JP2001199052A - 印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御装置 - Google Patents

印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御装置

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JP2001199052A
JP2001199052A JP2000007797A JP2000007797A JP2001199052A JP 2001199052 A JP2001199052 A JP 2001199052A JP 2000007797 A JP2000007797 A JP 2000007797A JP 2000007797 A JP2000007797 A JP 2000007797A JP 2001199052 A JP2001199052 A JP 2001199052A
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ink
fountain
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dampening water
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Takafumi Kawaguchi
崇文 川口
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成となり、インキ壺部および水供給
部に容易に取り付けることができるとともに、インキ壺
内のインキの温度と水舟内の湿し水の温度とを個別に制
御することができ、印刷品質を向上させることができる
印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温
度制御装置を提供する。 【解決手段】 インキ温度検出手段11、湿し水温度検
出手段12からの検出温度と、メモリ13に予め設定さ
れた最適温度とを比較し、検出温度を最適温度と同じと
なるように、第1の熱電子冷却素子20および第2の熱
電子冷却素子40を制御する制御手段14を備えた温度
制御装置10とする。そのため、外気温度が変わった
り、特定の部位に温度上の問題が発生しても、それに対
応する温度の制御を行うことができるので、インキや湿
し水の温度の変化によるドットゲインの変化を押さえる
ことができ、印刷品質を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット輪転印
刷機で使用される水舟内の湿し水の温度およびインキ壺
内のインキの温度を制御する印刷機のインキ壺内のイン
キおよび水舟内の湿し水の温度制御装置に関する。
【0002】
【背景技術】図4に示すように、一般的なオフセット輪
転印刷機を構成する複数配置される印刷ユニット5は、
刷版を備えた版胴50と、この版胴50からインキを転
写されてウェブWに印刷を行う前記ブランケット胴4
と、版胴50側にインキを供給するインキ供給装置51
と、版胴50側に湿し水を供給する水供給装置61とを
備えている。なお、印刷ユニット5には、ウェブWへの
両面印刷を行うために、ウェブWを挟んで上下に前記版
胴50、インキ供給装置51および水供給装置61等が
設けられている。
【0003】インキ供給装置51は、インキを溜めるイ
ンキ壺52と、このインキ壺52からインキを引き出す
インキ出しローラ53と、このインキ出しローラ53に
よるインキの引き出し量を調整するインキブレードと、
図中K点を中心とした揺動運動を行って、インキ出しロ
ーラ53から下流のインキ伝達ローラ群54にインキを
移すインキ移しローラ55とを備えている。インキ伝達
ローラ群54は、複数のインキ練りローラ56、複数の
インキ均しローラ58および複数のインキ着けローラ5
9を含んで構成されている。そして、インキ出しローラ
53により引き出されたインキは、これらのローラ群5
4を通る間に適度に練られるとともに均されて、版胴5
0に供給されるようになっている。
【0004】水供給装置61は、水を溜める水舟62
と、この水舟62から湿し水を引き出す水出しローラ6
3、この水出しローラ63からの水を下流に移す水移し
ローラ64、版胴50に湿し水を着ける水着けローラ6
5および水ライダ66を備え、これら水移しローラ6
4、水着けローラ65および水ライダ66により前記水
