JPH0322957A - 食品素材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、天然の糖類であるコージビオースを含有して
なる人体の体ｇＡ調節機能を有する食品素材に関し、特
に低う蝕，抗う蝕性、かつビフィズス菌増殖促進効果を
有する新規な食品素材を提供するものである． 〔従来の技術〕 近年、代表的な甘味料である蔗糖は虫歯の原因となるこ
とが明らかにされ、以来蔗糖に代わる虫歯になりにくい
甘味料の開発が盛んに行われてきた．例えば糖アルコー
ル類．バラチノース．カップリングシュガー，フラクト
オリゴ糖，ラクチュロース等（細谷，福場編著「転位糖
と栄養」第１３７〜１６３頁、１９８４年、第一出版株
式会社発行）あるいはイソマルトシル　モノー　ジーま
たはトリーグルコース（特開昭５８−７６０６３．特開
昭６１−１８１３５４）等がこれまでに提案されている
。

これらのほかに、イソマルトース，イソマルＩ・シルフ
ラクトシド，マルトシルフラクトシド．マルトトリオシ
ルフラクトシド．ニゲロシルグルコース．ニゲロシルシ
ュクロース，キシロシルフラクトシド等もう蝕予防甘味
料として利用しうることか指摘されている（竹内　叶，
歯科基礎医学会雑誌、第２６巻、第３号、第６９８−７
１３頁、ｌ９８４年）．，Ｊうな虫歯予防効果に加え、
エネルギー源にならず難消化性であること、腸内のビフ
ィズス菌の増殖促進に役立つこと等も新しい甘味料に望
まれる特性であり、この点に着目した甘味料製品の開発
も盛んである．例えば前記フラクトオリゴ糖は低エネル
ギー、かつビフィズス菌増殖促進効果のある糖として知
られている．また、ビフィズス菌を選択的に増殖させる
糖としてぶどう糖分子のα−１．６結合を有する、いわ
ゆる分岐オリゴ糖が知られている（特開昭６１−２２７
７７７）　．〔発明が解決しようとする諜Ｈ］ 本発明は、虫歯予防効果を持ち、かつビフィズス菌増殖
促進効果のある、低カロリーの新規な食品素材を提供す
るものである． （ＩＮを解決するための手段〕 本発明は、コージビオースを含有してなる人体の体１！
調節機能を有する食品素材に関する。

コージビオースは、グルコース２分子がα−１，２結合
で結合してなる２１１１であり、デンプンの糖化液から
グルコースを結晶させて母液であるハイドロール，清酒
，コージ汁等の中に存在することが知られている。水に
易溶の、僅かに甘味を有する糖類であるが、これまでに
その大量生産の手段が開発されていなかったため、これ
を飲食物その他に利用した例はまだない。本発明者らは
、コージビオースが騙内のビフィズス菌によって選択的
に資化され、その生育を促進すること、ストレブトコッ
カス・ミエータンスなどの虫歯の原因となる菌による不
溶性グルカンの生戒，酸の生威等が見られず、しかも蔗
糖による不溶性グルカンの生成をも抑制しうること、人
体に消化・吸収されがたく、低カロリーである等の有用
な特性を有することを見出した．従って、このような特
性を有するコージビオースは飲食物はもとより、飼料，
医薬品，化粧品等の広範な用途に使用できる有用なＷ質
である。なお、本発明に使用するコージビオースは従来
公知の方法を含むいずれの方法によるものであっても差
し支えない。

本発明においては、前記の用途にコージビオースをその
まま使用することもできるが、コージビオースの甘味度
は蔗糖に比べて低いので、甘味を必要とする用途には、
コージビオースを他のＩＪ！ｎ又はその還元物もしくは
その他の甘味料の１種または２種以上と併用するのがよ
い．ここで、Ｉ！類の例としては蔗糖．グルコース，マ
ルトース．フラクトース，ラクトース．イソマルトース
．イソマルトトリオース，パノース，イソマルトテトラ
オース，ニゲロース，セロビオー・ス，ゲンチビオース
　トレハロース（ネオトレハロースモ含む）等が挙げら
れる。また、Ｉｉ類の還元物の例としてはソルビトール
，マルチトール，イソマルチトール，イソマルトトリイ
トール，バニトール，イソマルトテトライトール等があ
り、その他の甘味料の例としては蜂蜜，水飴，ステビア
．グリチルリチン等が挙げられる。本発明では、コージ
ビオースとともにこれらの［Ｌ　その還元物．甘味料等
の中のいずれか１種あるいは２種以上を選択して使用す
ることができる． 本発明の食品素材において、コージビオースの持つビフ
ィズス菌増殖促進，虫歯予防等の効果を奏せしめるには
、コージビオースは少なくとも５重量％以上、好ましく
は１０重量％以上含んでいる必要がある． これは、食品素材中のコージビオース以外の或分が蔗糖
等のう蝕を招き易いＳａＷである場合でも同様である．
また、バノース，イソマルトトリオース．イソマルトテ
トラオース等の元来抗う蝕性で、かつビフィズス菌活性
を有する＄Ｊ！質にコージビオースを含有せしめた食品
素材においては、コージビオースは必ずしも５重量％以
上である必要はないが、この場合でもコージビオースを
５重量％以上、好ましくは１０重量％以上とした場合に
は、効果は相乗的に増大することが認められる。

