JPH03227314A - 耐候性及び耐衝撃性に優れるグラフト共重合体樹脂、及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

耐候性及び耐衝撃性に優れるグラフト共重合体樹脂、及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

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JPH03227314A
JPH03227314A JP1896190A JP1896190A JPH03227314A JP H03227314 A JPH03227314 A JP H03227314A JP 1896190 A JP1896190 A JP 1896190A JP 1896190 A JP1896190 A JP 1896190A JP H03227314 A JPH03227314 A JP H03227314A
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JP
Japan
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weight
latex
graft copolymer
crosslinking agent
resin
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Application number
JP1896190A
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English (en)
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Yutaka Toyooka
豊岡 豊
Yasuaki Ii
井伊 康明
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐候性及び耐衝撃性に優れるグラフト共重合
体樹脂、及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
[従来の技術] 従来からABS樹脂は、耐衝撃性、熱・機械的性質と成
形性のバランスのとれた熱可塑性樹脂として、弱電部品
、自動車部品、その他雑貨品などの各種分野の用途に利
用されている。しかし、このABS樹脂は、耐衝撃性を
付与するためのゴム成分であるブタジェン系重合体がそ
の主鎖中に化学的に不安定な二重結合を多く有している
ため、紫外線などによって劣化し易く、耐候性に劣るこ
とが良く知られている。
このABS樹脂の耐候性を改良する方法として、主鎖中
に二重結合を殆ど有さない飽和ゴム状重合体を使用する
方法が提案されており、その代表的なものにエチレン−
プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムを使用したもの
が知られている。
しかし、この共重合体ゴムは、ポリエステルやポリアミ
ド等をマトリックス樹脂として混合する場合、それらと
ゴム成分との相溶性が悪いので、衝撃強度や射出成形品
の表面外観が劣るという欠点があった。
そこで、そのゴム成分を酸変性することにより、マトリ
ックス樹脂との相溶性を向上させる方法がある。しかし
、この方法によればアイゾツト衝撃強度の発現性はかな
り向上するもののまだ十分なレベルではなく、且つ耐候
性においても十分でない。したがって、用途によっては
使用できない分野があるのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、耐候性、衝撃強度、マトリックス樹脂
等との相溶性、表面外観など各種特性を十分具備し、こ
れらのうち特に耐候性及び耐衝撃性に優れているグラフ
ト共重合体樹脂及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた
結果、乳化重合法に従い酸変性エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体ゴムの存在下で架橋剤等と共にア
クリル酸エステルを重合して得た複合ゴムに、特定の単
量体をグラフト重合して得たグラフト共重合体樹脂が、
特に耐候性及び耐衝撃性を向上し得る事を見出し本発明
に到達した。
すなわち本発明は、酸変性エチレン−プロピレン−非共
役ジエン共重合体ゴム(a)のラテックス5〜90重量
%(固形分として)の存在下に、架橋剤又は架橋剤とグ
ラフト交叉剤との混合物を配合したアクリル酸エステル
(b) 10〜95重量%を重合させることによって得
