JPH0320893B2 - - Google Patents

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JPH0320893B2
JPH0320893B2 JP16385683A JP16385683A JPH0320893B2 JP H0320893 B2 JPH0320893 B2 JP H0320893B2 JP 16385683 A JP16385683 A JP 16385683A JP 16385683 A JP16385683 A JP 16385683A JP H0320893 B2 JPH0320893 B2 JP H0320893B2
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JP
Japan
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oxide film
water
electrolytic capacitor
metal
solid electrolyte
Prior art date
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JP16385683A
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English (en)
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JPS6054423A (ja
Inventor
Takashi Mochizuki
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Nichikon KK
Original Assignee
Nichikon KK
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Publication date
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  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は固体電解コンデンサの製造方法に関す
るものである。 一般に固体電解コンデンサはAl、Taなどの金
属電極表面上に酸化皮膜を生成させて誘電体を形
成し、これに固体電解質を付着させ、グラフアイ
ト、銀などの導電層を介して陰極を導出して構成
されている。この種のコンデンサは、一般に固体
電解質層として二酸化マンガンが多くの場合用い
られている。これは硝酸マンガン溶液に浸漬した
後、加熱分解処理を行い二酸化マンガンとして電
極に付着される方法が用いられている。この方法
によると加熱分解処理の際に、例えばAlの場合
では誘電体であるAl2O3皮膜を損傷され、大きな
耐圧低下を招いている。この方法ではいずれにし
ても誘電体皮膜を硝酸により溶解させ、そこに二
酸化マンガンを付着される機構であり、電極と二
酸化マンガンを強固に結合させ、固体−固体間の
接触抵抗を下げる働きもなしている。従つてこの
二酸化マンガン方式の改良、特に皮膜劣化、耐圧
低下に対する改良は様々な方法で検討されてきた
が、いずれも根本的な解決方法は見出されていな
い。 一方において電子部品の小型化指向が強まつて
おり、耐圧低下によるCV積の減少は是非とも避
けねばならぬことである。もと、チツプ化の傾向
と顕著になつてきており、従来用いられた液体系
電解質から固体系電解質への移行は必然的要求と
もなつてきている。これらの要求は積層技術の進
歩に伴い新たなコンデンサ製造技術へと変革して
いくことは容易に想定できる。 本発明はこうした背景の一環として提供された
ものである。 発明の骨子となるものは従来までの液状電解質
が電極の陽極酸化を行う際にOHなどのイオン泳
動を主体として行なわれていたのに対し、固体に
その働きを求めるためには、現在ある素材を検討
しても困難な状況であることより、界面でのイオ
ン交換体反応のプロトン伝導の機構を応用したも
のである。 本発明の基本的な反応形態は次式のように示さ
れる。たとえばAlとの反応では、 MOx・nH2O+Al→MOx(n−3)H2O +Al(H2O)3 ……(1) Al(H2O)3→Al(OH)3+3H+ ……(2) Al(OH)3→1/2Al2O3+3/2H2O ……(3) MOx・nH2Oがプロトン伝導ならば(2)式で生じ
た3H+はMOx・nH2O中を泳動し、電圧印加の状
態下では反応は進行し、事実上の陽極酸化が行な
われることになる。 さらに(3)式で示されるような反応が進行し、生
成した水分は再びMOx結晶中の結晶水あるいは
吸着水として組み込められると最も良好な状態で
ある。 さらにコンデンサの固体電解質への応用条件と
しては、 200℃付近まで結晶水あるいは吸着水が飛散
しないこと。 ハンダ付けを考慮すると260℃ 10秒浸漬処
理により変質しないこと。 電極を侵さないこと。 加熱処理により容易に酸化されること。 比較的安価であること。 などの条件がある。従つて上記の条件を満たしか
つ結晶水あるいは吸着水を有しかつプロトン伝導
性を有する金属酸化物にその固体電解質としての
機能を備えたものがあることになる。 次に電極への付着方法が問題となる。硝酸との
金属塩により皮膜溶解させながら付着させる方法
は、誘電体皮膜と固体電解質との電気的密着性は
良好であるが、皮膜溶解することがコンデンサと
しての諸特性を大幅に減ずるための良策ではな
い。そこで本発明に用いる電解質である結晶水あ
るいは吸着水を有するプロトン伝導性金属酸化物
という点を考慮すると、まず誘電体皮膜上へ金属
を蒸着、スパツタリング、無電解メツキなどによ
り付着せしめ、次に加熱処理により金属酸化物と
し、結晶水あるいは吸着水を含む金属酸化物とす
