
の操作はメタノールを攪拌しながら行った。
30分間攪拌を続けた後、濾過し、さらにメタノール−
水溶液で一晩還流し、溶媒を除去した。
得られたポリマーを真空中、100℃で24時間乾燥し
た。収量は2.03gで、収率は99.5%であった。
このポリマーの固有粘度ηlhhは1.81 (J/g
)であった。なお固有粘度の測定は塩化リチウム濃度が
5%のNMP中で、ポリマーの濃度を0.5g/7とし
、30℃にてウベローデ法により行った。
次に、このポリマーの元素分析を行った。結果を以下に
示す。
元素分析: C20I(16N 4S 2以上の結果か
ら、このポリマーはチオール基rv水s原子を3−プロ
モブロビオノニトリル基で置換したポリ−p−)ユニし
ンベンゾビスチアゾールの前駆物質であることを同定し
た。
(3)ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾールへの
閉環反応 上記(2)において得られた前駆物質を、窒素雰囲気中
において350℃で30分間加熱した。
加熱後のポリマーの赤外線吸収スペクトル分析(J R
)を行った。得られたIRチャートを、ポリリン酸法に
よって製造したポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾ
ールのそれと比較したところ、両者は一致した。これに
より、上記(2)で得られた前駆物質は、350℃で3
0分の加熱により閉環反応ヲ起こし、ポリ−p−フェニ
レンベンゾビスチアゾールとなることが確かめられた。
実施例3 (1)2.5−ジアミノ−1,4−ジイソプロピルチオ
ベンゼンの合成 3つロフラスコに水酸化ナトリウム14.4g、蒸Ml
 水200m j! 、セチルトリメチルアンモニウム
クロライド4.4gを入れ、窒素気流下で攪拌し溶解し
た。
これに2.5−ジアミノ−1,4−ベンゼンチオールニ
塩酸塩20. Ogを加え、均一の溶液になるまで攪拌
した。
この溶液を氷水を用いて0℃まで冷却し、イソプロピル
ブロマイド23.0rn1.を滴下した。滴下後攪 3
 − 拌を続けながら溶液の温度を室温まで上げた。
得られた反応生成物をガラスフィルターにより吸引濾過
し、沈澱物を蒸留水で十分に洗浄した。
洗浄後、室温、真空下で乾燥し、次いでlmmHgの減
圧下において、150℃で乾燥した。このようにして得
られた固体に対してn−ヘキサンを用いて2回再結晶処
理を行い、黄色の針状結晶を得た。得られた結晶を真空
中で乾燥した。収量は10.3gであった。
得られた化合物の元素分析、’ H−NMR測定(cD
C6法)を行った。結果は以下の通りであった。
元素分析: CI282ON 2S 2’ H−NMR
(cDCj2 a> :1.26ppm 3.24ppm 3.79ppm 6.84ppm − 34− 以上の分析により、得られた化合物が2.5−ジアミノ
−1,4−ジイソプロピルチオベンゼンであることを確
S忍した。
(2)ホIJ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール前
駆物質の合成 ヘキサメチルホスホリックアミド(bIMPA)と、N
メチル−2−ピロリドン(NMP)とを容量比で2:1
となるように混合し、これに塩化リチウムを加えて、塩
化リチウム濃度が3.5重量%となる溶媒を調製した。
この溶媒7.6−に、上記(1)にて得られた化合物0
、5000gを加え、室温下で溶解した。
この溶液をドライアイス/アセトン液で冷却し、テレフ
タル酸クロライド0.3958gを加えた。溶液を攪拌
しながら徐々に温度を上げてゆき、0℃に達したところ
で温度を0℃に保った。溶液が白く濁ってきたら、溶媒
を加え、均一な溶液状態を保つように攪拌しつづけた。
溶液が粘調を帯び、その固有粘度が1.0程度になった
ところで溶液の温度を徐々に室温に向けて5 上げていった。
テレフタル酸クロライドを投入後3時間が経過した時点
で、この溶液をゆっくりとメタノールに注いだ。なおこ
の操作はメタノールを攪拌しながら行った。
30分間攪拌を続けた後、濾過し、さらにメタノール溶
液で約2時間還流し、溶媒を除去した。
得られたポリマーを真空中、100℃で24時間乾燥し