伝達ローラ群67が構成されている。そして、水出しロ
ーラ63により引き出された水は、これらの水伝達ロー
ラ群67を通る間に均されて版胴50に供給されるよう
になっている。
【0005】このようにオフセット輪転印刷機では、油
性のインキと、このインキに反発する水が用いられてい
るため、インキと水とによる種々の問題が生じている。
例えば、インキ壺52から供給されたインキは、版銅面
に達するまでの間に、インキ練りローラ56やインキ均
しローラ58等で十分練られ、温度が上昇する。そのた
め、インキの粘度が変わり、印刷の際に、印刷板の網点
の面積が印刷物のインキの面積とは一致せず、印刷板の
網点の面積が大きくなる状態、すなわちドットゲインが
変化し、印刷品質に悪影響を与えている。また、インキ
は、水供給装置61により版銅面に供給される湿し水の
温度の影響も受けるため、湿し水の温度も一定になるよ
うに制御することが、印刷品質を維持向上させる上で必
要条件となる。この場合、外気温や印刷中の各駆動部分
からの発熱等によっても、インキや湿し水の温度が影響
を受けるので、それらの点も考慮に入れる必要がある。
【0006】このようなインキ壺内のインキの温度、水
舟内の湿し水の温度を制御する装置としては、特開平8
−52852号公報に示す温度調整装置が知られてい
る。この温度調整装置は、水舟内の湿し水の温度を調整
するものである。また、この公報の技術とは別に、印刷
部の外気温度の制御を行うことで、インキの温度、水の
温度を制御することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報の温
度調整装置では、冷凍機がコンプレッサーを利用して構
成されているので、装置が大がかりとなり、多くの設置
面積を必要とすることから、印刷機の限られたスペース
に設けることは困難であるという問題と、コストも高く
なるという問題がある。また、冷凍機と水舟等の温度制
御が必要な部位との間は、通常配管を用いているため、
配管部分による熱損失が避けられない上に、外気より温
度が低い場合は結露問題が発生し、さらに、配管長によ
る制御遅れ(むだ時間)も発生する。また、外気温度の
制御を行う場合、設備コスト、運用コストが嵩むという
問題があり、仮に、外気温度が一定であっても、部位に
よっては熱源の近くにあったり、熱放散の違い等によ
り、駆動側、ローラ端面部および操作側等の特定部位に
温度上の問題が発生することがあり、そのような場合に
は、個別に温度制御を行っていないので対処することが
困難であった。
【0008】本発明の目的は、簡単な構成となり、イン
キ壺部および水供給部に容易に取り付けることができる
とともに、インキ壺内のインキの温度と水舟内の湿し水
の温度とを個別に制御することができ、印刷品質を向上
させることができる印刷機のインキ壺内のインキおよび
水舟内の湿し水の温度制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、印刷機を構成するとともに絵柄を印刷する印
刷ユニットが、版胴に着けるインキを収納するインキ壺
と、前記版胴に着ける湿し水を収納する水舟とを備えて
構成され、前記インキ壺内のインキの温度と、水舟内の
湿し水の温度とを制御する装置であって、インキ壺内の
インキの実際温度を検出するインキ温度検出手段と、水
舟内の湿し水の実際温度を検出する湿し水温度検出手段
と、インキ壺内のインキを加熱または冷却してインキ温
度を調整する第1の熱電子冷却素子と、水舟内の湿し水
を加熱または冷却して湿し水温度を調整する第2の熱電
子冷却素子と、インキ壺内に収納されるインキおよび水
舟内に収納される湿し水の最適温度が予め設定されたメ
モリと、インキ温度検出手段および湿し水温度検出手段
からの検出温度と前記メモリに予め設定された最適温度
とを比較し、検出温度を最適温度と同じとなるように、
第1の熱電子冷却素子および第2の熱電子冷却素子を制
御する制御手段とを備えていることを特徴とする印刷機
のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御
装置である。
【0010】このような本発明では、インキ温度検出手
段により検出されたインキ壺内のインキの温度は、メモ
リに予め設定された最適温度と比較され、制御手段によ
る第1の熱電子冷却素子の駆動でインキの温度が最適温
度と同じとなるように制御される。また、湿し水温度検
出手段により検出された水舟内の湿し水の温度は、メモ
