JPH032210A - 架橋可能なフッ素系共重合体 - Google Patents

架橋可能なフッ素系共重合体

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JPH032210A
JPH032210A JP13607489A JP13607489A JPH032210A JP H032210 A JPH032210 A JP H032210A JP 13607489 A JP13607489 A JP 13607489A JP 13607489 A JP13607489 A JP 13607489A JP H032210 A JPH032210 A JP H032210A
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fluorine
copolymer
based copolymer
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JP13607489A
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Sanehiro Yamamoto
実裕 山本
Tetsuo Tojo
哲夫 東條
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、架橋可能な新規なフッ素系共重合体に関する
ものであり、より詳細には、高度の耐油性と耐メタノー
ル性を兼ね備えるとともに、精密成形性にすぐれた架橋
可能なフッ素系共重合体に関する。
(従来技術及びその問題点) 従来より、アクリル系重合体は、耐熱性、耐油性、耐候
性等の特性にすぐれることから、他の千ツマ−を共重合
したり、他の重合体をブレンドして、プラスチック状の
ものからゴム状のものまで、さまざまな性状のものが製
造され、極めて広汎な用途に対応した成形品を提供して
いることはよく知られている。
アクリル系重合体における主要子ツマ−であるアクリル
酸エステルとしては、メチル、エチル、イソプロピル、
n−プロピル、n−ブチル、5ec−ブチル、tart
−ブチルなどのアクリル酸エステルが、単独もしくは組
み合わされて用いられており、特にエチルアクリレート
およびブチルアクリレートが多く使用されている。
また、これらのアクリル酸エステルは、強度の向上を目
的として例えばスチレンなどの異種のビニルモノマーが
共重合される場合もあるし、架橋を必要とする重合体と
するには、2−クロロエチルビニルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル、エチリデンノルボルネンなどの架橋
用モノマーが共重合されることもある。
このようなアクリル系重合体の例としては、特開昭50
−25656号公報にみられるように、エチルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート及びエチリデンノルボル
ネンからなるイオウ架橋可能なアクリル系共重合体が知
られている。
ところで、最近、重合体の急激な物性改善技術の進歩に
伴ない、合成樹脂成形品の用途がきわめて広がり、従来
は金属でしか成形できなかったような精密機械部品も、
合成樹脂の成形品で十分に代替が可能な分野も多くなり
つつある。このように、使用材料のメインテナンスフリ
ーや高信頼性が要求される部分には、従来のアクリル系
共重合体の物性のみでは対応しぎれない面も多く、アク
リル系重合体に比べて、さらに耐熱性や耐油性がすぐれ
るフッ素系の樹脂や、フッ化ビニリデン、テトラフルオ
ロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等の重合体であ
るフッ素ゴムへの転換が検討されている。
しかしながら、フッ素系樹脂やフッ素系ゴムは、極めて
高価格であるとともに、これを架橋するには、200℃
で24時間というような高温で長時間の加熱が必要であ
り、アクリル系重合体のように低温で短時間での架橋が
達成されないため、経済的にも、作業効率上も不利であ
るという欠点を有し、さらに、耐メタノール性が不十分
であるため、メタノールを燃料とする自動車用部品のよ
うな用途には対応できないという問題点も存在する。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明の目的は、耐油性、耐熱性及び耐メ
タノール性が極めてすぐれるとともに、従来のアクリル
系重合体と同様の比較的緩和された条件下で架橋するこ
とが可能な、新規なフッ素系共重合体を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、 (a)式C)lx−C)ICOORf =  (1)(
Rfは含フッ素アルキル基を表わす)で表わされる含フ
ッ素アクリレート、 (b)  n−ブチルアクリレート、及び(c)エチリ
デンノルボルネン を共重合してなる架橋可能なフッ素系重合体が提供され
る。
前記重合体のなかでも、式(I)で表わされる含フッ素
アクリレートのRf中の炭素原子数が2乃至18のもの
、Re中のフッ素原子数が3乃至37のもの、重合体中
のフッ素含量が10乃至50重量%のもの、及びヨウ素
価が1乃至20のものは、耐油性と耐メタノール性が極
めてすぐれており、精密機械用の部品等の用途に好まし
く対応することができる。
(発明の好適態様の説明) (a)含フッ素アクリレート 式 CHz−CHCOORf  (Rfは含フッ素アル