られる複合ゴム(1)ラテックス5〜90重量部(固形
分として)の存在下に、芳香族ビニル化合物および一般
式cH,=CRX(式中RはHまたはCH,を、XはC
NまたはGOOR’を表わす。但し、R′は炭素数1〜
8のアルキル基である。)で表わされるエチレン性不飽
和化合物からなる群より選ばれた少なくとも一種の単量
体(2) 95〜10重量部[(1)+(2)の合計量
100重量%1を重合して得られるグラフト共重合体樹
脂、及び、 上記グラフト共重合体樹脂(3) と硬質の熱可塑性樹
脂(4)とを、全樹脂組成物[(3)÷(4)の合計1
中での複合ゴム(1)の割合が5〜80重量%となる割
合で混合されて成る耐候性及び耐衝撃性に優れる熱可塑
性樹脂組成物である。
本発明で用いる酸変性エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(a)とは、例えば、エチレン−プロ
ピレン−非共役ジエン重合体にα。
β−不飽和カルボン酸又はその酸誘導体をグラフト重合
することにより酸変性したものが代表的である。
十起馳亦)ルハ#AI斗 烹胡小枇糾招偏^飴ストう適
宜決定すればよいが、例えば、酸変性エチレン−プロピ
レン−非共役ジエン共重合体ゴム中の、未変性エチレン
−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムとα、β−不
飽和カルボン酸またはその酸誘導体との重量比率が、9
9.99:0. ot〜95、00:5. ooの範囲
が望ましい。
グラフト重合による酸変性を行なう場合、α。
β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
またはこれらの酸のエステル、酸無水物もしくはイミド
等を挙げることができる。
これらの中では、無水マレイン酸及びマレイン酸イミド
が特に好ましい。
このようなα、β−不飽和カルボン酸またはその酸誘導
体を、未変性のエチレン−プロピレン−非共役ジエン重
合体ゴムに添加し、通常150〜300℃でスクリュー
型押出し機等により溶融混練する方法により、酸変性エ
チレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(a)
を容易に得ること礒イ< 51    マ ハ)晴  
 1.ち −7k 壬A屯六り虫 ト / たヒ本2さ
せるべく、α、α°−ビスーt−ブチルパーオキシ−p
−ジイソプロピルベンゼン等のような有機過酸化物を、
未変性エチレン−プロピレン−非共役ジエン重合体ゴム
に対し0.001〜0.05重量%用いてもよい。
なお、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体と
は、エチレン、プロピレンおよび第三成分として、例え
ばジシクロペンタジェン、エチリデンノルボルネン、1
,4−ヘキサジエン、1.5−へキサジエン、2−メチ
ル−1,5−へキサジエン、1.4−シクロへブタジェ
ン、 1.5−シクロオクタジエ゛ン等の一種以上の非
共役ジエンの共重合体であり、いわゆるエチレン−プロ
ピレン−非共役ジェンターポリマー(以下、EPDMと
略称する)である。EPDM中の非共役ジエン成分とし
ては、ジシクロペンタジェンおよびエチリデンノルボル
ネンの一種以上を用いたものが好ましい。また、EPD
M中のエチレンとプロピレンのモル比は5:1から1:
3の範囲であることが好ましく、EPDM中の不飽和基
の割合は、沃素価に換算して4〜50の範囲であること
が好ましい。
酸変性E P D M (a)のラテックスの製法に関
しては特に制限はないが、乳化剤の存在下に酸変性EP
DM(a)に機械的剪断力を与え、水中に微細に分散安
定化させてラテックス化する方法が一般的である。また
、下記方法■および■等が挙げられ、特に方法■が好ま
しい。
■、ヘキサンやトルエン等の非極性溶媒にEPDMを溶
解し、ホモゲナイザー等の乳化機でラテックス化し、そ
の後に溶媒を脱揮する方法。
■、ニーダーや押出機等による機械的剪断力のもと、乳
化剤、水の作用によりエマルジョン化する方法。
酸変性E P D M (a)のラテックスの粒子径は
、0.05〜2μの範囲にあることが好ましい。0.0
5μsより小さな粒子径のものを用いた場合には、衝撃
強度が十分に発現しない傾向にあり、2μより大きな粒
子径のものを用いた場合には、グラフト重合が不安定と
なり、かつ得られるグラフト共重合体樹脂を用いた成形
品の光沢が十分でない傾向にある。
本発明に用いる酸変性E P D M (a)は架橋さ
れている必要がある。架橋されていないものを用いた場
合には、衝撃強度の発現性に劣り、また高温で成形した