リに予め設定された最適温度と比較され、制御手段によ
る第2の熱電子冷却素子の駆動で湿し水の温度が最適温
度と同じとなるように制御される。従って、インキ温度
および湿し水の温度は、それぞれが個別に制御されるこ
とになり、外気温度が変わったり、特定の部位に温度上
の問題が発生しても、それに対応する温度の制御を行う
ことができるので、インキや湿し水の温度の変化による
ドットゲインの変化を押さえることができ、これによ
り、印刷品質を向上させることができる。
【0011】本発明において、第1,2の熱電子冷却素
子としては、電流の方向を変えることにより加熱または
冷却を可能とするペルチェ素子であることが好ましい
が、これと同じような効果を得ることができれば、他の
ものを使用してもよい。また、メモリに予め設定する最
適温度は、インキの種類、印刷紙の種類、インキ出しロ
ーラの回転速度、外気温度の違い等に応じて、複数段階
に設定されていることが好ましい。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の
温度制御装置において、第1の熱電子冷却素子および第
2の熱電子冷却素子は、電流の方向を変えることにより
加熱または冷却を可能とするペルチェ素子であることを
特徴とするものである。
【0013】このような本発明では、小型で高性能のペ
ルチェ素子の加熱または冷却により、インキ壺内のイン
キおよび水舟内の湿し水の温度をかえることができるの
で、装置の構成の単純化、小型化を図れ、かつ、スペー
スの限られた印刷機に容易に取り付けることができる。
また、ペルチェ素子を使用することで、触媒(ガス、液
体)が不要になり、環境の汚染等の問題が生じない。さ
らに、ペルチェ素子に流す電圧、電流を制御すること
で、発熱、吸熱量を制御するため、温度制御応答性が向
上する。
【0014】本発明において、ペルチェ素子は、インキ
壺および水舟にそれぞれ1個づつ用いてもよいが、多数
個利用してもよい。その場合、多数のペルチェ素子を、
電圧、電流を制御することによって個別に制御すること
ができるので、各領域別温度制御が可能となる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の
湿し水の温度制御装置において、最適温度は、複数段階
に設定されていることを特徴とするものである。
【0016】このような本発明では、インキおよび湿し
水の最適温度が複数段階に設定されているので、インキ
の種類、印刷紙の種類、インキ出しローラの回転速度、
外気温度の違い等に対応するインキおよび湿し水の最適
温度を選択できるので、各領域別温度制御が可能とな
り、柔軟な対応をとることができる。
【0017】本発明において、最適温度は、上限から下
限まで、例えば3段階、4段階程度に決められているこ
とが好ましいが、それに限らない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。前記印刷ユニット5に設けられ
る前記インキ壺52は、図1に示すように、ほぼ三角形
状の2枚の側板23と、これらの側板23間に設けられ
る複数枚のインキブレード24とを含み構成され、イン
キブレード24の先端とインキ出しローラ53表面との
隙間を調整することで、インキ出し量、つまり、インキ
膜厚を調整できるようになっている。
【0019】このようなインキ壺52の裏側には、複数
並列したインキブレード24のうち、例えば中央のイン
キブレード24Aに取り付けられて、第1の熱電子冷却
素子である第1のペルチェ素子20が設けられている。
この第1のペルチェ素子20は、その吸熱側20Aをイ
ンキ側に、発熱側20Bをインキブレード24の裏側に
それぞれ配置して取り付けられている。また、ペルチェ
素子20の吸熱側20Aには吸熱板が、発熱側20Bに
は発熱板22がそれぞれ取り付けられている。なお、上
記中央のインキブレード24Aは吸熱板を兼ねている。
【0020】このような第1のペルチェ素子20を覆っ
て、インキ壺52の裏側には熱排気ダクト26が設けら
れている。この熱排気ダクト26は、ダクト本体27と
排出ダクト28とを備えて構成されている。ダクト本体
27は、前記2枚の側板23の傾斜部に接続するほぼ台
形上のダクト用側板29と、これらのダクト用側板29
の上端面および下端面同士間に架けわたされる上板3
0、底板31と、ダクト用側板29の垂直な端面同士間
に架けわたされる長辺側板32とを備え、ほぼ箱状に形
成されている。排出ダクト28は、一方のダクト用側板