キル基)で表わされる含フッ素アクリレートを構成する
含フッ素アルコール(RfOH)の例としては、2.2
.2−トリフルオロエチルアルコール、1.1゜1.3
,3.3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、2
,2,3.3−テトラフルオロプロピルアルコール、2
,2,3,3.3−ペンタフルオロプロピルアルコール
、2,2,3,4,4.4−ヘキサフルオロブチルアル
コール、2,2,3,3.4,4.4−へブタフルオロ
ブチルアルコール、2.4−ジ−トリフルオロメチル−
2,3,4,5,5,5−へキサフルオロペンチルアル
コール、2−ペンタフルオロエチル−3−トリフルオロ
タチル−2,4,4,4−テトラフルオロブチルアルコ
ール、2−へブタフルオロイソプロピル−3,4−ジ−
トリフルオロメチル−2,4,5,5,5−ペンタフル
オロペンチルアルコール、2−(1’、1°、1°、3
°。
3′3゛ −へキサフルオロイソプロピル) −2,4
−ジ−トリフルオロメチル−3,3,4,5,5,5−
へキサフルオロペンチルアルコール、2− (1’、1
’、1°。
3°、3°、3°−ヘキサフルオロイソプロピル)−3
,4−ジ−トリフルオロメチル−2,3,4,5,5,
5−へキサフルオロペンチルアルコール、等のほかにテ
トラフルオロエチレンのテロメリゼーション等を利用し
て合成されるH (c2F 4) IICHJ)l  
(nは1〜8の整数) 、CF、(c2F4)、CH3
CN、O)l (nは1〜)の整数) 、 C2F5(
c2F4)nC)12CHJH(nは1〜7の整数)の
ようなフルオロアルキルアルコールをあげることができ
る。ここでフルオロアルキルアルコールの構造、特に直
鎮あるいは分岐等については限定されないが、アルコー
ル分子が極端に大きくなると共重合反応が進行しにくく
なるため、アルコール分子中の炭素原子数は最大18迄
が適当である。また本発明の目的を達成するためにはア
ルコール分子中のフッ素原子数が最低3以上あることが
必要である。尚本発明で使用するCH2−CHCoOR
fにおいて上記の各種RfO)Iはi fill類であ
っても、または複数の種類の併用であっても何れも可能
である。
含フッ素アクリレートは、共重合体に対する共重合割合
(モル比)が20乃至80モル、好ましくは30乃至7
0モルの割合で共重合される。
含フッ素アクリレートの割合が20モルより少ない場合
は、共重合体の耐油性が不十分であり、また80モルよ
り多い場合は、共重合体のガラス転移温度が高くなり耐
寒性が低下するという傾向があり、このような理由から
、含フッ素アクリレートの共重合割合は20乃至80モ
ルの範囲が推奨される。
(b)  n−ブチルアクリレート 本発明におけるフッ素系共重合体を構成する(b)成分
としては、n−ブチルアクリレートが使用される。アク
リル重合体においは、共重合成分として通常最も多く使
用されているエチルアクリレートを用いた場合は、えら
れる共重合体が極めて脆いものとなり、高強度が要求さ
れる成形品としては到底使用することができないが、n
−ブチルアクリレートを使用した場合には、衝撃強度が
すぐれた共重合体がえられ、精密成形品や自動車用部品
などのような高強度が要求される用途にも十分な対応が
可能となる。
n−ブチルアクリレートは、共重合体に対する共重合割
合(モル比)が20乃至80モル、好ましくは30乃至
70モルの割合で共重合される。
n−ブチルアクリレートの割合が20モルより少ない場
合は、共重合体が脆くなり、また、80モルより多い場
合は、必然的に共重合体中のフッ素含量が減少すること
により、本発明の特徴とする耐油性を発揮できない、こ
のような理由から、n−ブチルアクリレートの共重合割
合は、30乃至80モルの範囲が推奨される。
本発明におけるフッ素系共重合体を構成する(c)成分
としては、エチリデンノルボルネンが使用される。
エチリデンノルボルネンは、前述した如く、特開昭50
−25656号公報に開示されたアクリル系重合体にお
いても架橋用モノマーとして使用されているものであり
、この成分を特定割合で共重合成分とすることにより、
イオウ架橋が可能となり、ロール作業性が良好なゴム状
共重合体かえられることが開示されている。
本発明においては、エチリデンノルボルネンを前記(a
)成分及び(b)成分と共重合させることにより、低温
、短時間の架橋処理で耐油性、耐熱性に優れた物性を示
すフッ素系共重合体がえられる。
エチリデンノルボルネンは、共重合体に対する共重合割
合(モル比)が0.01乃至5モル、好ましくは0.0
5乃至し3モルの割合で共重合される。
エチリデンノルボルネンの割合が0.01モルより少な
い場合は架橋密度が不十分で軟弱であり、5モルより多
い場合は架橋密度が高くなり過ぎ脆くなるという傾向が
あり、このような理由からエチリデンノルボルネンの共
重合割合は、0.01乃至5モルの範囲が推奨される。
また、本発明によってえられるフッ素系共重合体のヨウ
素価は、1乃至20、好ましくは1乃至10の範囲とな
るように共重合成分のモル比を選択する。ヨウ素価が1
未満では架橋が不十分となり、また20を超えると架橋
生成物が脆くなり、いずれの場合も、前記すぐれた物性
の成形物を得ることができない。
さらに、本発明によってえられるフッ素系共重合体のフ
ッ素含量は、10乃至50重量%であり、とくに30乃
至50重量%であることが好ましい、フッ素含量が10
重量%未満では耐油性が十分でなく、また、50重量%
