JPH03215084A - 感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造方法 - Google Patents

感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造方法

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JPH03215084A
JPH03215084A JP2328207A JP32820790A JPH03215084A JP H03215084 A JPH03215084 A JP H03215084A JP 2328207 A JP2328207 A JP 2328207A JP 32820790 A JP32820790 A JP 32820790A JP H03215084 A JPH03215084 A JP H03215084A
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塩崎 知晴
Shoichi Murata
祥一 村田
Eiji Kawabata
川端 英二
Shuichi Kitamura
秀一 北村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、高濃度で取り扱い性と貯蔵安定性の改良され
た感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造方法に関し、特に
顕色剤シートの印刷適性を極めて顕著に改良し得る顕色
剤水分散液の製造方法を提供するものである。
「従来の技術」 ノボラック型のフェノール樹脂や置換サリチル酸の金属
塩は、活性白土などの無機顕色剤に対して有機顕色剤と
呼ばれ、感圧複写紙用として広く実用化されている〔特
公昭42−20144号、同51−25174号)。
そして、これらの顕色剤は通常水を媒体として微粉砕も
しくは微分散され、無機体質顔料、接着剤、その他を混
合してから紙面に塗布される〔特公昭48−16341
号、特開昭54−143322号〕ところで、感圧複写
紙用顕色剤(以下、単に顕色剤と言う)として使用され
る置換サリチル酸の金属塩は、通常非結晶性の固体から
なっている。
この顕色剤は一般に水に分散させて紙表面に塗布される
ので、濃厚で取り扱い性と安定性の優れた水分散液とし
て供給されるのが最も望ましい。
しかし、この顕色剤の粗粒子を、分散剤を含む水の中で
ボールミルやサンドグラインダー等で、塗布するのに好
ましい程度の大きさまで微粉砕すると、分散剤は著しく
チキソト口ピックとなって、流動性の乏しい取り扱いの
困難な状態にしかならない。
そして、多少ともこれを流動性にしようとすれば、分散
液中の顕色剤濃度を低下させたり、泡立ちが著しい程度
に多量の分散剤を使用したりしなければならず、好まし
くない。
一方、この顕色剤を有機溶剤に溶解して、分散剤を含む
水溶液に、強力な攪拌手段で乳化分散させると、高濃度
でも流動性のよい乳化分散液が得られるが、分散粒子が
有機溶剤を含む液滴であるために、長時間の貯蔵中に、
粒子のサイズが太きくなったり、容器の壁付近で乳化が
破壊されたりする現象がおこって、安定性に欠けている
そのため、本発明者等は高濃度で取り扱い性と貯蔵安定
性にすぐれた顕色剤水分散液の開発について鋭意研究の
結果、特定の置換サリチル酸塩を主成分とする軟化点3
0゛C以上の顕色剤を、特定のポリビニルアルコールを
含む水中で乳化分散せしめ、つづいてこの分散液を加熱
して有機溶剤を蒸留除去することによって、顕色剤を真
球状粒子として水中に分散させる方法を見出し、先に特
願昭62−188930号として出願した。
この方法で得られる顕色剤の水分散液は高濃度でも取り
扱い性と貯蔵安定性にすぐれており、工業的な効果は極
めて大きなものがある。
「発明が解決しようとする課題」 しかし、このような方法で得られた顕色剤の水分散液を
用いて感圧複写紙用の顕色剤シートを製造した場合に、
製造された顕色剤シートの印刷適性において、なお改良
