JPH03211056A - 版面温度制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、印刷機の版胴の版面温度を冷却液の循環によ
って一定に保つ版面温度制御装置に関する。

〈従来の技術〉 現在、湿し装置を廃した水なし印刷が普及しているが、
湿し水による冷却効果が失なわれた結果、版胴の版面温
度が上昇し易くなって地汚れが発生するという欠点が生
じていた。

このため最近、例えば特開昭６４−７２８４６号公報や
実開昭６４−４８２３８号公報等において詳細に報告さ
れたような、版胴の版面温度を理想的な一定温度に保つ
ための方策が提案されている。これらの前記公報等に開
示された技術は概ね以下のようである。

即ち、印刷機の版胴の版面近傍に、版面温度を検出する
ための版面温度センサを設けると共に、該版胴の版面に
沿って噴出口を有するノズルを設ける。該ノズルは、冷
風または温風を発生する空調装置につながれていると共
に、ノズルより噴出される冷温風の温度及び流量は、前
記版面温度センサ及び前記空調装置に結ばれた制御部に
よって制御されている。

３− こうして版胴の版面温度は、常に版面温度センサによっ
て検出されて制御部へと送られ該版面温度が理想的な版
面温度より高い場合には、該制御部の制御により空調装
置から冷風が発生しノズルから版面へと吹き付けられる
。またこの結果版面温度が理想的版面温度より低くな石
と、空調装置より発生しノズルより噴出される冷風量が
絞られるか、もしくは温風がノズルより噴出されて版面
温度を上昇させ、版面温度を常に略一定とするようにな
っている。

〈発明が解決しようとする課題〉 印刷機の版胴の版面温度を一定とするために、該版面に
対して直接冷温風を吹きつける従来の版面温度制御装置
においては、該版面温度制御用の冷温風が、版胴に近接
して設けられるインキ装置内へと流れ込み、該インキ装
置内のインキを乾燥させ種々の印刷障害を発生させてし
まうという課題があった。

また、版面に吹きつけられる冷温風の温度は、従来、版
画温度センサにより検出された版面温度のみに依って制
御されていたために、例えば印刷機が置かれている雰囲
気温度の変動によって、該版面温度制御が好適に行われ
なくなるという問題があった。

く課題を解決するための手段〉 第１番目の本発明による版面温度制御装置は、印刷機の
インキローラまたは版胴の少なくとも一つに設けられ且
つ冷却液が流される熱交換手段と、前記冷却液を任意の
温度に冷却し且つ保持する冷却装置と、該冷却装置と前
記熱交換手段とを結ぶ管路と、該管路または前記冷却装
置に設けられて前記冷却液を前記熱交換手段に供給する
ポンプと、前記版面の温度を検出する版面温度センサと
、前記印刷機または前記版面近傍の雰囲気温度を検出す
る雰囲気温度センサと、前記熱交換手段に供給される前
記冷却液の温度を前記版面の温度及び前記雰囲気温度に
応じて制御する制御装置とを備えたことを特徴とするも
のである。

第２番目の本発明は、印刷機のインキローラまたは版胴
の少なくとも一つに設けられ且つ冷却液が流される熱交
換手段と、前記冷却液を任意の温度に冷却し且つ保持す
る冷却装置と、該冷却装置と前記熱交換手段とを結ぶ管
路と、該管路または前記冷却装置に設けられて前記冷却
液を前記熱交換手段に供給するポンプと、前記版面の温
度を検出する版面温度センサと、前記印刷機または前記
版面近傍の雰囲気温度を予め与えられたものとして段階
的に設定する温度設定手段と、前記熱交換手段に供給さ
れる前記冷却液の温度を前記版面の温度及び前記温度設
定手段により設定された温度に応じて制御する制御装置
とを備えｔこことを特徴とするものである。

く作　　　用〉 印刷機の運転開始と共にポンプが作動し、冷却装置にて
所定の温度に冷却され且つ保持された冷却水が、インキ
ローラまたは版胴の少なくとも一つに設けられた熱交換
手段へと管路を経て送り出され、最終的に版胴の版面か
ら熱を奪う。

この際、版胴の版面近傍に設けられた版面温度センサが
版面温度を常に検出していると共に、雰囲気温度センサ
が印刷機または版面近傍の雰囲気温度を検出している。

また或いは、作業者が温度設定手段を操作して、前記雰
囲気温度を予め与えられたものとして段階的に設定する
。

そして、これらのセンサによって検出された版面温度及
び雰囲気温度、或いは温度設定手段により設定された雰
囲気温度に応じ、制御装置が冷却装置を制御して冷却液
の温度を変化させ、以て版面温度を好適な値に保つ。

く実　施　例〉 以下、本発明による版面温度制御装置の一実施例を図面
を診照して詳細に説明する。

乙の一実施例の概略構成図を第１図に示したように、印
刷機の版胴１１には、該版胴１１の外周面に形成された
版面１２に、インキを供給塗布するためのインキ装置１
３が設けられている。

