JPH03211256A

JPH03211256A - 耐Ａｇろう割れ性のすぐれたＦｅ‐Ｎｉ‐Ｃｏ系封着合金

Info

Publication number: JPH03211256A
Application number: JP16047390A
Authority: JP
Inventors: Kiyosei Uma; 馬　▲きよ▼生; Hideo Hayashi; 英雄林; Kageaki Kitada; 北田　景朗
Original assignee: Sumitomo Special Metals Co Ltd
Current assignee: Proterial Ltd
Priority date: 1990-06-18
Filing date: 1990-06-18
Publication date: 1991-09-17
Also published as: JPH0514784B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】利用産業分野この発明は、硬質ガラスあるいはセラミックスと封着す
るＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金の改良に係り、結晶粒の
微細化と耐Ａｇろう割れ性の向上を計ったＦｅ−Ｎｉ−
Ｃｏ系封着合金に関する。

背景技術Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系合金は、硬質ガラスあるいはセラミ
ックス封着用合金として、従来より多用されてきた。

このＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金は、ガラスとの封着あ
るいはセラミックスとＡｇろう付けしたのち、種々の金
属部材と溶接やろう付けされて接合される。

一般に、Ａｇろう付けはＨ２ガス雰囲気中にて、８００
℃〜９００℃の温度で実施されるが、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ
合金に引張応力が負荷されたり、該合金に残留引張応力
があると、ろう付けの際に溶融したＡｇろうがＦｅ−Ｎ
ｉ−Ｃｏ合金の結晶粒界に浸透して割れが発生すること
がある。

このため、一般にＡｇろう付けする前に、封着合金の部
品表面にＮｉめっきを施し、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ合金とＡ
ｇろうとの直接の接触を防止する方法が取られていた。

そのためＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金のＡｇろう付は時
の割れを防止する技術として、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着
合金に希土類元素等を添加含有させて、組成的に耐Ａｇ
ろう割れ性を改善することが提案（特開昭５０−１２３
５１４号公報）されている。

上記方法は、ＣｅおよびＡＩまたはＳｉ添加Ｆｅ−Ｎ１
−Ｃ。

合金において、Ａｇろう前に先ず酸化処理を施し、その
後、機械的または化学的方法により表面の酸化被膜を除
去して封着合金の結晶粒界にＡｇろうが侵入するのを防
止するものである。

また、特公昭５１−２８９４号公報には、希土類添加Ｆ
ｅ−Ｎｉ−Ｃｏ合金において、その添加物の効果により
、Ａｇろう付着時に、Ａｇろうの粒界拡散深さが抑えら
れるとされている。

発明の目的この発明は、硬質ガラスあるいはセラミックスと封着す
るためのＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金において、耐Ａｇ
ろう割れ性を組成的に改善したＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着
合金の提供を目的としている。

発明の構成発明者らは、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金における耐Ａ
ｇろう割れ性の向上を組成的に改善することを目的に種
々検討した結果、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系合金に、特定量の
Ｂに、Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ、　Ｙのうち少なくとも１
種を含有させ、あるいはさらに隅を含有させることによ
り、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系合金の引張応力下で、溶融Ａｇ
ろうの結晶粒界への侵入が高速で進行するのを、抑制す
ることができ、耐Ａｇろう割れ性が著しく改善されるこ
とを知見し、この発明を完成したものである。

すなわち、この発明は、Ｎｉ　２５　ｗｔ％〜３５ｗｔ％、Ｃｏ　１３　ｗｔ％
〜２０　ｗｔ％、Ｂ　０．００１ｗｔ％〜０．０１５ｗ
ｔ％を含有し、さらに、Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ、　Ｙの
うち少なくとも１種を０．００５　ｗｔ％〜０．２０　
ｗｔ％含有し、残部はＦｅ及び不可避的不純物とからな
ることを特徴とする耐Ａｇろう割れ性のすぐれたＦｅ−
Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金である。

また、この発明は、Ｎｉ　２５　ｗｔ％〜３５　ｗｔ％、Ｃｏ　１３　ｗｔ
％〜２０　ｗｔ％、Ｂ　０．００１ｗｔ％〜０．０１５
ｗｔ％に、Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ、　Ｙのうち少なくと
も１種を０．００５ｗｔ％〜０．２０　ｗｔ％を含有し
、さらにＮｂ　０．０５ｗｔ％〜０．１０ｗｔ％を含有し
、残部はＦｅ及び不可避的不純物からなることを特徴と
する耐Ａｇろう割れ性のすぐれたＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封
着合金である。

この発明による封着合金は、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｏの基本組
成に、Ｂに、さらには、Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ、　Ｙの
うち少なくとも１種、あるいはさらに、隅を含有するこ
とを特徴とするが、前記組成の他、Ｃ０．０５ｗｔ％以下、Ｎ　５０　ｐｐｍ以下、０１０
０　ｐｐｍ以下、Ｓ　０．０２５ｗｔ％以下、Ｍｎ　１
．Ｏｗｔ％以下、Ｓｉ　０．５ｗｔ％以下であることが
好ましい。