を超えると共重合体が脆くなり、機械的強度の砥下を招
くとともに、 CHz−CHCOORfの使用量が増加
することから、経済的にも不利になる。
共重合方法は一般的なラジカル重合法が適用でき、塊状
重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合の何れの重合方法
も適用が可能である。重合開始剤も特に限定されず通常
用いられる過酸化物、アゾビス化合物、過硫酸塩等を単
独で、もしくはレドックス系として使用すればよい。
重合温度は千ツマ−の種類、組成等によって適宜法めら
れるが、通常−10乃至80℃で行うのがよい、また重
合時間も特に限定されず、重合温度との兼ね合いで決ま
るが通常2乃至50時間である。尚、生成物の分子量は
特に限定されないが通常10,000乃至1,000,
000の範囲であるが10,000乃至200.000
が好ましい。
本発明のフッ素系共重合体を用いて架橋ゴムを得る方法
としては、通常のゴムの架橋において使用される方法を
そのまま利用することができ、架橋剤としてイオウ系化
合物を用いることが特に好ましい。
イオウ系化合物としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化
イオウ、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノール
ジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジ
メチルジチオカルバミン酸セレンを例示でき、なかでも
イオウの使用が好ましい。
これらのイオウ系化合物は、該フッ素系重合体100重
量部に対し、0.1ないし10皿量部、好ましくは0.
5ないし5重量部添加される。
イオウ系化合物による架橋を行う場合架橋促進剤の併用
が好ましい、架橋促進剤としてはN−シクロへキシル−
2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド、N−オキシ
ジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド
、N、N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスル
フェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
 (2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチア
ゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ
)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフィド
などのチアゾール系ニジフェニルグアニジン、トリフェ
ニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソト
リル・パイ・グアナイド、ジフェニルグアニジン・フタ
レートなとのグアニジン系;アセトアルデヒド−アニリ
ン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮金物、ヘキサ
メチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニアなど
のアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アンモニア系:
2−メルカプトイミダシリンなどのイミダシリン系;チ
オカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユ
リア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリ
アどのチオユリア系:テトラメチルチウラムモノスルフ
ィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチ
ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスル
フィド、ペンタメチレンチウラムテトラドラスルフィド
などのチウラム系;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸
亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチ
ルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカル
バミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルルな
どのジチオ酸塩系;ジブチルキサントゲン酸亜鉛などの
ザンテート系;その他、亜鉛華などを挙げることができ
る。これら加硫促進剤は、該フッ素系共重合体に対して
10重量部以下、好ましくは5重量部以下の量で配合さ
れる。
もちろん架橋用子ツマ−として、他に2−クロロエチル
ビニルエーテル、アリルクロルアセテート、モノクロル
酢酸ビニルなどのハロゲン活性含有化合物、アリルグリ
シジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどのエポ
キシ基含有化合物など通常アクリルゴムに使用される化
合物が用いられる。
これらの架橋用モノマーは、該フッ素系重合体中に0.
