JPH0322202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、両面複写機等における中間トレイ
に関する。

従来技術 一般に、両面複写機においては一面の複写を終
了した用紙を中間トレイ上に揃えて積み重ね、他
面への複写のための再給紙に備えるものである。
また、片面コピーであつても多重コピーを行なう
ような場合は、同様に中間トレイ上への揃えた状
態での用紙の積み重ねが行なわれる。

考案が解決しようとする課題 ところで、中間トレイ上に積み重ねられる用紙
は、中間トレイの上方に位置する放出ゲート装置
から放出された後にフイードコロにより所定位置
まで搬送され積み重ねられるものである。ここ
で、複写が行なわれた用紙はその先端部がカール
し易い状態となつており、中間トレイと放出ゲー
ト装置との間隔が大きい場合には用紙先端部がカ
ールしてスタツク不良となり易い。また、中間ト
レイと放出ゲート装置との間隔が小さい場合には
ジヤム発生時における用紙の取り出し性が悪くな
る。

課題を解決するための手段 搬入された用紙を斜め下方に向けて放出する放
出ゲート装置を設け、この放出ゲート装置から放
出された用紙の先端を幅方向に揃える可動側板を
備えフイードコロと前記用紙の先端を揃えるスト
ツパとに近接して固定部を設け、前記放出ゲート
装置の下方に位置するとともに前記固定部側に支
点を有して上下回動自在な傾斜した可動部を配設
した。

作 用 放出ゲート装置の下方には可動部が位置し、か
つ、可動部の支点が固定部側に位置しているた
め、可動部を放出ゲート装置に近接させることが
でき、これにより、用紙がカールし易い状態であ
つてもそのカールの発生を防止して確実にスタツ
クすることができ、固定部では可動側板とストツ
パとにより用紙の先端を揃えることができ、しか
も、可動部は傾斜して設けられていることから用
紙の後端側をも良好に揃えることができ、また、
ジヤムが発生した場合には支点を中心に可動部を
回動させて放出ゲート装置から離反させることが
できるため、ジヤム処理を簡単に行なうことがで
き、さらに、用紙の先端は固定部でも揃えられて
いることから、可動部を回動させても用紙の先端
部の位置は安定しており、ジヤム処理後の再度の
揃え直しを行なう必要がない。

実施例 この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。両面複写機等においては、まず、一面の複写
等を終了した用紙１が搬送ローラ対２により送り
込まれる放出ゲート装置３が設けられている。こ
の放出ゲート装置３には駆動ローラ４と従動ロー
ラ５とに支持されて矢印ａ方向に回転する搬送ベ
ルト６が設けられている。さらに、搬送ベルト６
の下面に接触させて例えば４個の放出ローラ７，
８，９，１０が設けられ、放出ローラ７，８，
９，１０間にゲート爪１１，１２，１３が回転自
在に設けられている。そして、放出ゲート装置３
は前記ゲート爪１１，１２，１３をソレノイド
（図示せず）により回動制御することにより４つ
の放出位置を持つものであり、最大の用紙であれ
ばＡのように放出させ、最小の用紙であればＢの
ように放出させるというものである。

前記放出ゲート装置３の下方には、位置固定で
ある固定部１４とこの固定部１４側に位置するピ
ン１５を支点として上下回動自在な可動部１６と
からなる中間トレイ１７が設けられている。前記
可動部１６には前記用紙１の進行方向に沿つて配
列された複数個のガイドリブ１８，１９が形成さ
れている。これらのガイドリブ１８，１９は前記
固定部１４に向けて下方向きに傾斜されており、
さらに、中央のガイドリブ１９が最も高さ寸法が
大きく、外側のガイドリブ１８になるに従い高さ
寸法が小さく形成されている。そして、これらの
ガイドリブ１８，１９を形成することにより前記
放出ゲート装置３との間隔が狭まつている。な
お、前記可動部１６の後端側にはこの可動部１６
を前記ピン１５の軸心回りに上方に付勢するスプ
リング２０と上方への回動を所定位置で規制する
ストツパ２１とが設けられている。