成分の限定理由この発明において、Ｎｉ　２５　ｗｔ％〜３５ｗｔ％、
Ｃｏ　１３　ｗｔ％〜２０ｗｔ％とするのは、封着用合
金として、硬質ガラスあるいはセラミックス等との強固
な接合性が要求されるため、被接合材との熱膨張係数が
近似または同一であることが必要であり、上記組成範囲
外では、合金の硬質ガラスあるいはセラミックス等との
熱膨張係数差が大きくなりすぎ実用性がなくなるためで
あり、所要熱膨張係数に応じて、Ｎｉ及びＣｏの含有量
を適宜組合せる必要がある。

Ｂは、この発明による封着合金の特徴であり、高速で進
行する溶融Ａｇろうの結晶粒界への侵入を抑制する効果
があるが、０．００１ｗｔ％未満では、上記効果が少な
く、また、０．０１５ｗｔ％を超えると、かかる効果が
飽和し、かつ合金の熱間加工性も劣化するため、０．０
０１ｗｔ％〜０．０１５ｗｔ％の含有とする。

この発明において、Ｂを特定量含有し、さらに、Ｔｉ、
　Ｚｒ、　ＲＥ（希土類元素）、Ｙのうち少なくとも１
種を含有するが、上記元素群は、いずれも合金の結晶粒
を微細化してＡｇろうの拡散侵入を防止する効果を有し
、かかる効果を得るには少なくとも０．００５ｗｔ％の
添加が必要となる。

また、上記Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ、　Ｙ元素群の添加上
限理由は以下のとおりである。

Ｔｉは０．２０　ｗｔ％を超えると、酸化膜の性状が変
り、ガラス封着時に支障を来たすため好ましくなく、Ｚ
ｒは０．２０ｗｔ％を超えると、熱間加工性を劣化させ
るため好ましくなく、ＲＥ、Ｙは、０．２０ｗｔ％を超えると熱間加工性を劣
化させるため好ましくなく、望ましくは０．１０　ｗｔ
％以下である。

よって、Ｔｉ、　Ｚｒ、　ＲＥ（希土類元素）、Ｙは、
それぞれ０．００５ｗｔ％〜０．２０　ｗｔ％の範囲の
含有とする。

Ｎｂは、結晶の微細化とＡｇろうの結晶粒界への侵入抑
制効果を有し、耐Ａｇろう割れ性の改善に有効であるが
、０．０５　ｗｔ％未渦の含有ではかかる効果が少なく
、また、０．３０ｗｔ％を超えると、かかる効果が飽和
し、かつ合金の加工性も劣化するため、０．０５　ｗｔ
％〜０．３０　ｗｔ％の含有とする。

Ｆｅは、ＮｉとＣｏとで本系合金を形成し、上記種々の
含有元素の残余とする。

実施例第１表に示す組成で誘導型溶解炉にて、５襠鋳塊を製造
し、鋳塊に熱間圧延を施し、８００℃の軟化処理後、冷
間圧延し、厚み０．２５ｍｍのＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系合金
板を製造した。

さらに、前記の各種合金板より、厚み０．２５＝Ｘ幅５
ｍｍＸ長さ１００ｍｍの試験片を切出した。

ついで、前記試験片の中央部に、厚み０．０５ｍｍＸ幅
３ｍｍＸ長さ２軸皿寸法のＡｇ７２％−Ｃｕ２８％系Ａ
ｇろう合金板を巻き着け、８４０℃に保持した水素炉内
で、試験片の一端を固定し、他端に錘にて引張力を加え
、錘荷重を種々変えて、試験片を破断させた。

破断試験において破断までの時間１分、６０分に対応す
る荷重（σ１　ｋｇｆ／ｍｍ２　）（σ６ｏｋｇｆ／ｍ
ｍ２　）にて、耐Ａｇろう割れ強度を評価し、その結果
を第２表に示した。

また、水素雰囲気中で８５０”Ｃで３０分間保持した時
の平均結晶粒径を測定し、その結果を第２表に示す。

第２表の結果から明らがなように、この発明によるＦｅ
−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金は、その平均結晶粒径が微細化
されるとともに、耐Ａｇろう割れ強度が著しく向上して
いることが分る。

以下余白

Claims

【特許請求の範囲】１Ｎｉ２５ｗｔ％〜３５ｗｔ％、Ｃｏ１３ｗｔ％〜２０ｗ
ｔ％、Ｂ０．００１ｗｔ％〜０．０１５ｗｔ％を含有し
、さらに、Ｔｉ、Ｚｒ、ＲＥ、Ｙのうち少なくとも１種
を０．００５ｗｔ％〜０．２０ｗｔ％含有し、残部はＦ
ｅ及び不可避的不純物とからなることを特徴とする耐Ａ
ｇろう割れ性のすぐれたＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着合金。２Ｎｉ２５ｗｔ％〜３５ｗｔ％、Ｃｏ１３ｗｔ％〜２０ｗ
ｔ％、Ｂ０．００１ｗｔ％〜０．０１５ｗｔ％に、Ｔｉ
、Ｚｒ、ＲＥ、Ｙのうち少なくとも１種を０．００５ｗ
ｔ％〜０．２０ｗｔ％含有し、さらにＮｂ０．０５ｗｔ％〜０．１０ｗｔ％を含有し、
残部はＦｅ及び不可避的不純物からなることを特徴とす
る耐Ａｇろう割れ性のすぐれたＦｅ−Ｎｉ−Ｃｏ系封着
合金。