の余地が残されていることが明らかとなった。
即ち、真球状粒子として水中に分散された顕色剤を用い
て製造した感圧複写紙用中用紙に印刷をすると、顕色剤
塗布面に施されるベタ印刷部分に存在するインキビヒク
ルと、印圧によって破壊されたマイクロカプセル中に存
在する染料溶解オイルとの相互作用によるものと考えら
れる発色汚れが生じることが明らかとなった。
かかる現状に鑑み、上記の如き方法で製造される特定の
置換サリチル酸の金属塩からなる顕色剤水分散液につい
てさらに鋭意研究の結果、得られる顕色剤の水分散液を
、顕色剤の平均粒子径が10%以上減少しない条件で湿
式微粉砕処理すると、発色汚れが極めて効率よく解消さ
れ、しかも初期発色性や耐光性にも優れた中用紙が得ら
れることが明らかとなり、顕色剤シートの印刷適性が極
めて顕著に改良されることを見出し、本発明を完成する
に至った。
「課題を解決するための手段」 本発明の顕色剤水分散液は、一般式(1)〔一般式(1
)において、R l, R z. R 3、及びR4は
同じでも異なっていてもよい水素原子,ハロゲン原子,
炭素数1から15までのアルキル基、アルキレン基、シ
クロアルキル基、シクロアルキレン基、フェニル基、核
置換されたフェニル基、アラールキル基または核置換さ
れたアラールキル基で、R..R.,R3.及びR4の
うち相隣る二つが結合して環を形成してもよい。nは1
以上の数、Mはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アル
ミニウム、鉄、コバルト、ニッケルまたはこれらの塩基
性イオンを示す。〕 で表される核置換サリチル酸塩を主成分とする顕色剤を
有機溶剤に溶解させ、この溶液を重合度が500以上で
あり、鹸化度が70%以上であるポリビニルアルコール
水溶液中で加熱下または非加熱下に乳化分散せしめ、つ
づいてこの分散液を加熱して有機溶剤を蒸留除去して得
られる水分散液を、さらに顕色剤の平均粒子径がlθ%
以上減少しない条件で湿式微粉砕処理する方法で製造さ
れる。
「作用」 一般式(1)で表される置換サリチル酸塩は、いずれも
感圧複写紙用としての顕色能が大きく、その代表的な例
としては、3−メチル5−(αーメチルベンジル)サリ
チル酸亜鉛、3.5−ジターシャリブチルサリチル酸亜
鉛、3−ターシャリプチル−5−フエニルサリチル酸亜
鉛、3,5−ジターシャリアミルサリチル酸亜鉛、3.
5−ジシクロへキシルサリチル酸亜鉛、3−シクロへキ
シル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3
−メチル−5一ノニルサリチル酸亜鉛、3−メチル−5
−ドデシルサリチル酸亜鉛、3−メチル−5−(α,α
ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3.5−ジセカン
ダリブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジターシャリプチ
ル−6−メチルサリチル酸亜鉛、3−フェニルー5−(
α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−フェニルー
5一(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3
−(α−メチルベンジル)−5−フエニルサリチル酸亜
鉛、3−ノニルサリチル酸亜鉛、3−ノニルー5−メチ
ルサリチル酸亜鉛、3−ノニ71/ −6−メチルサリ
チル酸亜鉛、3−ドデシルサリチル酸亜鉛、3−ドデシ
ル−5−メチルサリチル酸亜鉛、3−ドデシル−6−メ
チルサリチル酸亜鉛、3,5−ジシクロへキシルサリチ
ル酸亜鉛、3−シクロヘキシル−5−(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛、3−フェニルー5−(α−メチ
ルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−フェニルー5(α.