た。収量は0.75gで、収率は100%であった。
またこのポリマーについてrR測測定行った。
結果を第1図に示す。
以上の結果から、このポリマーはチオール基の水素原子
をイソプロピル基で置換したポリ−p−フェニレンベン
ゾビスチアゾールの前駆物質であることを同定した。
(3)ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾールへの
閉環反応 上記(2)において得られた前駆物質を、窒素雰囲気中
において10℃/分の昇温速度で800℃まで加熱し、
熱重量分析(TG)を行った。また空気中36 において同様に示差熱分析(DTA>を行った。
熱重量分析の結果を第2図に示す。
第2図から明らかなように、前駆物質を加熱していくと
320℃付近で重量減少を伴った反応が起こり、その反
応は440℃付近で収束してくる。
加熱による前駆物質の構造上の変化を調べるために、前
駆物質を窒素雰囲気中において、420℃で60分間加
熱保持した。次に、得られた物質の■R測測定行った。
結果を第3図に示す。
この結果は、加熱前のIR測定結果(ポリーpフェニレ
ンベンゾビスチアゾールの前駆物質の■R測定結果:第
1図)と著しく異なっていた。
次に、加熱後のIR測定結果(第3図)を、ポリリン酸
法によって合成したポリ−p−フェニレンベンゾビスチ
アゾールのIR測定結果と比較したところ、両者はほぼ
一致した。これにより、得らレタ化合物がポリ−p−フ
ェニレンベンゾビスチアゾールであることを確S忍した
420℃で60分間加熱保持した試料(ポリ−p−フェ
ニレンベンゾビスチアゾール)を再びT G 測定 7
− にかげたところ、670℃付近で重量減少を伴った変化
がみられた。また10%重量重量減変温744℃であっ
た。このTG曲線からポリ−p−フェニレンベンゾビス
チアゾールの熱分解開始温度は670.6℃であること
がわかった。
実施例4 まず実施例3の(1)ど同様にして芳香族ジアミノジチ
オール化合物のアルキル基置換体であるモノマー(2,
5−ジアミノ−1,4−ジイソプロピルチオベンゼン)
を合成した。
次に、このモノマー1.0000gを、塩化リチウム濃
度が5%のNMP7.8TnI!、に加え、室温で溶解
した。
この溶液をドライアイス/アセトン液で冷却し、イソフ
タル酸クロライド0.7917gを加えた。溶液を攪拌
しながら徐々に温度を室温まで上げてゆき、2時間後に
さらに溶媒を10m1l!加えた。
次に、この溶液をゆっくりとメタノール中へ注いだ。し
ばらく攪拌した後、これを濾過し、実施例3と同様にし
て乾燥した。得られたポリマーの38 収量は1.46g、収量は96.9%であった。またこ
のポリマーの固有粘度ηlnhは1.12(J/g)で
あった。なお固有粘度の測定は塩化リチウム濃度が3%
のNMP中で、ポリマーの濃度を0.5g/Jとし、3
0℃にてウベローデ法により行った。
さらに得られたポリマーの元素分析をおこなった。結果
を以下に示す。
元素分析: C20H22S 2 N 20゜得られた
ポリマーを再び溶媒に溶解し、キャスト法によりフィル
ムを製造した。得られたフィルムは透明であり、IR分
析によって目的とするフィルムであることを同定した。
実施例5 まず実施例3の(1)と同様にして芳香族ジアミノジチ
オール化合物のアルキル基置換体であるモノマー(2,
5−ジアミノ−1,4−ジイソプロピルチオベンゼン)
を合成した。
次に、この千ツマ−0,5000gを、9.75mfの
NMP液に加え、窒素雰囲気下において、室温で溶解し
た。
この溶液をドライアイス/アセトン液で冷却し、4.4
′−ジフェニルエーテルジカルボン酸クロリド0.57
55gを加えた。溶液を攪拌しながら徐々に温度を0℃
まで上げた。溶液が均一で透明な状態を保ちなから粘稠
を示した後、さらに温度を室温まで上げた。2時間後に
溶媒(NMP)10dを加えた。
次にこの溶液を、ゆっくりとメタノール中へ注いだ。し
ばらく攪拌した後、実施例3と同様に濾過、乾燥した。
得られたポリマーの固有粘度η1、は0.5 <a /
g)であった。
また得られたポリマーをNMP中に再溶解し、キャスト
法によりフィルムを試作した。得られたフィルムは透明