本発明の食品素材には、前記したものの他、必要に応じ
てデキストリン，デンプン，乳糖等の増量剤や着色料，
香辛料等を混合することもできる。

また、ビフィズス菌の増殖を一層活発にするためにビフ
ィドバクテリウムに属する菌の乾燥菌体やビフィズス菌
の生育に必要といわれるバンテチン，パントテン酸，リ
ボフラビン等のビタミン類を適宜配合してもよい． 本発明の食品素材は、その用途，目的に応じて適宜公知
の混合．溶解，濃縮．乾燥等の処理手段を組み合わせる
ことにより、液状．水飴状．顆粒状．粉末状等の形態で
得ることができる。

〔実施例〕

コージビオースの選択的なビフィズス菌増殖促進効果お
よび不溶性グルカン生戒抑制効果について、以下の実験
例．実施例によって詳細に説明する。

実験例ｌ　ビフィズス菌増殖促進効果 寒天平板培地で培養した第１表記載の新鮮な菌を、供試
ＩＭ類を０．５％添加したベプトン・イースト・フィル
ズ培地（ＰＹＦ培地）に各菌株がそれぞれ１０’　ＣＰ
Ｕ　（Ｃｏｌｏｎｙ　Ｆｏｒｍａｔｉｏｎ　ｔｌｎｉｔ
）　　となるように接種し、嫌気性条件下（スチールウ
ール法）で３７゜Ｃ，４８時間培養した．この培養液を
よく混和したのち、６５０ｎｍにおける吸光度｛濁度｝
を測定した。

資化性の判定は、発育度（ＲＧ）、すなわち対照とした
グルコース添加培地の吸光度に対する供試Ｉ！類添加培
地の百分率を求め、その数値により次のように表した。

十十　：　　　　　ＲＧ≧７５ ＋　　　：　　７５＞ＲＧ≧５０ 土　　　：　　　５０＞ＲＧ，；ｑ２５：　　２５＞Ｒ
Ｇ すなわち、発育度（ＲＧ）の数値が大きい程、その供試
糖類の資化性は大きい。なお、発育度（ＲＧ）は次式で
表される． ００　　　−　　　　−００（ＰＹＦ　　）　　ｘｌｏ
ｏ００　（グルコース）　−００（ＰＹＦ培地）結果を
第１表に示した． ／ 蜀１二及 テリウム・ＩＦレフ センティス　Ｅ２９８ ビフィＦ八ク テリウム・イン７，ン ティス　１−１０−５ ビフィＦｌｉクテリウム・ ブレークｘ　　Ｓ−１ ビフィＦバク テリウム・Ｕンガ五 Ｅ１９４ ラクトバチルス． ７シＦフィルス ＡＴＣＣ　　４３５６ クロストリジウム． パラブトリフィｔＪム クＵストリックム． ＳＰ２ クロストリジウム・ バー７リゲンス バクテＵイテス・ ウアｒ＆ガタス バクテロイデス・ ＋十 十＋ ＋｝ ＋＋ ＋＋ ＋＋ ＋＋ ＋＋ ＋＋ ＋ 十＋ ＋＋ 十＋ ＋＋ ＋ 十 ÷− ＋＋ ＋＋ ｛＋ ＋＋ ＋＋ ＋｛ ＋＋ 上 フゾバクテリウム． ウアリウム　Ｖｌ−４３ ＋十 注）分岐３Ｋ！類はパノース，イソマルトトリオースを
主威分とする． 第１表から明らかなように、ビフィドバクテリウム属以
外の微生物はコージビオースを全く利用しない．したが
って、コージビオースはいわゆるビフィズス菌によって
のみ選択的に責化される糖類であることが判明した．ラ
フィノースは、従来からグルコースやマルトースに比べ
てビフィズス菌に対する選択性が高いことが知られてい
るが、第１表に見るように、大腸菌や有害菌として知ら
？ れるクストリジウム・バーフリゲンスなどに利用されて
おり、セントースに比べてビフィズス菌に対する選択性
が低いことが明らかである。バノース．イソマルトトリ
オース等の分岐３［Ｊｉは、ほぼコージビオースと同等
の選択性を示している。