場合に成形品の外観に著しい欠陥を生じる。架橋の程度
をEPDMのゲル含有率で表現すると、30〜95%の
範囲にあることが好ましい。
30%未満のものを用いると、成形異方性が著しく且つ
成形品の光沢に劣る傾向にあり、95%を越えるもので
は衝撃強度発現性に劣る傾向にある。
酸変性E P D M (a)のラテックスには、目的
に応じて少量(30重量%以下)の他のゴムが一種以上
含まれていてもよい。かかるゴムの例としては、ポリブ
タジェン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジェンゴム
等が挙げられる。ただし、耐候性の点からは、ゴムラテ
ックス中の酸変性E P D M (a)の割合が多い
ほど好ましい。
この酸変性E P D M (a)のラテックス5〜9
0重量%(固形分として)の存在下に、架橋剤又は架橋
剤/グラフト交叉剤混合物を配合したアクリル酸エステ
ル(b) 10〜95重量%を重合させることによって
複合ゴム(1)のラテックスが得られる。
アクリル酸エステルとしては、例えばエステル部分が、
メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、2−エチ
ルヘキシル、n−ラウリルなど炭素数1〜12のアルキ
ルエステル;アクリル酸クロルエチルのようなハロアル
キルエステル:アクリル酸ベンジル、フェネチル等の芳
香族エステル;などが用いられる。
また、アクリル酸エステル以外の単量体を所望量併用す
ることによって、主成分(50重量%以上)がアクリル
酸エステルであるアクリル酸エステル系共重合体を形成
しても良い。併用する場合の単量体は、アクリル酸エス
テルと共重合可能な単量体であり、例えば、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸ブチルのようなメタクリル酸エ
ステル;アクリロニトリル;スチレンなどが挙げられる
アクリル酸エステルに配合するグラフト交叉剤とは、付
加重合性を有する不飽和基を2〜3個有し、その各不飽
和基の重合反応性に大きな差のある化合物を指し、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シアヌ
ル酸、イソシアヌル酸などの不飽和酸のアリルエステル
等が挙げられ、アリルメタクリレート、トリアリルシア
ヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が好ましく用
いられる。これらは単独でまたは2種以上併用して用い
られる。また、架橋剤とは、付加重合性を有する不飽和
基を複数個有し、その各不飽和基の重合反応性がほぼ同
じか差の小さい化合物を指し、ポリアルキレングリコー
ルのジアクリル酸エステルもしくはジメタクリル酸エス
テルやジビニルベンゼン等が挙げられ、エチレングリコ
ールジメタクリレート、1.3−ブタンジオールジメタ
クリレートジビニルベンゼン等が好ましく用いられる。
これらは単独でまたは2種以上併用して用いられる。た
だし、本発明で用いる架橋剤およびグラフト交叉剤は上
記例示化合物に限定されるものではない。
複合ゴム(1)の膨潤度(メチルエチルケトン中、30
℃、24時間浸漬静置後の膨潤重量と絶乾重量との比)
は、成形物の外観衝撃強度などの樹脂特性バランスを考
慮すると、4〜16が望ましく、6〜9が好ましい。膨
潤度をこの範囲に調節するためには、グラフト交叉剤と
架橋剤の合計量がアクリル酸エステル系重合体構成単量
体に対し0,1〜lO重量%となるよう添加することが
好ましい。
架橋剤とグラフト交叉剤の合計量が0.1重量%未満の
場合は、複合ゴム(1)膨潤度が上記範囲外になり、成
形物の外観が劣る傾向にある。また、10重量%を超え
る場合は、衝撃強度が低下する傾向にある。
本発明のグラフト共重合体樹脂は、以上説明した複合ゴ
ム(1)のラテックス5〜90重量部(固形分として)
の存在下に、芳香族ビニル化合物および一般式 CR2
= CRX  (式中RはHまたはCH3を、xはCN
またはC0OR′を表わす。但し、R1は炭素数1〜8
のアルキル基である。)で表わされるエチレン性不飽和
化合物からなる群より選ばれた少なくとも一種の単量体
(2)95〜10重量部[(1)+(2)の合計量10
0重量%1を重合して得られる。このグラフト重合は、
例えば、ラジカル重合開始剤等を使用し、単量体(2)
の全量を一時にまたは分割しであるいは連続的にラテッ
クス中に添加する等して行なうことができる。
このグラフト重合に際しては、追加の乳化剤を添加して
重合を安定化しつつ実施することが好ましい。乳化剤と
しては通常の乳化重合に使用可能なアニオン性乳化剤等