であり、IR分析により目的とするフィルムであること
を同定した。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明の方法では、芳香族ジアミ
ノジチオール化合物の塩のチオール基の水素原子をあら
かじめアルキル基によって置換し、これとジカルボン酸
誘導体とを重合するので、チオール基はアルキル基によ
りいわば保護されることになり、アミノ基が選択的に反
応することになる。これにより、不溶成分を副生ずるこ
となく芳香族ジアミノジチオール化合物のアミノ基とジ
カルボン酸誘導体とが重合した前駆物質を確実に製造す
ることができる。
特に、チオール基の水素原子を置換するアルキル基とし
て、カルボキシル基、エステル基、シアノ基、ベンゼン
基を有するアルキル基を用いると、前駆物質の閉環反応
を低い温度で行うことができ、好ましい。
本発明の方法により得られる芳香族ポリチアゾールは、
良好な機械的強度、耐熱性及び耐溶媒性等の緒特性のた
めに、高強度高耐熱性エンジニアリングプラスチック材
料として自動車部品、航空 1− 部S等に利用することができる。
さらに、本発明の方法において中間生成物として得られ
るポリチアゾール前駆物質を用いることにより、優れた
分子複合材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例3において芳香族ジアミノジチオール
化合物の置換体とジカルボン酸誘導体との重合反応によ
り得られた生成物の赤外線吸収スペクトルを示し、 第2図は、実施例3において芳香族ジアミノジチオール
化合物の置換体とジカルボン酸誘導体との重合反応によ
り得られた生成物の熱重量分析の結果を示し、 第3図は、実施例3において芳香族ジアミノジチオール
化合物の置換体とジカルボン酸誘導体との重合反応によ
り得られた生成物を420℃で60分間加熱して得られ
た物質の赤外線吸収スペクトルを示す。 2

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)芳香族ジアミノジチオール化合物の塩と、ジカル
    ボン酸誘導体とから芳香族ポリチアゾールを製造する方
    法において、 (a)前記芳香族ジアミノジチオール化合物の塩と、置
    換又は無置換のアルキル基を有するアルキルハライドと
    をアルカリ性水溶液中で反応させることにより、前記芳
    香族ジアミノジチオール化合物のチオール基の水素原子
    を前記アルキル基により置換し、 (b)得られたアルキル基置換芳香族ジアミノジチオー
    ル化合物と、前記ジカルボン酸誘導体とを重合して芳香
    族ポリチアゾール前駆物質を合成し、 (c)前記芳香族ポリチアゾール前駆物質を加熱してチ
    アゾール閉環反応を起こし、 もって芳香族ポリチアゾールを製造することを特徴とす
    る方法。
  2. (2)請求項1に記載の方法において、前記アルキルハ
    ライドが置換又は無置換の2級アルキル基のハロゲン化
    物であることを特徴とする方法。
  3. (3)請求項1に記載の方法において、前記アルキルハ
    ライドのアルキル基が、カルボキシル基、エステル基、
    シアノ基又はベンジル基からなる置換基を有することを
    特徴とする方法。
  4. (4)請求項1乃至3のいずれかに記載の方法において
    、前記アルキル基置換芳香族ジアミノジチオール化合物
    と、前記ジカルボン酸誘導体との重合反応を、−20℃
    〜+50℃の温度で行うことを特徴とする方法。
  5. (5)請求項1乃至4のいずれかに記載の方法において
    、前記ジカルボン酸誘導体がテレフタル酸ジクロライド
    であることを特徴とする方法。
  6. (6)請求項1乃至5のいずれかに記載の方法において
    、前記芳香族ポリチアゾール前駆物質を250℃〜50
    0℃に加熱することによりチアゾール環を形成し、もっ
    て芳香族ポリチアゾールを製造することを特徴とする方
    法。
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