JP2693014B2 - 浄水場の凝集剤注入制御装置 - Google Patents
浄水場の凝集剤注入制御装置Info
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Description
注入制御装置に関する。
し、原水中に含まれている不純物を除濁処理によって除
去し、清澄な水道水として需要家に供給している。除濁
処理には種々の方法が用いられており、凝集剤を用いる
凝集処理が現在一般的になっている。凝集剤にはポリ塩
化アルミニウム(以下PACと略記する)が通常用いられ
る。
イド物質の除去であるが、その効果はまさざまな物理
的、生物化学的影響を受ける。そられのうち、凝集剤の
注入量に大きく影響する因子は、 (1)原水(被処理水)の濁度 (2)原水(被処理水)の温度 (3)pH値およびアルカリ度 (4)濁度成分の性質および防害物の共存等である。
原水が一定の地域のものであれば、通常ほぼ一定であ
り、凝集剤注入量の変動に対する効果は非常に少ない。
のアルミニウム塩が化学的に両性で酸およびアルカリ共
に可溶であるため最適な中性付近に調整しなければなら
ず、このpH制御は凝集補助剤であるアルカリ剤の注入制
御によって別途行われる。
の濁度と温度である。
加水分解反応およびその水酸化物の凝集反応であるフロ
ック形成反応であり、被処理水の温度はこれらの反応の
速度を律する主要な因子である。そのため冬場の極寒期
や寒冷地の浄水場、および凝集剤注入量に対する凝集条
件が非常に厳しい濁度成分が流入する浄水場では、凝集
剤注入率の決定の作業は非常に繁雑で人手のかかるもの
となっている。
スおよび過プロセスからなる。被処理水の温度が十分
に高い場合には、フロック形成は順調に行われ、生成し
たフロックは次の沈殿プロセスで原水中の濁度成分とと
もに沈殿除去され、残留した少量の小さなフロックが次
の過プロセスで完全に除去される。
遅くなると、フロックの形成が不十分となる。その結
果、次の沈殿プロセスでの除濁が不十分となり、沈殿処
理した水、すなわち沈殿水の白濁現象(アルミニウム水
酸化物の小さな粒による)が生じ、そのために過の効
率が低下していわゆる水道水の「白水」や「赤水」(鉄
さびの混入による赤味のついた水)現象の原因となる。
の冬期によく発生する。このため、浄水場ではそのバッ
クアップとして白濁した沈殿水にさらに凝集剤を添加し
反応を改善して過プロセスで十分に処理した後、清澄
な水道水とする後凝集処理を行うことが有効であると考
えられる。
急速なる攪拌によって凝集力の強いマイクロフロックを
製造し、沈殿プロセスを経ずして直接過プロセスへ導
き除濁処理するものである。
もので、過砂の表面にフロックが積層して凝集するこ
とによってフロックが除去されるものである。マイクロ
フロックの凝集力の活性は製造してから2〜数分内が最
も高く、前凝集で製造した沈殿水のフロックのように、
フロック形成プロセスと沈殿プロセスを経て2時間以上
も経過して活性の非常に低下したフロックを、マイクロ
フロックは再活性させる力があり、この効果を利用した
のが後凝集処理である。
に、ブロック形成→沈殿→過のプロセスから成り、沈
殿性の良い大きなフロックを製造することが運転と制御
の目標となる。
の形成→過プロセスから成り、活性の高いマイクロフ
ロックを製造することが運転と制御上の課題であり、前
凝集処理の運転制御方式とは自づと異なるものである。
特に、後凝集処理は一度凝集処理を受けた沈殿水を被処
理水とし、この沈殿水の濁度成分は少なくとも前凝集処
理で添加した凝集剤のフロックを含むものである。
注入率の決定には被処理水の濁度と水温との関係式のみ
によるばかりでなく、前凝集処理に関する情報、すなわ
ち、原水の濁度や前凝集剤の注入量をも加味した関係式
によらねばならず、その確立が望まれている。
凝集剤注入率を効率良く自動演算することが可能な浄水
場の凝集剤注入制御装置を提供することを目的とする。
て凝集剤を注入し、原水中の不純物を凝集沈殿させる前
凝集剤注入装置と、凝集沈殿後の水を対象として凝集剤
を注入する後凝集剤注入装置と、後凝集剤注入率を演算
して前記後凝集剤注入装置に出力する演算装置とを備
え、 前記演算装置は、前記凝集沈殿後の水の濁度から後凝
集剤の基本注入率を求める第1演算部と、前記前凝集剤
注入装置による凝集剤注入率と原水の濁度との比率から
前凝集剤注入の影響を指標する前凝集剤注入効果係数を
求める第2演算部と、前記凝集沈殿後の水温から温度の
影響を指標する温度効果係数を求める第3演算部と、求
められた基本注入率と前凝集剤注入効果係数と温度効果
係数とから後凝集剤注入率を求める第4演算部とを有す
ることを特徴とする。
の濁度成分である凝集フロックを後凝集剤注入によるマ
イクロフロックで活性化させるためには、多量のマイク
ロフロックすなわち高い後凝集剤注入率としなければな
らず、逆に前凝集剤注入率が十分高く沈殿池で沈降しな
い小さなフロックとしても凝集は濁度成分すべてに生じ
ている場合は、それらを再活性するためには少ない後凝
集剤量で十分になる。
形)な関係にはなく、本発明者らの基礎的な検討によっ
て、前凝集剤注入の効果は第4図に示すような前凝集処
理における濁度注入率比(PTR)から効果係数(PPF)と
して表わすことができた。本発明は被処理水の濁度から
後凝集剤の基本注入率を求め、この基本注入率を被処理
水の温度効果を乗し、さらに上記前凝剤注入の効果をさ
らに乗じるようにしたものである。
ってフロック形成池1に導入される。
が添加され、これにより、凝集反応とフロック形成反応
が生じる。大きくなって沈降性のよいフロックは次の沈
殿池3で沈降除去される。沈殿池3で沈殿除去されなか
った微細な沈降性の悪いフロックは、沈殿水として導水
管Bを通ってリアリタ4に導かれる。
されマイクロフロックが形成される。形成されたマイク
ロフロックはさらに導水管Cを通って過池6に流入し