該インキ装置１３は、版胴１１の版面１２に接触し且つ
転動してインキを塗布する着はローラ１４と、これら着
はローラ１４の隣接する２つに転勤接触してインキを受
は渡す振りローラ１５と、これら振りローラ１５に転勤
接触してインキを受は渡すさらに多くの図示しない四−
ラ群や、乙のローラ群にインキを供給するための図示し
ないインキつぼ、或いはまたこのインキつぼよりインキ
を取り出すための図示しないつぼ四−ラ、移しローラ等
を備えている。

そして、前述した振りローラ１５内には、該振り四−ラ
１５から発生する熱を吸収すべく冷却水が流される図示
しない冷却管が押通されている。該冷却管の入口側には
、途中で２本に分岐した導入管１６の一端側の夫々が連
結されていると共に、導入管１６の他端側は冷却水を任
意の温度に冷却できる冷却装置８− １７に連結されている。

導入管１６の分岐前部分には、冷却水を冷却装置１７か
ら前記冷却管側へと送り出すためのポンプ１８が設けら
れている。さらに本例では、ポンプ１８の下流側の導入
管１６に加熱装置１９が設けられており、前記冷却管へ
と供給される冷却水の温度を調整できるようになってい
る。

一方、前記冷却管の出口側には、排出管２０の一端側が
夫々連結されていると共に、これら排出管２０は途中で
一本に合流して前記冷却装置１７に連結されている。さ
らに、版胴１１の版面１２近傍には該版面１２の温度を
測定するための版面温度センサ２１が設けられている。

また、該センサ２１に加え、版面１２或いは印刷機近傍
の雰囲気温度を測定するための雰囲気温度センサ２２が
設けられている。

そして、これら版面温度センサ２１、雰囲気温度センサ
２２、及び前述した冷却装置１７、加熱装置１９は夫々
、冷却水の温度制御を行うための制御値ｗ２３に結線さ
れている。つまり該制御装置２３は、版面温度センサ２
１及び雰囲気温度センサ２２により検出された版面温度
、雰囲気温度に応じ、冷却装置１７及び加熱装置１９の
夫々を制御して、冷却水の温度を最適値に保つよう作用
する。

この制御装置２３の制御方法は例えば以下のようである
。即ち、本発明では、冷却管へと供給される冷却水の温
度は、版面１２の温度のみならず版面１２周囲の雰囲気
温度に基づいて設定調整される。ここで、冷却水温度を
ｔｏ、版面温度をｔ、、雰囲気温度をｔ７とするならば
、冷却水温度ｔｏは例えば本例においては以下の関係式
ＩＩ）によって決められる。

ｔ　＝ａ　ｔ　＋ｂ　ｔ　＋ｃ　　　　　　　−（Ｉ）
なお（１１式中、ａ、ｂ、ａは経験的に決定される値で
ある。

この（１１式中の雰囲気温度ｔ、をパラメータとして表
したグラフが第２図であり、雰囲気温度ｔ１が高（なる
につれて冷却効率が下がるので、冷却水温度は全般によ
り低いレベルに設定されている。また、この際、冷却水
温度ｔ。

は版面温度ｔが高くなるにつれてしだいに低（なり、該
冷却水による冷却作用をより効果的なものとしているこ
とがわかる。

こうして、制御装置２３は、版面温度センサ２１及び雰
囲気温度センサ２２から得られた版面温度を及び雰囲気
温度ｔに基づき、例えば（Ｉ１式によって冷却水温度ｔ
ｃを決定し、以て該冷却水温度ｔ０を実現すべく冷却装
置１７或いは加熱装置１９を作動させて、最終的には該
版面温度を常に好適な一定値に保つのである。

第４図は、本実施例を用いて行った実験結果を示すグラ
フである。同図に示したように、印刷機の運転開始時に
おいては、版面温度ｔ。

は未だ高くないため、冷却水温度ｔｃは比較的高いレベ
ルで推移するが、該印刷機の運転が継続されて版面温度
ｔ、及び雰囲気温度ｔ１が上昇するにつれ、冷却水温度
ｔｃは前述した制御装置２３等の作用によってしだいに
低下して、版面温度ｔを好適版面温度ｔに近づけ且つ保
持しているのがわかる。

これに対し、第５図に示したグラフは、冷却水温度ｔ０
を常に一定とした場合の版面温度ｔの変化を表したもの
である。同図に示したように、印刷機の運転開始時にお
いて、版面温度ｔはなかなか好適な版面温度ｔに達する
ことができず、また該版面温度ｔに達した後には、逆に
該印刷機の運転に伴う発熱を十分に吸収することができ
ないので、版面温度ｔは上昇を続けこれを好適に抑制す
ることができない。従って、このような単純な版面温度
制御に比して、本発明による版画温度制御が、いかに効
果的であるかが極めて明瞭である。