であれば特に制限は無く使用できるが、脂肪酸石鹸やロ
ジン酸石鹸等が一般的である。
また、重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム等の熱分解型開始剤、またはキュメ
ンハイドロパーオキサイド−鉄化合物−ビロリン酸ソー
ダーデキストローズとの組合せである含糖ビロリン酸処
方等のレドックス系開始剤が使用できる。また、キュメ
ンハイドロパーオキサイドの代わりにtert−ブチル
ハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイ
ドロパーオキサイド等も使用可能である。ビロリン酸ソ
ーダの代わりにエチレンジアミン4酢酸のナトリウム塩
(EDTA−2Na)を用いることも可能である。また
、デキストローズの代わりにナトリウムホルムアルデヒ
ドスルホキシレートを用いることも可能である。更には
、上記以外のアゾ系及び有機パーオキサイドのラジカル
重合用開始剤を使用することも可能である。
単量体(2)として用いる芳香族ビニル化合物としては
、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t
ert−ブチルスチレン等が代表的なものとして挙げら
れる。
単量体(2)として用いる一般式G Hz = CRX
で表わされるエチレン性不飽和化合物としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸またはメ
タクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステ
ル等が代表的なものとして挙げられる。
単量体(2)をグラフト重合する際に、少量の架橋剤ま
たはグラフト交叉剤を併用することも可能である。
こうして得られた本発明のグラフト共重合体樹脂(3)
は、そのまま直接種々の用途に良好に使用でき本発明の
目的を達成し得るものであるが、別途製造された硬質の
熱可塑性樹脂(4)を全樹脂組成物[(3) + (4
)の合計1中での複合ゴム(1)の割合が5〜80重量
%となるような割合で混合して熱可塑性樹脂組成物とし
て使用することも非常に有用である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いる硬質の熱可塑性樹
脂(4)としては、常温で硬質のものであれば特に制限
なく使用することができるが、例えば、アクリロニトリ
ル−ブタジェン−スチレン:元共重合体(ABS樹脂)
、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体
(AAS樹脂)、芳香族ビニル化合物−アクリロニトリ
ル共重合体、芳香族ビニル化合物−アクリロニトリル−
メタクリル酸メチル三元共重合体、メタクリル酸メチル
重合体、スチレン−アクリロニトリル−N−フェニルマ
レイミド三元共重合体、α−メチルスチレン−スチレン
−アクリロニトリル−N−フェニルマレイミド四元共重
合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル−N−フ
ェニルマレイミド三元共重合体、芳香族ビニル化合物−
アクリロニトリルー低級アルキルアクリレート三元共重
合体、アクリロニトリル−低級アルキルアクリレート共
重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセ
タールおよびポリカーボネート等が挙げられる。特に熱
可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタ
ール樹脂が好ましい。また二種以上の硬質樹脂を併用し
てもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物およびグラフト共重合体樹
脂には、必要に応じて染顔料などの各種着色剤、金属石
鹸等の滑剤、光に対する安定剤としてヒンダードアミン
系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノ
ン系化合物を単独でまたは併用して、熱に対する安定剤
としてヒンダードフェノール系化合物、チオエーテル系
化合物、ホスファイト系化合物を単独でまたは併用して
、無機または有機の粒状、粉状または繊維状の充填剤、
発泡剤等を添加することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物およびグラフト共重合体樹
脂は、射出成形、押出成形などの各種加工法により成形
でき、特に耐衝撃性および耐候性の優れた各種成形物と
して、また更にはラミネート構造物の構成要素、例えば