清澄な過水として導水管Dを通って図示しない浄水池
に蓄えられる。
原水の濁度を測定する濁度計7と、原水の水量を測定す
る流量計8と、前凝集剤の注入流量を測定する注入流量
計9と、導水管Bに配設され沈殿池3からの流出水(沈
殿水)の濁度を測定する濁度計10と、この沈殿水の温度
を測定する温度計11とを備えている。
算部13と、第3演算部14と、第4演算部15と、第5演算
部16とを備えている。
量Qと前凝集剤注入量Qsの計測値は第5演算部16に伝達
され前凝集剤注入率Spが出力され濁度計7の検出信号で
ある原水濁度Tpとともに前凝集処理の効果係数を計算す
る第2演算部13に送出される。
殿水の濁度Tmは、第1演算部12に送出され、後凝集剤の
基本流入率Smoの計算に使用される。さらに、温度計11
の信号である沈殿水の温度tmは後凝集剤注入率Smの温度
効果係数を計算する第3演算部14に送出される。
出力は第4演算部15に伝送され、後凝集剤注入率の目標
値が計算され、その値が後凝集剤注入部5に伝達され
る。
で計算される。
め第5演算部16に入力設定したものであり、Qsは流入添
加される前凝集剤の注入流量である。
た前凝集剤注入率Spとの比PTRが次式で計算される。
れる。
し、Kpは当該浄水場に特有な値で統計的に決定された値
が用いられる。
注入率Smoを次式で計算する。
の最小注入率Sminとなり、それ以上では式に従うことを
示す分岐値であり、A,N,Bは係数で当該浄水場に固有の
値であり、統計的に求めることができるものである。
率の温度効果係数TFを下式で計算する。
および最小値、KFは定数で当該浄水場に特有の値であ
り、統計的に容易に決定することができるものである。
係数PPFおよび温度効果係数TFで次式のように修正計算
し、実施可能な後凝集剤注入率Smを計算するものであ
る。
明すると、第1演算部12では被処理水である沈殿水の濁
度Tmから第3図に例示するような注入率曲線を用いて基
本注入率Smoが計算され出力される。
れた前凝集剤注入率Spとからその比PTR(=Tp/Sp)がま
ず計算され、この比PTRより第4図の効果曲線を用いて
前凝剤の効果係数PPFが計算され出力される。
ような効果曲線に従って温度係数TFを計算し出力する。
TFの各出力は、第4演算部12に入力され、それぞれ乗じ
て後凝集剤注入率Smが計算されるのである。
度と温度による注入率の計算の他に、前凝集処理の効果
係数を加味した計算を行うようにしたので、繁雑で人手
のかかる後凝集剤注入率の決定を、浄水場の操作員に頼
ることなくほぼ完全に自動制御することができ、良質の
水を安定的に供給可能となる。
を効率良く自動演算することができる。
5図は本発明の一実施例の作用を説明する図である。 2……前凝集剤注入装置 5……後凝集剤注入装置 7,10……濁度計、8……流量計 9……注入流量計、11……温度計 12……第1演算部、13……第2演算部 14……第3演算部、15……第4演算部 16……第5演算部、20……演算装置
Claims (1)
- 【請求項1】原水を対象として凝集剤を注入し、原水中
の不純物を凝集沈殿させる前凝集剤注入装置と、凝集沈
殿後の水を対象として凝集剤を注入する後凝集剤注入装
置と、後凝集剤注入率を演算して前記後凝集剤注入装置
に出力する演算装置とを備え、 前記演算装置は、前記凝集沈殿後の水の濁度から後凝集
剤の基本注入率を求める第1演算部と、前記前凝集剤注
入装置による凝集剤注入率と原水の濁度との比率から前
凝集剤注入の影響を指標する前凝集剤注入効果係数を求
める第2演算部と、前記凝集沈殿後の水温から温度の影
響を指標する温度効果係数を求める第3演算部と、求め
られた基本注入率と前凝集剤注入効果係数と温度効果係
数とから後凝集剤注入率を求める第4演算部とを有する
ことを特徴とする浄水場の凝集剤注入制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060490A JP2693014B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 浄水場の凝集剤注入制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060490A JP2693014B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 浄水場の凝集剤注入制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0411905A JPH0411905A (ja) | 1992-01-16 |
JP2693014B2 true JP2693014B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=14540056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11060490A Expired - Lifetime JP2693014B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 浄水場の凝集剤注入制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2693014B2 (ja) |
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-
1990
- 1990-04-27 JP JP11060490A patent/JP2693014B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0411905A (ja) | 1992-01-16 |
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