29に連結され、ダクト本体27内の熱を印刷ユニット
から排出するようになっている。熱を印刷工場内に排出
してもよいが、印刷工場内に熱を排出しない場合は、配
管を用いて印刷工場外大気に排出する形式と、熱排気ダ
クト26を液体(水等)を冷媒とした熱交換器とし、排
水あるいは別途の熱交換器による印刷工場外大気等への
熱排出を行う形式のいずれで行ってもよい。
【0021】水舟62には、図2に示すように、第2の
熱電子冷却素子である第2のペルチェ素子40が設けら
れている。すなわち、水舟62は例えば箱型に形成され
ており、その長手方向の、一方側が広くなった供給部
A、他方側が狭くなった戻り部Bとなっている。供給部
Aには、湿し水を供給する供給パイプ33が接続されて
いる。また、供給部Aと戻り部Bとの境界には、長手方
向と直交し、かつ、水舟62の底板62Aから突起する
凸状部62Bが形成されており、この凸状部62Bに上
記第2のペルチェ素子40が取り付けられるようになっ
ている。
【0022】第2のペルチェ素子40の吸熱側40Aに
は断面L字形の吸熱板41が設けられ、発熱側40Bに
は断面L字形の発熱板42が設けられている。このよう
に、ペルチェ素子40は、吸熱板41と発熱板42とに
挟み込まれた状態となっており、また、吸熱板41と発
熱板42とで前記凸状部62Bを挟み込むとともに、水
舟62の底板62A上に載せられた状態で取り付けられ
ている。さらに、凸状部62B、吸熱板41および発熱
板42は、水舟62の幅方向(図中、紙面直交方向)の
端部から所定の隙間をおいて設けられている。つまり、
水舟62内の水は、外部のPH値、アルコール・H液濃
度等制御装置およびインキ等の汚れを除去するための湿
し水濾過装置を利用することができるように、循環可能
となっている。なお、水舟62の戻り部B側に排出され
た熱は湿し水を冷媒とし、別途の熱交換機により印刷工
場内あるいは工場外の大気等に排出される。
【0023】以上のようなインキ壺52内のインキ温度
および水舟62内の湿し水の温度を制御する温度制御装
置10は、図3に示すような構成となっている。すなわ
ち、インキ壺52内のインキ温度を検出するインキ温度
検出手段11と、水舟62内の湿し水の温度を検出する
湿し水温度検出手段12と、インキ壺52内のインキを
加熱または冷却してインキ温度を調整する第1の熱電子
冷却素子である前記第1のペルチェ素子20と、水舟6
2内の湿し水を加熱または冷却して湿し水温度を調整す
る第2の熱電子冷却素子である前記第2のペルチェ素子
40と、インキ壺52内に収納されるインキおよび水舟
62内に収納される湿し水の最適温度が予め設定された
メモリ13と、インキ温度検出手段11および湿し水温
度検出手段12からの検出温度とメモリ13に予め設定
された最適温度とを比較し、検出温度を最適温度と同じ
となるように、第1のペルチェ素子20および第2のペ
ルチェ素子40を制御する制御手段14とを備えて構成
されている。
【0024】インキ温度検出手段11は、インキ壺52
に取り付けられた例えば温度計11等の温度センサで構
成されている。また、メモリ13には、インキの温度
が、例えば1,2,3の3段階に設定されたインキ用テ
ーブル13Aと、湿し水の温度が、例えば1,2,3の
3段階に設定された湿し水用テーブル13Bとが設けら
れている。制御手段14は、インキ温度検出手段11か
らのインキ検出温度とメモリ13におけるインキ用テー
ブル13Aに設定された所定のインキ温度、および湿し
水温度検出手段12からの湿し水検出温度とメモリ13
における湿し水用テーブル13Bに設定された所定の湿
し水温度とを個別に比較し、それらに基づいて、第1の
ペルチェ素子20と第2のペルチェ素子40とを個別に
制御することができるようになっている。
【0025】このようなインキ壺52内のインキの温度
を調整する際は、制御手段14により、インキの実際の
温度(検出温度)とメモリ13におけるインキ用テーブ
ル13Aに設定された所定のインキ温度とが比較された
後、インキの実際の温度が設定温度と同じとなるよう
に、第1のペルチェ素子20に所定電圧の電流を流して
そのペルチェ素子20を加熱し、あるいは、電流の流れ
を変えて冷却する。所定の温度に加熱、または冷却され
たペルチェ素子20の熱は吸熱板24Aで吸熱され、発
熱板22から発熱され、これにより、インキが温められ
たり、冷やされたりして、インキの温度の調整が行われ
るようになっている。
【0026】また、前記水舟62内の湿し水の温度を調
整する際も前記同様、制御手段14により、湿し水の実