太陽光に曝される最外層としても利用することができる
[実施例コ 以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。
実施例中、%、部は、それぞれ重量%、重量部を表わし
、粒子径は、ゴム、樹脂ラテックスに関して電顕法で求
めた粒子径と、そのラテックスの希釈溶液(0,15g
/lの波長700nmにおける吸光度との関係から検量
線を作成し、ラテックスの吸光度を測定して検量線から
求めたものである。
また、複合ゴム(1)のゲル含量および膨潤度は、次式
により算出した。
2 ゲル含量=−x100(%) 0 2 (但し、W、=初めの試料の重量、w1=約150倍量
のメチルエチルケトンに浸漬し、30’C124時間静
置後の重量、Wz”Lの絶乾状態での重量)実施例1 [I]複合ゴムラテックスの製造 無水マレイン酸と有機パーオキサイドを使用して酸変性
したEPDMラテックス(無水マレイン酸/有機パーオ
キサイド/EPDM=1/ 0.3/100%、平均粒
子径0.45−、ゲル含有量65%、ジエン成分にはエ
チリデンノルボルネン使用、ヨウ素価18) 50部(
固形分)を反応釜に移した。これに、不均化ロジン酸カ
リウム1部およびイオン交換水150部を加え、窒素置
換を行ない、70℃(内温)に昇温した。これに10部
のイオン交換水に0゜12部の過硫酸カリウム(KDS
)を溶解した溶液を加え、下記の窒素置換された単量体
混合物を2時間にわたって連続的に滴下した。
アクリル酸ブチル(BuA)     80部メタクリ
ル酸アリル(AMA)    0.32部エチレングリ
コール ジメタクリレート(EDMA)0.16部滴下終了と同
時に内温の上昇はなくなるが、更に80℃に昇温し、1
時間反応を続けると重合率は98.5%に達し複合ゴム
のラテックスを得た。複合ゴムの膨潤度は6.7、ゲル
含有量は92.5%、平均粒子径は0.28μmであっ
た。
[II ]グラフト共重合体樹脂ラテックスの製造[I
Iで得た複合ゴムラテックス30部(固形分)を反応釜
にとり、イオン交換水140部を加えて希釈し70℃に
昇温した。これとは別に、アクリロニトリル(AN)/
スチレン(St) =29/71%から成るグラフト重
合用単量体混合物を70部調整し、ベンゾイルパーオキ
サイド(BPO)0.35部を溶解した後、窒素置換し
た。この単量体混合物を、15部/hrの速度で定量ポ
ンプを使用し、上記反応系内に加えた。全単量体混合物
の注入の終了後、系内温度を80℃に昇温し、30分攪
拌を続け、グラフト共重合体ラテックスを得た。重合率
は98.5%であった。
上記得られたラテックスの一部に希硫酸を加えて凝固乾
燥した粉末を、メチルエチルケトン還流下で直抽出を行
い、抽出部のηsp/cをジメチルホルムアミド(DM
F)を溶媒として25℃で測定したところは0.66で
あった。
[I11]グラフト共重合体樹脂の塩析およびベレット
化 上記のようにして製造したラテックスを、全ラテックス
の3倍量の塩化アルミニウム(AβCβ3・6H20)
 0.15%水溶液(90℃)中に攪拌しながら投入し
て凝固させた。全ラテックスの添加終了後、凝固槽内の
温度を93℃に昇温し、このまま5分間放置した。これ
を冷却後、遠心脱水機により脱液、洗浄を行い乾燥した
。得られたグラフト共重合体の乾燥粉末100部に、ス
テアリン酸バリウム1部、アンテージW −300(商
品名・川口化学(株)製、フェノール系酸化防止剤)0
.1部、チヌビンーP(商品名、チバガイギー社製、紫
外線吸収剤)0.5部を加え、ヘンシェルミキサーで2
000rpm、5分間混合した後、40mmφ押出機に
よりシリンダー温度220℃でベレット化し、ベレット
Aを得た。
実施例2 実施例1のグラフト重合においてAN/Stは使用せず
、その代りにメチルメタクリレート(MMA)を使用し
、これを複合ゴム60部に対し40部使用した以外は、
実施例1と同様の方法でグラフト共重合体樹脂を製造し
、塩析し、下記に示す配合AまたはBでブレンドし、押
出機により各々の角棒A−1,8−1を得た。
く配合へ−角棒A−1 〉 く配合B−角棒B−1 〉 実施例3 実施例1のグラフト重合においてAN/Stは使用せず
、その代りにMMA/S t =75/25%を使用し
た以外は、実施例1と同様にしてペレットBを得た。
比較例1 実施例2において、[IIの複合ゴムラテックスの製造
プロセスを省略し、直接、酸変性EPDMラテックス3
0部(固形分)に[II ]の方法でグラフト重合する
以外は同様にしてグラフト共重合体樹脂を得、これを前
記配合A、Bにおける実施例2のグラフト共重合体の代
わりに配合し、同様に角棒を得た(配合へ−角棒A−2
