JPH0321239B2 - - Google Patents

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JPH0321239B2
JPH0321239B2 JP180482A JP180482A JPH0321239B2 JP H0321239 B2 JPH0321239 B2 JP H0321239B2 JP 180482 A JP180482 A JP 180482A JP 180482 A JP180482 A JP 180482A JP H0321239 B2 JPH0321239 B2 JP H0321239B2
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flocculant
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Tetsuro Haga
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は浄水場における凝集剤の注入制御方法
に係り、特に原水水質の変動にかかわらず常に安
定した良質の水を得るに好適な凝集剤の注入量制
御方法に関する。
河川、湖等の取水源から取水される原水中には
各種の不純物が含まれており、これを飲料水又は
その他の生活水として利用するには不純物を除去
する必要がある。不純物は、主として濁質、色、
鉄、マンガン、微生物等で、これらは一般に原水
中に分散あるいは浮遊する粒子として、またはこ
れに吸着する物質として存在している。この粒子
を除去することが水質向上にとつて極めて重要で
ある。粒子の除去方としては、一般に凝集剤に添
加して粒子を凝集させてフロツク化し、沈降及び
ろ過する方法が行なわれている。最近では、取水
源の広域化、取水源の悪化、取水量の増大にとも
なつて凝集剤の注入制御に対する関心が高まつて
いる。
浄水場での凝集剤注入制御の従来技術は、原水
の濁度、原水のアルカリ度等をパラメータとした
凝集剤注入率の演算式を前もつて求めておき、着
水井等で原水の濁度及びアルカリ度等を計測して
演算式に入力し、注入率を求め注入する方式であ
る、この凝集剤注入制御法は、単に凝集剤注入率
を求めて注入する方式であり、凝集剤注入段階で
の水質については何ら考慮を払つていない。この
ため、降雨や季節変化等の原因により原水のアル
カリ度が低減して凝集剤が機能を十分に発揮でき
なくなり凝集に失敗する危険が高い。また、凝集
剤注入率の演算式は、水質変化の少ないケースが
多い過去の運転データを回帰分析等の数学的手法
を用いて解析して求めた近似式であるため、降雨
等の原因により水質が大きく変化する場合には誤
差が大きくなり凝集剤の適正注入に失敗する危険
も高い。原水のアルカリ度が低くすぎたり、凝集
の注入が不適性であると、原水中の懸濁粒子が凝
集せずにそのまま流出して清澄水が得られなかつ
たり、フロツクが小さくなつてろ過池の目づまり
を頻ぱんにする欠点を有している。
かかる欠点を改善するものとして、本出願人は
既に特願昭52−21562号(特開昭53−107148号)
に提案している。これは、原水アルカリ度、凝集
水PH及び凝集アルカリ度の三水質指標を、凝集剤
が機能を有効に発揮できる有効凝集領域と定義す
る領域内に入るようアルカリ剤の注入量を制御し
たのち、原水の濁度及び凝集剤注入前のアルカリ
度に応じて凝集剤を注入するものである。この方
法は、刻々変化する水質の計測値にもとづいて、
まずアルカリ度を適正値に維持し、しかるのち凝
集剤を注入するもので降雨等による水質変化に対
応した薬注制御が可能である。しかしながら、こ
の制御法ではアルカリ剤の注入量制御に際し凝集