際の温度(検出温度)とメモリ13における湿し水用テ
ーブル13Bに設定された所定の湿し水温度とが比較さ
れた後、湿し水の実際の温度が設定温度と同じとなるよ
うに、第2のペルチェ素子40に所定電圧の電流を流し
てペルチェ素子40を加熱し、あるいは、電流の流れを
変えてペルチェ素子40を冷却する。所定の温度に加
熱、または冷却されたペルチェ素子40の熱は吸熱板4
1で吸熱され、発熱板42から発熱され、これにより、
湿し水が温められたり、冷やされたりして、湿し水の温
度の調整が行われるようになっている。
【0027】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 制御手段14により、第1のペルチェ素子20および
第2のペルチェ素子40を加熱または冷却し、インキ壺
52内のインキの温度、水舟62内の湿し水の温度を、
個別に、メモリ13におけるインキ用テーブル13A、
湿し水用テーブル13Bに設定された所定の温度と同じ
となるように制御できるので、インキ温度、湿し水の温
度を、インキの種類や、印刷紙の種類、インキ出しロー
ラ53の回転速度、印刷中のドットゲインの変化等に応
じて、最適の設定温度とすることができ、これにより、
ドットゲインの変化を押さえ、印刷品質の向上を図るこ
とができる。
【0028】第1のペルチェ素子20をインキ壺52
に、第2のペルチェ素子40を水舟62に取り付け、熱
源、冷却源として利用しているので、装置の小型化を図
ることができ、設置スペースの限られる印刷機にも、容
易に取り付けることができるとともに、インキ壺52お
よび水舟62の対象部位を直接冷却することができるの
で、熱損失の低減を図れる。
【0029】第1のペルチェ素子20および第2のペ
ルチェ素子40は、電流を流すことにより加熱、冷却を
行えるので、触媒(ガス、液体)等が不要になる構造と
なっており、これにより、環境を汚染すること等がな
い。 第1のペルチェ素子20および第2のペルチェ素子4
0に流す電圧、電流を制御することができ、発熱、吸熱
量を制御できるため、温度制御応答性を向上させること
ができる。
【0030】インキ、湿し水の温度を、年間を通じて
設定温度範囲内に保つことができるので、温度変化によ
るドットゲインの変動を押さえることができる。 第1のペルチェ素子20をインキ壺52に、第2のペ
ルチェ素子40を水舟62に取り付け、熱源、冷却源と
して利用し、制御手段14によりインキ、湿し水の温度
を上下させることができる。従って、外気温度の変化に
対応させ、インキ、湿し水の温度を上下させることによ
り、外気温度の変化によるドットゲインへの影響を排除
することができる。
【0031】インキ壺52の裏側には、熱排気ダクト
26が設けられており、第1のペルチェ素子20の発熱
板22から発熱される熱がダクト26から印刷ユニット
5の外側に排出されるので、印刷ユニット5内に熱が籠
もることがない。
【0032】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、次のような変形形態を含むものである。すなわち、
前記実施形態では、水舟62内の供給部Aと戻り部Bと
は、供給部Aを戻り部Bよりも広く形成したが、これに
限らず、両者を同じ程度の比率の大きさとしてもよい。
ただし、この場合でも、供給部Aには水出しローラ63
を着水させることができるスペースは必要である。この
ようにしても、前記と同様の効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の印刷機
のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御
装置によれば、インキ温度検出手段により検出されたイ
ンキ壺内のインキの温度は、メモリに予め設定された最
適温度と比較され、制御手段による第1の熱電子冷却素
子の駆動でインキの温度が最適温度と同じとなるように
制御される。また、湿し水温度検出手段により検出され
た水舟内の湿し水の温度は、メモリに予め設定された最
適温度と比較され、制御手段による第2の熱電子冷却素
子の駆動で湿し水の温度が最適温度と同じとなるように
制御される。従って、インキ温度および湿し水の温度
は、それぞれが個別に制御されることになり、外気温度
が変わったり、特定の部位に温度上の問題が発生して
も、それに対応する温度の制御を行うことができるの
で、インキや湿し水の温度の変化によるドットゲインの