α−ジメチルベンジル、)サリチル酸亜鉛、3−(α−
メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3一(α−メチルベ
ンジル)−5−メチルサリチル酸亜鉛、3−(α−メチ
ルベンジル)−5−フェニルサリチル酸亜鉛、3−(α
,4−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル酸亜鉛
、3.5一ジ(α,4−ジメチルベンジル)サリチル酸
亜鉛、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチル
サリチル酸亜鉛、3−(α,α−ジメチルベンジル)−
6−メチルサリチル酸亜鉛、3.5−ジ(α,α−ジメ
チルベンジル)サリチル酸亜鉛、3.5−ジ(α−メチ
ルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−(α−メチルベンジ
ル)−5−(α.αージメチルベンジル)サリチル酸亜
鉛、3−(αーメチルベンジル)−5−プロモサリチル
酸亜鉛、3−(α−メチルベンジル)−4−メチルサリ
チル酸亜鉛、3−(α−メチルベンジル)−6−メチル
サリチル酸亜鉛、3−ノニルー5−フエニルサリチル酸
亜鉛、5−(4−メシチルメチルベンジル)サリチル酸
亜鉛、3−メチル−5−ペンタデシルサリチル酸亜鉛、
3−イソプロビル−5一ノニルサリチル酸亜鉛、3−イ
ソプロビル−5−ドデシルサリチル酸亜鉛、3−ターシ
ャリプチル5−ノニルサリチル酸亜鉛、3.  5−’
;ノニルサリチル酸亜鉛、3−ノニルー5−シクロヘキ
シルサリチル酸亜鉛、3−ノニルー5−(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸亜鉛、3−/ニルー5一(4.α−
ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−ノニルー5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−ド
デシル−5−エチルサリチル酸亜鉛、3−ペンタデシル
サリチル酸亜鉛、3−ペンタデシルー5−メチルサリチ
ル酸亜鉛、3−ペンタデシルー6−メチルサリチル酸亜
鉛、3−シクロヘキシル−5一ノニルサリチル酸亜鉛、
3−フェニル−5一ノニルサリチル酸亜鉛、3一(α−
メチルベンジル)−5一ノニルサリチル酸亜鉛、3−(
α.α−ジメチルベンジル)−5一ノニルサリチル酸亜
鉛、5−ノニルサリチル酸亜鉛、5−ドデシルサリチル
酸亜鉛、5−ペンタデシルサリチル酸亜鉛、ピネン化サ
リチル酸亜鉛、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、
3−ヒドロキシ−7−(α,α−ジメチルベンジル)−
2−ナフトエ酸亜鉛、ベンジル化スチレン化サリチル酸
亜鉛、2−ヒドロキシ−3−(α,α−ジメチルベンジ
ル)−1−ナフトエ酸亜鉛、及びこれらの置換サリチル
酸亜鉛をマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄
、コバルトまたはニッケルに代えたサリチル酸塩等が挙
げられる.ここでノニル基、ドデシル基、及びペンタデ
シル基は、イソノニル基、イソドデシル基、及びイソペ
ンタデシル基を含み、イソノニル基、イソドデシル基、
及びイソペンタデシル基は、それぞれプロピレン三景体
、プロピレン四量体又は1−ブテン三量体及びブロビレ
ン五量体が付加して生じた置換基として定義する. これらの置換サリチル酸塩の中には単独では結晶性であ
るものもあるし、その軟化点もまちまちである。非結晶
性で好ましい軟化点を有する顕色剤を調製するには、そ
の多くは適当に混合して目的の物性になるように調節し
なければならない。
顕色剤の軟化点が低すぎると、紙表面に塗布、乾燥され
る顕色剤が紙繊維間に浸透移行して顕色作用の損失がみ
られるし、顕色剤の水分散液も凝固しやすく、長時間に
わたって充分に安定であるとは言えない。
一方、顕色剤の軟化点が高すぎても、紙表面に塗布、乾