るためには、水蒸気中で加熱処理を行なうと良好
であることを見出した。 以下、本発明を第1図〜第4図に示す実施例に
ついて説明する。 99.99%、99μmの高純度アルミニウム箔をホウ
酸アンモニウム溶液で150Vまで陽極酸化した化
成箔を用いる。 実施例 1 上記箔を真空蒸着装置を使用し、1.5μmの厚み
でSnを蒸着させる。次に円筒型加熱炉の中に水
蒸気を送り込み、加熱炉中を飽和蒸気圧に保ちな
がら220℃、1時間加熱処理を行なつた。でき上
つた試料を第1図に示すようにコロイダルカーボ
ン4を塗布し、さらに銀ペースト5を付着させ、
リード引出線7をハンダ付けし固体電解コンデン
サ試料を製作した。第1図において、1はアルミ
ニウム箔、2は酸化アルミニウム、3は固体電解
質としてのSnO2・nH2Oである。 次に第1図に示すコンデンサ試料に0.5mA/
cm2の定電流を流して電圧上昇特性を測定し、
Al2O3皮膜生成能力を調査した。 第2図中曲線aはその結果を示す。また同第2
図中曲線bは水蒸気中で加熱しなかつた場合、即
ち結晶水を含まないSnO2のAl2O3皮膜生成能力を
示した。この図から明らかなように結晶水あるい
は吸着水が存在するといわゆるエージング性が著
しく増大し、固体電解質的効果は大幅に上昇す
る。 またコンデンサ試料を150℃雰囲気中で1000時
間無負荷試験を行ないSnO2・nH2O中の水分の飛
散状況を調査したが、この皮膜生成能力はほとん
ど損なわれることはなかつた。その結果を第3図
に示す。第3図中曲線aは製作時のもので、曲線
bは150℃ 1000時間後の電圧上昇特性である。
これは0.1mA/cm2の定電流を加え電圧上昇特性
を測定したものである。 またこの時付着したSnO2・nH2Oは2μmであ
り、厚み方向の比抵抗は約60Ωcm(25℃)であり
電解液と同等の機能を有していた。 実施例 2 上述の150V化成アルミニウム箔に真空蒸着装
置を用い、1μmの厚みでInを蒸着させた。次いで
円筒型加熱炉中に水蒸気を送りこみ、加熱炉中を
飽和蒸気圧に保ちながら150℃、30分間加熱処理
を行なつた。次いで実施例1と同様の方法でコン
デンサ試料を製作した。 0.5mA/cm2の定電流を流し電圧上昇特性を測
定し、Al2O3皮膜生成能力を調査した結果、第3
図と同様な特性が得られ、SnO2・nH2Oと同様良
好な皮膜生成能力を有していることがわかつた。 この時のInO2・nH2Oはおよそ1.5μmであり、
厚み方向の比抵抗は40Ω・cm(25℃)であり、
SnO2・nH2Oより低比抵抗であつた。またZnに
ついても上述のSn、Inと同様の結果が得られた。 なお、実施例1および実施例2の方法で製作し
たコンデンサ試料の静電容量、tanδおよび漏れ電
流特性を第1表に示す。また同コンデンサの温度
特性を第4図に示した。
【表】 第4図中曲線AはSnO2・nH2Oで固体電解質が
形成されたもの、曲線BはInO2・nH2Oで固体電
解質が形成されたもの、曲線Cは従来法による液
体電解質の場合である。 第4図から明らかなように−40℃〜+105℃に
おいての静電容量変化率は従来の液体電解質のも
のと比べ大幅に減少している。また処理条件の
様々の検討により液体状電解質使用のものより優
れたインピーダンス特性も得られた。 なお、上述の実施例において、酸化皮膜上に生
成せしめた金属がSnの場合は水蒸気中の加熱温
度を100〜240℃、Inの場合は、100〜160℃、Zn
の場合は100〜420℃の範囲で処理することが望ま
しい。これは100℃未満では必要な水蒸気が得ら
れず、また高温側の限定理由は上記金属の融点を
越えるためである。 このように本発明法により固体電解コンデンサ
は従来の液体電解質と同程度あるいはそれ以下の
低比抵抗を有し、温度変化および高周波インピー
ダンス特性に大きな利点をもたらし、チツプ化に
も無理なく適合でき、工業的ならびに実用的価値
大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の固体電解コンデンサの製造方
法によつて製作されたコンデンサ試料の説明図、
第2図は同コンデンサのエージング特性比較図、
第3図は同コンデンサの無負荷試験前後のエージ
ング特性比較図、第4図は本発明の固体電解コン
デンサの製造方法によつて製作されたコンデンサ
と従来品とを比較したコンデンサの温度特性比較
図である。 1:ルミニウム箔、2:酸化アルミニウム、
3:固体電解質。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化皮膜生成金属の表面上に酸化皮膜層を形
    成し、これに固体電解質層、陰極導電層を順次形
    成してなる固体電解コンデンサの製造方法におい
    て、真空蒸着、スパツタリングまたは、無電解メ
    ツキの方法により、Sn、In、Znの金属を上記酸
    化皮膜上に形成させた後、水蒸気中で加熱反応さ
    せてSnO2・nH2O、InO2・nH2O、ZnO2・nH2O
    の吸着水あるいは結晶水を有する金属酸化物から
    なる固体電解質層を形成することを特徴とする固
    体電解コンデンサの製造方法。 2 上記水蒸気中の加熱温度は100℃以上でかつ
    酸化皮膜上に生成した金属の融点以下の範囲内で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
JP16385683A 1983-09-05 1983-09-05 固体電解コンデンサの製造方法 Granted JPS6054423A (ja)

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JPS6054423A (ja) 1985-03-28

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