変化を押さえることができ、印刷品質を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のインキ壺に第1のペ
ルチェ素子を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】前記実施形態に係る水舟に第2のペルチェ素子
を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図3】前記実施形態に係る印刷機のインキ壺内のイン
キおよび水舟内の湿し水の温度制御装置を示すブロック
図である。
【図4】一般的なオフセット輪転印刷機の印刷ユニット
を示す図である。
【符号の説明】
10 印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し
水の温度制御装置 11 インキ温度検出手段 12 湿し水温度検出手段 13 メモリ 14 制御手段 20 第1の熱電子冷却素子である第1のペルチェ素子 20A 吸熱側 20B 発熱側 40 第2の熱電子冷却素子である第2のペルチェ素子 40A 吸熱側 40B 発熱側

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷機を構成するとともに絵柄を印刷す
    る印刷ユニットが、版胴に着けるインキを収納するイン
    キ壺と、前記版胴に着ける湿し水を収納する水舟とを備
    えて構成され、前記インキ壺内のインキの温度と、水舟
    内の湿し水の温度とを制御する装置であって、 前記インキ壺内の実際のインキ温度を検出するインキ温
    度検出手段と、 前記水舟内の実際の湿し水温度を検出する湿し水温度検
    出手段と、 前記インキ壺内のインキを加熱または冷却してインキ温
    度を調整する第1の熱電子冷却素子と、 前記水舟内の湿し水を加熱または冷却して湿し水温度を
    調整する第2の熱電子冷却素子と、 前記インキ壺内に収納されるインキおよび水舟内に収納
    される湿し水の最適温度が予め設定されたメモリと、 前記インキ温度検出手段および湿し水温度検出手段から
    の検出温度と前記メモリに予め設定された最適温度とを
    比較し、前記検出温度を前記最適温度と同じとなるよう
    に、前記第1の熱電子冷却素子および第2の熱電子冷却
    素子を制御する制御手段とを備えていることを特徴とす
    る印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の
    温度制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷機のインキ壺内の
    インキおよび水舟内の湿し水の温度制御装置において、 前記第1の熱電子冷却素子および第2の熱電子冷却素子
    は、電流の方向を変えることにより加熱または冷却を可
    能とするペルチェ素子であることを特徴とする印刷機の
    インキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の印刷機のイン
    キ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御装置に
    おいて、前記最適温度は、複数段階に設定されているこ
    とを特徴とする印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟
    内の湿し水の温度制御装置。
JP2000007797A 2000-01-17 2000-01-17 印刷機のインキ壺内のインキおよび水舟内の湿し水の温度制御装置 Withdrawn JP2001199052A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006027271A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Heidelberger Druckmas Ag 温度調節をする方法
DE102008049355A1 (de) * 2008-09-29 2010-04-01 Manroland Ag Offsetdruckmaschine
JP7473219B2 (ja) 2021-10-15 2024-04-23 株式会社ミヤコシ オフセット輪転機の印刷システムおよびオフセット輪転機

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