燥される時に殆ど自着作用を現す事がないので、これを
紙表面に固着させるために多量の接着剤を使用しなけれ
ばならず、その場合は接着剤が膜となってマイクロカプ
セル中に存在する染料溶解オイルの移行を妨げる結果、
顕色作用の損失が見られる。
これらの理由から顕色剤の好ましい軟化点範囲の下限と
上限がきめられる。顕色剤の軟化点は20℃以上が好ま
しく、更に好ましくは30゜C〜85℃である。
顕色剤の軟化点を好ましい温度に調節する方法としては
、第一には軟化点の異なる顕色剤を混合する事、第二に
は高すぎる軟化点の顕色剤に軟化点を低下させるような
物質、例えば脂肪酸の金属塩、トリアルキルフェノール
、トリアラールキルフェノールまたはスチレンオリゴマ
ー等を添加する事、第三には低すぎる軟化点の顕色剤に
軟化点を上昇させるような物質、例えばポリスチレン、
ボリーα−メチルスチレンまたは石油樹脂等を添加する
事が挙げられる. なお、本発明でいう軟化点は、顕色剤が水中で平衡水分
を含有する状態での軟化温度をいう。普通、乾燥状態で
の軟化点より50゜C低めである。また、真球状とは液
滴がその表面張力の作用によって自然に球状になって、
固化した状態をさすものとする。
本発明の方法で使用されるポリビニルアルコールは上記
の如く、500以上の重合度並びに70%以上の鹸化度
を有するポリビニルアルコールであるが、重合度が50
0に満たないポリビニルアルコールでは顕色剤の乳化能
力が不十分となり、貯蔵安定性の改良された顕色剤水分
散液を得ることができない。
従って、500以上、より好ましくは1000以上の重
合度を有するポリビニルアルコールが使用される。しか
し、重合度が5000を超えるとポリビニルアルコール
水溶液の粘度が高くなり、取り扱いが難しくなるので重
合度は5000以下程度に留めるのが望ましい。
また、鹸化度が70%に満たないポリビニルアルコール
では、やはり乳化能が不十分となるため、70%以上、
より好ましくは80%以上の鹸化度を有するポリビニル
アルコールが使用される.なお、本発明でいうポリビニ
ルアルコールとは、酢酸ビニル重合体や、例えば酢酸ビ
ニル・アクリルアミド共重合体、酢酸ビニル・エチレン
共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、酢酸ビニ
ル・ビニルエーテル共重合体等の酢酸ビニル共重合体の
鹸化生成物、及びこれらとアルデヒドやケトンとの縮合
体等をさすが、その中でも水溶性または水分散性のもの
が用いられる。
ポリビニルアルコールの使用量は目的とする分散粒子の
大きさなどに応じて適宜調節されるが、好ましくは顕色
剤100重量部に対して1〜30重量部程度の割合で調
節される。
また、ポリビニルアルコールに加えて、分散剤として特
にアニオン性の界面活性剤を併用すると、乳化能が一層
改良され、貯蔵安定性のより改良された水分散液が得ら
れることが明らかとなった。
併用されるアニオン性の界面活性剤としては、例えばア
ルキル硫酸エステルのアルカリ塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸のアルカリ塩、オレイン酸アミドスルホン酸の
アルカリ塩等の低分子量アニオン性界面活性剤、アラビ
アガム、アルギン酸ナトリウム等のア二オン性天然高分
子、カルボキシメチルセルロース、リン酸化澱粉、リグ
ニンスルホン酸ナトリウム等のア二オン性半合成高分子
、アクリル酸重合体、ビニルベンゼンスルホン酸重合体
、アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル
酸・アクリルアミド共重合体、エチレン・無水マレイン
酸共重合体等のア二オン性合成高分子のアルカリ塩等が
挙げられる. これらのア二オン性界面活性剤の併用割合については注
意が必要であり、多量に配合すると、得られる顕色剤シ
ートの発色性能や表面強度の低下を来すため、ポリビニ
ルアルコールの等量以下、好ましくはポリビニルアルコ
ールの2〜50重量%程度の範囲で調節するのが望まし
い. 顕色剤分散液の調製において、顕色剤粒子の大きさは、