水アルカリ度も制御指標としているので、凝集水
アルカリ度計を設置していない浄水場では新たに
設置する必要がある等の実用上の問題点を有して
いる。
本発明は前記した従来技術の欠点を改善するた
めになされたものであり、その目的とするところ
は降雨等により原水の濁度やアルカリ度等の水質
が急変する場合にも簡単な構成で凝集を良好に行
える浄水場の凝集剤注入制御方法を提供するため
にある。
本発明は、凝集剤が機能を十分に発揮できる有
効凝集領域と定義する水質領域が存在し、これが
原水濁度をパラメータとして、原水アルカリ度と
凝集水PHの二水質指標で表わされることを実験的
に明らかにしたことが動機となつて生まれたもの
である。刻々変化する原水のアルカリ度及び凝集
水のPHを計測機により検出し、これら二水質指標
が前記有効凝集領域内に入るようにアルカリ剤の
注入量を制御し凝集剤を注入する。
本発明は、具体的には、原水に凝集剤を注入し
原水中に懸濁している不純物を凝集沈降させるよ
うにした浄水場の凝集剤注入制御方法において、
下記()〜()を具備することを特徴とす
る。
() 予めその原水について、原水のアルカリ度
と凝集剤PHを座標軸として実験によつて上澄水
濁度2ppm以下の処理水が得られる水質領域
(有効凝集領域)を原水濁度に応じて求め、こ
れに基づいて上澄水濁度2ppm以下の処理水が
得られるアルカリ度および凝集水PHとアルカリ
剤注入率との関係を求める、 () 原水の濁度、アルカリ度および凝集水PHを
検出し、前記()で求めた関係に基づいて上
澄水濁度2ppm以下の処理水が得られるアルカ
リ度とするのに必要なアルカリ剤注入率および
上澄水濁度2ppm以下の処理水が得られる凝集
水PHとするのに必要なアルカリ剤注入率を夫々
求める、 () 前記()で求めた2つのアルカリ剤注入
率を比較し、いずれか大きい方のアルカリ剤注
入率に基づいてアルカリ剤注入量を決定し原水
中に注入する、 () 原水濁度および前記アルカリ剤の注入によ
つて修正されたアルカリ度に応じて凝集剤を注
入する。
本発明は従来技術を改善すべく種々実験を行な
い、かつ検討を重ねた結果生まれたものである。
まず、第1図を用いて浄水プロセスの全体構成
について述べる。河川などの取水源1から取水さ
れた原水は、スクリーン2で木片や石等が除去さ
れる。次いで沈砂池3に供給され、粒径の大きい
砂が除去されたのち、着水井4に導かれ、塩素注
入機11によつて注入された前塩素12と混合さ
れ、原水の殺菌と鉄、マンガン等の酸化が行なわ
れる。その後、必要によりアルカリ剤注入機13
によつてアルカリ剤14が注入され、混和池5に
入る。混和池5では、凝集剤注入機15によつて
注入される凝集剤16と水との混和が行なわれ
る。凝集剤が混和した水は次にフロツク形成池6
に入る。フロツク形成池では原水中の微粒子と凝
集剤との結合によりフロツクの形成が行なわれ
る。該フロツク含有原水は次いで沈殿池7に送ら
れ、フロツクの沈降分離が行なわれる。沈降分離
できなかつた微細なフロツクはろ過池8でろ過分
離される。濁質の除去された処理水は、次に消毒
池9に送られ塩素注入機17による後塩素18の
注入とアルカリ剤注入機19によるアルカリ剤2
0の注入により雑菌の再発生防止とPHの調整処理
を行なつた後、ポンプ10により配水池に送られ
る。
次に本発明の理論背景について述べる。凝集の
メカニズムは、古くは負に帯電した懸濁粒子を正
電荷の凝集剤が電気的に中和し、中性となつた粒
子がフアン・デルパールスカ等により結びついて
起ると考えられていた。しかし、最近の凝集理論
によると凝集は単なる電気的な中和にもとづく物
理現象ではなく、以下に示すように化学反応が主
因であるとされる。すなわち、原水に注入された
