JPH0320658Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は電子レンジなどの調理器を壁面に設置
するための調理器設置装置に関する。

(ロ) 従来の技術 特開昭55−49624号公報に見られる如く、電子
レンジなどの調理器を壁面高所に設置し、室内の
高所空間を有効に利用できる様にした調理器設置
構造が存在する。斯る設置構造は、壁面に固定さ
れた固定具に調理器を保持させるものであるが、
この保持のために、上記固定具と係合する係合金
具を調理器に固着することが必要である。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記の如き係合金具を要することな
く、調理器を壁面に安定に設置する装置を提供し
ようとするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の調理器設置装置はは、壁面に固定され
る垂直部と、調理器を載置するための水平部とか
らなるＬ型固定具及び上記垂直部に高さ調節可能
に支持された補助具を備え、該補助具は上記水平
部に載置された調理器の天面上に張り出す抑制片
を有することを特徴とする。

(ホ) 作用 本考案によれば調理器をＬ型固定具の水平部に
載置するだけで良く、かつ上記水平部に載置され
た調理器が手前に傾こうとする場合、抑制片がそ
れを阻止する。更に調理器の高さ寸法に応じて抑
制片の高さ位置を調節できる。

(ヘ) 実施例 第１図乃至第３図に示す本考案実施例の調理器
設置装置は、Ｌ型固定具１と補助具２とからな
る。Ｌ型固定具１は、第１図に特に示されている
如く、壁面３に固定される垂直部１ａと、調理器
４を載置するための水平部１ｂとからなる。

垂直部１ａは一枚の金属板からなり、プレスに
より前方に押出し成形された１対の垂直支持溝
５，５を左右に備える。複数の小孔６が垂直部１
ａの中央部や支持溝５の両側に存在し、垂直部１
ａを壁面３に固定するためのネジ７の挿通孔とし
てそれら小孔６のうち適数個が利用される。

水平部１ｂは、調理器４の支持脚４ａを受入れ
るために断面Ｕ字状をなす１対の支持腕８，８
と、これら支持腕の前端を連結する連結杆９とか
らなる。支持腕８の基端はピン１０にて支持溝５
に回動自在に枢支され、よつて水平部１ｂは、そ
の不使用時、支持腕８が支持溝５の表面に嵌合す
る状態にまで回動的に折りたたまれ、使用時に
は、図示の如く、水平位置まで回動される。この
水平位置では、支持腕８の基端が垂直部１ａに当
接して、支持腕８のそれ以上の下方への回動が阻
止され、よつて水平部１ｂは水平位置を保持す
る。

補助具２は、支持溝５に挿入されて上下に滑動
自在な支持柱２ａと、該支持柱の上端から前方へ
折曲し、水平部１ｂに載置された調理器４の天面
上に張り出す抑制片２ｂとからなる。支持溝５の
外側面には縦方向の長孔１１が設けられており、
この長孔を通じて節ネジ１２が支持柱２ａに螺入
される。即ち、補助具２は、調理ネジ１２を緩め
ることにより滑動自在となり、締めることにより
固定され、よつて高さ調節可能である。

壁面３に取着された調理器設置装置に調理器を
設置するには、まず第１図中一点鎖線及び矢印Ｂ
で示す如く、調理器４の前方を上方に持ち上げ、
調理器の後方の支持脚４ａを支持腕８に嵌入させ
る。次いで、調理器４を、その前方を下りし乍
ら、支持腕８に沿つて後方へ滑らし、最後に、調
理器４の前方の支持脚４ａをも支持腕８に嵌入す
ることにより、調理器４は水平状態に設置され
る。

補助具２は、予め、十分な高さまで上げてお
き、上記調理器の設置後、抑制片２ｂが調理器４
の天面に近接するまで下降し、その位置で固定さ
れる。あるいは、抑制片２ｂが調理器４の天面に
近接する位置になる様に、初めから補助具２をそ
の高さに固定しておいてもよい。何れにしても補
助具２は、その高さ調節が可能であるから、種々
の寸法高さの調理器に対応できる。

この様にして設置された状態において、調理器
４の前方への水平移動は前方の支持脚４ａが連結
杆９に当たることにより阻止される。又調理器４
は、そのドア把手４ｂに不向きの力を強く加えた
場合、第１図中矢印Ａ示す如く、手前へ傾こうと
するが、斯る傾きは、調理器天面が抑制片２ｂに
当たることにより抑制される。従つて、調理器４
は落下することなく安定に設置装置に設置保持さ
れることになる。

第４図は他の実施例を示し、この場合、補助具
２の形態が変更されている。即ち補助具２は水平
の抑制片２０ａを有するＬ型をなすと共に、その
垂直面２０ｂに縦方向の長孔２１，２１を備え
る。一方、Ｌ型固定具１の垂直部１ａには、上記
長孔２１，２１と整合する配置にて小孔２２，２
２が設けられ、従つて、これらの孔にネジを抑通
し、ナツトで締めることにより、補助具２は同様
にその高さ調節が可能である。

(ト) 考案の効果 本考案によれば、調理器に係合金具を設けるこ
となく、単にＬ型固定具の水平部に調理器を載置
するだけでよく、又抑制片が調理器天面上に張り
出し、調理器が手前に傾くのを阻止するので調理
器の上記の載置状態は安定なものとなる。更に、
抑制片はその高さ調節可能であるので種々の寸法
高さを有する調理器の設置に対応することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の実施例を示し、第
１図は側面図、第２図は斜視図、第３図は第２図
における−断面図である。第４図は他の実施
例を示す斜視図である。 １……調理器設置装置、１ａ……垂直部、１ｂ
……水平部、２……補助具、２ｂ……抑制片、３
……壁面、４……調理器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面に固定される垂直部と、調理器を載置する
   ための水平部とからなるＬ型固定具、及び上記垂
   直部に高さ調節可能に支持された補助具を備え、
   該補助具は上記水平部に載置された調理器の天面
   上に張り出す抑制片を有することを特徴とする調
   理器設置装置。