顕色剤の紙表面への塗布性又はその顕色効果等から判断
して決められるべきである。
一般に、本発明の顕色剤は紙表面1平方メートル当たり
1グラム以下の割合でしか塗布されないので、その大き
さが5ミクロンを超えると、塗布に際して、紙表面への
分布が不均一になって記録像の欠落をおこしたり、寒冷
地での記録像の発現速度が低下したりする欠点を生じる
また、その大きさが0.3ミクロンより小さくなると、
粒子が紙繊維間に浸透しやすく、顕色作用の損失がおこ
るし、それ以上に粒子を細か《しても何らの利点も生じ
ない。故に、顕色剤粒子の大きさの好ましい範囲は平均
粒径で0.3ないし5ミクロン、更に好ましい範囲は0
. 6ないし3ミクロンである. 水分散液中の顕色剤の濃度は、通常10%以上の高濃度
であり、好ましい上限は55%である.このように高濃
度であると、輸送コストを軽減させるのみならず、高濃
度塗工液の調整も可能となり、塗布工程における乾燥効
率のアップ、得られる顕色シ一トの品質改良効果も期待
できる。
なお、本発明において顕色剤を有機溶剤に溶解する際に
使用される有機溶剤には、水に対する溶解性が比較的小
さく、顕色剤の溶解性が良い事、沸点が低い事ないしは
分散液の調整中に化学的な変化を受けにくい事等の諸性
質が要求される。
その具体的な例としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、ク
ロルベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノール、アミル
アルコールまたはメチルターシャリブチルエーテル等が
挙げられる.有機溶剤の使用量は、やはり目的とする分
散粒子の大きさ等に応じて適宜調節されるが、顕色剤1
00重量部に対して500重量部以下程度の範囲で調節
するのが望ましい。
かくして調製された顕色剤の水分散液は、次工程で加熱
処理により、有機溶剤が蒸留除去されて真球状の粒子か
らなる顕色剤水分散液が調製されるが、本発明の方法で
は、得られた顕色剤水分散液を、さらに顕色剤の平均粒
子径が10%以上減少しない条件で湿式微粉砕処理され
るものである.顕色剤の平均粒子径が10%を越えて減
少する程に微粉砕処理を施すと、分散液はチキソトロビ
ックとなり流動性が低下し、発色濃度や耐光性にも悪影
響がでてくる。
ところで、本発明の方法で使用される微粉砕処理機とし
ては、例えばボールミル、ペプルミル、サンドグライン
ダー、ダイノミル、コボルミル、アトライター等の如《
粉砕メディアを使用する各種のサンドミル型粉砕機、3
本ロールミル、高速インペラー分散機、高速ストーンミ
ル、高速度衝撃ミル等の高速グラインド装置等が挙げら
れるが、処理条件設定の容易さ、粉砕効率等を考慮する
とサンドミル型粉砕機、高速インペラー分散機が好まし
く、その中でもサンドミル型粉砕機がより好ましく使用
される。
サンドミル型粉砕機で、顕色剤水分散液を処理する際に
は、処理後の顕色剤の平均粒子径が10%以上減少しな
いように、例えば粉砕メディアの量、処理分散液の流量
、処理液濃度、処理液中に配合される分散剤の量等を適
宜調節して湿式微粉砕処理が施される。
感圧複写紙用顕色剤層を形成する塗液には、通常接着剤
として、例えば澱粉、カゼイン、アラビアゴム、カルボ
キシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレ
ン・ブタジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテ
ックス等が配合されるが、さらに、酸化亜鉛、酸化マグ
ネシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カル
シウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の無機顔
料や感圧複写紙製造分野で公知の各種助剤を適宜添加す
ることができる。
かくして調製された呈色剤塗液は、エアーナイフコータ
ー、ブレードコーター、ロールコーターサイズプレスコ
ーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター
等の通常の塗布装置によって支持体上に塗布され、感圧
複写紙用呈色紙として仕上げられる。
なお、本発明の方法は、支持体の同一面に呈色剤層と発
色剤層を有するか、あるいは呈色剤塗液とカプセル化し
た発色剤を含む塗液の混合塗布層を有する自己発色型感
圧複写紙〔所謂セルフコンテインド型〕にも勿論応用す
ることが出来る。
「実施例」 以下に、本発明の効果を一層明確にするため、実施例及
び比較例を記載するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断ら
ない限りそれぞれ「重量部」及び「重量%」を表わす。
実施例1 〔顕色剤分散液の調製〕 3.5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛(軟
化点72℃)100グラム及びトルエン100グラムを
70゜Cで混合溶解させ、トルエン溶液を調製した。
別に、重合度1700,鹸化度98%のポリビニルアル
コール6グラムを含む水300グラムを内容積500ミ
リリットルのステンレススチール製のビーカーに入れ、
T.K.ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)を毎
分3000回で回転攪拌しながら上記トルエン溶液をこ
れに加えた。
トルエン溶液を加え終った時点で回転数を毎分1000
0回に上げ2分間攪拌した。この分散液を攪拌機、温度
計及び蒸留口のついた内容積500ミリリットルの硬質
ガラス製三つ口フラスコに移した。
攪拌機をゆっくり回転させながらスラスコを加熱して蒸
留口からトルエンと水が留出するようにした。100℃
で約1時間この操作を続けると分散液は殆どトルエンを
含まなくなった。これを冷却して顕色剤約33%を含有
する水分散液を得た。
得られた顕色剤分散粒子の平均粒子径は1.0ミクロン
であった。
次に、この水分散液をサンドグラインダー(五十嵐機械
株式会社製,間DEL NO.OSG− 8G)で毎分
2Kgの条件で処理し、平均粒径が0.97ミクロンの
顕色剤分散液を調製した。
〔顕色剤塗液の調製〕
上記の処理で得られた33%の顕色剤分散液15部、炭
酸カルシウム70部、酸化亜鉛10部、水100部を混
合分散し、さらにバインダーとして10%のポリビニル
アルコール水溶液100部、50%のカルボキシ変性S
BRラテックス(SN−307.住友ノーガタツク社製
)20部、水200部を混合分散して顕色剤塗液を調製
した。
〔感圧複写紙用顕色紙の製造〕
上記顕色剤塗液を4 0 g/rrfの原紙の片面に乾
燥重量が5g/rdとなるように塗布、乾燥して感圧複
写紙用顕色紙を得た。
実施例2 実施例1において、3.5−ジ(α−メチルベンジル)
サリチル酸亜鉛100グラム及びトルエン100グラム
の代わりに、3.5−ジーターシャリープチルサリチル
酸亜鉛100グラム及びトルエン50グラムと1〜ブタ
ノール50グラムを使用した以外は実施例lと同様にし
て顕色剤水分散液を調製した。
得られた顕色剤分散粒子の平均粒子径は1.5ミクロン
であった。
次に、この水分散液をサンドグラインダー(五十嵐機械
株式会社製, MODEL NO,OSG− 8G)で
毎分2Kgの条件で処理し、平均粒径が1.40ミクロ
ンの顕色剤分散液を調製し、以下実施例1と同様にして
感圧複写紙用顕色紙を得た。
実施例3 実施例1において、顕色剤水分散液のサンドグラインダ
ー(五十嵐機械株式会社製, MODEL No,OS
G−8G)での処理条件を毎分1.5 Kgとした以外
は同様に処理して平均粒径が0.92ミクロンの顕色剤
分散液を調製し、以下実施例1と同様にして感圧複写紙
用顕色紙を得た。
実施例4 実施例1において、顕色剤水分散液の粉砕処理をサンド
グラインダー(五十嵐機械株式会社製,MODEL N
O.OSG−8G)の代わりに、コボルミル(神鋼ファ
ドラー株式会社製, MODEL ?lS?I−32)
を使用し、毎分2Kgの条件で処理して平均粒径が0.