ところで、前述した実施例においては、待時刻々変化す
る版面温度ｔ、及び雰囲気温度１゜の夫々に基づいて、
例えば（Ｉ１式を用い冷却水１ 温度１ｃを決めた。しかるに、雰囲気温度ｔの変動が比
較的限定的で且つ安定したものである場合には、第３図
に示すように雰囲気温度１．を予め複数（本例では高温
、中温、低温の３つ）の固定値とし、これら固定値の夫
々に対応する版面温度を一冷却水温度ｔ０の関係（本例
ではＭｌ、Ｍ２．Ｍ３）を用いて冷却水温度ｔｅを決定
してもよいのである。即ち、雰囲気温度１．を検出して
該温度ｔ１に最も近い固定値を自動選択したり、或いは
作業者がスイッチ等によって該固定値を手動で選択する
ことによって、後は、例えば第３図中のグラフＭｌ、Ｍ
２．Ｍ３等により版面温度ｔから冷却水温度１．を決め
ればよい。

また、本実施例では、冷却水温度ｔ０を調整するために
加熱装置１９を設けたが、冷却装置１７のみにより冷却
水温度ｔｃの調整が行える場合には、該加熱装置１９は
必ずしも必要としない。さらには、前記実施例において
は、インキ装置１３中の振りローラ１５内に冷却管を設
け、該振りローラ１５を冷却しひいては版胴版面を冷却
する構成とした。しかしもちろん、前記冷却管を振りロ
ーラ１５のみならずインキ装置１３内の他の四−ラに設
けてこれらの胃−ラを冷却することとしてもよいし、ま
た冷却管を版胴１１に直接設けてもよく、さらには、冷
却水と発熱部との熱交換のために必ずしも冷却管を用い
ずどもよいのであって、効率よく種々のローラ及び版胴
１１等から吸熱できる構成であればよいのである。

また冷却液としては、水のみではなく他の液体や様々な
混合液等を用いてもよい。

〈発明の効果〉 本発明の版面温度制御装置によれば、熱交換手段をイン
キローラまたは版胴の少なくとも一つに設け、冷却装置
により冷却された冷却液を前記熱交換手段に供給して冷
却すると共に、版胴の版面温度及び版面周囲の雰囲気温
度の夫々を版面温度センサ及び雰囲気温度センサにより
検出し、且つ制御装置により版面温度及び雰囲気温度、
或いは予め与えられた雰囲気温度値に応じて冷却液の温
度を制御する構成としｔこことにより、印刷機の版胴の
版面温度を好適な一定値に保つことができるので、版面
温度の上昇に伴う版面及び印刷物の地汚れ等の発生を解
消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による版面温度制御装置の一実施例を表
す概略構成図、第２図、第３図は夫夫温度制御方法を表
す説明図、第４図は本実施例による実験結果を表す説明
図、第５図は冷却水温を一定とした場合の実験結果を表
す説明図である。 図面中、１１は版胴、１２は版面、１３はインキ装置、
１４は着は四−ラ、１５は振り四−ラ、１６は導入管、
１７は冷却装置、１８はポンプ、１９は加熱装置、２０
は伸出管、２１は版面温度センサ、２２は雰囲気温度セ
ンサ、２３は制帥装置である。 １５−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）印刷機のインキローラまたは版胴の少なくとも一
   つに設けられ且つ冷却液が流される熱交換手段と、前記
   冷却液を任意の温度に冷却し且つ保持する冷却装置と、
   該冷却装置と前記熱交換手段とを結ぶ管路と、該管路ま
   たは前記冷却装置に設けられて前記冷却液を前記熱交換
   手段に供給するポンプと、前記版面の温度を検出する版
   面温度センサと、前記印刷機または前記版面近傍の雰囲
   気温度を検出する雰囲気温度センサと、前記熱交換手段
   に供給される前記冷却液の温度を前記版面の温度及び前
   記雰囲気温度に応じて制御する制御装置とを備えたこと
   を特徴とする版面温度制御装置。
2. （２）印刷機のインキローラまたは版胴の少なくとも一
   つに設けられ且つ冷却液が流される熱交換手段と、前記
   冷却液を任意の温度に冷却し且つ保持する冷却装置と、
   該冷却装置と前記熱交換手段とを結ぶ管路と、該管路ま
   たは前記冷却装置に設けられて前記冷却液を前記熱交換
   手段に供給するポンプと、前記版面の温度を検出する版
   面温度センサと、前記印刷機または前記版面近傍の雰囲
   気温度を予め与えられたものとして段階的に設定する温
   度設定手段と、前記熱交換手段に供給される前記冷却液
   の温度を前記版面の温度及び前記温度設定手段により設
   定された温度に応じて制御する制御装置とを備えたこと
   を特徴とする版面温度制御装置。