01モル%乃至5モル%、好ましくは0.05モル%乃
至3モル%含まれる。
これらの架橋用子ツマ−を用いるとき、架橋剤として活
性ポリアミンやアンモニウムベンゾエートやチオウレア
化合物などが通常用いられる。
活性ポリアミンとしてはへキサメチレンジアミンカルバ
メート、ヘキサメチレンテトラミンなどが例示出来る。
チオウレア化合物としては、エチレンチオウレア、ジエ
チルチオウレアなどが例示出来る。これらの架橋剤の添
加量は、該フッ素系共重合体100重量部に対し、5X
10−’乃至zxto−’モル、好ましくはlXl0−
’乃至1×10−2モルを1種単独あるいは2種以上混
合して用いられる。
これらの架橋剤を使用する場合、一般に助剤が添加され
る。助剤としては二塩基性亜すン酸塩鉛、鉛丹、マグネ
シア、ナトリウム石鹸等が該フッ素系重合体100重量
部に対し最大20重量部、好ましくは最大10重量部を
1種単独あるいは2種以上混合して用いられる。
これらを使用した架橋は、前述の硫黄を用いた架橋に比
べて、架橋速度は若干遅いものの架橋物の耐熱性に優れ
るなどの特長がある。
本発明のフッ素系共重合体には、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、それ自体公知のゴム用充填剤、可塑剤及び
加工助剤等を適宜配合することができる。
本発明で使用されるゴム用充填剤は、MTブラック、F
Tブラック、FEFブラックなどのカーボンブラック、
タルク、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、クレーなどの無機充填剤、又着色のためにベンガ
ラ、シアニングリーンなどの顔料を例示できる。
これらのゴム用充填剤の配合量は、用途に応じ適宜選択
できるが、通常は、フッ素系共重合体100重量部に対
して100重量部以下、好ましくは80重量部以下が配
合される。
本発明で使用される可塑剤及び加工助剤には、フルオロ
シリコンオイル、プロセスオイル、加工助剤としては、
ステアリン酸、ポリエチレンワックスなどが例示できる
これらの可塑剤及び加工助剤の配合量は、用途に応じ適
宜選択できるが、通常は、フッ素系共重合体100重量
部に対して20重量部以下、好ましくは10重量部以下
が配合される。
本発明のフッ素系共重合体は、前記の架橋剤ならびに必
要に応じて配合される他の配合剤を配合し、それ自体公
知の方法によって架橋を達成することができる。
例えば、バンバリーミキサ−の如きミキサー類に、フッ
素系共重合体と充填剤などの配合剤を投入し、80乃至
iso℃の温度で3乃至10分間混練した後、オーブン
ロールの如きロールを使用して、架橋剤を混合しながら
、ロール温度40乃至80℃で、5乃至30分間混練し
た後、分出し、リボン状又はシート状の配合ゴムを調製
する。
このように調製された配合ゴムを押出成形機、カレンダ
ーロール、又はプレス等により、意図する形状に成形し
、成形と同時に又は成形物を架橋槽内に導入し、通常1
30乃至230℃の温度で1乃至30分間加熱すること
により架橋物を得ることができる。
この架橋の段階は金型な用いて行なってもよいし、又金
型を用いずに実施してもよい。またオーブンなどを用い
て後架橋すれば更に良好な性能が得られるのは従来の知
見通りである。
以上のごとくして製造された架橋物は、自動車部品とし
て、Oリング、バルブ、ポンプシール、ダイアフラム、
ホース、とくに燃料用ホースとして好適であり、産業機
械用としては、0リング、オイルシール、ガスケット、
チューブ、ロールなど、化学プラント工業向けとして、
タンクシール、オイルシール、メカニカルシールなどに
使用できる。
(発明の効果) 本発明の新規なフッ素系重合体は、架橋することによっ
て物性のすぐれた成形体とすることができ、この成形体
は、従来のフッ素系ゴムと同等の耐油性を保持するとと
もに、フッ素系ゴムの欠点であった耐メタノール性が大
巾に改善されており、各種精密機器部品の高信頼性素材
として利用することができる。また、このフッ素系重合
体は、従来のフッ素ゴムに比べて、低温度で、しかもは
るかに短時間で架橋処理が可能であることから、作業性
、生産性の点での大巾な改善が達成される。
(実施例) 以下、実施例に基づいて本発明の詳細な説明する。
実施例1 2.2.2−トリフルオロエチルアクリレート(TFE
A)(共栄社油脂化学工業製)55部、n−ブチルアク
リレ−)−(n−BA)46部、エチリデンノルボルネ
ン(ENB)22部、溶媒としてベンゼン350部、ラ
ジカル開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)0.3部をセパラブルフラスコに仕込み、窒素雰
囲気下60℃で攪拌しながら39時間重合反応を行った
。反応液をミキサー攪拌下の冷メタノール中へ注ぎ込む
ことにより共重合生成物を凝固分離させた後、50℃で