PAC(ポリ塩化アルミニウム)や硫酸ばん土等の
凝集剤は解離し、アルミニウムイオンAlを生成
する。このアルミニウムイオンAlは、第2図に
模式図を示すように水中で遊離状態にある水酸イ
オンOH-よりは懸濁粒子Dに吸着されて濃度が
高くなつている水酸イオンOH-と優先的に化学
反応し結合を生じてフロツク化する。懸濁粒子を
結びつける結合手の数が多くなると結合力が増し
強固で大きなフロツクを形成するが、結合手が少
ないと懸濁粒子Dを結びつける力が弱くなり、外
力によつてフロツクがくずれやすくなる。このた
め大きなフロツクは形成されない。懸濁粒子を結
びつける結合手の数は、第2図からわかるように
凝集剤の量、すなわちアルミニウムイオンAlの
量にのみ依存するのではなく、結合相手である懸
濁粒子Dの表面に吸着されている水酸イオン
OH-の量にも依存することになる。懸濁粒子D
の表面に吸着されている水酸イオンOH-の量は、
水中で遊離状態にある水酸イオンOH-と吸着平
衡の状態にある。原水に凝集剤が注入されると水
は酸性側に移行し、水中の遊離の水酸イオンが消
費され、これによつて懸濁粒子の表面に吸着され
ている水酸イオンも少なくなるので、水の中にこ
の水酸イオンを消費されるものがないとよいフロ
ツクを形成できない。この凝集剤の注入にともな
う水酸イオンの消費を補う能力の大きさを示すの
が原水のアルカリ度である。したがつて、沈降性
のよい大きいフロツクを形成させるには原水アル
カリ度を限度以上に大きくする必要があると言え
る。
一方、アルミニウムイオンと粘土粒子表面に吸
着されている水酸イオンとの化学反応で生成する
水酸化アルミニウムは、両性水酸化物で次の(1)、
(2)式に示すように酸にもアルカリも溶解する。
Al(OH)3+3H+→Al++++3H2O ……(1) Al(OH)3+OH-→Al(OH)- 4 ……(2) したがつて、生成した水酸化アルミニウムの溶
解、言いかえればフロツクの解離を防止するには
フロツクの形成後の、すなわち凝集水のPHを中性
附近の適正値に維持する必要があると言える。
アルカリ度は水中の重炭酸塩、炭酸塩又は水酸
化物等のアルカリ分の量を示すものである。凝集
水のアルカリ度は、原水に凝集剤が注入されてア
ルカリ分が消費された後に残留するアルカリ度を
示すものである。フロツクが形成されたのちの凝
集水のアルカリ度がある値を持つと言うことは、
凝集剤の解離により生成したアルミニウムイオン
と反応する懸濁粒子の表面に吸着されている水酸
化イオンが充分にあると言うことを意味する。し
たがつて、前述した最近の凝集機構にしたがえ
ば、凝集水のアルカリ度は少なくとも零以下にな
らないことが必要となる。しかしながら、凝集水
アルカリ度が零におけるPHは4.8である。PH値4.8
は酸性で水酸化アルミニウムは溶解してしまう。
したがつて、凝集水アルカリ度の有効領域よりも
凝集水PHの有効領域の方がはるかに狭くなるので
PHに注目すればよいと言える。
このことを具体的に説明する。
凝集水のPHが4.8以上あるということは、凝集
剤注入前に凝集剤と反応し得る濁質表面に吸着さ
れている水酸イオンが十分であつたことを示す。
したがつて、前述した凝集メカニズムにしたがえ
ば凝集水のアルカリ度は、PH=4.8におけるアル
カリ度、すなわち零以上あればよいことになる。
しかし、フロツクを形成する水酸化アルミニウム
は両性で、酸性でもアルカリ性でも溶解する。PH
=4.8では水酸化アルミニウムは溶解してしまう。
したがつて、凝集水PHを水酸化アルミニウムが溶
解しない領域に維持するよう原水にアルカリ剤を
注入すれば、凝集剤注入前の濁質表面に吸着され
ている水酸イオンをも十分な濃度に維持すること
ができる。