95ミクロンの顕色剤分散液を調製し、以下実施例1と
同様にして感圧複写紙用顕色紙を得た。
実施例5 かきまぜ機と温度計を備えた内容積20000mlのス
テンレススチール製の円筒型容器に水2000g及び硫
酸亜鉛(7水塩)400gを入れ、溶解させる。これに
3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸ナトリウ
ムlO%水溶液8500gを内溶物を激しくかきまぜな
がら添加する。
複分解によって容器内はただちにチキソトロピック状の
ドロンとした液になる。ここでα−メチルスチレンとス
チレンの共重合体(共重合比;40対60モルパーセン
ト、平均分子量;約1500)150gを含むメチルイ
ソブチルケトン溶液880gを短時間のうちに加える。
チキソト口ピック状のドロンとした内溶物の流動性が次
第に良くなるので、流動しやすくなったら、容器を加熱
して内容物の温度を75℃にして静置する。上層に水相
が下層に油相が分離するので油層を全量取り出し、これ
を内容積5000mlの硬質ガラス製のビーカーに移す
。これに更に、水600g、炭酸ナトリウム2.5g、
ポリビニルアルコール(ケン化度;98%、重合度約1
700)6%水溶液560gを加え、35゜Cないし4
0℃の範囲でホモミキサーにより(モデルM、特殊機化
工業株式会社製)毎分8800ないし9000回の回転
数で20分間乳化操作を行うことによって水中油型の乳
化液が得られる。これをかきまぜ機、温度計及び蒸留口
のついた内容積10000mlの硬質ガラス製三つ口フ
ラスコに移し、更に水1100gを加えてから内容物を
ゆっくりかきまぜながらフラスコを加熱して沸騰させる
。蒸留口からメチルイソブチルケトン約640g及び水
約640gを取り出すと、内容物はメチルイソブチルケ
トンを殆ど含まない全固形分33%の乳化液になる。
得られた顕色剤分散粒子の平均粒子径は0. 7μであ
った。 次に、この水分散液をサンドグラインダー(五
十嵐機械株式会社製,MODEL  NoOSG−8G
)で毎分1. 5 k gの条件で処理し、平均粒径が
0.65μの顕色剤分散液を調製し、以下実施例1と同
様にして感圧複写紙用顕色紙を得た。分散相の軟化点は
75℃であった。
実施例6 実施例5において、顕色剤水分散液の粉砕処理をサンド
グラインダー(五十嵐機械株式会社製,MODEL  
No  OSG−8G)の代わりに高速インペラー分散
機(特殊機化工業株式会社製、T.K.ホモミックライ
ンミル MODEL,LM−S型)を使用し、平均粒子
径が0.68μの顕色剤分散液を調製し、以下実施例1
と同様にして感圧複写紙用顕色紙を得た。
実施例7 実施例1において3.5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸亜鉛100gの代わりに、3一イソドデシルサ
リチル酸亜鉛(軟化点43゜C) 100gと、2,6
−ジターシャリブチル−4−カルポキシエチルフェノー
ルの亜鉛塩(酸化防止剤として)Igを使用し、トルエ
ン100gを50゜Cで混合溶解させ、トルエン溶液を
調製する。以下実施例1と同様にして顕色剤分散液(顕
色剤の平均粒子径1.2μ)を得た。
次に、この分散液をサンドグラインダー(五十嵐機械株
式会社製, Model  No .OSG−8G )
で毎分2kgの条件で処理し、平均粒径が1. 1μの
顕色剤分散液を調製した。以下実施例lと同様にして感
圧複写紙用顕色紙を得た. 実施例8 実施例1において3.5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸亜鉛100gの代わりに、3ーイソペンタデシ
ルサリチル酸亜鉛100gと、2.6−ジターシャリブ
チル−4−カルボキシエチノレフェノールの亜鉛塩(酸
化防止剤として)Igを使用し、トルエン100gを5
0゜Cで混合溶解させ、トルエン溶液を調製する。以下
実施例1と同様にして顕色剤分散液(顕色剤の平均粒子
径1.2μ)を得た。
次に、この分散液をサンドグラインダー(五十嵐機械株
式会社製, Model  No .OSG−8G )
で毎分2kgの条件で処理し、平均粒径が1.1μの顕
色剤分散液を調製した。以下実施例1と同様にして感圧
複写紙用顕色紙を得た。
比較例1 実施例1において、顕色剤水分散液のサンドグラインダ
ーによる粉砕処理をしなかった以外は実施例lと同様に
して感圧複写紙用顕色紙を得た。
〔使用した顕色剤の平均粒子径は1.0ミクロンである
。〕 比較例2 実施例2において、顕色剤水分散液のサンドグラインダ
ーによる粉砕処理をしなかった以外は実施例2と同様に
して感圧複写紙用顕色紙を得た。