前記固定部１４の後端には前記ガイドリブ１
８，１９との段差が生ずることを防止するガイド
リブ２２が設けられ、固定部１４の両側には前記
用紙１の側縁を揃える可動側板である一対の可動
フエンス２３がスライド自在に取付けられてい
る。前記固定部１４の前方には用紙１の前縁を揃
えるストツパ２４が設けられ、固定部１４の上方
には支点２５の軸心回りに回動自在なアーム２６
に支持されるとともに回転駆動されるフイードコ
ロ２７が設けられている。

このような構成において、放出ゲート装置３か
ら放出された用紙１は可動部１６のガイドリブ１
８，１９及び固定部１４上を進行し、さらに、用
紙１の上面に当接しながら回転するフイードコロ
２７により搬送され、用紙１の前縁がストツパ２
４に当接して用紙前縁が揃えられるとともに用紙
１の側縁が可動フエンス２３に当接して用紙側縁
が揃えられる。

ここで、放出ゲート装置３に対しガイドリブ１
８，１９が近接して位置し、しかも、下方向きに
傾斜しているため、放出ゲート装置３から放出さ
れた用紙１の先端部がカールしている場合であつ
てもガイドリブ１８，１９上における用紙１の丸
まりが防止され、スタツク性が向上する。

さらに、ガイドリブ１８，１９の高さ寸法は中
央に位置するものから外側に位置するものにかけ
て次第に小さくされており、用紙１は腰づけによ
り腰を強くされてスムーズに進行する。そして、
用紙１の先端側はストツパ２４と可動フエンス２
３とにより揃えられ、また、長手の用紙の用紙１
の場合においてはその用紙１はガイドリブ１８，
１９の傾斜に従つてスムーズに送られるものであ
るため、用紙１の後端側も良く揃えられる。

つぎに、ジヤム発生時においては、可動部１６
を固定部１４に近接して位置するピン１５の軸心
回りに下方に回動させ、ガイドリブ１８，１９と
放出ゲート装置３との間隔を大きくして詰まつた
用紙１の取り出しを行なう。このジヤム処理性は
ガイドリブ１８，１９と放出ゲート装置３との間
隔を大きくすることにより大幅に向上する。な
お、可動部１６を回動させて行なうジヤム処理時
において、固定部１４は固定状態に維持されるた
め、ジヤム処理後において可動フエンス２３の位
置調節を行ない手間が省ける。

発明の効果 本考案は上述のように、搬入された用紙を斜め
下方に向けて放出する放出ゲート装置を設け、こ
の放出ゲート装置から放出された用紙の先端を幅
方向に揃える可動側板を備えフイードコロと前記
用紙の先端を揃えるストツパとに近接して固定部
を設け、前記放出ゲート装置の下方に位置すると
ともに前記固定部側に支点を有して上下回動自在
な傾斜した可動部を配設したので、放出ゲート装
置の下方には可動部が位置し、かつ、可動部の支
点が固定部側に位置しているため、可動部を放出
ゲート装置に近接させることができ、これによ
り、用紙がカールし易い状態であつてもそのカー
ルの発生を防止して確実にスタツクすることがで
き、固定部では可動側板とストツパとにより用紙
の先端を揃えることができ、しかも、可動部は傾
斜して設けられていることから用紙の後端側をも
良好に揃えることができ、また、ジヤムが発生し
た場合には支点を中心に可動部を回動させて放出
ゲート装置から離反させることができるため、ジ
ヤム処理を簡単に行なうことができ、さらに、用
紙の先端は固定部で揃えられていることから、可
動部を回動させても用紙の先端部の位置は安定し
ており、ジヤム処理後の再度の揃え直しを行なう
必要がない等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す正面図であ
る。 １……用紙、３……放出ゲート装置、１４……
固定部、１６……可動部、１８〜１９……ガイド
リブ、２３…可動フエンス（用紙揃え部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 搬入された用紙を斜め下方に向けて放出する放
   出ゲート装置と、この放出ゲート装置から放出さ
   れた用紙の先端を幅方向に揃える可動側板を備え
   フイードコロと前記用紙の先端を揃えるストツパ
   とに近接して設けられた固定部と、前記放出ゲー
   ト装置の下方に位置するとともに前記固定部側に
   支点を有して上下回動自在な傾斜した可動部とよ
   りなることを特徴とする両面複写機等における中
   間トレイ。