以上述べたことをまとめると、濁度以外の凝集
に大きく影響する水質因子は原水アルカリ度と凝
集水PHの二つになる。
次に実験例及び実施例により具体的に本発明を
説明する。
実験例 1 河川沈降泥をもとに標準濁質の調整法にしたが
つて作成した濁質を実河川水に懸濁して原水を作
成し、硫酸ばん土を凝集剤としてジヤーテスター
により一連の凝集実験を行ない、凝集に及ぼす原
水アルカリ度及び凝集水PHの影響について調べ
た。なお、アルカリ度の調整には苛性ソーダを用
いた。第3図に実験結果を示す。図中、黒印は良
いフロツクが形成されたか否かの一つの判定基準
となる上澄水濁度が2ppm以下となつた実験を、
白印は上澄水濁度が2ppm以上となつた実験点を
示している。第3図より、良好なフロツクが形成
され上澄水濁度2ppm以下が得られる水質領域
(有効凝集領域)すなわち実線で示されたカーブ
の夫々内側の領域が原水アルカリ度及び凝集水PH
の2つを座標軸として表わされ、この領域が原水
濁度によつて変化することがわかる。第3図の実
線は、上澄水濁度2ppm以下の処理水が得られる
領域を有効凝集領域とし、この領域が得られる境
界を原水濁度に応じて示したものである。最も外
側の実線が原水濁度3ppmのときに上澄水濁度
2ppm以下の処理水が得られる境界を示し、この
実線で囲まれた内側の領域が有効凝集領域であ
る。以下同様に、内側の実線になるにしたがつて
原水濁度が5ppmのとき、20ppmのとき、40ppm
のときを示し、最も内側の実線は原水濁度が
50ppmのときに上澄水濁度2ppm以下の処理水が
得られる境界を示す。
原水濁度が2ppm以下の場合には、原水自身が
既に清浄水になつているので、アルカリ剤および
凝集剤を注入する必要がない。第3図に示す領域
外では凝集剤の注入量の大小に関係なく良好なフ
ロツクは形成されない。これはアルカリ度が低い
ため強いフロツクが形成されず、又PHが適正でな
いため水酸化アルミニウムが溶解したためであ
る。
実験例 2 実験例1と同じ濁質、同じ装置を用いて凝集水
アルカリ度と凝集水PHとの関係について実験し
た。実験結果を第4図に示す。図中、黒印が良好
なフロツクが形成された実験点を示す。第4図よ
り、凝集水アルカリ度と凝集水PHとは一次的な関
係にあることがわかる。前記した凝集機構によれ
ば、凝集水アルカリ度は凝集に大きく影響する水
質因子でないことになるが、仮りに影響があるに
しても、この第4図の結果により凝集水アルカリ
度の領域は凝集水PHによつて代表しうることがわ
かる。したがつて、従来のように有効凝集領域を
表示するのに、原水アルカリ度、凝集水アルカリ
度及び凝集水PHの三水質をとる必要がなく、原水
アルカリ度と凝集水PHの二水質をとればよい。
実験例 3 実験例1と同じ濁質、同じ装置を用いて上澄水
濁度が2ppm以下になる凝集剤注入率と原水濁度
との関係について実験した。実験結果を第5図に
示す。第5図より、凝集剤注入率は原水濁度及び
原水アルカリ度によつて変わり、原水濁度及び原
水アルカリ度が大きいほど大きくなることがわか
る。
次に本発明を実施する場合の一つの具体的実施
例について述べる。
実施例 本発明になる凝集剤注入制御方法は、原水アル
カリ度及び凝集水PHが有効凝集領域と定義する水
質領域内に入るようにアルカリ剤の注入量を制御
した後、原水の濁度及び原水のアルカリ度に応じ
て凝集剤を注入するものである。有効凝集領域は
実施例1のように第3図に示す曲線の内側にな
る。したがつて、原水アルカリ度は第3図に示す
特性曲線の最小値以上あればよいことになるが、
最小値では凝集水PHはただ一点となり、凝集水PH
の制御が困難となる。そこで、原水アルカリ度を
最小値よりも多少大きくとつて凝集水PHに余裕を