〔使用した顕色剤の平均粒子径は1.5ミクロンである
。〕 比較例3 実施例1において、顕色剤水分散液のサンドグラインダ
ー(五十嵐機械株式会社製, MODEL N0.0S
G−8G)での処理条件を毎分0.1 Kgとした以外
は同様に処理して平均粒径が0.80ミクロンの顕色剤
分散液を調製し、以下実施例1と同様にして感圧複写紙
用顕色紙を得た. かくして得られた11種類の感圧複写紙用顕色紙につい
て以下の品質評価試験を行いその結果を第1表に示した
〔上用紙の作成〕
アルキル化ナフタレンにクリスタルバイオレットラクト
ンを溶解し、この油性液をマイクロカプセル化して調製
したカプセル塗液を原紙の片面に乾燥重量が4g/n{
となるように塗布、乾燥して上用紙を得た。
〔中用紙の作成〕
上記感圧複写紙用顕色紙の原紙面に、上用紙と同様のカ
プセル塗液を乾燥重量が4 g/rrTとなるように塗
布、乾燥して中用紙を得た。
血…允魚性跋駿 顕色紙と上用紙をO℃の雰囲気下に1時間放置した.次
に呈色紙と上用紙の塗布面同士を対向させO℃の雰囲気
下で、落下式発色試験機(錘り=150g,高さ:20
aa)により発色させ、マクベス反射濃度計で打圧から
10秒後、1日後の発色濃度を測定した. 1光性跋肢 顕色紙と上用紙を塗布面同士が対向するように重ね合わ
せ、1 0 0 kg/am”の荷重をかけて発色像を
形成し、マクベス色濃度計で発色濃度を測定しその値を
D0とした。次ぎに、発色像に20cmの距離から紫外
線を照射した後、発色濃度を測定しその値をD1とした
耐光性は次式で規定されるが、数値が100に近い程耐
光性が良好である。
ビジネスフォーム印刷機(明製作所, 17BI{)で
、中葉紙の顕色剤塗布面にウェットオフセット印刷方式
で印刷を行い300+wの巻取とした。印刷後の巻取を
50℃の条件下に3日間放置した後、巻芯から100m
程度のところの顕色剤塗布面の汚れの状態を目視判定し
た。
〔評価基準〕
O ほとんど汚れて(発色して)いない。
Δ わずかに汚れて(発色して)いる。
× 著しく汚れて(発色して)いる。
第 1 表 「効果」 第1表の結果から明らかなように、本発明の実施例で得
られた感圧複写紙用顕色紙は、初期発色性、耐光性及び
印刷適性のいずれにおいても優れた特性を備えていた. 甘許出願人  課崎製丘株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式〔 I 〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 〔一般式〔 I 〕において、R_1、R_2、R_3、
    及びR_4は同じでも異なっていてもよい水素原子、ハ
    ロゲン原子、炭素数1から15まで のアルキル基、アルキレン基、シクロアルキル基、シク
    ロアルキレン基、フェニル基、核置換されたフェニル基
    、アラールキル基または核置換されたアラールキル基で
    、R_1、R_2、R_3、及びR_4のうち相隣る二
    つが結合して環を形成してもよい。nは1以上の数、M
    はマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄
    、コバルト、ニッケルまたはこれらの塩基性イオンを示
    す。〕 で表される核置換サリチル酸塩を主成分とする顕色剤を
    有機溶剤に溶解させ、この溶液を重合度が500以上で
    あり、鹸化度が70%以上であるポリビニルアルコール
    水溶液中で加熱下または非加熱下に乳化分散せしめ、つ
    づいてこの分散液を加熱して有機溶剤を蒸留除去して得
    られる水分散液を、さらに顕色剤の平均粒子径が10%
    以上減少しない条件で湿式微粉砕処理することを特徴と
    する感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造方法。
  2. (2)湿式微粉砕処理手段がサンドミルである請求項(
    1)記載の感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造方法。
  3. (3)湿式微粉砕処理手段が高速インペラー分散機であ
    る請求項(1)記載の感圧複写用顕色剤水分散液の製造
    方法、
  4. (4)ポリビニルアルコールの重合度が1000以上で
    あり、鹸化度が80%以上である請求項(1)、(2)
    または(3)記載の感圧複写紙用顕色剤水分散液の製造
    方法。
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