実験例２　不溶性グルカン５酸生戒抑制効果０．１Ｍリ
ン酸緩衝液１　．　　５　ｄｌ，　　４　ｗ／ｖＸＲ［
水溶液ＩＩＩｉ，４ｗ／ν２供試糖水溶液１ａｆおよび
ストレブトコッカス・ミュータンスより調製したグルコ
シルトランスフェラーゼ（不溶性グルカン生或酵素）液
０，５ｄ　（０．０２単位）を混合し、３７゜Ｃで１６
時間反応させたのち遠心分離し、生じた沈澱に０．５Ｎ
　ＮａＯＨ　４　ｄを加えて３７゜Ｃに１時間保持して
水不溶性グルカンを溶解し、このグルカン量をフェノー
ル硫酸法で測定した．なお、蔗糖もしくは供試糖のみの
場合は、他方は水のみとした．さらに、Ｂ｝Ｉ＋（プレ
インハートインフユージョン）培地で２５時間培養した
前記ストレブトコッカス・ξユータンスの生菌体０．２
−に、ステファン緩衝液１．５　ｄ，供試糖２０ｍｇを
含む糖液０．８　ｄを加えて３７゜Ｃで３０分間保持し
た後のｐｔ＋を測定した．なお、ステファン緩衝液（ｐ
Ｈ７．０）はジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ（
Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆロｅｎｔａｌ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ
）第２６巻、第ｌ５〜４ｌ頁（１９４７）に記載の方法
に準じて調製した。

不溶性グルカン生戒量を第２表、ｐＨ測定値を第３表に
それぞれ示した． 第−２一表 蔗糖 コージビオース 蔗糖十コージビオース グルコース＋コージビオース マルトース＋コージビオース フラクトース＋コージビオース ソルビトール＋コージビオース イソマルチトール＋コージビオース イソマルトース＋コージビオース パノース＋コージビオース ネオトレハロース＋コージビオース ＮＤ：検出せず 蔗糖 コージビオース ４．１ ７．０ 以上から明らかなように、コージビオースは虫歯の原因
となるストレブトコッカス・ミュータンス菌による不溶
性グルカンの生威２酸の生或は認められない。また、こ
れらは蔗糖など他のＩ！類と共存する場合にも不溶性グ
ルカンの生或を低く抑えるので、抗う蝕性，低う蝕性甘
味料として有用である。

実施例１ イソマルトース，イソマルトトリオース等のぶどう糖分
子のα−１．６結合を有する２Ｉｉ類，３Ｉ！類を主戒
分とする分岐オリゴ糖シラップ（水分２５％）５００ｇ
に、コージビオース５０ｇを混合、溶解せしめてシラッ
プ状甘味料を得た．この製品は低う蝕性甘味料として好
適であると同時に顕著なビフィズス菌増殖効果を有する
ものであった． 実施例２ 蔗糖５　０　０　ｇ，ぶどうＩｉ５００ｇ，コージビオ
ース１　００ｇを混合してペレット状の低う蝕性甘味料
を得た。この製品はテーブルシュガーとして好適であっ
た． 実施例３ 異性化液糖（水分２５％）２ｋｇ，コージビオース１０
０ｇを混合してシラップ状甘味料を得た．この製品は低
う蝕性食品素材として各種調理，製菓，製パン等に好適
であった。

実施例４ 実施例３で得た甘味料９０重量部に、乾燥ビフィズス菌
体３０！！量部を混合してビフィズス菌入り甘味料を得
た．この製品はビフィズス菌入りの各種飲料．キャンデ
ー等の原料として使用できる。

〔発明の効果〕

本発明の食品素材に含まれるコージビオースはそれ自体
が難う蝕性であり、しかも他の＄Ｉ類、例えば虫歯を招
きやすい蔗糖等と組み合わせても、そのう蝕作用を抑え
る効果があるので、抗う蝕性．低う蝕性＄Ｉｆとして有
用である．特に、従来蔗糖を使用していた各種の用途に
、蔗糖に代わる抗う蝕性，低う蝕性甘味料として使用で
きる利点は大きい．蔗糖以外のう蝕性Ｉ！質との併用の
場合も同様であることは言うまでもないことである。し
かも、イソマノレトトリオースやバノース等のそれ自体
が難う蝕性の糖類と組み合わせたときには、その効果は
相乗的に大きなものとなる。

また、コージビオースはビフィズス菌によって選択的に
責化され、いわゆる有害菌には利用されない。この特性
はコージビオースを他の塘類あるいはその還元物等と組
み合わせても同様に発揮される。したがって、本発明の
食品素材は、ビフィズス菌増殖促進効果を有する食品素
材として有用である。

さらに、コージビオースにはコレステロール蓄積抑制作
用が認められ、血清．肝臓中の、いわゆる悪玉コレステ
ロールと呼ばれる低比重コレステロールの蓄積を抑える
作用がある．このほか、コージビオースは蔗糖等に比べ
て代謝されにくい糖質であるので、いわゆる低カロリー
食品素材としても利用できる。

本発明の食品素材は、飲食物はもとより、飼料．餌料，
ペットフード，医薬品，化粧品，練歯磨等のトイレタリ
ー製品，たばこ等の嗜好品など極めて広い分野において
使用することができ、産業上非常に有用とある。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）コージビオースを含有してなる人体の体調調節機
   能を有する食品素材。
2. （２）コージビオースとともに糖類またはその還元物お
   よびその他の甘味料から選ばれた１種または２種以上を
   含有する請求項１記載の食品素材。
3. （３）コージビオースを５重量％以上含有する請求項１
   記載の食品素材。
4. （４）コージビオースとともにビフィズス菌を含有する
   請求項１記載の食品素材。