もたせる。第6図に凝集水PHに制御上の余裕をも
たせた場合の有効凝集領域の模式図を示す。第6
図に示した有効凝集領域内で重要な意味をもつ領
域は、原水アルカリ度及び凝集水PHとも下限値で
ある。なぜならば、凝集水PHに上限値も依存する
が、多くの河川水、湖水の場合、原水のPHは中性
で有効凝集領域内に依存するが、凝集剤や塩素の
注入により凝集水PHが酸性側に移行して有効凝集
領域からはずれるからである。
以下、第7図を用いて凝集剤注入制御法につい
て詳述する。制御系はアルカリ剤注入制御系と凝
集剤注入制御系の二つから構成される。アルカリ
剤注入制御系では、まず凝集剤注入段階での修正
アルカリ度Al1を求める。ここで言う修正アルカ
リ度とは、塩素及びアルカリ剤の注入によつて変
化した後のアルカリ度を意味する。
原水31のアルカリ度を着水井4等でアルカリ
度計35により測定する。このアルカリ度は修正
アルカリ度演算器37に入力される。修正アルカ
リ度演算器37には別途、塩素注入率DCl及びア
ルカリ剤注入率DAlが入力され、第8図に示す加
減算が行なわれ修正アルカリ度Al1が求められ
る。ここで、Kは塩素のアルカリ度換算係数を示
し、Na+1/2Cl2→NaClの式により、塩素
1ppm当りアルカリ剤1.4ppmを消費する。
修正アルカリ度Al1は原水アルカリ度調整アル
カリ剤注入率演算器43に出力される。原水アル
カリ度調整アルカリ剤注入率演算器43では、修
正アルリカ度Al1と濁度計34により着水井4等
で測定された濁度Tuの入力値をもとに、第9図
に示すようにしてアルカリ剤注入率DAl1が求め
られる。第9図に示す関係はジヤーテスト等によ
つて求められ、修正アルカリ度の限界値は最も小
さい方から順に第6図に示す原水アルカリ度の限
界値a,b,cに相当する。
一方、凝集水PHはフロツク形成池入口等でPH計
41により測定され、PH調整アルカリ剤注入率演
算器42に出力される。PH調整アルカリ剤注入率
演算器42では、凝集水PHと原水濁度Tuをもと
に第10図に示す方法によりアルカリ剤注入率
DAl2を求める。第10図に示す関係はジヤーテ
スト等によつて前もつて求めておく。
第10図で、凝集水PHの限界値は原水濁度Tu
によつて変化し、限界値は最も小さい方から順に
第6図に示す凝集水PHの限界値α,β,γに相当
する。原水アルカリ度調整アルカリ剤注入率演算
器43からの出力値DAl1及びPH調整アルカリ剤
注入率演算器42からの出力値DAl2は比較演算
器44に入力される。比較演算器44では第11
図に示すようにDAl1とDAl2の比較を行ない、い
ずれか大きい方がアルカリ注入率として出力され
る。
アルカリ剤注入量演算器45では、DALと流
量計31からの出力値Fをもとに、第12図に示
す乗算を行ないアルカリ注入量Alをアルカリ剤
注入機46へ出力する。アルカリ剤注入機46で
は注入量Alに応じて原水へのアルカリ注入を行
なう。
凝集剤注入制御系は原水の濁度Tu及び修正ア
ルカリ度Al1をもとに凝集剤注入率演算器38に
より、第13図に示す方法で凝集剤注入率DCO
求める。この第13図に示す関係は実験例3の第
5図に相当するもので、ジヤーテスト等により前
もつて求めておく。第13図修正アルカリ度Al1
をパラメータに原水濁度Tuと凝集剤注入率DCO
との関係で示してある。修正アルカリ度Al1と原
水濁度Tuをもとに、図中の点線で示すように凝
集剤注入率DCOを求める。凝集剤注入量演算器
39では、凝集剤注入率DCOと流量計32から
の出力値Fとをもとに第14図に示す乗算を行な
い凝集剤注入量COを凝集剤注入機40に出力す
る。凝集剤注入機40は注入量COをもとに原水
への凝集剤の注入を行なう。このようにして得ら