真空乾燥を行い67部の白色で弾性がある固体を得た(
収率55%)。このもののヨウ素価(ICI−NazS
zO+法)は9.5、フッ素含量(燃焼処理後イオンク
ロマト法)は17.5wt%であった。また示差走査型
熱量計で測定したTgは一8℃であった。
実施例2〜7および比較例1 以下フッ素系アクリレートの種類、溶媒、ラジカル開始
剤等を変えて共重合を行い、生成物の分析を行った。結
果をまとめて表−1に示す。なお表−1の略号は以下の
内容を示す。
HFPDA:2,4−ジ−トリフルオロメチル−2,3
,4,5,5,5−ヘキサフルオロペンチルアクリレー
ト[ヘキサフルオロプロピレンダイマーとメタノールの
ラジカル付加反応で合成したアルコールとアクリル酸ク
ロリドから合成した]FA−108:バーフルオロオク
チルエチルアクリレート(共栄社油脂化学工業製) PFAEA:パーフルオロアルキルエチルアクリレート
[ヘキスト社フルオウェットE A 800(パーフル
オロアルキルエチルアルコールRfcH2cH20)1
. Rf−CsFIs 〜Cl0F21の混合物)とア
クリル酸クロリドから合成した] m−XHF:メタキシレンヘキサフルオライドF3 CF。
次に実施例1,3.4,8.7に示した各サンプルを架
橋処理した後、熱時の耐油性および耐メタノール性を評
価した。なお比較例として表−1の比較例1および代表
的なフルオロオレフィン系ゴムであるパイトンB(商標
名)について評価した。架橋処理条件を以下に示す。
架橋後の評価 実施例1,3,4,6.7および比較例1によってえら
れた共重合体ioo重量部に対し、ステアリン酸   
    2.0重量部亜  鉛  華        
  5.0 重量部サーマルブラック     20.
0重量部2−メルカプトベンジチ7ゾール      
      o、osljlテトラメチルチウラムジス
ルフィド          x、oo重i1イオウ 
         1.50重量部を混合し、160℃
で20分間のプレス架橋を行った。比較例2は、パイト
ンB(デュポン社製フッ化エチレン系共重合ゴム100
重量部に対して、 マグネシア        15.0重量部サーマルブ
ラック     20.Og量全部、N’−ジシンナミ
リデン−1,6−へキサジアミン  2.Ofi量部全
部合し、160℃で30分間のプレス架橋を行ったが、
架橋が達成されず(比較例3)、さらに200℃で24
時間のオーブン架橋を行った。架橋後の評価を表2に示
した。
表−2(JIS K6301に拠り試験した)以上の結
果より、本発明の新規なフッ素系重合体は、非フッ素系
アクリル重合体に比べて、加熱時における耐油性、耐メ
タノール性のいずれもが優れていることが判明した。
また、本発明のフッ素系重合体は、従来より耐油性がす
ぐれているゴムとして知られているパイトンBに比べて
も、同等の耐油性を示すとともに、耐メタノール性が大
巾に改良されていることがわかる。
特許出願人  三井石油化学工業株式会社手続補正書(
瞭) 平成 1年 7月

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)式CH_2−CHCOOR_f・・・(
    I )(R_fは含フッ素アルキル基を表わす) で表わされる含フッ素アクリレート、 (b)n−ブチルアクリレート、及び (c)エチリデンノルボルネン を共重合してなる架橋可能なフッ素系共重 合体。
  2. (2)式( I )で表わされる含フッ素アクリレートの
    R_f中の炭素原子数が2乃至18である請求項(1)
    記載のフッ素系共重合体。
  3. (3)式( I )で表わされる含フッ素アクリレートの
    R_f中のフッ素原子数が3乃至37である請求項(1
    )記載のフッ素系共重合体。
  4. (4)フッ素含量が10乃至50重量%である請求項(
    1)記載のフッ素系共重合体。
  5. (5)ヨウ素価が1乃至20である請求項(1)記載の
    フッ素系共重合体。
  6. (6)(a):(b):(c)の共重合モル比が、20
    乃至80:80乃至20:0.1乃至5である請求項(
    1)記載のフッ素系共重合体。
  7. (7)分子量が10,000乃至200,000である
    請求項(1)記載のフッ素系共重合体。
JP13607489A 1989-05-31 1989-05-31 架橋可能なフッ素系共重合体 Pending JPH032210A (ja)

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JP13607489A Pending JPH032210A (ja) 1989-05-31 1989-05-31 架橋可能なフッ素系共重合体

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