、配合B−角棒B−2)。
[評価] 実施例1.3によって得られた各々のベレットABを、
射出成形機により、シリンダー温度200℃、金型温度
60℃の条件により成形して試験片を得た。また、実施
例2および比較例1によって得られた各々の角棒A−1
,8−1,A−2゜B−2を切削加工して試験片を得た
これら試験片を用いて、以下に示す試験法を実施した。
その評価を第1表に示す。
(1)耐候性−光沢の経時変化 スガ試験機(株)製、ウェザ−メーターWE−DCH型
によりブラックパネル83℃、スプレーサイクル18分
/120分の条件で光沢の変化を測定した。光沢は、ス
ガ試験機(株)製、デジタル変角光度計(入射角60℃
)により測定した。
(2) アイゾツ ト衝撃強度 ASTMD−256により測定した。
第1表 実施例4 固有粘度[η]=1.2のポリエチレンテレフタレート
に、実施例1で得られたグラフト共重合体樹脂を第2表
に示す割合で抗酸化剤と共に配合し、ポリエステル系樹
脂組成物を得た。この組成物を使用し、射出成形機によ
り、シリンダー温度280℃、金型温度15℃にて、ノ
ツチ付アイゾツト衝撃試験片(厚み178インチ)を成
形した。この試験片による評価結果を第2表に示す。
尚、第2表中の抗酸化剤の種類についての記号は次の通
りである。
<(A−1)=フェノール系抗酸化剤〉1、3.5−ト
リス(4゛−ヒトキロシー3’、5’−ジ−t−ブチル
ベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1
)1゜3H,5H)−トリオン < (B−1)=リン系抗酸化剤〉 ジオクタデシルベンタエリスリチルジフオスファイト < (C−1)=イオウ系抗酸化剤〉 ペンタエリスリチルテトラキス(3−才クタデシルチオ
ブロビオネート) 比較例2 実施例4のグラフト共重合体樹脂に代え、比較例1で得
られたグラフト共重合体樹脂を使用した以外は、実施例
4と同様にしてポリエステル系樹脂組成物を調製し、試
験片を作製した。その評価結果を第2表に示す。
実施例5〜7 固有粘度[η]=1.0のポリブチレンテレフタレート
に、実施例1によって得られたグラフト共重合体樹脂を
第3表に示す割合で配合した樹脂混合物100部に対し
て、抗酸化剤を第3表に示す割合で配合し、各種ポリエ
ステル系樹脂組成物を得た。この各組成物を使用し、射
出成形機により、シリンダー温度280℃、金型温度6
0’Cにてノツチ付アイゾツト衝撃試験片(厚み1/8
インチ)を成形した。この試験片による評価結果を第3
表に示す。
比較例3〜5 実施例5〜7のグラフト共重合体樹脂に代え、比較例1
で得られたグラフト共重合体樹脂を使用した以外は、そ
れぞれ実施例5〜7と全く同様にして各種ポリエステル
系樹脂組成物を調製し、試験片を作製した。その評価結
果を第3表に示す。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明のグラフト共重合体
樹脂および熱可塑性樹脂組成物は、耐候性、衝撃強度、
マトリックス樹脂等との相溶性、表面外観など各種特性
を十分具備し、これらのうち特に耐候性及び耐衝撃性に
優れている。また、これらは容易に製造することができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)酸変性エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合
    体ゴム(a)のラテックス5〜90重量%(固形分とし
    て)の存在下に、架橋剤又は架橋剤とグラフト交叉剤と
    の混合物を配合したアクリル酸エステル(b)10〜9
    5重量%を重合させることによつて得られる複合ゴム(
    1)ラテックス5〜90重量部(固形分として)の存在
    下に、芳香族ビニル化合物および一般式CH_2=CR
    X(式中RはHまたはCH_3を、XはCNまたはCO
    OR^1を表わす。但し、R^1は炭素数1〜8のアル
    キル基である。)で表わされるエチレン性不飽和化合物
    からなる群より選ばれた少なくとも一種の単量体(2)
    95〜10重量部[(1)+(2)の合計量100重量
    %]を重合して得られるグラフト共重合体樹脂。 2)請求項1記載のグラフト共重合体樹脂(3)と硬質
    の熱可塑性樹脂(4)とを、全樹脂組成物[(3)+(
    4)の合計]中での複合ゴム(1)の割合が5〜80重
    量%となる割合で混合されて成る耐候性及び耐衝撃性に
    優れる熱可塑性樹脂組成物。
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