れた処理水の上澄液濁度は、第3図の実線で囲ま
れた内側の領域および第6図の有効凝集領域に位
置するようになる。
以上説明したように、従来は特開昭53−107148
号公報に記載の発明のように、原水濁度、原水ア
ルカリ度、凝集水PH及び凝集水アルカリ度を制御
用水質指標としていたが、本発明によれば、原水
濁度、原水アルカリ度及び凝集水PHを制御用水質
指標とすることができる。このため、凝集水のア
ルカリ度を測定するアルカリ度計の設置が不必要
となり、購入費が節約できるうえアルカリ度計の
メンテナンスに要する労力を少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は浄水プロセスを示す系統図、第2図は
凝集の模式図、第3図は有効凝集領域を示す実験
結果の特性図、第4図は凝集水アルカリ度と凝集
水PHとの関係を示す実験結果の特性図、第5図は
凝集剤注入率と濁度との関係を示す実験結果の特
性図、第6図は制御に使用する有効凝集領域の模
式図、第7図は本発明になる凝集剤注入制御方法
の一実施例を示す構成図、第8図から第14図は
第7図における部品の詳細説明図であり、第8図
は修正アルカリ度の演算式を示す図、第9図は原
水アルカリ度調整アルカリ剤注入率の決定方法を
示す図、第10図は凝集水PH調整アルカリ剤注入
率の決定方法を示す図、第11図はアルカリ剤注
入率の演算式を示す図、第12図はアルカリ剤注
入量の演算式を示す図、第13図は凝集剤注入率
の決定方法を示す図、第14図は凝集剤注入率の
演算式を示す図である。 Tu……原水濁度、Al……原水アルカリ度、
DCl……塩素注入率、DAl……アルカリ注入率、
Al1……修正アルカリ度、DAl1……原水アルカリ
度調整アルカリ注入率、DCO……凝集剤注入率、
Al……アルカリ注入量、CO……凝集剤注入量、
PH……凝集水PH、DAl2……凝集水PH調整アルカ
リ注入率、F……原水流量、4……着水井、5…
…混和池、6……フロツク形成池、7……沈殿
池、34……濁度計、35……アルカリ度計、3
8……凝集剤注入率演算器、41……PH計、4
2,43……アルカリ注入率演算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原水に凝集剤を注入し原水中に懸濁している
    不純物を凝集沈降させるようにした浄水場の凝集
    剤注入制御方法において、下記の()〜()
    を具備することを特徴とする浄水場の凝集剤注入
    制御方法。 () 予め前記原水のアルカリ度と凝集水PHを座
    標軸として実験によつて上澄水濁度2ppm以下
    の処理水が得られる水質領域を原水濁度に応じ
    て求め、これに基づいて上澄水濁度2ppm以下
    の処理水が得られるアルカリ度および凝集水PH
    とアルカリ剤注入率との関係を求めること、 () 前記原水の実際の濁度、アルカリ度を検出
    し、()で求めた関係に基づいて上澄水濁度
    2ppm以下の処理水が得られるアルカリ度とす
    るのに必要なアルカリ剤注入率および上澄水濁
    度2ppm以下の処理水が得られる凝集水PHとす
    るのに必要なアルカリ剤注入率を夫々求めるこ
    と、 () 前記()で求めた2つのアルカリ剤注入
    率を比較し、いずれか大きい方のアルカリ剤注
    入率に基づいてアルカリ剤注入量を決定し原水
    中に注入すること、 および、 () 原水濁度および前記アルカリ剤の注入によ
    つて修正されたアルカリ度に応じて凝集剤を注
    入すること。
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